JPH11247234A - 建設機械の作業機制御装置 - Google Patents

建設機械の作業機制御装置

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JPH11247234A
JPH11247234A JP5381898A JP5381898A JPH11247234A JP H11247234 A JPH11247234 A JP H11247234A JP 5381898 A JP5381898 A JP 5381898A JP 5381898 A JP5381898 A JP 5381898A JP H11247234 A JPH11247234 A JP H11247234A
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Hiroshi Imai
寛 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オフセットペダルを微操作する際の労力を軽減
するとともに、高所作業の際の作業効率を向上させる。 【解決手段】作業機の高さ位置、具体的にはアームトッ
プ位置12aの高さHが検出される。そして、検出され
た作業機の高さ位置Hが所定の高さ位置Ha以下である
場合に、第2のフロント部材11のオフセット最大動作
速度が所定値以下に制限される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械の作業機
制御装置に関し、特に、ブーム、アーム、バケット等の
各フロント部材からなる作業機を車体前方に設けてなる
建設機械において、その作業機の駆動を制御する装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベルなどの建設機械では、複数
のフロント部材から構成された多関節構造体の作業機が
車体前方に設けられている。たとえば、図2に示すよう
な油圧ショベル1であれば、車体3に対して第1ブーム
5、第2ブーム7、オフセットブーム11、アーム1
2、バケット14が順次、回動自在に連結されており、
これら作業機を、オペレータの操作レバー等による操作
に応じて駆動することにより、掘削作業等が行われる。
【0003】こうした構造の油圧ショベル1では、オフ
セットブーム用の操作ペダルを操作することで、図2
(b)に示すように、オフセットブーム11を車体3に
対して左右方向にオフセット動作させ、第2ブーム7に
対してアーム12をオフセットさせて、側溝掘り作業、
マス掘り作業等を行わせるようにしている。
【0004】ところで、側溝掘り作業等を行うときに
は、バケット14が溝の中で左右に比較的低速度で移動
するように、オフセットブーム11を微操作でオフセッ
ト動作させる必要がある。オフセット動作を微操作で行
うことで、作業性が向上する。
【0005】そこで、従来は、オペレータとしては、オ
フセットペダルの操作量を微調整することで、オフセッ
ト動作の速度を抑えつつ、溝の中でバケット14を低速
度で左右に移動させるようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、オフセットペ
ダルを足によって微調整して、溝の中でバケット14を
低速度で左右に移動させるという微操作作業は高度の技
術を必要とし、熟練を要する。しかも、オフセットペダ
ル以外にもバケット用操作レバー等他の操作レバーを同
時に複合操作しなければならない状況下では、なおさら
のことである。
【0007】このため、未熟練なオペレータにとっては
もちろんのこと、熟練したオペレータといえども、仕事
の負担が大きく、疲労が大きいものとなっていた。
【0008】一方、作業機が高い位置にあるときには、
微操作は必要とせず、むしろ迅速に左右にオフセット動
作させたいとの要請がある。
【0009】本発明はこうした実状に鑑みてなされたも
のであり、作業機が高い位置にあるときの作業性を損な
うことなく、側溝掘り作業等を行っている場合の微操作
作業を、オペレータに負担なく行えるようにすることを
解決課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段および効果】本発明の第1
発明では、上記解決課題達成のために、少なくとも第1
のフロント部材、第2のフロント部材、第3のフロント
部材を順次連結してなる作業機を有し、車体に対して前
記第2のフロント部材を左右方向にオフセット動作させ
ることにより、前記第1のフロント部材に対して前記第
3のオフセット部材をオフセットさせるように、前記作
業機を駆動制御する建設機械の作業機制御装置におい
て、前記作業機の高さ位置を検出する作業機高さ位置検
出手段と、前記作業機高さ位置検出手段で検出された作
業機の高さ位置が所定の高さ位置以下である場合に、前
記第2のフロント部材のオフセット最大動作速度を所定
値以下に制限する制御手段とを具えるようにしている。
【0011】第1発明によれば、作業機の高さ位置、具
体的にはアームトップ位置12aの高さHが検出され
る。
【0012】そして、図20に示すように、検出された
作業機の高さ位置Hが所定の高さ位置Ha以下である場
合に、第2のフロント部材11のオフセット最大動作速
度が所定値以下に制限される。
【0013】したがって、オフセットペダルを足によっ
て微調整しなくても、たとえオフセットペダルをフルス
