JPH11253130A

JPH11253130A - ダイエット食品

Info

Publication number: JPH11253130A
Application number: JP10080544A
Authority: JP
Inventors: Yuuji Maesaki; 祐二前崎; Hiroshi Kameyama; 博亀山
Original assignee: Nippon Kayaku Co Ltd; Nippon Kayaku Food Techno Co Ltd
Current assignee: Nippon Kayaku Co Ltd; Nippon Kayaku Food Techno Co Ltd
Priority date: 1998-03-13
Filing date: 1998-03-13
Publication date: 1999-09-21
Anticipated expiration: 2018-03-13
Also published as: JP3719478B2

Abstract

(57)【要約】【課題】ダイエット食品を提供する。【解決手段】キトサンとカルニチンを含有し、キトサ
ン単独、カルニチン単独の使用よりも体脂肪の減少効果
が高いダイエット食品。使用するキトサンと配合するカ
ルニチンは合成品もしくは、カルニチンを多く含む食用
動物の加水分解物を使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はキトサンとカルニチ
ンをソバ、ウドン、パン、ビスケット、ラーメン、クッ
キー及び惣材などの一般食品に配合したダイエット食
品、さらには、キトサンとカルニチンを錠剤、ソフトカ
プセルなどの健康食品に配合したダイエット食品あるい
はキトサンとカルニチンを含む錠剤、ソフトカプセル等
のダイエット食品に関し、キトサンとカルニチンの併用
により優れたダイエット効果を有し、キトサンのエグ味
が生じないという利点を有する。

【０００２】

【従来の技術】キトサンは甲殻類、昆虫類及び菌類に広
く存在するキチンを脱アセチル化したＤ−グルコサミン
のポリマーである。キトサンはその難消化性からいわゆ
る食物繊維の効果が期待され、特にアミノ基をもつため
に、消化管内で胆汁酸を吸着しコレステロ−ルの吸収阻
害並びに胆汁酸の再吸収阻害効果により、優れた血清コ
レステロールの低下作用を有する他、便秘改善、腸内細
菌叢の変化が報告されている。また、近年、キトサンの
ダイエット効果が注目され、キトサンとアスコルビン酸
を同時に摂取することにより、すぐれたダイエット効果
を有することが報告されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キトサ
ンとアスコルビン酸を同時に摂取するとキトサンが溶解
しキトサン独特の強いエグ味が生じるため、一般食品に
添加することは難しい。また、錠剤に加工してもキトサ
ンが水分を吸収しすばやく崩壊するため、口の中でエグ
味を呈することがある。また、糖衣加工を施してもキト
サンは糖衣加工時に水分を吸収するため、糖衣層にひび
割れを生じ錠剤の保存性が悪い。また、ソフトカプセル
は錠剤に比較してキトサンが十分量添加できないため粒
数を多く摂取する必要がある。

【０００４】このように、キトサンとアスコルビン酸の
同時摂取はすぐれたダイエット効果を有するにもかかわ
らず、食品に添加する際に味の問題点があるため、使用
方法に制限があった。これらの事より、味に問題のない
安全なキトサンを使用したダイエット食品が望まれてい
た。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者らは種々検討し
た結果、キトサンとカルニチンを併用することにより、
優れたダイエット効果を有し、キトサンのエグ味が生じ
ないダイエット食品が得られることを見出し、本発明を
完成させた。

