JPH11255155A - 車両の後部車体構造 - Google Patents

車両の後部車体構造

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JPH11255155A
JPH11255155A JP5704898A JP5704898A JPH11255155A JP H11255155 A JPH11255155 A JP H11255155A JP 5704898 A JP5704898 A JP 5704898A JP 5704898 A JP5704898 A JP 5704898A JP H11255155 A JPH11255155 A JP H11255155A
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修二 村岡
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】車体後部車体構造の強度あるいは望ましい衝突
特性などを維持しつつ、車体後部に大容量の格納スペー
スを確保することができる車両の後部車体構造を提供す
る。 【解決手段】接合部材44は、頂部にボス部43を取り
付けたボックス型の閉断面構造有し、格納パン38の前
端部が取付られるようになっている。リヤサイドフレー
ム45は格納パンパネル38aとは上端部に内端側とが
重なり合って結合される。格納パン38の前端において
は、フロアパネル7が位置しており、リヤサイドフレー
ム45の上方を覆ってリヤサイドフレーム45と閉断面
構造を構成する。また、側端側においてはフロアサイド
パネル49が設けられリヤサイドフレーム45および格
納パンの側上端部と重なり合って係合されることによっ
て閉断面構造を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の後部車体構造に
関し、特に、車体後部のフロア面下方に延びる大容量の
格納スペースを備えた車両の後部車体構造に関する。
【0002】
【本発明の背景】車両の後部車体構造において、フロア
面から下方の広がる格納パンを備えたものが知られてい
る。このような格納パンを備えた車両において、格納パ
ンの容量を極力効率的に大きくするように工夫された構
造が実開平6−27453号公報に開示されている。ま
た、実開平5−40029号公報には、格納パンの容量
を大きくとって、シートを格納できるようにした車両が
開示されている。上記の公報に開示された車両のように
格納パンを大きくすることによって、車室空間の利便性
を向上させることができる。たとえば、後部シート等の
特定のシートを格納パン内に収納することを可能にし
て、状況に応じて、シートを格納パンに収納した状態で
車室を使用するようにすれば、シート格納状態では、通
常の使用態様に比べて、車室を広く使うことができる。
このように大容量の格納パンを構成することによって、
活用スペースを増大させることができるという利点があ
る反面、格納パンの支持構造あるいは車体構造に対して
は、格納パンを大きくするのに相応して、スペース上の
制約は増大することとなる。また、支持構造のレイアウ
トの自由度は低下することとなり、従来の比較的狭い格
納パンの支持構造と同じように構成すること困難とな
り、したがって、所望の支持強度あるいは衝突特性を与
えることが困難となる。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような観点
でなされたものであって、車体後部車体構造の強度ある
いは望ましい衝突特性などを維持しつつ、車体後部に大
容量の格納スペースを確保することができる車両の後部
車体構造を提供することを目的とする。この本発明の目
的は、以下の特徴を有する後部車体構造によって達成す
ることができる。すなわち、本発明は、車室の後部にお
いてフロア面から下方に広がる格納スペースを有する格
納パンを備えた車両の後部車体構造において、少なくと
も、前記格納パンの両側部が車体の閉断面パネル構造を
有する側端側フレーム部材に接合されているとともに、
前記格納パンの後端部はほぼ車幅方向に延びる閉断面パ
ネル構造を有する後端側フレーム部材に接合されている
ことを特徴とする。
【0004】好ましい態様では、前記格納パンの前端部
は、接合部材を介して車体の車幅方向に延びる閉断面パ
ネル構造を有する前端側フレーム部材に結合されてい
る。上記前端側フレーム部材は、好ましくは、格納パン
の前端よりも前に位置し、且つ該前端に最も近いクロス
メンバである。そして、このクロスメンバに上記接合部
材が結合されており、格納パン前端はこの接合部材に接
合されることによって支持される。また、このクロスメ
ンバには、いずれかのシートに対応して設けられるシー
トベルトアンカーを固定するための閉断面構造のアンカ
