JPH11264262A - 小規模建築物用免震装置 - Google Patents

小規模建築物用免震装置

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JPH11264262A
JPH11264262A JP10088117A JP8811798A JPH11264262A JP H11264262 A JPH11264262 A JP H11264262A JP 10088117 A JP10088117 A JP 10088117A JP 8811798 A JP8811798 A JP 8811798A JP H11264262 A JPH11264262 A JP H11264262A
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JP
Japan
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foundation
building
sand
holding plate
small
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Application number
JP10088117A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Mizuno
勉 水野
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OZAWA RION
Original Assignee
OZAWA RION
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Publication date
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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04HBUILDINGS OR LIKE STRUCTURES FOR PARTICULAR PURPOSES; SWIMMING OR SPLASH BATHS OR POOLS; MASTS; FENCING; TENTS OR CANOPIES, IN GENERAL
    • E04H9/00Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate
    • E04H9/02Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate withstanding earthquake or sinking of ground
    • E04H9/021Bearing, supporting or connecting constructions specially adapted for such buildings
    • E04H9/023Bearing, supporting or connecting constructions specially adapted for such buildings and comprising rolling elements, e.g. balls, pins

Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物が風等の小さな力で水平方向に動くこ
とがないようにした安価な小規模建築物用免震装置を提
供する。 【解決手段】 建築物における基礎(1)を上側基礎
(1a)と下側基礎(1b)とに分割し、上側基礎と下
側基礎との間に上側基礎を含む建築物の重量を支える転
動体として砂(3)又は粗い表面を有する非球形の砂状
粒子(3’)を挟設してなることを特徴とする小規模建
築物用免震装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は小規模建築物用免震
装置に関するものであり、特に木造、鉄骨造等の小規模
建築物用の免震装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】小規模建築物用免震装置としては、建築
物における基礎を上側基礎と下側基礎とに分割し、上側
基礎と下側基礎との間に上側基礎を含む建築物の重量を
支える転動体として、鋼製ボール、コンクリートボール
等の完全な球体を挟設してなるものが既に知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上側基礎を
含む建築物の重量を支える転動体として完全な球体を用
いた上記従来の免震装置は下記の如き問題を有する。
【0004】(イ)完全な球体のころがり摩擦係数は極
めて小さいため、完全な球体を上側基礎と下側基礎との
間に挟設したときには、上側基礎を含む建築物が風等の
