JPH11269540A - 浸炭及びメタルダスティングの抑制・防止方法 - Google Patents
浸炭及びメタルダスティングの抑制・防止方法Info
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- JPH11269540A JPH11269540A JP9074498A JP9074498A JPH11269540A JP H11269540 A JPH11269540 A JP H11269540A JP 9074498 A JP9074498 A JP 9074498A JP 9074498 A JP9074498 A JP 9074498A JP H11269540 A JPH11269540 A JP H11269540A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高温浸炭性ガスを用いて反応等をさせるプラ
ント構成機器において、低コストで、かつ、容易に、浸
炭やメタルダスティングを抑制又は防止する。 【解決手段】 プラント構成機器における浸炭性ガスの
接触面に、予め表面歪を加えた金属部材を用いる。この
表面歪は、研削、ショットピーニング、圧延、鍛造及び
拡管のうち少なくともいずれかの処理により加えられ
る。
ント構成機器において、低コストで、かつ、容易に、浸
炭やメタルダスティングを抑制又は防止する。 【解決手段】 プラント構成機器における浸炭性ガスの
接触面に、予め表面歪を加えた金属部材を用いる。この
表面歪は、研削、ショットピーニング、圧延、鍛造及び
拡管のうち少なくともいずれかの処理により加えられ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温の浸炭性ガス
を用いて反応や熱交換等をさせる反応器、熱交換器及び
ガス加熱器等のプラント構成機器における浸炭及びメタ
ルダスティングの抑制・防止方法に関するものである。
を用いて反応や熱交換等をさせる反応器、熱交換器及び
ガス加熱器等のプラント構成機器における浸炭及びメタ
ルダスティングの抑制・防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アイアンカーバイド(炭化鉄)製造装
置、直接還元製鉄炉、スチレンモノマー製造装置、エチ
レン分解炉等における各種プラント機器においては、炭
化水素、二酸化炭素、一酸化炭素等を含む浸炭性ガス雰
囲気に、450〜1000℃の高温で曝される部材が、
浸炭及びメタルダスティングによる損傷を受けるという
問題がある。メタルダスティングとは、浸炭雰囲気中で
金属や合金がダスト状に分解されて、腐食減肉すること
を言う。具体的には、浸炭が進行し、微細な金属粉のダ
ストと炭素が形成されて、ガス流等によりこれらが吹き
飛ばされてピットや摩耗減肉を生じる。
置、直接還元製鉄炉、スチレンモノマー製造装置、エチ
レン分解炉等における各種プラント機器においては、炭
化水素、二酸化炭素、一酸化炭素等を含む浸炭性ガス雰
囲気に、450〜1000℃の高温で曝される部材が、
浸炭及びメタルダスティングによる損傷を受けるという
問題がある。メタルダスティングとは、浸炭雰囲気中で
金属や合金がダスト状に分解されて、腐食減肉すること
を言う。具体的には、浸炭が進行し、微細な金属粉のダ
ストと炭素が形成されて、ガス流等によりこれらが吹き
飛ばされてピットや摩耗減肉を生じる。
【0003】上記の浸炭及びメタルダスティングを抑制
・防止する方法として、主に以下の3点が知られてい
る。 (1) 高Ni−Cr合金の材料とするか、又はAlや
Crの拡散処理や高Ni−Cr合金のコーティング材料
を用いる。 (2) 安定なクロム酸化皮膜を表面に生成させる。 (3) 反応ガスに硫化水素を少量添加する。
・防止する方法として、主に以下の3点が知られてい
る。 (1) 高Ni−Cr合金の材料とするか、又はAlや
Crの拡散処理や高Ni−Cr合金のコーティング材料
を用いる。 (2) 安定なクロム酸化皮膜を表面に生成させる。 (3) 反応ガスに硫化水素を少量添加する。
【0004】浸炭を防止する技術として、実開昭60−
4543号公報には、熱交換用チューブの熱ガス上流側
先端部に耐食耐熱超合金製の錐体を設け、錐体の外表面
に浸炭抑止層を形成することにより、熱交換用チューブ
先端部の浸炭及び浸食を防止するようにした熱ガス急冷
装置が開示されている。また、実開昭60−37055
号公報には、高炉鉄皮の内面に浸炭防止の溶射金属を設
けて、直接鉄皮に熱負荷がかかっても浸炭されないよう
にした高炉鉄皮の亀裂防止構造が開示されている。ま
た、実開昭59−169347号公報には、キー溝加工
部に高温加熱時の浸炭を防止する防炭剤を塗布して浸炭
焼入れを施してなるキー溝を備えた軸が開示されてい
る。
4543号公報には、熱交換用チューブの熱ガス上流側
先端部に耐食耐熱超合金製の錐体を設け、錐体の外表面
に浸炭抑止層を形成することにより、熱交換用チューブ
先端部の浸炭及び浸食を防止するようにした熱ガス急冷
装置が開示されている。また、実開昭60−37055
