JPH11253788A - 液体―気体の接触充填カラム用分配器 - Google Patents
液体―気体の接触充填カラム用分配器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 船上の極低温空気分離蒸留カラムで直面する
揺動又は傾動中でも、液体−気体の接触カラムに均一な
分布を与える液体分配器を提供する。 【解決手段】 本発明の液体−気体の接触充填カラム用
の液体分配器は、ヘッダータンク１と、気体上昇通路と
多数の分離したリザーバ室４とを有していて、その各々
の該室がカラムへと液体を流すための孔を有している液
体分配板５と、ヘッダータンクから各々の該室に液体を
供給する導管手段とを備えている。液体分配板は、同じ
形状と大きさの気体上昇通路とリザーバ室とが交互にさ
れている均一な十字模様の構造をしている。
揺動又は傾動中でも、液体−気体の接触カラムに均一な
分布を与える液体分配器を提供する。 【解決手段】 本発明の液体−気体の接触充填カラム用
の液体分配器は、ヘッダータンク１と、気体上昇通路と
多数の分離したリザーバ室４とを有していて、その各々
の該室がカラムへと液体を流すための孔を有している液
体分配板５と、ヘッダータンクから各々の該室に液体を
供給する導管手段とを備えている。液体分配板は、同じ
形状と大きさの気体上昇通路とリザーバ室とが交互にさ
れている均一な十字模様の構造をしている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体−気体の接触
カラムへの液体の分配供給に関し、かつそのための分配
器を提供している。特に本発明は、カラムが垂直方向か
ら揺動又は傾動されるような沖合のような場所でのカラ
ム、特に極低温空気分離用のカラムに、専用ということ
ではないが適用される。
カラムへの液体の分配供給に関し、かつそのための分配
器を提供している。特に本発明は、カラムが垂直方向か
ら揺動又は傾動されるような沖合のような場所でのカラ
ム、特に極低温空気分離用のカラムに、専用ということ
ではないが適用される。
【０００２】
【従来の技術】蒸留カラムに構造パッキングを使用する
ことは、低い圧力降下が重要であるところでは、多くの
利点があることはよく知られている。しかしながら、充
填カラムの性能は、パッキング内で局所的に液体の降下
流と気体の上昇流との間の平衡を作り出しかつ維持する
ことに、非常に依存している。パッキング内での液体と
気体の分布は、パッキングへのこれらの流体の初期の供
給、及びパッキングの特定の特性によって影響される。
ことは、低い圧力降下が重要であるところでは、多くの
利点があることはよく知られている。しかしながら、充
填カラムの性能は、パッキング内で局所的に液体の降下
流と気体の上昇流との間の平衡を作り出しかつ維持する
ことに、非常に依存している。パッキング内での液体と
気体の分布は、パッキングへのこれらの流体の初期の供
給、及びパッキングの特定の特性によって影響される。
【０００３】いろいろの理由で、パッキング内の液体の
分布は、初期の供給に対しては、気体の分布より一層影
響を受け易い。典型的には、液体の初期の供給は、液体
分配器によってなされ、これは、下のパッキングに液体
を供給する底部の注水口をもつ連通する開放トラフの集
まりよりなる。液体分配器のトラフ内の均一な液体レベ
ルが、注水口からの均一な流れを達成するのに、最小限
必要である。
分布は、初期の供給に対しては、気体の分布より一層影
響を受け易い。典型的には、液体の初期の供給は、液体
分配器によってなされ、これは、下のパッキングに液体
を供給する底部の注水口をもつ連通する開放トラフの集
まりよりなる。液体分配器のトラフ内の均一な液体レベ
ルが、注水口からの均一な流れを達成するのに、最小限
必要である。
【０００４】実際に、均一な初期の液体分布を形成する
には、困難な点がある。例えば、液体分配器内の流体抵
抗や、分配器の設置での不整列及びカラムの傾きとを含
む様々の要因が、液体分配器の液体レベルの均一性に影
響を与える。沖合での適用に対する液体分配器の構造
は、いくつかの特別の要求課題を提示している。風と波
の両者の作用が、船上の蒸留カラムの重要な動きを生じ
させる。この動きは、それが、揺動で垂直からカラムが
傾けられる場合に、特に大事な事であり、液体分配器内
で液体の左右の動きを引き起す。典型的な液体分配器内
の液体レベルの均一性は、船の動きの間は、重要なこと
には無視され、注水口からの不均一な流れを起して、充
填カラム内の分布不良を発生させる。
には、困難な点がある。例えば、液体分配器内の流体抵
抗や、分配器の設置での不整列及びカラムの傾きとを含
