JPH11259550A - 建設図面認識方法及び認識装置とそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体 - Google Patents

建設図面認識方法及び認識装置とそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体

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JPH11259550A
JPH11259550A JP10061667A JP6166798A JPH11259550A JP H11259550 A JPH11259550 A JP H11259550A JP 10061667 A JP10061667 A JP 10061667A JP 6166798 A JP6166798 A JP 6166798A JP H11259550 A JPH11259550 A JP H11259550A
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Application number
JP10061667A
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English (en)
Inventor
Hiroki Kurita
浩樹 栗田
Masaaki Ishida
正昭 石田
Takayuki Nishimura
隆之 西村
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きいサイズの建設図面を読取可能な面積の
狭い画像読取部(スキャナ)で読み取って、その図面中
の輪郭及び骨格を精度よく認識する。 【解決手段】 画像読取部2で一度に読み切れない大判
の建設図面を分割して、その各部分の画像データを順次
読取り、画像分割読取り・結合部13がその読取った各
分割イメージ画像データをメモリ又は記憶装置上で元の
一枚の建設図面のイメージ画像データに復元し、そのイ
メージ画像データに対して、ドット数計測配列データ作
成部6が、水平方向及び垂直方向の黒又は白ドット数を
計測して両のドット数計測配列データを作成し、その両
方向のドット数計測配列データに基づいて輪郭・骨格認
識部7が、建設図面の輪郭及び骨格を認識する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建築・設備業な
どの建設業界で広く使用されている大判の建設図面を、
廉価な小型サイズのイメージスキャナで分割して読み取
り、その建設図面の輪郭及び骨格(壁)を認識する建設
図面認識方法及び認識装置と、コンピュータによってそ
の機能を実現するための制御プログラムを記録したコン
ピュータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、CADシステム等を用いて、家屋
やビル等の建築図面あるいは水道管,ガス管,電力・通
信ケーブル等の配管図面等を含む建設図面を容易に作成
したり、そのデータを記憶させておいて設計変更や増改
築等の際に利用することは行なわれている。しかし、そ
の建設図面のデータには、作成したシステムにより互換
性がなく、期間の経過や業者の変更により利用できなく
なる。また、家屋の増改築等を行なう場合には、紙に描
かれた古い建設図面しかない場合が多く、増改築の間取
り図等を変更しない部分も含めて全て描きなおさなけれ
ばならなかった。
【0003】そこで、紙に描かれた建設図面を読み取っ
て、コンピュータで処理できるデータとして認識して記
憶させることも試みられているが、そのための特別な方
法や装置はなく、建設図面をイメージスキャナで読み取
り、そのイメージ画像データをパーソナルコンピュータ
等に入力させて、一般の図形認識機能を利用して線分認
識やパターン認識を行なっている。あるいはさらに、高
機能の図形エディタを補助に使うことによって図形認識
機能をレベルアップし、自動認識機能が多少不完全な場
合でも、例えばラスタ・ベクタ変換することにより直線
や円弧等の基本線図を自動認識できるようにしたものも
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の図面認識装置は、高度の操作知識等を必要と
し、パソコンなどを使い慣れている人や専門のオペレー
タに利用が限定され、建設図面を頻繁に使用する業界関
係者にとって、決して使い勝手のよいものであるとはい
えなかった。
【0005】また、直線や円弧等の基本線図は自動認識
することができるが、基本線図の組み合わせ等からなる
建設図面特有の図形シンボル(例えば、壁や柱等)を個
別に認識をすることはできなかった。そのため、認識し
た図面を修正する際には線分毎に行なわなければなら
ず、多くの手間を要していた。
【0006】さらに、建設業において使用される家屋や
ビル等の建設図面は、その図面上の各線分が人間の目に
は同じ大きさの連続線として見えても、厳密に見れば太
さも一様でなく、軌跡もゆらいでいる。また、連続線の
はずであっても所々切れている場合もある。これらの不
完全さは作図時のみならず、用紙の経年変化や読み取り
時の誤差などからも生じるものである。そのため、例え
ば線分として認識できる太さの限界があまり細いと、わ
ずかなかすれでも線分が切れていると認識してしまう。
また太めの線分を長方形のように認識してしまうことも
ある。
【0007】これは、原図の品質は勿論であるが、感光
紙を使用したいわゆる青焼き図面のようにコントラスト
が低い(黒と白の境界がはっきりしない)図面が多く、
さらにその青焼きの特徴である細かな点が表面に現れる
ため、従来の図面認識装置では精度の高い自動認識をす
ることは困難であり、その修正に多くの手間を要するの
で殆ど実用にならなかった。
【0008】ところで、家屋の建設図面(建築図面)で
は間取りを仕切る壁が図面の中心的役割を果たし、図面
中のどの部分が壁であるかを認識することによって、建
設図面のおおよその間取りを理解することができる。従
って、図面中の壁の位置及びその長さを認識すること
は、建設図面を認識する上で最も重要な事項である。
【0009】また、一般に図面等の画像を読込むイメー
ジスキャナとしては、A4〜A3サイズまでのものが廉
価版として流通している。しかし、建設・設備業で使用
する建設図面の多くはA2〜A1サイズの大きさである
ので、廉価なA4〜A3サイズのイメージスキャナを使
用できず、高価な大型サイズのイメージスキャナを入手
しなければならなかった。この不便さを解決するため
に、図面を分割して読取り、その後、自動結合する機能
が開発された。自動結合する機能は、地図の等高線や図
面の設計線・罫線、画像の濃淡値の連続性などを自動的
に検出することによって、境界合わせを行なってくれ
る。
【0010】しかし、従来の図面分割読取および自動結
合機能は次のような問題があった。 (1)自動結合機能は、常に正確に結合することを期待
することは困難で、特に、読取り部分境界同士に歪みや
読取り誤差が大きい場合は、自動補正および自動結合が
難しい。 (2)自動結合処理に時間がかかり、その間、オペレー
タに待ちが発生する。 (3)分割読取りおよび結合作業が一連の標準的な流れ
になっておらず、図面読取りの補足手段として、二次的
な機能であった。
【0011】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、面積の大きい建設図面を分割して読取った複数
の分割イメージ画像データを入力して、元の建設図面の
イメージ画像データを復元し、そのイメージ画像データ
から精度よく建設図面の輪郭及び骨格(壁)を認識でき
るようにすることを目的とする。それによって、建設図
面の復元結果を常に良好にし、認識作業終了までの所用
時間の予想を可能にすること、および簡単な操作(最小
操作数)でその建設図面の入力および復元作業を実現す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、次のような建設図面認識方法及び認識装
置と、コンピュータによってその機能を実現するための
プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒
体を提供する。
【0013】この発明による建設図面認識方法は、イメ
ージスキャナで一度に読み切れない大判の建設図面を分
割して、その各部分の画像データをイメージスキャナで
順次読取り、その読取った各分割イメージ画像データを
コンピュータのメモリ又は記憶装置上で元の一枚の建設
図面のイメージ画像データに復元し、その復元したイメ
ージ画像データに対して、水平方向及び垂直方向の黒又
は白ドット数を計測して水平及び垂直方向のドット数計
測配列データを作成し、その作成した水平方向及び垂直
方向のドット数計測配列データに基づいて建設図面の輪
郭及び骨格を認識することを特徴とする。
【0014】さらに、上記イメージスキャナで分割して
読取った建設図面の各分割イメージ画像データをコンピ
ュータのメモリ又は記憶装置上で元の一枚の建設図面の
イメージ画像データに復元する際に、後から読取った分
割イメージ画像データを、前に読取った分割イメージ画
像データに対して相対位置の移動及び回転を行なって結
合するとよい。
【0015】そして、この建設図面認識方法において、
先に認識した輪郭及び骨格に基づいて認識範囲を限定
し、その限定した各認識範囲毎に前記イメージ画像デー
タの水平方向及び垂直方向の黒又は白ドット数を計測し
て再度水平及び垂直方向のドット数計測配列データを作
成し、その作成した水平方向及び垂直方向のドット数計
測配列データに基づいて前記限定した各範囲内の建設図
面の輪郭及び骨格を認識することを、新たな輪郭又は骨
格を認識できなくなるまで繰り返すことにより、認識精
度を一層高めることができる。
【0016】この発明による建設図面認識装置は、次の
各手段を有するものである。建設図面の画像を分割して
