JPH11256494A - 銀メッキ繊維を含む不織布及びそれを使用した製品 - Google Patents

銀メッキ繊維を含む不織布及びそれを使用した製品

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JPH11256494A
JPH11256494A JP34298698A JP34298698A JPH11256494A JP H11256494 A JPH11256494 A JP H11256494A JP 34298698 A JP34298698 A JP 34298698A JP 34298698 A JP34298698 A JP 34298698A JP H11256494 A JPH11256494 A JP H11256494A
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JP
Japan
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silver
fiber
nonwoven fabric
plated
fibers
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JP34298698A
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English (en)
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Yoshishige Takeshita
竹下嘉茂
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JUKO KK
Original Assignee
JUKO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銀メッキした繊維の少量使用でも、効率よく
抗菌性や電磁波シールド性等を発揮する製品を提供す
る。 【解決手段】 抄紙用短繊維に、銀メッキした繊維の裁
断物を混入して抄紙して不織布とする。該不織布を用い
て、保温性、防黴性、抗菌性、電磁波シールド性等に優
れた衣料や包装材等が製造できる。なお、不織布に含ま
れる銀メッキした繊維の量は3〜40重量%程度である
のが好ましく、使用目的に応じて、単位面積当たりの銀
含有量が適当な範囲となるように設計される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀メッキした繊維を混
入してなる不織布とその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】表面に銀メッキした合成繊維は、抗菌性
に優れることが知られているが、磨耗係数が高く、合
糸、引揃え、ボビン巻、コーン巻、撚糸、整経等の準備
工程が非常に困難であり、特に15デニールや30デニ
ールの如き、細デニールのものは、単糸切れを起こし易
く、製織性及び製編性が悪く、従って、実用性ある生地
を得ることは困難であった。
【0003】他方、銀メッキしたメタリックヤーンをポ
リエステル繊維と混用して織成した布帛が、電磁波シー
ルド特性や制電、防臭等の効果を有するとして、電磁波
シールドクロスとして、衣料分野の裏地等に使用するこ
とが提案されてきている。しかし、かかる織布は、銀メ
ッキしたメタリックヤーンをポリエステル繊維に例えば
20%以上混綿し、これを紡糸した混紡糸で製造される
ため、比較的高価につき、しかも織目の空隙の存在によ
り、密度ある組織に織成しないと、充分な電磁波シール
ドが得にくいなどの欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
銀メッキした繊維の少量使用でも、効率よく抗菌性や電
磁波シールド性等を発揮する製品を提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、銀メッキし
た繊維を不織布に使用し、しかも、該不織布を抄紙用短
繊維に、銀メッキした繊維の裁断物を混入して抄紙して
なるものとすることにより、上記課題を解決した。
【0006】前記短繊維は、どのような素材からなるも
のであってもよいが、セルロース系繊維を主体とするの
が好ましく、例えばパルプ、ミツマタ、コウゾ、ケナフ
等の紙素材及び綿、麻、レーヨン等のセルロース系布帛
素材がいずれも使用可能である。これらを組み合わせて
使用したり、他の繊維素材と併用してもよい。特に、前
記短繊維に、パルプとレーヨンを混合使用するのが好ま
しい。なお、銀メッキした繊維としてはナイロン等の合
成繊維に銀メッキしたものを使用するのが好ましい。
【0007】前記短繊維の繊維長は和紙等と同様に平均
2〜10cm程度であるのが好ましく、前記銀メッキした
繊維裁断物の繊維長は平均0.2〜1.5cm程度、特に0.3
〜0.7cm程度であるのが特に好ましい。銀メッキした繊
維裁断物の繊維長が長すぎると、抄紙時に、該裁断物が
製品全体に均一に分散し難く、そのため、所望の所望の
効果を得難い。また、銀メッキした繊維は、30デニー
ル以下というように細デニールであるのがより効果的で
ある。なお、不織布における銀メッキした繊維の含有量
は、3〜40重量%程度、特に5〜30重量%程度であ