号公報には、高炉鉄皮の内面に浸炭防止の溶射金属を設
けて、直接鉄皮に熱負荷がかかっても浸炭されないよう
にした高炉鉄皮の亀裂防止構造が開示されている。ま
た、実開昭59−169347号公報には、キー溝加工
部に高温加熱時の浸炭を防止する防炭剤を塗布して浸炭
焼入れを施してなるキー溝を備えた軸が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来方法(1)
に対しては、NiやCrの含有量を増加させることは非
常に有効であるが、高価となるという問題がある。ま
た、クロムやアルミニウムの拡散処理等も浸炭及びメタ
ルダスティングの抑制技術として有効であるが、処理設
備の制限(耐浸炭処理が現地で実施できない)により、
大型部材には適用できない等の問題がある。前記の従来
方法(2)に対しては、クロム酸化皮膜を安定して実機
で製造する方法が非常に煩雑であり、特に現地施工の場
合には、非常に困難であるという問題がある。(3)の
硫化水素の利用については、きわめて効果的であるが、
安全面及びプロセス上の問題があり、適用できない場合
が多い。また、上記の公報に記載されている技術は、浸
炭が生じやすい金属部材に耐食耐熱超合金、溶射金属又
は防炭剤を用いるもので、これらの公報には、高温浸炭
性ガスが接触する金属部材に予め表面歪を加えるという
技術的思想は何も開示されていない。
に対しては、NiやCrの含有量を増加させることは非
常に有効であるが、高価となるという問題がある。ま
た、クロムやアルミニウムの拡散処理等も浸炭及びメタ
ルダスティングの抑制技術として有効であるが、処理設
備の制限(耐浸炭処理が現地で実施できない)により、
大型部材には適用できない等の問題がある。前記の従来
方法(2)に対しては、クロム酸化皮膜を安定して実機
で製造する方法が非常に煩雑であり、特に現地施工の場
合には、非常に困難であるという問題がある。(3)の
硫化水素の利用については、きわめて効果的であるが、
安全面及びプロセス上の問題があり、適用できない場合
が多い。また、上記の公報に記載されている技術は、浸
炭が生じやすい金属部材に耐食耐熱超合金、溶射金属又
は防炭剤を用いるもので、これらの公報には、高温浸炭
性ガスが接触する金属部材に予め表面歪を加えるという
技術的思想は何も開示されていない。
【0006】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、高温浸炭性ガスの接触する金属部
材に、予め表面歪(塑性加工又は塑性歪)を加えること
により、低コストで、かつ容易に浸炭及びメタルダステ
ィングを抑制・防止する方法を提供することにある。
で、本発明の目的は、高温浸炭性ガスの接触する金属部
材に、予め表面歪(塑性加工又は塑性歪)を加えること
により、低コストで、かつ容易に浸炭及びメタルダステ
ィングを抑制・防止する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の浸炭及びメタルダスティングの抑制・防
止方法は、プラント構成機器における高温の浸炭性ガス
の接触面に、予め表面歪(塑性歪)を加えた金属部材を
用いるように構成されている。上記の方法において、表
面歪(塑性歪)は、研削、ショットピーニング、圧延、
鍛造及び拡管のうち少なくともいずれかの処理により加
えられる。ショットピーニングとは、金属、砂等の硬い
小粒子(砥粒)を加速し、加速小粒子を加工面に衝突さ
せて表面硬化処理を行う加工方法のことである。また、
研削とは、シェーパーや旋盤等のバイト・カッタ等の刃
具を用いる研削や、グラインダー等砥粒を用いる加工を
いう。金属に力を加えて、ある程度以上の変形を与える
と、外力を除いた後もほぼそのままの形を保つ性質(塑
性)があり、これを利用して上記の各種手段により表面
歪を加える。
めに、本発明の浸炭及びメタルダスティングの抑制・防
止方法は、プラント構成機器における高温の浸炭性ガス
の接触面に、予め表面歪(塑性歪)を加えた金属部材を
用いるように構成されている。上記の方法において、表
面歪(塑性歪)は、研削、ショットピーニング、圧延、
鍛造及び拡管のうち少なくともいずれかの処理により加
えられる。ショットピーニングとは、金属、砂等の硬い
小粒子(砥粒)を加速し、加速小粒子を加工面に衝突さ
せて表面硬化処理を行う加工方法のことである。また、
研削とは、シェーパーや旋盤等のバイト・カッタ等の刃
具を用いる研削や、グラインダー等砥粒を用いる加工を
いう。金属に力を加えて、ある程度以上の変形を与える
と、外力を除いた後もほぼそのままの形を保つ性質(塑
性)があり、これを利用して上記の各種手段により表面
歪を加える。
【0008】また、本発明の浸炭及びメタルダスティン
グの抑制・防止方法は、プラント構成機器における高温
の浸炭性ガスの接触する金属部材に、研削及びショット
ピーニングのいずれかの加工処理で予め表面歪を加える
ことを特徴としている。この場合は、現地施工で表面歪
を加えることができる。また、本発明の浸炭及びメタル
ダスティングの抑制・防止方法は、プラント構成機器に