む様々の要因が、液体分配器の液体レベルの均一性に影
響を与える。沖合での適用に対する液体分配器の構造
は、いくつかの特別の要求課題を提示している。風と波
の両者の作用が、船上の蒸留カラムの重要な動きを生じ
させる。この動きは、それが、揺動で垂直からカラムが
傾けられる場合に、特に大事な事であり、液体分配器内
で液体の左右の動きを引き起す。典型的な液体分配器内
の液体レベルの均一性は、船の動きの間は、重要なこと
には無視され、注水口からの不均一な流れを起して、充
填カラム内の分布不良を発生させる。
【０００５】初期の液体分布を提供するための多数の試
みが、提案されてきた。それらは、トラフ分配器、フラ
クタル分配器、流出分配器及び倍加した注水口の分配器
（例えば、米国特許第４，８１６，１９１号（ベルベン
とメイヤー）、米国特許第５，１３２，０５５号（アレ
リュウム外）、米国特許第５，３５４，４６０号（カー
ネイ外）、独国特許第２，７５２，３９１号（ステロウ
バー）及びＭ．カーネイとＶ．コッヘルジンによる「工
業用のクロマトグラフのカラムのための液体分配器：フ
ラクタル幾何学に基づく研究」のタイトルで、１９９６
年７月１４〜１８日にカルフォルニアのサンディエゴで
の第５回化学技術世界会議で示された論文とを参照）が
含まれている。これらの全ては、流れの均一性を達成す
るのに、或る程度均一な液体レベルに頼っており、前述
の機構によって生じた液体レベルの非均一性を受け入れ
ている。例えば、これらの試みのどれも、非垂直カラム
に対して適しておらず、また周期的に傾くカラム、例え
ば船上のカラムにとっても適していない。
みが、提案されてきた。それらは、トラフ分配器、フラ
クタル分配器、流出分配器及び倍加した注水口の分配器
（例えば、米国特許第４，８１６，１９１号（ベルベン
とメイヤー）、米国特許第５，１３２，０５５号（アレ
リュウム外）、米国特許第５，３５４，４６０号（カー
ネイ外）、独国特許第２，７５２，３９１号（ステロウ
バー）及びＭ．カーネイとＶ．コッヘルジンによる「工
業用のクロマトグラフのカラムのための液体分配器：フ
ラクタル幾何学に基づく研究」のタイトルで、１９９６
年７月１４〜１８日にカルフォルニアのサンディエゴで
の第５回化学技術世界会議で示された論文とを参照）が
含まれている。これらの全ては、流れの均一性を達成す
るのに、或る程度均一な液体レベルに頼っており、前述
の機構によって生じた液体レベルの非均一性を受け入れ
ている。例えば、これらの試みのどれも、非垂直カラム
に対して適しておらず、また周期的に傾くカラム、例え
ば船上のカラムにとっても適していない。
【０００６】トラフ内の均一な液体の水頭に頼っている
分配器への別の試みが報告されている。プルスとボミオ
（Ｉ．Ｃｈｅｍ．Ｅ．Ｓｙｍｐ．Ｓｅｒ．１０４（１９
８７）Ａ２５９）は、傾動カラムのトラフ型分配器より
優れていることが示された管−分配器を説明している。
この管分配器は、パッキングに液体を向ける注水口をも
つ、管のような閉鎖マニホールドよりなる加圧型分配器
である。注水口の数と大きさは、重要なことに、傾けら
れた分配器より生じる水頭差よりもより大きな背圧があ
るようになっている。この方法で、分布は、カラムが傾
いているにもかかわらず、比較的に一様になる。
分配器への別の試みが報告されている。プルスとボミオ
（Ｉ．Ｃｈｅｍ．Ｅ．Ｓｙｍｐ．Ｓｅｒ．１０４（１９
８７）Ａ２５９）は、傾動カラムのトラフ型分配器より
優れていることが示された管−分配器を説明している。
この管分配器は、パッキングに液体を向ける注水口をも
つ、管のような閉鎖マニホールドよりなる加圧型分配器
である。注水口の数と大きさは、重要なことに、傾けら
れた分配器より生じる水頭差よりもより大きな背圧があ
るようになっている。この方法で、分布は、カラムが傾
いているにもかかわらず、比較的に一様になる。
【０００７】残念ながら、加圧分配器の試みに関連し
て、実際に困難な点がある。例えば、分配器の背圧がポ
ンプによって発生するなら、フラッシングが、マニホー
ルド内の液体流を妨げる泡の形成によって、分布不良に
導くので、加圧マニホールド内のフラッシングを避ける
ために、ポンプで送られた液体が、サブクールされなけ
ればならない。液体が蒸留カラムの最冷部分に入るな
ら、サブクーリングは問題であり、サブクーリングの仕
事をする冷却流体がない。液体がカラム胴に残ることな
く、カラムの一方の部分から他方の部分へと供給される
なら、このポンプで送るという選択もまた難しい。
て、実際に困難な点がある。例えば、分配器の背圧がポ
ンプによって発生するなら、フラッシングが、マニホー
ルド内の液体流を妨げる泡の形成によって、分布不良に