ー支持ブラケットが取付られており、このアンカーブラ
ケットに上記接合部材が取付られる。この接合部材は、
好ましくは、閉断面パネル構造で構成されており、これ
に対して格納パンの前端部が取付られるようになってい
る。
【0005】格納パンの前端側が、閉断面パネル構造で
構成されている接合部材を介して、構造部材であるクロ
スメンバに接続されていることにより、車両の後方から
衝撃力が格納パンに入力された場合であって、その内部
にシート等の比較的剛性の高い格納物が収容されている
場合には、衝撃力は、格納物を介して格納パンの前端側
に伝達される。そして、この衝撃力はさらに、上記閉断
面パネル構造の接合部材に伝達され、この接合部材は、
変形しつつ衝撃エネルギーを吸収する。この結果、後方
から格納パンに入力される衝撃力は、格納パンの前端側
の接合部材によって効果的に吸収されるため、格納パン
が内部の格納物とともに、クロスメンバに衝撃力を伝達
し、悪影響を及ぼすといった事態を解消することができ
る。
【0006】この場合、前記側端側フレーム部材と前記
格納パンは、前端側から後方かつ外方に向かって斜めに
延びる接合部を備えている。さらに、好ましい態様で
は、前記側端側フレーム部材と前記格納パンとの接合部
を補強する補強手段が設けられる。この補強手段にはさ
まざまな態様が考えられる、フレーム部材の板圧を増大
させることによって補強を行うこともできるし、接合部
に別のパネル部材を結合して、補強することもできる。
また、フレーム部材の内部に補強構造を付加することも
できる。いずれにしても、フレーム部材と格納パンとの
接合部への応力集中を緩和することができ、応力値を均
等化できる構造ならば本発明の補強手段として有効であ
る。
【0007】また、好ましくは、前記側端側フレーム部
材が車体の側部に配置されるリヤサイドフレームを含ん
で構成されており、前記後端側フレーム部材が車体の後
端部に配置されるリヤエンドクロスメンバを含んで構成
されており、前記格納パンは車幅方向に前記リヤサイド
フレームまで延びているとともに、前後方向に関し、前
端は、最後部クロスメンバ近傍まで延び、後端は、前記
リヤエンドクロスメンバまで延びており、前記格納パン
は、シートを格納できるようになっている。リヤサイド
フレームは本発明では、車両の後部で且つ両側部に配置
される。車体側部構造において車体パネルに最も近い構
造部材である。また、リヤエンドクロスメンバは、車体
の後端の外板と一体化された閉断面構造部材として構成
されるのが普通である。本発明の構造では、格納パンの
後端側がこのリヤエンドクロスメンバに結合されること
によって一体化されている。
【0008】このように構成することによって、本発明
においては、前後方向には、格納パンの前端に最も近い
クロスメンバから、リヤエンドクロスメンバにわたる範
囲でかつ車幅方向は、後輪付近から後方の後部車体構造
において最も側端側の部材であるリヤサイドフレームの
内端を結ぶ範囲をカバーする平面視で前端側がわずかに
内方に狭まったほぼ台形あるいは矩形の前側の両角部を
切り取った形状のほぼ六角形をなす形状の格納パンが形
成される。すなわち、本発明の格納パンでは、車幅方向
かつ前後方向に延びる斜めの辺が前端から両側部にかけ
て形成される事になる。本発明のように構成することに
より、十分な強度および望ましい後突特性を有するとと
もに、大容量の格納パンを備えた車両の後部車体構造を
提供することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用することができる車両のフロアパ
ネル下面側の構造を示したものであり、図2は、該車両
の内部構造の概略を示す立面図である。図1および図2
を参照すると、車両1の前部には、エンジン2が配置さ
れるエンジンルーム3が設けられる。エンジンルーム3
はカウルパネル4およびダッシュパネル5によって車室
6の空間と仕切られている。本例の車両1は、いわゆる
1ボックスカーに分類される形式の車両1であって車室
6のほぼ全体にわたってフラットなフロア面を形成する
フロアパネル7を備えている。車室空間において、前部
に運転手用シートと助手用シートからなる前列シート8
が設けられ、運転手シートに対応してハンドル9が位置
している。
【0010】前列シート8の後方には、中央列シート1
0が配置されている。本例の中央列シート10は、それ
ぞれ独立して前後および左右に移動することができるよ
うになった一対のシート10が左右に並んで配置されて
いる。さらに、この中央列シート10の後方には、後列
シート11が配置される。本例では、後列シート11は
二人用のベンチシートで構成されている。フロアパネル
7の下部構造について説明すると、エンジン2は、前輪
12間に配置されており、エンジン2の後端からは車両
の中央部をプロペラシャフト13が後方に延びている。
