JPH11259891A - 光ヘッド装置 - Google Patents
光ヘッド装置Info
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- JPH11259891A JPH11259891A JP10060881A JP6088198A JPH11259891A JP H11259891 A JPH11259891 A JP H11259891A JP 10060881 A JP10060881 A JP 10060881A JP 6088198 A JP6088198 A JP 6088198A JP H11259891 A JPH11259891 A JP H11259891A
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Abstract
る際に、各々の光学式情報記録媒体面上のスポット光の
コマ収差を有し、情報の記録再生時の信号が劣化する。 【解決手段】 光ビーム11を集光する手段として2つ
の対物レンズ3a,3bを有し、これら対物レンズ3
a,3bは支軸10からほぼ等しい距離だけ偏芯した位
置でレンズホルダ4に固着される。対物レンズ3a,3
bによって集光された光ビーム11は、光学式情報記録
媒体17,18の面上に微小な光スポットとして照射さ
れる。光学式情報記録媒体17か18かの何れかがセッ
トされたとき、光学式情報記録媒体の基材厚の相違を判
別し、当該基材厚に対応した対物レンズを3aまたは3
bを選択するようにレンズホルダ4を回転させ、選択し
た対物レンズの中心を光ビーム18の中心に合わせる。
Description
体の記録または再生を行う光ヘッド装置に関するもので
ある。
クが注目を集めている。また、光ディスクを情報記録媒
体とした装置はそのソフト環境と共に多方面のアプリケ
ーションが提案、研究、商品化されている。しかし、そ
の反面多方面に展開したアプリケーションを統合的に処
理可能な、いわゆるマルチメディア情報処理装置の提案
も盛んに行われいる。すなわち、異種目的、異種光学特
性の光ディスクを総合的に処理可能な光ヘッド装置の開
発が重要視されている。この対物レンズ駆動装置につい
ては、これまでにも種々のものが提案されている。
(特にその第16図)には、1つのレンズホルダに2つ
の対物レンズを設けており、磁気ヨークをあおることに
よって対物レンズの軸上コマ収差を変動させ、ある一つ
の対物レンズに関して光学系全体のコマ収差が小さくな
るよう調整するものである(以下従来例1と記す)。
は、0次回折と1次回折光が、それぞれ厚さの異なる2
種類の基板に対して集光するよう収差補正された回折格
子を非球面対物レンズの第1面に形成しており、光学系
で生じるコマ収差を補正するために対物レンズ全体を傾
け、その傾斜角が厚さの異なる複数の基板に対して同一
であるように構成されている(以下従来例2と記す)。
ホルダ29の開口面に、対物レンズ32に入射する光ビ
ーム33,34の波長や偏光面の違いによって開口が変
化するフィルタ35が取り付けられており、例えば光学
式情報記録媒体30を記録再生する際は、フィルタ35
は全面透過板として作用し、光学式情報記録媒体31を
記録再生する際は、図17(b)に示すように、別の光
源から出射された光ビーム34を用いることでフィルタ
35はレンズホルダの開口より狭い開口フィルタとして
作用することになり、光学式情報記録媒体31を記録再
生する時に生じる球面収差を押さえるよう構成されてい
る(以下従来例3と記す)。
厚の光学式情報記録媒体に対応した対物レンズを傾けコ
マ収差を変動させることで、光学系全体のコマ収差が小
さくなるよう調整し、前記の光学式情報記録媒体の記録
再生時において、信号の劣化のない良好な読み書きは可
能となる。
録媒体の情報の記録再生時には異なる対物レンズを用い
らなければならず、対物レンズの成形条件によって生じ
る対物レンズの有するコマ収差の違いや、レンズホルダ
の基準面に対する対物レンズの取り付け角度がそれぞれ
の対物レンズによって異なることでコマ収差の大きさや
方向に違いがあるため、必ずしも他の基材厚では信号の
劣化のない良好な記録再生が可能とはならないといった
不具合がある。
報記録媒体に対して良好な記録再生を可能にするために
は、各種レンズや光学部品の製造誤差を極限まで小さく
