JPH11261580A - ネットワークの情報検索経路調整装置および情報検索経路調整方法 - Google Patents

ネットワークの情報検索経路調整装置および情報検索経路調整方法

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JPH11261580A
JPH11261580A JP6136798A JP6136798A JPH11261580A JP H11261580 A JPH11261580 A JP H11261580A JP 6136798 A JP6136798 A JP 6136798A JP 6136798 A JP6136798 A JP 6136798A JP H11261580 A JPH11261580 A JP H11261580A
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JP
Japan
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computer
data
information
network
route
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Pending
Application number
JP6136798A
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English (en)
Inventor
Noriaki Koyama
徳章 小山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP6136798A priority Critical patent/JPH11261580A/ja
Publication of JPH11261580A publication Critical patent/JPH11261580A/ja
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  • Computer And Data Communications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ネットワーク経路の渋滞を解消すること。 【解決手段】複数の経路を持ち、且つ、複数台のコンピ
ュータが接続されるネットワーク(NW)であって、他への
提供データ(DT)を保持すると共に要求に応じそのDTを供
給するデータ保存コンピュータ(CPU1)3およびCPU1の保
持するDTと同じデータを保持し転送要求により要求元に
保存データを転送するミラーサーバ(SV)5,6 とを含み、
NW上の利用者コンピュータ(YCPU)1より経路を指定して
の通信であるソースルーティングによりDTのうちの所望
のデータの取得要求を与えると、その指定経路にてCPU1
若しくはSVより転送要求元にデータを転送するネットワ
ークシステムにおいて、DTのうち、YCPUが取得要求した
データをYCPUに転送する場合での通信負荷の軽いNW上の
経路を予測する手段301 と、この得られた経路の情報を
保存する手段20とを備え、経路の情報を参照してYCPUで
のソースルーティングに利用できるようにすることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の経路を持つ
ネットワークを対象とし、このネットワーク上に接続さ
れたコンピュータ内に蓄えられているデータAと、その
データAを取得する手段を備えたネットワークシステム
であって、最適な情報検索経路を選択できるようにした
ネットワークシステムにおける情報検索経路調整装置お
よび情報検索経路調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ技術と通信技術のめ
ざましい進展に伴い、ネットワークを利用した様々な利
用が一般化している。
【0003】特に誰でもが手軽に利用できるインタネッ
トの活用は目をみはるものがある。ところで、インター
ネットにおけるクライアント- サーバ情報サービスとし
てWWW(World Wide Web)があり、ネットワークユー
ザは専用のWebブラウザを用いてWWWの情報にアク
セスすることができる。WWWにより提供される情報
は、ホームページあるいはWebページ、WWWページ
と呼ばれるものであって、ハイパーリンクで接続したHy
perText Markup Language (HTML)文書であり、 リン
クを辿ることによって情報を表示する。
【0004】WWWが扱う文書にはマルチメディア情報
を含めることができる。また、サーバ側でプログラムを
実行して、特別な処理を行わせることもできる。多くの
情報提供者は、この機能を独自の情報検索サービスの提
供に利用している。
【0005】このWWWなどのように、ネットワークに
接続されたコンピュータ内に蓄えられているデータの取
得手段としては、従来以下のような方式があった。
【0006】代表的は一つはネットワークに接続された
他のコンピュータからHTTPと呼ばれるデータ取得手
段を用いて、取得する方式である。
【0007】WWWの場合は、ネットワークに接続され
たコンピュータA内のデータ保存装置内にHTML
[2]と呼ばれるデータ形式で記述されたデータとして
蓄えられており、このデータを、HTTP[3]と呼ば
れるデータ取得手段を用いて、ネットワークに接続され
た他のコンピュータBから、コンピュータAに蓄えられ
ている特定のデータのみを取得するわけである。
【0008】通常、コンピュータAからコンピュータB
へのネットワーク上の経路は、ノードNDi (i=1,
2,3,4,…)と、各ノードNDi が次のノードND
i+1に接続している経路Rj (j=1,2,3,4…)
の、i とj の有限個の組み合せから成り立っている。
【0009】また、コンピュータAがコンピュータBの
ネットワーク上の接続位置を特定するために、コンピュ
ータAやコンピュータBは、ネットワーク上の唯一の番
号を持っている。これはインターネットにおいてIPア
ドレスと呼ばれているものであって、TCP/IPとい
う交換手順を用いたネットワーク上のコンピュータを一
意に識別するための番号である。
【0010】IPアドレスは通常4つの8ビット幅デー
タで階層化されており、この1つの階層のことをオクテ
ッドと呼ぶ。オクテッドは上位階層から下位階層の順
に、左から「.」で区切る決まりとなっており、また、
上位階層のオクテッドの1つの数値は、階層のオクテッ
ドを管理する構造になっている。
【0011】例えば、“100.200.10”という
オクテッド構造を持つIPアドレスは、“100.20
0.10.0”〜“100.200.10.256”を
管理する。
【0012】コンピュータAからコンピュータBへの通
信は、このIPアドレスを基本に行われる。コンピュー
タAは、コンピュータBのIPアドレスを、コンピュー
タAが接続している有限個のノードに対して送信する。
各ノードには、自身がどの階層のIPアドレスに接続し
ているかを保持する装置が備え付けられており、与えら
れたIPアドレスのオクテッドを、上位階層に向けて解
析し、一致するオクテッドを管理するノードが存在する
場合は、そのオクテッドを管理する次なるノードに、コ
ンピュータAから送られたコンピュータBの情報と、コ
ンピュータBのIPアドレスを通知する。この操作を、
コンピュータBに到達するまで繰り返すことにより、コ
ンピュータAからコンピュータBへ情報通信経路が確保
され、通信が完了する。
【0013】WWWのような双方向通信では、引き続き
HTTPと呼ばれるデータ取得手段によってコンピュー
タに保存されているデータを取り出し、今度は逆の経路
を使ってコンピュータAにHTMLなるデータ形式で記
述されたデータを送り返す。コンピュータAは、受け取
ったHTMLのデータ形式を解釈し、利用者に情報を提
示する。
【0014】ところで、コンピュータAが接続している
ノード数が少ない場合や、あるいは、データを保持して
いるネットワーク上の複数のコンピュータB1 〜Bn に
対して接続している経路が存在しない場合は、コンピュ
ータAからコンピュータB1〜Bn に対し、情報通信経
路を確保できない場合がある。
【0015】しかし、現在ではこのような問題は、代理
サーバと呼ばれる装置によって解決されている。すなわ
ち、代理サーバPは、コンピュータAに比べて多数のノ
ードと接続しており、また、これらノードの幾つかは、
代表的な大規模なノードが接続する基幹経路とも接続さ
れている。それ故、代理サーバPを利用すると、ネット
ワーク上の殆んど全てのノードと接続することができ、
上記問題点を解決できる。
【0016】そして、一般的には、代理サーバPには、
利用者のコンピュータA1 〜Am が接続されており、利
用者からのデータ取得要求は全て代理サーバPを経由し
て行なわれている。
【0017】ところで、以上のような状況において、デ
ータを保持している1つのコンピュータBに対し、利用
者のコンピュータA1 〜Am がデータ取得要求を行った
場合、データ取得要求を出したコンピュータの数倍もの
データ取得要求が、コンピュータBおよびネットワーク
経路上に流れ出る。
【0018】通常、ネットワーク経路には最大データ流
量が存在しており、当然の結果として、一定数値以上の
データ量は流れない、といったネットワーク障害を引き
起こす。また、最大データ流量は越えないものの、常に
混雑した状況を引き起こすことにより、その経路が持つ
単位時間当たりの最大情報伝送量の数千分の一、数万分
の一の値しか許容できないことになってしまうことがあ
る。これをネットワーク渋滞と呼ぶ。
【0019】このようなネットワーク障害を回避する方
法として、現在、次の3種類の手法が実用化されてい
る。すなわち、 [1]. 利用者側のコンピュータに、データ・キャッ
シュを持たせる [2]. 代理サーバにデータ・キャッシュを持たせる [3]. ネットワーク上に、専用のデータ・キャッシ
ュ装置を接続する の3種である。
【0020】これらのうち、上記“[1].利用者側の
コンピュータに、データ・キャッシュを持たせる”と云
う手法の場合、利用者側のコンピュータに、以前に取得
したデータを保存しておくことで、同じデータを再度取
得するためにネットワーク上にデータ取得要求と要求し
たデータが流れることを防ぐことができる。
【0021】これを、データ・キャッシュと呼び、これ
により、ネットワーク渋滞を軽減することが可能であ
る。
【0022】また、HTML形式のデータは、“画像デ
ータ”、“音声データ”、“平文データ”等から形成さ
れており、このうち、“画像データ”、“音声データ”
は、他の“平文データ”においても共通的に再利用され
ることが多い。このようなデータ構造であれば、例え
ば、画像データのみデータ・キャッシュすることで、画
像データ分のデータ通信量を軽減できる。
【0023】このような手法が従来技術では実現されて
いる。
【0024】次に“[2].代理サーバにデータ・キャ
ッシュを持たせる”という手法の場合、前述した代理サ
ーバによる方式である。代理サーバとしては、例えば、
CERN(欧州高エネルギー物理学研究所)開発の、C
ERN Web serverが知られており、これを
用いることで実現できる。
【0025】利用者側のコンピュータでのデータ・キャ
ッシュは、その利用者コンピュータしか再利用できな
い。すなわち、利用者が多数の場合は、同じデータでも
利用者毎にデータ取得要求及び取得されたデータが、ネ
ットワーク上を流れることになり、ネットワーク渋滞を
軽減できなくなる。
【0026】複数の利用者コンピュータから接続されて
いる代理サーバがデータ・キャッシュを行えば、その代
理サーバに接続されている利用者コンピュータの分のデ
ータ取得要求と、取得されたデータの通信量を軽減でき
る。
【0027】次に上記“[3].ネットワーク上に、専
用のデータ・キャッシュ装置を接続する”という手法で
は、上記[2]の方式以上に通信量の軽減を実現でき
る。
【0028】すなわち、上述の代理サーバを利用すると
云う技術においては、代理サーバに接続された有限個数
の利用者コンピュータからのデータ取得要求と、取得さ
れたデータの通信量を軽減できるのみである。
【0029】これに対してネットワーク上に、専用のデ
ータ・キャッシュ装置(キャッシュ・サーバと呼ぶ)を
接続して構成する。このキャッシュ・サーバには例え
ば、National Laboratory for
Applied Network Research
(NLANR)で開発されているフリーなproxy
WWWサーバである「Squid」の利用などがあげら
れる。
【0030】このような専用のキャッシュ・サーバの利
用により、次のようにして通信量の軽減を実現できる。
【0031】まず、各々のキャッシュ・サーバは、代理
サーバ同様、接続されている有限個数の利用者コンピュ
ータ、及び代理サーバからのデータ取得要求と、取得さ
れたデータを保存している(これをキャッシュと呼
ぶ)。次に、キャッシュ・サーバ同士は、特定の通信手
順を用いて、各々のキャッシュ・サーバが保存している
キャッシュ・データの内容を交換し合う。例えば、キャ
ッシュ・サーバS1 が、利用者コンピュータA、または
代理サーバPからのデータ取得要求を受け付けるとす
る。キャッシュ・サーバS1 には、自己(キャッシュ・
