JPH11268141A - 発泡体充填構造体の製造方法 - Google Patents

発泡体充填構造体の製造方法

Info

Publication number
JPH11268141A
JPH11268141A JP10077458A JP7745898A JPH11268141A JP H11268141 A JPH11268141 A JP H11268141A JP 10077458 A JP10077458 A JP 10077458A JP 7745898 A JP7745898 A JP 7745898A JP H11268141 A JPH11268141 A JP H11268141A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foam
internal space
filled
foamable material
skeleton
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10077458A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Ikaga
修治 伊香賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP10077458A priority Critical patent/JPH11268141A/ja
Publication of JPH11268141A publication Critical patent/JPH11268141A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Molding Of Porous Articles (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡体が、構造体の内部空間内に、常に安定
した高い充填性をもって完全に充填され得、以て目的性
能が、より安定的に且つより高いレベルで発揮され得る
発泡体充填構造体を有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】 互いに独立した多数の粒子からなる未発
泡の発泡性材料を用い、かかる発泡性材料を閉断面構造
の筒形状を呈する構造体の内部空間内に配置せしめた
後、発泡せしめることにより、生成する発泡体にて該内
部空間が埋められて充填されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、発泡体充填構造体の製造方法に
係り、特に、閉断面構造の筒形状を呈し、該筒形状の内
部空間内に発泡体が充填せしめられてなる構造体を有利
に製造する方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、各種の構造物を与える構造体の
うち、閉断面構造の筒形状を呈する構造体にあっては、
様々な理由から、該筒形状の内部空間内に各種の充填材
が充填されて、構成される場合がある。例えば、自動車
のサブフレーム、サスペンションアーム、ピラー、ロッ
カー、及びルーフレール等、閉断面構造の筒形状を呈す
る車両用構造体においては、制振性能や遮音性能の付与
乃至は向上等を目的として、該筒形状の内部空間内に、
ゴム材料や樹脂材料からなる発泡体が充填されて、構成
されている。
【0003】ところで、そのような車両用構造体等、筒
形状の内部空間内に発泡体が充填されてなる構造体、所
謂発泡体充填構造体を製造する際には、先ず、未発泡の
発泡性材料を適当な厚さの板形状に成形した後、この成
形された板状の発泡性材料を溶接前のプレス鋼板に貼り
付け、そして、その後、かかるプレス鋼板を、発泡性材
料の貼付面を内面とした筒形状に加工した後、発泡性材
料を発泡せしめることにより、生成する発泡体を構造体
の内部空間内に充填する方法や、発泡性材料として、二
液性のウレタンフォーム等の液状発泡性材料を用い、こ
の液状発泡性材料を、発泡体が未充填の構造体の内部空
間内に注入した後、発泡せしめて、生成する発泡体にて
構造体の内部空間内を満たすようにした方法等が、一般
に採用されている。
【0004】しかしながら、そのような従来の発泡体充
填構造体の製造方法のうち、板状の発泡性材料を用いる
方法にあっては、未発泡の発泡性材料を構造体の内部空
間内に配置するために、板状の発泡性材料を、構造体を
構成するプレス鋼板に貼り付けるといった面倒で手間の
かかる作業を行なわなければならず、製造工程における
作業性に劣るものとなっていたのであり、また、内部空
間の形状が複雑なものである場合、かかる内部空間内に
発泡体を完全に充填させることが困難となるといった大