し、かつ各光学部品の取り付け精度を高めなければなら
ず、高価なものになってしまう。
とによって1つの対物レンズで異なる基材厚に対応して
いるため、対物レンズ全体を傾けることで、どちらの基
材厚の光学式情報記録媒体に対しても軸上コマ補正でき
ることを実現しているが、対物レンズに入射する光は回
折により分割され、光学式情報記録媒体面上のスポット
に寄与する光量は、回折格子を形成していない通常の対
物レンズより少なくなってしまう。
ダイオードの発光量が大きくなり、レーザダイオードの
発熱増加による性能劣化やコストアップといった不具合
が生じる。
のフィルタをレンズホルダの開口面に取り付け、かつ異
なる光源を用いることによって、一つの対物レンズで複
数の基材厚の光学式情報記録媒体の記録再生時に生じる
球面収差の発生を減少させることを実現しているが、対
物レンズの成形時に生じる誤差が対物レンズの面で一律
でないことや、光源が違うことによるコマ収差の相違に
よって、各種の光学式情報記録媒体に対応してコマ収差
の補正をすることが困難になる。
誤差を極限まで小さくする必要があり、高価なものにな
ってしまう。
されるもので、複数種類の光学式情報記録媒体に記録再
生する際に、各々の光学式情報記録媒体面上のスポット
光のコマ収差がほとんど無く、また対物レンズには回折
格子を形成しないことで、スポット光への光ビームの伝
達率を高め、情報の記録再生時における信号の劣化の無
い良好な記録再生の可能な光ヘッド装置を単純な構成で
安価で提供することを目的としている。
に本発明の光ヘッド装置は、光記録再生のための光束を
出射する光学手段と、この光学手段から出射された光束
を光学式情報記録媒体上に光スポットをなすように集光
させて照射し光記録再生を行う集光手段と、前記光記録
再生に際し前記光学式情報記録媒体からの反射光束によ
り光スポットの前記光学式情報記録媒体に対するフォー
カシング誤差およびトラッキング誤差情報に基づいて前
記集光手段をフォーカシング方向およびトラッキング方
向に駆動、制御する手段を備えた光ヘッド装置におい
て、集光手段が複数種類の前記光学式情報記録媒体に対
応した複数個の対物レンズをレンズホルダに固着してお
り、かつ、その対物レンズは第1種の対物レンズと第2
種の対物レンズに分類でき、以下の条件 |Lt1|>|Lt2| (1) |Lb1|<|Lb2| (2) ただし、 Lt1:第1種の対物レンズを軸上で単位角度あたり傾
けたときに変動する波面収差の3次のコマ収差成分 Lt2:第2種の対物レンズを軸上で単位角度あたり傾
けたときに変動する波面収差の3次のコマ収差成分 Lb1:第1種の対物レンズに入射する光束が単位角度
の軸外入射によって変動する波面収差の3次のコマ収差
成分 Lb2:第2種の対物レンズに入射する光束が単位角度
の軸外入射によって変動する波面収差の2次のコマ収差
成分 を満足することを特徴とするものである。
中心の波長と第2種の対物レンズの理論設計中心の波長
とが異なることを有する構成が好ましい。
録再生のための光束を出射する光学手段と、この光学手
段から出射された光束を光学式情報記録媒体上に光スポ
ットをなすように集光させて照射し光記録再生を行う集
光手段と、前記光記録再生に際し前記光学式情報記録媒
体からの反射光束により光スポットの前記光学式情報記
録媒体に対するフォーカシング誤差およびトラッキング
誤差情報に基づいて前記集光手段をフォーカシング方向
およびトラッキング方向に駆動、制御する手段を備えた
光ヘッド装置において、複数種類の前記光学式情報記録
媒体に対応した波長帯域の前記光束を出射する光学手段
を複数個有しており、光ヘッド装置に備えられた対物レ
ンズは、以下の条件 0.5<|Lb3|/|Lt3|<2 (4) 0.5<|Lb4|/|Lt4|<2 (5) ただし、 Lt3:一方の光源によって対物レンズを単位角度あた
り傾けたときに変動する波面収差の3字のコマ収差成分 Lb3:一方の光源によって対物レンズに入射する光束
が単位角度の軸外入射によって変動する波面収差の3次
のコマ収差成分 Lt4:他方の光源によって対物レンズを単位角度あた
り傾けたときに変動する波面収差の3字のコマ収差成分 Lb4:他方の光源によって対物レンズに入射する光束
が単位角度の軸外入射によって変動する波面収差の3次
のコマ収差成分 を満足することを特徴とするものである。
て、図1から図15を用いて説明する。