サーバS1 )とネットワーク通信経路が短く、かつ、ネ
ットワーク渋滞が少ないキャッシュ・サーバS2 への通
信経賂が定義されている。
【0032】キャッシュ・サーバS1 は、この定義に基
づき、要求されたデータが存在しているかどうかを、キ
ャッシュ・データ交換用の特定の通信手順を用いてキャ
ッシュ・サーバS2 に問い合わせる。もし、キャッシュ
・サーバS2 にデータが存在している場合は、同通信手
順を用いてデータをキャッシュ・サーバS1 に返信す
る。
【0033】キャッシュ・サーバS1 は、このデータを
要求したコンピュータAまたは代理サーバPへ返信す
る。
【0034】このような手順により、広範囲にデータを
検索することができ、ネットワーク上の通信量を軽減す
ることができる。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】多数のノードと接続し
た代理サーバを利用することにより、ネットワーク上の
殆んど全てのノードと接続することができることから、
この技術を利用することによりネットワーク上での通信
経路確保の問題を解決している。
【0036】そして、一般的には、代理サーバには、利
用者のコンピュータが接続されており、利用者からのデ
ータ取得要求は全て代理サーバを経由して行なわれるよ
うにしている。
【0037】しかし、このようなシステムの場合、利用
者のコンピュータ(ユーザ端末)がデータを保持してい
る1つのコンピュータに対しデータ取得要求を行った場
合、当該データを保持している1つのコンピュータおよ
びネットワーク経路上に、データ取得要求を出したユー
ザ端末の数倍ものデータ取得要求が流れ出る。
【0038】通常、ネットワーク経路には最大データ流
量があり、一定値以上のデータ量は流れないので支障を
来す。また、最大データ流量は超えなかったとしても常
に混雑した状況を引き起こすことになる。
【0039】そこで、その回避のための方法として、 [1]. 利用者側のコンピュータに、データ・キャッ
シュを持たせる [2]. 代理サーバにデータ・キャッシュを持たせる [3]. ネットワーク上に、専用のデータ・キャッシ
ュ装置を接続する の3種が実用化されているが、これらには次のような問
題があった。
【0040】すなわち、これら[1]〜[3]の解決手
段は、いずれも、一旦取得したデータを、利用者コンピ
ュータA側に保存することで、本来そのデータが保存さ
れているコンピュータBへの通信系路上を流れる通信量
を軽減しようとする技術である。
【0041】しかしながら、この方式では、本来のデー
タが変更された場合、キャッシュ・データと本来のデー
タとの間に不整合が起りやすくなる。
【0042】また、前項[3]の解決手段では、キャッ
シュ・サーバ同士のデータ問い合わせ先が予め定められ
ている(結合規則と呼ぶ)。
【0043】しかしながら今日、ネットワーク上のコン
ピュータの接続状況は日進月歩であり、数時間前までは
渋滞していなかったネントワーク経路が、ある瞬間には
多大な渋滞を引き起こしている状況も珍しくない。すな
わち、ネットワーク上の各経路の渋滞状況は動的に変化
するため、データ問い合わせの結合規則が固定的である
ことは、返ってネットワーク渋滞を引き起こしかねな
い。
【0044】従って、コンピュータネットワークにおい
て、ネットワーク渋滞の無いようにする技術の開発が急
務である。
【0045】そこで、この発明は、上述の従来技術の問
題点を解決するために提案されたものであり、その第1
の目的は、提供するデータを保持して要求に応じそのデ
ータを供給するデータ保存コンピュータと、当該データ
保存コンピュータの保存データと同じデータを保持した
ミラーサーバとを用意して、利用者がデータ保存コンピ
ュータに対して取得要求を行ったデータを、当該データ
保存コンピュータが、利用者コンピュータとのネットワ
ーク上の通信負荷の軽い経路で、しかも、データ保存コ
ンピュータが保存しているデータと全く同じデータを一
時的に保存しているミラーサーバのネットワーク上位置
と、利用者コンピュータに至る通信負荷の軽い経路を予
測し、利用者コンピュータに伝える情報検索経路調整装
置を設けて、利用者コンピュータに最適経路を知らせる
ようにし、これに基づいて利用者コンピュータに“ソー
スルーティング”を実施させるようにすることにより、
通信負荷の小さい経路を指定しての“ソースルーティン
グ”によるデータ伝送実施により、ネットワーク渋滞を
軽減することにある。
【0046】また、本発明の第2の目的は、利用者がコ
ンピュータAに於て取得要求を行ったデータを、当該デ
ータについて本来保存しているコンピュータB1 が、要
求を受け付けた段階で当該コンピュータB1 が保存して
いるデータと全く同じデータを一時的に保存しでいる別
のコンピュータB2 のネットワーク上の位置を、コンピ
ュータAに伝える新規情報経路予測手段により、利用者
側コンピュータAまたは代理サーバまたは、キャッシュ
・サーバがそのデータを保存していることにより発生す
る、そのデータを本来保存しているコンピュータB上の
データとの間の不整合を軽減することにある。
【0047】また、本発明の第3の目的は、利用者側コ
ンピュータAと、コンピュータB1が予測したコンピュ
ータB2 との通信経路に於て、実際にデータ通信を行っ
た結果発生した通信量と時間を比較する情報経路経過時
間計算手段と、通信時間変化率を予測する情報通信時間
変化率予測手段と、情報経路の信頼性を評価する情報経
路信頼性評価手段と、情報経路を記録する情報経路デー
タ記録装置と情報経路データベースにより、ネットワー
ク上の各経路の動的に変化する渋滞状況に応じて、ネッ
トワーク上の通信経路を選択し、ネットワーク渋滞が予
測される経路の通信量を軽減することにある。
【0048】更に、この発明の第4の目的は、情報経路
データベースに記録された情報を、情報経路データベー
ス問い合わせ手段と、差分情報経路予測手段とを備え
た、ネットワーク上の情報検索経路調整手段を用いて、
利用者側コンピュータ同士で交換し合うことにより、情
報経路データベース生成コストを削減することにある。
【0049】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を実現
するために、次のようにする。すなわち、複数の経路を
持ち、且つ、複数台のコンピュータが接続されるネット
ワークであって、ネットワーク上の複数台のコンピュー
タのうち、特定の1台に他からの要求により提供するデ
ータを保存すると共に、少なくとも別の特定の1台に当
該特定コンピュータの提供するデータと同一内容のデー
タを保存して前記特定コンピュータのサブシステムと
し、利用要求に対してデータ提供できるようにしたネッ
トワークを対象とするものであって、ネットワーク上の
利用者コンピュータから前記提供データの取得を要求す
るに当たり、前記特定コンピュータへの経路を指定して
の通信であるソースルーティングにより前記提供データ
の取得要求をするようにしたネットワークシステムにお
いて、前記特定コンピュータに設けられ、前記他の特定
コンピュータのネットワーク上位置情報を利用者側コン
ピュータに伝えると共に、利用者側コンピュータから送
信した送信要求の送信に要した通信時間を求め、利用者
側コンピュータからサブシステムとしての前記他の特定
コンピュータへのネットワーク上の利用経路を予測し、
利用者側コンピュータから特定コンピュータへのネット
ワーク上の利用経路と比較し、利用者コンピュータが要
求した利用経路より短時間にデータが取得できる経路を
選択して前記送信要求の通信時間情報を含め、利用者側
コンピュータに伝える新規情報経路予測手段と、この新
規情報経路予測手段からの情報を保持する保持手段とを
備え、前記保持手段の保持情報を参照して利用者コンピ
ュータでのソースルーティングに利用できるようにする
ことを特徴とする。
【0050】また、前記特定コンピュータに設けられ、
前記他の特定コンピュータのネットワーク上位置情報を
利用者側コンピュータに伝えると共に、利用者側コンピ
ュータから送信した送信要求の送信に要した通信時間を
求め、利用者側コンピュータからサブシステムとしての
前記他の特定コンピュータへのネットワーク上の利用経
路を予測し、利用者側コンピュータから特定コンピュー
タへのネットワーク上の利用経路と比較し、利用者コン
ピュータが要求した利用経路より短時間にデータが取得
できる経路を選択して前記送信要求の通信時間情報を含
め、利用者側コンピュータに伝える新規情報経路予測手
段と、この新規情報経路予測手段が予測した利用経路と
利用者コンピュータが要求した利用経路とを実際に要し
た通信時間から求める情報経路経過時間計算手段と、特
定コンピュータからの通信経路において要する通信時間
と、前記別の特定コンピュータからの通信経路において
要する通信時間とを、通信実施時刻を基準に集計し、一
日の期間での通信時間変化率を予測する情報通信時間変
化率予測手段と、利用者側コンピュータから特定コンピ
ュータまたは他の特定コンピュータに対する通信経路に
異常が認められた際には、異常要求頻度を記録集計し、
情報経路の信頼性を評価する情報経路信頼性評価手段
と、これら各手段からの情報を調整結果データベースに
記録するデータ記録手段とを備え、前記データベースの
情報を参照して利用者コンピュータでのソースルーティ
ングに利用できるようにすることを特徴とする。
【0051】すなわち、複数の経路を持ち、且つ、複数
台のコンピュータが接続されるネットワークを対象と
し、このネットワーク上に接続されたコンピュータ内に
蓄えられているデータを取得するための情報検索装置に
おいて、利用者コンピュータからの取得要求により提供
するデータをデータ保存コンピュータに保持させると共
に、このデータ保存コンピュータと同一の内容を保持す
る別のコンピュータ(ミラーサーバ)をネットワーク上
に持ち、利用者コンピュータからデータ取得要求を出す
と、新規情報経路予測手段はデータ保存コンピュータと
ミラーサーバのうち、利用者コンピュータに至る通信量
が少ないネットワーク上の経路を予測し、利用者コンピ
ュータに伝える。また、新規情報経路予測手段はミラー
サーバのネットワーク上の位置情報を利用者コンピュー
タに伝える。そして、次の取得要求時には利用者コンピ
ュータ側ではこれらを利用してソースルーティングを行
うようにする。
【0052】また、情報経路経過時間計算手段は利用者
が要求した経路と新規情報経路予測手段が予測した経路
を比較し、実際に要した通信量と時間を比較して利用者
コンピュータに伝えると共に、情報通信時間変化率予測
手段は通信を行った時刻を基準に集計し、一日の間の通
信時間変化率を予測し、情報経路信頼性評価手段は情報
経路の信頼性を評価する。
【0053】そして、これら手段によって評価及び計算
された情報経路をデータベースに記録し、利用者コンピ
ュータ側ではこのデータベースの情報を利用して次の取
得要求時でのソースルーティングを行うようにする。
【0054】本発明のネットワーク上の情報検索経路調
整手段によれば、第1に、利用者が取得要求を行ったデ
ータが、本来そのデータが保存されているコンピュータ
への通信経路よりも、より通信時間および通信量が少な
いコンピュータから取得することができ、これによっ
て、ネットワーク渋滞を軽減することができる。
【0055】第2に、元となるデータを保存しているコ
ンピュータが、要求を受け付けた段階で全く同じデータ
を一時的に保存している他のコンピュータ(ミラーサー
バ)の、ネットワーク上の位置を伝えることができるた
め、利用者側コンピュータまたは代理サーバまたはキャ
ッシュ・サーバがそのデータを保存していることにより
発生する、本来のデータとの不整合を軽減することがで
きる。
【0056】第3に、実際にデータ通信を行った結果、
発生した通信量と時間を計測し、これを元にネットワー
ク上の各経路の動的に変化する渋滞状況を予測すること
により、ネットワーク上の通信経路を動的に変化させる
ことができ、ネットワーク渋滞が予測される経路の通信
量を軽減することができる。
【0057】また、本発明は、ネットワークに接続され
る第1の利用者側コンピュータと他の利用者側コンピュ
ータそれぞれにデータベースを備えると共に、これら利
用者コンピュータ相互で通信を行い、相手方データベー
スに記録されている情報のうち、自己にない情報を得る
ためのデータベース問い合わせ手段と、利用者側コンピ
ュータから送信した送信要求の送信に要した通信時間を
求めると共に、利用者側コンピュータからサブシステム
としての前記他の特定コンピュータへのネットワーク上
の利用経路を予測し、利用者側コンピュータから特定コ
ンピュータへのネットワーク上の利用経路と比較し、利
用者コンピュータが要求した利用経路より短時間にデー
タが取得できる経路を選択して前記送信要求の通信時間
情報を含め、利用者側コンピュータに伝える差分情報経
路予測手段とを更に備える。
【0058】これにより、データベースに記録された情
報を、1つの利用者側コンピュータで利用するだけでな
く、同様の手段を備えた他の利用者側コンピュータでも
再利用することにより、情報経路データベースを生成す
るコストが削減できる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の詳細
を、既存の技術であるインターネットおよびインターネ
ット上の情報検索装置であるWWWを例に採り、合わせ
て図面に基づいて説明する。
【0060】(情報検索装置の概念図)図1は、既存の