おける高温の浸炭性ガスが接触する溶接構造材の溶接熱
影響部及び溶着金属部のいずれかに、研削及びショット
ピーニングのいずれかの加工処理で予め表面歪を加える
ことを特徴としている。さらに、本発明の浸炭及びメタ
ルダスティングの抑制・防止方法は、プラント構成機器
における高温の浸炭性ガスが接触する鋳造材に、研削及
びショットピーニングのいずれかの加工処理で予め表面
歪を加えることを特徴としている。
グの抑制・防止方法は、プラント構成機器における高温
の浸炭性ガスの接触する金属部材に、研削及びショット
ピーニングのいずれかの加工処理で予め表面歪を加える
ことを特徴としている。この場合は、現地施工で表面歪
を加えることができる。また、本発明の浸炭及びメタル
ダスティングの抑制・防止方法は、プラント構成機器に
おける高温の浸炭性ガスが接触する溶接構造材の溶接熱
影響部及び溶着金属部のいずれかに、研削及びショット
ピーニングのいずれかの加工処理で予め表面歪を加える
ことを特徴としている。さらに、本発明の浸炭及びメタ
ルダスティングの抑制・防止方法は、プラント構成機器
における高温の浸炭性ガスが接触する鋳造材に、研削及
びショットピーニングのいずれかの加工処理で予め表面
歪を加えることを特徴としている。
【0009】本発明の方法における「浸炭性ガス」と
は、炭化水素、二酸化炭素及び一酸化炭素の少なくとも
いずれかを含むガスを言う。通常は、上記の3成分を含
み、さらに水素、水蒸気等が含まれる場合が多い。ま
た、「高温」とは、450〜1000℃を指称するが、
通常は500〜900℃の場合であることが多い。
は、炭化水素、二酸化炭素及び一酸化炭素の少なくとも
いずれかを含むガスを言う。通常は、上記の3成分を含
み、さらに水素、水蒸気等が含まれる場合が多い。ま
た、「高温」とは、450〜1000℃を指称するが、
通常は500〜900℃の場合であることが多い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるも
のではなく、適宜変更して実施をすることができるもの
である。本発明は、金属材料又は金属部材の表面(内
面)に強加工(塑性加工)を加えて表面歪(塑性歪)を
残すことにより、浸炭及びメタルダスティングを抑制又
は防止する方法である。具体的には、圧延、鍛造、グラ
インダー研削・シェーパー研削等の研削、ショットピー
ニング、拡管処理等により、機械的に金属材料又は金属
部材の表面に強加工を加えることにより、浸炭及びメタ
ルダスティングを抑制又は防止する。
するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるも
のではなく、適宜変更して実施をすることができるもの
である。本発明は、金属材料又は金属部材の表面(内
面)に強加工(塑性加工)を加えて表面歪(塑性歪)を
残すことにより、浸炭及びメタルダスティングを抑制又
は防止する方法である。具体的には、圧延、鍛造、グラ
インダー研削・シェーパー研削等の研削、ショットピー
ニング、拡管処理等により、機械的に金属材料又は金属
部材の表面に強加工を加えることにより、浸炭及びメタ
ルダスティングを抑制又は防止する。
【0011】圧延材や鍛造材を用いる場合には、熱間加
工材よりも冷間加工材の方が、耐浸炭・メタルダスティ
ングに対して好ましく、加工後の熱処理等を行った場合
は、グラインダー研削、シェーパー研削等の研削やショ
ットピーニング等の強機械加工を加える必要がある。鋳
造材の場合には、鋳肌のまま用いるのではなく、グライ
ンダー研削、シェーパー研削等の研削やショットピーニ
ング等の強機械加工を加える。また、溶接構造材の場合
は、溶接熱影響部や溶着金属部にグラインダー研削、シ
ェーパー研削等の研削やショットピーニング等の強機械
加工を加える。特に圧延材や鍛造材を用いても、溶接時
に熱により表面の歪が除去されている場合には、前記の
表面の強機械加工を行う。
工材よりも冷間加工材の方が、耐浸炭・メタルダスティ
ングに対して好ましく、加工後の熱処理等を行った場合
は、グラインダー研削、シェーパー研削等の研削やショ
ットピーニング等の強機械加工を加える必要がある。鋳
造材の場合には、鋳肌のまま用いるのではなく、グライ
ンダー研削、シェーパー研削等の研削やショットピーニ
ング等の強機械加工を加える。また、溶接構造材の場合
は、溶接熱影響部や溶着金属部にグラインダー研削、シ
ェーパー研削等の研削やショットピーニング等の強機械
加工を加える。特に圧延材や鍛造材を用いても、溶接時
に熱により表面の歪が除去されている場合には、前記の
表面の強機械加工を行う。
【0012】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴とするところをより一層明確にする。 実施例1、比較例1 SUS310Sの溶接熱影響部から厚さ3mm、幅10m
m、長さ20mmの試験片を2個採取した。そして、一方
の試験片の表面にシェーパーで研削を行って塑性加工部
を加えたもの(表面研削材)と、他方の試験片の表面に
シェーパーで研削を行った後、バフ研摩により表面の塑