プロペラシャフト13の後端は、後輪14のデファレン
シャル装置15に接続されている。デファレンシャル装
置15は、エンジン2からプロペラシャフト13に伝達
されたエンジン動力を分配し、後輪アクスル16を介し
て後輪14に伝達するようになっている。車両の側部に
は、前後方向に延びる一対のサイドフレーム17が設け
られる。
【0011】そして、前後輪12、14のホイールベー
ス間には、一方の側部に近接してスペアタイヤ格納装置
18が設けられるとともに、前後方向に関してほぼ並ん
だ位置において、他方の側部には、燃料タンク19が配
置される。この配置では、スペアタイヤ格納装置18と
燃料タンク19との間をプロペラシャフト13が前後方
向に延びる関係になっている。この場合プロペラシャフ
ト13はほぼ真っ直ぐに後方に延びている。エンジン2
の後端からはさらに排気管20が延びている。排気管2
0は、スペアタイヤの前方に排気を浄化するための触媒
コンバータ21を備えるとともに、湾曲部の後方に第2
の大径部であるサイレンサ22および開放端の直前に設
けられるサブサイレンサ23を備えている。サイドフレ
ーム17の前端は、エンジンルーム3の前端部のバンパ
ー24のすぐ後方に位置しており、この位置からほぼや
や内方にかつ後方に延びており、前輪の後端側において
最も接近しその後はわずかに外方にかつ後方に延びる。
そして、スペアタイヤ格納装置18の後端部の位置にお
いて真っ直ぐ後方の延びるように位置している。そし
て、後輪の前方ににおいてやや内側に屈折し後輪の内側
の位置を通り、後輪の後端側の位置において、わずかに
外方の屈折して延び、その後後輪の後方位置において後
方に向けて真っ直ぐ延びている。一対のサイドフレーム
17間は、少なくとも車室下方の付近において車幅方向
に延びる複数のクロスメンバ25〜31によって結合さ
れている。
【0012】本例においては、クロスメンバ25は、前
列シート8の前方に位置し、クロスメンバ26および2
7は、前列シート8の下方に位置し、クロスメンバ2
8、29は、中央列シートの下方に位置し、クロスメン
バ30および31は、ほぼ後列シート11の下方に位置
している。また、本例では、クロスメンバ26および2
7のサイドフレーム17の外側には、さらに車幅方向外
方に向けて延びる連結部材26a、27aが設けられて
おり、この連結部材は、車体の側端部に前後方向に延び
るように配置される配置される一対のサイドシル32に
それぞれ連結されている。この場合、サイドフレーム1
7の前端は、上記したように、バンパー24の後方に対
応するレベルであり、その位置からほぼ水平方向に真っ
直ぐ後方に延びている。そして、サイドフレーム17は
前輪12をほぼ過ぎた位置において下方に湾曲し、前輪
の後方位置において再び水平方向に延びる。その後は、
ほぼそのレベルを保った状態で真っ直ぐ後方に延びてい
る。
【0013】前列シート8の両側にフロントドア33が
設けられるとともに、少なくとも助手席側の側部にサイ
ドドア34が設けられる。本例においてスペアタイヤ格
納装置18は、サイドドア34のステップの位置に対応
するフロア面7の下部に設けられる。なお、それぞれの
シート8、10、11はシートクッション35と該シー
トクッション35に対して回動自在に取付られ所定の角
度位置で停止できるようになっているとともに完全フラ
ットおよび完全折り畳み状態などの形態をとることがで
きるようになったシートバック36を備えている。さら
に各シートには、乗員に対応して取り外し可能なヘッド
レスト37が設けられる。車両1の後部には、後列シー
ト11を格納することができるようになった、フロア面
から下方に広がるように形成された格納パン38が形成
されている。この格納パン38の左右方向は、後列シー
ト14を収容するのに十分な幅を有しているとともに後
列シート11を折り畳んだ状態で収容できるだけの十分
な深さを有している。そして、後列シート11を格納し
た状態で、その格納パン38の上部開口は、フロアパネ
ル7と面一になる面が形成されることによって塞がれる
ようになっている。
【0014】本例の構造では、前列シート8は前後方向
にスライド移動できるようになっているとともに、中央
列シート10は前後および左右にスライド移動できるよ
うになっている。クロスメンバ28、29に対応する位
置において、サイドフレーム17の外側に外端がサイド
シル32に結合される連結部材28a、29aがそれぞ
れ配置されるので、サイドフレーム17がやや内側に配
置されていることことによる剛性低下の問題を解消する
ことができる。本例の車両の後部車体構造について説明
する。上記したように、サイドフレーム17は後輪の前
方ににおいてやや内側に屈折し後輪の内側の位置を通
り、後輪の内側において、わずかに外方の屈折して延び
て、その後後輪の後方位置において後方に向けて真っ直
