JPH11265653A - 電極、及びその電極を有する表示装置 - Google Patents

電極、及びその電極を有する表示装置

Info

Publication number
JPH11265653A
JPH11265653A JP8936498A JP8936498A JPH11265653A JP H11265653 A JPH11265653 A JP H11265653A JP 8936498 A JP8936498 A JP 8936498A JP 8936498 A JP8936498 A JP 8936498A JP H11265653 A JPH11265653 A JP H11265653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
metal
film
heat
porous carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8936498A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirohiko Murakami
村上  裕彦
Hiroyuki Yamakawa
洋幸 山川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
Priority to JP8936498A priority Critical patent/JPH11265653A/ja
Publication of JPH11265653A publication Critical patent/JPH11265653A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】低電界で電子を放出でき、製造が容易な電極を
提供する。 【解決手段】耐熱性の配線膜13表面に金属系炭化物を
付着させ、真空加熱し、多孔質炭素膜を形成して電極1
4にする。金属系炭化物を真空加熱する際、大気圧下で
は分解、溶融、又は昇華のいずれかが生じる温度を上限
とすると、金属系炭化物は、大気圧下では分解しないの
にも拘わらず、真空雰囲気中では分解し、多孔質炭素膜
が得られる。その多孔質炭素膜はカーボンチューブやカ
ーボンウィスカーが含まれており、低い電界で電子を放
出することができので、低電圧駆動のFED2が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電極にかかり、特
に、多孔質炭素膜を有する電極に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、液晶ディスプレイやプラズマ
ディスプレイなど、色々な平面型表示装置が開発、実用
化されている。それらのうち、消費電力が小さく、高精
細な表示が可能な装置として、フィールドエミッション
ディスプレイ(FED)が注目されている。
【0003】図4の符号102は、従来技術のFEDで
あり、陰極側パネル1021と陽極側パネル1022とか
ら構成されている。陽極側パネル1022は、透明導電
膜122と、三色(RGB)の発光体1231〜1233
が形成されたガラス基板121を有しており、他方、陰
極側パネル1021は、配線膜112と、電子放出源1
14と、ゲート電極膜115とが形成されたガラス基板
111を有している。
【0004】その陰極側パネル1021の製造工程を説
明すると、図5(a)に示すように、先ず、ガラス基板1
11上に配線膜112を形成し、その表面に、絶縁膜1
17とゲート電極膜115とをこの順に形成する。
【0005】次いで、ゲート電極膜115をパターニン
グし、ゲート電極膜115の所定位置に円形の窓部13
5を形成し(図5(b))、その状態でエッチングを行い、
窓部135底面下の絶縁膜117を除去すると、その部
分に凹部136が形成される(同図(c))。
【0006】その状態では、凹部136の底面に配線膜
112表面が露出しており、ゲート電極膜115上にN
i膜133とMo膜134とをこの順に形成すると、円
錐形形状の電子放出源114が形成される(同図(d)、
(e))。
【0007】そして、Mo膜134とNi膜133を除
去すると、窓部135が開口し、電子放出源114が露
出される(同図(f))。
【0008】陰極側パネル1021の形成後、陽極側パ
ネル1022を平行に配置し、電子放出源114の頂点
が、発光体1231〜1233に対向するように位置合わ
せし、その間を真空状態にすると、FED102ができ
あがる。
【0009】このようなFED102では、透明導電膜
122に正電圧(例えば200V)、配線膜112を介し
て電子放出源114に負電圧(例えば−35V)を印加し
た状態で、ゲート電極膜115に正電圧(例えば35V)
を印加すると、ゲート電極膜115が引き出し電極とし
