JPH11255162A - サドルポジションを走行中に可変する。 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】油圧ポンプとソレノイドバルブにてサドルを走
行状態に合った最適なポジション（高さ）に手動、或い
は自動的な方法により調整できるサドル高さ調整装置を
提供する。 【解決手段】サドルの上昇に油圧ポンプを使い、下降は
ソレノイドバルブにて油を排出する。従来のサドル取付
け部にそのまま装着出来る構造として、その取付け部
（自転車側）に挿入するサドル側のパイプ部分を油圧シ
リンダーのスペースとして活用する。上記のパイプ部分
（内部）に収まるようなモーターや油圧ポンプが調達出
来れば、モーター，ポンプ，油タンクをこのパイプ内に
全て収めて、外部には制御配線だけが出るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】この考案は自転車サドル高さ
コントロールに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】たしかに以前にもこの種の考案はなされ
ていたが、特許広報を閲覧した範囲ではバネの力をサド
ルの上昇に利用するもので体を浮かせる必要があり、下
げるときはストッパーを外すことによりすとんと落とす
構造であった。このタイプの長所はきわめてシンプルな
構造で、製造コストが低いことであるが、デインのし易
さ，動きの滑らかさ，互換を考慮した装着性，主たる購
買層である若者の心をつかむ機能美を出せるか等、まだ
十分な改良の余地があると考える。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】改良する内容として
は、 （１） 全体的に凹凸の無い形状にしてデザインの幅に
余裕をもたせ、視覚的な商品価値を高めうる。 （２） スムーズな動きを確保すると同時に操作機能を
付け、顧客に使用する満足感を与えられる付加価値を盛
り込める。 （３） 考案したサドルを取付けるための自転車側の改
造は不要。 ＊自転車メーカー側の設計変更が不要なため、中小企業
としては市場参入しやすい。 ＊自転車メーカーとしても、本考案に係るサドルをオプ
ション部品とし易い。 （４） コンパクト。 （５） 電気的にコントロールすることでしいろいろな
条件を設定できる。 電子制御方式を採用することにより、付加価値を高める
オプションを追加設定できる。 ア．上昇し停止する位置も可変出来る。 イ．上昇が完了した後も制御操作により、自由に変更で
きる。 ウ．自動下降するタイミングも、停止してから、或いは
速度が３ｋｍ／ｈ以下（可変）に下がったら下降する。 以上を考案の課題として少々コストは上がるがそれ以上
に商品価値を高め、買う価値を認められる製品にする。

【０００４】

【課題を解決する手段】（１） サドルの上昇に油圧ポ
ンプを使い、下降はソレノイドバルブにて油を排出す
る。 （２） サドルの自転車に取付ける部分は油圧シリンダ
ーを包むような構造とするか或いは一体となった構造
で、従来のサドル取付け部に挿入出来るサイズとする。
（図面参照） （３） 自転車本体を改造しない目的で、シリンダー
（固定部）に送り込む流体は、サドル側（可動部）より
とする。 （４） 流体を送り込む動力源としては、電池類，発電
機のような電気の力でポンプを駆動するか或いは人力
（ペダルを踏む力）を電気に変換しないで直にポンプに
伝達する。 （５） 圧送する速度は５０ｃｃ／ｍｉｎ程度の速度で
も十分とすれば計算上、所要電力は３ワット以下におさ
えられ、電池類の使用にも耐える。

【０００５】

【考案の実施の形態】本考案ではサドルを自転車に取付
けるパイプのところが油圧シリンダーと一体になってお
り、 （１） 油圧により内部の中空ロッドが上下動すること
によりサドル高さを調節している。 （２） 自転車本体を改造しないため、シリンダー内の
中空ロッドの中の管を経由して作動油をシリンダー内に
送り込むようにしている。 （３） シリンダーが太く設計出来る場合、モーター，
ポンプ及びバルブ関係で、中空ロッド或いはサドル内側
に収まるような物が入手出来れば、それらと油溜めタン
クをサドル側（サドルとピストン部）に収納する。