ぐ延びておりリヤサイドフレームを構成する。そして、
このリヤサイドフレーム45の後端は、車体構造の最も
後端に配置される構造部材としてのリヤエンドクロスメ
ンバ46の両端に接続されている。
【0015】リヤエンドクロスメンバ46の中央部上端
には、バックドアのフック(図示せず)と係合するスト
ライカ53が取付られている。格納パン38の前端部
は、接合部材44を介して車体の車幅方向に延びるフロ
アパネル7と閉断面パネル構造を形成するクロスメンバ
31に結合されている。該クロスメンバ31は、格納パ
ン38の前方に位置し、かつ格納パン38の前端に最も
近い位置に配置されている。図3に示すように、このク
ロスメンバ31に上記接合部材44が結合されており、
格納パン前端はこの接合部材に接合されることによって
支持されている。また、このクロスメンバ31には、い
ずれかのシートに対応して設けられるシートベルトアン
カーを固定するための閉断面構造のアンカー支持ブラケ
ット50、51が取付られており、このアンカーブラケ
ット50、51に上記接合部材44が取付られる。
【0016】この接合部材44は、図5に示すように頂
部にボス部43を取り付けたボックス型の閉断面構造を
構成する。これに対して格納パン38の前端部が取付ら
れるようになっている。そして、クロスメンバ31の後
面に接合される一対の接合部44aとクロスメンバ31
の下面に接合される接合部44bとを備えている。格納
パン38を形成するパネル部材38aの形状はほぼ図4
に示す形状を成している。即ち、前端側から側部にかけ
て縦壁が形成される。前端壁の中央部は高くなってお
り、上端でフロアパネル7の下面に接合されるようにな
っている。前端壁は途中で上記接合部材44の頂部のボ
ス部43に結合されるようになっている。格納パンパネ
ル38aの前端壁の両側部は、直角に切り欠かれた形状
になっており、この部分にリヤサイドフレーム45が接
合されるようになっている。また、格納パンパネル38
aの側部上端部は、後述するようにリヤサイドフレーム
45に接合される。
【0017】中央の後端側には、牽引用のタイダウンフ
ック47を取り付けるためのレインフォースメントすな
わち補強部材48が結合されている。格納パン38は、
前端側から湾曲しつつ後方かつ外方に向かって斜めに延
びる縦壁38bを備えている。図6に示すようにリヤサ
イドフレーム45は格納パンパネル38aとは上端部に
内端側とが重なり合って結合される。図7および図8に
示すように格納パン38の前端においては、フロアパネ
ル7が位置しており、リヤサイドフレーム45の上方を
覆ってリヤサイドフレーム45と閉断面構造を構成す
る。また、側端側においてはフロアサイドパネル49が
設けられリヤサイドフレーム45および格納パンの側上
端部と重なり合って係合されることによって閉断面構造
を構成している。
【0018】図3に示すようにリヤサイドフレーム45
と前記格納パン38との接合部を補強する補強パネル5
2が設けられる。本例の補強パネルは、クロスメンバ3
1とリヤサイドフレーム45との結合部を覆うようにフ
ロアパネル7に重なって取付られている。これによっ
て、リヤサイドフレーム45と格納パン38との接合部
への応力集中を緩和することができ、応力値を均等化で
きる。本例の構成では、格納パン38は車幅方向に前記
リヤサイドフレーム45まで延びているとともに、前後
方向に関し、前端は、最後部クロスメンバ31近傍まで
延び、後端は、前記リヤエンドクロスメンバ46まで延
びており、前記格納パン38は、シートを格納できるよ
うになっている。
【0019】リヤサイドフレーム45は本発明では、車
両の後部で且つ両側部に配置される。車体側部構造にお
いて車体パネルに最も近い構造部材である。また、リヤ
エンドクロスメンバ46は、車体の後端の外板と一体化
された閉断面構造部材として構成されるのが普通であ
る。本発明の構造では、格納パンの後端側がこのリヤエ
ンドクロスメンバ46に結合されることによって一体化
されている。このように構成することによって、本発明
においては、前後方向には、格納パンの前端に最も近い
クロスメンバ31から、リヤエンドクロスメンバ46に
わたる範囲でかつ車幅方向は、後輪付近から後方の後部
車体構造において最も側端側の部材であるリヤサイドフ
レームの内端を結ぶ範囲をカバーする平面視で前端側が
わずかに内方に狭まったほぼ台形あるいは矩形の前側の
両角部を切り取った形状のほぼ六角形をなす形状の格納
パンが形成される。すなわち、本発明の格納パンでは、
車幅方向かつ前後方向に延びる斜めの辺が前端から両側
部にかけて形成される事になる。このように斜めの接合
部が格納パンとリヤサイドフレーム45との間で形成さ
れるように構成することによって、後方から衝撃力が車
両にさようした場合には、クロスメンバ31だけでな
く、リヤサイドフレーム45あるいはサイドフレーム1