実施の形態における光ヘッド装置の概略図である。1は
磁気ヨークで、光学台2にネジ等の手段で固定されてお
り、2つの独立した方向に磁気ヨーク1をあおることが
できる。12a,12bは上下方向に着磁されたフォー
カシング用マグネットであり、13a,13bは左右方
向に2極着磁されたトラッキング用マグネットで、磁気
ヨーク1に接着固定されている。4はレンズホルダであ
り対物レンズ3a,3bの光軸とほぼ平行な軸を有する
様な軸受け部が一体的に設けられている。16は上記レ
ンズホルダ4に対して上記軸受け部と同軸をなすように
固定されたフォーカシング用コイルである。
ば、発振波長を660nmとする)からの出射光は、コ
リメートレンズ8によってほぼ平行な光ビーム11とな
る。この平行光11は、ビームスプリッタ6を透過した
のち、立ち上げミラー5によってその進行方向をy軸方
向に変えられる。この光ビーム11を集光する手段とし
て2つの対物レンズ3a,3bを有し、これら対物レン
ズ3a,3bは、支軸10からほぼ等しい距離だけ偏心
した位置でレンズホルダ4に固着されている。
光ビーム11は、光学式情報記録媒体17,18の面上
に微小な光スポットとして照射される。この光スポット
によって情報の記録再生や消去が可能となる。
された光ビーム11は、立ち上げミラー5,ビームスプ
リッタ6で反射され検出レンズ9で集光されたのち、フ
ォトディテクタ7に入射される。フォトディテクタ7は
その入射光から、光学式情報記録媒体17,18に記録
された情報信号を検出し、また対物レンズ3a,3bを
保持したレンズホルダ4のフォーカシング方向制御信
号、トラッキング方向誤差信号を検出する。
情報記録媒体17か光学式情報記録媒体18かのどちら
かがセットされた時、たとえば光学式情報記録媒体の基
材厚の違い(たとえば光学式情報記録媒体17は基材厚
0.6mmで、光学式情報記録媒体18は基材厚1.2
mm)を判別し、その基材厚に対応した対物レンズ3a
(たとえばNA=0.6)、もしくは対物レンズ3b
(たとえばNA=0.43)を選択するようにレンズホ
ルダ4を回転させて、選択した対物レンズの中心を光ビ
ーム18の中心に合わせる。このようにして、光学式情
報記録媒体の光学特性に対応させて最適な対物レンズを
選択し、良好に記録再生が行えるようにする。
(表1)に示し、2種類の光学的記録情報媒体の面上に
コマ収差のほとんど無い光スポットを照射して、良好に
記録再生できるようになるのかを説明する。
に示す符号を共通とする。ただし対物レンズの第1面は
光源側の面、第2面はディスク側の面とする。またディ
スクは平行平板とする。さらに設計波長を660nmと
し、ディスクの屈折率はいずれも1.56とした。さら
にコリメートレンズの焦点距離を9.0mmとする。
a,3bには、それぞれ成形条件によって、コリメート
レンズ8はx軸正方向に10mλのコマ収差(ただし対
物レンズ3a,3bの有効径内でのコマ収差とする)
が、対物レンズ3aはx軸正方向に20mλのコマ収差
が、対物レンズ3bにはx軸負方向に20mλのコマ収
差が生じたとする。
レンズ3aのみを傾けた時の対物レンズ3aの各収差の
変化を図2に示し、光学式情報記録媒体18上で対物レ
ンズ3bを傾けた時の各収差の変化を図3に示す。ま
た、光学式情報記録媒体17上で、対物レンズ3aへの
光ビーム11の入射角をZ軸を基準として傾けたときの
対物レンズ3aの各収差の変化を図4に示し、光学式情
報記録媒体18上で、対物レンズ3bへの光ビーム11
の入射角をZ軸を基準として傾けたときの対物レンズ3
bの各収差の変化を図5に示す。
差の直線の傾きから Lt1=0.107 [mλ/deg.] (7) Lt2=0.004 [mλ/deg.] (8) Lb1=0.004 [mλ/deg.] (9) Lb2=0.075 [mλ/deg.] (10) となり、 |Lt1|>|Lt2| (1) |Lb1|<|Lb2| (2) を十分満足する。ただし、 Lt1:第1種の対物レンズを軸上で単位角度あたり傾
けたときに変動する波面収差の3次のコマ収差成分 Lt2:第2種の対物レンズを軸上で単位角度あたり傾
けたときに変動する波面収差の3次のコマ収差成分 Lb1:第1種の対物レンズに入射する光束が単位角度
の軸外入射によって変動する波面収差の3次のコマ収差
成分 Lb2:第2種の対物レンズに入射する光束が単位角度
の軸外入射によって変動する波面収差の3次のコマ収差