技術で構成されているネットワークシステムであって、
複数の経路を持つインターネット上のネットワークと、
ネットワーク上に接続されたコンピュータ内に蓄えられ
ているデータと、そのデータを取得する手段を備えたネ
ットワーク上の情報検索装置とを含むシステムの概念図
を表したものである。
【0061】図1において、1は利用者コンピュータ、
2は代理サーバ、3はデータ保持用コンピュータ、5お
よび6はミラーサーバ、7,〜,14および29はノー
ドであり、ネットワーク上の経路を中継する装置であ
る。また、15,〜,28はネットワーク上の通信経路
である。
【0062】利用者コンピュータ1は通信インタフェー
スを介して代理サーバ1に接続されており、この利用者
コンピュータ1では、利用者の操作により、データ取得
要求を送信したり、取得したデータを表示することがで
きる。
【0063】また、代理サーバ2は、複数の利用者の要
求を受け付け、ネットワーク上に接続されている多数の
ノード(例えば7や12)に利用者コンピュータ1から
の要求を通信する。
【0064】データ保持コンピュータ3は、利用者に対
して提供する種々のデータ4を保持すると共に、利用者
が要求したデータをネットワークを介して送信する機能
を持つコンピュータである。
【0065】ミラー・サーバ5,6は、データ保持コン
ピュータ3の保持しているデータ4と全く同じ内容の情
報(データ)が保存されているコンピュータであり、こ
のような同じ情報を保存するコンピュータを一般にミラ
ー・サーバと呼んでいる。28,29はデータ4と同じ
情報であって、ミラー・サーバ5,6に保持されたデー
タである。
【0066】なお、ノード7,8,9,10,11,1
2,13,14,29は、ネットワーク上の経路を中継
する装置である。また、15,16,17,18,1
9,20,21,22,23,24,25,26,27
はネットワーク上の通信経路、4,28,29,30は
データやファイルなどを格納する大容量外部記憶装置で
ある。
【0067】インターネットに代表される広域情報ネッ
トワークでは、通常、利用者コンピュータ1及び代理サ
ーバ2は、取得すべきデータを保存しているコンピュー
タ3と直接接続されていることはない。その代りに、こ
れらコンピュータの間は、複数のノードと、複数の経路
で接続されている。各ノードは、自身が接続している隣
のノードの情報が定義されており、この情報と、ネット
ワーク上に接続されている全てのコンピュータに一意に
与えられている番号(IPアドレスと呼ぶ)を元にし
て、通信相手側コンピュータの接続位置を特定する。こ
の技術は既に実用化されているTCP/IPなる交換手
順を採用している。
【0068】このような構成の本システムの作用を説明
する。初めに、本システムにおける通常のデータ取得手
順を例に説明する。
【0069】<通常のデータ取得手順>図1の構成にお
いて、利用者コンピュータ1から、データ保持用コンピ
ュータ3に保持されているデータ4を取得する例を説明
する。利用者コンピュータ1から、データ保持用コンピ
ュータ3に保持されているデータ4を取得するにあた
り、次のステップを辿る。
【0070】[Step 1] . まずはじめに、利用者コン
ピュータ1は、データ保持用コンピュータ3のIPアド
レスと、データ4を特定する識別子を、代理サーバ2に
通信する。
【0071】[Step 2] . すると、代理サーバ2は、
ネットワーク上におけるデータ保持用コンピュータ3の
接続位置を特定するため、自己が接続されているノード
に、IPアドレスを送信する。この例の場合、代理サー
バ2が接続されているのは7と12のノードであるか
ら、代理サーバ2はこれらのノード7,12に、IPア
ドレスを送信する。
【0072】[Step 3] . 各ノード7,12では、送
信されて来たIPアドレスを管理するノードと、自身が
接続しているかどうかを調べる。
【0073】[Step 4] . その結果、もし接続してい
なければ、代理サーバ2に対して、接続していない旨を
返信する。
【0074】もし接続していれば、接続しているノード
ヘIPアドレスとデータ4を特定する識別子を送信す
る。
【0075】[Step 5] . 上記手順[Step 3] .〜[S
tep 4] .を繰り返し、最終的にデータ保持コンピュー
タ3に接続するまでこの手順を続ける。データ保持コン
ピュータ3に接続した時点で、各ノードへの問い合わせ
を中止する。
【0076】[Step 6] . 手順[Step 3] .〜[Step
4] .を繰り返した結果、最終的に代理サーバ2とデー
タ保持コンピュータ3とが接続されると、データ保持コ
ンピュータ3は、要求された識別子から、データ4の中
におけるその識別子に対応する特定の情報を検索し、今
度は先ほどとは逆の経路を使って代理サーバ2へ、当該
要求により検索して読み出したデータを返送する。
【0077】[step 7] . データ保持コンピュータ3
からデータの返送を受けた代理サーバ2は、これを一時
保持し、そして、これを読み出して利用者コンピュータ
1へ返送する。
【0078】[step 8] . 利用者コンピュータ1で
は、このデータを受け取り、ディスプレイに表示するな
どして利用者の要求したデータを当該利用者に提示する
ことになる。
【0079】このように、通常の場合、上記手順を繰り
返すことにより、利用者コンピュータ1からデータ保持
コンピュータ3への送信では「1→2→15→7→16
→8→17→9→18→3」、そして、データ保持コン
ピュータ3の利用者コンピュータ1への返信では「3→
18→9→17→8→16→7→15→2→1」という
順序と経路で通信が行われることとなる。
【0080】ここで、通信経路について考えてみる。
【0081】<通信経路の指定>前項のデータ取得手順
において、利用者コンピュータ1からデータ保持コンピ
ュータ3への通信経路は、利用者コンピュータ1から接
続要求が発生する毎に各ノードおよび代理サーバ2が通
信し合うことによって経路決定している。この方式は、
“ダイナミックルーティング”と呼ばれる方式であっ
て、現在の技術で実用化されている。
【0082】一方、最初にデータ取得要求を行う利用者
コンピュータ1側において、自己(コンピュータ1)を
データ保持コンピュータ3に接続するために、利用する
ノードおよび通信経路を指定することもでき、これは現
在の技術で実用化されている。この技術は“ソースルー
ティング”と呼ばれている。
【0083】この“ソースルーティング”方式の場合、
コンピュータ1には予め、コンピュータ3へ到達するた
めの各ノードおよび通信経路の接続状況のためのデータ
が保持されている必要がある。また、各ノードが、指定
された次のノードへのみ、データ通信を行う機能を有し
ている必要がある。
【0084】以下の説明においては、特に断りのある場
合を除いて、データ通信を始める側にあるコンピュータ
は、当該コンピュータ内に保持する通信経路データに基
づき、データ通信を受け取るコンピュータに対して“ソ
ースルーティング”等の技術を用いて通信経路を指定
し、データ通信を行うものとする。
【0085】また、各ノードは、指定された通信経路に
よるデータ通信を実現するために、現在実現されている
技術を用いて、指定された次のノードへのみデータ通信
を行う機能を有しているものとする。
【0086】本発明の重要な目的は、ネットワーク渋滞
の解消にある。従って、このことについての解消技術と
しての本発明を説明する。
【0087】<ネットワーク渋滞>前項の通信手順を行
うと、例えばノード7に他の代理サーバが接続されてい
た場合、経路「7→16→8−17→9→18→3」を
辿って、利用者コンピュータ1からのデータ4の取得要
求が送信され、また、その逆の経路を辿ってデータ保持
コンピュータ3よりデータ4が送られ、利用者コンピュ
ータ1に受信されることになる。
【0088】一般に各々の経路(例えば、経路15)に
は、その経路上を通過できる、単位時間当たりの最大デ
ータ量がある。これは、ハードウエアの性能と伝送路特
性とで決まってしまうものであり、例えば“1200”
ビット/秒(1秒間に1200ビットの情報を通信でき
る。1ビットは、情報の最小単位)という具合いに定め
られている。
【0089】このため、1つの経路上に大量の情報が通
信されると、その大量情報が伝送し終わるまでの間は他
の情報を通信できなくなり、通信待ちという時間的損失
を被ることになる。
【0090】また、単位時間当たりの最大データ量は、
時間に対する平均値であるため、例えば、瞬間的に最大
データ量を越えるデータが通信されると、通信中のデー
タが途中でエラーとなることがある。そして、通常、通
信中にデータエラーが発生した場合は、データの再送な
どといった処理がなされることになる。
【0091】このため、データエラー発生によって何回
も同じデータが通信されることになると、その経路を通
過するデータ量は長時間に亘って減少しないこととな
る。経路を通過するデータ量が長時間に亘って減少しな
い現象を、“ネットワーク渋滞”と呼ばれるが、この
“ネットワーク渋滞”現象を引き起こさないように通信
時でのデータエラー発生を抑制する必要がある。
【0092】そこで、この発明における第1の具体例で
は、システムにおけるデータ保存コンピュータ3に、情
報検索経路調整装置300を設けて通信負荷に余裕のあ
る経路を選択指定でき、ネットワーク上の最適な情報検
索経路調整を行えるように構成する。
【0093】具体的には、提供するデータを保持して他
からの取得要求に応じ、その要求されたデータを供給す
るデータ保存コンピュータの他に、当該データ保存コン
ピュータの保存データと同じデータを保持したミラーサ
ーバとを用意すると共に、データ保存コンピュータに
は、利用者がデータ保存コンピュータに対して取得要求
した場合に、この取得要求対象のデータの転送に利用す
る最適経路として、利用者コンピュータとの間で利用可
能であってネットワーク上の通信負荷の軽い経路を探す
機能を設けて得られた通信負荷の軽い経路の情報と、デ
ータ保存コンピュータが保存しているデータと全く同じ
データを一時的に保存しているミラーサーバのネットワ
ーク上位置の情報とを知らせる機能をデータ保存コンピ
ュータに設け、このミラーサーバと利用者コンピュータ
に至る通信負荷の軽い経路を予測して利用者コンピュー
タに伝える手段を設けて、データ保存コンピュータより
利用者コンピュータに最適経路を知らせるようにし、こ
れに基づいて利用者コンピュータに“ソースルーティン
グ”を実施させるようにする。
【0094】このようにして、通信負荷の小さい経路を
指定しての“ソースルーティング”によるデータ伝送実
施が可能になることにより、ネットワーク渋滞を軽減す
ることにある。そして、これにより、“ネットワーク渋
滞”現象を引き起こさないようにする。
【0095】〔第1の具体例〕すなわち、第1の具体例
では、複数の経路を持つネットワークに、任意に利用可
能なデータを保持して利用者からの要求により、当該要
求元にデータ転送する機能を有するデータ保持コンピュ
ータ3およびこのデータ保持コンピュータ3と同じ内容
のデータを保持し、要求により要求元にデータ転送する
機能を有するミラーサーバ5,6が接続されると共に、
これらデータ保持コンピュータ3やミラーサーバ5,6
の保持データを取得可能な利用者コンピュータ1を接続
してなるネットワークシステムにおいて、データ保存コ
ンピュータ3に、情報検索経路調整装置300を設けて
構成する。
【0096】また、データ保持コンピュータ3は、一例
として図2(a)に示される如きの装置構成を有する。
図2(a)においてデータ保持コンピュータ3は、32
で示されるデータベース、39で示されるオクテッドデ
ータベース、38で示されるキューよりなる。5,6は
ネットワーク上のミラー・サーバである。
【0097】ミラー・サーバ5,6は、利用者に提供す
るデータ保持コンピュータ3の保持データと同じデータ
を保持している前述のミラー・サーバである。
【0098】データベース32はデータ保持コンピュー
タ3に備え付けられているデータベースであって、ミラ
ー・サーバ5,6に関するデータが保持されている。ま
た、キュー38はデータ返信候補をキューイングするた
めのキューである。
【0099】なお、35,36,37は、ミラー・サー
バ5,6に関するデータベース32のデータ構造の一例
であり、35はデータ識別子、36はミラー・サーバの
IPアドレス、37はデータ保持コンピュータ3からミ
ラー・サーバの、通信経路の混雑度を表す評価値データ
である。
【0100】本システムでは、提供するデータを保持し
て他からの取得要求に応じその要求されたデータを供給
するためにデータ保存コンピュータ3を設けているが、
このデータ保存コンピュータ3の他に、当該データ保存
コンピュータ3の保存データと同じデータを保持したミ
ラーサーバ5,6を用意してあり、また、データ保存コ
ンピュータ3には、利用者がデータ保存コンピュータ3
に対して取得要求した場合に、この取得要求対象のデー
タの転送に利用する最適経路として、利用者コンピュー
タ1との間で利用可能であってネットワーク上の通信負
荷の軽い経路を探すと共に、データ保存コンピュータ3
が保存しているデータと全く同じデータを一時的に保存
しているミラーサーバ5,6のネットワーク上位置の情
報とから、このミラーサーバ5,6と利用者コンピュー
タ1に至る通信負荷の軽い経路を予測し、利用者コンピ
ュータ1に伝えるように構成するものである。
【0101】ここでは、利用者が任意に取り出し可能な
