JPH1126564A - 静電チャック - Google Patents

静電チャック

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JPH1126564A
JPH1126564A JP18281497A JP18281497A JPH1126564A JP H1126564 A JPH1126564 A JP H1126564A JP 18281497 A JP18281497 A JP 18281497A JP 18281497 A JP18281497 A JP 18281497A JP H1126564 A JPH1126564 A JP H1126564A
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JP
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cooling
electrostatic chuck
sample
sample stage
refrigerant
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JP18281497A
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Inventor
Shinya Nishimoto
伸也 西本
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却効率が低下せずに試料台に温度勾配が生
じない静電チャック。 【解決手段】 静電チャック10は導電体からなる試料
台11とその下側の冷却体と試料台1の表面を覆う絶縁
膜とで構成されている。冷媒は、静電チャック底部の導
入口から導入され、冷却体を構成する流路形成層内を順
に上方向に通流して流入孔13a,13a…から冷却室
12a内へ流れ込む。試料台11に接触した冷媒は最も
近い流出孔から冷却室外へ流出し、冷却室内に長く留ま
らないので、試料台11の冷却効率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板に処理
を施す半導体製造装置内で試料を固定する治具として用
いられる静電チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】ドライエッチング工程,薄膜形成工程等
の半導体製造過程において、半導体基板等の試料を固定
する治具として静電チャックが用いられる。静電チャッ
クは、導電体と導電体の表面に被覆した絶縁膜とで構成
されており、載置された試料と導電体との間に直流電圧
を印加し、試料を静電チャック上に吸着保持するもので
ある。
【0003】溶射タイプの静電チャックは、アルミニウ
ムのような導電体を所定形状に成形した後、アルミナ
(Al2 3 )を原料とするセラミック粉末を導電体の
表面に溶射し、絶縁膜を導電体の表面に被覆して製造さ
れる。導電体は、内部に冷媒が通流するための溝状の流
路が削成された冷却体と、その上部にある試料を載置す
るための冷却板(試料台)と、その底部にある冷媒の導
入口及び排出口を有する蓋板とを備えて構成されてい
る。冷媒を導入口から冷却体内に導入し、冷却体の内部
に冷媒を通流せしめて冷却板(試料台)を冷却すること
により試料の温度を制御するようになっている。
【0004】このような構造の静電チャック上に固定さ
れた試料の温度制御については従来から重要視されてお
り、試料の温度分布の均一性,冷却効率等の課題を解決
すべく、種々の提案がなされている。図6は、従来の静
電チャックの蓋板の構造を示す斜視図である。図に示す
ように、蓋板31は円板形状を有しており、冷媒を導
入,排出するための導入口31a及び排出口31bが所
定長離隔して形成されている。導入口31aから導入さ
れた冷媒は、矢符に示す如く、冷却体内に形成された流
路(図示せず)を排出口31b側へ流れ、排出口31b
から排出される。このとき冷却板が冷却されるが、冷却
板の導入口31aに近い側と排出口31bに近い側とで
温度勾配が生じる。これにより試料の温度分布が不均一
となり、その結果、半導体基板にレジスト焼けが生じた
り、エッチング形状が不均一であったり、エッチングレ