小さな力によっても水平方向に敏感に動くことになる。
従って、トリガー装置やダンピング装置を付設する必要
がある。
【0005】(ロ)完全な球体は極めて転がりやすいた
め、これを一定の場所に保持することは困難である。従
って、球体を一定の場所に保持するための精密な保持手
段が必要である。
【0006】(ハ)コンクリートボール等の球体は寸法
の割に加重耐力が小さいため、単位面積当りの建築物の
重量を大きくすることができない。
【0007】(ニ)鋼製ボール等の球体は耐久性、耐候
性等の面で問題があり、長期使用に対する信頼性に問題
がある。
【0008】本発明は上記従来の免震装置における上述
の如き問題を解決しようとしてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は下記の小規模建築物用免震装置を提供する
ものである。
【0010】(1)建築物における基礎を上側基礎と下
側基礎とに分割し、上側基礎と下側基礎との間に上側基
礎を含む建築物の重量を支える転動体として砂を挟設し
てなることを特徴とする小規模建築物用免震装置(請求
項1)。
【0011】(2)建築物における基礎を上側基礎と下
側基礎とに分割し、上側基礎と下側基礎との間に上側基
礎を含む建築物の重量を支える転動体として粗い表面を
有する非球形の砂状粒子を挟設してなることを特徴とす
る小規模建築物用免震装置(請求項2)。特許請求の範
囲を含む本明細書において「非球形」とは球形以外の形
状をいうものとする。
【0012】(3)建築物における土台と基礎との間に
土台を含む建築物の重量を支える転動体として砂を挟設
してなることを特徴とする小規模建築物用免震装置(請
求項3)。
【0013】(4)建築物における土台と基礎との間に
土台を含む建築物の重量を支える転動体として粗い表面
を有する非球形の砂状粒子を挟設してなることを特徴と
する小規模建築物用免震装置(請求項4)。
【0014】(5)前記転動体は弾性を有する上側保持
板と弾性を有する下側保持板との間に挟設され、上側保
持板は上側基礎又は土台の下面に固定され、下側保持板
は下側基礎又は基礎の上面に固定される(請求項5)。
【0015】(6)前記上側保持板と下側保持板はそれ
ぞれ内部に剛体の芯材を備えている(請求項6)。
【0016】
【作用】[請求項1の小規模建築物用免震装置]上側基
礎を含む建築物の重量は上側基礎と下側基礎との間に挟
設された砂により常時支えられており、上側基礎と下側
基礎とは直接接触しない。砂は球形をなすものではな
く、粗い表面を有する不定形の(種々の形状を有する)
粒体である。従って、砂のころがり摩擦係数は球体のこ
ろがり摩擦係数よりも遥かに大きい。転動体として砂を
用いたときには、建築物が風等の小さな水平方向の力を
受けても砂は転動しないため、上側基礎を含む建築物が
風等の小さな力で水平方向に動くことはない。下側基礎
が固定されている地盤が地震により振動したときには、
上側基礎と下側基礎との間に挟設された砂が転動する結
果、上側基礎を含む建築物に対する水平方向の振動は大
幅に緩和される。換言すれば、建築物は地震による水平
方向の揺れから保護される。
【0017】[請求項2の小規模建築物用免震装置]請
求項2の小規模建築物用免震装置における転動体は粗い
表面を有する非球形の砂状粒子である。この砂状粒子は
転動体として上記請求項1の砂と同様の作用をなす。
【0018】[請求項3の小規模建築物用免震装置]土
台を含む建築物の重量は建築物における土台と基礎との
間に挟設された砂により常時支えられており、土台と基
礎とは直接接触しない。砂は球状をなすものではなく、
粗い表面を有する不定形の粒体である。従って、砂のこ
ろがり摩擦係数は球体のころがり摩擦係数よりも遥かに
大きい。転動体として砂を用いたときには、建築物が風
等の小さな水平方向の力を受けても砂は転動しないた
め、土台を含む建築物が風等の小さな力で水平方向に動
くことはない。基礎が固定されている地盤が地震により
振動したときには、土台と基礎との間に挟設された砂が
転動する結果、土台を含む建築物に対する水平方向の振
動は大幅に緩和される。換言すれば、建築物は地震によ
る水平方向の揺れから保護される。
【0019】[請求項4の小規模建築物用免震装置]請
求項4の小規模建築物用免震装置における転動体は粗い
表面を有する非球形の砂状粒子である。この砂状粒子は
転動体として上記請求項3の砂と同様の作用をなす。
【0020】[請求項5の小規模建築物用免震装置]請
求項5の小規模建築物用免震装置においては、転動体は
弾性を有する上側保持板と弾性を有する下側保持板との
間に挟設されている。従って、砂又は砂状粒子はそれぞ
れの大きさや形状に応じて上側保持板と下側保持板とに
食い込み、砂1個当りの加重耐力は大きくなる。また、
砂又は砂状粒子の大きさや形状が異なっていても、ほぼ
すべての砂又は砂状粒子により建築物の重量が支えられ
ることになるため、砂又は砂状粒子の全体の加重耐力も
向上する。また、砂又は砂状粒子は上側保持板と下側保