て作用し、電子放出源114の頂点から電子が放射され
る。
【0010】この場合、配線膜112と透明電極膜12
2を選択して電圧を印加すると、所望位置の発光体12
1〜1233に電子が入射し、それらの発光体1231
〜1233から放射された光は、陽極側パネル1022
ガラス基板121を透過して外部に放出される。
【0011】上記のような電子放出源114は、電界を
印加するだけで真空中に電子を放出するため、高温に加
熱する必要が無く、また、電子放出源114は陰極側パ
ネル1021表面に均一に配置されているため、陰極側
パネル1021と陽極側パネル1022とを近接させるこ
とができ、更に、液晶等のフィルタを必要としないこと
から、低消費電力、高集積化が可能、且つ視野角が広い
という利点があり、近年、薄型表示装置のうちでも特に
注目されている。
【0012】しかしながら、上記のようなFED102
は、陰極側パネル1021の構造が複雑であり、特に、
円錐形形状の電子放出源114を形成することが困難で
ある。
【0013】また、表示装置としての動作中には、陽イ
オンの入射によって電子放出源114がスパッタリング
されてしまうが、電子は電子放出源114の頂点部分か
ら放射されるため、頂点部分が削られてしまうと電子が
放出できなくなり、表示装置としての寿命が短い、ある
いは電子放出の安定性に欠けるという問題点がある。更
に、円錐形形状の冷陰極14では、電子を放出させるた
めに高電界(100V/μm以上)を必要とするという欠
点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解決するために創作されたものであり、その
目的は、低電界で電子を放出できる電極、また、製造が
容易な電極を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、耐熱物質と、前記耐熱物質
上に形成された多孔質炭素膜を有する電極であって、前
記炭素膜は、前記耐熱物質表面に付着された金属系炭化
物が、大気圧下では分解、溶融、又は昇華のいずれかが
生じる温度を上限として、真空雰囲気中で加熱されて形
成されたことを特徴とする。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の電
極であって、前記耐熱物質は導電性の高融点金属を有
し、前記多孔質炭素膜は、前記高融点金属表面に形成さ
れたことを特徴とする。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項2記載の電
極であって、前記高融点金属は、セラミックス基板表面
に薄膜状に形成され、所定形状にパターニングされ、配
線膜が形成されていることを特徴とする。
【0018】請求項4記載の発明は、所定形状にパター
ニングされた複数の透明導電膜と、前記透明導電膜上に
形成された発光体と、請求項3記載の電極とを有し、前
記多孔質炭素膜と前記発光体とは対向配置され、前記配
線膜と前記透明導電膜とを選択して電圧を印加し、前記
多孔質炭素膜から電子を放出させると、前記発光体の所
望位置のものを発光させられるように構成されたことを
特徴とする。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項2記載の電
極であって、前記高融点金属は導線に成形されているこ
とを特徴とする。
【0020】請求項6記載の発明は、多孔質炭素膜から
成る電極を耐熱物質表面に形成する電極製造方法であっ
て、前記耐熱物質上に金属系炭化物を付着させ、大気圧
下では前記金属系炭化物が分解、溶融又は昇華のいずれ
かが生じる温度を上限として、真空雰囲気中で加熱する
ことを特徴とする。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項6記載の電
極製造方法であって、前記金属系炭化物から成るターゲ
ットをスパッタリングし、前記耐熱物質表面に、前記金
属系炭化物の薄膜を形成することで、前記金属系炭化物
を付着させることを特徴とする。
【0022】請求項8記載の発明は、請求項6記載の電
極製造方法であって、前記金属系炭化物の粉末を溶剤に
分散させてペーストを作成し、前記耐熱物質上に前記ペ
ーストを塗布することで、前記金属系炭化物を付着させ
ることを特徴とする。
【0023】本発明は上記のように構成されており、耐
熱物質上に多孔質炭素膜から成る電極が形成されてい
る。その多孔質炭素膜は、耐熱物質上に金属系炭化物
(本発明では、金属炭化物の他、SiC等の半導体物質
の炭化物を含むものとする)を付着させ、真空雰囲気中
で加熱すること(真空加熱)で形成されている。
【0024】その加熱の際には、金属系炭化物は、大気
圧下では金属系炭化物が分解、溶融、昇華のいずれかが
生じる温度を上限とされている。従って、大気圧下で
は、分解、溶融、昇華のいずれも生じないため、炭素膜