きな問題があったのである。
【0005】また、液状発泡性材料を用いる方法におい
ては、発泡性材料が流動性に優れた液状を呈するところ
から、構造体の内部空間が複雑な形状であっても、未発
泡の発泡性材料が、該内部空間内の全体に、容易に且つ
確実に配置され得て、生成される発泡体の該内部空間内
への充填性が有利に高められ得るものの、その反面、例
えば、かかる内部空間を与える、構造体の構成材料たる
鋼板の溶接部分等に隙間や孔があると、それが例え微細
なものであっても、そのような隙間や孔等から、液状の
発泡性材料が、発泡前に漏れ出してしまい、その結果、
発泡体の前記内部空間内への充填性が著しく損なわれて
しまうことがあったのである。それ故、液状発泡性材料
を用いる発泡体充填構造体の製造方法にあっては、生成
する発泡体の、構造体の内部空間への高い充填性を安定
的に確保することが困難であったのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その解決課題と
するところは、発泡体が未充填の構造体の内部空間の形
状に拘わらず、未発泡の発泡性材料が、該内部空間内の
全体に、容易に且つ確実に配置され得ると共に、かかる
発泡性材料の該内部空間内からの漏出が有利に防止され
得、以て生成する発泡体が、該内部空間内に、常に安定
した高い充填性をもって完全に充填され得るようにした
発泡体充填構造体の製造方法を提供することにある。
【0007】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる課題の
解決のために、閉断面構造の筒形状を呈し、該筒形状の
内部空間内に発泡体が充填せしめられてなる構造体を製
造する方法において、前記筒形状の内部空間内に、互い
に独立した多数の粒子からなる未発泡の発泡材料を配置
せしめた後、該発泡材料を発泡せしめ、生成する発泡体
にて該内部空間を埋めることによって、充填するように
したことを、その特徴とするものである。
【0008】すなわち、本発明に従う発泡体充填構造体
の製造方法にあっては、未発泡の発泡性材料として、互
いに独立した多数の粒子からなる発泡性材料が用いられ
ているところから、液状を呈する発泡性材料を用いる場
合と同様に、かかる発泡性材料が、発泡体が未だ充填さ
れていない構造体の内部空間内に流れる(転がる)よう
にして投入され得るのであり、それによって、かかる内
部空間が複雑な形状であっても、未発泡の発泡性材料
が、該内部空間内の全体に、ムラなく、容易に且つ確実
に配置され得るのである。
【0009】しかも、かかる本発明手法においては、用
いられる未発泡の発泡性材料が、ある程度の大きさを有
した粒子にて構成されているため、液状発泡性材料とは
異なり、未発泡の発泡性材料が配置される内部空間を与
える、構造体の構成材料の接合部分等に形成される微細
な隙間や孔等を通じて、該内部空間内から漏れ出してし
まうようなことが、有利に防止され得るのである。
【0010】従って、本発明に従う発泡体充填構造体の
製造方法によれば、発泡体が未充填の構造体の内部空間
の形状に拘わらず、発泡性材料の発泡により生成する発
泡体が、該内部空間内に、常に安定した高い充填性をも
って完全に充填され得るのであり、その結果として、発
泡体の充填によって達成される目的性能が安定的に且つ
より高いレベルで発揮され得る発泡体充填構造体が、極
めて有利に製造され得ることとなるのである。
【0011】なお、そのような本発明に従う発泡体充填
構造体の製造方法にあっては、有利には、前記未発泡の
発泡材料として、平均粒子径が5mm〜20mmである
ものが用いられることとなる。これによって、前記内部
空間内への発泡体の充填性がより一層高められ得るので
ある。
【0012】また、本発明に従う発泡体充填構造体の製
造方法においては、好ましくは、前記未発泡の発泡材料
が、発泡により生成する前記発泡体の相互の接合や該発
泡体の前記筒形状の内面への接合を行なわしめる接着剤
層を表面に有する粒子から構成される。このような構成
を採用することによって、発泡体同士の隙間や発泡体と
構造体の内面との隙間が効果的に解消され得るのであ
り、その結果、発泡体の充填により達成される構造体の
目的性能が、更に一層高いレベルで発揮され得ることと
なるのである。
【0013】
【発明の実施の形態】ところで、図1には、本発明手法
に従って製造される発泡体充填構造体の一例としての自
動車のサブフレームが、横断面形態において示されてい
る。かかる図1からも明らかなように、サブフレーム1
0は、骨格12と発泡体14とを有して、構成されてい
る。また、このサブフレーム10を構成する骨格12
は、筐形形状を呈する鋼板製の筐形プレート16に対し