持板とに食い込むため、砂又は砂状粒子は上側保持板と
下側保持板との間で滑りにくく且つ転がりやすくなる。
従って、砂又は砂状粒子と上下各保持板との間の摩擦係
数が比較的小さくなると共に静止摩擦係数と動摩擦係数
との差が小さくなる。以上の結果、建築物が風等の小さ
な水平方向の力を受けても建築物が水平方向に動くこと
はなく、且つ、地震発生時においては建築物には水平方
向の振動は伝えられない。換言すれば、建築物は地震に
よる水平方向の揺れからより効果的に保護される。
【0021】[請求項6の小規模建築物用免震装置]請
求項6の小規模建築物用免震装置においては、弾性を有
する上側保持板と弾性を有する下側保持板はそれぞれ内
部に剛体の芯材を備えている。換言すれば、各保持板に
おける剛体の芯材の上方部と下方部は弾性を有する。従
って、上側基礎若しくは土台の下面又は下側基礎若しく
は基礎の上面の精度が悪い場合でも、各芯材の各部は均
等な力を受けると共に、上側保持板における剛体の芯材
の下方部及び下側保持板における剛体の芯材の上方部、
即ち各保持板における砂又は砂状粒子に接触する部分、
は平面状に維持される。その結果、上側保持板と下側保
持板との間に挟設された砂又は砂状粒子は均等な力を受
け、均等に働く。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。図1〜図6に示す事例において
は、建築物における基礎1を上側基礎1aと下側基礎1
bとに分割し、上側基礎1aと下側基礎1bとの間に上
側基礎1aを含む建築物の重量を支える転動体として砂
3、3・・・を挟設する。即ち、砂3、3・・・を上側
基礎1aと下側基礎1bとの間に挟んだ状態で配設す
る。
【0023】砂3とは天然の砂(川砂、海砂若しくは山
砂)又は石材を粉砕してなる砕砂をいう。砂は一般に約
1/10mm〜1mm程度の直径(図8の符号a参照)
を有する不定形の粒子である。砂は粗い表面を備えてい
る。
【0024】上側基礎1aと下側基礎1bとの間に挟設
され、上側基礎1aを含む建築物の重量を支える転動体
としては、砂3、3・・・の他、粗い表面を有する非球
形の砂状粒子3’、3’・・・を使用することもでき
る。この粗い表面を有する非球形の砂状粒子3’、3’
・・・は例えばガラス、セラミックス、プラスチック等
の粒子であって謂わば人工の砂である。砂状粒子3’、
3’・・・の大きさは砂3、3・・・と同程度でよい。
【0025】図7に示す事例においては、建築物におけ
る土台5と基礎1との間に土台5を含む建築物の重量を
支える転動体として砂3、3・・・を挟設している。
【0026】土台5と基礎1との間に挟設され、土台5
を含む建築物の重量を支える転動体としては、砂3、3
・・・の他、前述の粗い表面を有する非球形の砂状粒子
3’、3’・・・を使用することもできる。
【0027】転動体としての砂3、3・・・又は粗い表
面を有する非球形の砂状粒子3’、3’・・・は、好ま
しくは、弾性を有する上側保持板7と弾性を有する下側
保持板9との間に挟設され、上側保持板7は上側基礎1
a又は土台5の下面に固定され、下側保持板9は下側基
礎1b又は基礎1の上面に固定される。弾性を有する上
側保持板7と弾性を有する下側保持板9はそれぞれ一例
としてゴムにより形成する。上側保持板7と下側保持板
9の平面形状はそれぞれ例えば円形又は方形とする。
【0028】上側保持板7と下側保持板9はそれぞれ内
部に金属等により形成した剛体の芯材11、13を備え
ていることが望ましい。即ち、一例として図1に示すよ
うに、上側保持板7は上側弾性板15と下側弾性板17
との間に剛体の芯材11を配設してなり、下側保持板9
は上側弾性板19と下側弾性板21との間に剛体の芯材
13を配設してなるものとする。上側保持板7における
上側弾性板15と下側弾性板17及び下側保持板9にお
ける上側弾性板19と下側弾性板21はそれぞれ例えば
ゴム等の弾性体により形成する。
【0029】図2における符号23に示すものは風防シ
ートである。風防シート23は転動体としての砂3、3
・・・又は粗い表面を有する非球形の砂状粒子3’、
3’・・・が風により飛散することを防止するという役
割を果たすものである。
【0030】図5、図6は店舗や工場の如く、床面が地
表面とほぼ同じ高さにある小規模建築物における免震装
置を示すものである。この事例においては、ベタ基礎1
を上側基礎1aと下側基礎1bとに分割し、上側基礎1
aと下側基礎1bとの間に上側基礎1aを含む建築物の
重量を支える転動体として砂3、3・・・を図1に示す
前述の上側保持板7と下側保持板9とを介して挟設して
いる。なお、地震の際には上側基礎1aは下側基礎1b
に対し相対的に水平方向に移動するため、上側基礎1a
の周囲には地震の最大振幅以上の幅で砂利等の緩衝帯2
5が形成されている。
【0031】建築物における基礎1を上側基礎1aと下
側基礎1bとに分割し、上側基礎1aと下側基礎1bと
の間に上側基礎1aを含む建築物の重量を支える転動体