は形成されないが、本発明では真空雰囲気中で加熱する
ため、分解温度、溶融温度、又は昇華温度が低温にな
り、金属系炭化物を構成する炭素以外の物質が蒸発し、
その結果、耐熱性物質表面に多孔質炭素膜が形成され
る。
【0025】本発明の発明者等は、形成された多孔質炭
素膜を真空雰囲気中に置き、電圧を印加すると、非常に
低い電界で電子が放出されることを確認した。その理由
は、多孔質炭素膜中には、図3の符号50に示すような
カーボンナノチューブ(●や○は炭素原子を示す)や、カ
ーボンウィスカーが多量に含まれているためと推測して
いる。(de Heer(Science,268,845-47(1995),Smalley(S
cience,269,1550-53(1997),Saito(Nature,389,554-55
(1997)等の報告によると、カーボンナノチューブは低電
界で電子を放出できると記載されている。)。
【0026】従来技術では、アーク放電や、大気中での
レーザー加熱によって炭素膜を形成し、電極として評価
しており、従って、形成された炭素膜中にはグラファイ
ト層やフラーレン等が多量に含まれていると考えられ
る。そのような炭素膜は多孔質ではないため、電子を放
出させるためには、高電界を必要とすると考えられる。
【0027】一般に、金属系炭化物は、高温に加熱され
た場合には、溶融するものばかりではなく、昇華するも
のや、あるいは分解するものもあり、その挙動は区々で
あるが、本発明に用いることができる金属系炭化物は、
大気圧下(一般には窒素雰囲気)では分解、溶融、又は昇
華のいずれも生じない温度まで昇温させた場合に、真空
雰囲気中では分解し、炭素と結合している物質が蒸発す
る性質を有することが重要である。
【0028】そのような金属系炭化物には、SiCの
他、HfC、NbC、Ta2C、TaC、TiC、V
C、W2C、WC、ZrC、MoC、Mo2C、Al
43、Fe3C等がある。
【0029】上記金属系炭化物の、窒素雰囲気、大気圧
下での分解、溶融、又は昇華温度を下記に示す。 SiC:2280℃、 HfC:3000〜3890
℃、 NbC:3500℃、 Ta2C:3400℃、
TaC:3800℃、 TiC:3200℃、VC:
2500℃、 W2C:2800℃、 WC:2600
℃、 ZrC:3200℃、MoC:2600℃、Mo
2C:2500℃、 Al43:2500℃ Fe3C:1230℃
【0030】また、炭素と結合している金属単体の、窒
素雰囲気、大気圧下での融点を下記に示す。炭化物より
も低温であることが分かる。 Si:1412℃、 Hf:2222 ℃、 Nb:2
460 ℃、 Ta:2980℃、 Ti:1667
℃、 V:1915℃、 W:3380℃、Zr:18
57℃、 Mo:1620℃、 Al:660℃、 F
e:1535℃
【0031】以上の金属形炭化物を真空雰囲気中で分解
させる場合には、500℃〜1800℃の温度範囲がよ
く、製造工程上は低温で加熱することが望ましい。
【0032】また、金属系炭化物を高融点金属やセラミ
ックス基板等の耐熱性物質表面に付着させておくために
は、耐熱物質表面にスパッタリング法によって薄膜を形
成したり、粉体状の金属系炭化物をそのまま、又はペー
スト状にして耐熱物質に付着させ、又は塗布してもよ
い。
【0033】なお、上記のような多孔質炭素膜を電極と
し、発光体と組合わせると、高効率のFEDの陰極側パ
ネルが構成できる。他方、導線表面に多孔質炭素膜を形
成し、電極にすると、フィラメントに代わる冷陰極源を
構成できる。また、多孔質炭素膜から成る電極を直接セ
ラミックス基板表面に形成すると、蓄電池等の電極とし
て用いることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を説明する。図
1の符号2は、本発明の一例のフィールドエミッション
ディスプレイ(FED)であり、陰極側パネル21と陽極
側パネル22とから構成されている。陽極側パネル22
ガラス基板21を有しており、該ガラス基板21上に
は、直線状にパターニングされた複数の透明導電膜22
1〜223が形成されており、また、各透明導電膜221
〜223表面には、三色(RGB)の発光体231〜233
が形成されている。
【0035】陰極側パネル21は、セラミックス基板(ア
ルミナ基板)12を有しており、その表面には、直線状
にパターニングされた複数のタングステン配線膜13が
形成されており、また、各タングステン配線膜13表面
には、多孔質炭素膜14から成る電子放出源14が形成
されている。
【0036】陰極側パネル21と、陽極側パネル22は、
電子放出源14と発光体231〜233とが対向して平行
配置されており、電子放出源14と、発光体231〜2
3は、互いに直交するように、パネル21、22同士が
位置合わせされている。
【0037】
【実施例】<実施例1>このような陰極側パネル21