ートが不均一になるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これを解決するため
に、冷却体内での冷媒の一方通流化をなくすような溝状
の流路を形成した静電チャックが提案されている(特開
平3−108737号公報,特開平7−263528号公報)。図7
は、このタイプの静電チャックの蓋板の構造を示す斜視
図であり、図8はその冷却体内の構造を示す断面図であ
る。図7の矢符に示す如く、冷媒が導入口41a側から
排出口41b側へ、またその逆方向へ連続して通流する
ような流路42が形成されている。これにより、冷却板
43の温度勾配を低減することができる。
【0006】しかしながら、図7及び図8に示す如き構
造の静電チャックは、冷却板43の温度分布は均一にな
るが、流路が入り組んでいるために、温度差を有する冷
媒の流路間での熱交換が行なわれ、冷却効率が悪いとい
う問題があった。また、流路が複雑なために冷媒のよど
みが生じた場合には、冷却効率がさらに悪化する。
【0007】冷却効率の悪化を防止できる静電チャック
として、冷媒の熱交換率を小さくし、冷却板を局所的に
冷却可能な構造が特開平1−152639号公報にて提案され
ている。この静電チャックは、冷却体への導入口を複数
備えており、夫々の導入口から導入される冷媒の温度,
流量等を調整することにより、冷却板を局所的に温度制
御することができる。この構造により、高い冷却効率で
冷却板の温度を制御できる。しかしながら、冷却体内に
導入された冷媒は、冷却体の外周側にある排出口から排
出されるようになっているので、冷媒は冷却板に接触し
つつ排出口まで流れる。これにより、冷却板に温度勾配
が生じて試料の温度分布の均一化を図ることができない
という問題があった。
【0008】また、近年半導体基板の大型化が進んでお
り、図7及び図8に示すような流路を形成した静電チャ
ックであっても、本来は流路方向に温度分布が存在する
ため、大型の試料に対しては温度分布の均一化が図りき
れないという問題があった。
【0009】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、試料台に対向する位置に複数の流入孔及び流
出孔を有した、試料台に臨む冷却室を備えることによ
り、冷却効率を低下させずに、試料台に温度勾配を生ぜ
しめない静電チャックを提供することを目的とする。ま
た、冷却室の流入孔及び流出孔に連なる流路を、試料台
に交わる方向に設けることにより、流路間の熱交換率の
増大を防止し、大型の試料の温度分布の均一化を図り得
る静電チャックを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る静電チャ
ックは、試料を吸着保持する試料台を冷却すべく、該試
料台に連設された冷却体内に導入された冷媒が、前記冷
却体内に形成された流路を通流した後、前記冷却体外に
排出される静電チャックにおいて、前記冷却体は前記試
料台の一面に臨む冷却室を備え、該冷却室の前記試料台
に対向する面に、前記流路に連なる複数の流入孔と少な
くとも1つの流出孔とを形成してあることを特徴とす
る。
【0011】第1発明にあっては、冷媒は試料台に対向
する複数の流入孔から冷却室内に流入して試料台を冷却
した後、試料台の対向面に形成された流出孔から流出さ
れるので、冷却室内で冷媒が長く留まることがなく、冷
却効率を向上させる。また、冷媒が試料台の冷却面に均
一に接触するように複数の流入孔の形成位置を決定する
ことにより、試料台に温度勾配が生じず、試料の温度分
布の均一化が図られる。
【0012】第2発明に係る静電チャックは、試料を吸
着保持する試料台を冷却すべく、該試料台に連設された
冷却体内に導入口から導入された冷媒が、前記冷却体内
に形成された流路を通流した後、排出口を経て排出され
る静電チャックにおいて、前記冷却体は、前記試料台の
一面に臨み、前記流路に連なる流入孔及び流出孔を前記
試料台の対向面に有する冷却室を備え、前記流路は、前
記導入口から前記流入孔への冷媒の通流と、前記流出孔
から前記排出口への冷媒の通流とを、前記試料台の前記
一面に交わる方向になすべく形成してあることを特徴と
する。
【0013】第2発明にあっては、冷媒は試料台に対向
する流入孔から冷却室内に流入して試料台を冷却した
