JPH11258396A - 多層膜x線反射鏡およびそれを用いたレーザープラズマx線発生装置 - Google Patents

多層膜x線反射鏡およびそれを用いたレーザープラズマx線発生装置

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JPH11258396A
JPH11258396A JP7833698A JP7833698A JPH11258396A JP H11258396 A JPH11258396 A JP H11258396A JP 7833698 A JP7833698 A JP 7833698A JP 7833698 A JP7833698 A JP 7833698A JP H11258396 A JPH11258396 A JP H11258396A
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久貴 竹中
Takayasu Mochizuki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長範囲69.5Å〜124 Åで高い軟X線反射率
を有する多層膜X線ミラーあるいは高い軟X線反射率を
有し、かつ、高熱安定な多層膜X線ミラーの実現と大き
な集光立体角をもつレーザープラズマX線発生装置の実
現。 【解決手段】 多層膜X線ミラーの一方の層の材料とし
てRuあるいはRhを使用し、他の一方の層にBeを使用す
る、あるいは、一方の層の材料として金属同士の化合物
あるいは金属にB 、C 、O 、N などの軽元素を添加させ
た材料を使用し、他の一方の層にBeを使用する。これら
他X線反射鏡を用いて構成するX線光学系をX線射出部
として組み込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体材料など各種
の材料の化学状態、化学組成、不純物濃度なかでも軽元
素を高感度で分析する装置に必要な軟X線を選択する分
光素子や微細加工・X 線顕微鏡・X 線望遠鏡などに必要
な多層膜X線反射鏡とこれらを用いて構成される高効率
レーザープラズマX線源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】様々な結像光学系において、波長が短く
なると解像度が向上するために、使用光の短波長化が進
められている。一方、光の波長が短くなると、特に波長
が数100 Å以下になると反射率が極端に低下しほとんど
反射率は実質上零になってしまう。しかし、例えば第1
図のように2種類の物質層を一定の厚みで交互に規則正
しく積層させるとブラッグ回折を利用した高反射率の直
入射反射鏡(多層膜反射鏡)が実現される。
【0003】特に波長が130 Ånm近傍の軟X線に対して
はMo層とSi層を数nmずつ規則正しく交互に数10層以上積
層させたMo/Si 多層膜では60数%もの直入射反射率が得
られるため、X線縮小露光やX線顕微鏡,天体望遠鏡な
どの反射鏡として広く利用されるようになってきた。ま
たX線源としてはシンクロトロン放射光(SR)、レー
ザープラズマX線(LPX)、ガスピンチプラズマ(G
PP)が用いられているがシンクロトロン放射光は加速
器を用いた大がかりで且つ高価な装置を必要とし、ガス
ピンチプラズマは輝度が数桁低い光源であるため、輝度
が1012W/cm2 と大きく、比較的コンパクトなレーザプ
ラズマX線が前記応用の実用光源として有望である。し
かし、第2図に示すようにパルスレーザー光で励起され
るレーザープラズマX線源ではターゲット材料の蒸気、
微粒子の蒸発があるため、これがX線反射鏡を代表とす
るX線光学系に付着すればその性能を損なう。これを阻
止するため反射鏡との間に機械的に同期するシャッター
を挿入したり、バッファーガスを入れたり、又は反射鏡
を距離的に遠くに配置したりして発生するX線を集光し
利用に供している。しかしいずれにしても反射鏡は点源
であるレーザープラズマX線源からは離れた場所に配置
せざるを得ないため、X線の利用効率が悪いという欠点
があり、その実用化が妨げられていた。一方これらの応
用において更に解像度を向上させようとすると130 Å近
傍より波長の短い軟X線を使用する必要があった。しか
しながらMo/Si 多層膜を波長124 Å以下(SiのL 吸収端
以下)で使用すると直入射反射率が数〜10数%と極端に
低下し、実用上使用できなかった。そこでMoとB4C など
の組み合わせの多層膜X線反射鏡の適用がはかられてき
たがこれでも30%程度の反射率しか得られず実用には適
さなかった。最近、MoとBeの層を交互に積層させた多層
膜X線反射鏡が作製され、この多層膜X線反射鏡でBeの
吸収端直上波長(111 Å直上)において60%を越える直
入射反射率が得られることが見出され、上記応用等にお
いて波長の短い軟X線でも高反射率を得ることにより解
像度向上がはかられることが期待されるようになってき
た。また最近、化学的に不活性な希ガス元素を低温にて