トローク位置まで操作しても、第2のフロント部材たる
オフセットブーム11の動作速度は、所定値以下の低速
度に制限される。
【0014】よって、オペレータとしてはオフセットペ
ダルを微操作する作業から解放され、仕事の負担、疲労
が軽減される。一方、作業機が高い位置にあるときに
は、オフセットブーム11の動作速度は低速度に制限さ
れることはないので、作業効率を高めることができる。
【0015】また、第2発明では、少なくとも第1のフ
ロント部材、第2のフロント部材、第3のフロント部材
を順次連結してなる作業機を有し、車体に対して前記第
2のフロント部材を左右方向にオフセット動作させるこ
とにより、前記第1のフロント部材に対して前記第3の
オフセット部材をオフセットさせるように、前記作業機
を駆動制御する建設機械の作業機制御装置において、前
記作業機の高さ位置を検出する作業機高さ位置検出手段
と、前記作業機の高さ位置が所定の高さ位置以下である
場合における前記第2のフロント部材のオフセット最大
動作速度が、前記作業機の高さ位置が前記所定の高さ位
置よりも大きい場合における前記第2のフロント部材の
オフセット最大動作速度よりも小さくなるように、前記
作業機の高さ位置に対する前記第2のフロント部材のオ
フセット最大動作速度の対応関係を設定する設定手段
と、前記作業機高さ位置検出手段で検出された作業機の
高さ位置に対応する前記第2のフロント部材のオフセッ
ト最大動作速度を、前記設定手段で設定された内容から
求め、この求めたオフセット最大動作速度以下の範囲内
で、前記第2のフロント部材をオフセット動作させる駆
動制御手段とを具えるようにしている。
【0016】第2発明によれば、第1発明と同様の効果
が得られる。
【0017】ただし、第2発明では、図20に示すよう
に、作業機の高さ位置Hが所定の高さ位置Ha以下であ
る場合における第2のフロント部材11のオフセット最
大動作速度(70%の速度)が、作業機の高さ位置Hが
所定の高さ位置Haよりも大きい場合における第2のフ
ロント部材11のオフセット最大動作速度(100%の
速度)よりも小さくなるように、作業機の高さ位置Hに
対する第2のフロント部材11のオフセット最大動作速
度の対応関係が設定されておかれる。
【0018】そこで、検出された作業機の高さ位置Hに
対応する第2のフロント部材11のオフセット最大動作
速度が、上記設定された内容から求められ、この求めた
オフセット最大動作速度以下の範囲内で、第2のフロン
ト部材11がオフセット動作される。
【0019】また、第3発明では、少なくとも第1のフ
ロント部材、第2のフロント部材、第3のフロント部材
を順次連結してなる作業機を有し、車体に対して前記第
2のフロント部材を左右方向にオフセット動作させるこ
とにより、前記第1のフロント部材に対して前記第3の
オフセット部材をオフセットさせるように、前記作業機
を駆動制御する建設機械の作業機制御装置において、前
記作業機の高さ位置を検出する作業機高さ位置検出手段
と、前記第2のフロント部材のオフセット動作を操作す
る操作手段と、前記操作手段の操作量を検出する操作量
検出手段と、前記作業機の高さ位置が所定の高さ位置以
下である場合における前記第2のフロント部材のオフセ
ット最大動作速度が、前記作業機の高さ位置が前記所定
の高さ位置よりも大きい場合における前記第2のフロン
ト部材のオフセット最大動作速度よりも小さくなるよう
に、前記作業機の高さ位置に対する前記第2のフロント
部材のオフセット最大動作速度の第1の対応関係を設定
する第1の設定手段と、前記操作手段の操作量に対する
前記第2のフロント部材のオフセット動作速度の第2の
対応関係を設定する第2の設定手段と、前記作業機高さ
位置検出手段で検出された作業機の現在の高さ位置に対
応する前記第2のフロント部材のオフセット最大動作速
度を、前記第1の対応関係から求めるとともに、前記操
作量検出手段で検出された現在の操作量に対応する前記
第2のフロント部材のオフセット動作速度を、前記第2
の対応関係から求め、これら求められたオフセット動作
速度のうちで小さい方のオフセット動作速度が得られる
ように、前記第2のフロント部材をオフセット動作させ
る駆動制御手段とを具えるようにしている。
【0020】第3発明では、図20に示すように、作業
機の高さ位置Hが所定の高さ位置Ha以下である場合に
おける第2のフロント部材11のオフセット最大動作速
度(70%の速度)が、作業機の高さ位置Hが所定の高
さ位置Haよりも大きい場合における第2のフロント部
材11のオフセット最大動作速度(100%の速度)よ
りも小さくなるように、作業機の高さ位置Hに対する第
2のフロント部材11のオフセット最大動作速度の第1
の対応関係が第1の設定手段に設定されておかれる。
【0021】一方において、図21(a)、(b)に示
すように、オフセットペダルたる操作手段47の操作量
Stに対する第2のフロント部材11のオフセット動作
速度(流量指令)の第2の対応関係が設定されておかれ
る。また、このオフセットペダル47の操作量Stが検
出される。
【0022】そこで、上記検出された作業機の現在の高
さ位置Hに対応する第2のフロント部材11のオフセッ
ト最大動作速度が、上記記第1の対応関係(図20)か
ら求められるとともに、上記検出された現在の操作量S
tに対応する第2のフロント部材のオフセット動作速度
が、上記第2の対応関係(図21(a)、(b))から
求められ、これら求められたオフセット動作速度のうち