て、平板形状を呈する鋼板製の平板プレート18が、該
筐形プレート16の開口部を覆蓋するように固着されて
成っており、以て全体として、閉断面構造の筒形状を有
して、構成されている。一方、発泡体14は、かかる筒
形状を呈する骨格12の内部空間20内に、それを埋め
るように充填されて、成っている。
【0014】そして、このような構成とされたサブフレ
ーム10は、例えば、以下に示す如き手順に従って作業
を進めることにより、有利に製造されることとなる。
【0015】すなわち、先ず、所定の発泡操作により、
骨格12の内部空間20内に充填される発泡体14を与
える未発泡の発泡性材料を準備するのであるが、この未
発泡の発泡性材料としては、所定のゴム材料に対して発
泡剤が混合せしめられた混合物を主体したゴム組成物
や、所定の合成樹脂材料に対して発泡剤が混合せしめら
れた混合物を主体とした樹脂組成物等、従来と同様な組
成物が用いられる。
【0016】また、そのような未発泡の発泡性材料を与
える組成物のうち、ゴム組成物には、例えば、合成イソ
プレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブ
タジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレン−ジ
エン三元共重合体等の合成ゴムや天然ゴムのうちの何れ
か1種からなる単体、若しくはそれらの2種以上が組み
合わされた混合物に、アゾジカルボンアミド(ADC
A)、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラ
ジド(OBSH)、ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ン(DPT)、アゾビスイソブチロニトリル(AIB
N)等の有機系の発泡剤や炭酸水素ナトリウム等の無機
系発泡剤が配合されてなる組成物が例示され得る。一
方、樹脂組成物としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体等の熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマの
うちの何れか1種からなる単体、若しくはそれらの2種
以上が組み合わされた混合物に、上述した有機系や無機
系の発泡剤が配合されてなる組成物が例示され得る。
【0017】なお、そのようなゴム組成物や樹脂組成物
におけるゴム材料や樹脂材料に対する発泡剤の配合割合
は、それらの組成物からなる発泡性材料の発泡倍率等に
応じて、適宜に決定されるところであるが、一般には、
発泡性材料の発泡倍率が、従来と同様な2倍〜30倍程
度となるように、かかる配合割合が決定される。また、
それらゴム組成物や樹脂組成物には、必要に応じて、従
来より公知の加硫剤や架橋剤、促進剤、充填剤、可塑
剤、老化防止剤等が、通常の配合比率をもって、添加、
混合せしめられることとなる。
【0018】そして、本具体例手法においては、特に、
そのような組成を有するゴム組成物や樹脂組成物からな
る発泡性材料のうち、互いに独立した多数の粒子からな
る発泡性材料のみが、使用されるのである。
【0019】すなわち、ここでは、骨格12の内部空間
20内に配置される未発泡の発泡性材料として、例え
ば、前記ゴム組成物や樹脂組成物を公知の押出成形機に
て細い棒形状に押出成形した後、冷却し、その後、かか
る押出成形体をペレタイザー等にて適当な長さにカット
して得られるペレット状の材料や、それらの組成物を公
知の成形機にて略球形状に成形して得られるビーズ状の
材料、或いは、ゴム組成物や樹脂組成物を、先ず、バル
ク状に成形し、その後、弾性のあるものについては冷却
等した後、粉砕して得られるチップ状の材料等が、用い
られるのである。尤も、かかる発泡性材料としては、前
述の如き組成を有するゴム組成物や樹脂組成物からな
り、且つ各種の形状を有する、多数の粒子にて構成され
た市販品も、勿論、好適に使用され得る。
【0020】また、それら互いに独立した多数の粒子か
らなる発泡性材料においては、その粒子の大きさが、特
に限定されるものではないものの、好ましくは、平均粒
子径が5〜20mm程度とされることとなる。けだし、
そのような範囲内の平均粒子径を有する粒子からなる発
泡性材料を用いることによって、発泡により生成される
発泡体14の、前記骨格12の内部空間20内における
充填性が有利に高められ得ることとなるからである。
【0021】ここにおいて、骨格12の内部空間20内
に発泡体14が充填されるサブフレーム10にあって
は、優れた制振性能や遮音性能を発揮する上で、発泡体
14同士が互いに確実に接合され、且つそれぞれの発泡
