JPH11252973A - ブラシレスモータの制御方法 - Google Patents

ブラシレスモータの制御方法

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JPH11252973A
JPH11252973A JP10071485A JP7148598A JPH11252973A JP H11252973 A JPH11252973 A JP H11252973A JP 10071485 A JP10071485 A JP 10071485A JP 7148598 A JP7148598 A JP 7148598A JP H11252973 A JPH11252973 A JP H11252973A
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JP
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voltage
output
brushless motor
ratio
circuit
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JP10071485A
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Atsushi Maeno
淳 前野
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Fujitsu General Ltd
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Fujitsu General Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラシレスモータの制御方法において、回転
を滑らかにして振動を抑え、騒音を抑える。 【解決手段】 交流電源1を力率改善電源回路2で直流
電圧に変換してインバータ回路3に供給する一方、マイ
クロコンピュータ11によってインバータ回路3のトラ
ンジスタを駆動し、所定電圧をブラシレスモータ4に印
加して同ブラシレスモータ4を回転制御し、かつインバ
ータ回路3の一方のアームトランジスタをチョッピング
駆動して回転数を制御する。このとき、力率改善電源回
路2は出力直流電圧を分圧して検出し、この検出した電
圧をフィードバックして出力を一定にする。マイクロコ
ンピュータ11はその出力直流電圧を分圧する一方の抵
抗器と並列に接続した分圧可変回路10のホトトランジ
スタをオン、オフ制御し、チョッピング駆動のオン割合
を所定値以上にすることができるように、力率改善電源
回路2の出力直流電圧を可変する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は空気調和機等に用
いるブラシレスモータのインバータ制御技術に係り、特
に詳しくはインバータ手段のスイッチング素子をチョピ
ング駆動する際、常にオン時間を所定値以上とし、滑ら
かな回転を実現するブラシレスモータの制御方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】このブラシレスモータの制御では、商用
の交流電源を直流電源に変換し、この変換直流電源の出
力直流電圧をインバータ手段で任意の交流電圧に変換し
てブラシレスモータの電機子巻線に印加する。
【0003】前記交流電源を直流電源に変換する電源回
路としては一般的にコンデンサ入力型の電源回路を用い
るが、交流電源からの入力交流電流波形が歪波となり、
この歪波により高調波電流が発生する。そこで、その高
調波電流を抑えるために、例えば昇圧コンバータ型の力
率改善電源回路が提案されるようになった。
【0004】前記力率改善電源回路を用いた電源回路の
一例としては、図4に示すように、交流電源1を力率改
善電源回路2で直流電源に変換してインバータ回路3に
供給する。インバータ回路3は、複数のトランジスタと
ダイオードをそれぞれ並列に接続し、かつ三相ブリッジ
に接続したものであり、入力直流電源を三相交流に変換
して三相のブラシレスモータ4に印加し、ブラシレスモ
ータ4を駆動する。
【0005】力率改善電源回路2は、ダイオードブリッ
ジからなる整流回路2aと、この整流回路2aの正側端
子に直列に接続したチョークコイル2bおよびダイオー
ド(FRD)2cと、このチョークコイル2bとダイオ
ード(FRD)2cとの間で整流回路2aと並列に接続
したスイッチ手段(IGBT;絶縁ゲート形トランジス
タ)2dと、出力直流電圧を平滑化する平滑用コンデン