で小さい方のオフセット動作速度が得られるように、第
2のフロント部材11がオフセット動作される(図22
(a)、(b))。
【0023】このため、オフセットブームたる第2のフ
ロント部材11は、図23に示すように、作業機の高さ
位置Hが低く、側溝掘り差作業等を行っている場合に
は、オフセットペダル47の操作量Stいかんにかかわ
らずに、そのオフセット動作速度は低くなるとともに
(速度veD)、作業機の高さ位置Hが高い場合には、オ
フセットペダル47の操作量Stに応じた速度(速度ve
U(>veD))でオフセットブーム11が高速に作動さ
れる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0025】図1は、本実施形態の建設機械の作業機制
御装置の全体構成を示している。また、図2は、本実施
形態で建設機械として想定している油圧ショベルの外観
を示している。
【0026】図2(a)は、オフセットブームを備えた
油圧ショベルの側面図であり、図2(b)は図2(a)
の矢視A図である。
【0027】同図2に示すように、この油圧ショベル1
は、大きくは、図示しない走行モータにより履帯が回転
することにより走行する下部走行体2と、この下部走行
体2の上部にスイングサークル4を介して配置され、図
示しない旋回モータにより旋回される上部旋回体3(車
体3)と、この車体3に前方に装着され、第1ブーム
5、第2ブーム7、オフセットブーム11、アーム1
2、バケット14の各フロント部材からなる作業機とか
ら構成されている。上部旋回体3の運転室内には、図1
に示すように、操作内容を指示するとともに、車両運行
状況を表示するモニタを備えた操作盤25と、作業機の
各フロント部材の駆動を操作する左右操作レバー45、
46、操作スイッチ46U、46D、オフセットブーム
操作用ペダル(オフセットペダル)47とが配置されて
いる。
【0028】この作業機は、車体3に対して第1ブーム
5、第2ブーム7、オフセットブーム11、アーム1
2、バケット14が順次連結されるよう構成されてい
る。
【0029】第1ブーム5は、車体3の車体旋回フレー
ムに、ブームフート5aを回動中心にして上下方向に回
動自在に配設されている。第2ブーム7は、第1ブーム
5の先端に、第1ブームトップピンを回動中心にして上
下方向に回動自在に配設されている。同様に、アーム1
2は、第2ブーム7、オフセットブーム11、ブラケッ
ト9を介して、このブラケット9に、上下方向に回動自
在に配設されており、バケット14は、アーム12に、
上下方向に回動自在に配設されている。
【0030】第1ブーム用油圧シリンダ6は、第1ブー
ム5を駆動する油圧アクチュエータであり、この第1ブ
ーム用油圧シリンダ6のボトム側は車体3に配設され、
そのロッド先端は第1ブーム5の上端部に配設されてい
る。したがって、第1ブーム用油圧シリンダ6のボトム
室に圧油が供給されると、ロッドが伸張され、またヘッ
ド室に圧油が供給されると、ロッドが縮退され、これに
応じて第1ブーム5が上方向、または下方向に回動され
る。
【0031】第2ブーム7を駆動する第2ブーム用油圧
シリンダ8についても同様に、この第2ブーム用油圧シ
リンダ8のボトム側が第1ブーム5に配設され、そのロ
ッド先端が第2ブーム7の端部に配設されており、第2
ブーム用油圧シリンダ8のボトム室またはヘッド室に圧
油が供給されることで、ロッドが伸張または縮退され、
これに応じて第2ブーム7が下方向または上方向に回動
される。
【0032】図1に示すように、第1ブーム用油圧シリ
ンダ6のヘッド室内の圧油の圧力P1hは、圧力センサ2
1により検出され、コントローラ50に入力される。同
様に、第1ブーム用油圧シリンダ6のボトム室内圧力、
第2ブーム用油圧シリンダ8のヘッド室内圧力、ボトム
室内圧力は、それぞれ圧力センサ22、23、243で
検出され、コントローラ50に入力される。
【0033】さて、アーム12を駆動するアーム用油圧
シリンダ13は、オフセットブーム11先端に設けられ
たブラケット9に支承され、そのロッド先端がアーム1
2に配設されており、アーム用油圧シリンダ13のロッ
ドが伸張駆動または縮退駆動されることにより、アーム
12は掘削方向またはダンプ方向に回動される。
【0034】バケット14を駆動するバケット用油圧シ
リンダ15のボトム側は、アーム12に配設され、その
ロッド先端はリンク15a、リンク15bを介してバケ
ット14に配設されている。バケット用油圧シリンダ1
5が伸縮駆動または縮退駆動されることにより、バケッ
ト14は掘削方向またはダンプ方向に回動される。
【0035】図2(b)はオフセットブーム11が左右
に回動(オフセット動作という)されることにより、第
2ブーム7に対してアーム12が、車体3の左右方向に
オフセットされる様子を示している。
【0036】すなわち、オフセットブーム11の一端
は、第2ブーム7に、回動自在に配設されており、他端
はブラケット9を介してアーム12に連結している。こ
のオフセットブーム11を駆動するオフセットブーム用
油圧シリンダ10のボトム側は第2ブーム7に配設さ
れ、そのロッド先端はブラケット9に配設されている。
ロッド11aは、オフセット動作に伴い第2ブーム7に
対するブラケット9(アーム12)の姿勢が変化しない
ように設けられたロッドであり、このロッド11aの一
端は第2ブーム7に配設され、他端はブラケット9に配
設されている。したがって、オフセットブーム用油圧シ