るのが好ましい。
【0008】かかる不織布は、抗菌、除電、防臭、防
黴、保温、電磁波シールド等のいずれにも効果的に使用
できることが確認されているが、壁紙、絨毯、TVカバ
ー、カーテン、コースター、ランチョンマット、ペット
用マット等に、除電・除菌性布帛として使用する場合
は、前述のような不織布を、単位面積当たりの銀の含有
量が1g/m2 以上、特に3g/m2 以上となるように
して使用するのがよい。
【0009】また、衣料の包装用紙等に使用する防黴性
ある布帛又は防臭性ある布帛としては、単位面積当たり
の銀の含有量が2.5g/m2 以上、特に5g/m2 以上
となるようにして使用するのがよい。更に、携帯電話ケ
ース、OA機器等を扱うオフィスの制服又はペースメー
カーを使用する人のベスト等の電磁波シールドを目的と
して使用する場合には、前記不織布を単位面積当たりの
銀含有量が、9g/m2以上、特に15g/m2 以上と
なるようにして使用するのがよい。
【0010】更に、本発明の不織布は、果物、野菜、菓
子等の食品の包装にも適しており、該不織布を使用した
袋に食品を収納して保存した場合、通常の紙袋の入れた
収納した場合に比して、約2倍以上の期間、食品を新鮮
な状態に保つことがわかっている。また、ダンボールの
内張に使用して、ダンボール箱を、食品移送用に安定し
て使用できるものとすることもできる。これらの場合、
単位面積当たりの銀の含有量は2.5g/m2 以上、特に
5g/m 2 以上となるようにして使用するのがよい。な
お、この銀含有量は、ダンボール箱の内張等の場合に
は、該内張材としての割合である。
【0011】なお、これら不織布の使用においては、単
位面積当たりの銀含有量が所望の値となるようにすれば
よく、一枚の不織布として使用しても、また数枚の不織
布を重ね合わせて使用してもよい。いずれにしても、不
織布における銀メッキ繊維の含有量は限られ、また抄紙
法で安定して均一な不織布を得るためには、15〜50
g/m2 程度の厚さとするのが好ましく、従って、電磁
波シールド用等に薄い不織布を使用する場合には、数枚
重ねて使用するのがよい。
【0012】本発明において、抄紙用短繊維として、主
にパルプとレーヨンが使用されるが、これらの割合は、
抄紙性、製品強度及び白度等の点から任意に選択されれ
ばよく、通常パルプ:レーヨンが重量比率で1〜9:9
〜1程度の割合で使用されるが、3〜9:7〜1程度、
特に5〜8:5〜2程度の割合で使用されるのが好まし
い。
【0013】本発明における銀メッキした繊維として
は、各種繊維に化学メッキ等により銀をメッキしたもの
ががいずれも使用できるが、合成繊維に銀メッキしたも
のが扱い易い。特に、ナイロン繊維に銀をメッキしたも
のの使用が好ましく、例えば、ソークォート・インダス
トリーズ社が静電防止性繊維として市販するX−sta
tic繊維が好適に使用される。
【0014】なお、抄紙の際には、通常の紙又は不織布
製造に使用するような各種バインダーを添加使用しても
よいが、通常、該バインダーとして、熱融着性短繊維を
使用するのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例に従って更
に詳しく説明する。 実施例1 繊維長2.5〜3cmのパルプと繊維長約7cmのレーヨンの
6:3(重量比)混合物90重量部に対して、ナイロン
繊維に銀メッキした糸(19デニールで、銀含有量は3
0重量%である)の5mm裁断物10重量部を混合したも
のを、ビニロンバインダー(4mm裁断物)を使用し、通
常の抄紙法で抄紙し、20g/m2の和紙様の不織布を得
た(この不織布の銀含有量は3.6g/m2となる)。
【0016】実施例2 実施例1で得た不織布を6枚重ねて(単位面積当たりの
銀含有量は、21.6g/m2となる)、携帯電話用の袋と
したところ、該携帯電話に外部から電話しても電話はか
からなかった。
【0017】実施例3 実施例1と同様の方法で、50g/m2の和紙様の不織布
を得た(この不織布の銀含有量は9g/m2となる)。こ
の不織布を塩化ビニルシートに積層したもので高圧線を
被覆したところ、高圧線による電磁波の問題は解消し
た。
【0018】実施例4 実施例1の不織布を絹製衣服の包装紙として使用し、温
度25℃、湿度75%の環境下に保存したところ、該包
装紙で被覆しなかった衣服は黴が生じ、一部変質した
が、該包装紙で被覆した衣料は、全く新鮮な状態で、長
期間安定して保存できた。
【0019】実施例5 ペースメーカーを使用する患者のベストの胸部に大きな
ポケットを設け、実施例3の不織布を二重にして入れた
ところ、該患者は、電子レンジや携帯電話等の使用にも
影響を受けることなく、安定して生活できた。
【0020】実施例6 実施例1で得た不織布を使用して、下記のような結果を
得た。この不織布を水に浸し、その後、顔面に貼ると、
4〜7日で肌が非常に滑らかになった。膝の角質に、水
に浸した不織布を貼ると、角質は、約1か月で軟らかに
なり、約2カ月で、完全に除去された。左手薬指の甲部
に出来た約3mm径のイボに、水に浸した不織布を貼るこ
とにより、約4か月でイボは実質的に感知できないよう
に小さくなり、1年後には完全に消滅した。靴の中敷
に、不織布を使用すると、裸足で、長時間靴を履いて
も、臭いが生じなかった。絹布に、この不織布を裏貼り