として砂3、3・・・を図1に示す前述の上側保持板7
と下側保持板9とを介して図2に示す如く挟設したとき
には、砂3、3・・・と上下の保持板7、9との間の静
止摩擦係数と動摩擦係数は共に0.15〜0.2程度と
なり、地震による建築物の振動を150gal〜200
gal程度に抑えることができる。一般に建築物がこの
程度振動しても、家具が倒れることはないとされてい
る。
【0032】砂3、3・・・を剛体間に挟設したときに
は、砂1個当りの加重耐力は数百gであるが、砂3、3
・・・を弾性を有する上側保持板7と弾性を有する下側
保持板9との間に挟設したときには、砂1個当りの加重
耐力は1kgを越す。上側基礎1aを含む建築物の重量
を支える砂3、3・・・の数が1個/mm2であるとす
ると、上側保持板7と下側保持板9の加重耐力は1,0
00t/m2となる。2階建木造住宅の重量を1,00
0kg/m2とすると、図4に示す如き間口6間(図4
の符号b参照)、奥行5間(図4の符号c参照)の総2
階建木造住宅の重量は約100tである。従って、この
総2階建木造住宅の重量を支えるために必要な上下保持
板7、9の面積は0.1m2となる。故に、例えば半径
10cmの円形の上下保持板7、9によりこの住宅を支
える場合には、保持板は3組で足りることになる。
【0033】次に上下保持板7、9と建築物が受ける風
圧力との関係について説明する。建築基準法施行令第8
7条によれば、風圧力は速度圧に風力係数を乗じて計算
しなければならないのであるが、建築物の高さが16m
以下の部分における速度圧q(kg/m2)は下記の式
により計算される。 q=60√h 但し、hは地盤面からの高さ(m)である。また、風力
係数は板状の建築物の場合が最大であるが、板状の建築
物の場合の風力係数は1.2である。従って、高さ16
m以下の板状の建築物に対する風圧力P(kg/m2
は下記の如く計算される。 P=60√h x 1.2
【0034】図4に示す如き間口6間(図4の符号b参
照)、奥行5間(図4の符号c参照)の総2階建木造住
宅が受ける風圧力Pは、該住宅が高さ16m以下の板状
の建築物であると仮定して計算した場合でも、下記の通
りである。 P=約7800kg 家屋重量が100tの場合、風圧力Pの家屋重量に対す
る比は約0.078である。従って、上下保持板7、9
の摩擦係数が上述の如く0.1以上であれば風圧力に対
しても問題はない。また、前述の如く上下保持板7、9
の加重耐力には十分に余裕があるため、上側基礎や土台
及び家屋の重量を増加させることにより安全性を更に高
めることが可能である。
【0035】
【発明の効果】[請求項1の小規模建築物用免震装置]
建築物が風等の小さな水平方向の力を受けたときでも上
側基礎と下側基礎との間に転動体として挟設された砂は
転動しないため、上側基礎を含む建築物が風等の小さな
力で水平方向に動くことはない。下側基礎が固定されて
いる地盤が地震により振動したときには、上側基礎と下
側基礎との間に挟設された砂が転動する結果、上側基礎
を含む建築物に対する水平方向の振動は大幅に緩和され
る。換言すれば、建築物は地震による水平方向の揺れか
ら保護される。転動体としての砂は安価に入手すること
ができるため、免震装置を安価に提供することができ
る。
【0036】砂のころがり摩擦係数は適度に大きいた
め、トリガー装置やダンピング装置を省略することがで
きる可能性がある。また、砂はころがりにくいため、一
定場所に保持することが容易であり、精密な保持手段を
必要としない。
【0037】砂は加重耐力が大きいため、単位面積当り
の建築物の重量を大きくすることにより風圧力による建
築物の移動をより確実に防止することができる。
【0038】砂は経年変化が小さく、耐候性に優れてお
り、長年月の使用が可能である。
【0039】[請求項2の小規模建築物用免震装置]請
求項2の小規模建築物用免震装置は、転動体として上記
請求項1の砂に代えて粗い表面を有する非球形の砂状粒
子を用いたものであって、上記請求項1の小規模建築物
用免震装置と同様の効果を発揮する。
【0040】[請求項3の小規模建築物用免震装置]請
求項3の小規模建築物用免震装置は、砂を土台と基礎と
の間に挟設したものであって、上記請求項1の小規模建
築物用免震装置と同様の効果を発揮する。
【0041】[請求項4の小規模建築物用免震装置]請
求項4の小規模建築物用免震装置は、転動体として上記
請求項3の砂に代えて粗い表面を有する非球形の砂状粒
子を用いたものであって、上記請求項3の小規模建築物
用免震装置と同様の効果を発揮する。
【0042】[請求項5の小規模建築物用免震装置]請
求項5の小規模建築物用免震装置においては、転動体は
弾性を有する上側保持板と弾性を有する下側保持板との
間に挟設されている。従って、砂又は砂状粒子はそれぞ
れの大きさや形状に応じて上側保持板と下側保持板とに
食い込み、砂1個当りの加重耐力は大きくなる。また、
砂又は砂状粒子の大きさや形状が異なっていても、ほぼ
すべての砂又は砂状粒子により建築物の重量が支えられ