読取った複数の分割イメージ画像データを入力する画像
データ入力手段、該手段によって入力した建設図面の分
割された各部分の分割イメージ画像データを複数記憶し
て、メモリ又は記憶装置上で元の1枚の建設図面のイメ
ージ画像データに復元する分割読取り・結合手段、該手
段によって復元されたイメージ画像データの水平方向及
び垂直方向の黒又は白ドット数を計測して水平及び垂直
方向のドット数計測配列データを作成するドット数計測
配列データ作成手段、該手段によって作成された水平及
び垂直方向のドット数計測配列データに基づいて建設図
面の輪郭及び骨格を認識する輪郭・骨格認識手段、
【0017】上記画像データ入力手段は、建設図面の画
像を分割して読取ってその各分割イメージ画像データを
入力するイメージスキャナであり、廉価に市販されてい
るA4又はA3サイズのイメージスキャナでよい。
【0018】あるいはまた、上記画像データ入力手段に
代えて、建設図面の画像を分割して読取った分割イメー
ジ画像データのランレングスを符号化した符号化分割画
像データを入力する画像データ入力手段を設け、分割読
取り・結合手段が、その画像データ入力手段によって入
力した建設図面の符号化分割イメージ画像データを復号
して複数記憶し、メモリ又は記憶装置上で元の1枚の建
設図面のイメージ画像データに復元するようにしてもよ
い。その場合には、上記画像データ入力手段は、符号化
分割イメージ画像データを通信により受信して入力する
画像データ受信手段とすることができる。
【0019】これらの建設図面認識装置において、上記
分割読取り・結合手段は、画像データ入力手段によって
入力して記憶した複数の分割イメージ画像データによる
各分割イメージを、表示部の編集領域内に表示する元の
建設図面のサイズに相当する出力イメージ枠内に同時に
表示する手段と、該手段によって表示された複数の分割
イメージに対して相対位置の移動及び回転を可能にする
手段と、該手段によって上記複数の分割イメージが相対
位置を移動され回転されることによってメモリ又は記憶
装置上で元の1枚の建設図面のイメージ画像データに復
元する手段とを有するとよい。
【0020】さらに、これらの建設図面認識装置におい
て、上記輪郭・骨格認識手段によって先に認識した輪郭
及び骨格に基づいて認識範囲を限定し、その限定した各
認識範囲毎に前記ドット数計測配列データ作成手段に前
記イメージ画像データの水平方向及び垂直方向の黒又は
白ドット数を計測して再度水平及び垂直方向のドット数
計測配列データを作成させ、その作成した水平方向及び
垂直方向のドット数計測配列データに基づいて、前記輪
郭・骨格認識手段に前記限定した各範囲内の建設図面の
輪郭及び骨格を認識させることを、新たな輪郭又は骨格
を認識できなくなるまで繰り返す制御手段を設けること
により、一層高精度に建設図面の輪郭及び骨格を認識す
ることができる。
【0021】また、この発明によるコンピュータ読取り
可能な記録媒体は、建設図面を認識するための制御プロ
グラムを記録した記録媒体であって、上記コンピュータ
を、建設図面の画像を分割して読取った複数の分割イメ
ージ画像データを入力する画像データ入力手段と、該手
段によって入力した建設図面の分割された各部分の分割
イメージ画像データを複数記憶して、メモリ又は記憶装
置上で元の1枚の建設図面のイメージ画像データに復元
する分割読取り・結合手段と、該手段によって復元され
たイメージ画像データの水平方向及び垂直方向の黒又は
白ドット数を計測して水平及び垂直方向のドット数計測
配列データを作成するドット数計測配列データ作成手段
と、該手段によって作成された水平及び垂直方向のドッ
ト数計測配列データに基づいて建設図面の輪郭及び骨格
を認識する輪郭・骨格認識手段として機能させるための
制御プログラムを記録したものである。
【0022】なお、この発明による建設図面の認識方法
において、建設図面の分割読取りから復元までの処理
を、最小限度の操作で可能にするために、「分割読取り
→配置(移動)→回転(傾き補正)→糊代部を重ね合わ
せて復元」の機能を一連の流れとして標準化するとよ
い。
【0023】さらに、図面を復元する際に、読取り誤差
を補正し、結合部の整合精度を向上させるために、この
発明による建設図面認識装置には、部分領域の画像変倍
(縦・横独立)機能を持たせ、また、不要領域の除去や
同一形状化機能を実現するために、それぞれ領域の削除
・複写機能を持たせるのがの望ましい。
【0024】この発明による建設図面認識方法によれ
ば、建設図面のイメージ画像データから、その水平方向
及び垂直方向の黒又は白ドット数を計測して水平及び垂
直方向のドット数計測配列データ(ヒストグラム)を作
成し、その両方向のドット数計測配列データに基づいて
建設図面の輪郭及び骨格を認識するので、青焼きなどの
比較的コントラストが低い図面や、ノイズの多い図面あ
るいは古い建設図面など、画質の悪い建設図面でも、か
なり精度よくその輪郭及び骨格を認識することができ
る。
【0025】さらに、この方法で認識した輪郭及び骨格
に基づいて、その認識対象とする範囲を限定し、その範
囲毎に建設図面のイメージ画像データの水平方向及び垂
直方向の黒又は白ドット数を計測して再度水平及び垂直
方向のドット数計測配列データを作成し、その両方向の
ドット数計測配列データに基づいて上記限定した各範囲
内の建設図面の輪郭及び骨格を認識することを、新たな
輪郭又は骨格を認識できなくなるまで繰り返すようにす
れば、短い壁等の骨格をも確実に認識でき、且つ実際に
は存在しない部分の輪郭や骨格を誤認識する恐れもなく
なる。
【0026】また、この発明による建設図面認識装置に
よれば、上記建設図面認識方法を容易に実施することが
でき、比較的画質の悪い建設図面からも、その壁等の輪
郭及び骨格を精度よく自動的に認識してその認識データ
を得ることができ、それをパソコンなどに取り込んで利
用すれば、増改築の際の間取り図などの建設図面を容易
且つ迅速に作成することが可能になる。
【0027】建設図面の画像を読み取ったイメージ画像
データのランレングスを符号化した符号化画像データを
入力し、符号化画像データから元のイメージ画像データ
の水平方向及び垂直方向の黒又は白ドット数を計測して
水平及び垂直方向のドット数計測配列データを作成する
こともでき、それによって画像データのデータ量を圧縮
できるので、それを記憶するメモリの容量を小さくでき
る。また、外部からファクシミリ機能などによって建設
図面の画像データを受信して認識処理を行なうことも容
易になる。
【0028】輪郭・骨格認識手段により認識した結果を
表示手段が表示することにより、その認識結果を確認す
ることができる。その場合、画像データ入力手段により
入力した建設図面のイメージ画像データを認識結果と同
時に表示することにより、誤認識箇所や認識できなかっ
た部分を見つけることができる。その際、上記イメージ
画像データと認識結果とを重ね合わせて表示すれば、誤
認識箇所や認識できなかった部分の発見及びその修正が
一層容易になる。
【0029】あるいは、入力した建設図面のイメージ画
像データとその認識結果とを選択的に表示させて、その
表示内容を比較検討することもできる。そして、その認
識結果を操作者が確認して確定することもできる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は、この発明による
建設図面認識方法を実施する建設図面認識装置の一例の
概略構成を示すブロック図であり、ハード構成とマイク
ロコンピュータによるソフト処理の機能とを混在して示
している。
【0031】この装置は、全体制御部1,画像読取部
2,通信制御部3,メモリ4,自動スキュー補正部5,
ドット数計測配列データ作成部6,輪郭・骨格認識部
7,再マッピング制御部8,表示部9,操作入力部1
0,外部記憶装置11,印刷装置12,画像分割読み取
り・結合部13,およびこれらを接続するバス14など
から構成される。なお、これらの各部(又は装置)とバ
ス14との間に必要なインタフェース部は図示を省略し
ている。
【0032】全体制御部1は、この建設図面認識装置全
体の動作及び機能を制御するマイクロコンピュータ(C
PU,ROM,RAMなどから構成されるが代表して
「CPU」と略称される)であり、自動スキュー補正部
5並びにこの発明に係わるドット数計測配列データ作成
部6,輪郭・骨格認識部7,再マッピング制御部8,画
像分割読み取り・結合部13も、そのCPUのソフト処
理によって実現できる。
【0033】画像読取部2は、セットされた建築図面等
の建設図面をスキャンしてその画像を読み取ってイメー
ジ画像データを入力する画像データ入力手段であり、ス
キャン光学系及びCCDなどのイメージセンサとその駆
動回路等からなる公知のイメージスキャナである。ま
た、その読み取ったイメージ画像データを所定の解像度
で2値化して白ドットと黒ドットの画像データにする回
路も含んでいる。このイメージスキャナとしては、A4
又はA3サイズり廉価版のものを使用することができ、
デジタル複写機あるいはファクシミリ装置のスキャナ部
を兼用することもできる。
【0034】通信制御部3は、画像読取部2から画像デ
ータを取り込む代りに、外部から通信によりイメージ画
像データ又はそのランレングスが符号化された符号化画
像データを受信して入力する画像データ受信手段である
と共に、この装置によって認識した建設図面の輪郭及び
骨格データを外部装置へ送信することもできる。具体的
にはFAXモデムやパソコン通信制御手段を含むもので
ある。
【0035】メモリ4は、画像読取部2によって読み取
ったイメージ画像データ、通信制御部3によって受信し
たイメージ画像データ又は符号化画像データをはじめ、
自動スキュー補正部5によってスキュー補正された画像
データ、ドット数計測配列データ作成部6によって作成
されたドット数計測配列データ、輪郭・骨格認識部7に
よって認識された輪郭及び骨格の認識結果、及び再マッ
ピング制御部8によって再マッピングされた画像データ
