JPH11251981A - 移動通信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なダイバーシチ受信を行う移動通信機を
提供することを目的とする。 【解決手段】 送受信用アンテナ１１は、無線信号の送
信及び受信を行う。内蔵アンテナ１２は、筐体２に内蔵
され、無線信号の受信を行う。外部アンテナ１３は、筐
体２外部への取り付け及び取り外し可能である。切換え
スイッチ１４は、外部アンテナ１３を筐体２に取り付け
てない場合は無線信号の受信を内蔵アンテナ１２側へ、
外部アンテナ１３を筐体２に取り付けた場合は無線信号
の受信を外部アンテナ１３側へ切り換える。移動通信制
御手段１００は、送受信用アンテナ１１で受信した第１
の無線信号Ｒ１と、内蔵アンテナ１２または外部アンテ
ナ１３のいずれかで受信した第２の無線信号Ｒ２と、に
もとづいてダイバーシチ受信を行って、移動通信制御を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は移動通信機に関し、
特にダイバーシチ受信を行う移動通信機に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在、移動通信は全国規模で無線周波数
有効利用が図られ、通信のディジタル化やパーソナル化
へ向けて急速に発展している。また、データ伝送やサー
ビスの多様化も図られ、特に携帯電話機を代表とする移
動通信機の需要が急激に増大している。

【０００３】移動通信機では、品質のよい通信を行うた
めに、ダイバーシチ受信を行ってフェージング等による
受信信号レベルの低下を回避している。このためには、
ダイバーシチ受信用として２つのアンテナが設けられて
いる。１つは移動通信機の筐体に対して引き出し可能な
送受信用のモノポールアンテナであり、もう１つは移動
通信機の筐体内部に収納される受信専用の内蔵アンテナ
である。

【０００４】このように２本のアンテナを用いて、独立
に変動するフェージング受信波を得ることにより、包絡
線レベルの大きい方を選択受信している。これにより、
単一のフェージング波を受信する場合に比べて、品質が
劣化する確率を減少させることができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の移動通信機では、モノポールアンテナに関して
は、筐体から引き出すことにより感度の向上が可能であ
るが、ダイバーシチ性能を左右する内蔵アンテナに関し
ては、十分な利得を得ることが困難になってきている。

【０００６】これは移動通信機の小型化・軽量化に伴っ
て、内蔵アンテナも小型化・省スペース化がなされてお
り、これにより移動通信機自体または人体による影響を
受けやすくなり、感度の劣化が生じるからである。

【０００７】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、良好なダイバーシチ受信を行う移動通信機を
提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、ダイバーシチ受信を行う移動通信機にお
いて、無線信号の送信及び受信を行う送受信用アンテナ
と、筐体に内蔵され、前記無線信号の受信を行う内蔵ア
ンテナと、前記筐体外部への取り付け及び取り外し可能
な外部アンテナと、前記外部アンテナを前記筐体に取り
付けてない場合は前記無線信号の受信を前記内蔵アンテ
ナ側へ、前記外部アンテナを前記筐体に取り付けた場合
は前記無線信号の受信を前記外部アンテナ側へ切り換え
る切換えスイッチと、前記送受信用アンテナで受信した
第１の無線信号と、前記内蔵アンテナまたは前記外部ア
ンテナのいずれかで受信した第２の無線信号と、にもと
づいて前記ダイバーシチ受信を行って、移動通信制御を
行う移動通信制御手段と、を有することを特徴とする移
動通信機が提供される。

【０００９】ここで、送受信用アンテナは、無線信号の
送信及び受信を行う。内蔵アンテナは、筐体に内蔵さ
れ、無線信号の受信を行う。外部アンテナは、筐体外部
への取り付け及び取り外し可能である。切換えスイッチ
は、外部アンテナを筐体に取り付けてない場合は無線信
号の受信を内蔵アンテナ側へ、外部アンテナを筐体に取
り付けた場合は無線信号の受信を外部アンテナ側へ切り
換える。移動通信制御手段は、送受信用アンテナで受信
した第１の無線信号と、内蔵アンテナまたは外部アンテ
ナのいずれかで受信した第２の無線信号と、にもとづい
てダイバーシチ受信を行って、移動通信制御を行う。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は本発明の移動通信機の構成
を示す図である。移動通信機１は、ダイバーシチ受信を
行ってフェージング等による受信信号レベルの低下を防
止して移動通信を行うものであり、携帯電話機等に該当
する。