成分 である。
すように、光情報記録媒体17を光ビーム11が垂直に
入射するようにセットし、対物レンズ3aと3bの中心
軸がともに平行になるようにレンズホルダ14に取り付
けられており、前記中心軸が光ビーム11に対して平行
になるように、レンズホルダ14を光学台2に取り付け
ているとする。また、支軸10も光ビーム11に対して
水平になるように取り付けられているとする。
た光ビーム11は、光情報記録媒体17の面上に微小な
光スポットとして照射されるが、この光スポットには、
コリメートレンズ8の有するコマ収差と対物レンズ3a
の有するコマ収差との重ね合わせによって、x軸正方向
に30mλのコマ収差が存在することになる。
に、支軸10を図7に記した方向に約0.28゜傾けれ
ば、式(7)よりx軸負方向にコマ収差が30mλ変動
し、光スポットでのコマ収差が打ち消されることにな
る。なお、図7ではわかりやすくするため、支軸の傾け
角を10倍の2.8゜にして表している。
体18を光ビーム11に対して垂直になるようにセット
し、光ビーム11の中心が対物レンズ3bの中心と一致
するように、レンズホルダ14を支軸10中心に回転さ
せる。このとき、対物レンズ3aと3bとはその中心軸
がともに平行になるように、レンズホルダ14に取り付
けられていることから、対物レンズ3aと同じく対物レ
ンズ3bの中心軸も光ビーム11の軸から0.28゜傾
くことになる。
た光ビーム11は、光学式情報記録媒体18の面上に微
小な光スポットとして照射されるが、この光スポットに
はコリメートレンズ8の有するコマ収差と対物レンズ3
bの有するコマ収差との重ね合わせによって、x軸負方
向に10mλのコマ収差があり、さらに式(8)よりレ
ンズの傾き0.28゜によるコマ収差が1mλ増加する
ことによって、合計11mλのコマ収差が存在してい
る。
に、光ビーム11を図9に記した方向に約0.15゜傾
ければ、式(10)よりx軸正方向にコマ収差が11m
λ変動し、光スポットのコマ収差が打ち消されることに
なる。なお、図9ではわかりやすくするため、支軸の傾
け角を10倍の1.5゜にして表している。
報記録媒体17をセットして、光ビーム11の中心が対
物レンズ3aの中心と一致するように、レンズホルダ1
4を回転させる。対物レンズ3aによって集光された光
ビーム11は、光情報記録媒体17の面上に微小な光ス
ポットとして照射される。このとき、光ビーム11は前
記対物レンズ3bのコマ収差を消す調整のために、図1
0中の方向に0.15゜傾けられているが、式(9)よ
り、それにより発生するコマ収差は0.6mλとほとん
ど無視できる値である。
ーム11を対物レンズ3aを用いて光情報記録媒体17
の面上で微小な光スポットにする場合も、対物レンズ3
bを用いて光情報記録媒体18の面上で微小な光スポッ
トにする場合も、ほとんどコマ収差が生じないように調
整することができ、情報の記録再生時に信号の劣化の無
い、良好な記録再生が可能となる。
して両面非球面の単レンズについて説明したが、複数枚
のレンズを組み合わせた組レンズの構成であっても同様
な効果がえられることは言うもでもない。
たレンズホルダの代わりに、例えば4本の金属サスペン
ションを介してフォーカシング方向(図1のy軸方向)
及びトラッキング方向(図1のx軸方向)に並進できる
ように支持されたレンズホルダを用いた光ヘッド装置で
あっても、同様な効果がえられることは言うもでもな
い。
は、各々の光学式情報記録媒体の膜の厚みや情報の記録
密度に応じて最適なNAにするのが好ましい。
の波長感度の相違がある場合、または記録密度の違いが
ある場合には、光源となるレーザダイオードを複数装備
し、光学式情報記録媒体に適した波長帯の光スポットを
生成するのが好ましく、その場合良好な光スポットを生
成するためには、各々の光ビームの波長に応じて理論設
計された対物レンズを用いることが好ましい。
実施の形態における光ヘッド装置の概略図であり、図1
2は、対物レンズ19周辺の拡大図である。図11の光
ヘッド装置は、図1に示した第1の実施の形態における
光ヘッド装置において、光源としてのレーザダイオード
14(例えば発振波長を660nmとする)の他に、別
のレーザダイオード25(例えば発振波長が795nm
とする)を備え付けたもので、それに伴い、レーザダイ
オード25の特性に適したコリメートレンズ24,ビー