リンダ10が伸張駆動または縮退駆動されると、オフセ
ットブーム11は右方向または左方向に回動され、アー
ム12は、第2ブーム7に対して右方向または左方向
に、回動量に応じたオフセット量だけオフセットされ
る。図2(b)の2点鎖線は、オフセットブーム11が
右方向にオフセット動作されたときの様子を示してい
る。オフセットブーム11の第2ブーム7に対する回転
角度θ3はオフセット角θ3として、オフセットブーム用
回転角センサ16により検出され、コントローラ50に
入力される。
【0037】図3は、図2に示す油圧ショベル1の作業
機のみを取り出して、その幾何的関係を示している。図
3(a)、(b)は図2(a)、(b)にそれぞれ対応
している。
【0038】X−Y−Z座標系の原点Oは、ブームフー
ト5aの位置に定められている。また、第1ブーム5の
車体3に対する回転角度θ1(第1ブーム回転角θ1)の
極性は、第1ブーム5が上方向に回動されたときを+、
下方向に回動されたときを−と定めている。この第1ブ
ーム回転角θ1は、第1ブーム用回転角センサ17によ
り検出される。同様に、第1ブーム5に対する第2ブー
ム7の回転角度θ2(第2ブーム回転角θ2)は、第2ブ
ーム用回転角センサ18により検出され、オフセットブ
ーム11に対するアーム12の回転角度θ4(アーム回
転角θ4)は、アーム用回転角センサ19により検出さ
れる。これら各回転角センサ17、18、19の検出回
転角は、コントローラ50に入力される。なお、回転角
センサ16〜19は、たとえばポテンショメータが使用
される。
【0039】図3において、aは、第2ブーム7と第1
ブーム5を連結する第1ブームトップピンの配設位置で
あり、bは、オフセットブーム11と第2ブーム7を連
結する第2ブームトップピンの配設位置であり、cは、
ブラケット9とオフセットブーム11を連結するオフセ
ットブームトップピンの位置であり、dは、アーム12
とブラケット9を連結するブラケットトップピン(アー
ムボトムピン)の配設位置であり、eは、バケット14
のアーム12を連結するアームトップピン12a(単に
アームトップ12aという)の配設位置である。
【0040】そこで、第1ブーム5の長さL1を、ブー
ムフート5aとa点を結ぶ線分の長さで表し、第2ブー
ム7の鉛直方向の長さL22(第2ブーム長2)を、a点
とb点の鉛直方向距離で表し、第2ブーム7の水平方向
の長さL21(第2ブーム長1)を、a点とb点の水平方
向距離で表し、オフセットブーム11の長さL3を、b
点とc点を結ぶ線分の長さで表し、ブラケット9の長さ
L4(第3ブラケット長)を、c点とd点を結ぶ線分の
長さで表し、アーム12の長さL5を、d点とe点を結
ぶ線分の長さで表すものとする。なお、バケット刃先位
置14aが、作業機全体の先端の位置となる(図1参
照)。
【0041】また、アームボトムd点から垂直におろし
た線分に対して線分de(アーム12)がなす角γを、
アーム対地角γと定める。このアーム対地角γは、アー
ム12の姿勢を表す。
【0042】すると、これらアームトップ12aの座標
位置e(X5、Y5、Z5)は、各回転角度θ1、θ2、θ
3、θ4が与えられると、既知の各長さL1、L21、L2
2、L3、L4、L5を用いて、下記演算式(1)〜(1
1)に示すように、一義的に定まる。
【0043】また、アーム対地角γについても、各回転
角度θ1、θ2、θ4が与えられると、下記演算式(1
2)に示すように、一義的に定まる。
【0044】また、バケット14のバケット巾l、床面
距離s、リスト半径rについても既知であり、バケット
14の回転角がさらに与えられると、上記アームトップ
12aの座標位置e(X5、Y5、Z5)を用いて、作業
機先端14aの座標位置(X6、Y6、Z6)が一義的に
定まる。なお、バケット14の回転角を無視して(バケ
ット14は固定状態にあるものと仮定して)、アームト
ップ12aの座標位置e(X5、Y5、Z5)から作業機
先端14aの座標位置(X6、Y6、Z6)を求めること
もできる。
【0045】以下、図3の各点a〜eの座標位置、アー
ム対地角γを求める演算式について、図4に示す表を併
せ参照して説明する。
【0046】まず、第1ブーム5のフート5a(原点
0)の座標位置を、X0=0,Y0=0,Z0=0とす
る。
【0047】すると、第1ブーム5のトップ(a点)の
X,Y,Z座標位置は、 X1=L1× Cos θ1 … (1) Y1=L1× Sin θ1 … (2) Z1=0となる。
【0048】すると、第2ブーム7のトップ(b点)の
X,Y,Z座標位置は、 X2=X1+L22×Sin(θ1+θ2)−L21×Cos(θ1+θ2)…(3) Y2=Y1−L22×Cos(θ1+θ2)−L21×Sin(θ1+θ2)…(4) Z2=0となる。
【0049】すると、オフセットブーム11のトップ
(c点)のX,Y,Z座標位置は、 X3=X2−L3 Cos θ3×Cos(θ1+θ2) …(5) Y3=Y2−L3 Cos θ3×Sin(θ1+θ2) …(6) Z3=L3×Sin θ3 …(7) となる。
【0050】すると、ブラケット9のトップ(アームボ
トムd点)のX,Y,Z座標位置は、 X4=X3−L4×Cos(θ1+θ2) …(8) Y4=Y3−L4×Sin(θ1+θ2) …(9) Z4=Z3となる。
【0051】すると、アーム12のトップ12a(e