【００１１】送受信用アンテナ１１は、無線信号の送信
及び受信を行い、筐体２に対して引き出し可能なモノポ
ールアンテナに該当する。以降では送受信用アンテナ１
１をモノポールアンテナ１１と呼ぶ。

【００１２】内蔵アンテナ１２は、筐体２に内蔵され、
ダイバーシチ受信専用のアンテナである。外部アンテナ
１３は、筐体２の外部に取り付け及び取り外し可能であ
る。そして、ユーザは、十分なダイバーシチ受信を行え
ない場合に、外部アンテナ１３を筐体２に取り付けるこ
とで無線信号の受信を行う。

【００１３】また、筐体２には外部アンテナ１３を取り
付けるための接続端子３が設けられている。この接続端
子３は、ダイバーシチ受信を効果的に行うために、モノ
ポールアンテナ１１から離れた場所に設置される。

【００１４】切換えスイッチ１４は、外部アンテナ１３
を筐体２に取り付けてない場合は、無線信号の受信を内
蔵アンテナ１２側へ切り換える。また、外部アンテナ１
３を筐体２に取り付けた場合は、無線信号の受信を外部
アンテナ１３側へ切り換える。この切換えは機械式と電
気式があり、詳細は後述する。

【００１５】移動通信制御手段１００は、モノポールア
ンテナ１１で受信した第１の無線信号Ｒ１と、内蔵アン
テナ１２または外部アンテナ１３のいずれかで受信した
第２の無線信号Ｒ２と、にもとづいてダイバーシチ受信
を行って、移動通信制御を行う。

【００１６】次に本発明の移動通信機１のダイバーシチ
受信時の動作についてフローチャートを用いて説明す
る。図２は移動通信機１の動作手順を示すフローチャー
トである。 〔Ｓ１〕モノポールアンテナ１１で無線信号を受信す
る。 〔Ｓ２〕筐体２に外部アンテナ１３が取り付けられてい
る場合はステップＳ３へ、取り付けられていない場合は
ステップＳ４へ行く。 〔Ｓ３〕切換えスイッチ１４は、スイッチを外部アンテ
ナ１３側へ接続する。 〔Ｓ４〕切換えスイッチ１４は、スイッチを内蔵アンテ
ナ１２側へ接続する。 〔Ｓ５〕移動通信制御手段１００は、モノポールアンテ
ナ１１で受信した第１の無線信号Ｒ１と、切換えスイッ
チ１４の出力である第２の無線信号Ｒ２と、にもとづい
てダイバーシチ受信を行う。

【００１７】次に外部アンテナ１３にヘリカルアンテナ
を使用した場合の第１の実施の形態について図３、図４
を用いて説明する。図３はヘリカルアンテナを示す図で
あり、（Ａ）はヘリカルアンテナの外観を示し、（Ｂ）
はヘリカルアンテナの構造を示す。また、図４はヘリカ
ルアンテナを筐体２の上部に接続した際の外観を示す図
である。

【００１８】ヘリカルアンテナ１３ａは、螺旋状のヘリ
カルアンテナ部１３ａ−１がアンテナカバー１３ａ−２
で被覆されており、筐体２上の接続端子３と接続するた
めの接続金具１３ａ−３が設けられている。

【００１９】また、ヘリカルアンテナ１３ａは、モノポ
ールアンテナ１１の位置から離れた筐体２の上部の位置
に接続する。ヘリカルアンテナ１３ａは接続金具１３ａ
−３（図示せず）から給電され、移動通信機１ａ内のシ
ールドケース及びグランド板をグランドとして動作す
る。

【００２０】次に外部アンテナ１３にロッドアンテナを
使用した場合の第２の実施の形態について図５、図６を
用いて説明する。図５はロッドアンテナを示す図であ
り、（Ａ）はロッドアンテナの外観を示し、（Ｂ）はロ
ッドアンテナの構造を示す。また、図６はロッドアンテ
ナを筐体２の上部に接続した際の外観を示す図である。

【００２１】ロッドアンテナ１３ｂは、ロッドアンテナ
部１３ｂ−１がアンテナカバー１３ｂ−２で被覆されて
おり、筐体２上の接続端子３と接続するための接続金具
１３ｂ−３が設けられている。