ることになるため、砂又は砂状粒子の全体の加重耐力も
向上する。また、砂又は砂状粒子は上側保持板と下側保
持板とに食い込むため、砂又は砂状粒子は上側保持板と
下側保持板との間で滑りにくく且つ転がりやすくなる。
従って、砂又は砂状粒子と上下各保持板との間の摩擦係
数が比較的小さくなると共に静止摩擦係数と動摩擦係数
との差が小さくなる。以上の結果、建築物が風等の小さ
な水平方向の力を受けても建築物が水平方向に動くこと
はなく、且つ、地震発生時においては建築物に対する水
平方向の振動は大幅に緩和される。換言すれば、建築物
は地震による水平方向の揺れからより効果的に保護され
る。
【0043】[請求項6の小規模建築物用免震装置]請
求項6の小規模建築物用免震装置においては、弾性を有
する上側保持板と弾性を有する下側保持板はそれぞれ内
部に剛体の芯材を備えている。換言すれば、各保持板に
おける剛体の芯材の上方部と下方部は弾性を有する。従
って、上側基礎若しくは土台の下面又は下側基礎若しく
は基礎の上面の精度が悪い場合でも、各芯材の各部は均
等な力を受けると共に、上側保持板における剛体の芯材
の下方部及び下側保持板における剛体の芯材の上方部、
即ち各保持板における砂又は砂状粒子に接触する部分、
は平面状に維持される。その結果、上側保持板と下側保
持板との間に挟設された砂又は砂状粒子は均等な力を受
け、均等に働く。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による小規模建築物用免震装置の一例を
示す断面図である。
【図2】本発明による小規模建築物用免震装置の別の一
例を示す側面図である。
【図3】図2のIII−III線における断面図であ
る。
【図4】本発明による小規模建築物用免震装置の使用状
態の一例を示す平面図である。
【図5】本発明による小規模建築物用免震装置の使用状
態の別の一例を示す平面図である。
【図6】図5の小規模建築物用免震装置を示す断面図で
ある。
【図7】本発明による小規模建築物用免震装置の更に別
の一例を示す側面図である。
【図8】砂の平面図である。
【符号の説明】
1 基礎 1a 上側基礎 1b 下側基礎 3 砂 3’ 砂状粒子 5 土台 7 上側保持板 9 下側保持板 11 芯材 13 芯材 15 上側弾性板 17 下側弾性板 19 上側弾性板 21 下側弾性板 23 風防シート 25 緩衝帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 勉 静岡県榛原郡相良町鬼女新田362番地

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物における基礎を上側基礎と下側基
    礎とに分割し、上側基礎と下側基礎との間に上側基礎を
    含む建築物の重量を支える転動体として砂を挟設してな
    ることを特徴とする小規模建築物用免震装置。
  2. 【請求項2】 建築物における基礎を上側基礎と下側基
    礎とに分割し、上側基礎と下側基礎との間に上側基礎を
    含む建築物の重量を支える転動体として粗い表面を有す
    る非球形の砂状粒子を挟設してなることを特徴とする小
    規模建築物用免震装置。
  3. 【請求項3】 建築物における土台と基礎との間に土台
    を含む建築物の重量を支える転動体として砂を挟設して
    なることを特徴とする小規模建築物用免震装置。
  4. 【請求項4】 建築物における土台と基礎との間に土台
    を含む建築物の重量を支える転動体として粗い表面を有
    する非球形の砂状粒子を挟設してなることを特徴とする
    小規模建築物用免震装置。
  5. 【請求項5】 前記転動体は弾性を有する上側保持板と
    弾性を有する下側保持板との間に挟設され、上側保持板
    は上側基礎又は土台の下面に固定され、下側保持板は下
    側基礎又は基礎の上面に固定されることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかの小規模建築物用免震装置。
  6. 【請求項6】 前記上側保持板と下側保持板はそれぞれ
    内部に剛体の芯材を備えていることを特徴とする請求項
    5の小規模建築物用免震装置。
JP10088117A 1998-03-16 1998-03-16 小規模建築物用免震装置 Pending JPH11264262A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013087507A (ja) * 2011-10-19 2013-05-13 Kajima Corp 杭頭の接合構造
JP2016113846A (ja) * 2014-12-17 2016-06-23 清水建設株式会社 有限滑り支承、免震基礎構造、及び有限滑り支承の構築方法

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