製造方法を説明すると、先ず、セラミックス基板12表
面にタングステン薄膜を全面成膜した後、直線状にパタ
ーニングし、複数のタングステン配線膜13(図1で
は、2本のタングステン配線膜131、132を示す。)
を形成する。
【0038】次に、市販のSiC粉末(0.5μ)とニト
ロセルロースをアセトン中に分散・混合し、混合ペース
トを作製した後、各タングステン配線膜13表面に、ス
クリーン印刷法により塗布する。
【0039】この状態では、タングステン配線膜13上
にSiCが付着しており、そのセラミックス基板12を
真空電気炉内に搬入し、その内部を1×10-4Pa程度
の高真空状態まで真空排気した後、セラミックス基板1
2を加熱する。
【0040】セラミックス基板12が1600℃まで昇
温したところでその状態を1時間維持し(真空熱処理)、
次いで、真空電気炉内から搬出し、SEM(走査型電子
顕微鏡)、及びXPS(Electron Stimulated Desorptio
n)又はEELS(Electron Energy Loss Spectroscopy)
を用いてタングステン配線膜13表面を観察・分析した
ところ、タングステン配線膜13表面には、多孔質炭素
膜が形成されていることが確認された。
【0041】ところで、SiCは、常圧・窒素雰囲気下
では2000℃以上に昇温させないと分解しないはずで
あるが、タングステン基板表面に、SiCの残留物から
成る多孔質炭素膜が形成されたのは、真空雰囲気内で熱
処理することにより、分解温度よりも大幅に低温な16
00℃程度の温度で熱分解し、その結果Siが蒸発した
からであると考えられる。
【0042】そのような多孔質炭素膜から成る電子放出
源14(図1では、2個の電子放出源141、142を示
す。)の電子放出特性を測定したところ、1V/μmと
いう非常に低い電界をかけただけで電子が放出された。
【0043】従って、透明導電膜221〜223と、タン
グステン配線膜131、132とを選択して電圧を印加
し、所望位置の発光体231〜233を発光させる際、低
電界でFED2を表示装置として用いることができる。
【0044】
【実施例】<実施例2>図2に示すように、タングステ
ン配線膜13に替え、タングステンワイヤー32に上記
混合ペーストを塗布し、前記電子放出源14を形成した
ときと同じ真空電気炉内に搬入し、1×10-4Paの高
真空状態で、1700℃、1時間の真空熱処理を行い、
フィラメント3を得た。
【0045】SEM及びXPS又はEELSの観察・分
析結果によると、タングステンワイヤー32周囲には多
孔質炭素膜が形成されており、上記FEDパネルと同
様、1V/μmという非常に低い電界で電子が放出され
ることが確認された。
【0046】
【実施例】<実施例3>次に、タングステン基板をSi
Cターゲットが配置されたスパッタリング装置中に搬入
し、そのタングステン基板表面に、スパッタ法によって
SiCを薄膜を作製した。
【0047】次いで、タングステン基板をスパッタリン
グ装置中から搬出し、真空電気炉内に搬入し、実施例1
と同様の条件で真空熱処理を行ったところ、タングステ
ン基板表面に薄膜が形成された。SEM及びXPS又は
EELSによって観察・分析したところ、形成された薄
膜は、多孔質炭素膜であった。
【0048】この基板からの電子放出を測定したとこ
ろ、1V/μmと、実施例1と同様の低電界で電子が放
出された。
【0049】
【実施例】<実施例4>市販のSiC単結晶をタングス
テン基板上に薄く乗せ、上記実施例1と同様に真空熱処
理を行ったところ、タングステン基板上に被膜が形成さ
れた。その被膜をSEM及びXPS又はEELSによっ
て、観察・分析したところ、多孔質炭素膜であることが
確認された。また、電子放出を測定したところ、1V/
μmであった。
【0050】
【実施例】<実施例5>市販のTiC粉末(粒径0.5μ)
とニトロセルロースをアセトンに分散・混合し、ペース
トを作製した後、タングステン基板状に塗布した。その
基板を、電気真空炉中に搬入し、1×10-4Pa程度の
高真空状態で、1700℃に昇温させ、1時間の真空熱
処理を行った。
【0051】真空熱処理後、電気真空炉から搬出し、S
EM及びXPS又はEELSによって観察・分析したと
ころ、多孔質炭素膜が形成されていることを確認した。
これは、TiCの熱分解と同時に、チタンが蒸発した結
果と考えられる。
【0052】この基板からの電子放出を測定したとこ
ろ、SiCから作成した多孔質炭素膜と同様、1V/μ
mの低電界を印加するだけで電子放出が確認された。
【0053】
【実施例】上記各実施例では、耐熱物質に、アルミナか
ら成るセラミックス基板や、タングステン配線膜、又は
タングステン導線を用いたが、アルミナに替え、ジルコ
ニア等の、炭素膜よりも高温に耐えるセラミックス基板
を広く用いることができる。また、配線膜や導線には、