体14が、骨格12の内面に確実に接合されていること
が重要となる。そのため、本具体例の手法では、単に、
互いに独立した粒子形態を有するだけでなく、生成する
発泡体14同士を相互に接合させたり、骨格12の内面
を与える筐形プレート16の内面や平板プレート18の
内側面に、それぞれの発泡体14を接合させたり等し得
る接着剤層が表面に設けられた粒子からなる発泡性材料
が、特に好適に用いられることとなるのである。
【0022】なお、かかる発泡性材料の粒子表面に設け
られた接着剤層を形成する接着剤は、その種類が特に限
定されるものではないものの、発泡性材料が前記ゴム組
成物からなる場合、ゴム同士や、筐形プレート16及び
平板プレート18の構成材料たる金属とゴムとを確実に
接着し得るもので、また、発泡性材料が前記樹脂組成物
からなる場合には、樹脂同士や樹脂と金属とを良好に接
着し得るものであり、且つそれらゴム組成物や樹脂組成
物からなる発泡性材料の発泡を阻害しないものが適宜に
選択されて、用いられる。従って、ここでは、かかる接
着剤として、熱可塑性タイプでは、ポリエステル系や変
性ポリオレフィン系等が、また熱硬化性タイプでは、発
泡性材料の発泡時の加熱温度で硬化しないフェノール系
やウレタン系、エポキシ系等が、それぞれ、有利に用い
られ得るのである。また、そのような接着剤からなる接
着剤層は、例えば、それらの接着剤をコーティング液と
して用いた一般的なコーティング手法を実施することに
よって、前記ゴム組成物や樹脂組成物にて成形された、
互いに独立した多数の粒子の表面に形成されることとな
る。
【0023】而して、図2に示されるように、互いに独
立した多数の粒子(ここでは、ビーズ形状を呈するもの
が選択されている。)にて構成された未発泡の発泡性材
料22を準備した後、かかる発泡性材料22を、筐形プ
レート16や平板プレート18に穿設された適当な投入
口24から、発泡体14が充填されていないサブフレー
ム10の骨格12の内部空間20内に流し込むように投
入して、配置する。
【0024】その際、発泡性材料22の投入量は、内部
空間20の容積や投入される発泡性材料22の発泡倍率
等を考慮して、適宜に決定される。また、この骨格12
の内部空間20内への発泡性材料22の配置方法も、何
等、これに限定されるものではなく、例えば、骨格12
の端部等に、内部空間20を外部に開口せしめる開口部
が設けられている場合には、かかる開口部から発泡性材
料22を内部空間20内に投入しても良い。更に、適当
な接着剤等を用いて、発泡性材料22を、内部空間20
の形状に応じて、容易に変形可能な状態で、ある程度固
まった形状に予備成形した後、これを該内部空間20内
に配置したり、或いは、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ウレタン系、ビニル系の合成樹脂材料やゴム材料か
らなる伸縮自在の袋の中に、発泡性材料22を、その粒
子が容易に移動可能に封入した状態で、内部空間20内
に配置したりすることも可能である。それによって、多
数の粒子からなる発泡性材料22の内部空間20内での
位置決めが容易に為され得ることとなる。
【0025】その後、そのような骨格12の内部空間2
0内への未発泡の発泡性材料22の配置状態下で、該発
泡性材料22の種類等に応じた適当な発泡操作、例え
ば、加熱操作等を行なうことによって、発泡性材料22
を発泡せしめる。
【0026】なお、加熱操作により発泡性材料の発泡を
行なう場合には、発泡性材料22を塗装前の骨格12の
内部空間20内に配置しておき、骨格12に対する塗装
の乾燥熱を利用して、発泡性材料22の発泡を行なわし
めるようにしても良い。また、塗装後の骨格12の内部
空間20に発泡性材料22を配置して、骨格12を、あ
らためて、発泡性材料22の発泡温度に加熱することに
より、発泡性材料22を発泡せしめるようにすること
も、勿論可能である。
【0027】かくして、発泡性材料22の発泡により、
骨格12の内部空間20内で、発泡体14を生成せし
め、また、その生成する発泡体14にて、骨格12の内
部空間20内を埋めるように充填するのであり、以て、
図1に示される如き、目的とするサブフレーム10が得
られることとなるのである。
【0028】このように、本具体例手法にあっては、互
いに独立した多数の粒子からなる未発泡の発泡性材料2
2が用いられ、この発泡性材料22が、骨格12の、発
泡体14が未充填の内部空間20内に流し込まれるよう
に投入、配置されるものであるところから、かかる内部
空間20が複雑な形状とされていても、未発泡の発泡性
材料22が、該内部空間20内の全体に、ムラなく、確
実に配置され得るのであり、また、従来の液状発泡性材
料を用いる場合とは異なり、骨格12の溶接部分等に生