データは、データ保持コンピュータ3やミラーサーバ
5,6に保存されているが、そのデータを取得する際
に、利用者コンピュータ1からデータ取得要求を出す必
要がある。そして、この場合、利用者コンピュータ1か
らはデータ保存コンピュータ3についてのみ、経路が分
かっており、ミラーサーバ5,6については未知である
とする。
【0102】従って、利用者コンピュータ1からデータ
保存コンピュータ3へのデータ取得要求を出すことにな
るが、この時、データ保存コンピュータ3側では利用者
コンピュータ1からデータ保存コンピュータ3への利用
経路と要した通信時間を測定し、また、これと合わせ
て、利用者コンピュータ1からミラーサーバ5,6への
利用可能な経路の予測を行い、それらを比較して、より
短時間にデータ取得できる最適経路を推測し、その情報
を利用者コンピュータ1に伝えることができるように構
成したものが、データ保存コンピュータ3の情報検索経
路調整装置300である。
【0103】情報検索経路調整装置300は、新規情報
経路予測手段301、情報経路経過時間計算手段30
2、情報通信時間変化率予測手段303、情報経路信頼
性評価手段304、情報経路データ記録装置305、調
整結果データベース20とから構成される。
【0104】これらのうち、新規情報経路予測手段30
1は利用者コンピュータ1からデータ保存コンピュータ
3へのデータ取得要求が出された時、利用者コンピュー
タ1からデータ保存コンピュータ3への利用経路と要し
た通信時間を測定し、また、これと合わせて、利用者コ
ンピュータ1からミラーサーバ5,6への利用可能な経
路の予測を行い、それらを比較して、より短時間にデー
タ取得できる最適経路を推測するものである。
【0105】情報経路経過時間計算手段302は、利用
者側が要求した通信経路とデータ保存コンピュータ3側
が予測した通信経路を、実際にそれぞれの経路において
要した通信時間を以て比較する機能を有するものであ
り、情報通信時間変化率予測手段303は、データ保存
コンピュータ3への通信経路において要した通信時間
と、ミラーサーバ5,6への通信経路において要した通
信時間とを、通信を行った時刻を基準に集計し、これら
より、一日の間での通信時間変化率を予測するものであ
り、また、情報経路信頼性評価手段304は、利用者コ
ンピュータ1からデータ保存コンピュータ3またはミラ
ーサーバ5,6への通信経路に異常が認められた際に、
それを記録し、集計して、各通信経路別の異常要求頻度
を得ることにより、各情報経路の信頼性を評価するもの
である。
【0106】情報経路データ記録装置305はこれら各
手段301〜304によって評価及び計算された情報経
路を記録するものであり、調整結果データベース20は
これら各手段301〜304によって得られた情報をデ
ータベースとして保持するものである。
【0107】このような要素から第1の具体例の情報検
索経路調整装置300は構成されているが、これらのう
ち、新規情報経路予測手段301、情報経路経過時間計
算手段302の機能は、データ保持コンピュータ3に持
たせ、情報通信時間変化率予測手段303、情報経路信
頼性評価手段304、情報経路データ記録手段305の
機能は代理サーバ2に持たせ、調整結果データベース2
0は代理サーバ2の大容量外部記憶装置30に保持させ
るようにする。また、情報経路信頼性評価をする情報経
路信頼性評価手段304は、データ保持コンピュータ
3、ミラー・サーバ4,5,6それぞれについても搭載
している。
【0108】<新規情報経路予測手段301>情報検索
経路調整装置300における新規情報経路予測手段30
1について説明する。新規情報経路予測手段301は、
利用者コンピュータ1からデータ保存コンピュータ3へ
のデータ取得要求が出された時、利用者コンピュータ1
からデータ保存コンピュータ3への利用経路と要した通
信時間を測定し、また、これと合わせて、利用者コンピ
ュータ1からミラーサーバ5,6への利用可能な経路の
予測を行い、それらを比較して、より短時間にデータ取
得できる最適経路を推測する機能を有するものである
が、それは次のようにして実現する。
【0109】図3に、本発明の第1の具体例における新
規情報経路予測手段301の処理内容のフロー図を一例
として示す。図1のネットワークにおける利用者コンピ
ュータ1から、データ保持コンピュータ3に保持されて
いるデータ4を取得する際に、データ保持コンピュータ
3の新規情報経路予測手段301が新規情報経路を予測
するようにした例について説明する。
【0110】[ 1] . 利用者コンピュータ1は、デー
タ取得要求のため、データ保持コンピュータ3のIPア
ドレスと、データ4を特定する識別子を、代理サーバ2
に通信する(図3のステップS1,S2)。
【0111】[ 2] . 代理サーバ2は、データ保持コ
ンピュータ3のネットワーク上の接続位置を特定するた
め、代理サーバ2に接続しているノード7,12に、I
Pアドレスを送信する(図3のステップS3)。
【0112】このとき、もし代理サーバ2が、データ保
持コンピュータ3に至る通信経路の情報を保持していな
い場合は、通常のデータ取得手順に従い、データ保持コ
ンピュータ3にデータ取得要求が通信される。つまり、
“ダイナミックルーティング”を実施することになる。
【0113】しかし、代理サーバ2が、情報検索経路調
整装置300より得たデータに基づき、データ保持コン
ピュータ3への通信経路のための情報を保持している場
合は、この情報に基づき、通信経路の指定を伴うデータ
取得を行う。つまり、“ソースルーティング”を実施す
ることになる。
【0114】[ 3] . これにより利用者コンピュータ
1からのデータ取得要求を受けとったデータ保持コンピ
ュータ3は、当該データ取得要求を受け付けることとな
る(図3のステップS4)。
【0115】取得要求にはデータの識別子がある。デー
タ保持コンピュータ3は、当該取得要求を受けたデータ
の識別子から、図2に於けるデータベース32のデータ
識別子35と比較し(図3のステップS5)、該当する
データ項目があるかどうかを調べる(図3のステップS
6)。
【0116】[ 4] . もし該当するデータ項目がなけ
れば、通常のデータ取得手段に従い、要求されたデータ
を利用者コンピュータ1に返信する。(図3のステップ
S8、S9)[ 5] . 一方、ステップS6のチェック
において、もし該当するデータ項目があれば、要求され
たデータを保持するミラー・サーバ5,6のIPアドレ
スを取り出す(図3のステップS7)。
【0117】[ 6] .次にデータ保持コンピュータ3
は、利用者コンピュータ1のIPアドレスを解析する
(図3のステップS10)。IPアドレスは、オクテッ
ドによつで階層化されているので、利用者コンピュータ
1のIPアドレスのオクテッドと、ミラー・サーバ5,
6のIPアドレスのオクテッドを、上位オクテッドから
比較する(図3のステップS11)。
【0118】[ 7] . もしオクテッドが一致した場合
は、その一致を見たミラー・サーバを、データ返信候補
として、図2に於けるデータ返信候補キュー38につな
ぐ(図3のステップS13)。
【0119】[ 8] . これを、図2(a)に於けるデ
ータベース32の項目が最後になるまで続ける(図3の
ステップS12)。
【0120】[ 9] . もし一致するオクテッドが無い
場合は、図2(a)に於けるオクテッドデータベース3
9を用いて、再度、利用者コンピュータ1のIPアドレ
スのオクテッドと、ミラー・サーバ5,6のIPアドレ
スのオクテッドを、上位オクテッドから比較し(図3の
ステップS14)、該当する項目がある場合(ステップ
S15)はこのオクテッドを持つミラー・サーバをデー
タ返信候補として、図2(a)に於けるデータ返信候補
キュー38に繋ぐ(図3のステップS16)。
【0121】オクテッドデータベース39は、IPアド
レスの最上位オクテッドに対して、関連する別のオクテ
ッドが順番に並べられているデータベースである。い
ま、例えば、日本地域を表すオクテッドを“jp”、そ
して、中国地域を表すオクテッドを“ch”、そして、
大韓民国地域を表すオクテッドを“kr”とし、例え
ば、日本地域を表すオクテッド“jp”が定義されてい
て、この“jp”に関連して、アジア諸国、例えば、中
国地域を表すオクテッド“ch”、大韓民国地域を表す
オクテッド“kr”などが、関連する別のオクテッドと
して記されているものとする。
【0122】従って、例えば利用者コンピュータ1の最
上位オクテッドが“jp”であった場合、オクテッドデ
ータベース39から、“ch”オクテッドを取り出し、
該当するミラー・サーバ5(または6)をデータ返信候
補キュー38に繋ぐ。
【0123】[ 10] . もし、オクテッドデータベー
ス39にも一致する項目がない場合は、通常のデータ取
得手段に従い、要求されたデータを利用者コンピュータ
1に返信する(図3のステップS17、S18)。
【0124】以上の手順を踏むことにより、データ返信
候補キュー38にデータ返信候補が蓄えられたとする。
ここで新規情報経路予測手段301の登場となる。
【0125】[ 11] .新規情報経路予測手段301
は、データ返信候捕キュー38にデータを蓄えたミラー
・サーバ5(6)の中から、利用者コンピュータ1ヘの
通信経路がより混雑していないミラー・サーバを予測す
る(図3のステップS19)。
【0126】[ 12] . まず、データ返信候補キュー
38の中から、より下位のオクテッドが利用者コンピュ
ータ1のIPアドレスのオクテッドと一致したミラー・
サーバを最優先とする(図3のステップS20)。
【0127】[ 13] . 次に同順位のオクテッドが一
致しているミラー・サーバが多数存在している場合(ス
テップS21)、優先順位を決定するために、図2
(a)に於ける評価値データ73を用いる(ステップS
22)。評価値データ37は、後述する情報経路経過時
間計算手段302で実施するのと全く同じ計算手順によ
って、予め計算されている値であり、データベース32
に蓄えられているものとする。
【0128】[ 14] . 情報経路経過時間計算手段3
02によって求められた通信経路の混雑度を表す評価値
データ37を用いて、より混雑しないミラー・サーバ
程、優先順位を高くし、優先順位の最高位のものを返信
用に決定する。但し、もし、この評価値がいずれも同じ
値の場合は、データ返信候補キュー38に最初に繋がっ
ているミラー・サーバを優先とする。こうして新規情報
経路予測手段301により求められ、返信用に決定され
ると、この決定されたミラーサーバ若しくはデータ保存
コンピュータ3からデータ偏心候補キュー38内のデー
タが利用者コンピュータ1に向け送信される。
【0129】この送信にあたり、ミラーサーバからの送
信であったときには、評価値データ37にミラーサーバ
から代理サーバ2への通信経路情報が含まれていれば、
ミラーサーバは通信経路の指定を伴うデータ通信、すな
わち、“ソースルーティング”でデータ通信を行い、も
しミラーサーバに、当該ミラーサーバから代理サーバ2
への通信経路情報が保持されていない場合は、通常のデ
ータ通信、すなわち、“ダイナミックルーティング”で
データ通信を行う(図3のステップS23、S24)。
【0130】[ 15] . このようにして、ミラー・サ
ーバ5,6とデータ保存コンピュータ3のうち、最も優
先順位の高いものを決定し、この決定したミラーサーバ
もしくはデータ保存コンピュータに対して、利用者コン
ピュータ1が要求したデータを、当該利用者コンピュー
タ1に送信するよう、データ保持コンピュータ3は指示
する(図3のステップS25)。
【0131】[ 17] . 最後に、データ返信候補キュ
ー38をクリアして空にする(図3のステップS26,
S27)。
【0132】データ保持コンピュータ3が利用者からの
データ取得要求を受けると、新規情報経路予測手段30
1は、このようにして、ミラーサーバのうち、最も優先
順位の高いものを予測し、データ保持コンピュータ3は
この新規情報経路予測手段301が予測したミラーサー
バに対して、利用者コンピュータ1の要求するデータ
を、当該利用者コンピュータ1に送信するよう指示す
る。
【0133】このようにして、新規情報経路予測手段3
01は利用者コンピュータ1からデータ保存コンピュー
タ3へのデータ取得要求が出された時、利用者コンピュ
ータ1からデータ保存コンピュータ3への利用経路と要
した通信時間を測定し、また、これと合わせて、利用者
コンピュータ1からミラーサーバ5,6への利用可能経
路の予測を実施し、それらを比較することにより、ミラ
ーサーバ5,6のうち、利用者コンピュータに対してよ
り短時間にデータ取得できる最適経路を持つ位置条件の
ものを推測して、利用者コンピュータ1へのデータ転送
に使用することができるようになる。なお、データ取得
要求の出されたデータを、ミラーサーバから利用者コン
ピュータに対して送ることを前提に上述の動作は進めら
れるが、ミラーサーバばかりでなく、データ保存コンピ
ュータを含めて有利な条件のものを推測し、データ取得
要求の出されたデータを、ミラーサーバおよびデータ保
存コンピュータのうち、条件の良いと推測されたものか
ら利用者コンピュータに対して送るようにすることも可
能である。
【0134】ここで、新規情報経路予測手段301は通
信経路の混雑度を表す評価値データ37を使用するが、
これは情報検索経路調整装置300の備える情報経路経
過時間計算手段302によって求められる。