等を格納する大容量のRAMあるいはハードディスク等
によるメモリである。
【0036】自動スキュー補正部5は、メモリ4に格納
した画像データの角度を調整して水平及び垂直の線分方
向を装置の水平及び垂直の基準方向と一致させるように
補正するためのものであり、公知の自動スキュー補正技
術を用いることができる。なお、この自動スキュー補正
部5により修正された画像データは、再びメモリ4に格
納される。
【0037】画像分割読取り・結合部13は、画像読取
部2あるいは通信制御部3から入力されるイメージ画像
データ又は符号化イメージ画像データが、1枚の建設図
面の画像を分割して読取った複数の分割イメージ画像デ
ータあるいは符号化分割イメージ画像データであった場
合、それを記憶したメモリ4あるいは図示しない記憶装
置上で編集して、認識に先立って元の建設図面のイメー
ジ画像データに復元する手段である。その詳細について
は後述する。
【0038】ドット数計測配列データ作成部6は、自動
スキュー補正がなされてメモリ4に格納されたイメージ
画像データ又は符号化画像データ、及び後述する再マッ
ピング制御部8によって再マッピングされた画像データ
に対して、その画像データを水平及び垂直方向の2方向
に限定して、それぞれドット幅単位に黒又は白ドット数
を計測(カウント)し、その結果により水平及び垂直方
向のドット数計測配列データ(ヒストグラム)を作成し
てメモリ4に格納するドット数計測配列データ作成手段
である。
【0039】なお、読み取った建設図面がポジ図面(地
の明度より図の明度が低い図面)の場合には黒ドット数
を計測し、ネガ図面(地の明度より図の明度が高い図
面)の場合には白ドット数を計測する。
【0040】輪郭・骨格認識部7は、ドット数計測配列
データ作成部6によって作成された水平及び垂直方向の
ドット数計測配列データに基づいて、建設図面の輪郭及
び骨格を認識し、特に壁の位置,長さ,厚さ,種類等の
壁データを抽出するための輪郭・骨格認識手段であり、
その詳細は後で詳述する。
【0041】なお、参照したドット数計測配列データで
は、壁の認識(抽出)が困難あるいは不確実な場合は、
図面の水平及び垂直方向のドット数計測配列データ作成
範囲の再設定要求を全体制御部1へ送り、作成範囲を変
更設定してドット数計測配列データ作成部6に再度ドッ
ト数計測配列データを作成させる。
【0042】再マッピング制御部8は、輪郭・骨格認識
部7により、壁と認識された部分により建設図面の範囲
を限定して、その部分を他の認識情報をも考慮した上
で、再度マッピングし、その限定した範囲毎にドット数
計測配列データ作成部6に再度ドット数計測配列データ
を作成させるための画像データを作成するものであり、
その際に原稿のノイズあるいは画像読取部2での読取ノ
イズも除去した画像データを作成する。このデータもメ
モリ4に格納される。
【0043】表示部9は、画像読取部2又は通信制御部
3から入力される分割イメージ画像データによる各分割
イメージ、それらを復元するための編集(相対移動や回
転)状態、および復元した建設図面のイメージ画像など
を表示するとともに、自動スキュー補正部5によってス
キュー補正された建設図面の画像データ、ドット数計測
配列データ作成部6で作成された水平及び垂直方向の黒
又は白のドット数計測配列データ、輪郭・骨格認識部7
によって認識された壁データ、再マッピング制御部8に
よって再マッピングされた画像データ等を表示するため
のものであり、例えば、CRTや液晶ディスプレイ等で
ある。
【0044】図2,図3は、表示部9の画面9aの表示
状態の例を示すものであり、図2は輪郭・骨格認識部7
によって認識された建設図面の輪郭及び骨格(この例で
は壁)のデータを再マッピング制御部8によって再マッ
ピングした画像データ(認識結果)の表示例である。こ
の表示例において、二重の実線は壁の両面を示し、細線
は壁の芯線及びその延長線を示している。
【0045】図3は、自動スキュー補正部5によってス
キュー補正された建設図面の画像データ(入力したイメ
ージ画像データ)と、上記再マッピングされた認識結果
である壁の画像データを同時に重ね合わせて表示した例
を示す。この場合、両者の識別が容易にできるように、
スキュー補正された建設図面のイメージ画像データはハ
ーフトーンで表示し(図3では図示の都合上点描で示し
ている)、認識結果である壁の画像データを実線で表示
する。
【0046】また、表示部9がカラーの表示装置である
場合には、両画像の色を変えて表示することにより、識
別性を向上させることができる。例えば、スキュー補正
された入力イメージ画像データは薄青色で、認識結果の
画像データをオレンジ色あるいは緑色等で表示すること
により、操作者は認識結果の部分を容易に識別できる。
【0047】あるいは、表示部9の画面9aを分割し
て、スキュー補正された入力イメージ画像データと認識
結果の画像データをその分割したそれぞれの画面に対比
させて表示することもできる。または、同一の画面上に
スキュー補正された入力イメージ画像データと再マッピ
ングされた認識結果の画像データを選択的に表示できる
ようにしてもよい。その場合には後述する操作入力部1
0に表示選定手段(キー等)を設ければよい。
【0048】さらに、この表示部9は、認識結果を操作
者が確認するための画面も表示する。すなわち、上記再
マッピングされた認識結果の画像データを表示し、「こ
の認識結果でよろしいですか?(YES/NO)」とい
うような表示を行なう。これにより、壁の認識が正確に
できているかどうかを操作者が確認することができる。
【0049】操作入力部10は、各種操作指示や機能選
択指令、編集データ等を入力するためのものであり、キ
ーボードやマウスあるいはタッチパネル等である。この
操作入力部10は、表示選定手段としての機能も有し、
表示部9の表示状態を操作者の所望の表示状態に変更す
ることができる。例えばキー操作により、スキュー補正
された建設図面の入力画像データと再マッピングされた
認識結果の画像データを重ね合わせて表示させたり、ど
ちらか一方のみを選択して表示させたりすることができ
る。
【0050】さらに、操作入力部10は、上記「この認
識結果でよろしいですか?(YES/NO)」の表示に
対し、「YES」または「NO」の情報を入力するため
のキー等の入力手段も有する。そして、「YES」が選
択された場合は認識処理を終了し、「NO」が選択され
た場合は再認識処理あるいは訂正処理に移行する。これ
により、操作者は認識結果の内容を確認し、それを確定
することができる。
【0051】外部記憶装置11は、入力した画像データ
や、ドット数計測配列データ作成部6で作成された黒ド
ット数計測配列データ、輪郭・骨格認識部7によって認
識された壁データ、再マッピング制御部8によって再マ
ッピングされた認識結果の画像データ等をフロッピディ
スク(FD)や光磁気ディスク(OMD)等の外部へ取
り出し可能な記憶媒体に記憶させる記憶装置である。
【0052】また、この外部記憶装置11は、この建設
図面認識装置がコンピュータによって構成されている場
合、そのコンピュータによって第1図に示した各部の機
能を実現させるための、図5から図7および図27,2
8に示すような制御プログラムを格納したフロッピディ
スク等の記録媒体を装着して、全体制御部1の制御によ
ってそのプログラムを読取って、全体制御部1内のRA
Mあるいはメモリ4に格納するための装置も兼ねること
ができる。
【0053】印刷装置12は、上記の各種データを紙に
印刷あるいは描画して出力するプリンタあるいはプロッ
タである。ここで、建設図面(主に建築図面)における
「輪郭」と「骨格」及び「外壁」と「内壁」の定義につ
いて、表1及び表2と図4によって説明する。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】「輪郭」とは「外輪郭」のことであり、表
1に○印で示すように外周壁の外部に面している箇所の
み(図4の(a)に示す二重線の外側の線の部分)を意
味するケース1の場合と、外部に接する壁の全体(図4
の(b)に太線で示す部分)を意味するケース2,3の
場合とがある。「骨格」とは、壁の総て(図4の(b)
(c)に太線で示す部分の両方)を意味するケース1,
2の場合と、外輪郭を除く壁(図4の(c)に太線で示
す部分のみ)を意味するケース3の場合とがある。これ
らの定義において、特に断わらない場合はケース1の通
常の意味として扱われる。
【0057】「外壁」とは表2に○印で示すように、外
輪郭と同じく外周壁の外部に面している箇所のみ(図4
の(a)に示す二重線の外側の線で示す部分)を意味す
るケース4の場合と、外部に接する壁の全体(図4の
(b)に太線で示す部分)を意味するケース5の場合と
がある。
【0058】「内壁」とは表2に○印で示すように、ケ
ース4,5とも外壁を除く壁(壁=外壁+内壁)である
が、ケース4の場合は図4の(a)に示す二重線の内側
の線の部分と図4の(c)に太線で示す部分であり、ケ
ース5の場合は図4の(c)に太線で示す部分である。
これらの定義においても、特に断わらない場合はケース
5の通常の意味として扱われる。
【0059】次に、図1に示した建設図面認識装置によ
る建設図面(主に家屋やビル等の建築図面)認識の手順
について、図5乃至図7のフロー図によって説明する。
これらのフロー図において、各ステップを「S」で示し
ている。また、この実施例では、認識する建設図面がポ
ジ図面であるものとする。
【0060】図5は、図面分割読取り結合処理及び建設
図面を認識する処理のメインルーチンを示すフローチャ
ートである。まず、ステップ1において、図面分割読取
・結合処理を行なう。この処理は、図1における画像分
割読取り・結合部13の指示による処理であり、画像読
取部(イメージスキャナ)2に一度に読み切れない大判
の建設図面が分割してセットされると、その各部分の画
像を画像読取部2で順次読取って2値化し、その分割イ
メージ画像データを取り込んで順次メモリ4に格納す
る。