サ2eと、整流回路2aの全波整流電圧波形を検出する
ための整流電圧検出回路2fと、出力直流電圧を検出す
るための抵抗器R1,R2の出力直流電圧検出回路2g
と、シャント抵抗で電流波形を検出する電流検出回路2
hと、前記検出した全波整流電圧波形、出力直流電圧お
よび電流波形をもとにして前記スイッチ手段2dを制御
する力率改善制御部2iとを備えている。
【0006】力率改善制御部2iは力率改善制御用IC
やその周辺回路で構成されており、この力率改善制御部
2iは前記検出された全波整流電圧波形、出力直流電圧
および電流波形を入力し、入力交流電流波形がほぼ正弦
波に、かつ出力直流電圧が一定になるようにIGBT2
dをオン、オフ駆動する。これにより、入力交流電流波
形がほぼ正弦波となり、つまり入力交流電流波形の歪波
が小さくなり、結果高調波電流を低減することができ、
力率の向上を図ることができる一方、フィードバックさ
れた出力直流電圧によりインバータ回路3への直流電圧
を一定とすることができる。
【0007】また、図4に示すように、インバータ回路
3の各トランジスタをオン、オフ駆動するためのマイク
ロコンピュータ5および駆動回路6を備えており、さら
に同図の波線に示すように、ブラシレスモータ4は内部
にホール素子4aを備え、回転子の位置検出が可能にな
っている。
【0008】マイクロコンピュータ5はホール素子4a
による検出信号を位置検出信号として入力し、この位置
検出信号のタイミングによりブラシレスモータ4の電機
子巻線電流を切り替え、つまりインバータ回路3の上ア
ームのトランジスタ(スイッチング素子)Ua,Va,
Waおよび下アームのトランジスタ(スイッチング素
子)X,Y,Zを所定にオン、オフ駆動する。また、ブ
ラシレスモータ4の回転数を制御するために、下アーム
のトランジスタX,Y,Zを所定オン、オフ比でチョッ
ピング駆動する。
【0009】図5を参照して説明すると、ホール素子4
aによる位置検出信号がマクロコンピュータ5に入力す
ると(同図(a)ないし(c)参照)、マイクロコンピ
ュータ5はその位置検出信号をもとにしてインバータ回
路3の各トランジスタを駆動するための駆動信号を出力
する(同図(d)ないし(i)参照)。したがって、ブ
ラシレスモータ4の電機子巻線電流を当該回転子の位置
にしたがって切り替えることができるため、回転制御を
適切に行うことができる。
【0010】また、下アームのトランジスタX,Y,Z
についてはチョッピング駆動しているため、ブラシレス
モータ4には図5(j)ないし(l)に示す電圧波形
(巻線印加電圧)U,V,Wが印加される。したがっ
て、例えば回転数を変える場合そのチョッピング駆動の
オン、オフ比(オン割合)を所定に可変する(図5
(g)ないし(i)参照)。そのオン割合を増やすと、
ブラシレスモータ4の電機子巻線に印加する電圧U,
V,Wが上がることになるために、回転数を上昇させる
ことができる。そのオン割合を減らすと、ブラシレスモ
ータ4の電機子巻線に印加する電圧U,V,Wが下がる
ことになるために、回転数を下降させることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記ブラシ
レスモータの制御方法においては、下アームのトランジ
スタX,Y,Zをチョッピング駆動する駆動信号のオン
割合が低くなると、回転が滑らかでなくなり、つまり振
動が大きくなり、ひいては騒音が大きくなるという問題
点があった。
【0012】すなわち、図5(j)ないし(l)に示す
ように、電機子巻線の印加電圧U,V,Wがチョッピン
グされたものとなるからであり、特に前記オン割合が減
るほど、回転が滑らかでなくなる。
【0013】この発明は前記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的はインバータのチョッピング駆動のオン
割合を所定値以下に下げずに済むようにしてブラシレス
モータの回転を滑らかにし、振動を抑え、ひいては騒音
が抑えられるようにしたブラシレスモータの制御方法を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、交流電圧を直流電圧に変換してブラシレスモータに
供給するために、少なくともスイッチ手段をオン、オフ
して入力交流電流波形をほぼ正弦波とするとともに、前
記ブラシレスモータを駆動するインバータ手段に出力す
る出力直流電圧を分圧して検出し、該検出電圧に応じて
前記出力直流電圧を一定に制御する一方、前記出力直流
電圧を前記インバータ手段の上下アームのスイッチング
素子でオン、オフするとともに、少なくとも一方のアー
ムのスイッチング素子をチョッピング駆動して前記ブラ