ずる微細な隙間や孔等から、かかる発泡性材料22が漏
れ出してしまうようなことが、有利に防止され得るので
ある。
【0029】従って、このような本具体例手法によれ
ば、骨格12の内部空間20の形状に拘わらず、発泡体
14の該内部空間20内への高い充填性が安定的に確保
され得て、該発泡体14が、骨格12の内部空間20内
に、常時、完全に充填され得るのであり、その結果とし
て、優れた制振性能と高度な遮音性能とを有するサブフ
レーム10が、極めて有利に製造され得ることとなるの
である。
【0030】なお、本具体例では、自動車のサブフレー
ム10の製造方法に対して、本発明を適用したものの具
体例を示したが、本発明は、その他、閉断面構造の筒形
状を呈し、該筒形状の内部空間内に発泡体が充填せしめ
られてなる発泡体充填構造体の全べてのものの製造方法
に対しても有利に適用され得るものである。
【0031】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは言うまでもないところである。
また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記
の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
【0032】先ず、下記の配合に従って、ゴム材料に対
して発泡剤が混合せしめられた混合物を主体としたゴム
組成物を得た。 ニトリル−ブタジエンゴム 100重量部 液状ニトリル−ブタジエンゴム 30重量部 ステアリン酸 1重量部 酸化亜鉛 5重量部 カーボン 35重量部 炭酸カルシウム 20重量部 カシュー変性フェノールレジン 40重量部 アゾジカルボンアミド(ADCA) 15重量部 尿素系発泡助剤 3.75重量部 硫黄 15重量部 チアゾール系加硫促進剤 1.5重量部 チウラム系加硫促進剤 0.5重量部 ヘキサミン 4.8重量部
【0033】次に、公知の押出成形機を用いて、上記の
ゴム組成物の押出成形を行ない、所定長さの細長い棒状
(円柱形状)を呈し、直径が2mm、5mm、10m
m、15mm、20mm、25mmである6種類の未加
硫ゴムの棒状成形体を得た。そして、それら直径がそれ
ぞれ異なる6種類の未加硫ゴムの棒状成形体を、それぞ
れ、ホットメルトタイプでポリエステル系の接着剤〔モ
レスコメルトS−1396D:(株)村松石油研究所
製〕を溶融して得たコーティング液中に浸漬し、各棒状
成形体表面に前記接着剤をコーティングして、該接着剤
からなる接着剤層を各々形成した。その後、6種類の未
加硫ゴムの棒状成形体をコーティング液中からそれぞれ
取り出して、冷却した後、それら6種類の棒状成形体
を、それぞれ、直径寸法と同一の長さ寸法にて(例え
ば、直径が2mmのものについては2mm間隔で)カッ
トした。
【0034】かくして、それぞれ、互いに独立したチッ
プ形状を呈し、且つ表面に接着剤層が形成された多数の
粒子からなる、粒子の大きさが互いに異なる6種類の、
未発泡、未加硫のゴム発泡性材料(チップ)を得た。そ
して、それら6種類のゴム発泡性材料のうち、直径×長
さが2mm×2mmである大きさを有する粒子からなる
ものを、ゴム発泡性材料1とし、また、それが5mm×
5mmである粒子からなるもの、10mm×10mmで
ある粒子からなるもの、15mm×15mmである粒子
からなるもの、20mm×20mmである粒子からなる
もの、及び25mm×25mmである粒子からなるもの
を、それぞれ、ゴム発泡性材料2、3、4、5及び6と
した。なお、それらゴム発泡性材料1〜6の発泡倍率
は、何れも3倍とした。
【0035】また、それとは別に、上述の如くして得ら
れた6種類の未加硫ゴムの棒状成形体のうち、直径が1
0mmである棒状成形体を用い、かかる棒状成形体に対
して、前述の如きコーティング操作を何等行なうことな
く、該棒状成形体を、そのままの状態で、10mm間隔
でカットした。これによって、前記ゴム発泡性材料3を
構成する粒子と同一の形状と大きさとを有するものの、
表面に接着剤層が何等形成されていない多数の粒子から
なる未発泡、未加硫のゴム発泡性材料(チップ)を得
た。そして、これを、ゴム発泡性材料7とした。また、
このゴム発泡性材料7の発泡倍率も、前記ゴム発泡性材
料1〜6と同様に、3倍とした。
【0036】次に、鋼板からなり、且つ縦×横×高さが
50mm×50mm×100mmである、閉断面構造の
有底角筒形状を呈する骨格を7個用いて、それぞれの骨
格の筒壁に設けられた投入口から、各骨格の内部空間内
に、上述の如くして得られた7種類の、未加硫、未発泡
のゴム発泡性材料(ゴム発泡性材料1〜7)を、それぞ
れ100gずつ、流し込むように投入して、配置した。