液化又は固化した状態、又は液体に近い蒸気密度の低温
ガス状態にして、これをレーザープラズマX線源(LP
X)のターゲット材として用い、反射鏡他のX線光子系
へのターゲット粒子の付着を無くしたクライオターゲッ
トが発明(特許第2614457号)されLPXは実用
化の道を歩み始めたと云える。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題】通常、X線結像光
学系では第1図のような多層膜反射鏡を複数枚使用する
ので一般に光学系全体ではX線集光・透過率が大幅に低
下する。そのため反射鏡1枚当たりに少しでも高い反射
率が求められている。
【0005】MoとBeの組み合わせでは実際に成膜すると
MoやBeが凝集するため各層の界面のあらさが大きくな
り、この粗さの影響のため、理想構造での計算上の反射
率に比べ20%程度も低下する問題があった。また、Mo/B
e の組み合わせでは、Beの融点が1270℃程度と低いた
め、Mo/Si 多層膜X線反射鏡と同様、高輝度の軟X線の
使用や使用環境の高温化によって反射率が急激に低下
し、安定に使用できないという耐熱性の問題も存在し
た。更にMoとBeの組み合わせの多層膜X線反射鏡では波
長が111 Å以下になると極端に反射率が低下するため、
この波長以下では使用できないという問題も存在した。
一方、クライオターゲットとして典型的な例であるXe
(キセノン)クライオターゲットレーザープラズマX線
源では波長108 Å付近にて発光スペクトル強度が最も強
いことが本発明者の一人、望月により見いだされた*
これらの波長で十分な反射率(50%以上)を与える反
射鏡は現在存在していない。またクライオターゲットを
用いる最大の利点、即ちターゲット粒子の付着を避けら
れるため反射鏡を線源近傍に配置でき、大きな集光立体
角を持つ集光光子系を形成出来るという利点を生かすに
は強力なX線やプラズマからの散乱レーザー光に曝され
ても安定に高反射率を保つ長寿命の反射鏡が必要である
が、従来の反射鏡ではこれらの要求を満たすものは無
い。(* 引用文献 T. Mochizuki et al., Appl. Phys.
Lett. (1998) Jan. to be published)
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は(1) 一方の層の材料としてRuあるいはRhを
使用し、他の一方にBeを使用したこと、(2) 一方の層の
材料として金属同士の化合物あるいは金属にB 、C 、O
、N などの軽元素を添加させた材料を使用したことを
特徴とする多層膜X線反射鏡とそれを用いて構成するX
線光学系をX線射出部として組み込んであることを特徴
とする高輝度、高効率、長寿命のレーザプラズマX線装
置を要旨とするものである。
【0007】
【作用】本手段は反射率向上のためMo/Be 多層膜におい
てMoの代わりにRhを使用した多層膜を作製し波長115 Å
で反射率測定を行ったところ、反射率が4%向上したこ
とに端を発する。このことはMoよりも光学定数が適した
材料がある可能性を示していた。そこでMoよりもこの波
長近傍では適した光学定数の材料であるRu、更にMoとRu
あるいはRhとの合金、RuとRhの合金をMoの代わりに使用
するとX線反射率は高まることになる。
【0008】更につけ加えると、反射率は光学定数に大
きく依存するが多層膜の層界面の粗さが大きくなると得
られる反射率は計算値に比べ低下する。一方、B 、C 、
O 、N などの元素を添加させた合金や金属は数nm〜数10
nmの厚みの極薄層とすると通常非晶質層となり易く、非
晶質になると合金や金属の単体層よりも層界面が滑らか
になる。そこでこれらの元素を添加させた合金をMoの代
わりに使用すると反射率向上の効果が出現することにな
る。このため一方の層にこのような物質を用い、かつ、
他の一方の層にBeを用いた多層膜を、(1)X 線・軟X
線を利用した各種分析に適用した場合、多層膜の反射率
がBe層以外の層にMo層を用いた多層膜よりも向上するた
め、感度や精度が向上し、(2)X 線リソグラフィーに
適用した場合、Be層以外の層にMoを用いた多層膜よりも
(1)と同様の理由でスループットの向上がはかれるよ
うになる。
【0009】また、Beも含め金属にB 、C 、O 、N など
他元素を添加あるいは化合させた物質は一般に金属単体
よりも融点が高くなることが多く、かつ、層間の拡散も
抑制される。このためこれらの物質を多層膜の構成材料
として用いると耐熱性が向上するのでこれらの物質を利
用した多層膜を(1)X 線・軟X 線を利用した各種分析
に適用した場合、耐熱性が従来の多層膜反射鏡よりも向
上するため、使用中での反射率の変化が従来の反射鏡よ
りも少なくなり、精度や確度が向上する、(2)X 線リ
ソグラフィーに適用した場合は、(1)と同様の理由で
適性露光時間を正確に決められるようになる、更に
(3)多層膜自身の寿命が延びるなどの作用を有するこ