シレスモータの電機子巻線電流を切り替え、前記ブラシ
レスモータを回転制御するブラシレスモータの制御方法
であって、前記出力直流電圧を分圧する分圧比の可変手
段を有し、前記チョッピング駆動のオン割合を所定値以
上にするために、前記分圧比を変えて前記出力直流電圧
を可変するようにしたことを特徴としている。
【0015】この場合、前記分圧比の可変手段を複数個
とし、前記チョッピング駆動のオン時間に応じて1つの
分圧比の可変手段を選択するようにするとよい。
【0016】また、この発明は交流電圧を直流電圧に変
換してブラシレスモータに供給するために、少なくとも
スイッチ手段をオン、オフして入力交流電流波形をほぼ
正弦波とするとともに、前記ブラシレスモータを駆動す
るインバータ手段に出力する出力直流電圧を直列に接続
した抵抗器で分圧して検出し、該検出電圧に応じて前記
出力直流電圧を一定に制御する一方、前記出力直流電圧
を前記インバータ手段の上下アームのスイッチング素子
でオン、オフするとともに、少なくとも一方のアームの
スイッチング素子をチョッピング駆動して前記ブラシレ
スモータの電機子巻線電流を切り替え、前記ブラシレス
モータを回転制御するブラシレスモータの制御方法であ
って、前記抵抗器の1つと並列に接続可能とする抵抗器
およびスイッチ手段からなる前記分圧比の可変手段を有
し、前記チョッピング駆動のオン割合を所定値以上にす
るために、前記分圧比を変えて前記出力直流電圧を可変
するようにしたことを特徴としている。
【0017】この場合、前記抵抗器およびスイッチ手段
を複数個とし、前記チョッピング駆動のオン時間に応じ
て1つの分圧比の可変手段を選択するようにするとよ
い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1ないし図3を参照して詳しく説明する。なお、図1
中、図4と同一部分には同一符号を付して重複説明を省
略する。
【0019】この発明のブラシレスモータの制御方法
は、力率改善電源回路の出力直流電圧を分圧して検出
し、この検出電圧をもとにして出力直流電圧を一定に制
御していることから、例えば分圧の比を変えれば、出力
直流電圧を所定に可変可能であることに着目し、インバ
ータのチョッピング駆動(オン、オフ比)のオン割合を
所定値より低くせずとも、前記分圧比を変えてインバー
タへの供給直流電圧(力率改善電源回路の出力直流電
圧)を可変することにより、ブラシレスモータの印加電
圧を回転数に応じた適正な値にする。
【0020】そのために、図1に示すように、このブラ
シレスモータの制御方法が適用される制御装置は、力率
改善電源回路2の出力直流電圧検出回路2gの分圧比を
可変する分圧可変回路10と、図4に示すマイクロコン
ピュータ5の機能の他に、その分圧可変回路10を制御
するマイクロコンピュータ11とを備えている。
【0021】分圧可変回路10は抵抗器R3およびホト
カプラ回路(スイッチ手段)10aと、抵抗器R4およ
びホトカプラ回路(スイッチ手段)10bとからなる。
ホトカプラ回路10aのホトトランジスタをオンにする
と、抵抗器R3が抵抗器R2に並列に接続され、ホトカ
プラ回路10bのホトトランジスタをオンにすると、抵
抗器R4が抵抗器R2に並列に接続され、ホトカプラ回
路10a,10bのホトトランジスタをオンにすると、
抵抗器R2、抵抗器R3および抵抗器R4が並列に接続
される。したがって、力率改善電源回路2においては、
ホトカプラ回路10a,10bの制御により出力直流電
圧を分圧して検出した電圧が低くなり、この低くなった
検出電圧をフィードバックすることになるために、出力
直流電圧を上げることになる。
【0022】マイクロコンピュータ11は、ホトカプラ
回路10a,10bを制御して力率改善電源回路2の出
力直流電圧(インバータ回路3の入力電圧)を可変し、
インバータ回路3の下アームトランジスタをチョッピン
グ駆動するオン割合をできるだけ大きい値に維持する。
【0023】次に、前記構成の制御装置の動作を図2の
フローチャート図および図3のグラフ図を参照して説明
する。なお、ブラシレスモータ4は既に所定回転数で回
転制御されているものとする。マイクロコンピュータ1
1は、ブラシレスモータ4の回転制御とともに、図2に
示すルーチンを実行し、まずブラシレスモータ4の回転
数を検出する(ステップST1)。例えば、ホール素子
4aからの位置検出信号のタイミングを計測すれば、回
転数を検出することができる。なお、ブラシレスモータ
4の回転数は当該回転制御で検出しているときにはそれ
を利用すればよい。
【0024】回転数が既に目標回転数になっている場合
には、当該ルーチンを終了するが(ステップST2)、