後、試料台の対向面に形成された流出孔から流出される
ので、冷却室内で冷媒が長く留まることがなく、冷却効
率を向上させる。また、導入口から冷却室内まで及び冷
却室から排出口までを、試料台の面に交わる方向に冷媒
が流れるので流路間の熱交換率が小さい。
【0014】第3発明に係る静電チャックは、第2発明
において、前記流入孔は、その複数を同一面上に形成し
てあることを特徴とする。
【0015】第3発明にあっては、冷却室内で冷媒が長
く留まることがなく、冷却効率を向上させ、また複数の
流入孔の形成位置により試料台に温度勾配が生じず、試
料の温度分布の均一化が図られる。さらに、導入口から
冷却室内まで及び冷却室から排出口までを冷媒が試料台
の面に交わる方向に流れるので、流路間の熱交換率が小
さい。
【0016】第4発明に係る静電チャックは、第1発明
乃至第3発明のいずれかにおいて、前記試料台の対向面
は、略中央から放射状に位置する複数の前記流出孔と、
該流出孔よりも小さい寸法を有し、隣合う前記流出孔の
間に位置する複数の前記流入孔とを形成してあることを
特徴とする。
【0017】第4発明にあっては、隣合う流出孔の間に
流入孔が夫々形成されている、即ち、冷媒の冷却室への
入口と出口とが近い位置にあるので、冷却室内で冷媒が
長く留まることがなく、冷却効率が向上する。また、複
数の流入孔及び流出孔が放射状に形成されているので、
試料台を均一に冷却でき、試料の温度分布が均一化され
る。
【0018】第5発明に係る静電チャックは、第1発明
乃至第4発明のいずれかにおいて、前記冷却体は、冷媒
の流路を形成する孔を有する流路形成層の複数を積層し
て構成してあることを特徴とする。
【0019】第5発明にあっては、冷却体を構成する流
路形成層の夫々は、媒体の流路のための孔を容易に形成
することができるので、これらの層を積層することによ
り、試料台の面に交わる方向の流路を容易に作成でき
る。また流路形成層は、例えば、冷却室を構成する層、
流入孔からの冷媒の流量を調整するための層、流入側及
び流出側の流路を仕切るための層、及び冷媒の導入口及
び排出口を形成する層等により構成されており、所望の
流路を形成することができる。
【0020】第6発明に係る静電チャックは、第1発明
乃至第5発明のいずれかにおいて、前記冷却体は、前記
試料台よりも低い熱伝導性を有することを特徴とする。
【0021】第6発明にあっては、冷却体の熱伝導性が
試料台よりも低いことにより、冷媒が導入口から冷却室
までの流路及び冷却室から排出口までの流路を通流する
間で、流路間の熱交換率を小さくできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明の
静電チャックを備えるプラズマ装置の構成を示す断面図
である。図中1は反応容器であり、試料を載置して反応
処理する反応室2aと、その上方でプラズマを生成する
プラズマ生成室2bとを形成している。プラズマ生成室
2bは中空の円筒形に形成されており、上部壁中央には
導波管4の一端がマイクロ波導入窓3を介して接続さ
れ、導波管4の他端には図示しないマイクロ波発振器が
接続されている。プラズマ生成室2bの周囲には、プラ
ズマ生成室2b及び導波管4の一端部にわたってこれら
を囲む態様で、プラズマ生成室2bと同心状に励磁コイ
ル5が配設されている。プラズマ生成室2bには第1の
ガス供給系6が設けられ、反応室2aには第2のガス供
給系7が設けられている。また、反応室2aの下部壁に
は図示しない排気装置を接続した排気口8が開口されて
いる。
【0023】反応室2aの底部には、本発明に係る静電
チャック10がマイクロ波導入窓3に対向する位置に配
設されている。静電チャック10は導電体からなる試料
台11とその下側に着設された冷却体と、試料台1の表
面を覆う絶縁膜とで構成されており、試料台11上に例
えばウエハのような試料Wが載置される。静電チャック
10には直流電源9が接続されており、プラズマを発生
させながら静電チャック10に直流電圧を印加すること
により、試料Wは静電チャック10上に吸着保持される
ようになっている。なお、試料台11を覆う絶縁膜、試
料Wを試料台11上に載置する際に使用されるリフター
ピン及び冷却体に接続された冷媒の冷却装置は、図では