【００２２】また、ロッドアンテナ１３ｂは、モノポー
ルアンテナ１１の位置から離れた筐体２の上部の位置に
接続する。ロッドアンテナ１３ｂは接続金具１３ｂ−３
（図示せず）から給電され、移動通信機１ｂ内のシール
ドケース及びグランド板をグランドとして動作する。

【００２３】次に外部アンテナ１３に平面アンテナを使
用した場合の第３の実施の形態について図７、図８を用
いて説明する。図７は平面アンテナを示す図であり、
（Ａ）は平面アンテナの外観を示し、（Ｂ）は平面アン
テナの構造を示す図である。また、図８は平面アンテナ
を筐体２に接続した際の外観を示す図である。

【００２４】平面アンテナ１３ｃは、誘電体基板１３ｃ
−１、給電線１３ｃ−４、金属メッキ１３ｃ−５より構
成され、アンテナカバー１３ｃ−２で被覆されている。
また、移動通信機１ｃは筐体２の裏側に接続端子３（図
示せず）が設けられており、平面アンテナ１３ｃは、筐
体２の裏側に接続する。

【００２５】そして、平面アンテナ１３ｃは、接続金具
１３ｃ−３から給電線１３ｃ−４を介して給電され、移
動通信機１ｃ内のシールドケース及びグランド板をグラ
ンドとするアンテナとして動作する。

【００２６】次に切換えスイッチ１４について説明す
る。図９は切換えスイッチの構成例を示す図である。図
では、外部アンテナ１３が取り付けられていない場合
は、スイッチＳＷは内蔵アンテナ１２側の接点Ａに接続
している。

【００２７】そして、外部アンテナ１３が取り付けられ
ると、外部アンテナ１３の接続金具１３−３がスイッチ
ＳＷと接続したまま、スイッチＳＷが接点Ｂに接続す
る。また、外部アンテナ１３を取り外せばスイッチＳＷ
は再び接点Ａと接続する。

【００２８】このように、切換えスイッチ１４ａは、外
部アンテナ１３の取り付けまたは取り外しによる、内蔵
アンテナ１２と外部アンテナ１３との切換えを機械的に
行う。

【００２９】図１０は切換えスイッチの構成例を示す図
である。図では、外部アンテナ１３が取り付けられてい
ない場合は、スイッチＳＷは内蔵アンテナ１２側の接点
Ａに接続している。

【００３０】そして、外部アンテナ１３が取り付けられ
ると、センサ１４ｂ−１が感知し、センサ１４ｂ−１か
らのセレクト信号ＳＥＬによりスイッチＳＷは接点Ｂに
接続する。また、外部アンテナ１３を取り外せばスイッ
チＳＷは再び接点Ａと接続する。

【００３１】このように切換えスイッチ１４ｂは、外部
アンテナ１３の取り付けまたは取り外しをセンサ１４ｂ
−１で感知して、内蔵アンテナ１２と外部アンテナ１３
との切換えを電気的に行う。

【００３２】次に移動通信制御手段１００について説明
する。図１１は移動通信制御手段１００の構成を示す図
である。ダイバーシチ用スイッチ１０１は、モノポール
アンテナ１１から受信した第１の無線信号Ｒ１と、内蔵
アンテナ１２または外部アンテナ１３から受信した第２
の無線信号Ｒ２とを切り換える。

【００３３】アンテナスイッチ１０２は、送信／受信の
切換えスイッチであり、送信時にはモノポールアンテナ
１１側へ、受信時にはモノポールアンテナ１１、内蔵ア
ンテナ１２または外部アンテナ１３のいずれかの側に切
り換える。

【００３４】送信器５は、マイクなどから構成される。
ベースバンド信号処理部１３０内部にある送信信号処理
回路１３１は、送信器５からの送信データをベースバン
ド符号化処理を行って、ベースバンド符号化データに変
換する。

【００３５】送信部１２０は、変調器１２１と送信ミキ
サ１２２と送信電力増幅器１２３とで構成される。変調
器１２１は、ベースバンド符号化データを変調して変調
波を生成する。

【００３６】送信ミキサ１２２は、周波数シンセサイザ
１４０から送られたローカル信号と、変調波とをミキシ
ングし、所定の周波数（ＲＦ帯）を持つ送信波を生成す
る。送信電力増幅器１２３は、送信波の利得を一定レベ
ルまで上げる可変制御を行って、送信電力制御を行う。