その後、それら7種類のゴム発泡性材料が内部にそれぞ
れ配置された7個の骨格を所定の乾燥炉に収容せしめた
後、該乾燥炉内で、180℃×30分間加熱して、各骨
格の内部空間内において、ゴム発泡性材料を、それぞ
れ、加硫すると同時に発泡せしめた。これによって、互
いに異なる発泡性材料にて生成する発泡体が骨格の内部
空間内に充填せしめられてなる7種類の発泡体充填構造
体を得た。それら7種類の発泡体充填構造体のうち、骨
格の内部空間内に充填される発泡体が、それぞれ、ゴム
発泡性材料1〜7にて生成されているものを、それぞ
れ、発泡体充填構造体1〜7とした。
【0037】そして、かくして得られた発泡体充填構造
体1〜7の骨格の内部空間内に充填された発泡体の充填
状態と、該発泡体の骨格内面への接着状態とを、それぞ
れ、視認により観察し、それら発泡体充填構造体1〜7
における、発泡体の内部空間への充填性と、骨格内面へ
の接着性とを、各々調べた。なお、充填性については、
発泡体が骨格の内部空間内に完全に充填されているもの
を○、隙間が多少生じたものを△、骨格の内部空間への
発泡体の充填が不十分であったものを×として、それぞ
れ評価し、また、接着性については、発泡体が骨格の内
面に確実に接着せしめられているものを○、接着されて
いないものを×として、評価した。その結果を、下記表
1に示す。
【0038】
【0039】かかる表1の結果からも明らかなように、
互いに独立した多数の粒子からなるゴム発泡性材料1〜
7が用いられて製造された7種類の発泡体充填構造体1
〜7の全べてにおいて、生成する発泡体が、骨格の内部
空間内に高い充填性をもって充填され得るのである。
【0040】しかも、そのような発泡体充填構造体1〜
7のうち、特に、5mm〜20mmの大きさを有する粒
子からなるゴム発泡性材料2〜5,7が用いられて製造
された発泡体充填構造体2〜5,7にあっては、生成す
る発泡体が、骨格の内部空間内に、より一層高い充填性
をもって充填され得るのであり、また、表面に接着剤層
を有する粒子からなるゴム発泡性材料1〜6が用いられ
て製造された発泡体充填構造体1〜6においては、生成
する発泡体が、骨格の内面に確実に接着され得ることと
なるのである。
【0041】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う発泡体充填構造体の製造方法によれば、発泡体
が未充填の構造体の内部空間が複雑な形状であっても、
発泡性材料の発泡により生成する発泡体の該内部空間内
への高い充填性が安定的に確保され得、それによって、
発泡体が、該内部空間内に、常に完全に充填され得るの
である。そして、その結果として、発泡体の充填によっ
て達成される目的性能が安定的に且つより高いレベルで
発揮され得る発泡体充填構造体が、極めて有利に製造さ
れ得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明手法に従って製造される発泡体充填構造
体の一例を示す横断面図を含む斜視説明図である。
【図2】本発明に従う発泡体充填構造体の製造方法にお
ける一工程例を示す説明図であって、骨格の内部空間内
に、未発泡の発泡性材料を配置している状態を示す。
【符号の説明】
10 サブフレーム 12 骨格 14 発泡体 16 筐形プレー
ト 18 平板プレート 20 内部空間 22 発泡性材料 24 投入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B62D 25/00 B29C 67/22 // B29K 105:04 B29L 9:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉断面構造の筒形状を呈し、該筒形状の
    内部空間内に発泡体が充填せしめられてなる構造体を製
    造する方法にして、 前記筒形状の内部空間内に、互いに独立した多数の粒子
    からなる未発泡の発泡材料を配置せしめた後、該発泡材
    料を発泡せしめ、生成する発泡体にて該内部空間を埋め
    ることによって、充填するようにしたことを特徴とする
    発泡体充填構造体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記未発泡の発泡材料の平均粒子径が、
    5mm〜20mmであることを特徴とする請求項1に記
    載の発泡体充填構造体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記未発泡の発泡材料が、発泡により生
    成する前記発泡体の相互の接合や該発泡体の前記筒形状
    の内面への接合を行なわしめる接着剤層を表面に有する