ムスプリッタ21,検出レンズ22,フォトディテクタ
23をさらに備え付けてある。また、対物レンズ19は
ボビン27に一つだけ取り付けられている。
レーザダイオード14の波長帯(例えば660nm)の
時には全面透過し、レーザダイオード25の波長帯(例
えば800nm)の時には全面反射するように構成され
ている。よって、レーザダイオード14からの出射光
は、ビームスプリッタ20を透過する以外は第1の実施
の形態における光ヘッド装置と同じ構成となる。また、
レーザダイオード25からの出射光も、ビームスプリッ
タ20を反射する以外は第1の実施の形態における光ヘ
ッド装置と同じ構成となる。
体17がセットされたときは、図12(a)に示すよう
に、レーザダイオード14から出射された光ビーム11
を用いて記録再生を行い、光情報記録媒体18がセット
されたときは、図12(b)に示すように、レーザダイ
オード25から出射された光ビーム26を用いて記録再
生を行う。また、レンズホルダ27の下面には、開口フ
ィルタ28が取り付けられており、レーザダイオード1
4の波長帯の時には全面透過となり、レーザダイオード
25の波長帯の時には直径2.1mmの開口になるよう
に波長依存性のあるフィルタを用いてある。
示し、2種類の光学的記録情報媒体の面上にコマ収差の
ほとんど無い光スポットを照射して、良好に記録再生で
きるようになるかを説明する。また、コリメートレンズ
8,24と対物レンズ19には、それぞれ成形条件によ
って、コリメートレンズ8はx軸正方向10mλのコマ
収差(ただしNA=0.6とした対物レンズ19の有効
径内でのコマ収差とする)が、コリメートレンズ24は
z軸負方向10mλのコマ収差(ただしNA=0.35
とした対物レンズ19の有効径内でのコマ収差とする)
が、対物レンズ19はNA=0.6の有効径でx軸正方
向に30mλのコマ収差が、NA=0.35の有効径で
x軸正方向にコマ収差が存在しないと仮定する。さら
に、コリメートレンズ24には、光学式情報記録媒体1
7上での光ビーム26の光スポットの球面収差を打ち消
すだけの逆負号の球面収差を付加しているものとする。
レンズ22のみを傾けたときの各収差の変化を図14に
示す。但し、図14(a)はレーザダイオード14の中
心波長の660nmで開口の直径が3.6mm(f=
3.0mmよりNA=0.6となる)のときで、図14
(b)はレーザダイオード23の中心波長の795nm
で開口の直径が2.1mm(f=3.0mmよりNA=
0.35となる)のときを示している。
レンズへの光束の入射角を傾けたときの各収差の変化を
図15に示す。但し、図15(a)はレーザダイオード
14の中心波長の660nmで開口の直径が3.6mm
(f=3.0mmよりNA=0.6となる)のときで、
図15(b)はレーザダイオード25の中心波長の79
5nmで開口の直径が2.1mm(f=3.0mmより
NA=0.35となる)のときを示している。
り、 lt3=0.205 (11) lb3=0.205 (12) lt4=0.032 (13) lb4=0.032 (14) となり、 0.5<|Lb3|/|Lt3|<2 (4) 0.5<|Lb4|/|Lt4|<2 (5) を十分満足する。ただし、 Lt3:レーザダイオード14の光源によって対物レン
ズを単位角度あたり傾けたときに変動する波面収差の3
字のコマ収差成分 Lb3:レーザダイオード14の光源によって対物レン
ズに入射する光束が単位角度の軸外入射によって変動す
る波面収差の3次のコマ収差成分 Lt4:レーザダイオード25の光源によって対物レン
ズを単位角度あたり傾けたときに変動する波面収差の3
字のコマ収差成分 Lb4:レーザダイオード25の光源によって対物レン
ズに入射する光束が単位角度の軸外入射によって変動す
る波面収差の3次のコマ収差成分 である。
(a)に示すように、光情報記録媒体17を光ビーム1
1が垂直に入射するようにセットし、対物レンズ19の
中心軸が光ビーム11に対して水平になるようにレンズ
ホルダ27にとりつけられているとする。
た光ビーム11は、光情報記録媒体17の面上に微小な
光スポットとして照射されるが、この光スポットにはコ
リメートレンズ8の有するコマ収差と対物レンズ19の
有するコマ収差との重ね合わせによって、x軸正方向に
40mλのコマ収差が存在することになる。
に、光ビーム11を図13(a)に記した方向に約0.