点)のX,Y,Z座標位置は、 X5=X4+L5×Cos(θ1+θ2+θ4) … (10) Y5=Y4+L5×Sin(θ1+θ2+θ4) … (11) Z5=Z3となる。
【0052】一方、アーム対地角γは、 γ=θ1+θ2+θ4−270゜… (12) と表される。
【0053】このように、作業機の回転角θ1〜θ4が与
えられると、既知の各長さを用いて上記(1)〜(11)式に
より、油圧ショベル1のアームトップ12aの座標位置
(X5、Y5、Z5)を一義的に求めることができ、これ
より作業機先端14aの座標位置(X6、Y6、Z6)を
一義的に求めることができる。また、作業機の回転角θ
1、θ2、θ4が与えられると、アーム対地角γを一義的
に求めることができる。θ1〜θ4は、各回転角センサ1
7、18、16、19の検出値として与えられる。
【0054】本実施形態では、上記演算式を用いて、第
1ブーム5の回転角θ1が操作レバーの操作により変化
した場合に、作業機先端14aの座標位置(X6、Y6、
Z6)(アームトップ12aの座標位置(X5、Y5、Z
5))が、目標とするライン上にのるように、第2ブー
ム7の回転角θ2を制御するものである。
【0055】すなわち、図1に示すコントローラ50の
メモリに、第1ブーム5の長さL1、第2ブーム7の長
さL21,L22、オフセットブーム11の長さL3、
ブラケット9の長さL4、アーム12の長さL5等既知
の値が記憶されているとともに、各ポイントa〜eの座
標位置を求める演算式およびアーム対地角γの関数式が
記憶されており、これら記憶した内容に基づきコントロ
ーラ50は、作業機先端14aが所望のラインに沿って
移動するように、第2ブーム回転角θ2を制御する。
【0056】なお、本実施形態では、オフセットブーム
11を有した油圧ショベル1を想定しているが、オフセ
ットブーム11を備えていない図5に示す油圧ショベル
1に対しても適用可能である。
【0057】この油圧ショベル1も、図2と同様に、大
きくは、図示しない走行モータにより履帯が回転するこ
とにより走行する下部走行体2と、この下部走行体2の
上部にスイングサークル4を介して配置され、図示しな
い旋回モータにより旋回される上部旋回体3(車体3)
と、この車体3に前方に装着され、第1ブーム5A、第
2ブーム7A、アーム12A、バケット14の各フロン
ト部材からなる作業機とから構成されている。
【0058】この作業機は、車体3に対して第1ブーム
5A、第2ブーム7A、固定の作業機リンク7B、アー
ム12A、バケット14が順次連結されるよう構成され
ている。図2と異なるのは、オフセットブーム11の代
わりに、固定の作業機リンク7Bを使用している点であ
る。したがって、第2ブーム7Aとアーム12Aは作業
機リンク7Bを介して連結されているが、第2ブーム7
Aに対してアーム12Aは左右方向にオフセットされる
ことはない。
【0059】第1ブーム用油圧シリンダ6Aにより第1
ブーム5Aが駆動され、第2ブーム用油圧シリンダ8A
により第2ブーム7Aが駆動され、アーム用油圧シリン
ダ13Aによりアーム12Aが駆動され、第1ブーム5
Aが回転角θ1をもって、第2ブーム7Aが回転角θ2を
もって、アーム12Aが回転角θ4をもって、それぞれ
回動される点は、図2に示す油圧ショベルと同じであ
る。
【0060】したがって、図3、図4と同様にして、各
回転角θ1、θ2、θ4を与えることにより、作業機先端
14aの座標位置を演算により、求めることができ、コ
ントローラ50によって、作業機先端14aが所望のラ
インに沿って移動するように、第2ブーム回転角θ2を
制御することができる。
【0061】つぎに、かかる作業機制御装置の構成につ
いて、図1を参照して説明する。
【0062】すなわち、同図1に示すように、この作業
機制御装置は、大きくは、エンジン31と、このエンジ
ン31によって駆動され、各油圧シリンダ6、8、1
0、13駆動用の圧油を吐出する可変容量型の油圧ポン
プ1と、同エンジン31によって駆動され、パイロット
用の圧油を吐出するパイロットポンプ33と、操作レバ
ー46、操作釦46U、46D、操作ペダル47、操作
レバー45の操作に応じて開口面積が変化され、それに
より油圧ポンプ32から吐出される圧油の流量を制御し
て、この流量が制御された圧油を各油圧アクチュエータ
6、8、10、13にそれぞれ供給する流量制御弁3
4、35、36、37と、エンジン31の回転数Ne
(r/min)を検出するエンジン回転数センサ27
と、制御内容を指示するスイッチ26等が配置されると
ともに、機器の状態が画面上に表示されるモニタ機能を
備えた操作盤25と、各回転角センサ17、18、1
6、19の各検出回転角θ1、θ2、θ3、θ4を示す信
号、各圧力センサ21〜24の各検出圧力P1h等を示す
信号、エンジン回転数センサ27の検出回転数Neを示
す信号および操作レバー46、操作釦46U、46D、
操作ペダル47、操作レバー45の各操作量(操作スト
ローク)を示す信号V1、V2、V3、V4が入力され、こ
れらに基づき、各流量制御弁34、35、36、37を
それぞれ駆動制御するための指令電流I1、I2、I3、
I4を出力するとともに、警報器28を鳴動(あるいは
点灯)させるための指令電流を出力するコントローラ5
0とから構成されている。このコントローラ50の機能
ブロック図は、後述するように図13のように表され
る。なお、図面では、バケット14を駆動させるための
機構、上部旋回体3を旋回させるための機構、下部走行