【0061】そして、その各分割イメージ画像を表示部
9に表示して、外部からの操作によって内部のメモリ4
上で編集して結合し、元の建設図面のイメージ画像デー
タに復元する。その詳細は後で図27以降の図面を用い
て詳述する。なお、建設図面の分割イメージ画像データ
は、通信制御部3によって外部からイメージ画像データ
あるいはそのランレングスを符号化した符号化画像デー
タとして受信して入力してもよい。
【0062】次にステップ2において、ドット数計測配
列データ作成部6によって作成される水平及び垂直方向
の黒ドット数計測配列データに基づく輪郭・骨格認識部
7等による壁認識処理の精度を向上させるために、入力
した画像データを自動スキュー補正部5によって自動的
にそのスキュー補正する。そして、ステップ3におい
て、自動スキュー補正された画像データの全体を調査対
象とする。
【0063】ステップ4において、ネスト変数は0(初
期値:画像全体を対象にするという意味)である。「ネ
スト変数」は建設図面の解析範囲をトップダウンで絞り
込む時の絞り込み段階を表す。ネスト変数の値が大きい
ほど解析が深くなっている(細かい部分まで進んでい
る)ことを表わす。
【0064】ステップ5において、壁の位置の調査対象
の領域を限定する処理を行なう。具体的には、この処理
にいたる直前に調査領域の指示が示されていて、ここで
は以降のステップ6〜9の処理のための準備(インタフ
ェースの共通化)を行なうだけである。個々の調査対象
領域の形は水平及び垂直の折れ線によって形成される閉
ループ図になる。最初はネスト変数が0なので図面全体
を調査対象とする。
【0065】ステップ6において、水平方向の黒ドット
数計測配列データを作成する。これは、画像データの垂
直方向の1ドット幅毎に水平方向の黒ドット数を計数
(計測)し、その各計数データを保持するものである。
次にステップ7において、ステップ6で作成した水平方
向の黒ドット数計測配列データに基づいて、壁の抽出
(認識)処理を行なう。その処理手順については後述す
る。
【0066】ステップ8では、ステップ6と同様に垂直
方向の黒ドット数計測配列データを作成する。すなわ
ち、画像データの水平方向の1ドット幅毎に垂直方向の
黒ドット数を計数(計測)し、その各計数データを保持
する。ステップ9では、その垂直方向の黒ドット数計測
配列データに基づいて壁の抽出(認識)処理を行なう。
【0067】そして、ステップ10において、領域を分
割する壁候補があるかどうかを判断する。ここで、水平
あるいは垂直方向で1つでも領域を分割する壁候補があ
れば、ステップ11へ、1つもそのような壁候補がなけ
れば、ステップ13へ進む。例えば、図8に示すような
調査対象領域Sa内に領域を分割する壁候補Wdが存在
するかどうかを判断する。
【0068】ステップ11では、ネスト変数を+1して
再設定する。これは、現在の解析領域の中から壁を認識
し、その壁を使って新たに区切られた現在の領域内の小
領域に解析範囲を限定する段階に入ることを表わす。
【0069】そして、ステップ12において、その調査
対象の領域の細分化を行なう。具体的には、ステップ
7,ステップ9で認識した壁候補の芯線(中心線)で、
例えば図8に示すように調査対象領域Saを、壁候補
W,Wdの細線で示す芯線によって領域Sa1,Sa2
に2分割する。さらに、その最初の細分化領域(例えば
最も左上の領域)に調査対象の位置づけを行なう。
【0070】この新たに細分化された領域群の中での解
析の順番には特別な順序が必要になる訳ではないが、例
えば、領域開始位置のx,y座標値の小さい順番に行な
うことなどが考えられる。図9は、壁候補によって細分
化された各領域のネストNo.とその解析処理順序の一例
を示し、実線は壁候補の芯線(中心線)を、,,
はネストNo.を、1〜8の小さい数字は処理順序をそれ
ぞれ示している。
【0071】その後、ステップ5に戻って上述の処理を
繰り返し行なう。ステップ10において、領域を分割す
べき壁候補が1つもなかった場合は、ステップ13に進
んで、同次ネスト領域(図9で同じネストNo.の領域)
の残りがないかどうかを判断する。残りがある場合は、
ステップ15において同次ネストの次の領域に調査対象
を進めてステップ5に戻る。
【0072】同次ネスト領域の残りがない場合は、ステ
ップ14へ進んでネスト変数が0であるかどうかを判断
する。ネスト変数が0でない場合は、ステップ16にお
いてネスト変数を−1して1段階上位のネスト領域の処
理に戻り、ステップ13でその段階の残りのネスト領域
があるかどうかを判断する。あればステップ15で次の
ネスト領域に調査対象を進めてステップ5に戻る。
【0073】ステップ14でネスト変数が0の場合は、
ステップ17へ進んで、ステップ7,9によって得られ
た各領域毎の壁候補の認識データをもとに各壁の位置及
びサイズを確定し、その壁認識データをメモリ4に格納
する。その格納方法については後述する。そして、その
認識データを図1に示した表示部9によって表示した
り、印刷装置12によって印刷したり、外部記憶装置1
1によってフロッピディスク等の記録媒体に記憶させた
りした後、このメインルーチンの処理を終了する。
【0074】次に、図5のステップ7及び9の壁の抽出
(認識)処理の手順を、図6に示すサブルーチンのフロ
ーチャートによって説明するが、それに先立って、建設
図面である建築図面(家屋の間取り図)の画像データと
その全領域から作成した水平及び垂直方向の黒ドット数
計測配列データの具体例を図10及び図11に示す。
【0075】これらの図において、(a)は建築図面の
画像データ、(b)は水平方向の黒ドット数計測配列デ
ータ、(c)は垂直方向の黒ドット数計測配列データで
ある。さらに、図10の(c)に示した垂直方向の黒ド
ット数計測配列データを拡大して図12に示す。
【0076】図10の建築図面では、壁のシンボルが壁
の両面と芯線によって表わされており、図11の建築図
面では、壁のシンボルが壁の厚さ内の塗りつぶし(黒)
によって表わされている。この黒ドット数計測配列デー
タにおいて、一番細い黒線の幅が1ドット幅であり、各
黒線の長さが(a)に示す建築図面の画像データの1ド
ット幅毎の水平方向又は垂直方向の黒ドット数の計数値
に相当する。
【0077】これらの図から明らかなように、建築図面
を構成する線分の大部分(90%以上)は水平方向又は
垂直方向に描かれており、特に壁の部分で黒ドットの密
度が高くなっている。そのため、水平方向及び垂直方向
の黒ドット数計測配列データには、壁が存在する位置に
ピークが表われることになる。
【0078】図6に示すサブルーチンの処理を開始する
と、まずステップ21において、指定方向とクロスする
方向(水平方向の黒ドット数計測配列データ作成の指定
であれば垂直方向に、また垂直方向の指定であれば水平
方向に)に、建設図面の基準の単位長に相当する所定間
隔ごとに何回壁認識処理のループが可能かを確認する。
ここで、この単位長は一般の住宅の場合にはその最小壁
間隔である半間あるいは1メートルであり、ここでは半
間(91cm)とする。
【0079】そして、水平方向の黒ドット数計測配列デ
ータに対しては垂直方向の画像幅より若干長い寸法を幅
サイズLとし、垂直方向の黒ドット数計測配列データに
対しては水平方向の画像幅より若干長い寸法を幅サイズ
Lとして自動設定する(図12参照)。
【0080】また、半間サイズをhとし、この値は予め
図面の縮尺データ及び半間長を入力するか又は計算によ
る自動算出などにより決定する。この幅サイズLと半間
サイズをhからL/hを算出して小数点以下は切上げた
数値を壁認識処理の大ループの実行回数nとする。図1
2にhで示す範囲が1回の大ループでの処理範囲であ
る。
【0081】次いで、ステップ22で大ループの回数カ
ウンタのカウント値iの初期設定(i←1)を行なう。
そして、ステップ23において回数カウンタのカウント
値iが可能な大ループの実行回数nを超えた(i>n)
かどうかを判定する。超えていれば、当該領域の解析を
終了し、図5に示したメインルーチンへリターンする。
超えていなければ、ステップ24において当該i番目の
半間内の最初の解析処理として最高ピーク(図12にP
で示す)に位置付け、その点をxpとする。このよう
に、半間毎に解析処理することにより、その中のピーク
値が壁の一部である可能性が高いことになる。
【0082】次に、ステップ25において壁の対象とし
ての最初の条件であるピーク(極大値)の高さが半間
(h)以上かどうかを判定する。その結果、ピークの高
さが半間未満の場合には壁の認識不明として、次の半間
先の解析に移るためにステップ34に進む。ピークの高
さが半間以上ある時には次の解析ステップ26に移行す
る。このステップ26において、最高ピークの位置から
左右両側(例えば、2W幅)を調べて、壁の厚みの範囲
(両面の位置:W1,W2及び厚みWe=|W1−W2|)
の絞り込みを行なう。ここでWは壁の厚みの意味で、例
えばWmax と同じ値で使用する。
【0083】この絞り込み方法としては、(最高ピーク
値−min)* rate+min 以上の値を持つ最高ピーク位置
の両端又は片側のピーク位置を、壁の両面の位置W1
2又は最高ピーク位置xpが壁の一方の面の位置W1
あるときの他方の面の位置W2として絞り込む方法があ
る。
【0084】図13はこの絞り込み処理の説明図であ
り、(a)は最高ピーク位置xpの両側に壁の両面の位
置W1,W2が存在する場合の例である。この場合は、最
高ピーク位置xpは壁の芯線位置の候補と推定される。
【0085】図13の(b)は最高ピーク位置xpが壁
の一方の面の位置W1 であり、その片側に他方の面の位
置W2 が存在する場合の例である。この場合は、長い方
のピーク位置が図2に二重線で示した外輪郭の外壁位置
の候補で、それに近接する短い方のピークがその内壁位
置の候補と推定し得る。
【0086】ここで、 rate は解析の前半(ネスト変数
の値が小さい時)は小さめに、後半(ネスト変数の値が
大きい時)は大きめにする(例えば、最初は rater=0.