省略している。また、試料台11を覆う絶縁膜は試料台
11と冷却体とを覆うように形成してあっても良い。
【0024】このような構成のプラズマ処理装置にあっ
ては、プラズマ生成室2b及び反応室2a内を所定の圧
力に設定した後、励磁コイル5にて磁界を形成しつつマ
イクロ波導入窓3を通じてプラズマ生成室2b内にマイ
クロ波を供給し、プラズマを発生させる。生成したプラ
ズマは反応室2a内に導入され、試料台11上に投射さ
れて試料Wにプラズマ処理が施される。このとき、試料
Wの温度が上昇するのを防ぐために静電チャック10の
試料台11が冷却され、試料Wの温度制御がなされる。
【0025】図2は、この静電チャック10の試料台1
1及び冷却体の構成を示す分解斜視図である。図中、冷
媒の通流経路を矢符で示している。試料台11は熱伝導
性が比較的高いアルミニウム製であり、円板形状を有し
ている。図に示すように、試料台11の下側に形成され
た冷却体は複数の流路形成層を積層して構成されてい
る。各流路形成層は所定の厚みを有する同径寸法の円板
形状で、アルミニウムとSiCとの複合材料を用いて形
成されており、各層に所定のパターン、即ち冷媒の通流
のための貫通孔が形成されている。以下に各流路形成層
について説明する。
【0026】試料台11の下層には第1のスペーサ12
が、その下側には第1の流路形成層(冷却層)13が積
層される。スペーサ12は円環形状を有しており、試料
台11及び冷却層13と共に冷却室12aを形成してい
る。冷却室12aはスペーサ12の厚み分の高さを有す
る。冷却層13には、冷媒が冷却室12aへ流入出する
ための複数の流入孔13a,13a…と複数の流出孔1
3b,13b…とが、スペーサ12の当接により孔が閉
塞されない領域に形成されている。
【0027】流入孔13aは平面視で略円形状を有し、
冷却層13には中央に位置する1つの流入孔13aと、
中央から放射状に位置する8列の流入孔列13Aとが形
成されている。流入孔列13Aは、冷却層13の径方向
に並ぶ複数(5つ)の流入孔13aを有している。流入
孔列13Aの中央側の流入孔13aは、冷却層13の中
央に設けた流入孔13aよりも小さな径寸法を有し、流
入孔列13Aの外周側ほど大きな径寸法を有している。
このような流入孔13aの配置により、冷媒が試料台1
1に均一に接触する。また、8つの流出孔13b,13
b…が、隣合う流入孔列13A,13A…の間に夫々形
成されている。流出孔13bは、外周側が中央側よりも
大きな径寸法を有する長円形状であり、流入孔13aよ
りも大きな寸法を有している。流出孔13bが流入孔1
3aよりも大きく、流入孔13aの近傍に形成してある
ことにより、冷却室12aからの冷媒の流出が短時間で
スムーズに行なわれ、冷却効率が高まる。
【0028】冷却層13の下層には第2の流路形成層
(流量調整層)14が積層される。流量調整層14に
は、冷媒が全ての流入孔13a,13a…へ到達するた
めの形抜き孔14aと、流出孔13b,13b…と夫々
連通する流出孔14b,14b…とが形成されている。
形抜き孔14aは、冷却層13の流入孔13a,13a
…の全てを連続させたような形状、即ち8本手のアステ
リスク形状を有し、冷却層13と流量調整層14とを重
ね合わせたときに形抜き孔14aが流入孔13a,13
a…の全てに連通するように形成されている。この形抜
き孔14aにより、冷却層13の流入孔13a,13a
…夫々に流れ込む冷媒の流量が一定となる。また、流出
孔14b,14…は、冷却層13の流出孔13b,13
b…と同形状及び同寸法を有し、冷却層13と流量調整
層14とを重ね合わせたときに、夫々が重なる位置に形
成されている。
【0029】流量調整層14の下層には第3の流路形成
層(仕切り層)15が積層される。仕切り層15には、
冷媒を冷却室12aへ流入するための流路と、冷媒を冷
却体から排出するための流路とを各別に仕切るための1
つの流入口15aと複数の流出孔15b,15b…とが
形成されている。導入口15aは仕切り層15の中央に
所定の径寸法で形成されており、流出孔15b,15b
…は流量調整層14の流出孔14b,14b…と同形状
及び同寸法を有している。流量調整層14と仕切り層1
5とを重ね合わせたときに、導入口15aは流量調整層
14の形抜き孔14aの中央部分と連通し、流出孔15