【０００６】即ち、本発明は、（１）キトサンとカルニ
チンを含有することを特徴とするダイエット食品、
（２）ダイエット食品が製剤である上記（１）項記載の
食品、（３）製剤が錠剤、顆粒製剤、粉末製剤又はカプ
セル製剤である上記（２）項記載の食品、に関する。本
発明のダイエット食品は、ダイエット効果を有し、キト
サンのエグ味が生じない。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明でキトサンとカルニチンを
配合する一般食品は何でも良く、例えばソバ、ウドン、
パン、ビスケット、ラーメン、クッキー、惣材等があげ
られる。本発明で用いられるキトサンとしては、カニ、
エビの甲皮、昆虫の甲殻、イカ、キノコ及び糸状菌等の
細胞壁より得られた物等があげられるが、好ましくはカ
ニ、エビの甲皮より得られたものがよい。キトサンは、
グルコサミン、アセチルグルコサミンを成分とし、酸性
の水に溶解するもので、平均分子量は通常１万以上あれ
ばよいが、好ましくは、平均分子量１０万以上で、回転
粘度が２０ｍＰａ・ｓ以上であり、より好ましくは、平
均分子量が８０万以上で、回転粘度が１００ｍＰａ・ｓ
以上である。また、キトサンの粒度は特に制限はない
が、好ましくは３０メッシュパス以下であり、より好ま
しくは８０メッシュパス以下の細かいものが良い。

【０００８】また、本発明で使用するカルニチンは天然
抽出品、合成品いずれでも良く、また、カルニチンを多
く含む羊、牛、ブタ等の食用動物の筋肉等を加水分解し
たエキスもしくはその乾燥粉末を直接使用してもよい。

【０００９】本発明のダイエット効果が得られるキトサ
ンとカルニチンの比率は特に制限はないが、好ましくは
キトサン１００部に対してカルニチン０．２部〜２００
部であり、より好ましくは１部〜１００部である。ま
た、食用動物の加水分解物を使用する場合はそのカルニ
チン含有量によって調整する必要がある。例えば、カル
ニチン２％含有の加水分解物を使用する場合はキトサン
１００部に対して１０部〜１００００部が好ましく、５
０部〜５０００部がより好ましい。本発明でのキトサン
とカルニチンの食品への配合方法は、いかなる方法でも
良いが、好ましくは粉末又は水で懸濁した後に、食品原
材料中に配合するか又は一般食品に添加するのが良い。
また、その配合割合は、いかなる割合でも良いが、キト
サンとカルニチンの合計物として１食あたり０．１〜５
ｇの範囲が好ましい。

【００１０】本発明でのキトサンとカルニチンの錠剤へ
の配合方法は、いかなる方法でも良いが、好ましくは粉
末状のキトサンとカルニチンを必要により賦形剤等の通
常使用される配合剤と混合して打錠するか又は配合剤と
練合して造粒後、乾燥して打錠する方法が好ましい。ま
た、キトサンとカルニチンをそれぞれ別工程で造粒し、
混合して打錠しても良い。また、その配合割合は、いか
なる割合でも良いが１日に摂取する錠剤量あたりキトサ
ンとカルニチンの合計量として０．１〜５ｇの範囲が好
ましい。

【００１１】本発明でのキトサンとカルニチンの顆粒製
剤、粉末製剤又はカプセル製剤への配合方法は、いかな
る方法でも良いが、キトサンとカルニチンとその他の配
合剤の粉末から常法により造粒して顆粒製剤とするのが
好ましい。また、キトサンとカルニチンをそれぞれ別工
程で造粒し、混合しても良い。粉末製剤ではキトサンと
カルニチンを粉末のまま配合するのが好ましい。また、
カプセル製剤ではそのままカプセルに封入するか又は造
粒して顆粒としてこれを乾燥後配合するか、オイル等で
懸濁し、カプセルに封入するのが好ましい。また、それ
らの配合割合は、いかなる割合でも良いが、１日摂取量
あたりキトサンとカルニチンの合計量として０．１〜５
ｇの範囲が好ましい。錠剤、顆粒製剤、粉末製剤、カプ
セル剤等の製剤は、キトサン及びカルニチンの他に、必
要に応じ滑沢剤、賦形剤、崩壊剤等、通常使用する配合
剤を含むことができ、又、他の健康食品の有効成分とし
て使用されているものであって、本発明の目的の達成に
障害とならない成分を含むことができる。