導くので、加圧マニホールド内のフラッシングを避ける
ために、ポンプで送られた液体が、サブクールされなけ
ればならない。液体が蒸留カラムの最冷部分に入るな
ら、サブクーリングは問題であり、サブクーリングの仕
事をする冷却流体がない。液体がカラム胴に残ることな
く、カラムの一方の部分から他方の部分へと供給される
なら、このポンプで送るという選択もまた難しい。
【０００８】加圧分配器と本質的に同じではあるが、別
の試みが、ターナー外（Ｔｒａｎｓ．Ｉ Ｃｈｅｍ Ｅ
７４（１９９６）Ａ１７７）によって行われており、
これには、分配器内の液体の高い水頭が、傾いたカラム
内の低い水頭より優れた質量移行性能を与えることが示
されており、これは、百分率を基礎とした傾きによる水
頭の変化は、低い平均水頭をもつものよりも高い平均水
頭をもつものの方が低いからである。残念なことに、良
好な分布のために必要な背圧を与えるのに必要とされる
高さが、極端であり、カラムの高さと費用の両方と厳し
く対立している。
の試みが、ターナー外（Ｔｒａｎｓ．Ｉ Ｃｈｅｍ Ｅ
７４（１９９６）Ａ１７７）によって行われており、
これには、分配器内の液体の高い水頭が、傾いたカラム
内の低い水頭より優れた質量移行性能を与えることが示
されており、これは、百分率を基礎とした傾きによる水
頭の変化は、低い平均水頭をもつものよりも高い平均水
頭をもつものの方が低いからである。残念なことに、良
好な分布のために必要な背圧を与えるのに必要とされる
高さが、極端であり、カラムの高さと費用の両方と厳し
く対立している。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、船上
の極低温空気分離蒸留カラムで直面するような揺動又は
傾動中に、液体−気体の接触カラムに均一な分布を与え
る液体分配器を提供することである。
の極低温空気分離蒸留カラムで直面するような揺動又は
傾動中に、液体−気体の接触カラムに均一な分布を与え
る液体分配器を提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】第１の形態では、本発明
は、液体−気体の充填カラム用の液体分配器において、
この液体分配器が、ヘッダータンクと、気体上昇通路と
多数の分離したリザーバ室とを有していて、各々のリザ
ーバ室が、そこからカラムへと液体を流すための孔を有
している液体分配板と、ヘッダータンクから各々の室へ
液体を供給する導管手段と、を備える液体分配器であ
る。
は、液体−気体の充填カラム用の液体分配器において、
この液体分配器が、ヘッダータンクと、気体上昇通路と
多数の分離したリザーバ室とを有していて、各々のリザ
ーバ室が、そこからカラムへと液体を流すための孔を有
している液体分配板と、ヘッダータンクから各々の室へ
液体を供給する導管手段と、を備える液体分配器であ
る。
【００１１】第２の形態では、本発明は、気体上昇通路
と多数の分離したリザーバ室とを有していて、各々のリ
ザーバ室が、そこからカラムへと液体を流すための孔を
有している、液体−気体の充填カラム用の液体分配板で
ある。
と多数の分離したリザーバ室とを有していて、各々のリ
ザーバ室が、そこからカラムへと液体を流すための孔を
有している、液体−気体の充填カラム用の液体分配板で
ある。
【００１２】本発明の分配器は、第１の分配器（即ち、
ヘッダータンクと導管手段）及び第２の分配器（即ち、
液体分配板）とよりなる２段の分配器である。第１の分
配器は第２の分配器に液体を供給し、第２の分配器はパ
ッキングに液体を供給する。第２の分配器は、非常に多
数の個々のリザーバ室よりなり、それらは互いに連通し
ておらず、第１の分配器が、第２の分配器の各々の室に
個別に液体を供給する。各々の室の断面積と高さは、液
体の流通孔上の液体の水頭及びそれ故に該孔からカラム
のパッキングへの液体流に対するカラムの傾動の影響を
少なくする。
ヘッダータンクと導管手段）及び第２の分配器（即ち、
液体分配板）とよりなる２段の分配器である。第１の分
配器は第２の分配器に液体を供給し、第２の分配器はパ
ッキングに液体を供給する。第２の分配器は、非常に多
数の個々のリザーバ室よりなり、それらは互いに連通し
ておらず、第１の分配器が、第２の分配器の各々の室に
個別に液体を供給する。各々の室の断面積と高さは、液
体の流通孔上の液体の水頭及びそれ故に該孔からカラム
のパッキングへの液体流に対するカラムの傾動の影響を
少なくする。
【００１３】上述したように、従来の技術は、液体の初
期の分布不良へと導く、液体分配器内の不均一な液体レ
ベルの問題を解決する２つの主要な試みであった（即ち
加圧分配器と高水頭のタンク）。これらと関連した問題