    粒子から構成されていることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載の発泡体充填構造体の製造方法。
JP10077458A 1998-03-25 1998-03-25 発泡体充填構造体の製造方法 Pending JPH11268141A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10077458A JPH11268141A (ja) 1998-03-25 1998-03-25 発泡体充填構造体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10077458A JPH11268141A (ja) 1998-03-25 1998-03-25 発泡体充填構造体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11268141A true JPH11268141A (ja) 1999-10-05

Family

ID=13634577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10077458A Pending JPH11268141A (ja) 1998-03-25 1998-03-25 発泡体充填構造体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11268141A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2670779C (en) Expandable filler insert and methods of producing the expandable filler insert
CA2731417C (en) Expandable material and fastenable member for sealing, baffling or reinforcing and method of forming same
US6099948A (en) Encapsulation of pre-expanded elastomeric foam with a thermoplastic
US6455146B1 (en) Expansible synthetic resin baffle with magnetic attachment
US5985435A (en) Magnetized hot melt adhesive articles
JP4878764B2 (ja) 活性化可能な材料をメンバに利用するための方法
US6830799B1 (en) Expandable compositions and methods of making and using the compositions
CN102232100A (zh) 嵌件的提供
EP1063080A1 (en) Method of producing a porous product
EP1230299B1 (en) Expandable compositions and methods of making and using the compositions
JP2003094475A (ja) 空隙充填材
EP2080192B1 (en) Acoustic absorbing member with open and closed pores
JPH11268141A (ja) 発泡体充填構造体の製造方法
US20040076816A1 (en) Wrapped steering wheel free of adhesive interface
JP2002146072A (ja) ゴム系加硫発泡組成物及びその発泡体
JP2003340857A (ja) 中空構造体用発泡部材、その取付構造および取付方法
WO2008101685A1 (en) Injection mouldable foamable ethylene propylene diene copolymer rubber formulations
JP3637946B2 (ja) 発泡空隙充填材
JPH0443136A (ja) 制振遮音用充填材
JP2004300176A (ja) 感熱膨張材及びその製造方法
JPH03261521A (ja) 反応射出成形方法
JP2002020528A (ja) 複合発泡体
JPS6218436A (ja) ラテツクスゴム系連続気泡多孔質体組成物の製法
JP2004263070A (ja) プラスチック軽量成形体およびその製造方法
JPS60171130A (ja) 導電性の復元性発泡体偏平化物