とになる。
【0010】さらに、本発明の反射鏡では108 Å近辺で
も充分高い反射率(50%)を得ることができるので、特
にクライオターゲットを用いたレーザープラズマX線源
用の高効率で且つ寿命の長い集光光学系が実現できるな
どの作用がある。特に縮小投影リソグラフィーのスルー
プットを実用レベルにまで向上させるなどの作用があ
る。またX線加工の速度を早くするなどの作用もある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、実施例に沿って発明の実施
の形態例を説明する。
【0012】
【実施例1】複数個の原料ターゲットを備えたRFマグネ
トロンスパッタ装置を用い、成膜室を10-8Torr台に排気
後、Arガスを成膜室に導入して成膜室内を3 ×10-3Torr
の圧力のAr雰囲気にした後、放電を起こし、Mo層とBe層
を繰り返し積層させた多層膜を作製した。Mo層とBe層の
ペアの数は40で周期長6nm とした。Mo層とBe層の一層ず
つの厚みを加えた厚み(周期長D)に対するMoの厚みdM
o を10〜90%の範囲の中で変化させた。この多層膜の波
長と反射率との関係を放射光利用の反射率計を用いて測
定した結果を表1に示す。Mo層の厚みが周期長の50%の
とき最大の反射率を示しその値は62%であった。また、
Mo層の厚みが周期長の20%から70%の範囲で反射率が40
%以上と高い値を示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【実施例2】実施例1と同様にしてN を5at.%添加した
Mo-N層とN を5at.%添加したBe-N層を繰り返し積層させ
た多層膜を作製した。Mo-N層とBe-N層のペアの数は40で
周期長6nm のものとペアの数が80で周期長5.6nm のもの
を作製した。Mo-N層とBe-N層の一層ずつの厚みを加えた
厚みDに対するMoの厚みdMo-N を10〜90%の範囲の中で
変化させた。実施例1と同様この多層膜の波長と反射率
との関係を反射率計を用いて測定したところ、周期長6n
m のものは波長114 Åの軟X線に対しMo-N層の厚みが周
期長の50%のとき反射率69%を示し、また、実施例1と
同様、Mo-N層の厚みが周期長の20%から70%の範囲で反
射率が45%以上と高い値を示した。更に、周期長6nm の
ものは波長108 Åの軟X線に対しMo-N層の厚みが周期長
の55%のとき反射率がほぼ51%を示し、また、実施例1
と同様、Mo-N層の厚みが周期長の45%から70%の範囲で
反射率が45%以上と110 Å以下の波長に対しては従来に
無い高い値を示した。
【0015】
【実施例3】実施例1と同様、スパッタ法により一つの
層にRhを用い、他の一つの層にBeを使用し、これらの層
構成を繰り返した多層膜を作製した。Rh層とBe層のペア
の数は40で周期長6nm とした。Rh層とBe層の一層ずつの
厚みを加えた厚み(周期長D)に対するRhの厚みdRh を
10〜60%の範囲の中で変化させた。この多層膜の波長と
反射率との関係を放射光利用の反射率計を用いて調べた
結果を表1に示す。Rh層の厚みが周期長の30%のとき最
大の反射率を示し、その値は65%であった。また、Rh層
の厚みが周期長の20%から70%の範囲で反射率が30%以
上と比較的高い値を示し、Rh層の厚みが周期長の20%か
ら40%の範囲で反射率が55%以上と極めて高い値を示し
た。
【0016】
【表2】
【0017】
【実施例4】実施例1と同様にしてスパッタ法により一
つの層にRuを用い、他の一つの層にBeを使用し、この繰
り返し多層膜を作製した。Ru層とBe層のペアの数は40で
周期長6nm とした。Ru層とBe層の一層ずつの厚みを加え
た厚み(周期長D)に対するRuの厚みdRu を10〜90%の
範囲の中で変化させた。この多層膜の波長と反射率との
関係を放射光利用の反射率計を用いて調べた結果を表1
に示す。Ru層の厚みが周期長の50%のとき最大の反射率
を示し、その値は67%であった。また、Ru層の厚みが周
期長の30%から70%の範囲で反射率が50%以上と高い値
を示し、Ru層の厚みが周期長の30%から60%の範囲で反
射率が55%以上と極めて高い値を示した。
【0018】
【表3】
【0019】
【実施例5】実施例1と同様にしてスパッタ法により一
つの層にMo-Rh 合金を用い、他の一つの層にBeを使用
し、これらを繰り返した多層膜を作製した。Mo-Rh 層と
Be層のペアの数は40で周期長6nm とした。周期長に対す
るMo-Rh の厚みを10〜90%の範囲の中で変化させ、Moと
Rhの組成比を10〜90%まで変化させたものをそれぞれ作
製した。これら多層膜の波長と反射率反射率との関係を
実施例1と同様にして調べたところ、Mo-Rh 合金におい
てRhの組成比が30%から70%の範囲で、dMo-Rh/Dが30〜
70%の範囲の多層膜が直入射角(多層膜の放線からの傾