【0135】次に、この情報経路経過時間計算手段30
2について説明する。
【0136】<情報経路経過時間計算手段302>通信
経路の渋滞度を表す評価値として、単位情報量当たりに
要した通信時間を用いるものとし、これを渋滞度TJT
(秒/ビット)と定義する。各経路及びデータ要求元コ
ンピュータから、データ保持コンピュータ3までの通信
経路の渋滞度TJTは、次のように計算するものとす
る。
【0137】[ 計算手順1] .各ノードは、データ通信
を受け付けた時刻Ts(秒)、次のノードヘデータを出
力し始めた時刻To(秒)、データ通信の受付を終了し
た時刻Tc(秒)、データ出力を終了した時刻Te
(秒)、通信した情報量Q(ビット)を記録する。
【0138】[ 計算手順2] .データ要求元コンピュー
タである利用者コンピュータ1から、データ保持コンピ
ュータ3に至る通信経路でのノード数および利用者コン
ピュータ1、代理サーバ2、データ保持コンピュータ3
を含めた総数をnとする。ただし、添え字iの内訳は以
下の通りとする。
【0139】・利用者コンピュータ=1 ・代理サーバ=2 ・3≦ノード≦n−1 ・データ保持コンピュータ=n この時、渋滞度TJTを次のように定義する。
【0140】 ここで、渋滞度TJTを計測するために、ネットワーク
を構成する利用者コンピュータ1、代理サーバ2、ノー
ド7〜14,28には、次のような装置を備える。
【0141】図4は、渋滞度TJTを計測するために、
利用者コンピュータ1に備えた計時装置の一例である。
図4において、41はグリニッジ標準時(GMTと略
す)を基準とする現在時刻を計測する標準時計測装置、
42はGMTをネットワーク上のデータとして送出する
送信装置である。
【0142】図5は、渋滞度TJTを計測するために代
理サーバ2に備えた計時装置の一例である。51はグリ
ニッジ標準時(GMTと略す)を基準とする現在時刻を
計測する装置、52はGMTをネットワーク上のデータ
として送出する装置である。
【0143】図6は、渋滞度TJTを計測するためにノ
ード7〜14、28に備えた計時装置の一例である。6
1はグリニッジ標準時(GMTと略す)によって表され
る現在時刻を計測する装置、62はデータ通信の受け付
け開始と受付の終了を計測する装置、63は次のノード
へのデータ出力およびデータ出力終了時刻を計測する装
置である。64はデータの情報量を計測する装置であ
る。65は62、63、64で計測された値をネットワ
ーク上のデータとして送出する装置である。
【0144】図7は、渋滞度TJTを計測するためにネ
ットワーク上に送出される、計時用データ構造の一例で
ある。この例では、全てのデータがリスト構造によって
接続されている。図中、71は利用者コンピュータ1の
送出したデータであり、72は代理サーバ2が送出した
データ、また、73,74は各ノードが送出したデータ
である。
【0145】71,72,73,74のデータ内容は、
データ通信を受け付けた時刻Ts、次のノードヘデータ
を出力し始めた時刻To、データ通信の受付を終了した
時刻Tc、データ出力を終了した時刻Te、通信した情
報量であるデータ通信情報量Qからなる。また、75
は、最後のn番目のノードが送出したデータである。
【0146】以上の定義および計算手順に従って、情報
経路経過時間計算手段302では情報経路経過時間計算
を実施する。
【0147】情報経路経過時間計算手段302で求める
情報経路経過時間計算を利用してのシステムの動作例
を、図8のシステム構成を例に説明する。
【0148】[a].まず、第1段階として、図8にお
けるシステムの利用者コンピュータ1から代理サーバ2
を介して、データ保持コンピュータ3ヘデータ取得要求
が行われたとする。この要求は利用者コンピュータ1、
代理サーバ2及び各ノード7、8へと成される。
【0149】[ b] .利用者コンピュータ1、代理サー
バ2及び各ノード7、8は、図7のような渋滞度TJT
計測のためのデータ構造を生成し、これをデータ保持コ
ンピュータ3へ送信する。
【0150】[ c] . 〔c-1 〕 データ保持コンピュータ3の情報経路経過時
間計算手段302は、(式1)に従って渋滞度TJTを
計算する。
【0151】〔c-2 〕情報経路経過時間計算手段302
が渋滞度TJTを求めると、データ保持コンピュータ3
は現在時刻をGMTで計測し、この計測した現在時刻
と、TJTと、代理サーバ2のIPアドレス、及びデー
タ保持コンピュータ3のIPアドレスとを、1まとまり
にして、情報経路経過時間データ15として、生成す
る。
【0152】[ d] .データ保持コンピュータ3は、内
蔵する新規情報経路予測手段301による処理により、
ミラー・サーバ5,6を選出する。
【0153】[ e] .今、最も優先順位の高いミラー・
サーバが5であったとする。この場合、内蔵する新規情
報経路予測手段301の処理動作により、データ保持コ
ンピュータ3は、優先順位最高位のミラー・サーバ5に
対し、利用者が要求したデータを返送するように指示を
出すことになる。
【0154】[ f] .続いてデータ保持コンピュータ3
は、情報経路経過時間データ15をミラー・サーバ5に
送信し、また、ミラーサーバ6,nに対してはこの情報
を利用者が要求したデータに追加して、代理サーバ2に
返送するよう指示を出す。
【0155】[ g] .続いてデータ保持コンピュータ3
は、新規情報経路予測手段301によってなされたデー
タ返信候補キューのうち、優先度の高い順に、決められ
た数(例えば2つあるいは3つ、等)のミラー・サーバ
を選出する。この場合の例では選出したミラーサーバは
5と6とnの3台であったから、これら選出したミラー
・サーバ5,6,nに対して情報経路経過時間データ1
5を送信し、この情報を代理サーバ2に返送するよう指
示を出す。
【0156】[ h] .ミラー・サーバ5,6,nは、代
理サーバ2へのデータ返送時に、代理サーバ2からデー
タ保持コンピュータ3への通信時に生成される、図7の
如きのTJT計測のためのデータ構造を生成する。
【0157】[ i] .データ保存コンピュータ3からの
指示を受けたミラーサーバがデータ送信させると、この
データは代理サーバ2に受信される。代理サーバ2は、
ミラーサーバ5から送信されたデータ(利用者が要求し
たデータ)を受信すると共に、ミラー・サーバ4が返信
した、情報経路経過時間データ15と、図7のような渋
滞度TJT計測のためのデータ構造のデータを受信す
る。また、ミラー・サーバ6からは、情報経路経過時間
データ15と、図7のような渋滞度TJT計測のための
データ構造のデータを受信する。
【0158】[ j] .代理サーバ2は、ミラー.サーバ
5から送信された図7のようなTJT計測のための構造
のデータから渋滞度TJTを計算し、代理サーバ2の現
在時刻と、ミラー・サーバ5のIPアドレス、代理サー
バ2のIPアドレスとを1つのまとまりとして、情報経
路経過時聞データ16を生成する。
【0159】[ k] .代理サーバ2は、ミラー・サーバ
6から送信された図7の如きTJT計測のためのデータ
構造のデータから渋滞度TJTを計算し、代理サーバ2
の現在時刻と、ミラー・サーバ6のIPアドレス、代理
サーバ2のIPアドレスとを1まとまりとして、情報経
路経過時間データ17を生成する。
【0160】[ l] .代理サーバ2は、ミラー・サーバ
nから送信された図7のようなTJT計測のためのデー
タ構造のデータから渋滞度TJTを計算し、代理サーバ
2の現在時刻と、ミラー・サーバnのIPアドレス、代
理サーバ2のIPアドレスとを1まとまりとして、情報
経路経過時間データ18を生成する。
【0161】[ m] .代理サーバ2は、情報経路経過時
間データ15、16、17、18それぞれについての渋
滞度TJTを比較し、最も小さい値を持つデータを検索
する。
【0162】[ n] .比較の結果、ミラー・サーバ6の
情報経路経過時間データ17の渋滞度TJTが最小であ
った場合、代理サーバ2は、次回、利用者コンピュータ
1からデータ保持コンピュータ3への同じデータの取得
要求が行われた際、データ保持コンピュータ3への通信
経路を採用するのではなく、ミラー・サーバ6に、この
データ取得要求を送信するよう調整する。
【0163】[ o] .代理サーバ2は調整結果記録装置
19と調整結果データベース20を備えており、代理サ
ーバ2における上記の調整結果は、当該代理サーバ2の
備える調整結果記録装置19を用いて、調整結果データ
ベース20ヘ記録され、利用者コンピュータ1からの次
回のデータ要求の際に、参照してソースルーティングに
用いる。
【0164】このようにして、通信負荷の小さい経路を
使用してミラーサーバから利用者要求のデータを代理サ
ーバに送出し、利用者に渡すことができ、ネットワーク
の渋滞を抑制できることになる。
【0165】ところで、利用者コンピュータ1からデー
タ保持コンピュータ3へ、以前に要求したものと同じデ
ータの取得要求が行われた場合、ネットワークの通信負
荷の均等化のためには、データ保持コンピュータ3への
通信経路は前回利用したものを採用するのではなく、調
整詰果データベース20に記録されている渋滞度TJT
を元にし、時間帯に応じて最小の渋滞度TJTを持つミ
ラー・サーバを選択し、その選択したミラーサーバもし
くはデータ保存コンピュータに対して“ソースルーティ
ング”により、データ取得要求を送信するようにした方
が合理的である。
【0166】すなわち、代理サーバ2は、調整詰果デー
タベース20に記録されている渋滞度TJTを元にし
て、時間帯に応じて最小の渋滞度TJTを持つミラー・
サーバを選択し、データ取得要求を送信することにな
り、現時点において、負荷最小の通信経路を辿れるミラ
ーサーバもしくはデータ保存コンピュータを利用するの
が合理的である。そして、後の利用のために、最新の情
報収集を合わせて実施し、次回での同じデータの取得要
求が行われた場合の“ソースルーティング”に利用する
のが良い。
【0167】そのためには、各通信経路における通信時
間ばかりでなく、更には一日内での変動率の予測が重要
である。これらの要素情報を取得するために、情報通信
時間変化率予測手段303があり、この情報通信時間変
化率予測手段303は代理サーバ2に持たせて、データ
保存コンピュータ3への通信経路において要した通信時
間と、各ミラーサーバへの通信経路において要した通信
時間とを、通信を行った時刻を基準に集計し、これらよ
り、一日の間での通信時間変化率を予測し、代理サーバ
2の持つ調整結果データベース20に保持させて代理サ
ーバ側での“ソースルーティング”に利用する。そこで
このことについて次に説明する。
【0168】<情報通信時間変化率予測手段303>デ
ータ保存コンピュータ3の持つ情報経路経過時間計算手
段302において計算した渋滞度TJT及び代理サーバ
2において調整された通信経路は、利用者コンピュータ
1の利用している時刻(絶対的な評価をするためにはG
MTで表される時刻を利用する方が便利である)によっ
て、異なることが容易に予想される。
【0169】これは、利用者の情報検索装置利用時間帯
は人間の生活リズムに左右されるためであり、例えば、
昼間のネットワーク混雑度は、早朝のネットワークの混
雑度よりも高いことが容易に予想される。
【0170】そこで、代理サーバ2の情報通信時間変化
率予測手段303により、以下の手順にて通信経路の混
雑度を予測させる。利用者コンピュータ1の利用してい
る時刻をワールドワイドに把握できるようにするために
は(つまり、世界のどの位置のミラーサーバであっても
利用者から見た現時点での通信経路の混雑度を比較し
て、最適経路と最適ミラーサーバを選択できるようにす
るには)、GMTで表される時刻を利用する方が便利で
ある。そして、このGMTを使用し、以下の手順にて通
信経路の混雑度を予測させる。
【0171】[ 手順1] . 図8の代理サーバ2の情報
通信時間変化率予測手段303に於ては、受信した情報
経路経過時間データ(データ保存コンピュータ3の情報
経路経過時間計算手段302において計算され、ミラー
サーバを介して送信されてきたデータ)に含まれる要素
である現在時刻を参照する。
【0172】[ 手順2] . そして、情報通信時間変化
率予測手段303は情報経路経過時間データの要素であ
る現在時刻を、定められたある時間帯で分類する。例え
ば、0時0分から2時間おきに“12”に区切る。
【0173】[ 手順3] . 次に、情報通信時間変化率
予測手段303は図8の調整結果データベース20か
ら、同じデータ取得要求に対して、同じ通信経路を持つ
データを検索し、分類した時間帯に渋滞度TJTが記録
されているかどうかを検索する。
【0174】[ 手順4] . もし渋滞度TJTが既に記
録されている場合は、記録されている渋滞度TJTと、
分類した渋滞度TJTとの平均をとり、再度、調整結果
データベース20に記録する。
【0175】[ 手順5] . もし渋滞度TJTが記録さ
れていない場合、または補完した渋滞度TJT(後述)
の場合は、分類した渋滞度TJTを調整結果データベー
ス20に上書きで記録する。
【0176】[ 手順6] . 全ての時間帯の渋滞度TJ
Tを取得し、数学的に既に定義・証明されているベジェ
関数により、記録されていない時間帯の渋滞度TJTを
補完する。仮に渋滞度TJTが1つしか記録されていな
い場合は、全ての時間帯の渋滞度TJTを同じ値にす
る。
【0177】このようにして情報通信時間変化率予測手
段303は、渋滞度TJTを補完する。
【0178】情報通信時間変化率予測手段303によ