は、それぞれポンプ及び過度なカラム高さに主として関
係している。本発明は、第１の分配器を生み出す適度の
大きさのヘッダータンクを、加圧分配器の概念に結び付
けることによって、これらの問題を阻止している。第１
の分配器は、格子状の小さな容器（リザーバ室）より構
成される第２の分配器と共に使用し、これらの容器は第
１の分配器のどんな欠点でも緩和するように作用する。
ポンプは何ら必要とせず、こうしてサブクーリング等に
関連する問題が回避される。そのうえ、適度な大きさの
ヘッダータンクは、ほとんど余分なカラム高さを必要と
せず、従来技術よりもはるかに資本コストの節約とな
る。本発明は、ヘッダータンクと（第２の）分配板との
組み合わせに特徴があり、その分配板の構造は、ヘッダ
ータンクからの分配のどんな欠点をも殺がれるようにな
っている。
期の分布不良へと導く、液体分配器内の不均一な液体レ
ベルの問題を解決する２つの主要な試みであった（即ち
加圧分配器と高水頭のタンク）。これらと関連した問題
は、それぞれポンプ及び過度なカラム高さに主として関
係している。本発明は、第１の分配器を生み出す適度の
大きさのヘッダータンクを、加圧分配器の概念に結び付
けることによって、これらの問題を阻止している。第１
の分配器は、格子状の小さな容器（リザーバ室）より構
成される第２の分配器と共に使用し、これらの容器は第
１の分配器のどんな欠点でも緩和するように作用する。
ポンプは何ら必要とせず、こうしてサブクーリング等に
関連する問題が回避される。そのうえ、適度な大きさの
ヘッダータンクは、ほとんど余分なカラム高さを必要と
せず、従来技術よりもはるかに資本コストの節約とな
る。本発明は、ヘッダータンクと（第２の）分配板との
組み合わせに特徴があり、その分配板の構造は、ヘッダ
ータンクからの分配のどんな欠点をも殺がれるようにな
っている。
【００１４】本発明は、液体−気体の充填カラム用液体
分配器において、この液体分配器が、ヘッダータンク
と、気体上昇通路と多数の分離したリザーバ室とを有し
ていて、各々のリザーバ室が、そこからカラムへと液体
を流すための孔を有している液体分配板と、ヘッダータ
ンクから各々の室へ液体を供給するための導管手段と、
を備えている液体分配器を提供する。
分配器において、この液体分配器が、ヘッダータンク
と、気体上昇通路と多数の分離したリザーバ室とを有し
ていて、各々のリザーバ室が、そこからカラムへと液体
を流すための孔を有している液体分配板と、ヘッダータ
ンクから各々の室へ液体を供給するための導管手段と、
を備えている液体分配器を提供する。
【００１５】
【発明の実施の形態】上述したように、本発明の分配器
は、ヘッダータンクと導管手段とによって構成された第
１の分配器と、分配板によって構成された第２の分配器
とを有する。第２の分配器は、非常に多数の個々のリザ
ーバ室を有しており、これらの室は互いに連通していな
いが、カラムのパッキングに液体を供給する１つ又はそ
れ以上の貫通孔を、各々の室は有している。
は、ヘッダータンクと導管手段とによって構成された第
１の分配器と、分配板によって構成された第２の分配器
とを有する。第２の分配器は、非常に多数の個々のリザ
ーバ室を有しており、これらの室は互いに連通していな
いが、カラムのパッキングに液体を供給する１つ又はそ
れ以上の貫通孔を、各々の室は有している。
【００１６】第１の分配器は、ヘッダータンクから導管
手段を通って第２の分配器の各々のリザーバ室へ、液体
を供給する。典型的には、導管手段は、ヘッダータンク
に接続した１つ又はそれ以上の主供給管と、リザーバ室
の行又は列上の主供給管から延在する分岐管と、隣接し
た分岐管から専ら単一の室に供給する第２の配給管とよ
りなる。第１の分配器が、比較的に適度な背圧を必要と
するのみなので、ヘッダータンクの適度な高さのみが必
要とされ、それにより、本発明の分配器に必要なカラム
の付加高さを限定している。
手段を通って第２の分配器の各々のリザーバ室へ、液体
を供給する。典型的には、導管手段は、ヘッダータンク
に接続した１つ又はそれ以上の主供給管と、リザーバ室
の行又は列上の主供給管から延在する分岐管と、隣接し
た分岐管から専ら単一の室に供給する第２の配給管とよ
りなる。第１の分配器が、比較的に適度な背圧を必要と
するのみなので、ヘッダータンクの適度な高さのみが必
要とされ、それにより、本発明の分配器に必要なカラム
の付加高さを限定している。
【００１７】第１の分配器は、カラムの動きの影響を限
定された程度にまで軽減できるのみであり、それ故に第
２の分配器への供給は、容認できない程度にまで依然と
して変動するであろう。この変動は、室のリザーバ能力
によって克服され、各々の室は、供給変動を緩和するた