体2を走行させるための機構は、本発明の趣旨と直接関
係しないので省略している。
【0063】さらに、具体的に説明する。
【0064】図6(a)は、油圧ショベル1の運転室内
における操作レバー45、46の配置態様を示してい
る。オペレータが着座するシート48の前部には、左右
の操作レバー45、46が設けられており、1本の操作
レバーで異なるフロント部材を作動できるようになって
いる。
【0065】すなわち、図6(a)に矢印で示すよう
に、左操作レバー45の前方向操作または後方向操作に
応じて、アーム12がダンプ方向に作動され、またアー
ム12が掘削方向に作動される。そして同じ左操作レバ
ー45の左方向操作または右方向操作に応じて上部旋回
体3が左旋回方向に作動され、また上部旋回体3が右旋
回方向に作動される。同様に、右操作レバー46の前方
向操作または後方向操作に応じて第1ブーム5が上げ方
向に作動され、また下げ方向に作動され、同じ右操作レ
バー46の左方向操作または右方向操作に応じてバケッ
ト14が掘削方向、ダンプ方向に作動される(図6
(b)参照)。
【0066】図6(b)に示すように、右操作レバー4
6のノブ46Nの上部には、操作釦46U、46Dが配
設されている。これら操作釦46U、46Dは、第2ブ
ーム7の上方向への回動、下方向への回動を指示するス
イッチであり、操作釦46Uが押操作されると、その押
操作量(押した回数、押されている時間)に応じた分だ
け、第2ブーム7が上方向へ作動される。同様に、操作
釦46Dが押操作されると、その押操作量に応じた分だ
け、第2ブーム7が下方向へ作動される。
【0067】第2ブーム7を操作する釦を、第1ブーム
5を操作する操作レバー46の上部に設けるようにして
いるので、第1ブーム5を操作しながら、第2ブーム7
を操作する作業が迅速かつ容易に行われ、操作性が向上
する。なお、右操作レバー46には、上記操作釦46
U、46D以外に他の操作を指示する釦が配設されてい
る。左操作レバー45についても同様である。
【0068】オフセットペダルとしての操作ペダル47
は、運転席48の左右に設けられており、それぞれの操
作量(踏込み量)に応じて、オフセットブーム11が左
右に作動される。
【0069】操作レバー46は、電気レバーであり、操
作レバー46で第1ブーム5を操作したときの操作スト
ローク量は、電気信号V1としてコントローラ50に入
力される。同様に、操作釦46U、46Dの押操作量を
示す電気信号V2、操作ペダル47の踏込量を示す電気
信号V3、操作レバー45でアーム12を操作したとき
の操作量を示す電気信号V4が、それぞれコントローラ
50に入力される。
【0070】操作レバー46の操作量を示す信号V1
は、コントローラ50で、流量制御弁34に対する指令
電流I1に変換されて、これが電磁比例制御弁38また
は39に加えられる。これら電磁比例弁38、39に
は、パイロットポンプ33から吐出されるパイロット圧
油がパイロット管路41を介して供給されている。そし
て、電磁比例弁38または39により制御されたパイロ
ット圧油は、パイロット管路41または42を介して流
量制御弁34の入力ポート34aまたは34bに、パイ
ロット信号として加えられる。
【0071】操作量V1が第1ブーム5の上げ方向を示
す極性(+)を示しているときには、指令電流I1が電
磁比例制御弁38に加えられ、操作量V1が第1ブーム
5の下げ方向を示す極性(−)を示しているときには、
指令電流I1が電磁比例制御弁39に加えられる。
【0072】たとえば、操作レバー46が、第1ブーム
5を上げる方向に操作されているときには、指令電流I
1が電磁比例制御弁38に加えられる。電磁比例制御弁
38では指令電流I1がパイロット圧に変換されて、指
令電流I1に応じたパイロット圧のパイロット圧油が流
量制御弁34の入力ポート34aに加えられる。これに
より、流量制御弁34のスプールが左方向に駆動され、
油圧シリンダ6のボトム室側に圧油が供給されること
で、第1ブーム5は、操作レバー46の操作量に応じた
速度で上方向に回動される。同様にして、操作レバー4
6が、第1ブーム5を下げる方向に操作されているとき
には、電磁比例制御弁39で指令電流I1がパイロット
圧に変換されて、操作レバー46の操作量に応じた速度
で第1ブーム5が下方向に回動される。
【0073】同様にして、操作釦46U、46Dの押操
作量を示す電気信号V2はコントローラ50で指令電流
I2に変換され、図示せぬ電磁比例制御弁を介して流量
制御弁35を駆動し、油圧シリンダ8を介して第2ブー
ム7を上下方向に回動する。同様に、操作ペダル47の
踏込量を示す電気信号V3はコントローラ50で指令電
流I3に変換され、図示せぬ電磁比例制御弁を介して流
量制御弁36を駆動し、油圧シリンダ10を介してオフ
セットブーム11を左右方向に回動する。
【0074】同様に、操作レバー45でアーム12を操
作したときの操作量を示す電気信号V4はコントローラ
50で指令電流I4に変換され、図示せぬ電磁比例制御
弁を介して流量制御弁37を駆動し、油圧シリンダ13
を介してアーム12を上下方向に回動する。
【0075】操作盤25には、第2ブーム7の駆動を、
第1ブーム5の回転角θ1の大きさに応じて自動的に制
御する「自動モード」と、第2ブーム7の駆動を、第1
ブーム5の回転角θ1如何にかかわらずに、手動で制御
する「手動モード」のいずれかを選択し、切換える自動
/手動モード切換スイッチ26が配設されている。この