【００１２】

【実施例】次に、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。

【００１３】試験例本発明の優れた効果を動物実験で確認した。動物実験は
「実験動物の飼育及び保管等に関する基準」（昭和55年
３月総理府告示第６号）等を厳守して行なった。試料組
成を表１に示す。使用したキトサンは回転粘度150mPa・
s 、脱アセチル化度92％で80メッシュパスの粉末を用い
た。カルニチンは金剛化学（株）製のＬ−カルニチンを
用いた。また、カルニチン含有ペプタイドとしてゼネッ
クス（株）製の羊ペプタイド（商品名ＳＢＭＢ粉末）を
用いた。試験飼料はショ糖を糖質源とした標準飼料（実
験例１）を対照としてキトサン添加群はセルロースの代
りにキトサンを５％添加し、カルニチンは0.44％をショ
糖に置き換えて添加した。カルニチン含有羊ペプタイド
はカゼインに置き換えて２０％添加した。このペプタイ
ドはカルニチンを2.２％含有するので、試料中にはカル
ニチンが0.44％含まれることになる。実験は、体重70−
80ｇの４週齢Sprague-Dawley系雄ラット（日本クレア
社）を、標準飼料で７日間予備飼育した後、１群６匹づ
つ６群に分け、表１に示した実験飼料をそれぞれ投与し
て９日間飼育した。飼料及び水は自由に摂取させた。９
日目の１２時より絶食し、１０日目にネンブタ−ル麻酔
下で開腹し、心臓穿刺により採血した後、脂肪組織（後
腹壁ならびに副睾丸周辺組織）を摘出し重量を測定した
後、内蔵を摘出した。結果に関しては、１元配置分散分
析を行ない、各水準の有意差の検定にはTukey 型の多重
比較を用いた。

【００１４】

【表１】飼料組成 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実験例１実験例２実験例３実験例４実験例５実験例６（コントロール） ──────────────────────────────────── カゼイン 22.00% 22.00% 22.00% 22.00% 2.00% 2.00% ラード 9.00% 9.00% 9.00% 9.00% 9.00% 9.00% コーンオイル 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% 1.00% ミネラル混合＊ 4.00% 4.00% 4.00% 4.00% 4.00% 4.00% ビタミン混合＊ 0.85% 0.85% 0.85% 0.85% 0.85% 0.85% 塩化コリン 0.15% 0.15% 0.15% 0.15% 0.15% 0.15% セルロース 5.00% - 5.00% - 5.00% - キトサン - 5.00% - 5.00% - 5.00% カルニチン - - 0.44% 0.44% - - 羊ペプタイド - - - - 20.00% 20.00% ショ糖 58.00% 58.00% 57.56% 57.56% 58.00% 58.00% ──────────────────────────────────── ＊ハーパー混合を使用

【００１５】結果試験結果を表２に示す。全ての試験群で成長、及び内蔵
摘出屠体重に差はみられなかった。しかしながら、脂肪
組織の生体重比では、実験例１に比較して、キトサンと
カルニチンを同時に与えた実験例４とキトサンと羊ペプ
タイドを与えた実験例６で有意な低下がみられた。一
方、キトサン単独投与群(実験例２)およびカルニチン単
独投与群(実験例３)、羊ペプタイド単独投与群(実験例
５)はコントロールとの間に有意な差は見られなかっ
た。このことは、キトサンとカルニチンの同時摂取が、
体の筋肉組織の減少を伴わず体組織の脂肪を取り除く効
果があることを示している。また、すべての試験区で血
液生化学検査及び剖検において異常は認められなかっ
た。