タングステンの他、タンタル、モリブデン、チタン等の
高融点金属を用いることができる。
【0054】また、本発明に用いることができる金属系
炭化物には、SiCの他、 HfC、NbC、Ta
2C、TaC、TiC、VC、W2C、WC、ZrC、M
oC、Mo2C、Al43、Fe3C等がある。それらは
スパッタリング法によって薄膜を形成し、耐熱物質表面
に付着させてもよいし、粉体、又はペーストの状態で付
着させてもよい。
【0055】なお、本発明の電極は、FEDの用いるこ
とができる他、フィラメントに代わる冷陰極源や、蓄電
池等の多孔質電極に用いることができる。
【0056】
【発明の効果】低電界で電子を放出できるので、低電圧
駆動のFEDが得られる。また、電子が頂点ではなく、
面から放出されるので電極寿命が長い。その電極の膜厚
は簡単に厚くすることができるので、膜減りがあった場
合でも長寿命化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極及びFEDの一例
【図2】本発明の電極の他の例
【図3】カーボンナノチューブの構造を説明するための
【図4】従来技術のFED
【図5】(a)〜(f):その製造工程を説明するための図
【符号の説明】
2……FED 12……セラミックス基板(耐熱性物
質) 13……配線膜(耐熱性物質) 14……多孔
質炭素膜から成る電極 221、222、223……透
明導電膜 231、232、233……発光体 32
……導線
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01J 9/02 H01J 9/02 B 31/12 31/12 C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱物質と、前記耐熱物質上に形成された
    多孔質炭素膜を有する電極であって、 前記炭素膜は、前記耐熱物質表面に付着された金属系炭
    化物が、大気圧下では分解、溶融、又は昇華のいずれか
    が生じる温度を上限として、真空雰囲気中で加熱されて
    形成されたことを特徴とする電極。
  2. 【請求項2】前記耐熱物質は導電性の高融点金属を有
    し、 前記多孔質炭素膜は、前記高融点金属表面に形成された
    ことを特徴とする請求項1記載の電極。
  3. 【請求項3】前記高融点金属は、セラミックス基板表面
    に薄膜状に形成され、所定形状にパターニングされ、配
    線膜が形成されていることを特徴とする請求項2記載の
    電極。
  4. 【請求項4】所定形状にパターニングされた複数の透明
    導電膜と、 前記透明導電膜上に形成された発光体と、 請求項3記載の電極とを有し、 前記多孔質炭素膜と前記発光体とは対向配置され、 前記配線膜と前記透明導電膜とを選択して電圧を印加
    し、前記多孔質炭素膜から電子を放出させると、前記発
    光体の所望位置のものを発光させられるように構成され
    たことを特徴とする表示装置。
  5. 【請求項5】前記高融点金属は導線に成形されているこ
    とを特徴とする請求項2記載の電極。
  6. 【請求項6】多孔質炭素膜から成る電極を耐熱物質表面
    に形成する電極製造方法であって、 前記耐熱物質上に金属系炭化物を付着させ、大気圧下で
    は前記金属系炭化物が分解、溶融又は昇華のいずれかが
    生じる温度を上限として、真空雰囲気中で加熱すること
    を特徴とする電極製造方法。
  7. 【請求項7】前記金属系炭化物から成るターゲットをス
    パッタリングし、前記耐熱物質表面に、前記金属系炭化
    物の薄膜を形成することで、前記金属系炭化物を付着さ
    せることを特徴とする請求項6記載の電極製造方法。
  8. 【請求項8】前記金属系炭化物の粉末を溶剤に分散させ
    てペーストを作成し、 前記耐熱物質上に前記ペーストを塗布することで、前記
    金属系炭化物を付着させることを特徴とする請求項6記
    載の電極製造方法。
JP8936498A 1998-03-18 1998-03-18 電極、及びその電極を有する表示装置 Pending JPH11265653A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8936498A JPH11265653A (ja) 1998-03-18 1998-03-18 電極、及びその電極を有する表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8936498A JPH11265653A (ja) 1998-03-18 1998-03-18 電極、及びその電極を有する表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11265653A true JPH11265653A (ja) 1999-09-28