めに、十分な液体の滞留時間を与えるような構造とされ
ている。これが、カラムの寸法と性能に従って、各々の
室の断面積、高さ及び孔の大きさを決めることによって
達成され、それにより予想されるカラムの傾きが、室の
孔の上の液体の水頭に最小の影響しか与えない。室内の
液体レベルが、流入と流出との差で比較的に変化する
が、流出は、液体レベルの平方根に比例しているという
事実により、室からの流出変動は、流入量に比べて非常
に効果的に減衰される。
定された程度にまで軽減できるのみであり、それ故に第
２の分配器への供給は、容認できない程度にまで依然と
して変動するであろう。この変動は、室のリザーバ能力
によって克服され、各々の室は、供給変動を緩和するた
めに、十分な液体の滞留時間を与えるような構造とされ
ている。これが、カラムの寸法と性能に従って、各々の
室の断面積、高さ及び孔の大きさを決めることによって
達成され、それにより予想されるカラムの傾きが、室の
孔の上の液体の水頭に最小の影響しか与えない。室内の
液体レベルが、流入と流出との差で比較的に変化する
が、流出は、液体レベルの平方根に比例しているという
事実により、室からの流出変動は、流入量に比べて非常
に効果的に減衰される。
【００１８】上述した第１と第２の分配器の組み合わせ
は、水平カラムの振動に対処するような構造とされてお
り、加えて第１の分配器は、垂直から離れた平均の位置
でのずれを克服するために、十分な背圧をもつような構
造とされている。
は、水平カラムの振動に対処するような構造とされてお
り、加えて第１の分配器は、垂直から離れた平均の位置
でのずれを克服するために、十分な背圧をもつような構
造とされている。
【００１９】本発明はまた、気体上昇通路と多数の分離
したリザーバ室とを備えていて、各々のリザーバ室が、
そこからカラムへと液体を流すための孔を有している。
液体−気体の充填カラム用の液体分配板を提供する。
したリザーバ室とを備えていて、各々のリザーバ室が、
そこからカラムへと液体を流すための孔を有している。
液体−気体の充填カラム用の液体分配板を提供する。
【００２０】好ましくは、各々のリザーバ室の容積は、
液体分配板を通じて均一な横断面で、長方形、特に正方
形の横断面が適している。通常は各々の室は、その頂部
が開口していて、単一の中央に位置した液体流出孔のあ
る底壁を有している。都合のよいことに、液体分配板本
体の全ての室は、同じ形状と大きさであるが、縁部の室
は、カラムの壁に合致するような形状とされている。
液体分配板を通じて均一な横断面で、長方形、特に正方
形の横断面が適している。通常は各々の室は、その頂部
が開口していて、単一の中央に位置した液体流出孔のあ
る底壁を有している。都合のよいことに、液体分配板本
体の全ての室は、同じ形状と大きさであるが、縁部の室
は、カラムの壁に合致するような形状とされている。
【００２１】通常、液体分配板は、リザーバ室と交互し
ている気体上昇通路を有しており、これらの通路は、好
ましくはリザーバ室と同じ形状及び大きさであるが、気
体が自由に流通できるように、両端で開口している。
ている気体上昇通路を有しており、これらの通路は、好
ましくはリザーバ室と同じ形状及び大きさであるが、気
体が自由に流通できるように、両端で開口している。
【００２２】現在の好ましい実施の形態では、分配板
は、パッキングの上方のカラムの全断面を覆う同じ正方
形断面の室と、リザーバ室と交互する開口（気体上昇）
通路とのチェッカー盤（即ち均一な十字模様）構造をし
ている。
は、パッキングの上方のカラムの全断面を覆う同じ正方
形断面の室と、リザーバ室と交互する開口（気体上昇）
通路とのチェッカー盤（即ち均一な十字模様）構造をし
ている。
【００２３】本発明の分配器は、広範囲の流れにわたっ
て作用する必要のあるカラムを受け入れるのに適用され
る。ここで難しいことは、第２の分配器のリザーバ室の
液体緩衝能力と液体レベルとを維持することと、低流量
での第１の分配器内の背圧をもまた維持することであ
る。この困難な点は、少なくとも２つの部分を備え、そ
の各々が、別の部分の位置から離れた高さで、ヘッダー
タンクの位置から一つの分離した組のリザーバ室に供給
する導管手段を提供することによって、克服される。こ
うして、２つ又はそれ以上の第１の分配器の回路が提供
され、それらは、同じヘッダータンクによって供給され
るが、第２の分配器の異なった組のリザーバ室に供給す
る。これらの第１の分配器への供給は、異なった高さ
（エレベイション）で行われ、それにより高さが高いよ
うな場合では、第１の分配器の全てが液体で満たされ、
低下した場合（ターンダウン）では、いくつかが空であ