20゜傾ければ、式(12)よりx軸負方向にコマ収差
が40mλ変動し、光スポットのコマ収差が打ち消され
ることになる。なお、図13(a)では、わかりやすく
するため、光ビーム11の傾け角を10倍の2.0゜に
して表している。また、この場合、図15(a)のグラ
フより、光スポットの非点収差はほぼ0のままである。
報記録媒体18を光ビーム26が垂直に入射するように
セットし、その光ビーム26は対物レンズ19の中心軸
に対して平行になるよう調整しておく。ここで対物レン
ズ19によって集光された光ビーム26は、光情報記録
媒体18の面上に微小な光スポットとして照射される
が、この光スポットには、コメートレンズ24の有する
コマ収差によって、x軸正方向に10mλのコマ収差が
存在することになる。この光スポットのコマ収差を打ち
消すために、光ビーム26を図13(b)に記した方向
に約0.31゜傾ければ、式(12)よりx軸正方向に
コマ収差が10mλ変動し、光スポットのコマ収差が打
ち消されることになる。なお、図13(b)では、わか
りやすくするため、光ビーム11支軸の傾け角を10倍
の3.1゜にして表している。またこの場合、図15
(b)のグラフより、非点収差はほぼ0のままである。
ーム11を用いて光情報記録媒体17の面上で微小な光
スポットにする場合も、光ビーム26を用いて光情報記
録媒体18の面上で微小な光スポットにする場合も、ほ
とんどコマ収差が生じず、かつ非点収差のないように調
整することができ、情報の記録再生時に信号の劣化の無
い、良好な記録再生が可能となる。
して両面非球面の単レンズについて説明したが、複数枚
のレンズを組み合わせた組レンズの構成であっても同様
な効果がえられることは言うもでもない。
たレンズホルダの代わりに、例えば4本の金属サスペン
ションを介してフォーカシング方向(図11のy軸方
向)及びトラッキング方向(図11のx軸方向)に並進
できるように支持されたレンズホルダを用いた光ヘッド
装置であっても、同様な効果が得られることは言うもで
もない。
での光スポットのコマ収差補正に対して対物レンズ19
の中心軸に対して光ビーム11,26を傾けたが、どち
らか一方の光スポットのコマ収差補正は対物レンズ19
を傾けて調整し、その後他方の光スポットのコマ収差補
正を対物レンズ19の中心軸に対して光ビームを傾けて
も、同様な効果が得られることは、レンズの傾きに関す
る図14のグラフがビームの傾きに関する図15のグラ
フに対してほぼ相似であることから明らかである。
は、各々の光学式情報記録媒体の膜の厚みや情報の記録
密度に応じてNAを変化させることが好ましく、そのた
めには一方の光源を用いた時の対物レンズのNAと他方
の光源を用いた時のNAは異なることが好ましい。
生のための光束を出射する光学手段と、この光学手段か
ら出射された光束を光学式情報記録媒体上に光スポット
をなすように集光させて照射し光記録再生を行う集光手
段と、前記光記録再生に際し前記光学式情報記録媒体か
らの反射光束により光スポットの前記光学式情報記録媒
体に対するフォーカシング誤差およびトラッキング誤差
情報に基づいて前記集光手段をフォーカシング方向およ
びトラッキング方向に駆動、制御する手段を備えた光ヘ
ッド装置において、集光手段が複数種類の前記光学式情
報記録媒体に対応した複数個の対物レンズをレンズホル
ダに固着しており、その対物レンズは第1種の対物レン
ズと第2種の対物レンズに分類でき、以下の条件、 |Lt1|>|Lt2| (1) |Lb1|<|Lb2| (2) ただし、 Lt1:第1種の対物レンズを軸上で単位角度あたり傾
けたときに変動する波面収差の3次のコマ収差成分 Lt2:第2種の対物レンズを軸上で単位角度あたり傾
けたときに変動する波面収差の3次のコマ収差成分 Lb1:第1種の対物レンズに入射する光束が単位角度
の軸外入射によって変動する波面収差の3次のコマ収差
成分 Lb2:第2種の対物レンズに入射する光束が単位角度
の軸外入射によって変動する波面収差の3次のコマ収差
成分 を満足しているように構成したので、複数種類の前記光
学式情報記録媒体に記録再生する際に、各々の光学式情
報記録媒体面上のスポット光のコマ収差がほとんど無
く、情報の記録再生時に信号の劣化の無い、良好な記録
再生が可能となるという有利な効果が得られる。
生のための光束を出射する光学手段と、この光学手段か
ら出射された光束を光学式情報記録媒体上に光スポット
をなすように集光させて照射し光記録再生を行う集光手
段と、前記光記録再生に際し前記光学式情報記録媒体か
らの反射光束により光スポットの前記光学式情報記録媒
体に対するフォーカシング誤差およびトラッキング誤差
情報に基づいて前記集光手段をフォーカシング方向およ
びトラッキング方向に駆動・制御する手段を備えた光ヘ
ッド装置において、複数種類の前記光学式情報記録媒体
に対応した波長帯域の前記光束を出射する光学手段を複
数個有しており、光ヘッド装置に備えられた対物レンズ
は、以下の条件 0.5<|Lb3|/|Lt3|<2 (4) 0.5<|Lb4|/|Lt4|<2 (5) ただし、 Lt3:一方の光源によって対物レンズを単位角度あた