Family

ID=13968659

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8936498A Pending JPH11265653A (ja) 1998-03-18 1998-03-18 電極、及びその電極を有する表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11265653A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1096532A1 (en) * 1999-10-27 2001-05-02 Pioneer Corporation Electron emission device
JP2001236907A (ja) * 2000-02-15 2001-08-31 Samsung Sdi Co Ltd 隔壁リブを用いた3極管カーボンナノチューブ電界放出素子及びその製造方法
JP2001519076A (ja) * 1997-04-02 2001-10-16 イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 金属−酸素−炭素電界エミッタ
US6741017B1 (en) 1999-07-21 2004-05-25 Sharp Kabushiki Kaisha Electron source having first and second layers
US7259511B2 (en) 2003-02-26 2007-08-21 Hitachi Displays, Ltd. Flat panel display device with surfaces of cathodes and control electrodes lying in the same flat plane
KR100822206B1 (ko) 2006-11-01 2008-04-17 삼성에스디아이 주식회사 카바이드 유도 탄소를 포함하는 전자 방출원 형성용조성물, 상기 전자 방출원 형성용 조성물을 이용한 전자방출원의 제조방법, 상기 방법에 의해서 제조된 전자방출원 및 상기 전자 방출원을 포함하는 전자 방출 소자
KR100838069B1 (ko) * 2006-09-11 2008-06-16 삼성에스디아이 주식회사 전자 방출 소자, 이를 구비한 전자 방출형 백라이트 유닛및 그 제조 방법
KR100869108B1 (ko) 2007-07-19 2008-11-17 삼성에스디아이 주식회사 전자 방출 소자 및 이를 구비한 전자 방출형 백라이트 유닛
KR100869804B1 (ko) 2007-07-03 2008-11-21 삼성에스디아이 주식회사 발광 장치 및 표시 장치
KR100889773B1 (ko) * 2007-01-02 2009-03-20 삼성에스디아이 주식회사 표시장치

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001519076A (ja) * 1997-04-02 2001-10-16 イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 金属−酸素−炭素電界エミッタ
US6741017B1 (en) 1999-07-21 2004-05-25 Sharp Kabushiki Kaisha Electron source having first and second layers
EP1096532A1 (en) * 1999-10-27 2001-05-02 Pioneer Corporation Electron emission device
JP2001236907A (ja) * 2000-02-15 2001-08-31 Samsung Sdi Co Ltd 隔壁リブを用いた3極管カーボンナノチューブ電界放出素子及びその製造方法
JP4700200B2 (ja) * 2000-02-15 2011-06-15 三星エスディアイ株式会社 隔壁リブを用いた3極管カーボンナノチューブ電界放出素子及びその製造方法
US7259511B2 (en) 2003-02-26 2007-08-21 Hitachi Displays, Ltd. Flat panel display device with surfaces of cathodes and control electrodes lying in the same flat plane
KR100838069B1 (ko) * 2006-09-11 2008-06-16 삼성에스디아이 주식회사 전자 방출 소자, 이를 구비한 전자 방출형 백라이트 유닛및 그 제조 방법