る。このように低下した場合（ターンダウン）では、第
２の分配器のいくつかのリザーバ室のみが活動してお
り、他は空である。この方法で、液体レベルは常に適切
なレベルに維持される。２つの第１の分配器によって供
給される室の配置は、パッキングの液体注水が、高さが
高いような場合では液体の注水密度は、半分の密度であ
るが、低下した場合では依然として均一であるようにさ
れている。
て作用する必要のあるカラムを受け入れるのに適用され
る。ここで難しいことは、第２の分配器のリザーバ室の
液体緩衝能力と液体レベルとを維持することと、低流量
での第１の分配器内の背圧をもまた維持することであ
る。この困難な点は、少なくとも２つの部分を備え、そ
の各々が、別の部分の位置から離れた高さで、ヘッダー
タンクの位置から一つの分離した組のリザーバ室に供給
する導管手段を提供することによって、克服される。こ
うして、２つ又はそれ以上の第１の分配器の回路が提供
され、それらは、同じヘッダータンクによって供給され
るが、第２の分配器の異なった組のリザーバ室に供給す
る。これらの第１の分配器への供給は、異なった高さ
（エレベイション）で行われ、それにより高さが高いよ
うな場合では、第１の分配器の全てが液体で満たされ、
低下した場合（ターンダウン）では、いくつかが空であ
る。このように低下した場合（ターンダウン）では、第
２の分配器のいくつかのリザーバ室のみが活動してお
り、他は空である。この方法で、液体レベルは常に適切
なレベルに維持される。２つの第１の分配器によって供
給される室の配置は、パッキングの液体注水が、高さが
高いような場合では液体の注水密度は、半分の密度であ
るが、低下した場合では依然として均一であるようにさ
れている。
【００２４】本発明の分配器は、カラム内の液体−気体
の接触へのカラムの傾きの影響を少なくするように配置
された構造パッキングで充填されたカラムに使用される
のが好ましい。特に、カラムの軸方向からみて、各々の
層本体のパッキング板が、少なくとも１つの帯域が中央
のコアを囲んでいる１つ又はそれ以上の部分内に配置さ
れ、前記帯域が、各々の区分内のパッキング板が、隣接
した区分内のパッキング板に対し異なった方向で直線的
に延在する区分から形成されるように配置される構造パ
ッキング板の１つ又はそれ以上の層があることが好まし
い。この配置は、我々の出願人が同日で出願した米国特
許出願の主題である。
の接触へのカラムの傾きの影響を少なくするように配置
された構造パッキングで充填されたカラムに使用される
のが好ましい。特に、カラムの軸方向からみて、各々の
層本体のパッキング板が、少なくとも１つの帯域が中央
のコアを囲んでいる１つ又はそれ以上の部分内に配置さ
れ、前記帯域が、各々の区分内のパッキング板が、隣接
した区分内のパッキング板に対し異なった方向で直線的
に延在する区分から形成されるように配置される構造パ
ッキング板の１つ又はそれ以上の層があることが好まし
い。この配置は、我々の出願人が同日で出願した米国特
許出願の主題である。
【００２５】以下に、添付の図面を参照し、単なる例示
である本発明の現在の好ましい実施の形態を説明する。
である本発明の現在の好ましい実施の形態を説明する。
【００２６】まず図１を参照すると、本発明の現在の好
ましい実施の形態である分配器は、ヘッダータンク１を
備え、そこから主分配管２が、ヘッダータンクからの液
体を配給するために延在している。多数の分岐管３が、
船（図示されていない）上に設置された極低温空気分離
装置の蒸留カラム（図示されていない）内の構造パッキ
ング６の上方に置かれた液体分配板５（図２を参照）の
リザーバ室４の列より上方の主分配管２から延在してい
る。各々の分岐管３は、それぞれの列の各々のリザーバ
室４と個々に整列した一連の間隔があけられた配給管７
を有している。
ましい実施の形態である分配器は、ヘッダータンク１を
備え、そこから主分配管２が、ヘッダータンクからの液
体を配給するために延在している。多数の分岐管３が、
船（図示されていない）上に設置された極低温空気分離
装置の蒸留カラム（図示されていない）内の構造パッキ
ング６の上方に置かれた液体分配板５（図２を参照）の
リザーバ室４の列より上方の主分配管２から延在してい
る。各々の分岐管３は、それぞれの列の各々のリザーバ
室４と個々に整列した一連の間隔があけられた配給管７
を有している。
【００２７】図２に示されるように、分配板５は、パッ
キングより上方でカラムの全断面を覆い、かつ均一な十
字の列内に形成された正方形断面の同一の穴（４，８）
を有する円形ディスクである。交互の穴８（気体上昇通
路）は、気体が自由に流通するように、その頂部と底部
の両方で開口しており、残りの穴４（リザーバ室）は、