70とする)。 min は図13の(c)に示すように現在
注目している最大ピークPの位置xpの左右両側2Wに
拡がった4W幅程度の幅内の黒ドット数計測データの最
小値である。
【0087】このようにして、図6のステップ26で絞
り込んだ結果を基に、ステップ27と28で壁としての
妥当性を確認する。まずステップ27においては、壁の
厚みWeがその最大値 Wmax(例えば30cm)を超え
ているか否かを判断し、超えている時は壁の認識不明と
して次の半間先の解析に移るためステップ34に進む。
超えていなければステップ28へ進み、壁の厚みWeが
最小値Wmin(例えば2.5cm)未満か否かを判断す
る。
【0088】その結果、壁の厚みWeが最小値 Wmin未
満の場合はステップ30へ進み、そうでない時はステッ
プ29に進む。ステップ30においては壁以外のピーク
(例えば、畳,窓,引戸など)を認識したものとしてそ
の情報を得る。ステップ29においては、壁の候補とな
る領域から、壁としての条件を満たすかどうかを後述す
る2等分割探索法によって判定し、壁だと認識できたも
のについて、ステップ31において当該壁の両面の位置
1,W2及び厚みWeなどの情報を退避(記憶)してス
テップ32に進む。
【0089】ステップ29で壁としての条件を満たさな
ければそのままステップ32に移行する。ステップ32
においては、壁の両面位置(座標)W1及びW2が共に現
在処理を行なっている領域の内側かどうかを判定し、内
側であればステップ33に進む。そうでなければステッ
プ34に移行する。
【0090】ステップ33では、現在の処理領域を細分
化し、新しい細分領域を示す境界データとして、W1
2,Weを退避(記憶)する。また、(W1+W2)/
2 がその壁の芯線位置である。ステップ34では、次
の半間先の処理を行なうために大ループの回数カウンタ
のカウント値iを+1してから、ステップ23に戻って
上述の処理を繰り返し行なう。
【0091】このようにして、対象となる黒ドット数計
測配列データの一端(先頭要素)から半間毎に解析処理
し、反対の端まで解析が終われば、今回の範囲の解析を
終了する。水平方向と垂直方向の2方向のを黒ドット数
計測配列データに対して別々に解析し、次回の解析範囲
は、今回の解析で壁と認識できた範囲に限定する。その
ため、水平及び垂直方向の黒ドット数計測配列データを
解析した結果を組み合わせて、総当たりの場合分けを行
なう。
【0092】この実施形態では、壁の芯線位置は隣の壁
との間隔が半間単位の整数倍になるように配置されてい
るとみなす。そして、特徴的なピークが発見できる範囲
までを解析データとして有効に使用する。逆に云えば、
解析対象とするある範囲内に壁に相当する特徴が、水平
方向及び垂直方向の両方合わせても一つも発見できなか
ったときは解析を終了する。1回の解析範囲は、最初は
図面全体を対象にし、以後発見された壁で区切られた範
囲に限定し直す方法をとって、壁のピークが発見されや
すくし、且つ細部までの解析が容易になるようにする。
【0093】次に、図6のステップ29において「壁と
しての条件を満たすか」を判断する2等分割探索法につ
いて、図7に示すフローチャートによって説明する。こ
の図7に示すフローの処理を開始すると、まずステップ
41において、2等分割探索法の初期設定を行なう。す
なわち、壁分析のための領域分割要素数nを1にし、壁
部か非壁部かが未確定である分割要素の配列要素の最も
小さいNo.を指すkを0に、また、調査領域の分割配列
要素として、S
〔0〕,E
〔0〕それぞれに入力のスタ
ート及びエンド画像アドレスを代入して初期設定とす
る。
【0094】その後、ステップ42に進み、調査領域の
開始アドレスS〔k〕と終了アドレスE〔k〕が等しけ
ればステップ53に移行し、等しくなければステップ4
3に進む。ステップ43においてはイメージ画像データ
の対象領域の分割処理を行ない、元の領域を小数以下の
誤差を除いて2等分割する。
【0095】すなわち、分割する前半の領域のスタート
及びエンド画像アドレスS1,E1を、S1=S
〔k〕,E1=(1/2)(S〔k〕+E〔k〕)とし、
後半の領域のスタート及びエンド画像アドレスS2,E
2を、S2=(1/2)(S〔k〕+E〔k〕)+1,E
2=E〔k〕とする。
【0096】それによって、例えば図14に示すよう
に、建設図面のイメージ画像データ中において、壁候補
が存在する線(一点鎖線で示す)の元の領域幅を最初は
1の位置で2等分割する。その後壁の有無を判別できる
まで、順次図14に示す位置2で2回目、3の位置で3
回目、4の位置で4回目というように2等分割を繰り返
して細分化した領域でステップ44及び45の壁調査を
行なうようにする。ステップ44及び45においては、
2等分割したそれぞれの領域P1,P2が壁で満たされ
ているかどうかを調査し、ステップ46に進む。
【0097】ここでは、指定された領域(スタートアド
レスからエンドアドレスまで)の黒ドット数計測配列デ
ータを分析した結果、黒ドットのピーク(壁の厚みの広
がりを保って)高さが、指定された領域の幅(長さ)と
比較して次の〜の判断をする。
【0098】:5%以下のとき、 v=0:非壁部と
判断 :95%以上のとき、v=1:壁部と判断 :上記以外のとき、 v=2:どちらとも判断できな
い これを図に示すと図15に,,で示すようにな
る。
【0099】ステップ46においては、ステップ43で
分割された前半の領域P1について、壁が存在するかど
うか判断できない(v=2)場合はステップ47に進
み、そうでなければステップ49に進む。ステップ47
においては、ステップ43によって分割する前の領域範
囲の格納配列要素S〔k〕,E〔k〕,v〔k〕を、ス
テップ43で分割された後半の領域データ(スタート及
びエンド画像アドレスS2,E2と判定結果v2)で置
き換える。
【0100】ステップ48においては、新しい格納配列
要素S〔n〕,E〔n〕,v〔n〕として、ステップ4
3で分割された前半の領域データ(スタート及びエンド
画像アドレスS1,E1と判定結果v1)を退避し、ス
テップ51に移行する。ステップ49においては、ステ
ップ43によって分割する前の領域範囲の格納配列要素
S〔k〕,E〔k〕,v〔k〕を、ステップ43で分割
された前半の領域データ(スタート及びエンド画像アド
レスS1,E1と判定結果v1)で置き換える。
【0101】ステップ50においては、新しい格納配列
要素S〔n〕,E〔n〕,v〔n〕として、ステップ4
3で分割された後半の領域データ(スタート及びエンド
画像アドレスS2,E2と判定結果v2)を退避し、ス
テップ51に移行する。ステップ51では、領域アドレ
スの新しい格納配列要素を示せるように新しい格納配列
要素No.を示す変数nを+1してから、ステップ52に
進む。
【0102】ステップ52においては、壁部か非壁部か
が未確定である分割要素の最も小さいNo.を指すk要素
内の分類コードvが壁が存在するかどうか判らない内容
(v=2)の場合は、ステップ42に戻って更に細分割
する処理を繰り返す。そうでない場合はステップ53に
進む。ステップ53では、壁が存在するかどうか判らな
い内容が一つ解決したとして、その指標kを+1してか
らステップ54に進む。
【0103】ステップ54においては、壁分析のための
領域分割要素数nと、壁部か非壁部かが未確定である分
割要素の配列要素の最も小さいNo.を指すkとが、等し
くなっているかどうか判定し、等しければ壁認識のため
の分割処理が終了したと判断してステップ55へ進む。
等しくなければステップ52へ戻る。
【0104】ステップ55においては、分割された領域
アドレス・データ(配列)が上昇順に並ぶよう、スター
トアドレス順(昇順)にソートを実行してステップ56
に移行する。すなわち、S
〔0〕〜S〔n−1〕,E
〔0〕〜E〔n−1〕,v
〔0〕〜v〔n−1〕のデー
タをS〔 〕をキーにして昇順にソートする。
【0105】ステップ56においては、壁部分及び非壁
部分が連続している場合は、それぞれ縮退処理(一つの
範囲で表現)して終了する。すなわち、連続したv
〔 〕値が0又は1の状態の場合は、S〔 〕,E
〔 〕データを圧縮する。なお、この時に、壁が存在す
るかどうか判らない内容(v=2)の配列要素を含む場
合は、その要素の前後の要素が壁を示している場合には
壁データに変更し、また、非壁を示している場合には非
壁データに変更して処理する。
【0106】上述した二等分割探索処理による画像デー
タ中の壁位置の分析例を図16に示す。この図16の
(a)には壁のイメージ画像(斜線を施した部分)Wと
その調査対象領域を破線で示しており、この調査領域は
先に認識された壁候補の存在位置に沿って設定される。
そして、S
〔0〕=0がその調査領域の最初のスタート
アドレス、E
〔0〕=15が最初のエンドアドレスであ
る。4,5,7等の途中の数字は分割後の対象領域のス
タート又はエンドアドレス(いずれも画像アドレス)で
ある。
【0107】図16の(b)には変数n=1〜10の各
調査段階における各対象領域のスタートアドレスS,エ
ンドアドレスE,及び壁の有無に関する判断結果vとそ
の確定状況、ソート状況、並びに縮退処理結果をkの値
と共に示している。そして、最終的には画像アドレス5
〜12に壁が存在することを認識している。
【0108】次に、図17によって簡単な建設図面の壁
認識例を説明する。この図17には、ネスト変数(ne
st)と、領域分割状態と認識された実際の壁の状態と
を示している。まず、ネスト変数=0で建設図面の全体
を壁位置の調査対象として壁の抽出を行なう。その結果
(A)に実線で示すように建設図面の家屋部の輪郭と水
平及び垂直方向の壁候補の位置を認識できたとする。し
かし、その認識できた壁候補のうち実際の壁は(a)に
示す部分だけであるが、それはまだ判らない。
【0109】そこで次に、ネスト変数=1にして、
(A)に示す認識できた壁候補の芯線で区切られた各閉
ループ領域毎に調査対象領域を限定して壁の抽出を行な
う。それによって(B)に,,,で示す4つの
調査対象領域で新たに太線で示す壁候補が認識されると
共に、先に認識された壁候補のうち、実際の壁は(a)
に示された部分だけであったことが確認され、(b)に
示す壁の状態が認識される。
【0110】さらに、ネスト変数=2にして、(B)に
おいて新たな壁候補が認識された4つの領域〜をそ
れぞれその新たに認識された壁によって分割して、調査
対象領域をさらに限定して壁の抽出を行なう。それによ
って、(C)に,で示す2つの調査対象領域で新た
に太線で示す壁候補が認識され、(c)に示す壁の状態
が認識される。
【0111】その後、ネスト変数=3にして、(C)に
おいて新たな壁候補が認識された2つの領域,をそ
れぞれその新たに認識された壁によって分割して、調査
対象領域をさらに限定して壁の抽出を行なう。その結果
いずれの分割領域でも新たな壁候補を抽出できなにかっ
た場合には、それによって壁位置の調査を終了し、
(c)に示す壁位置が最終的な壁認識結果であることが