【図 ２】に１例を図示。 （４） 上記の管には逆止弁とソレノイドバルブ、或い
は両方を兼用した構造の弁が接続されており、油圧ポン
プにてシリンダー内に送り込まれた作動油はソレノイド
の作用により弁が開かない限り排出されないので、サド
ルは下がることなく高さを保つ。 （５） ソレノイドの吸引力にて弁を開くことにより、
作動油が油溜めに排出されてサドルが下がる。 （６） サドル高さをコントロールする方法としては、
手動操作あるいは車速を検出し自動制御する。その一例
としては、 １．車輪の回転に同期したパルスを発生させ、そのパル
ス信号をタイマーのリセット回路に入れる。（タイマー
がリセットされている限り、信号は出ない） タイマーが信号を出力したら車速がゼロ或いは停止寸前
と判断してソレノイドバルブを開く。（タイマーの設定
時間は任意に可変出来るが、パルス発生器を含めそれら
は一般的なの回路のため詳しいことは割愛） （７） サドル高さは上下２位置だけでなく、多段階制
御もできる。（検出センサーとしては、リミットスイッ
チ，近接スイッチ，フォトセンサー，ポテンショメータ
ー等いろいろ有り装着方法も千差万別なので表示は割
愛） 以上のような構成で、実際には上記構成の一部或いは全
部を採用して、サドルポジションを走行中に可変する装
置である。

【０００６】

【発明の効果】（１）走行或いは停止状態に最適な高さ
が確保されるため、体力の消耗が少なく、且つ安全なサ
イクリングができる。 （２）サドル上下動がスムーズで特に上昇を油圧によっ
ているため、腰を浮かす必要が無い。 （３）停止位置を多段とすることで、状況に合った高さ
に調整できる。 （４）取付けサイズが合えばどの自転車にもサドルを交
換することにより装着できるため、自転車メーカーでな
〈とも市場への製品出荷が可能となる。 （５）ユーザーの手にわたった自転車にも装着できるた
め、市場が広い。 （６）採用する内容によりいろいろなバリエーションが
出来るため、いろいろな価格帯が設定できる。

【図面の簡単な説明】

【図 １】動作の説明 油圧ポンプ，動力，油タンク等を外付けとする場合の断
面図であり、構造部分を出来るだけ大きく書くため、サ
ドル部は実際より小さくし、主要な断面の部分は凡そ２
倍くらいの大きさに書いてある。動作としては （１）手動による上昇スイッチの投入，或いは自動回路
により走行が確認されると油圧ポンプが作動する。 （２）ポンプより圧送された油はストップバルブ（複合
バルブ）よりの導油管を通ってシリンダー内にはい
り、中空ロッドを押し上げサドルが上昇する。 （２）中空ロッドが上昇し一定の高さに達するとセンサ
ーのはたらきで、送油が停止する。 （３）ポンプが停止してもシリンダー内の油はストップ
バルブに遮られ逆流することはない （４）手動によるスイッチ操作，或いは自動回路により
停止が確認されるとソレノイドバルブに電気が通じ、油
溜めにオイルが排出されてサドルがさがる。

【符号の説明】 サドル 油圧シリンダー（本図では自転車に対する取付け部
と一体化） 流体をシリンダーに送り込む導油管 サドルを押し上げる中空ロッド（軸） 自転車に対する取付け部。図ではと一体化して、
自転車に対する装着は挿入式としているがシリンダーと
独立させて、自転車本体に外部から固定する方法もあ
る。 電磁弁（ソレノイドバルブ）とストップバルブ。図
では一体となった複合バルブとしている。 ロッド用軸受け部 オイルシール部

【図 ２】

【動力，ポンプ，油タンク等を内蔵する例】動作の説明 （１） 内蔵されたモーターの力で油タンクの油が導油
管内を経由して下り、ストップバルブの弁を押し開い
てシリンダー室に送られ中空ロッドを押し上げる事
によりサドルを上昇させる。 （２） 一定の高さに達したなら、これをセンサーが察
知してモーターを止める。 （３） 手動により，或いは車速が落ちるか停止したな
らセンサーがこれを察知してソレノイドを作動させシリ
ンダー内の油を乗る人の体重により油タンクに戻す。

【符号の説明】 〜は

【図 １】と同じ。 ポンプ ▲１０▼ 油タンク

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 油圧シリンダーと、流体の通路
   としての管と、サドルを押し上げる可動部としての中
   空ロッド。
2. 【請求項２】 従来のサドル固定部と取付けに互
   換性をもった取付け部