所定時間後に再び当該ルーチンを実行する。当該ルーチ
ンを所定時間毎に実行しているとき、つまりブラシレス
モータ4が回転数N1(例えば巻線印加電圧;150
V)で回転制御されているとき、目標回転数N2(例え
ば巻線印加電圧;200V)に変更されると、ステップ
ST2からST3に進み、ステップST1で得た現回転
数N1が目標回転数N2より大きいか否かを判断する。
つまり、回転数を上昇させるか、下降させるかを判断す
る。
【0025】目標回転数がN2(>N1)であるため
に、ステップST3からST4に進み、インバータ回路
3の下アームトランジスタX,Y,Zのチョッピング駆
動のオン割合が100%であるか否かを判断する。これ
は、例えば巻線印加電圧150V以下の回転数時には2
つのホトカプラ回路10a,10bのホトトランジスス
タをオフにし(力率改善電源回路2の出力直流電圧が最
も低い状態にし)、オン割合を100%と高い値になり
易くし、つまりオン割合をできるだけ高い値に維持した
いからである。
【0026】この場合、オン割合が100%になってい
れば、あるいは後述する処理の繰り返しによりオン割合
が100%になっていれば、ステップST4からST5
に進み、ホトカプラ回路10aのトランジスタをオンに
し、インバータ回路3の入力電圧を上げる。例えば、図
3に示すように、回転数がN1(150V)であると
き、オン割合が100%であれば、それ以上オン割合を
増やすことができないが、ホトカプラ回路10aのホト
トランジススタをオンすることにより、力率改善電源回
路2の出力直流電圧を上げることができる(150Vか
ら210Vに上げることができる)。
【0027】前述した処理によりインバータ回路3の入
力電圧が210Vになると、回転数が目標回転数N2よ
り高くなるため、巻線印加電圧を200Vとする必要が
あることから、図3に示すようにチョッピング駆動の割
合を100%から下げ(ステップST6)、95%とし
(図3参照)、巻線印加電圧を回転数N2に応じた適正
な値(200V)とする。
【0028】なお、オン割合が100%でなければ、ス
テップST4からST6に進み、従来同様にチョッピン
グ駆動のオン割合を上げ、つまり巻線印加電圧を上げ、
また巻線印加電圧が200Vになるまで、前述した処理
を所定時間毎に繰り返す。この場合、途中において、つ
まり巻線印加電圧が200Vになる前に、オン割合が1
00%になれば、ステップST4からST5に進み、ホ
トカプラ回路10aを制御し、力率改善電源回路2の出
力直流電圧を上げる。また、その出力直流電圧の上昇に
より、巻線印加電圧が適正なものでないと、前述したよ
うに、オン割合を下げるが、そのオン割合は多少下がる
程度である。
【0029】また、目標回転数がさらに高い値(巻線印
加電圧が210Vより高い値)に変更されると、チョッ
ピング駆動のオン割合が100%であれば、ホトカプラ
回路10bのホトトランジスタをオンにして力率改善電
源回路2の出力直流電圧をさらに上げる。この出力直流
電圧が上がり過ぎる場合、前述同様にチョッピング駆動
のオン割合を下げ、巻線印加電圧を目標回転数に応じた
適正な値とすることができる。
【0030】一方、回転数が目標回転数より小さいとき
には、つまり回転数を下降させるときには、ステップS
T3からST7に進み、インバータ回路3の下アームト
ランジスタX,Y,Zのチョッピング駆動のオン割合が
最小オン割合であるか否かを判断する。最小オン割合
は、例えばインバータ回路3の入力電圧範囲が0Vから
150Vでは0%に、150Vから210Vでは71%
に、210Vから280Vでは75%に予め決めて記憶
している。
【0031】例えば、ブラシレスモータ4が回転数N3
(巻線印加電圧;220V)で回転制御されていると
き、目標回転数がN4(巻線印加電圧;170V)に変
更されたものとする。
【0032】このとき、オン割合が最小オン割合の75
%でありながら、巻線印加電圧が160Vでなければ、
ステップST7からST8に進み、ホトカプラ回路10
bを制御し、インバータ回路3の入力電圧を下げる。す
なわち、巻線印加電圧210V以上の回転数時にはホト
カプラ回路10a,10bのトランジスタがオンになっ
ているからである。この場合、ホトカプラ回路10bの
ホトトランジススタをオフとし、力率改善電源回路2の
出力直流電圧を下げ、つまり出力直流電圧が220Vか
ら160Vに下降する。
【0033】前述した処理によりインバータ回路3の入
力電圧が160Vになると、回転数が目標回転数N4よ
り低くなるため、巻線印加電圧を170Vとする必要が
あることから、チョッピング駆動を割合を75%から上