り傾けたときに変動する波面収差の3字のコマ収差成分 Lb3:一方の光源によって対物レンズに入射する光束
が単位角度の軸外入射によって変動する波面収差の3次
のコマ収差成分 Lt4:他方の光源によって対物レンズを単位角度あた
り傾けたときに変動する波面収差の3字のコマ収差成分 Lb4:他方の光源によって対物レンズに入射する光束
が単位角度の軸外入射によって変動する波面収差の3次
のコマ収差成分 を満足しているように構成したので、複数種類の前記光
学式情報記録媒体に記録再生する際に、各々の光学式情
報記録媒体面上のスポット光のコマ収差や非点収差がほ
とんど無く、情報の記録再生時に信号の劣化の無い、良
好な記録再生が可能となるという有利な効果が得られ
る。
図
ンズ3aのみを傾けたときの各収差の変化を示す図
ンズ3bのみを傾けたときの各収差の変化を示す図
ンズ3aへの光ビームの入射角を傾けたときの各収差の
変化を示す図
ンズ3bへの光ビームの入射角を傾けたときの各収差の
変化を示す図
の拡大図
の拡大図
の拡大図
の拡大図
辺の拡大図
略図
ズ周辺の拡大図 (b)実施の形態2の光ヘッド装置の対物レンズ周辺の拡
大図
ズ周辺の拡大図 (b)実施の形態2の光ヘッド装置の対物レンズ周辺の拡
大図
光情報記録媒体17(基材厚0.6mm)上で対物レン
ズ19(レンズ開口直径3.6,NA=0.6)のみを
傾けたときの各収差の関係図 (b)実施の形態2の光ヘッド装置において、光情報記録
媒体18(基材厚1.2mm)上で対物レンズ19(レ
ンズ開口直径2.1,NA=0.35)のみを傾けたと
きの各収差の関係図
光情報記録媒体17(基材厚0.6mm)上で対物レン
ズ19(レンズ開口直径3.6,NA=0.6)への光
束の入射光を傾けたときの各収差の関係図 (b)実施の形態2の光ヘッド装置において、光情報記録
媒体18(基材厚0.6mm)上で対物レンズ19(レ
ンズ開口直径2.1,NA=0.35)への光束の入射
光を傾けたときの各収差の関係図
ンズ周辺の拡大図 (b)同従来例における光ヘッド装置の対物レンズ周辺の
拡大図
Claims (5)
- 【請求項1】 光記録再生のための光束を出射する光学
手段と、前記光学手段から出射された光束を光学式情報
記録媒体上に光スポットをなすように集光させて照射し
光記録再生を行う集光手段と、前記光記録再生に際し前
記光学式情報記録媒体からの反射光束により光スポット
の前記光学式情報記録媒体に対するフォーカシング誤差
およびトラッキング誤差情報に基づいて前記集光手段を
フォーカシング方向およびトラッキング方向に駆動・制
御する手段を備えた光ヘッド装置であって、 前記集光手段が複数種類の前記光学式情報記録媒体に対
応した複数個の対物レンズをレンズホルダに固着してお
り、前記対物レンズは第1種の対物レンズと第2種の対
物レンズに分類でき、以下の2つの条件 |Lt1|>|Lt2| (1) |Lb1|<|Lb2| (2) ただし、 Lt1:第1種の対物レンズを軸上で単位角度あたり傾
けたときに変動する波面収差の3次のコマ収差成分 Lt2:第2種の対物レンズを軸上で単位角度あたり傾
けたときに変動する波面収差の3次のコマ収差成分 Lb1:第1種の対物レンズに入射する光束が単位角度
の軸外入射によって変動する波面収差の3次のコマ収差
成分 Lb2:第2種の対物レンズに入射する光束が単位角度
の軸外入射によって変動する波面収差の3次のコマ収差
成分 を満足することを特徴とする光ヘッド装置。 - 【請求項2】 以下の条件 NA1>NA2 (3) ただし、 NA1:第1種の対物レンズのNA NA2:第2種の対物レンズのNA を満足する対物レンズを有することを特徴とする請求項
1記載の光ヘッド装置。 - 【請求項3】 第1種の対物レンズの理論設計中心の波
長と、第2種の対物レンズの理論設計中心の波長とが異
なることを特徴とする請求項1記載の光ヘッド装置。 - 【請求項4】 光記録光再生のための光束を出射する光
学手段と、前記光学手段から出射された光束を光学式情
報記録媒体上に光スポットをなすように集光させて照射
し光記録再生を行う集光手段と、前記光記録再生に際し
前記光学式情報記録媒体からの反射光束により光スポッ
トの前記光学式情報記録媒体に対するフォーカシング誤
差およびトラッキング誤差情報に基づいて前記集光手段
をフォーカシング方向およびトラッキング方向に駆動・
制御する手段を備えた光ヘッド装置であって、 複数種類の前記光学式情報記録媒体に対応した波長帯域
の前記光束を出射する光学手段を複数個有しており、光
ヘッド装置に備えられた対物レンズは、以下の条件 0.5<|Lb3|/|Lt3|<2 (4) 0.5<|Lb4|/|Lt4|<2 (5) ただし、 Lt3:一方の光源によって対物レンズを単位角度あた
り傾けたときに変動する波面収差の3字のコマ収差成分 Lb3:一方の光源によって対物レンズに入射する光束
が単位角度の軸外入射によって変動する波面収差の3次
のコマ収差成分 Lt4:他方の光源によって対物レンズを単位角度あた
り傾けたときに変動する波面収差の3字のコマ収差成分 Lb4:他方の光源によって対物レンズに入射する光束
が単位角度の軸外入射によって変動する波面収差の3次