り、このようにして補完した渋滞度TJTを、代理サー
バ2は自己の大容量外部記憶装置30に形成した調整結
果データベース20に記録する。この時、補完した渋滞
度TJTである旨も記録する。
【0179】代理サーバ2は、次回、利用者コンピュー
タ1からデータ保持コンピュータ3への同じデータの取
得要求が行われた際、データ保持コンピュータ3への通
信経路を採用するのではなく、当該調整詰果データベー
ス20に記録されている渋滞度TJTを元にして、時間
帯に応じて最小の渋滞度TJTを持つミラー・サーバを
選択し、“ソースルーティング”によりデータ取得要求
を送信することになる。
【0180】ところで、通信負荷の軽い最適な通信経路
を指定してのデータ送信要求を“ソースルーティング”
で行えたとしても、通信経路の信頼性が低ければ、利用
価値が低くなる。そこで、このような通信経路の信頼性
の評価を行って、信頼性という点での裏付けもある最適
な通信経路とその経路を使用するミラーサーバを指定し
た“ソースルーティング”が実施できれば、有用であ
る。
【0181】そのため、本システムでは代理サーバ2に
情報経路信頼性評価手段304を備え、ここで通信経路
の信頼性の評価を行うようにしてしており、その評価結
果を利用することで、信頼性という点での裏付けもある
最適な通信経路とその経路を使用するミラーサーバを指
定した“ソースルーティング”を実施可能にしている。
通信経路の信頼性の評価とそれを利用した“ソースルー
ティング”例を次に説明する。
【0182】<情報経路信頼性評価手段304>通信経
路の信頼性評価を行う手段が、本発明の情報経路信頼性
評価手段304であり、この情報経路信頼性評価手段3
04について、図8を例にとり説明する。代理サーバ2
には時計機能を持たせてあり、データ取得要求時に予め
設定されている期限時間内に、データ保持コンピュータ
3への通信が行えなかった場合に、前記時計機能から得
た現在時刻情報を元に、情報通信時間変化率予測手段3
03と同様に、障害が発生した時間帯を、グリニッチ標
準時で計算する機能を有し、情報経路信頼性評価手段3
04は、これらを使用して、次のように情報経路信頼性
評価を実施する。
【0183】すなわち、 [ i] .図8の代理サーバ2から、データ保持コンピュ
ータ3への通信経路に異常が発生し、予め代理サーバ2
に設定されている期限時間内に、データ保持コンピュー
タ3への通信が行えなかったとする。
【0184】[ii].この場合、時計機能を用いた期限時
間を監視するタイマのタイムアップにともない、代理サ
ーバ2は、代理サーバ2の時計機能から得た現在時刻情
報を元に、情報通信時間変化率予測手段303と同様
に、障害が発生した時間帯を、グリニッチ標準時で計算
する。
【0185】[iii] .次に代理サーバ2は、図8の調整
結果データベース20から、利用者コンピュータ1が要
求したデータと、障害発生の時間帯を識別子として、障
害が発生した回数を表す障害発生回数値を検索する。も
し障害発生回数値が存在していないかまたは“0”の場
合は、計算した障害発生の時間帯の記録値として、
“1”を記録する。もし障害発生回数値が存在していた
場合は、その値を1つ増やし、調整結果データベース2
0に記録する。
【0186】[iv].逆に、代理サーバ2から、データ
保持コンピュータ3への通信経路が正常に終了した場合
は、調整結果データベース20から、利用者コンピュー
タ1が要求したデータと、通信が終了した時間帯を識別
子として、通信が正常に行われた回数を表す“通信正常
終了回数値”を検索する。もし、“通信正常終了回数
値”が存在していないか、もしくはその値が“0”の場
合は、通信が正常に終了した時間帯の記録値として、
“1”を記録する。
【0187】もし、“通信正常終了回数値”が存在して
いた場合は、その値を“1つ”増やし、調整結果データ
ベース20にそれを更新記録する。
【0188】[v].利用者コンピュータ1から代理サ
ーバ2に対して、同じデータの取得要求が再度行われた
場合、代理サーバ2は要求が行われた時間帯を前項の情
報通信時間変化率予測手段303と同様に計算し、調整
結果データベース20から、データと、計算した時関帯
をインデックスとして、“障害発生回数値”及び“通信
正常終了回数値”を検索する。
【0189】[vi].今、障害発生回数値Ce及び通信正
常終了回数値Cnが検索できたとする。2つの値から、
障害率ERを以下の計算式(式2)によって定義する。
【0190】 情報経路信頼性評価手段304は、上記の(式2)によ
って障害率ERを計算し、この値が既定値(例えば25
%などと定める)に達しているか、否かを調べる。その
結果、障害率ERの値が規定値に達していない場合は、
要求されたデータを持つデータ保持コンピュータ3に、
データ取得要求を行う。もし既定値を越えていた場合
は、調整結果データベース20を検索し、このデータベ
ースに記録されているミラー・サーバ4、5、6の中か
ら、最もTJTが小さいミラー・サーバを探す。そし
て、代理サーバ2は、この情報経路信頼性評価手段30
4が探した最も渋滞度TJTが小さいミラーサーバに対
して、データ取得要求を行う。
【0191】このような手順を踏んで情報経路信頼性評
価をする情報経路信頼性評価手段304は、データ保持
コンピュータ3、ミラー・サーバ4、5、6それぞれに
ついても搭載しており、また、これらデータ保持コンピ
ュータ3、ミラー・サーバ4、5、6それぞれの大容量
外部記憶装置4,28,29には上述同様の調整結果デ
ータベース20を備えるものとし、データ保持コンピュ
ータ3から代理サーバ2への返信、ミラー・サーバ4、
5、6から代理サーバ2への返信時にも、同様の手順に
したがって、通信経路の信頼性評価と通信経路の変更を
自動的に調整する。
【0192】そのため、このようにすると、代理サーバ
2、データ保持コンピュータ3、ミラー・サーバ4,
5,6それぞれは通信を試みる毎に、通信経路の信頼性
評価と必要な場合での通信経路の変更を自動的に実施し
て、信頼性の高い通信を可能にする。
【0193】<情報経路データ記録手段305と調整結
果データベース20>以上のように説明した、新規情報
経路予測手段301と、情報経路経過時間計算手段30
2と、情報通信時間変化率予測手段303と、情報経路
信頼性評価手段304とを用いて情報検索経路の調整を
行い、調整した結果である情報経路データを調整結果デ
ータベース20に記録する情報経路データ記録手段30
5について、図9を例にとり説明する。
【0194】調整結果データベース20は代理サーバ2
の外部記憶装置30に保持されており、この調整結果デ
ータベース20にデータを記録する情報経路データ記録
手段305は代理サーバ2に設けられる。
【0195】図9に於て、情報経路データを記録する装
置である情報経路データ記録手段305は、現在時刻を
計時する現時時刻計時装置95によって得られる現在時
刻と、利用者が要求したデータの識別子96と、新規情
報経路予測手段301によって得られた通信経路をイン
デックスとして、情報経路経過時間計算手段302によ
って計算される計算結果である渋滞度TJT92と、情
報通信時間変化率予測手段303によつて予測される時
間帯ごとの渋滞度TJT93と、情報経路信頼性評価手
段304によって評価される障害発生回数値及び通信正
常終了回数値94とを、例えばデータ形式97の如きに
記録し、これを調整結果データベース20に保存する。
【0196】調整結果データベース20は、この例では
代理サーバ2の外部記憶装置30に備えられ、利用者コ
ンピュータ1からの次回のデータ取得要求時に当該利用
者コンピュータ1または代理サーバ2が参照して“ソー
スルーティング”に使用することになる。
【0197】尚、調整結果データベース20を利用者コ
ンピュータ1に備えて、次回のデータ取得要求時に利用
者コンピュータ1が参照して“ソースルーティング”に
使用させるようにしても良い。
【0198】<情報検索経路調整手段300の各要素と
データベースとの関係>次に、以上、説明した新規情報
経路予測手段301と、情報経路経過時間計算手段30
2と、情報通信時間変化率予測手段303と、情報経路
信頼性評価手段304と、情報経路データ記録手段30
5と調整結果データベース20を用いて、情報検索経路
の調整を行う際のこれら各々の手段とデータベース20
の関係を、図10のフロー図に基づき説明する。
【0199】[ 1] .今、情報経路データベースは代理
サーバに備えられ、利用者コンピュータは代理サーバを
経由してデータを取得するものとする(図10のステッ
プS101)。
【0200】[ 2] .まず、利用者が、データ取得要求
を行う(図10のステップS102)。
【0201】[ 3] .代理サーバは、データ取得要求を
受け付けた現在時刻を測定する(図10のステップS1
03)。
【0202】[ 4] .現在時刻と要求のあったデータの
識別子を元に、情報経賂テータベースを検索し(図10
のステップS104)、該当する経路情報が存在するか
どうかを調べる(図10のステップS105)。
【0203】[ 5] .該当する経路のTJT、障害発生
回数値、及び通信正常終了回数値を取得する(図10の
ステップS107)。
【0204】[ 6] .全ての経路情報のTJTを取り出
し(図10のステップS108)、これを昇順に並び替
える(図10のステップS109)。
【0205】[ 7] .渋滞度TJTによって昇順に並び
替えた経路から、1経路毎に障害発生回数値、及び通信
正常終了回数値を取得する(図10のステップS11
1)。この2つの値を用いて、情報経路信頼性評価手段
304に基づいて、その経路を用いてデータを取得する
かどうかを決定する(図10のステップS112)。
【0206】[ 8] .もし取得を行わない場合は、再
度、情報経路データベースを検索し、次の経路の情報経
路信頼性を同様に評価する(図10のステップS11
3)。
【0207】[ 9] .もし当該経路を用いてデータを取
得することに決した場合は、その経路に対してデータ取
得要求を行う。このとき、情報経路データベースを用い
て通信経路を指定できるため、データ取得要求は通信経
路の指定を伴う(図10のステップS114)。
【0208】[ 10] .もし該当する経路が1つも存在
しなかった場合は(図10のステップS110)、当初
要求されたデータを保持するコンピュータヘ、データ取
得要求を行う。このとき、通信経路を指定する必要がな
いため、通常のデータ取得手段を用いてデータ通信を行
う(図10のステップS106)。つまり、“ソースル
ーティング”ではなく、“ダイナミックルーティング”
を実施する。
【0209】[ 11] .データ取得要求では、新規情報
経路予測手段301で説明した通り、渋滞度TJTを計
算するための情報を付加し、目的地となるミラー・サー
バ(またはデータを保持するコンピュータ)へ、通信を
行う。このとき、通信経路の指定ができるの場合は(図
10のステップS114)、通信経路指定を伴い、通信
経路の指定を行わない場合は(図10のステップS10
6)、通常のデータ取得手順を実施する(図10のステ
ップS115)。
【0210】[ 12] .ミラー・サーバ、またはデータ
保持コンピュータでは、新規情報経路予測手段301の
如くデータの返信が行われる(図10のステップS11
6)。
【0211】[ 13] .また、データ取得要求を受け付
けたコンピュータのミラー・サーバは、情報経路経過時
間計算手段302の作用で説明した通り、代理サーバ2
に対して渋滞度TJTを計算するための情報を返信する
(図10のステップS117)。
【0212】[ 14] .代理サーバ2は、要求したデー
タを受け取ると共に、渋滞度TJTを計算するための情
報を受信する。ミラー・サーバから送られた渋滞度TJ
Tを計算するための情報も続いて受信する(図10のス
テップS118)。
【0213】[ 15] .代理サーバ2は、情報経路経過
時間計算手段302に基づき、各経路に対して渋滞度T
JTを再計算する(図10のステップS119)。
【0214】[ 16] .代理サーバ2は、情報通信時間
変化率予測手段303に基づき、各時間帯に対して渋滞
度TJTを再計算する(図10のステップS120)。
【0215】[ 17] .代理サーバ2は、情報経路信頼
性評価手段304に基づき、各経路および各時間帯に対
して障害発生回数値、及び通信正常終了回数値を再計算
する(図10のステップS121)。
【0216】[ 18] .再計算した渋滞度TJTおよび
障害発生回数値、及び通信正常終了回数値を、情報経路
データ記録手段305により、調整結果データベース2
0に記録する(図10のステップS122、S12
3)。
【0217】(第2の具体例)次に第2の具体例を説明
する。ここでは、第1の具体例システムの構成を基本と
するが、これにネットワークには利用者コンピュータ1
の他、これとは別の他の利用者側のコンピュータA2が
あり、これらの間で通信を行い、コンピュータA2に記
録されている情報経路データベース20に記録された情
報を用い、コンピュータ1が保持していない経路を、こ
の情報経路データベース20と、利用者コンピュータ1
と利用者コンピュータA2との通信にて得られる差分情
報とを元に生成するための情報経路データベース問い合
わせ手段と、差分情報経路予測手段とを備えて情報検索
経路調整装置を構成したシステム構成としてある。
【0218】そして、利用者コンピュータ1と利用者コ
ンピュータA2はいずれが収集した経路情報であっても