スイッチ26は、「自動モード」を含む各種作業モード
を選択するモード切換スイッチ26aと、スイッチ26
aで選択した内容を設定し、また解除するモード設定/
解除スイッチ26bとから構成されている。モード切換
スイッチ26aで「自動モード」が選択され、モード設
定/解除スイッチ26bで「設定」が選択されると、
「自動モード」を指示する信号がコントローラ50に入
力される。モード切換スイッチ26aで「自動モード」
が選択され、モード設定/解除スイッチ26bで「解
除」が選択されると、「自動モード」が解除され、「手
動モード」を指示する信号がコントローラ50に入力さ
れる。コントローラ50は、これら入力された「自動モ
ード」指示信号、「手動モード」指示信号のいずれかに
応じた制御を実行する。
【0076】つぎに、コントローラ50で行われる「自
動モード」の制御内容について説明する。
【0077】・第1の制御(第1ブーム回転角θ1に応
じた第2ブーム回転角θ2の自動制御) 図7は、油圧ショベル1の作業半径を示す側面図であ
る。
【0078】同図7において、曲線aは、第2ブーム回
転角θ2が最大角度になっているとき(第1ブーム回転
角θ1、アーム回転角θ4についても最大角度)の作業機
先端14a(バケット刃先)の移動軌跡を示している。
このとき、軌跡aは弧状の軌跡を描き、油圧ショベル1
の作業半径は最大となり、作業範囲は最大となる。
【0079】曲線bは、作業機先端14aが最大作業半
径の軌跡aを描くときに、アームトップ12aが移動す
る軌跡を示している。このとき、軌跡bは弧状の軌跡を
描く。
【0080】ただし、作業機先端14a、アームトップ
12aが上記軌跡a、bに沿って移動した場合には、油
圧ショベル1の転倒モーメントが大きく、転倒する可能
性が大きい。
【0081】曲線cは、油圧ショベル1が転倒しない限
界のアームトップ12aの移動軌跡を示している。アー
ムトップ12aがこの軌跡cよりも前方に位置される
と、転倒モーメントの増大により油圧ショベル1が転倒
する虞がある。
【0082】点Cから点Bまでの曲線dは、アームトッ
プ12aが上記軌跡cを描くときに、作業機先端14a
が移動する軌跡を示している。このとき、軌跡dは弧状
の軌跡を描く。なお、点Cは、第1ブーム用油圧シリン
ダ6がロッド伸張側でストロークエンドに達する位置で
ある。
【0083】作業機先端14aが上記軌跡dに沿って移
動した場合には、油圧ショベル1が安定する範囲で最大
の作業範囲をもって、高所掘削作業等の作業を行うこと
ができる。
【0084】さて、油圧ショベル1では、作業機を前方
に伸張させて、側溝掘り作業、マス掘り作業等を行う場
合がある。こうした作業は、油圧ショベル1を安定させ
転倒させないようにして行うことはもちろんのこと、作
業機先端14aを車体3の前方において上下に直線移動
させる必要がある。
【0085】曲線dに連続する点Bから点Aまでの直線
eは、側溝掘り作業、マス掘り作業等を行う際の作業機
先端14aの移動軌跡を示している。
【0086】作業機先端14aが上記軌跡eに沿って移
動した場合には、油圧ショベル1が安定する範囲で最大
の作業範囲をもって、作業を行うことができる。
【0087】直線eに連続する点Aから点Dまでの曲線
gは、側溝掘り作業、マス掘り作業等を行う際の作業機
先端14aの移動軌跡を示している。この軌跡gは弧状
の軌跡を描く。地表面GLよりも下面で穴等を掘削する
場合に、作業機先端14aはこの軌跡gを描く。なお、
点Dは、第1ブーム用油圧シリンダ6がロッド縮退側で
ストロークエンドに達する位置である。
【0088】作業機先端14aが上記軌跡gに沿って移
動した場合には、油圧ショベル1が安定する範囲で最大
の作業範囲をもって、作業を行うことができる。
【0089】本実施形態では、こうした曲線d、直線
e、曲線gからなる軌跡(これを基準線R1という)に
沿って作業機先端14aが移動するように、第2ブーム
回転角θ2を制御するものである。
【0090】図8は作業現場を例示した図である。作業
機先端14aが上記基準線R1に沿って移動すること
で、溝HLを形成する作業を容易に行うことができる。
なお、作業形態に応じて、作業機先端14aを、別のラ
インR2、R3に沿って移動させた方が好ましい場合があ
る。ただし、車体の転倒防止のため、いずれのラインR
2、R3についても、基準線R1よりも前方(車体からみ
て)に位置しないことが必要である。
【0091】図9は、図7ないしは図8に示す基準線R
1を作業機先端14aが移動するときの、第1ブーム回
転角θ1と第2ブーム回転角θ2の対応関係を示すグラフ
である。
【0092】この対応関係を示すラインS1は、前述し
た演算式(1)〜(11)により求めることができる。
【0093】すなわち、基準線R1が定まると、作業機
先端14aの座標位置(X6、Y6、Z6)が定まり、こ
れによりアームトップ12aの座標位置(X5、Y5、Z
5)が定まる。そこで、アーム回転角θ4、オフセットブ
ーム回転角θ3を固定すれば、第1ブーム回転角θ1に対
応する第2ブーム回転角θ2が一義的に求められる。こ
のようにして第1ブーム回転角θ1と第2ブーム回転角
θ2の対応関係S1が得られる。コントローラ50は、記
憶した既知の第1ブーム長L1等のデータに基づき、こ
の対応関係S1の作成処理を行い、この作成された対応
関係S1を、基準線図S1として、コントローラ50の
「第1ブーム角に対する目標第2ブーム角基準線図メモ