確定し、そのデータをメモリに格納する。
【0112】このように、分割した各調査対象領域のい
ずれでも新たな壁候補が抽出されなくなるまで、調査対
象領域を細分化して壁の抽出を行なう。それによって、
小さな壁でも確実に認識することができ、且つ壁候補の
うち実際には壁が存在する部分と存在しない部分とを正
確に判別することができる。
【0113】ここでさらに、前述した図5のフローチャ
ートに従った具体的な建設図面の認識処理手順の例を、
図18乃至図20によって説明する。図18乃至図20
は一連の図であるが、図示の都合上3枚の図に分割して
示している。これらの図におけるS3〜S18は、図5
のS3〜S18の各ステップに対応している。また、各
段階での領域分割図と実壁状態も図示している。
【0114】以下の説明ではステップを「S」と略称す
る。図18のS1で画像データを入力するが、分割イメ
ージ画像データの場合には、後述する図面分割読取り・
結合処理を行ない、元の建設図面のイメージ画像データ
を復元する。そして、ステップ2で自動スキュー補正を
行ない、ステップ3で図面全体を調査対象とし、S4で
ネスト変数を0にする。
【0115】S5で調査対象の限定を行なうが、ネスト
変数が0なのでやはり図面全体を調査対象とする。S6
〜S7で水平方向の黒ドット数計測配列データを作成し
て壁を抽出するが、輪郭以外の壁を発見できず、S8〜
S9で垂直方向の黒ドット数計測配列データを作成して
壁を抽出し、輪郭以外の壁を2か所に発見する。したが
って、S10でYESになり、S11でネスト変数を1
にし、S12で領域の細分化(各壁の位置で)をしてS
5へ戻り、調査対象領域を一番左の領域に限定する。
【0116】そして、S6〜S7で壁を2か所に発見
し、S8〜S9では壁を発見できなかったがS10では
YESになり、S11でネスト変数を2にして「入れ子
処理」を、図19のS14でNOになり入れ子処理を終
了するまで繰り返し実行し、左側の縦長の領域を新たに
発見された2つの壁によって区切った3つの分割領域に
対して、順次壁の抽出処理を行なう。
【0117】この例ではそれによって新たな壁は発見さ
れず、図19のS16でネスト変数を−1して1に戻
し、真中の縦長の領域を調査対象領域として同様に壁の
抽出を行なうが、この例では新たな壁候補は発見されな
い。そこで、S15,S5で右側の縦長の領域に調査対
象領域を変更し、S6〜S7で壁を1ケ所発見する。
【0118】そこで、図20のS10でYESになり、
S11でネスト変数を2にして「入れ子処理」を開始
し、右側の縦長の領域を新たに発見された壁によって分
割し、その各分割領の壁抽出処理を順次行なう。その結
果、いずれの分割領域でも新たな壁は発見されず、S1
3でNOになり、入れ子処理を終了し、S16でネスト
変数を−1して1にするが、ネスト変数1の領域は残っ
ていないので、さらにネスト変数を0に戻すが、その領
域も残っていない。そのため、壁抽出の処理は完了した
と判断し、S17で抽出された壁候補の認識データによ
り各壁の位置及びサイズを確定し、そのデータをメモリ
に格納する。
【0119】次に、上述のようにして認識した建設図面
の輪郭及び骨格に相当する壁の位置及びサイズ等の情報
(解析結果データ)を、図1に示したメモリ4及び外部
記憶装置11の記憶媒体に格納する内容の一例につい
て、図21によって説明する。図21において、(A)
はネスト数、(B)は固有ネスト情報、(C)水平方向
の壁情報、(D)は垂直方向の壁情報、(E)は水平な
壁のモデル、(F)は垂直な壁のモデルを示す。
【0120】ネスト数は、子ネストポインタの入れ子
(親子関係)の深さを示し、壁が全然認識されなかった
場合は、ネスト数=0である。固有ネスト情報は、ネス
トNo.,NEXT兄弟ポインタ,子ネストポインタ,壁
数(水平方向及び垂直方向),壁情報ポインタ(水平方
向及び垂直方向)からなる。
【0121】NEXT兄弟ポインタは、同時階層ネスト
情報の次のアドレスを持つ。したがって、このポインタ
が示す場所の固有ネスト情報内のネストNo.は、当該処
理のものと同じ値である。子ネストポインタは、一階層
下の階層ネスト情報の先頭データのアドレスを持つ。し
たがって、このポインタが示す場所の固有ネスト情報内
のネストNo.は、当該処理のものに+1した値である。
【0122】(B)に示す固有ネスト情報中の水平方向
の壁情報ポインタが示すアドレスを先頭アドレスとし
て、(C)に示す水平方向の壁情報が格納される。その
壁情報は、次の水平方向の壁情報の先頭アドレスの位置
を示すNEXTポインタ、壁の始点座標(x座標:a,
y座標:b)、壁の横(x方向)サイズ:c、壁の縦
(y方向)サイズ:壁の厚みdからなる。これらのa〜
dによって(E)に示す水平な壁のモデルを記憶し、ま
たそれを再現することができる。
【0123】同様に、固有ネスト情報中の垂直方向の壁
情報ポインタが示すアドレスを先頭アドレスとして、
(D)に示す垂直方向の壁情報が格納される。その壁情
報は、次の垂直方向の壁情報の先頭アドレスの位置を示
すNEXTポインタ、壁の始点座標(x座標:e,y座
標:f)、壁の縦(y方向)サイズ:g、壁の横(x方
向)サイズ:壁の厚みhからなる。これらのe〜hによ
って(F)に示す垂直な壁のモデルを記憶し、またそれ
を再現することができる。
【0124】ところで、実際の建築図面の画像データに
対して、その図面全体を調査対象領域として水平方向及
び垂直方向の黒ドット数計測配列データを作成した例を
図10及び図11に示したが、その黒ドット数計測配列
データに基づいて壁候補を認識した次の段階で、その図
面の領域を認識した壁候補によって分割し、調査対象領
域を限定した画像データに基づく水平及び垂直方向の黒
ドット数計測配列データの作成例を、図22乃至図24
に示す。
【0125】図23及び図24は、図22よりさらに調
査対象領域を細分化した例である。このようにして、新
たな壁候補が発見されなくなるまで、調査対象領域を細
分化して、その画像データによる水平及び垂直方向の黒
ドット数計測配列データを作成し、壁の抽出を行なう。
【0126】なお、この実施形態ではポジ画像の建設図
面を認識対象としたので、その2値化した画像データの
水平及び垂直方向の黒ドット数を計測(カウント)して
黒ドット数計測配列データを作成したが、ネガ画像の建
設図面を認識対象とする場合には、その2値化した画像
データの水平及び垂直方向の白ドット数を計測(カウン
ト)して白ドット数計測配列データを作成すれば、壁の
認識を同様に行なうことができる。
【0127】また、上述のようにして認識した建設図面
の輪郭及び骨格に関する認識データは、CAD用ベクト
ルデータに変換をすることができ、異機種間のCADデ
ータの互換性を得ることができる。
【0128】図25は、壁の芯線を認識し、その結果か
ら矩形閉ループを抽出する処理に使用した入力サンプル
元図面(イメージ画像)を、表示部9で再マッピングさ
せた画像データの表示例である。図26は、その認識結
果の矩形閉ループを表示した例を示す図である。この認
識結果の矩形閉ループ画像データを、図25に示したス
キュー補正された建設図面の元の画像データと重ね合わ
せて表示することもできる。
【0129】なお、手書き図面で家図面の正反対方向の
スキュー補正が困難な場合、手書き図面を方眼紙に記述
して、スキュー補正はその方眼紙のマス目を利用して行
なうようにすると良い。また、やむをえず利用者の手作
業に委ねる場合、スキャナ読み込み時にできるだけスキ
ュー補正が不要な正対する図面を作成するように注意を
促すマニュアルを添えると良い。
【0130】ここで、図5に示したメインルーチンのス
テップ1の図面分割読取り・結合処理の詳細例を説明す
る。図27および図28は、その図面分割読取り・結合
処理のサブルーチンの例を示すフローチャートである。
このフローチャートでもステップをSと略記している。
【0131】そして、図29はここで認識しようとする
A2サイズの建設図面の一例を示し、この建設図面(家
屋の間取図)20を2分割して、A3サイズまで読取り
可能なイメージスキャナで半分ずつ2回読み取るものと
する。もし、A4サイズまでしか読取れないイメージス
キャナを使用する場合には、この建設図面20を4分割
して1/4ずつ4回読取ることになる。
【0132】図30は、建設図面認識装置の図1に示し
た表示部9によるイメージ分割読取り用のウインドの例
を示す。この図30以降の各図も参照しながら、図27
および図28に示すフローチャートに従って、図面分割
読取り・結合処理について説明する。
【0133】図面分割読取り・結合処理の指定によっ
て、イメージ分割読取りプログラムを軌道すると図27
および図28のフローチャートに示す処理を開始し、ま
ずステップ101で、図1における表示部9の表示画面
に、図30に示すようなイメージ分割読取り・ウインド
ウをオープンする。このウインドウは、イメージ分割読
取りの編集領域90内に、入力する建設図面全体の大き
さに対応する出力イメージ指定枠91を表示し、編集領
域90の左端に沿って、タッチパネルによるツールバー
が設けられており、そこに各種機能を選択するためのタ
ッチボタンを並べて表示している。
【0134】このイメージ分割読取りでは、出力イメー
ジ指定枠91内に表示されている分割イメージから1つ
のイメージを作成する。この出力イメージ指定枠91外
にあるイメージは無視する。
【0135】出力イメージ指定枠(出力イメージサイ
ズ)91は、分割イメージから1つのイメージを作成す
る際のイメージのサイズを表す。この出力イメージ指定
枠91は編集領域90の中央に表示される。この例で
は、出力イメージサイズ(読取り対象とする建設図面の
サイズと同じ)はA2サイズの横方向であるから、出力
イメージ指定枠91はA2サイズ相当(但し縮小されて
いる)の横長で、編集領域90はその約4倍の大きさ
(A0サイズ相当)になる。
【0136】そして、図27のステツプ102でスキャ
ナが指示されるのを待つ。その後、図30に示したイメ
ージ分割読取り・ウインドウのツールバー内のスキャナ
のタツチボタンが押されると、ステップ103に進んで
図31に示すイメージ読取りパネルをオープンする。
【0137】このイメージ読取りパネルには、読取りイ
メージ表示領域92の左側に、読取条件を設定するため
の、タツチパネルによる用紙サイズ選択部、用紙方向選
択部、読取り密度選択部、読取り濃度選択部が、それぞ
選択可能表示され、下部には同じくタッチパネルによる
プレビュー表示ボタン95、読取り実行ボタン96、お
よびキャンセルボタン97が表示される。
【0138】建設図面のイメージスキャナへのセット
は、はじめは図32の(a)に矢印で示すように、建設
図面20の表面の左上角を、同図(b)に示すように裏
返して画像読取部2であるイメージスキャナのプラテン
ガラス2a上に、左上角の基準点(三角マークの直角な
頂点)に合わせて載置し、図示しない圧板を閉じる。
【0139】そして、図27のステツプ104では図3