のコマ収差成分 を満足することを特徴とする光ヘッド装置。 - 【請求項5】 以下の条件 NA3>NA4 (6) NA3:一方の光源を用いたときの対物レンズのNA NA4:他方の光源を用いたときの対物レンズのNA を満足することを特徴とする請求項4記載の光ヘッド装
置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06088198A JP3744187B2 (ja) | 1998-03-12 | 1998-03-12 | 光ヘッド装置 |
US09/266,836 US6304526B1 (en) | 1998-03-12 | 1999-03-12 | Optical head |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06088198A JP3744187B2 (ja) | 1998-03-12 | 1998-03-12 | 光ヘッド装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11259891A true JPH11259891A (ja) | 1999-09-24 |
JP3744187B2 JP3744187B2 (ja) | 2006-02-08 |
Family
ID=13155169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06088198A Expired - Lifetime JP3744187B2 (ja) | 1998-03-12 | 1998-03-12 | 光ヘッド装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3744187B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005203081A (ja) * | 2003-12-18 | 2005-07-28 | Pentax Corp | 光ディスク用光学系 |
US7289417B2 (en) | 2002-09-03 | 2007-10-30 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Lens correcting wavefront error caused by tilt and optical pickup using same |
WO2008075573A1 (ja) * | 2006-12-20 | 2008-06-26 | Konica Minolta Opto, Inc. | 光ピックアップ装置用の光学素子、光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置の組み立て方法 |
WO2008093510A1 (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-07 | Konica Minolta Opto, Inc. | 光学素子、光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置の組立方法 |
US7414951B2 (en) | 2001-05-29 | 2008-08-19 | Nec Corporation | Optical head device and optical recording and reproducing apparatus |
US7839731B2 (en) | 2003-12-18 | 2010-11-23 | Hoya Corporation | Optical system for optical disc |
-
1998
- 1998-03-12 JP JP06088198A patent/JP3744187B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US7715296B2 (en) | 2001-05-29 | 2010-05-11 | Nec Corporation | Optical head device and optical recording and reproducing apparatus |
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WO2008093510A1 (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-07 | Konica Minolta Opto, Inc. | 光学素子、光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置の組立方法 |
Also Published As
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---|---|
JP3744187B2 (ja) | 2006-02-08 |
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