き角)3 ゜、ピーク波長114 Å近傍で反射率60%を越え
る極めて高い値を示した。特にMo-Rh 合金においてRhの
組成比が50%でdMo-Rh/Dが45%の場合、上記反射率が72
%という高い値を示した。
【0020】
【実施例6】実施例1と同様にしてスパッタ法により一
つの層にMo-Ru 合金を用い、他の一つの層にBeを使用
し、これらの繰り返し多層膜を作製した。Mo-Ru 層とBe
層のペアの数は40で周期長6nm とした。周期長に対する
Mo-Ru の厚みを10〜90%の範囲の中で変化させ、MoとRu
の組成比を10〜90%まで変化させたものをそれぞれ作製
した。これら多層膜の波長と反射率反射率との関係を実
施例1と同様にして調べたところ、Mo-Ru 合金において
Ruの組成比が30%から70%の範囲で, dMo-Ru/Dが30〜70
%の範囲の多層膜が直入射角(多層膜の放線からの傾き
角)3 ゜、ピーク波長112Å近傍から117 Å近傍の広い
範囲で反射率60%を越える極めて高い値を示した。特に
Mo-Ru 合金においてRuの組成比が50%でdMo-Ru/Dが40%
の場合、上記反射率が72%という高い値を示した。
【0021】
【実施例7】実施例1と同様にしてスパッタ法により一
つの層にRu-Rh 合金を用い、他の一つの層にBeを使用
し、この繰り返し多層膜を作製した。Ru-Rh層とBe層の
ペアの数は40で周期長6nm とした。周期長に対するRu-R
h の厚みを10〜90%の範囲の中で変化させ、RuとRhの組
成比を10〜90%まで変化させたものをそれぞれ作製し
た。これら多層膜の波長と反射率との関係を実施例1と
同様にして調べたところ、Ru-Rh 合金においてRhの組成
比が30%から70%の範囲で、dRu-Rh/Dが10〜60%の範囲
の多層膜が、直入射角3 ゜、ピーク波長113 Å近傍で反
射率60%を越える極めて高い値を示した。特にRu-Rh 合
金においてRuの組成比が50%でdMo-Ru/Dが25%の場合、
上記反射率が78%という高い値を示した。
【0022】
【実施例8】実施例1と同様にして、一方の層にMoを使
用し、他の一方の層にB-Be化合物使用してこれらを繰り
返し積層させた多層膜を作製した。Mo層とB-Be化合物層
のペアの数は60で周期長6nm とした。B-Be化合物層のB
とBeの組成比を20%〜90%まで変化させ、周期長Dに対
するMoの厚みdMoを10〜90%の範囲の中で変化させた。
この多層膜の波長と反射率との関係を実施例1と同様に
して調べたところ、dMo/D が30〜70%の範囲の多層膜
が、直入射角3 ゜、ピーク波長115 Å近傍で反射率50%
を越える比較的高い値を示した。特にBe化合物としてB2
BeおよびB5Beを使用した場合、最大反射率は60%を越え
た。またこれら多層膜を10-5Torrの真空中で400 ℃、1
時間加熱した後、加熱前と同一の反射率測定を行ったと
ころ反射率の低下は5 〜18%であり、耐熱性に優れるこ
とを示した。特に、B2BeおよびB6Beを使用した場合、反
射率の低下が5 〜9 %と低く良好な耐熱性を示した。
【0023】
【参考例1】実施例1で作製したMo/Be 多層膜を実施例
7と同一の加熱を行った後、加熱前と同一の反射率測定
を行ったところ反射率は加熱前の反射率に比べて45%低
下した。
【0024】
【実施例9】実施例1と同様にして、一方の層にMo-Rh
を使用し、他の一方の層にB-Be化合物使用してこれらを
繰り返し積層させた多層膜を作製した。Mo-Rh 層とB-Be
化合物層のペアの数は60で周期長6nm とした。Mo-Rh 合
金においてRhの組成比を30%から70%の範囲で変化さ
せ、B-Be化合物層のB とBeの組成比を20%〜90%の範囲
で変化させ、周期長Dに対するMo-Rh の厚みdMo-Rhを30
〜70%の範囲の中で変化させた。この多層膜の波長と反
射率との関係を実施例1と同様にして調べたところ、Mo
-Rh 合金においてRhの組成比が30%から70%、dMo-Rh/D
が40〜60%、B-BeにおけるB の組成比が30〜90%の範囲
になる多層膜が、直入射角3 ゜、ピーク波長114 Å近傍
で反射率50%を越える比較的高い値を示した。またこれ
ら多層膜を10-5Torrの真空中で400 ℃、1 時間加熱した
後、加熱前と同一の反射率測定を行ったところ反射率の
低下は5 〜20%であり、Mo/Be 多層膜より耐熱性に優れ
ることを示した。
【0025】
【実施例10】実施例1と同様にして、一方の層にMo-R
u を使用し、他の一方の層にB-Be化合物使用してこれら
を繰り返し積層させた多層膜を作製した。Mo-Ru 層とB-
Be化合物層のペアの数は60で周期長6nm とした。Mo-Ru
合金においてRuの組成比を30%から70%の範囲で変化さ
せ、B-Be化合物層のB とBeの組成比を20%〜90%の範囲
で変化させ、周期長Dに対するMo-Ru の厚みdMo-Ruを30
〜70%の範囲の中で変化させた。この多層膜の波長と反