7にも作用力を伝達することができ、応力集中を回避す
ることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明のように構成することにより、十
分な強度および望ましい後突特性を有するとともに、大
容量の格納パンを備えた車両の後部車体構造を提供する
ことができる。特に、本発明によれば、左右両側部およ
び後部が直接車体の構造部材に接合されており、前部
は、構造部材から一定の距離をおきかつエネルギー吸収
可能な構造の接合部材を介して格納パンが支持されてい
る。これによって、後方から衝撃力が伝達された場合に
は、格納パン、場合によっては、格納パンと内部の格納
物の両方を介して前方に衝撃力が伝達される。この場
合、前端側は、エネルギー吸収部材を介して構造部材に
支持されているので、エネルギー吸収部材によって有効
に衝撃エネルギーを吸収することができ、周囲に衝撃力
が伝達されることによる悪影響を極力減少することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用することができる車両の車体構造
のフロアの下面側の平面図、
【図2】図1の車両の車室内部および車体下部の構造を
示す立面図である。
【図3】車両の後部車体構造の平面図、
【図4】格納パンを構成するパネル部材の概略形状を示
す斜視図、
【図5】接合部材の分解斜視図、
【図6】格納パン用パネルとフロアパネル補強パネル、
リヤサイドフレーム等との係合状態を示す斜視図、
【図7】図6におけるA−A断面図、
【図8】図6におけるB−B断面図である。
【符号の説明】
1 車両 2 エンジン 3 エンジンルーム 4 カウルパネル 6 車室 7 フロアパネル 8 前列シート 10 中央列シート 11 後列シート 20 排気管 25〜31 クロスメンバ 38 格納パン。 45 リヤサイドフレーム 46 リヤエンドクロスメンバ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室の後部においてフロア面から下方に広
    がる格納スペースを有する格納パンを備えた車両の後部
    車体構造において、 少なくとも、前記格納パンの両側部が車体の閉断面パネ
    ル構造を有する側端側フレーム部材に接合されていると
    ともに、 前記格納パンの後端部はほぼ車幅方向に延びる閉断面パ
    ネル構造を有する後端側フレーム部材に接合されている
    ことを特徴とする車両の後部車体構造。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記格納パンの前端部
    は、接合部材を介して車体の車幅方向に延びる閉断面パ
    ネル構造を有する前端側フレーム部材に結合されている
    ことを特徴とする車両の後部車体構造。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記側端側フレーム部
    材と前記格納パンは、前端側から後方かつ外方に向かっ
    て斜めに延びる接合部を備えていることを特徴とする車
    両の後部車体構造。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記側端側フレーム部
    材と前記格納パンとの接合部を補強する補強手段が設け
    られたことを特徴とする車両の後部車体構造。
  5. 【請求項5】請求項2において、前記側端側フレーム部
    材が車体の側部に配置されるリヤサイドフレームを含ん
    で構成されており、 前記後端側フレーム部材が車体の後端部に配置されるリ
    ヤエンドクロスメンバを含んで構成されており、 前記格納パンは車幅方向に前記リヤサイドフレームまで
    延びているとともに、前後方向に関し、前端は、最後部
    クロスメンバ近傍まで延び、後端は、前記リヤエンドク
    ロスメンバまで延びており、前記格納パンは、シートを
    格納できるようになっていることを特徴とする車両の後
    部車体構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002166857A (ja) * 2000-12-04 2002-06-11 Fuji Heavy Ind Ltd 車両のフレーム構造
JP2006273126A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Mazda Motor Corp 車体後部構造
JP2008149780A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の車体構造

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