げ(ステップST9)、巻線印加電圧を回転数N4に応
じた適正な値(170V)とする。
【0034】なお、オン割合が75%以上であれば、ス
テップST7からST9に進み、従来同様にチョッピン
グ駆動のオン割合を下げ、つまり巻線印加電圧を下げ、
また巻線印加電圧が170Vになるまで、前述した処理
を所定時間毎に繰り返す。この場合、途中において、つ
まり巻線印加電圧が170Vになる前に、オン割合が7
5%になれば、ステップST7からST8に進み、ホト
カプラ回路10bを制御し、力率改善電源回路2の出力
直流電圧を下げる。また、その出力直流電圧の下降によ
り、巻線印加電圧が適正なものでないと、前述したよう
に、オン割合を上げる。
【0035】また、目標回転数がさらに低い値(巻線印
加電圧が170Vより低い値)に変更されると、チョッ
ピング駆動のオン割合が71%であれば、ホトカプラ回
路10aのホトトランジスタをオフにして力率改善電源
回路2の出力直流電圧をさらに下げる。この出力直流電
圧が下がり過ぎる場合、前述同様にチョッピング駆動の
オン割合を上げ、巻線印加電圧を目標回転数に応じた適
正な値とすることができる。
【0036】このように、力率改善電源回路2の出力直
流電圧を分圧可変回路10で可変するようにしたので、
インバータ回路3の下アームトランジスタX,Y,Zの
チョッピング駆動のオン割合を所定値(例えば50%)
以下にせずに高い値に維持することができ、結果ブラシ
レスモータ4の回転を常に滑らかなにすることができ、
これにより振動が抑えられ、ひいては騒音が抑えられ
る。
【0037】なお、前記実施の形態では、分圧可変回路
10が2組の抵抗器およびホトカプラ回路からなってい
るが、それ以上の抵抗器およびホトカプラ回路を用いて
もよい。この場合、力率改善電源回路2の出力直流電圧
の可変をよりきめ細かく行うことができ、ひいてはチョ
ッピング駆動のオン割合をより高い値に維持することが
でき、結果回転をより滑らかにとすることができる。ま
た、力率改善回路2の出力直流電圧の可変範囲が大き
く、150V以下に可変可能であれば、オン割合を50
%以上にできる範囲を低回転数領域にも拡大することが
でき、つまり低回転数領域でも回転を滑らかにすること
ができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、このブラシレスモ
ータの制御方法の請求項1記載の発明によると、交流電
圧を力率改善電源回路で直流電圧に変換するとともに、
力率改善電源回路の出力直流電圧を分圧して検出し、こ
の検出電圧をフィードバックして出力直流電圧を一定に
制御し、この出力直流電圧をインバータ回路の上下アー
ムトランジスタでスイッチングし、かつチョッピング駆
動してブラシレスモータに印加する際、前記チョッピン
グ駆動のオン割合を所定値以上にするために、前記分圧
比を変えて前記出力直流電圧を可変するようにしたの
で、インバータのチョッピング駆動のオン割合を所定値
以下に下げずに済むようにしブラシレスモータの回転を
滑らかにし、振動を抑え、ひいては騒音が抑えられると
いう効果があり、特に空気調和機のモータに適用した場
合使用者に不快感を与えないという有用な効果がある。
【0039】請求項2記載の発明によると、請求項1に
おける分圧比の可変手段は複数個であり、前記チョッピ
ング駆動のオン時間に応じて1つの分圧比の可変手段を
選択するようにしたので、請求項1の効果に加え、チョ
ッピング駆動のオン割合をより高く値に維持することが
でき、結果回転をより滑らかにし、また低回転数領域で
も回転を滑らかにして振動を抑えることができるという
有用な効果がある。
【0040】請求項3記載の発明によると、交流電圧を
力率改善電源回路で直流電圧に変換するとともに、力率
改善電源回路の出力直流電圧を直列に接続した抵抗器で
分圧して検出し、この検出電圧をフィードバックして出
力直流電圧を一定に制御し、この出力直流電圧をインバ
ータ回路の上下アームトランジスタでスイッチングし、
かつチョッピング駆動してブラシレスモータに印加する
際、前記チョッピング駆動のオン割合を所定値以上にす
るために、前記抵抗器の1つと並列に接続可能とする抵
抗器およびスイッチ手段からなる前記分圧比の可変手段
で前記出力直流電圧を可変するようにしたので、インバ
ータのチョッピング駆動のオン割合を所定値以下に下げ
ずに済むようにしてブラシレスモータの回転を滑らかに
し、振動を抑え、ひいては騒音が抑えられるという効果
があり、特に空気調和機のモータに適用した場合使用者
に不快感を与えないという有用な効果があり、しかも抵
抗器およびスイッチ手段のハードウェアを追加するだけ
済むことから、安価に済ませられるという効果がある。