性加工部を除去したもの(表面バフ研摩材)との2種類
の処理済み試験片を作製・用意した。これらの処理済み
試験片を、メタンガス60vol.%、水素35vol.%、残
部が一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、エタンからなる
浸炭性ガスの浸炭雰囲気中に、700℃で100時間保
持した。その後、断面組織観察により浸炭深さを測定し
た。図1、図2は実施例1における浸炭・メタルダステ
ィング後の試験片の断面ミクロ組織を示し、図3、図4
は比較例1における浸炭・メタルダスティング後の試験
片の断面ミクロ組織を示す。また、図5は、実施例1に
おける表面研削材と、比較例1における表面バフ研摩材
とにおける浸炭深さを示している。
徴とするところをより一層明確にする。 実施例1、比較例1 SUS310Sの溶接熱影響部から厚さ3mm、幅10m
m、長さ20mmの試験片を2個採取した。そして、一方
の試験片の表面にシェーパーで研削を行って塑性加工部
を加えたもの(表面研削材)と、他方の試験片の表面に
シェーパーで研削を行った後、バフ研摩により表面の塑
性加工部を除去したもの(表面バフ研摩材)との2種類
の処理済み試験片を作製・用意した。これらの処理済み
試験片を、メタンガス60vol.%、水素35vol.%、残
部が一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、エタンからなる
浸炭性ガスの浸炭雰囲気中に、700℃で100時間保
持した。その後、断面組織観察により浸炭深さを測定し
た。図1、図2は実施例1における浸炭・メタルダステ
ィング後の試験片の断面ミクロ組織を示し、図3、図4
は比較例1における浸炭・メタルダスティング後の試験
片の断面ミクロ組織を示す。また、図5は、実施例1に
おける表面研削材と、比較例1における表面バフ研摩材
とにおける浸炭深さを示している。
【0013】図1〜図5から、実施例1における表面研
削材では、表面に塑性歪(図2における表面の斜めの線
で示される歪線)が形成されているので、浸炭深さは1
8μm 前後と小さいが、比較例1における表面バフ研摩
材では、表面の塑性歪を研摩・除去しているので、浸炭
深さが70μm 前後と大きくなっていることがわかる。
このように、無歪み材(比較例1)に比べて、強加工材
(実施例1)の方が、浸炭深さが大幅に浅くなることが
明らかであった。また、浸炭を抑制することにより、ひ
いてはメタルダスティングを抑制することができる。
削材では、表面に塑性歪(図2における表面の斜めの線
で示される歪線)が形成されているので、浸炭深さは1
8μm 前後と小さいが、比較例1における表面バフ研摩
材では、表面の塑性歪を研摩・除去しているので、浸炭
深さが70μm 前後と大きくなっていることがわかる。
このように、無歪み材(比較例1)に比べて、強加工材
(実施例1)の方が、浸炭深さが大幅に浅くなることが
明らかであった。また、浸炭を抑制することにより、ひ
いてはメタルダスティングを抑制することができる。
【0014】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 高温浸炭性ガスを用いて反応等をさせるプラン
ト構成機器において、このガスの接触面に予め表面歪
(塑性歪)を加えることにより、低コストで、かつ容易
に、浸炭やメタルダスティングを抑制又は防止すること
ができる。
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 高温浸炭性ガスを用いて反応等をさせるプラン
ト構成機器において、このガスの接触面に予め表面歪
(塑性歪)を加えることにより、低コストで、かつ容易
に、浸炭やメタルダスティングを抑制又は防止すること
ができる。
【図1】本発明の実施例1における浸炭・メタルダステ
ィング後金属試験片の断面ミクロ組織を示す光学顕微鏡
写真である(倍率100倍)。
ィング後金属試験片の断面ミクロ組織を示す光学顕微鏡
写真である(倍率100倍)。
【図2】図1の拡大写真である(倍率400倍)
【図3】比較例1における浸炭・メタルダスティング後
の金属試験片の断面ミクロ組織を示す光学顕微鏡写真で
ある(倍率100倍)。
の金属試験片の断面ミクロ組織を示す光学顕微鏡写真で
ある(倍率100倍)。
【図4】図3の拡大写真である(倍率400倍)
【図5】実施例1及び比較例1の結果を示し、表面研削
材と表面バフ研摩材とにおける浸炭深さの差異を示すグ
ラフである。
材と表面バフ研摩材とにおける浸炭深さの差異を示すグ
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 純也 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川 崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 矢島 健一 神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号 川 崎重工業株式会社神戸工場内