一部の液体が流通する中央の孔（見ることができない）
を除いて、その底部で閉鎖されて、行き止まりになって
いる。
キングより上方でカラムの全断面を覆い、かつ均一な十
字の列内に形成された正方形断面の同一の穴（４，８）
を有する円形ディスクである。交互の穴８（気体上昇通
路）は、気体が自由に流通するように、その頂部と底部
の両方で開口しており、残りの穴４（リザーバ室）は、
一部の液体が流通する中央の孔（見ることができない）
を除いて、その底部で閉鎖されて、行き止まりになって
いる。
【００２８】
【実施例】図を参照して上述したように、分配器は、我
々の同日出願の米国特許出願の教示による構造パッキン
グ板が充填された、直径２．９ｍの船上の極低温空気分
離カラムに適している。このカラムは、０．０４２ｍ3
／Ｓの液体流量と５．０４ｍ3 ／Ｓの気体流量とで、約
１０００トン／日（９００トン）の酸素を生成する。分
配器は、１５秒間で垂直方向からの±１２°のカラムの
傾動と、垂直方向からの２°の平均傾きに対するような
大きさとされている。
々の同日出願の米国特許出願の教示による構造パッキン
グ板が充填された、直径２．９ｍの船上の極低温空気分
離カラムに適している。このカラムは、０．０４２ｍ3
／Ｓの液体流量と５．０４ｍ3 ／Ｓの気体流量とで、約
１０００トン／日（９００トン）の酸素を生成する。分
配器は、１５秒間で垂直方向からの±１２°のカラムの
傾動と、垂直方向からの２°の平均傾きに対するような
大きさとされている。
【００２９】分配板の各々のリザーバ室は、０．００５
ｍの大きさの孔をもつ、約０．０５０ｍ×０．０５０ｍ
の正方形で、０．３８ｍの高さがあり、液体を３０秒間
保管できる。ヘッダータンクの液体の水頭高さは、１．
２ｍであり、分配装置の全体の高さは、約３ｍである。
この装置は、作動中、±５％の全流量変化をもたらす。
ｍの大きさの孔をもつ、約０．０５０ｍ×０．０５０ｍ
の正方形で、０．３８ｍの高さがあり、液体を３０秒間
保管できる。ヘッダータンクの液体の水頭高さは、１．
２ｍであり、分配装置の全体の高さは、約３ｍである。
この装置は、作動中、±５％の全流量変化をもたらす。
【００３０】一方、もし同じカラムが従来の管分配器に
取り付けられるなら、±５％の流量変化を達成するに
は、７．５ｍの液体の水頭高さが必要であろう。従来の
管分配器の全高さは、約９ｍである（即ち、本発明の例
示の分配器に必要とされる高さの約３倍である）。
取り付けられるなら、±５％の流量変化を達成するに
は、７．５ｍの液体の水頭高さが必要であろう。従来の
管分配器の全高さは、約９ｍである（即ち、本発明の例
示の分配器に必要とされる高さの約３倍である）。
【００３１】本発明が、上述した詳細な説明に限定され
るものではなく、請求の範囲及び請求の範囲と等価の範
囲内から離れることなく、多くの修正や変更が行えるこ
とは、当業者であれば理解できるであろう。
るものではなく、請求の範囲及び請求の範囲と等価の範
囲内から離れることなく、多くの修正や変更が行えるこ
とは、当業者であれば理解できるであろう。
【図１】図１は、本発明の液体分配器の概略図である。
【図２】図２は、図１の分配器の液体分配板の平面図で
ある。
ある。
１…ヘッダータンク ２…主分配管 ３…分岐管 ４…リザーバ室 ５…液体分配板 ６…構造パッキング ７…配給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フィリップ アンドリュー アームストロ ング アメリカ合衆国，ペンシルバニア 18069, オルフィールド，ロス ロード 5071 (72)発明者 モハメッド アリ カルバッシ イギリス国，サリー ケーティー12 ２エ ーキュー，ワルトン−オン−テムズ，クロ ムウエル クローズ ６ (72)発明者 デレク ミラー イギリス国，サリー ジーユー１ １ワイ ビー，ギルドフォード，チャーロック ウ ェイ ４
Claims (11)
- 【請求項１】 液体−気体の接触充填カラム用の液体分
配器において、この液体分配器が、 ヘッダータンクと、 気体上昇通路と多数の分離したリザーバ室と有してい
て、各々のリザーバ室が、そこからカラムへと液体を流
すための孔を有している液体分配板と、 各々のリザーバ室にヘッダータンクから液体を供給する
導管手段と、 を備えている液体分配器。 - 【請求項２】 液体−気体の充填カラム用の液体分配板
において、この液体分配板が、 気体上昇通路と多数の分離したリザーバ室を備え、各々
のリザーバ室が、そこからカラムへと液体を流すための
孔を有している液体分配板。 - 【請求項３】 気体上昇通路とリザーバ室とが、液体分
配板内で交互になっているところの請求項１又は２に記