1に示した読取り条件設定用の各選択部の操作に応じて
読取り条件を設定し(図31に示す初期設定状態を必要
に応じて変更する)、ステツプ105でプレビュウ表示
ボタン95が押されたか否かを判断する。プレビュウ表
示ボタンが押されると、ステツプ106で低い解像度で
プレスキャンを行なって、ステツプ107でプレビュー
表示する。
【0140】そのプレビュー表示は、図33に示すよう
に、イメージ読取りパネルの読取りイメージ表示領域9
2内に、プレスキャンして読み取った分割イメージ画像
を表示し、オペレータが読取り画像の事前確認をできる
ようにする。ステツプ105でプレビュー表示でない
か、ステップ107でプレビュー表示をした後、ステツ
プ108で読取り実行ボタン96が押されたか否かを判
断する。
【0141】読取り実行ボタン96が押されると、ステ
ップ109へ進んで、本スキャンを実行し、ステツプ1
10で、図34に示すように、イメージ分割読取り・ウ
インドウの編集領域90の中央の出力イメージ指定枠9
1内に、読取った分割イメージ画像21を表示する。こ
の時すでに後述する仮保存イメージがあれば、出力イメ
ージ指定枠91内に同時に表示するか、最初はないので
表示されない。読取った分割イメージ画像21を出力イ
メージ指定枠91の左右方向の中央部に表示し、位置の
確認を容易にするためにその分割イメージ画像の四隅に
黒い正方形のマークを表示する。
【0142】その後、図28のステップ112へ進み、
表示位置変更の指示があるか否かを判断し、マウス操作
あるいはキーボードの矢印キーにより表示位置変更の指
示がなされると、その指示に従って表示位置を変更(上
下左右方向に移動)する。例えば、最初に読取った分割
イメージ画像21は、図35に示すように、出力イメー
ジ指定枠91内の左半部へ移動させ、次に読取る右半部
の分割イメージ画像との位置合わせを容易にするため
に、下端両隅の正方形のマーク分だけ下げる。
【0143】その後、ステップ114でイメージ分割読
取り・ウインドウ内のイメージ回転を指示するいずれか
のボタンが押されたか否かを判断するが、はじめの読取
り時にはイメージの回転は行なわないので、次にステツ
プ118へ進んで、保存のボタンが押されたか否かを判
断するが、はじめの読取り時には保存はしないので、ス
テップ119へ進んで、再びスキャナのボタンが押され
たか否かを判断する。そして、スキャナのボタンが押さ
れなければステップ112へ戻って表示位置変更の処理
を継続する。
【0144】図27のステップ108で図31に示した
読取り実行ボタン96が押されなかったときは、ステッ
プ111でキャンセルボタン97が押されたか否かを判
断し、押されなければステップ104へ戻って読取り条
件設定の処理を継続する。キャンセルボタンが押された
ときは、最初のステツプ101へ戻り、イメージ分割読
取り・ウインドウをオープンし、最初からやり直し可能
にする。
【0145】次に、建設図面の残りの分割画像を読取る
際には、図36の(a)に示す建設図面20の矢印で示
す左下角を、同図(b)に示す画像読取部2であるイメ
ージスキャナのプラテンガラス2a上に、裏返して左上
角の基準点(三角マークの直角な頂点)に合わせて載置
し、図示しない圧板を閉じる。
【0146】その後、イメージ分割読取り・ウインドウ
のスキャナボタンが再び押されると、ステツプ119か
らステツプ120へ進み、編集中のイメージ(出力イメ
ージ指定枠91内に表示しているイメージ)をメモリに
仮保存して、図27のステツプ103に戻る。そしてイ
メージ読取りパネルをオープンし、次の分割イメージ画
像の読取りを可能にする。
【0147】次に、建設図面の残りの分割画像を読取る
際には、図36の(a)に示す建設図面20の矢印で示
す右下角を、同図(b)に示す画像読取部2であるイメ
ージスキャナのプラテンガラス2a上に、裏返して左上
角の基準点(三角マークの直角な頂点)に合わせて載置
し、図示しない圧板を閉じる。そして、必要に応じて読
取り条件を変更し、プレビュー表示ボタン95が押され
ると、プレスキャンしてその読取った分割イメージ画像
を図37に示すように、イメージ読取りパネルの読取り
イメージ表示領域92内にプレビュー表示する。
【0148】その後、読取り実行ボタン96が押される
と、図27のステップ108からステツプ109へ進
み、本スキャンを実行し、ステツプ110で図38に示
すように、イメージ分割読取り・ウインドウの編集領域
90の中央の出力イメージ指定枠91内に、新たに読取
った分割イメージ画像22を表示する。この時すでに仮
保存イメージがあるので、その最初に読取った分割イメ
ージ画像21を出力イメージ指定枠91内に同時に表示
する。
【0149】そして、図28のステップ112,113
で表示位置の変更(上下左右方向に移動)を行ない、イ
メージ回転のいずれかのボタンが押されると、左90°
回転、右90°回転、180°回転のいずれかを判断
し、その判断結果に応じて図38の出力イメージ指定枠
91内に表示されている今読取った分割イメージ画像2
2を回転させる。この位置変更と回転の処理を、イメー
ジ読取りパネル内の保存ボタンあるいはスキャナボタン
が押されるまで継続する。
【0150】それによって、図39に示すように、分割
イメージ画像22を分割イメージ画像21に対して相対
移動させて位置合わせした後、図40に示すように分割
イメージ画像22を180°回転させて、分割イメージ
画像21と正確に結合させることができ、元の建設図面
全体のイメージ画像を復元することができる。この分割
イメージ画像データの相対移動及び回転は、この表示画
像データを記憶しているメモリ上でも行なわれている。
【0151】その後、イメージ分割読取りパネル上の保
存ボタンが押されると、図28のステップ118からス
テップ121へ進み、出力イメージ指定枠91内に表示
されている編集されたイメージを仮保存して、ステップ
122で図41に示す保存ダイアログをオープンする。
【0152】そこで、キーボードからファイル名が入力
されるとそれを表示し、OKボタンが押されるとステッ
プ124からステップ125へ進んで、編集されたイメ
ージのデータを入力されたファイル名を付けてファイル
に保存し、図5のメインルーチンへリターンする。この
ようにして保存されたイメージ画像データは、図42に
示すように、復元された建設図面全体のイメージ画像デ
ータである。
【0153】キャンセルボタンが押された場合は、ステ
ップ126からステップ127へ進み、保存ダイアログ
をクローズしてステップ112へ戻る。分割イメージ
は、4枚まで読取れる。3枚目以降の読取り時の操作
は、2枚目のときと同様である。
【0154】この図27および図28に示した図面分割
読取り・結合処理のサブルーチンのプログラムを含め、
前述の図5乃至図7に示した各フロチャートの制御プロ
グラムを全て、フロッピディスクや光ディスクなどの記
録媒体にコンピュータで読取り可能に記録して提供する
ことができる。その記録媒体に記憶されたプログラムを
読出してインストールすれば、一般的なパーソナルコン
ピュータでも、この発明による建設図面認識装置として
の機能を持たせることができる。
【0155】
【発明の効果】以上説明してきたように、従来はスキャ
ナの読取り許容範囲を超えるサイズの図面の読み取りは
かなり困難であったが、この発明によれば、大判の建設
図面でも、それを分割して複数回に分けて読み取ること
により、簡単に且つ精度よくその画像を読取って元の建
設図面全体のイメージ画像データを得ることができ、そ
のイメージ画像データを用いて、建設図面の輪郭及び骨
格(壁)を精度よく認識することができる。
【0156】また、従来正確な認識が困難であった、線
が途切れたり直線が多少傾いて記載された手書き図面
や、青焼きなどの比較的コントラストが低い図面や、ノ
イズの多い図面あるいは古い建設図面など、記載状態や
画質の悪い建設図面でも、簡単にその輪郭および骨格、
特に壁を精度良く認識することができる。
【0157】特に、最初に図面全体に対して認識した輪
郭及び骨格に基づいて、その認識対象を細分化するよう
にその対象範囲を限定し、その範囲毎に建設図面のイメ
ージ画像データの水平方向及び垂直方向の黒又は白ドッ
ト数計測配列データを作成し、その両方向のドット数計
測配列データに基づいて上記限定した各範囲内の建設図
面の輪郭及び骨格を認識することを、新たな輪郭又は骨
格を認識できなくなるまで繰り返すようにすれば、短い
壁等の骨格をも確実に認識でき、且つ実際には存在しな
い部分の輪郭や骨格を誤認識する恐れもなくなる。
【0158】また、その認識したデータをパソコンなど
に取り込んで利用すれば、増改築の際の見取り図などの
建設図面を容易且つ迅速に作成することが可能になる。
さらに、建設図面のイメージデータをランレングス符号
化した画像データとしてFAX通信等によって入力し、
その建設図面の輪郭及び骨格を認識することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による建設図面認識方法を実施する建
設図面認識装置の一実施形態の概略構成を示すブロック
図である。
【図2】図1の表示部9における再マッピングされた認
識結果の画像データの表示例を示す図である。
【図3】同じくスキュー補正された建設図面の入力画像
データを認識結果の画像データと重ね合わせて表示した
例を示す図である。
【図4】建設図面における外輪郭,外壁,内壁及び骨格
の定義を説明するための図である。
【図5】図1に示した建設図面認識装置による図面分割
読み取り・結合処理及び建設図面認識処理のメインルー
チンを示すフロー図である。
【図6】図5におけるステッブ7及び9の壁の抽出(認
識)処理のサブルーチンのフロー図である。
【図7】同じく壁の位置を認識する2等分探索法を実行
処理するフロー図である。
【図8】調査対象領域内の壁候補とそれによる領域分割
例を示す説明図である。
【図9】調査対象領域内の壁候補とそれによる領域分割
例及び壁候補によって細分化された領域群のネストN
o.とその解析処理順序の一例を示す説明図である。
【図10】建築図面(家屋の間取り図)の画像データと
その全領域から作成した水平及び垂直方向の黒ドット数
計測配列データの具体例を示す図である。
【図11】同じくその他の具体例を示す図である。
【図12】図10の(c)に示した垂直方向の黒ドット
数計測配列データを拡大して示す図である。
【図13】図6のステップ26におけるピークの両側又
は片側に壁の両面を絞り込む処理の説明図である。
【図14】図7のステップ43における領域幅の分割処
理の説明図である。
【図15】図7のステップ44,45における対象領域
の壁調査による判断の説明図である。
【図16】図7に示した2等分割探索処理による壁のサ
ンプル(壁候補)の分析例を示す説明図である。
【図17】この発明による簡単な建設図面の壁認識例の
説明図である。
【図18】図5のフロー図に従った具体的な建設図面の