Claims (5)
- 【請求項1】 プラント構成機器における浸炭性ガスの
接触面に、予め表面歪を加えた金属部材を用いることを
特徴とする浸炭及びメタルダスティングの抑制・防止方
法。 - 【請求項2】 表面歪が、研削、ショットピーニング、
圧延、鍛造及び拡管のうち少なくともいずれかの処理に
より加えられた請求項1記載の浸炭及びメタルダスティ
ングの抑制・防止方法。 - 【請求項3】 プラント構成機器における浸炭性ガスの
接触する金属部材に、研削及びショットピーニングのい
ずれかの加工処理で予め表面歪を加えることを特徴とす
る浸炭及びメタルダスティングの抑制・防止方法。 - 【請求項4】 プラント構成機器における浸炭性ガスが
接触する溶接構造材の溶接熱影響部及び溶着金属部のい
ずれかに、研削及びショットピーニングのいずれかの加
工処理で予め表面歪を加えることを特徴とする浸炭及び
メタルダスティングの抑制・防止方法。 - 【請求項5】 プラント構成機器における浸炭性ガスが
接触する鋳造材に、研削及びショットピーニングのいず
れかの加工処理で予め表面歪を加えることを特徴とする
浸炭及びメタルダスティングの抑制・防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9074498A JP2876206B1 (ja) | 1998-03-18 | 1998-03-18 | 浸炭及びメタルダスティングの抑制・防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9074498A JP2876206B1 (ja) | 1998-03-18 | 1998-03-18 | 浸炭及びメタルダスティングの抑制・防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2876206B1 JP2876206B1 (ja) | 1999-03-31 |
JPH11269540A true JPH11269540A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=14007106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9074498A Expired - Fee Related JP2876206B1 (ja) | 1998-03-18 | 1998-03-18 | 浸炭及びメタルダスティングの抑制・防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2876206B1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8172957B2 (en) | 2010-09-09 | 2012-05-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing carburized parts |
JP2014189857A (ja) * | 2013-03-27 | 2014-10-06 | Aisin Aw Co Ltd | 複合部品の製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115558885A (zh) * | 2022-10-18 | 2023-01-03 | 东北大学 | 一种基于磨削主动渗碳的性形协同加工方法 |
-
1998
- 1998-03-18 JP JP9074498A patent/JP2876206B1/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8172957B2 (en) | 2010-09-09 | 2012-05-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing carburized parts |
EP2615192A1 (en) * | 2010-09-09 | 2013-07-17 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Process for producing carburized part |
EP2615192A4 (en) * | 2010-09-09 | 2014-09-03 | Toyota Motor Co Ltd | PROCESS FOR PRODUCING A Cemented Portion |
JP2014189857A (ja) * | 2013-03-27 | 2014-10-06 | Aisin Aw Co Ltd | 複合部品の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2876206B1 (ja) | 1999-03-31 |
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