射率との関係を実施例1と同様にして調べたところ、Mo
-Ru 合金においてRuの組成比が30%から70%、dMo-Rh/D
が40〜60%、B-BeにおけるB の組成比が30〜90%の範囲
になる多層膜が、直入射角3 ゜、ピーク波長114 Å近傍
で反射率50%を越える比較的高い値を示した。またこれ
ら多層膜を10-5Torrの真空中で400 ℃、1 時間加熱した
後、加熱前と同一の反射率測定を行ったところ反射率の
低下は5 〜22%であり、Mo/Be 多層膜より耐熱性に優れ
ることを示した。
【0026】
【実施例11】実施例1と同様にして、一方の層にRh-R
u を使用し、他の一方の層にB-Be化合物使用してこれら
を繰り返し積層させた多層膜を作製した。Rh-Ru 層とB-
Be化合物層のペアの数は60で周期長6nm とした。Rh-Ru
合金においてRuの組成比を30%から70%の範囲で変化さ
せ、B-Be化合物層のB とBeの組成比を20%〜90%の範囲
で変化させ、周期長Dに対するRh-Ru の厚みdRh-Ruを10
〜60%の範囲の中で変化させた。この多層膜の波長と反
射率との関係を実施例1と同様にして調べたところ、Rh
-Ru 合金においてRuの組成比が30%から70%、dRh-Ru/D
が20〜40%、B-BeにおけるB の組成比が30〜90%の範囲
になる多層膜が、直入射角3 ゜、ピーク波長114 Å近傍
で反射率60%を越える比較的高い値を示した。またこれ
ら多層膜を10-5Torrの真空中で400 ℃、1 時間加熱した
後、加熱前と同一の反射率測定を行ったところ反射率の
低下は5 〜24%であり、Mo/Be 多層膜より耐熱性に優れ
ることを示した。
【0027】
【実施例12】実施例1と同様にしてスパッタ法により
一つの層としてC を添加したRu-Rh 合金を用い、他の一
つの層にBeを使用し、この繰り返し多層膜を作製した。
C 添加Ru-Rh 層とBe層のペア数40で周期長6nm およびペ
ア数80で周期長5.6nm とした。周期長に対するC 添加Ru
-Rh の厚みを25%とし、RuとRhの組成比を50%の多層膜
を作製した。これら多層膜の波長と反射率反射率との関
係を実施例1と同様にして調べたところ、C 添加Ru-Rh
合金においてC の組成比が2 %から20%の範囲で、直入
射角3 ゜、ピーク波長113 Å近傍で周期長6nm の多層膜
は反射率55%を越える高い値を示した。また、周期長5.
6nm の多層膜においては波長108 Åで反射率が53%が得
られた。更に、これら多層膜を10-5Torrの真空中で400
℃、1 時間加熱した後、加熱前と同一の反射率測定を行
ったところ反射率の低下は4 〜14%であり、耐熱性に優
れることを示した。
【0028】
【実施例13】実施例1と同様にしてスパッタ法により
一つの層としてB を添加したRu-Rh 合金を用い、他の一
つの層にBeを使用し、この繰り返し多層膜を作製した。
B 添加Ru-Rh 層とBe層のペアの数は40で周期長6nm とし
た。周期長に対するB 添加Ru-Rh の厚みを25%とし、Ru
とRhの組成比を50%の多層膜を作製した。これら多層膜
の波長と反射率反射率との関係を実施例1と同様にして
調べたところ、B 添加Ru-Rh 合金においてB の組成比が
1 %から20%の範囲で、直入射角3 ゜、ピーク波長113
Å近傍で反射率55%を越える高い値を示した。またこれ
ら多層膜を10-5Torrの真空中で400 ℃、1 時間加熱した
後、加熱前と同一の反射率測定を行ったところ反射率の
低下は7 〜20%であり、Mo/Be 多層膜より耐熱性に優れ
ることを示した。
【0029】
【実施例14】実施例1と同様にしてスパッタ法により
一つの層としてO を添加したRu-Rh 合金を用い、他の一
つの層にBeを使用し、この繰り返し多層膜を作製した。
O 添加Ru-Rh 層とBe層のペアの数は40で周期長6nm とし
た。周期長に対するO 添加Ru-Rh の厚みを25%とし、Ru
とRhの組成比を50%の多層膜を作製した。これら多層膜
の波長と反射率反射率との関係を実施例1と同様にして
調べたところ、O 添加Ru-Rh 合金においてこのO の組成
比が2 %から20%の範囲で、直入射角3 ゜、ピーク波長
113 Å近傍で反射率55%を越える高い値を示した。また
これら多層膜を10-5Torrの真空中で400 ℃、1 時間加熱
した後、加熱前と同一の反射率測定を行ったところ反射
率の低下は6 〜17%であり、Mo/Be 多層膜より耐熱性に
優れることを示した。
【0030】
【実施例15】実施例1と同様にしてスパッタ法により
一つの層としてN を添加したRu-Rh 合金を用い、他の一
つの層にBeを使用し、この繰り返し多層膜を作製した。
N 添加Ru-Rh 層とBe層のペアの数は40で周期長6nm とし
た。周期長に対するN 添加Ru-Rh の厚みを25%とし、Ru
とRhの組成比を50%の多層膜を作製した。これら多層膜