互いに差分を交換して最新の経路情報をデータベースに
保持できるようにし、常に最新の経路情報を以てソース
ルーティングできるようにして、ネットワークアクセス
の効率化を図るようにしている。
【0219】利用者コンピュータ1は代理サーバ2に接
続されているが、利用者コンピュータA2はこれとは別
の代理サーバ2Aに接続されている。なお、以下では、
利用者コンピュータ1が接続されている代理サーバ2を
“第1の代理サーバ”、そして、利用者コンピュータA
2が接続されている代理サーバ2Aを“第2の代理サー
バ”と呼ぶことにする。
【0220】<情報経路データベース問い合わせ手段>
情報経路データベース問い合わせ手段について、図11
を例にとり説明する。
【0221】第1の代理サーバ2と第2の代理サーバ2
Aは、第1の具体例で説明した構成の情報検索経路調整
手段300を備えているものとする。また、第1の代理
サーバ2は、情報経路データベース20の他に、情報経
路データベース問い合わせ用データベース200を備
え、第2の代理サーバA2は、第1の代理サーバ2の情
報経路データベース20と同様の情報経路データベース
20Aの他に、情報経路データベース問い合わせ用デー
タベース200Aを備える。
【0222】情報経路データベース問い合わせ用データ
ベース200,200Aには、代理サーバA2のIPア
ドレスと、問い合わせを行う時間、及び各時間帯ごとの
代理サーバA2の渋滞度TJTが記録されている。
【0223】渋滞度TJTの計測手段は情報経路経過時
間計算手段302の機能と同様の計算機能に基づき実現
している。
【0224】第1の代理サーバ2は、情報経路データベ
ース問い合わせ用データベース200に記録されている
問い合わせ時間と、問い合わせ先である第2の代理サー
バA2のIPアドレスをもとにして、第2の代理サーバ
A2に対して情報経路データベース20の情報を返信す
るように要求する。
【0225】第2の代理サーバA2は、代理サーバ2に
備えられている情報経路データベース20のデータ識別
子情報と、代理サーバ2と代理サーバA2間の経路のT
JTを計算するための情報を、情報経路経過時間計算手
段302に基づいて計算して返信する。
【0226】第1の代理サーバ2は、代理サーバA2か
ら返信されたデータ識別子情報と、自己(第1の代理サ
ーバ2)に備えられている情報経路データベース20の
データ識別子とを比較し、情報経路データベース20に
存在しないデータ識別子に対して、各時間帯および経路
ごとの渋滞度TJT、障害発生回数値、及び通信正常終
了回数値を返信するよう、第2の代理サーバに対して要
求する。
【0227】第1の代理サーバ2は、第2の代理サーバ
A2から返信されたTJTを計算するための情報を元
に、第1の代理サーバ2と第2の代理サーバA2間の経
路の渋滞度TJTを計算し、自己の情報経路データベー
ス問い合わせ用データベース200に記録する。
【0228】一方、第2の代理サーバA2は、第1の代
理サーバ2から要求のあったデータ識別子に対して、自
己の持つ情報経路データベース20Aから各時間帯およ
び経路ごとの渋滞度TJT、障害発生回数値、及び通信
正常終了回数値を検索し、第1の代理サーバ2に返信す
る。このとき、渋滞度TJTを計算するための情報は付
加しない。
【0229】第1の代理サーバ2は、第2の代理サーバ
A2から返信された情報を受け取り、差分情報経路追加
装置110ヘ送る。
【0230】第2の代理サーバA2から第1の代理サー
バ2への情報経路データベースの問い合わせも同様の手
順で行われる。この際、第2の代理サーバA2の情報経
路データベース問い合わせ用データベース200Aが利
用される。
【0231】<差分情報経路予測手段>差分情報経路予
測手段について、図11を例にとり説明する。
【0232】差分情報経路予測手段によって、図11の
差分情報経路追加装置110は第2の代理サーバA2か
らの情報として、第1の代理サーバ2が要求した各デー
タ識別子に対して、情報経路データベースを構成する、
時間帯、および各経路、および各経路に対して障害発生
回数値、及び通信正常終了回数値を取り出す。
【0233】差分情報経路追加装置110は、情報経路
データベース問い合わせ用データベース200Aから第
2の代理サーバA2と第1の代理サーバ2の間の経路の
TJTを検索、取得し、上記取り出したTJTに加算
し、各経路に対するTJTの予測値とする。
【0234】予測したTJTと、その他の情報経路デー
タベース20を構成する情報を、第1の代理サーバ2の
情報経路デーダベース20へ記録する。
【0235】以上、この具体例によれば、情報経路デー
タベースに記録された情報を、情報経路データベース問
い合わせ手段と、差分情報経路予測手段とを備えた、ネ
ットワーク上の情報検索経路調整手段を用いて、利用者
側コンピュータ同士で交換し合うことができるようにし
たことにより、情報経路データベース生成コストを低減
することができるようになる。
【0236】かくして、本発明のネットワーク上の情報
検索経路調整手段300により、複数の経路を持つネッ
トワークと、ネットワーク上に接続されたコンピュータ
内に蓄えられているデータと、そのデータを取得する手
段を備えたネットワーク上の情報検索装置に於て、[
1] .データを要求したコンピュータと、データを保持
するコンピュータの間の各経路を通過する際の時間遅れ
を計測することができ、[ 2] .データを保持するコン
ピュータが、データを要求したコンピュータに、より通
信時間が短くなるようなミラー・サーバを推定し、デー
タを要求したコンピュータに、ミラー・サーバからデー
タを返送させることができ、[ 3] .データを要求した
コンピュータに、次回からはミラー・サーバからデータ
を取得するように伝えることができ、[ 4] .他のミラ
ー・サーバと、データを要求したコンピュータ間の通信
時間を計測させることができ、[ 5] .ミラー・サーバ
のうち、最も短時間に通信できる経路を計算することが
でき、[ 6] .一日の間の定まった時間間隔に於て、通
信時間の変化を統計的手段と数学的手段によって予測す
ることができ、[ 7] .通信経路の異常発生回数を記録
することにより、通信経路の要求する度合いを評価する
ことができ、[ 8] .上記特徴をもとに最も慣頼性があ
り短時間にデータを取得できる通信経路を予測し、この
予測結果を記録し、再利用することができる。
【0237】[ 9] .また、記録した情報を、同様の情
報を記録しているコンピュータ同士で通信し合うことに
より、お互いの情報の欠落部分を補うことができる、と
いった特徴を得ることができる。
【0238】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、種々変形して実施可能である。
【0239】以上、種々の実施形態を説明したが要する
に本発明は、複数の経路を持ち、且つ、複数台のコンピ
ュータが接続されるネットワークであって、他への提供
データを保持すると共に、要求に応じその提供データを
供給するデータ保存コンピュータと当該データ保存コン
ピュータの保存データと同じデータを保持したミラーサ
ーバとを含むネットワークシステムにおいて、データ保
存コンピュータに設けられ、前記提供データのうち、利
用者コンピュータがデータ保存コンピュータに対して取
得要求したデータを、利用者コンピュータに対するネッ
トワーク上の通信負荷の軽い経路で、且つ、データ保存
コンピュータが保存しているデータと同じデータを一時
的に保存しているミラーサーバのネットワーク上位置の
情報を提供すると共に、利用者コンピュータに至る通信
負荷の軽い経路を予測し、利用者コンピュータに伝達す
る手段と、利用者コンピュータ側に設けられ、前記提供
されたミラーサーバ位置情報と前記伝達された情報を保
存する手段とを設けて、利用者コンピュータに最適経路
を知らせるようにし、これに基づいて利用者コンピュー
タに“ソースルーティング”を実施させるようにするこ
とにより、通信負荷の小さい経路を指定してのデータ伝
送を実施させるようにしたことにより、ネットワーク渋
滞を軽減することができ、また、データを要求したコン
ピュータから、データを保持しているコンピュータへの
通信時間よりも短い通信時間で要求したデータを取得す
ることができるようになる。
【0240】また、情報経路経過時間計算手段により、
利用者の要求した経路と新規情報経路予測手段が予測し
た経路を比較し、実際に要した通信量と時間を比較して
利用者コンピュータに伝えると共に、情報通信時間変化
率予測手段には通信を行った時刻を基準にしての集計
と、一日の間の通信時間変化率を予測させ、情報経路信
頼性評価手段には情報経路の信頼性を評価させ、そし
て、これら手段によって評価及び計算された情報経路を
データベースに記録し、利用者コンピュータ側ではこの
データベースの情報を利用して次の取得要求時でのソー
スルーティングを行うようにしたことから、第4に、通
信経路の渋滞状況、異常事態を常に計測、計算し、その
情報を更新する結果、時間的に変化する渋滞状況に応じ
た最適な経路選択をすることができるようになる。
【0241】また、ネットワークに接続される第1の利
用者側コンピュータと他の利用者側コンピュータそれぞ
れにデータベースを備えると共に、これら利用者コンピ
ュータ相互で通信を行い、相手方データベースに記録さ
れている情報のうち、自己にない情報を得るためのデー
タベース問い合わせ手段と、利用者側コンピュータから
送信した送信要求の送信に要した通信時間を求めると共
に、利用者側コンピュータからサブシステムとしての前
記他の特定コンピュータへのネットワーク上の利用経路
を予測し、利用者側コンピュータから特定コンピュータ
へのネットワーク上の利用経路と比較し、利用者コンピ
ュータが要求した利用経路より短時間にデータが取得で
きる経路を選択して前記送信要求の通信時間情報を含
め、利用者側コンピュータに伝える差分情報経路予測手
段とを更に備えるようにした。
【0242】従って、利用者側コンピュータやデータを
保持しているコンピュータ、ミラー・サーバなどで渋滞
状況を予測、計算した情報を、各々が交換し合う結果、
互いに計測、記録されていない経路も取得、記録するこ
とができ、情報経路データベースの生成ロストを削減で
きるようになる。
【0243】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のネットワ
ーク上の情報検索経路調整手段により、第1に、データ
を要求したコンピュータから、データを保持しているコ
ンピュータへの通信経路の代りに、新たな通信経路を予
測することにより、データを要求したコンピュータか
ら、データを保持しているコンピュータへの通信時間よ
りも短い通信時間で要求したデータを取得することがで
きる。
【0244】第2に、通信経路上のネットワーク渋滞を
回避することができ、ネットワーク渋滞を軽減すること
ができる。
【0245】第3に、利用者側のコンピュータが、要求
したデータを一時保存するキャッシュ方式に対し、本来
データを保持しているコンピュータ側が、最新のデータ
を蓄えている別のサーバ(ミラー・サーバ)のネットワ
ーク上位置を、利用者側のコンピュータに伝えることが
できるため、利用者側コンピュータまたは代理サーバま
たはキャッシュ・サーバがそのデータを保存しているこ
とにより発生する、本来のデータとの不整合を軽減する
ことができる。
【0246】また、第4に、通信経路の渋滞状況、異常
事態を常に計測、計算し、その情報を更新する結果、時
間的に変化する渋滞状況に応じた最適な経路選択をする
ことができるようになる。
【0247】第5として、利用者側コンピュータやデー
タを保持しているコンピュータ、ミラー・サーバなどで
渋滞状況を予測、計算した情報を、各々が交換し合う結
果、互いに計測、記録されていない経路も取得、記録す
ることができ、情報経路データベースの生成ロストを削
減できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明の
実施形態における、ネットワーク上の情報検索装置の概
念図の一例である。
【図2】本発明を説明するための図であって、本発明の
実施形態に於ける新規情報経路予測手段を備えたデータ
保持コンピュータ及びミラー・サーバを含むデータ保持
側システムの構成例を示す図である。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明の
実施形態に於ける新規情報経路予測手段の動作例を示す
フロー図である。
【図4】本発明を説明するための図であって、本発明の
実施形態に於ける情報検索経路調整手段の備える利用者
コンピュータ側計時装置の一例である。
【図5】本発明を説明するための図であって、本発明の
実施形態に於ける情報検索経路調整手段の備える代理サ
ーバ側計時装置の一例である。
【図6】本発明を説明するための図であって、本発明の
実施形態に於ける情報検索経路調整手段の備えるノード
側計時装置の一例である。
【図7】本発明を説明するための図であって、本発明の
実施形態に於ける情報検索経路調整手段のTJTを計測
するためにネットワーク上に送出される、計時用データ
構造の一例である。
【図8】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例に於ける情報検索経路調整装置の動作例を
説明するための図である。