し、ベストに縫製したところ、非常に保温性のよいもの
となった。この不織布を成人男性の右肩に貼り、銀メッ
キ繊維を含まない不織布を左肩に貼って、30分間後に
サーモグラフィで肩周囲の昇温を検査したところ、本発
明に従った実施例1の不織布を貼った右肩周辺は、非常
に血行が良くなったが、通常の不織布を貼った左肩は、
貼る前と実質的に変化なかった。
【0021】実施例7 実施例1で得た不織布でリンゴとバナナを包装したもの
をそれぞれ6個準備し、風通しのよい和室に置き、一周
間後に、和紙で包装したもの及び何も包装しなかったも
のと比較した。その結果は、次の通りであった。 . 包装材 リンゴ バナナ . a)実施例1の不織布 少し縮小した感あるが 皮に黒い斑点発生するが . 鮮度良好・糖度大 鮮度良好・糖度大 . b)和紙 外観はa)と同様であ 皮の黒い斑点はa)と同 . るが、鮮度及び糖度共 程度であるが、中まで黒 . に劣化 く傷んでいる . c)なし 外観はa)と同様であ 皮の黒い斑点はa)と同 . るが、鮮度及び糖度共 程度であるが、中の傷み . に著しく劣化 著しい
【0022】
【発明の効果】本発明では、銀メッキした繊維を抄紙法
で不織布に混合使用するため、該繊維が、製織性や製編
性に欠ける15デニールや30デニールというように細
いものであっても、安定して使用でき、所望の効果を得
ることができる。また、電磁波シールド用や防黴用な
ど、目的に応じて、布帛の銀含有量をどのような割合に
も制御し易く、強度的にも、性能的にも実用性ある製品
を得ることが可能となる。従来、電磁波シールド用布帛
は、非常に高価となるため、通常の用途には、使用でき
なかったが、本発明では、セルロース系繊維と比較的安
価な細デニールの銀メッキ繊維を単なる抄紙法で不織布
とするだけで、所望の効果を得ることができるため、経
済的であり、誰もが安価に、電磁波シールド性ある衣料
や袋物等を入手可能となる。なお、果物や野菜等を新鮮
に保存するための包装材としても、非常に効果的に使用
できる。更に、本発明の不織布は、紙、織物、編物、合
成樹脂シート、皮革、合成皮革等に積層して使用するこ
とも容易である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抄紙用短繊維に、銀メッキした繊維の裁
    断物を混入して抄紙してなることを特徴とする不織布。
  2. 【請求項2】 前記短繊維が、セルロース系繊維を主体
    とするものであり、前記銀メッキした繊維が合成繊維に
    銀メッキしたものであることを特徴とする請求項1の不
    織布。
  3. 【請求項3】 前記短繊維の繊維長の平均が2〜10cm
    であり、前記銀メッキした繊維の裁断物の繊維長の平均
    が0.2〜1.5cmであることを特徴とする請求項1又は2
    の不織布。
  4. 【請求項4】 前記不織布における銀メッキした繊維の
    含有量が、3〜40重量%であることを特徴とする請求
    項1〜3いずれか1項記載の不織布。
  5. 【請求項5】 セルロース系繊維を主体とする短繊維
    に、銀メッキした繊維の裁断物を混入して抄紙してなる
    不織布で、前記銀メッキした繊維の含有量が3〜40重
    量%であるものを、単位面積当たりの銀の含有量が1g
    /m2 以上となるようにして使用してなることを特徴と
    する除電・除菌用布帛。
  6. 【請求項6】 セルロース系繊維を主体とする短繊維
    に、銀メッキした繊維の裁断物を混入して抄紙してなる
    不織布で、前記銀メッキした繊維の含有量が3〜40重
    量%であるものを、単位面積当たりの銀の含有量が2.5
    g/m2 以上となるようにして使用してなることを特徴
    とする防臭・防黴用布帛。
  7. 【請求項7】 セルロース系繊維を主体とする短繊維
    に、銀メッキした繊維の裁断物を混入して抄紙してなる
    不織布で、前記銀メッキした繊維の含有量が3〜40重
    量%であるものを、単位面積当たりの銀の含有量が9g
    /m2 以上となるようにして使用してなることを特徴と
    する電磁波シールド用布帛。
  8. 【請求項8】 セルロース系繊維を主体とする短繊維
    に、銀メッキした繊維の裁断物を混入して抄紙してなる
    不織布で、前記銀メッキした繊維の含有量が3〜40重
    量%であるものを、単位面積当たりの銀の含有量が2.5
    g/m2 以上となるようにして使用してなることを特徴
    とする食品包装材。
JP34298698A 1997-12-03 1998-12-02 銀メッキ繊維を含む不織布及びそれを使用した製品 Pending JPH11256494A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7780816B2 (en) 2004-10-12 2010-08-24 Certainteed Corporation Fibrous insulation with fungicide
CN111257162A (zh) * 2020-04-02 2020-06-09 青岛市纤维纺织品监督检验研究院 一种锦纶镀银纤维中银含量的测定方法

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