【００１６】

【表２】試験結果平均±S.E. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 初体重増体重内臓摘出屠体重／脂肪組織屠体重生体重比／生体重比 (g) (g) (g) (％) (％） ──────────────────────────────────── 実験例１ 115.5±3.2^a 61.8±3.2^a133.2±3.6^a75.27±2.42^a 1.56 ±0.10^a 実験例２ 114.8±3.7^a 61.2±2.7^a133.5±3.6^a75.95±1.94^a 1.38 ±0.11^ab 実験例３ 115.0±3.8^a 60.7±3.2^a132.4±4.3^a75.40±2.19^a 1.31 ±0.09^ab 実験例４ 114.5±3.4^a 59.7±2.9^a127.2±3.7^a73.05±1.54^a 0.94 ±0.07^b 実験例５ 115.8±2.5^a 58.8±2.8^a131.9±2.3^a75.73±2.16^a 1.21 ±0.09^ab 実験例６ 114.3±3.5^a 59.3±2.3^a129.7±3.4^a74.92±2.39^a 0.97 ±0.07^b ──────────────────────────────────── 異なる記号間に有意差あり（ｐ＜0.05）

【００１７】実施例１カルニチン２．２％含有羊ペプタイド４０ｋｇにキトサ
ン粉末３５ｋｇ、乳糖１５ｋｇ、コーンスターチ５ｋｇ
を加え、Ｖ型混合機で１０分間混合した後、ビタミンＥ
３ｋｇと水１０ｋｇ、エタノール１０ｋｇを加えてスピ
ードニーダーで２分間練合した。その後、2mmφのパン
チメタルスクリーンを取り付けたスピードミルで整粒
し、60℃で水分５％以下にまで乾燥し、３０メッシュの
篩いで篩別した。篩別後、粉末卵殻２ｋｇを加えＶ型混
合機で１分間混合し、ロータリー打錠機で打錠すること
でダイエット錠剤を得た。

【００１８】実施例２合成Ｌ−カルニチン１０ｋｇにキトサン粉末６０ｋｇ、
乳糖１５ｋｇ、コーンスターチ５ｋｇ、トウガラシ粉末
５ｋｇ、メチルセルロース２ｋｇを加え、混合パンで１
０分間混合した後、水１０ｋｇ、エタノール１０ｋｇを
加えてスピードニーダーで２分間練合した。その後、2m
mφのパンチメタルスクリーンを取り付けたスピードミ
ルで整粒し、60℃で水分５％以下にまで乾燥し、３０メ
ッシュの篩いで篩別した。篩別後、粉末卵殻３ｋｇを加
え混合パンで１分間混合し、ロータリー打錠機で打錠す
ることでダイエット錠剤を得た。

【００１９】実施例３カルニチン２．２％含有羊ペプタイド５０ｋｇにキトサ
ン粉末２５ｋｇ、ガルシニアカンボジア粉末５ｋｇ、ギ
ムネマシルベスタエキス粉末５ｋｇ、コーンスターチ１
０ｋｇ、アラビアガム３ｋｇ、Ｖ型混合機で１０分間混
合した後、水３０ｋｇを加えてスピードニーダーで２分
間練合した。その後、2mmφのパンチメタルスクリーン
を取り付けたスピードミルで整粒し、60℃で水分５％以
下にまで乾燥し、３０メッシュの篩いで篩別した。篩別
後、粉末卵殻２ｋｇを加えＶ型混合機で１分間混合し、
ロータリー打錠機で打錠することでダイエット錠剤を得
た。

【００２０】実施例４キトサン２０ｇ、カルニチン２．２％含有羊ペプタイド
７０ｇ、ゼラチン５ｇを混合し水を加えて練り合せ、押
出し造粒機で造粒し、乾燥してダイエット顆粒を得た。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、キトサンとカルニチン
を同時摂取することにより体の筋肉組織の減少を伴わず
体組織の脂肪を取り除く効果のあるダイエット食品が得
られる。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】キトサンとカルニチンを含有することを特
徴とするダイエット食品。
【請求項２】ダイエット食品が製剤である請求項１記載
の食品。
【請求項３】製剤が錠剤、顆粒製剤、粉末製剤又はカプ
セル製剤である請求項２記載の食品。