認識処理手順の例を示す説明図である。
【図19】図18の続きの説明図である。
【図20】図19の続きの説明図である。
【図21】解析結果データのメモリへの格納内容の一例
を示す説明図である。
【図22】図10に示した建築図面の調査対象領域を限
定した画像データとそれに基づく水平及び垂直方向の黒
ドット数計測配列データの例を示す図である。
【図23】図22より調査対象領域をさらに限定した画
像データとそれに基づく水平及び垂直方向の黒ドット数
計測配列データの例を示す図である。
【図24】図22より調査対象領域をさらに限定した他
の部分の画像データとそれに基づく水平及び垂直方向の
黒ドット数計測配列データの例を示す図である。
【図25】図1の表示部9における再マッピングされた
建設図面の入力画像データの表示例を示す図である。
【図26】同じくその建設図面の入力画像データによる
輪郭及び骨格の認識結果の表示例を示す図である。
【図27】図5のフロー図におけるステツプ1の図面分
割読取り・結合処理のサブルーチンをの内容を示すフロ
ー図である。
【図28】同じくその続きのフロー図である。
【図29】分割読取りを行なう対象とする建設図面の一
例を示す平面図である。
【図30】図1における表示部9の表示画面に表示する
イメージ分割読取りウインドウの例を示す図である。
【図31】同じくイメージ読取りパネルの表示例を示す
図である。
【図32】1回目の読取り時における建設図面を画像読
取部のプラテンガラス上にセットする際の位置合わせに
ついてのの説明図である。
【図33】1回目の読取りに際してのイメージ読取りパ
ネルによるプレビュー表示の例を示す図である。
【図34】1回目の本読取りによるイメージ分割読取り
ウインドウでの分割イメージ画像の表示例を示す図であ
る。
【図35】同じくその分割イメージ画像の表示位置を変
更した状態を示す図である。
【図36】2回目の読取り時における建設図面を画像読
取部のプラテンガラス上にセットする際の位置合わせに
ついてのの説明図である。
【図37】2回目の読取りに際してのイメージ読取りパ
ネルによるプレビュー表示の例を示す図である。
【図38】2回目の本読取りによるイメージ分割読取り
ウインドウでの分割イメージ画像の表示例を示す図であ
る。
【図39】同じくその2回目に読取った分割イメージ画
像22の表示位置を変更した状態を示す図である。
【図40】図35に示す状態から分割イメージ画像22
を180°回転させた状態を示す図である。
【図41】保存ダイアログの表示例を示す図である。
【図42】復元されて保存された建設図面のイメージ画
像データの例を示す図である。
【符号の説明】
1:全体制御部(CPU) 2:画像読取部 2a:プラテンガラス 3:通信制御部 4:メモリ 5:自動スキュー補正部 6:ドット数計測配列データ作成部 7:輪郭・骨格認識部 8:再マッピング制御部 9:表示部 10:操作入力部 11:外部記憶装置 12:印刷装置 13:画像分割読取り・結合部 14:バス 20:建設図面 21,22:分割イメージ画像 90:イメージ分割読取りの編集領域 91:出力イメージ指定枠 92:読取りイメージ表示領域

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イメージスキャナで一度に読み切れない
    大判の建設図面を分割して、その各部分の画像を前記イ
    メージスキャナで順次読取り、その読取った各分割イメ
    ージ画像データをコンピュータのメモリ又は記憶装置上
    で元の一枚の建設図面のイメージ画像データに復元し、
    その復元したイメージ画像データに対して、水平方向及
    び垂直方向の黒又は白ドット数を計測して水平及び垂直
    方向のドット数計測配列データを作成し、その作成した
    水平方向及び垂直方向のドット数計測配列データに基づ
    いて建設図面の輪郭及び骨格を認識することを特徴とす
    る建設図面認識方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の建設図面認識方法におい
    て、 前記イメージスキャナで分割して読取った建設図面の各
    分割イメージ画像データをコンピュータのメモリ又は記
    憶装置上で元の一枚の建設図面のイメージ画像データに
    復元する際に、後から読取った分割イメージ画像データ
    を、前に読取った分割イメージ画像データに対して相対
    位置の移動及び回転を行なって結合することを特徴とす
    る建設図面認識方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の建設図面認識方法
    において、 先に認識した輪郭及び骨格に基づいて認識範囲を限定
    し、その限定した各認識範囲毎に前記イメージ画像デー
    タの水平方向及び垂直方向の黒又は白ドット数を計測し
    て再度水平及び垂直方向のドット数計測配列データを作
    成し、その作成した水平方向及び垂直方向のドット数計
    測配列データに基づいて前記限定した各範囲内の建設図
    面の輪郭及び骨格を認識することを、新たな輪郭又は骨
    格を認識できなくなるまで繰り返すことを特徴とする建
    設図面認識方法。
  4. 【請求項4】 建設図面の画像を分割して読取った複数
    の分割イメージ画像データを入力する画像データ入力手
    段と、 該手段によって入力した建設図面の分割された各部分の
    分割イメージ画像データを複数記憶して、メモリ又は記
    憶装置上で元の1枚の建設図面のイメージ画像データに
    復元する分割読取り・結合手段と、 該手段によって復元されたイメージ画像データの水平方
    向及び垂直方向の黒又は白ドット数を計測して水平及び
    垂直方向のドット数計測配列データを作成するドット数
    計測配列データ作成手段と、 該手段によって作成された水平及び垂直方向のドット数
    計測配列データに基づいて建設図面の輪郭及び骨格を認
    識する輪郭・骨格認識手段とを有することを特徴とする
    建設図面認識装置。
  5. 【請求項5】 前記画像データ入力手段が、建設図面の
    画像を分割して読取ってその各分割イメージ画像データ
    を入力するイメージスキャナである請求項4記載の建設
    図面認識装置。
  6. 【請求項6】 建設図面の画像を分割して読取った分割
    イメージ画像データのランレングスを符号化した符号化
    分割画像データを入力する画像データ入力手段と、 該手段によって入力した建設図面の符号化分割イメージ
    画像データを復号して複数記憶し、メモリ又は記憶装置
    上で元の1枚の建設図面のイメージ画像データに復元す
    る分割読取り・結合手段と、 該手段によって復元されたイメージ画像データの水平方
    向及び垂直方向の黒又は白ドット数を計測して水平及び
    垂直方向のドット数計測配列データを作成するドット数
    計測配列データ作成手段と、 該手段により作成されたて水平及び垂直方向のドット数
    計測配列データに基づいて建設図面の輪郭及び骨格を認
    識する輪郭・骨格認識手段とを有することを特徴とする
    建設図面認識装置。
  7. 【請求項7】 前記画像データ入力手段が、前記符号化
    分割イメージ画像データを通信により受信して入力する
    画像データ受信手段である請求項6記載の建設図面認識
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれか一項に記載の
    建設図面認識装置において、 前記分割読取り・結合手段が、前記画像データ入力手段
    によって入力して記憶した複数の分割イメージ画像デー
    タによる各分割イメージを、表示部の編集領域内に表示
    する元の建設図面のサイズに相当する出力イメージ枠内
    に同時に表示する手段と、該手段によって表示された複
    数の分割イメージに対して相対位置の移動及び回転を可
    能にする手段と、該手段によって前記複数の分割イメー
    ジが相対位置を移動され回転されることによって前記メ
    モリ又は記憶装置上で元の1枚の建設図面画のイメージ
    画像データに復元する手段とを有することを特徴とする
    建設図面認識装置。
  9. 【請求項9】 請求項4乃至8のいずれか一項に記載の
    建設図面認識装置において、 前記輪郭・骨格認識手段によって先に認識した輪郭及び
    骨格に基づいて認識範囲を限定し、その限定した各認識
    範囲毎に前記ドット数計測配列データ作成手段に前記イ
    メージ画像データの水平方向及び垂直方向の黒又は白ド
    ット数を計測して再度水平及び垂直方向のドット数計測
    配列データを作成させ、その作成した水平方向及び垂直
    方向のドット数計測配列データに基づいて、前記輪郭・
    骨格認識手段に前記限定した各範囲内の建設図面の輪郭
    及び骨格を認識させることを、新たな輪郭又は骨格を認
    識できなくなるまで繰り返す制御手段を設けたことを特
    徴とする建設図面認識装置。
  10. 【請求項10】 コンピュータによって建設図面を認識
    するための制御プログラムを記録した記録媒体であっ
    て、 前記コンピュータを、 建設図面の画像を分割して読取った複数の分割イメージ
    画像データを入力する画像データ入力手段と、 該手段によって入力した建設図面の分割された各部分の
    分割イメージ画像データを複数記憶して、メモリ又は記
    憶装置上で元の1枚の建設図面のイメージ画像データに
    復元する分割読取り・結合手段と、 該手段によって復元されたイメージ画像データの水平方
    向及び垂直方向の黒又は白ドット数を計測して水平及び
    垂直方向のドット数計測配列データを作成するドット数
    計測配列データ作成手段と、 該手段によって作成された水平及び垂直方向のドット数
    計測配列データに基づいて建設図面の輪郭及び骨格を認
    識する輪郭・骨格認識手段として機能させるための制御
    プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009193564A (ja) * 2008-01-18 2009-08-27 Tomo Data Service Co Ltd 位置検出装置および位置検出プログラム並びに施設図面データ
CN112200097A (zh) * 2020-10-14 2021-01-08 广州大学 基于建筑图纸的室内管线自动识别方法
WO2023182433A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 野原ホールディングス株式会社 図面認識システム及び図面認識方法

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