【0041】請求項4記載の発明によると、請求項3に
おける抵抗器およびスイッチ手段は複数個であり、前記
チョッピング駆動のオン時間に応じて1つの分圧比の可
変手段を選択するようにしたので、請求項3の効果に加
え、チョッピング駆動のオン割合をより高い値に維持す
ることができ、結果回転をより滑らかにし、また低回転
数領域でも回転を滑らかにして振動を抑えることができ
るという有用な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示し、ブラシレスモ
ータの制御方法を適用した制御装置の概略的ブロック線
図。
【図2】図1に示す制御装置の動作を説明するための概
略的フローチャート図。
【図3】図1に示す制御装置の動作を説明するための概
略的グラフ図。
【図4】従来のブラシレスモータの制御装置の概略的ブ
ロック線図。
【図5】図4に示す制御装置の動作を説明するための概
略的タイムチャート図。
【符号の説明】
1 交流電源 2,10 力率改善電源回路 2a 整流回路 2b チョークコイル 2c 逆阻止ダイオード(FRD) 2d IGBT(絶縁ゲート形トランジスタ;スイッチ
手段) 2e 平滑用コンデンサ 2f 全波整流電圧検出回路 2g 出力直流電圧検出回路 2h 電流検出回路 2i 力率改善制御部 3 インバータ回路(インバータ手段) 4 ブラシレスモータ 4a ホール素子 5,11 マイクロコンピュータ 10 分圧可変回路(可変手段) 10a,10b ホトカプラ回路(スイッチ手段) R1,R2,R3,R4 抵抗 U,V,W 巻線印加電圧 Ua,Va,Wa,X,Y,Z トランジスタ(スイッ
チング素子)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電圧を直流電圧に変換してブラシレ
    スモータに供給するために、少なくともスイッチ手段を
    オン、オフして入力交流電流波形をほぼ正弦波とすると
    ともに、前記ブラシレスモータを駆動するインバータ手
    段に出力する出力直流電圧を分圧して検出し、該検出電
    圧に応じて前記出力直流電圧を一定に制御する一方、前
    記出力直流電圧を前記インバータ手段の上下アームのス
    イッチング素子でオン、オフするとともに、少なくとも
    一方のアームのスイッチング素子をチョッピング駆動し
    て前記ブラシレスモータの電機子巻線電流を切り替え、
    前記ブラシレスモータを回転制御するブラシレスモータ
    の制御方法であって、前記出力直流電圧を分圧する分圧
    比の可変手段を有し、前記チョッピング駆動のオン割合
    を所定値以上にするために、前記分圧比を変えて前記出
    力直流電圧を可変するようにしたことを特徴とするブラ
    シレスモータの制御方法。
  2. 【請求項2】 前記分圧比の可変手段は複数個であり、
    前記チョッピング駆動のオン時間に応じて1つの分圧比
    の可変手段を選択するようにした請求項1記載のブラシ
    レスモータの制御方法。
  3. 【請求項3】 交流電圧を直流電圧に変換してブラシレ
    スモータに供給するために、少なくともスイッチ手段を
    オン、オフして入力交流電流波形をほぼ正弦波とすると
    ともに、前記ブラシレスモータを駆動するインバータ手
    段に出力する出力直流電圧を直列に接続した抵抗器で分
    圧して検出し、該検出電圧に応じて前記出力直流電圧を
    一定に制御する一方、前記出力直流電圧を前記インバー
    タ手段の上下アームのスイッチング素子でオン、オフす
    るとともに、少なくとも一方のアームのスイッチング素
    子をチョッピング駆動して前記ブラシレスモータの電機
    子巻線電流を切り替え、前記ブラシレスモータを回転制
    御するブラシレスモータの制御方法であって、前記抵抗
    器の1つと並列に接続可能とする抵抗器およびスイッチ
    手段からなる前記分圧比の可変手段を有し、前記チョッ
    ピング駆動のオン割合を所定値以上にするために、前記
    分圧比を変えて前記出力直流電圧を可変するようにした
    ことを特徴とするブラシレスモータの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記抵抗器およびスイッチ手段は複数個
    であり、前記チョッピング駆動のオン時間に応じて1つ
    の分圧比の可変手段を選択するようにした請求項3記載
    のブラシレスモータの制御方法。
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