【００３７】また、受信部１１０は、高周波増幅器１１
１と受信ミキサ１１２とＩＦ増幅器１１３と復調器１１
４とで構成される。高周波増幅器１１１は、受信した無
線信号を増幅し増幅信号を生成する。受信ミキサ１１２
は、周波数シンセサイザ１４０からのローカル信号と、
増幅信号とをミキシングして、ＲＦ帯からＩＦ帯にまで
落とす。

【００３８】ＩＦ増幅器１１３は、ＩＦ帯の信号を増幅
する。復調器１１４は、ＩＦ増幅器１１３からの出力を
復調して受信データを生成する。ベースバンド信号処理
回路１３０内部の受信信号処理回路１３２は、受信デー
タをベースバンド復号化処理してベースバンド復号化デ
ータを生成し、スピーカ等に該当する受話器４に送信す
る。

【００３９】以上説明したように、本発明の移動通信機
１は、筐体２外部に外部アンテナ１３を取り付けて、無
線信号の受信を内蔵アンテナ１２から外部アンテナ１３
へ切り換えてダイバーシチ受信を行う構成とした。これ
により、通話時にアンテナの電気特性が向上するため、
良好な感度を得ることが可能になる。

【００４０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の移動通信
機は、筐体外部に外部アンテナを取り付けて、無線信号
の受信を内蔵アンテナから外部アンテナへ切り換えてダ
イバーシチ受信を行う構成とした。これにより、外部に
露出している外部アンテナで無線信号を受信できるので
良好なダイバーシチ受信を行え、通話品質の向上を図る
ことが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の移動通信機の原理図である。

【図２】移動通信機の動作手順を示すフローチャートで
ある。

【図３】ヘリカルアンテナを示す図である。（Ａ）はヘ
リカルアンテナの外観を示す図である。（Ｂ）はヘリカ
ルアンテナの構造を示す。

【図４】ヘリカルアンテナを筐体の上部に接続した際の
外観を示す図である。

【図５】ロッドアンテナを示す図である。（Ａ）はロッ
ドアンテナの外観を示す図である。（Ｂ）はロッドアン
テナの構造を示す。

【図６】ロッドアンテナを筐体の上部に接続した際の外
観を示す図である。

【図７】平面アンテナを示す図である。（Ａ）は平面ア
ンテナの外観を示す図である。（Ｂ）は平面アンテナの
構造を示す図である。

【図８】平面アンテナを筐体に接続した際の外観を示す
図である。

【図９】切換えスイッチの構成例を示す図である。

【図１０】切換えスイッチの構成例を示す図である。

【図１１】移動通信制御手段の構成を示す図である。

【符号の説明】

１……移動通信機、２……筐体、３……接続端子、１１
……送受信用アンテナ、１２……内蔵アンテナ、１３…
…外部アンテナ、１４……切換えスイッチ、１００……
移動通信制御手段、Ｒ１……第１の無線信号、Ｒ２……
第２の無線信号。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ダイバーシチ受信を行う移動通信機にお
   いて、 無線信号の送信及び受信を行う送受信用アンテナと、 筐体に内蔵され、前記無線信号の受信を行う内蔵アンテ
   ナと、 前記筐体外部への取り付け及び取り外し可能な外部アン
   テナと、 前記外部アンテナを前記筐体に取り付けてない場合は前
   記無線信号の受信を前記内蔵アンテナ側へ、前記外部ア
   ンテナを前記筐体に取り付けた場合は前記無線信号の受
   信を前記外部アンテナ側へ切り換える切換えスイッチ
   と、 前記送受信用アンテナで受信した第１の無線信号と、前
   記内蔵アンテナまたは前記外部アンテナのいずれかで受
   信した第２の無線信号と、にもとづいて前記ダイバーシ
   チ受信を行って、移動通信制御を行う移動通信制御手段
   と、 を有することを特徴とする移動通信機。
2. 【請求項２】 前記切換えスイッチは、前記外部アンテ
   ナの取り付けまたは取り外しによる、前記内蔵アンテナ
   と前記外部アンテナとの切換えを機械的に行うことを特
   徴とする請求項１記載の移動通信機。
3. 【請求項３】 前記切換えスイッチは、前記外部アンテ
   ナの取り付けまたは取り外しをセンサで感知して、前記
   内蔵アンテナと前記外部アンテナとの切換えを電気的に
   行うことを特徴とする請求項１記載の移動通信機。