の波長と反射率反射率との関係を実施例1と同様にして
調べたところ、N 添加Ru-Rh 合金においてRu-Rh に対す
るN の組成比が2 %から20%の範囲で、直入射角3 ゜、
ピーク波長113 Å近傍で反射率55%を越える高い値を示
した。またこれら多層膜を10-5Torrの真空中で400 ℃、
1 時間加熱した後、加熱前と同一の反射率測定を行った
ところ反射率の低下は6 〜16%であり、耐熱性に優れる
ことを示した。
【0031】
【実施例16】実施例12と同様にしてスパッタ法によ
り一つの層としてCを添加したMoを用い、他の一つの層
にBeを使用し、この繰り返し多層膜を作製した。C 添加
Mo層とBe層のペアの数は40で周期長6nm とした。周期長
に対するC 添加Moの厚みが40%の多層膜を作製した。こ
れら多層膜の波長と反射率反射率との関係を実施例1と
同様にして調べたところ、C添加MoにおいてMoに対する
Cの組成比が2 %から20%の範囲で、直入射角3 ゜、ピ
ーク波長113 Å近傍で反射率55%を越える高い値を示し
た。またこれら多層膜を10-5Torrの真空中で400 ℃、1
時間加熱した後、加熱前と同一の反射率測定を行ったと
ころ反射率の低下は1 〜9 %であり、耐熱性に優れるこ
とを示した。
【0032】
【実施例17】実施例1と同様にしてスパッタ法により
一つの層にRu-Rh 合金を用い、他の一つの層にCa、Co、
Fe、Mo、Nb、Ti、V 、W をそれぞれ1 種づつ添加したBe
を使用し、この繰り返し多層膜を添加物の種類数だけ作
製した。Ru-Rh 合金層とBe層のペアの数は40で周期長6n
m とした。周期長に対するRu-Rh の厚みを25%とし、Ru
とRhの組成比を50%の多層膜を作製した。これら多層膜
の波長と反射率反射率との関係を実施例1と同様にして
調べたところ、Ca、Co、Fe、Mo、Nb、Ti、V 、W をそれ
ぞれ1 種づつ添加したBe層において添加物の組成比が1
%から33%の範囲で、直入射角3 ゜、ピーク波長113 Å
近傍で反射率50%を越える高い値を示した。またこれら
多層膜を10-5Torrの真空中で400 ℃、1 時間加熱した
後、加熱前と同一の反射率測定を行ったところいずれの
多層膜においても反射率の低下は7 〜18%であり、耐熱
性に優れることを示した。
【0033】
【実施例18】実施例1と同様にして、一方の層にRuを
使用し、他の一方の層にB6Beを使用してRu層とB6Be層の
ペアの数は40で周期長を3.9 nmから7 nmまで2 Å刻みで
多層膜を作製した。層厚比は1 :1 とした。これら多層
膜の波長と反射率反射率との関係を実施例1と同様にし
て調べたところ直入射角3 ゜でピーク波長は周期長に対
応して78Å近傍という高反射率化が困難な波長において
も25%というこのような波長領域においては極めて高い
反射率を得、更に例えば波長100 Åにおいて35%、波長
114 Åで反射率57%、更に、これ以上の波長で140 Åま
で反射率が45%以上の値を示すなど波長78Åから140 Å
という長い範囲でこれらの物質の組み合わせの多層膜X
線反射鏡は高い反射率を示した。
【0034】
【実施例19】実施例1と同様、スパッタ法により一つ
の層にRuを用い、他の一つの層にB を使用し、2 層の繰
り返し構造の多層膜を作製した。Ru層とB 層のペアの数
は60で周期長を5.1nm および5.5nm の多層膜を作製し
た。Ru層とB 層の一層ずつの厚みを加えた厚みに対する
Ruの厚みを10〜90%の範囲の中で変化させ、この多層膜
の波長と反射率との関係を実施例1と同様、軟X線反射
率計を用いて調べた。周期長が5.1nm の場合、軟X線波
長が100 Åに対してはRu層厚が周期長の45%のとき最大
の反射率を示し、その値は52%であった。また、Ru層厚
が周期長の30%から60%の範囲で反射率が35%以上と比
較的高い値を示し、Ru層厚が周期長の40%から50%の範
囲で反射率が45%以上とこの波長では極めて高い値を示
した。更に周期長が5.5nm の場合、軟X線波長が108 Å
に対してはRu層厚が周期長の45%のとき最大の反射率を
示し、その値は58%であった。また、Ru層厚が周期長の
30%から60%の範囲で反射率が40%以上と比較的高い値
を示し、Ru層厚が周期長の40%から50%の範囲で反射率
が50%以上とこの波長では極めて高い値を示した。
【0035】
【実施例20】実施例18と同様、スパッタ法により一つ
の層にN を5at.%添加したRuを用い、他の一つの層にN
を5at.%添加したB を使用し、2 層の繰り返し構造の多
層膜を作製した。Ru-N層とB-N 層のペアの数は60で周期
長を5.1nm および5.5nm の多層膜を作製した。Ru-N層と
B-N 層の一層ずつの厚みを加えた厚みに対するRu-Nの厚
みを10〜90%の範囲の中で変化させ、この多層膜の波長
と反射率との関係を実施例1と同様、軟X線反射率計を
用いて調べた。周期長が5.1nm の場合、軟X線波長が10