b,15b…は流量調整層14の流出孔14b,14b
…と重なる位置に形成されている。
【0030】仕切り層15の下層には第2のスペーサ1
6が、その下側には第4の流路形成層(導入排出層)1
7が積層される。スペーサ16は円環形状を有してお
り、仕切り層15と導入排出層17と共に排出溜め室1
6aを形成している。導入排出層17には、冷媒を冷却
体へ導入するための導入口17aが中央に、排出溜め室
16a内の冷媒を冷却体から排出する2つの排出口17
b,17bが導入口17aの両側に形成されている。導
入口17aは導入排出層17の中央に所定の径寸法で形
成されており、導入口17aの周囲には第2のスペーサ
16の厚みと同寸法の高さを有する管壁が突設されてい
る。これにより、仕切り層15、第2のスペーサ16及
び導入排出層17を重ね合わせたときに、導入口17a
から導入された冷媒は排出溜め室16aに混入すること
なく、直接、仕切り層15の流入口15aに通流され
る。また排出溜め室16a内の冷媒は、排出口17b,
17bから排出される。
【0031】なお、実際の第1及び第2のスペーサ1
2,16は、冷却体の変形を防止し、その剛性を高める
ために梁を設けた形状を有しているが、ここでは省略し
て説明している。
【0032】以上の如き構成の試料台11及び流路形成
層を用いた静電チャック10を製造する際には、流路形
成層のパターンの位置合わせを行ない、各層の両面をろ
う付けにより貼り合わせる。その後、試料台11の表
面、又は試料台11及び冷却体の表面にセラミック粉末
を溶射して絶縁膜を被覆する。
【0033】このように製造された静電チャック10の
冷却体内での冷媒の通流状態を以下に説明する。図3は
静電チャック10の平面図であり、冷却層13の流入孔
13a及び流出孔13bを破線で示し、冷却室12a内
での冷媒の流れ状態を矢符で示している。図4は図3の
IV−IV線から見た静電チャックの縦断面図であり、冷媒
の導入口17aから冷却室12aまでの通流経路を矢符
で示している。また、図5は図3のV−V線から見た静
電チャックの縦断面図であり、冷媒の冷却室12aから
排出口17bまでの通流経路を矢符で示している。
【0034】図2及び図4に示すように、静電チャック
底部の導入口17aから導入された冷媒は、上方向に通
流して流量調整層14の形抜き孔14aに到達する。こ
こで、冷媒は形抜き孔14aの形状に沿って面内を中央
から外周側に向かって流れつつ、上層の冷却層13の複
数の流入孔13a,13a…から冷却室12a内へ流れ
込む。このとき、冷媒は試料台11の裏面に略垂直に接
触する。図3に示すように、試料台11に接触した冷媒
は最も近い流出孔13bから流れ出る。このように、試
料台11に対向する冷却層13に複数の流入孔13aと
流出孔13bとが形成されているので、冷却室12a内
での流れ距離が短い。
【0035】このように、試料台11に接触して温度が
上昇した冷媒は直ちに冷却室12aから流出されるの
で、試料台11の冷却効率が向上する。また、試料台1
1の面のいずれの領域にも冷却室12aに流入された直
後の冷媒が接触するので、試料台11に温度勾配が生じ
ない。
【0036】そして、流出孔13bから流れ出た冷媒
は、図2及び図5に示すように、流出孔13b,14
b,15bを下方向に通流して排出溜め室16aに溜ま
り、排出口17bから排出される。このように、冷却体
内の冷媒の通流経路は上下方向、即ち試料台11の面内
方向に垂直な方向であるので、流路間の熱交換率が小さ
い。
【0037】また、上述した実施の形態の静電チャック
では、試料台11よりも流路形成層の方が熱伝導率が小
さいので、冷却室12aに流入されるまでの冷媒と流路
形成層との熱交換が小さく、冷媒の熱交換は主に試料台
11との間で行なわれる。即ち、冷却体を多層構造とし
ても試料台11を効率良く冷却できる。
【0038】以上のように本実施の形態の静電チャック
は、冷却効率を低下させることなく、試料台を均一に冷
却し、試料Wの温度分布を均一に制御できる構造を有し
ている。また、冷却効率が良いので、冷媒の温度を必要
以上に低くしなくても良く、使用可能な冷媒の種類が多
くなると共に、従来よりも冷媒の流量を低くでき、冷却
装置(チラー)等の低コスト化を実現できる。さらに、
冷却体を積層構造にしてあるので、複雑な流路の形成を