載の液体分配器。 - 【請求項４】 各々のリザーバ室の容積が、該分配板を
通じて均一な横断面であるところの請求項１又は２に記
載の液体分配器。 - 【請求項５】 各々のリザーバ室がその頂部で開口して
おり、かつ前記孔を含む底壁を有しているところの請求
項１又は２に記載の液体分配器。 - 【請求項６】 液体分配板本体の全てのリザーバ室が、
同じ形状と同じ大きさであるところの請求項１又は２に
記載の液体分配器。 - 【請求項７】 リザーバ室が長方形の横断面をしている
ところの請求項６に記載の液体分配器。 - 【請求項８】 リザーバ室が正方形の横断面をしている
ところの請求項７に記載の液体分配器。 - 【請求項９】 液体分配板が、気体上昇通路とリザーバ
室とが交互になっている均一な十字模様の構造を有して
いるところの請求項１又は２に記載の液体分配器。 - 【請求項１０】 液体分配板本体の気体上昇通路とリザ
ーバ室とが、正方形の横断面をしているところの請求項
９に記載の液体分配器。 - 【請求項１１】 導管手段が少なくとも２つの部分を備
えていて、その各々が、ヘッダータンクの位置から分離
した１組のリザーバ室に、別の部分の位置から離れた高
さで、供給するところの請求項１に記載の液体分配器。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US09/009,093 US6149136A (en) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | Distributor for packed liquid-vapor contact column |
| US09/009093 | 1998-01-20 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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| JP11010224A Expired - Fee Related JP3074628B2 (ja) | 1998-01-20 | 1999-01-19 | 液体−気体の接触充填カラム用分配器 |
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|---|---|
| US (1) | US6149136A (ja) |
| EP (1) | EP0930088B1 (ja) |
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| FR2771019B1 (fr) * | 1997-11-17 | 2000-02-04 | Air Liquide | Distributeur de liquide pour colonne de distillation, et colonne de distillation correspondante |
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| EP1386649A1 (en) * | 2002-07-30 | 2004-02-04 | Air Products And Chemicals, Inc. | A liquid distributor |
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| KR100682452B1 (ko) * | 2005-08-03 | 2007-02-15 | (주)에이엠티퍼시픽 | 듀얼 플로우 트레이의 용량 증대를 위한 기액 접촉장치 |
| FR2895271B1 (fr) * | 2005-12-22 | 2008-12-19 | Total France Sa | Organe de deversement d'une enceinte de traitement, notamment d'hydrocarbures, et enceinte correspondant |
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| FR2989595B1 (fr) * | 2012-04-18 | 2014-04-11 | IFP Energies Nouvelles | Plateau distributeur a cloisons pour colonne de contact gaz/liquide offshore |
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