0 Åに対してはRu-N層厚が周期長の45%のとき実施例1
8と同様最大の反射率を示し、その値は51%であった。
また、Ru-N層厚が周期長の30%から60%の範囲で反射率
がほぼ35%以上と比較的高い値を示し、Ru-N層厚が周期
長の40%から50%の範囲で反射率がほぼ45%以上とこの
波長では極めて高い値を示した。更に周期長が5.5nm の
場合、軟X線波長が108 Åに対してはRu層厚が周期長の
45%のとき最大の反射率を示し、その値は56%あった。
また、Ru層厚が周期長の30%から60%の範囲で反射率が
ほぼ40%以上と比較的高い値を示し、Ru層厚が周期長の
40%から50%の範囲で反射率がほぼ50%以上とこの波長
では極めて高い値を示した。
【0036】
【実施例21】実施例1と同様にして作製された実施例
1から実施例20の多層膜を持つ回転放物面、又は回転
楕円面、又は球面の形状のX線反射鏡、又はこれらを組
み合わせたX線光学系を第3図のようにクライオターゲ
ットレーザープラズマX線点源を囲むようにその近傍数
センチメートルのところに配置することによって、点源
より放射されるX線に対し高い集光効率(立体角にて3
ステラジアン程度)と高い反射率(50%以上)を同時
に得ることが出来る。 繰り返し数毎秒500パルス以
上、パルスエネルギー1J以上、パルス時間巾10-8
程度のパルスレーザーを用いれば前記多層膜反射鏡の反
射波長巾を持つX線に対するプラズマでのX線発生効率
としては1ステラジアン立体角当たり1%が実験値とし
て検証されているので、平均強度7.5W以上のスペクトル
の揃ったX線をa )平行ビーム、b )集束ビーム、c )
集光ビームとして取り出すことができるレーザープラズ
マX線発生装置が構成される。(前記機能を持つ反射鏡
の形状は前記形状に限らないことは言うまでもない。)
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明の多層膜は、波
長69.5Åから124 Åの範囲で高反射率を示すのに適した
光学定数をもつ材料の採用と、構造の選択および界面の
平滑化により直入射反射率を向上させることができた。
また、反射率が高くなる光学定数を持ちかつ耐熱性に優
れた化合物あるいは混合物の採用で多層膜の耐熱性も向
上した。このため、従来発明品のMo/Be 多層膜X線反射
鏡に比べ直入射反射率が高くなるか、耐熱性が向上する
か、あるいは両者ともに向上する。反射率が高くなる多
層膜を(1)X 線・軟X 線を利用した各種分析に適用し
た場合、感度や精度が向上し、(2)X 線リソグラフィ
ーに適用した場合、一方の層にMoを用いた多層膜よりも
スループットの向上がはかれるようになる。
【0038】また、耐熱性が向上した多層膜X線反射鏡
を(1)X 線・軟X 線を利用した各種分析に適用した場
合、耐熱性が従来の多層膜反射鏡よりも向上するため、
使用中での反射率の変化が従来の反射鏡よりも少なくな
り、精度や確度が向上する、(2)X 線リソグラフィー
に適用した場合は、(1)と同様の理由で適性露光時間
を正確に決められるようになる、更に(3)多層膜X線
反射鏡自身の寿命が延びるなどの作用を有することにな
る。
【0039】ここでは波長114 Å近傍を中心に材料、構
造の例を示したが周期を変えることでほぼブラッグの式
に従って反射ピーク波長が変えられることは言うまでも
ない。また、B とBeの化合物と金属の組み合わせでB の
吸収端(69.5Å)近傍からSiの吸収端(123-126 Å)近
傍あるいはそれ以上の長い波長領域にわたって高反射率
であることをRuとB6Beの組み合わせの実施例で示した
が、これは一例であってRu、Rh、Moのいずれを用いて
も、あるいはこれらの合金を用いても、あるいはこれら
3 種のいずれかに他元素添加物を含んだ物質、あるいは
これら3 種の内2種以上を含む合金に他元素の添加物を
含んだ物質においても同様の効果があること、また、B6
Beの代わりにBBe などB とBeの化合物、混合物を使用し
ても同様の効果があることは言うまでもない。
【0040】前記多層膜を持つX線反射鏡又は複数のX
線反射鏡から成るX線光学系をクライオターゲットレー
ザープラズマX線点源の近傍に配置、組み合わせること
により、スペクトルが揃って且つ強度の大きいX線平行
ビーム、又は集束ビーム、又は集光ビームを発生させる
ことができるコンパクトで実用的なX線発生装置が供さ
れる。このようなX線発生装置の実現により、X線縮小
投影露光やX線ビーム加工機などの応用機器が実用化さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層膜X線反射鏡の構造を示す図である。
【図2】従来のレーザープラズマX線発生装置の構成で
ある。
【図3】レーザープラズマX線発生装置の構成である。
(a)は回転放物面、(b)は回転楕円面、(c)は球
面の場合を示す。
【符号の説明】