容易に行なえる。
【0039】なお、上述した実施の形態では、試料台に
アルミニウム、冷却体にアルミニウムとSiCとの複合
材料を用いた場合を説明しているが、これに限るもので
はない。
【0040】また、上述した実施の形態では、冷却体を
構成する流路形成層に夫々のパターンを形成した例を説
明しているが、上述した形状に限るものではない。
【0041】
【発明の効果】以上の如く、本発明においては、冷却室
内での冷媒の流れ距離が短いので冷却効率が向上し、ま
た試料台の裏面のどの領域にも均一に冷媒が接触するの
で、大型の試料台であっても温度勾配が生じることがな
い。さらに、冷却室の流入孔及び流出孔に連なる流路を
試料台の裏面に交わる方向に形成し、また冷却体を熱伝
導率の比較的小さい材質で構成しているので、流路間の
熱交換率が小さくなる。従って、冷却効率が低下するこ
となく試料の温度分布の均一化が図られ、これにより試
料のレジスト焼けをなくし、エッチング形状及びエッチ
ングレートが均一になる等、本発明優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静電チャックを備えるプラズマ装置の
構成を示す断面図である。
【図2】図1の静電チャックの試料台及び冷却体の構成
を示す分解斜視図である。
【図3】図1の静電チャックの平面図である。
【図4】図3のIV−IV線から見た静電チャックの縦断面
図である。
【図5】図3のV−V線から見た静電チャックの縦断面
図である。
【図6】従来の静電チャックの蓋板の構造を示す斜視図
である。
【図7】従来の他の静電チャックの蓋板の構造を示す斜
視図である。
【図8】図7の静電チャックの冷却体内の構造を示す断
面図である。
【符号の説明】
10 静電チャック 11 試料台 12a 冷却室 13 第1の流路形成層 13a 流入孔 13b,14b,15b 流出孔 14 第2の流路形成層 14a 形抜き孔 15a,17a 導入口 15 第3の流路形成層 17 第4の流路形成層 17b 排出口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を吸着保持する試料台を冷却すべ
    く、該試料台に連設された冷却体内に導入された冷媒
    が、前記冷却体内に形成された流路を通流した後、排出
    される静電チャックにおいて、 前記冷却体は前記試料台の一面に臨む冷却室を備え、該
    冷却室の前記試料台に対向する面に、前記流路に連なる
    複数の流入孔と少なくとも1つの流出孔とを形成してあ
    ることを特徴とする静電チャック。
  2. 【請求項2】 試料を吸着保持する試料台を冷却すべ
    く、該試料台に連設された冷却体内に導入口から導入さ
    れた冷媒が、前記冷却体内に形成された流路を通流した
    後、排出口を経て排出される静電チャックにおいて、 前記冷却体は、前記試料台の一面に臨み、前記流路に連
    なる流入孔及び流出孔を前記試料台の対向面に有する冷
    却室を備え、前記流路は、前記導入口から前記流入孔へ
    の冷媒の通流と、前記流出孔から前記排出口への冷媒の
    通流とを、前記試料台の前記一面に交わる方向になすべ
    く形成してあることを特徴とする静電チャック。
  3. 【請求項3】 前記流入孔は、その複数を前記対向面に
    形成してある請求項2記載の静電チャック。
  4. 【請求項4】 前記試料台の対向面は、略中央から放射
    状に位置する複数の前記流出孔と、該流出孔よりも小さ
    い寸法を有し、隣合う前記流出孔の間に位置する複数の
    前記流入孔とを形成してある請求項1乃至3のいずれか
    に記載の静電チャック。
  5. 【請求項5】 前記冷却体は、前記流路を形成する孔を
    有する流路形成層の複数を積層して構成してある請求項
    1乃至4のいずれかに記載の静電チャック。
  6. 【請求項6】 前記冷却体は、前記試料台よりも低い熱
    伝導性を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の静電
    チャック。
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