【図9】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例に於ける情報検索経路調整装置での情報経
路データを記録する手段と情報経路データベースの一例
を示す図である。
【図10】本発明を説明するための図であって、本発明
の第1の具体例に於ける情報検索経路調整装置の動作例
を示すフロー図である。
【図11】本発明を説明するための図であって、本発明
の第2の具体例における情報経路テータベース問い合わ
せ手段の一例を示す図である。
【符号の説明】
1…利用者コンピュータ 2…代理サーバ 3…データ保持コンピュータ 5,6…ミラーサーバ 7〜14,29…ノード 15〜28…ネットワーク上の経路 20…情報経路データベース 300…ネットワーク上の情報検索経路調整装置 301…新規情報経路予測手段 302…情報経路経過時間計算手段 303…情報通信時間変化率予測手段 304…情報経路信頼性評価手段 305…情報経路データ記録装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の経路を持ち、且つ、複数台のコンピ
    ュータが接続されるネットワークであって、他への提供
    データを保持すると共に、要求に応じその提供データを
    供給するデータ保存コンピュータおよび当該データ保存
    コンピュータの保持する提供データと同じデータを保持
    し転送要求により要求元に保存データを転送するミラー
    サーバとを含み、ネットワーク上の利用者コンピュータ
    より経路を指定しての通信であるソースルーティングに
    より前記提供データのうちの所望のデータの取得要求を
    与えると、その指定経路にてデータ保存コンピュータ若
    しくはサーバより転送要求元にデータを転送するように
    したネットワークシステムにおいて、 前記提供データのうち、利用者コンピュータが取得要求
    したデータを利用者コンピュータに転送する場合での通
    信負荷の軽いネットワーク上の経路を予測する手段と、 この得られた経路の情報を保存する手段と、を備え、前
    記経路の情報を参照して利用者コンピュータでのソース
    ルーティングに利用できるようにすることを特徴とする
    ネットワークの情報検索経路調整装置。
  2. 【請求項2】複数の経路を持ち、且つ、複数台のコンピ
    ュータが接続されるネットワークであって、ネットワー
    ク上の複数台のコンピュータのうち、特定の1台に他か
    らの要求により提供するデータを保存すると共に、少な
    くとも別の特定の1台に当該特定コンピュータの提供す
    るデータと同一内容のデータを保存して前記特定コンピ
    ュータのサブシステムとし、利用要求に対してデータ提
    供できるようにしたネットワークを対象とするものであ
    って、ネットワーク上の利用者コンピュータから前記提
    供データの取得を要求するに当たり、前記特定コンピュ
    ータへの経路を指定しての通信であるソースルーティン
    グにより前記提供データの取得要求をするようにしたネ
    ットワークシステムにおいて、 前記特定コンピュータに設けられ、前記他の特定コンピ
    ュータのネットワーク上位置情報を利用者側コンピュー
    タに伝えると共に、利用者側コンピュータから送信した
    送信要求の送信に要した通信時間を求めると共に、利用
    者側コンピュータからサブシステムとしての前記他の特
    定コンピュータへのネットワーク上の利用経路を予測
    し、利用者側コンピュータから特定コンピュータへのネ
    ットワーク上の利用経路と比較し、利用者コンピュータ
    が要求した利用経路より短時間にデータが取得できる経
    路を選択して前記送信要求の通信時間情報を含め、利用
    者側コンピュータに伝える新規情報経路予測手段301
    と、 この新規情報経路予測手段からの情報を保持する保持手
    段と、を備え、前記保持手段の保持情報を参照して利用
    者コンピュータでのソースルーティングに利用できるよ
    うにすることを特徴とするネットワークの情報検索経路
    調整装置。
  3. 【請求項3】複数の経路を持ち、且つ、複数台のコンピ
    ュータが接続されるネットワークであって、ネットワー
    ク上の複数台のコンピュータのうち、特定の1台に他か
    らの要求により提供するデータを保存すると共に、少な
    くとも別の特定の1台に当該特定コンピュータの提供す
    るデータと同一内容のデータを保存して前記特定コンピ
    ュータのサブシステムとし、利用要求に対してデータ提
    供できるようにしたネットワークを対象とするものであ
    って、ネットワーク上の利用者コンピュータから前記提
    供データの取得を要求するに当たり、前記特定コンピュ
    ータへの経路を指定しての通信であるソースルーティン
    グにより前記提供データの取得要求をするようにしたネ
    ットワークシステムにおいて、 前記特定コンピュータに設けられ、前記他の特定コンピ
    ュータのネットワーク上位置情報を利用者側コンピュー
    タに伝えると共に、利用者側コンピュータから送信した
    送信要求の送信に要した通信時間を求め、利用者側コン
    ピュータからサブシステムとしての前記他の特定コンピ
    ュータへのネットワーク上の利用経路を予測し、利用者
    側コンピュータから特定コンピュータへのネットワーク
    上の利用経路と比較し、利用者コンピュータが要求した
    利用経路より短時間にデータが取得できる経路を選択し
    て前記送信要求の通信時間情報を含め、利用者側コンピ
    ュータに伝える新規情報経路予測手段301と、 この新規情報経路予測手段301が予測した利用経路と
    利用者コンピュータが要求した利用経路とを実際に要し
    た通信時間から求める情報経路経過時間計算手段302
    と、 特定コンピュータからの通信経路において要する通信時
    間と、前記別の特定コンピュータからの通信経路におい
    て要する通信時間とを、通信実施時刻を基準に集計し、
    一日の期間での通信時間変化率を予測する情報通信時間
    変化率予測手段302と、 利用者側コンピュータから特定コンピュータまたは他の
    特定コンピュータに対する通信経路に異常が認められた
    際には、異常要求頻度を記録集計し、情報経路の信頼性
    を評価する情報経路信頼性評価手段304と、 上記各手段からの情報を調整結果データベース20に記
    録するデータ記録手段305とを備え、前記データベー
    スの情報を参照して利用者コンピュータでのソースルー
    ティングに利用できるようにすることを特徴とするネッ
    トワークの情報検索経路調整装置。
  4. 【請求項4】ネットワークに接続される第1の利用者側
    コンピュータと他の利用者側コンピュータそれぞれにデ
    ータベースを備えると共に、これら利用者コンピュータ
    相互で通信を行い、相手方データベースに記録されてい
    る情報のうち、自己にない情報を得るためのデータベー
    ス問い合わせ手段と、 利用者側コンピュータから送信した送信要求の送信に要
    した通信時間を求めると共に、利用者側コンピュータか
    らサブシステムとしての前記他の特定コンピュータへの
    ネットワーク上の利用経路を予測し、利用者側コンピュ
    ータから特定コンピュータへのネットワーク上の利用経
    路と比較し、利用者コンピュータが要求した利用経路よ
    り短時間にデータが取得できる経路を選択して前記送信
    要求の通信時間情報を含め、利用者側コンピュータに伝
    える差分情報経路予測手段と、を備えることを特徴とす
    る請求項2または3いずれか1項記載のネットワークの
    情報検索経路調整装置。
  5. 【請求項5】複数の経路を持ち、且つ、複数台のコンピ
    ュータが接続されるネットワークであって、他への提供
    データを保持すると共に、要求に応じその提供データを
    供給するデータ保存コンピュータおよび当該データ保存
    コンピュータの保持する提供データと同じデータを保持
    し転送要求により要求元に保存データを転送するミラー
    サーバとを含み、ネットワーク上の利用者コンピュータ
    より経路を指定しての通信であるソースルーティングに
    より前記提供データのうちの所望のデータの取得要求を
    与えると、その指定経路にてデータ保存コンピュータ若
    しくはサーバより転送要求元にデータを転送するように
    したネットワークシステムにおいて、 前記提供データのうち、利用者コンピュータが取得要求
    したデータを利用者コンピュータに転送する場合での通
    信負荷の軽いネットワーク上の経路を予測し、この予測
    により得られた経路の情報を保存すると共に、前記経路
    の情報を参照して利用者コンピュータでのソースルーテ
    ィングを行うようにすることを特徴とするネットワーク
    の情報検索経路調整方法。
  6. 【請求項6】複数の経路を持ち、且つ、複数台のコンピ
    ュータが接続されるネットワークであって、ネットワー
    ク上の複数台のコンピュータのうち、特定の1台に他か
    らの要求により提供するデータを保存すると共に、少な
    くとも別の特定の1台に当該特定コンピュータの提供す
    るデータと同一内容のデータを保存して前記特定コンピ
    ュータのサブシステムとし、利用要求に対してデータ提
    供できるようにしたネットワークを対象とするものであ
    って、ネットワーク上の利用者コンピュータから前記提
    供データの取得を要求するに当たり、前記特定コンピュ
    ータへの経路を指定しての通信であるソースルーティン
    グにより前記提供データの取得要求をするようにしたネ
    ットワークシステムにおいて、 前記特定コンピュータにおいて、前記他の特定コンピュ
    ータのネットワーク上位置情報を利用者側コンピュータ
    に伝えると共に、利用者側コンピュータから送信した送
    信要求の送信に要した通信時間を求めて、利用者側コン
    ピュータからサブシステムとしての前記他の特定コンピ
    ュータへのネットワーク上の利用経路を予測し、利用者
    側コンピュータから特定コンピュータへのネットワーク
    上の利用経路と比較し、利用者コンピュータが要求した
    利用経路より短時間にデータが取得できる経路を選択し
    て前記送信要求の通信時間情報を含め、利用者側コンピ
    ュータに伝え、これらの情報を保持参照して利用者コン
    ピュータでのソースルーティングに利用することを特徴
    とするネットワークの情報検索経路調整方法。
  7. 【請求項7】複数の経路を持ち、且つ、複数台のコンピ
    ュータが接続されるネットワークであって、ネットワー
    ク上の複数台のコンピュータのうち、特定の1台に他か
    らの要求により提供するデータを保存すると共に、少な
    くとも別の特定の1台に当該特定コンピュータの提供す
    るデータと同一内容のデータを保存して前記特定コンピ
    ュータのサブシステムとし、利用要求に対してデータ提
    供できるようにしたネットワークを対象とするものであ
    って、ネットワーク上の利用者コンピュータから前記提
    供データの取得を要求するに当たり、前記特定コンピュ
    ータへの経路を指定しての通信であるソースルーティン
    グにより前記提供データの取得要求をするようにしたネ
    ットワークシステムにおいて、 前記特定コンピュータにおいて、前記他の特定コンピュ
    ータのネットワーク上位置情報を利用者側コンピュータ
    に伝えると共に、利用者側コンピュータから送信した送
    信要求の送信に要した通信時間を求め、利用者側コンピ
    ュータからサブシステムとしての前記他の特定コンピュ
    ータへのネットワーク上の利用経路を予測し、利用者側
    コンピュータから特定コンピュータへのネットワーク上
    の利用経路と比較し、利用者コンピュータが要求した利
    用経路より短時間にデータが取得できる経路を選択して
    前記送信要求の通信時間情報を含め、利用者側コンピュ
    ータに伝えるステップと、 前記予測利用経路と利用者コンピュータが要求した利用
    経路とを実際に要した通信時間から求めるステップと、 特定コンピュータからの通信経路において要する通信時
    間と、前記別の特定コンピュータからの通信経路におい
    て要する通信時間とを、通信実施時刻を基準に集計し、
    一日の期間での通信時間変化率を予測するステップと、 利用者側コンピュータから特定コンピュータまたは他の
    特定コンピュータに対する通信経路に異常が認められた
    際には、異常要求頻度を記録集計し、情報経路の信頼性
    を評価するステップと、 上記各ステップで求めた情報を調整結果データベースに
    記録するステップとを備え、前記データベースの情報を
    参照して利用者コンピュータでのソースルーティングに
    利用することを特徴とするネットワークの情報検索経路
    調整方法。
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