1 基板 2 軽元素層 3 重元素層 21 パルスレーザ 22 ターゲット 23 放射X線 24 機械的シャッター又はガス 25 X線反射鏡 26 デブリス(微粒子・蒸気) 31 パルスレーザ 32 クライオターゲット 33 放射X線 34 X線反射鏡
【表1】 (測定条件:直入射角(多層膜の放線からの傾き角)3
°、ピーク波長114Å近傍)
【表2 】 (測定条件:直入射角(多層膜の放線からの傾き角)3
°、ピーク波長114Å近傍)
【表3】 (測定条件:直入射角(多層膜の放線からの傾き角)3
°、ピーク波長114Å近傍)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年6月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟X線波長範囲69.5Å〜124 Åを対象と
    した2 種以上の複数層を複数回積層させた多層膜X線反
    射鏡の構成材料に少なくともRh、Ruの一種を含む層、お
    よびB 、Be、Be化合物の少なくとも一種を含む層を使用
    したことを特徴とする多層膜X線反射鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1においてBe化合物層が少なくと
    もB とBeを含むことを特徴とする多層膜X線反射鏡。
  3. 【請求項3】 請求項1においてBe化合物層が BBe、 B6
    Be、 B6Beであることを特徴とする多層膜X線反射鏡。
  4. 【請求項4】 請求項1においてB 、BeあるいはB 化合
    物、Be化合物層の厚みが複数回繰り返し構造の周期の30
    %〜80%であることを特徴とする多層膜X線反射鏡。
  5. 【請求項5】 請求項1における2 種以上の複数層の中
    の少なくとも一つの層にC 、B 、N 、O を2 〜20 at.%
    添加させたことを特徴とする多層膜X線反射鏡。
  6. 【請求項6】 請求項1においてBe化合物としてCa、C
    o、Fe、Mo、Nb、Ti、V 、W の少なくとも1 種を含んだ
    ことを特徴とする多層膜X線反射鏡。
  7. 【請求項7】 請求項1において少なくともRh、Ruの一
    種を含む層がMoとRhあるいはMoとRuの合金層であって、
    いずれもMoに対するRhあるいはRuの組成比が30%から70
    %の範囲で、合金層の厚みが繰り返し層の周期の30〜70
    %の範囲であることを特徴とする多層膜X線反射鏡。
  8. 【請求項8】 請求項1において少なくともRh、Ruの一
    種を含む層がRhとRuの合金層であってRhの組成比が30%
    から70%の範囲で、合金層の厚みが繰り返し層の周期の
    10〜60%の範囲であることを特徴とする多層膜X線反射
    鏡。
  9. 【請求項9】 軟X線波長範囲69.5Å〜124 Åを対象と
    した2 種以上の複数層を複数回積層させた多層膜X線反
    射鏡において一つの層がMoからなり、他の一つの層がB
    、BeあるいはBe化合物を使用した多層膜において、Mo
    層の厚みが多層膜内の繰り返し周期の長さの30%から60
    %の範囲であることを特徴とする多層膜X線反射鏡。
  10. 【請求項10】 請求項1において少なくともRh、Ruの
    一種を含む層がRuからなる層であってRu層の厚みが周期
    の30%から60%の範囲であることを特徴とする多層膜X
    線反射鏡。
  11. 【請求項11】 請求項1において少なくともRh、Ruの
    一種を含む層がRhからなる層であってRh層の厚みが周期
    長の30%から70%のであることを特徴とする多層膜X線
    反射鏡。
  12. 【請求項12】 請求項1から11のいずれか又はそれ
    らの組み合わせで規定されるX線反射鏡又はこれらを複
    数個持つX線光学系を点状X線発生部からのX線を外部
    に取り出すX線射出部としてもつことを特徴としたレー
    ザープラズマX線発生装置。
  13. 【請求項13】 請求項12においてX線を発生させる
    ターゲット材として希ガスを低温にて液化又は固化した
    状態、又は液体密度に近い蒸気密度をもつ低温ガス状態
    にしたクライオターゲットを用いることを特徴としたレ
    ーザープラズマX線発生装置。
  14. 【請求項14】 請求項12において点状X線発生部を
    囲んで0.1 ステラジアン以上の集光立体角をもつ曲面反
    射鏡から構成されるX線光学系をX線射出部として用い
    ることと希ガスを低温にて液化又は固化した状態、又は
    液体密度に近い蒸気密度をもつ低温ガス状態にしたクラ
    イオターゲットを用いることとを特徴としたレーザープ
    ラズマX線発生装置。
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