KR100822206B1 (ko) 2006-11-01 2008-04-17 삼성에스디아이 주식회사 카바이드 유도 탄소를 포함하는 전자 방출원 형성용조성물, 상기 전자 방출원 형성용 조성물을 이용한 전자방출원의 제조방법, 상기 방법에 의해서 제조된 전자방출원 및 상기 전자 방출원을 포함하는 전자 방출 소자
KR100889773B1 (ko) * 2007-01-02 2009-03-20 삼성에스디아이 주식회사 표시장치
KR100869804B1 (ko) 2007-07-03 2008-11-21 삼성에스디아이 주식회사 발광 장치 및 표시 장치
KR100869108B1 (ko) 2007-07-19 2008-11-17 삼성에스디아이 주식회사 전자 방출 소자 및 이를 구비한 전자 방출형 백라이트 유닛

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5551903A (en) Flat panel display based on diamond thin films
US5977697A (en) Field emission devices employing diamond particle emitters
JP3455380B2 (ja) 金属箔上の改善されたエミッタを用いた電界放射デバイス及びそのようなデバイスの作製方法
US20040256975A1 (en) Electrode and associated devices and methods
US7605379B2 (en) Cold-cathode-based ion source element
US2339392A (en) Cathode
RU2430446C2 (ru) Способ изготовления эмитирующего электроны прибора и способ изготовления устройства отображения изображения
JPH11265653A (ja) 電極、及びその電極を有する表示装置
US6969536B1 (en) Method of creating a field electron emission material
KR100550485B1 (ko) 이온-충격된 흑연 전자 방출체
US20070111628A1 (en) Method for manufacturing electron-emitting device and method for manufacturing display having electron-emitting device
US20060261719A1 (en) Field emitter device
JPH11329213A (ja) 電界放射型電子源およびその製造方法および平面発光装置およびディスプレイ装置および固体真空デバイス
US20100072879A1 (en) Field emission device with anode coating
US20100141111A1 (en) Composition for integrated cathode-electron emission source, method of fabricating integrated cathode-electron emission source, and electron emission device using the same
US20090079320A1 (en) Field electron emission source having carbon nanotubes and method for manufacturing the same
JP2007319761A (ja) 炭素系ナノ材料生成用触媒組成物、炭素系ナノ材料デバイス、電子放出素子用カソード基板及びその作製方法、並びに電子放出素子デバイス及びその作製方法
JP2001291465A (ja) 冷陰極及びその製造方法
JP2000215786A (ja) 電子放出素子及びその製造方法
KR20070108829A (ko) 탄소나노튜브 후막의 제조방법, 그를 이용한 전계방출형표시소자
US6836066B1 (en) Triode field emission display using carbon nanobtubes
KR100669407B1 (ko) 전계방출디스플레이용 에미터의 제조방법 및 그를 이용한전계방출디스플레이
US6593683B1 (en) Cold cathode and methods for producing the same
RU2210134C2 (ru) Холодноэмиссионный катод и плоский дисплей
JP2001126610A (ja) 電子放出素子