リ58」(第13図)に記憶、格納する。
【0094】この場合、対応関係S1を、θ1が与えら
れるとθ2を即時に読み出すことができるように記憶テ
ーブルの形式で記憶させてもよく、θ2=f(θ1)なる
関数を用いて、与えられたθ1からθ2を演算にて求める
ことができるように関数θ2=f(θ1)を記憶させてお
いてもよい。
【0095】コントローラ50では、後述するように、
回転角センサ17で検出した現在の第1ブーム回転角θ
1に対応する第2ブーム目標回転角θ2を、記憶した対応
関係S1から読み出すか、演算することによって求め、
この目標回転角θ2が得られるように、回転角センサ1
7で検出した現在の第2ブーム回転角θ2をフィードバ
ック量として、駆動制御する。すなわち、目標回転角θ
2rと現在回転角θ2との偏差θdが零となるように、電
流指令I2を出力し、第2ブーム7の回動を制御する。
【0096】よって、オペレータとしては、アーム回転
角θ4を最大角度に固定し、オフセットブーム回転角θ3
を所定のオフセット角度θ3に固定しておけば、後は、
操作レバー46で第1ブーム5の駆動を手動操作するだ
けで、自動的に第2ブーム7が駆動され(対応関係S1
に従って駆動され)、作業機先端14aを基準線R1に
沿って移動させることができる。これにより、側溝掘り
作業、マス掘り作業等を、容易に行うことができる。
【0097】図9における第1ブーム回転角θ1の区間
θD〜θAは、図7における作業機先端14aの軌跡gの
区間D〜Aに対応し、また図9における第1ブーム回転
角θ1の区間θA〜θBは、図7における作業機先端14
aの軌跡eの区間A〜Bに対応し、また図9における第
1ブーム回転角θ1の区間θB〜θCは、図7における作
業機先端14aの軌跡dの区間B〜Cに対応している。
【0098】図9の区間θD〜θAでは、第2ブーム回転
角θ2が最大値θ2max(第2ブーム用油圧シリンダ8の
ロッド縮退側ストロークエンド位置)となっており、図
7に示すように、作業機先端14aは車体3に対して最
も遠くなり、最も遠い位置、最も深い位置を掘削するこ
とが可能となる。
【0099】つぎに、図9の区間θA〜θBでは、第1ブ
ーム回転角θ1の増加に伴い第2ブーム回転角θ2が徐々
に減少しており、図7に示すように、作業機先端14a
は上下方向の直線eに沿って移動し、溝HLの壁を直線
状に形成することができる(図8参照)。仮に、第1ブ
ーム回転角θ1の増加にかかわらずに第2ブーム回転角
θ2を最大値θ2maxにしたままとすると、作業機先端1
4aは、曲線aに沿って移動してしまうことになり、車
体の安定性が確保されないとともに、作業効率も低下し
てしまうからである。
【0100】つぎに、図9の区間θB〜θCでは、第1ブ
ーム回転角θ1の増加に伴い第2ブーム回転角θ2が徐々
に増加しており、図7に示すように、作業機先端14a
は、車体が安定する範囲で、最も遠い位置を高所掘削す
ることが可能となる。仮に、第1ブーム回転角θ1が増
加したとしても第2ブーム回転角θ2を増加させないと
すると、作業機先端14aは、曲線fに沿って移動して
しまうことになり、作業範囲が狭くなり、高所で掘削を
行う際の作業効率が低下してしまうからである。
【0101】このように、対応関係S1に沿って、第2
ブーム回転角θ2を制御することにより、車体が安定す
る範囲内で最大の作業範囲を確保でき、安全にしかも作
業効率よく作業をすすめることができるようになる。
【0102】以上のように、油圧ショベル1の作業機を
前方に伸張させて側溝掘り作業、マス掘り作業等を行う
場合に、一つの操作レバー46を操作するだけで、作業
機先端14aを、車体が安定する範囲で、直線状の軌跡
eに沿って自動的に移動させるようにしたので、油圧シ
ョベル1を安定させ転倒させないことができるのはもち
ろんのこと、作業機先端14aを車体前方において上下
に直線移動させるという複雑な複合操作が要求される作
業であっても、熟練を必要とせずに、オペレータにかか
る負担、労力が飛躍的に軽減される。また、狭小地で作
業を行うときに、前方に電柱、建物の壁等の障害物があ
ったとしても、ひとたび作業機先端14aをこれら障害
物の手前に位置させれば、その位置より作業機先端14
aを上下方向に直線状の軌跡eに沿って自動的に移動さ
せることができるので、作業機先端14aが障害物に干
渉することに常に注意を払い、作業機先端の移動を操作
する必要はなくなる。このため、障害物に注意を払うこ
となく、作業機の操作に専念でき、作業効率が向上する
とともに、作業機先端14aが障害物に干渉することが
なく、安全に作業が行われる。
【0103】なお、図8の基準線R1に対応するライン
S1以外に、図8のラインR2に対応するラインS2、図
8のラインR3に対応するラインS3を、作成しておき、
コントローラ50のメモリ58に記憶、格納させておい
てもよい。
【0104】図9におけるラインS2の区間θE〜θF
は、図8におけるラインR2の区間E〜Fに対応し、ま
た図9におけるラインS2の区間θF〜θC´は、図8に
おけるラインR2の区間F〜C´に対応している。
【0105】また、図9におけるラインS3の区間θG〜
θFは、図8におけるラインR3の区間G〜Fに対応し、
また図9におけるラインS3の区間θF〜θC´は、図8
におけるラインR3の区間F〜C´に対応している。
【0106】メモリ58にラインS1、S2、S3を記憶
しておき、これらラインの中から作業機先端14aの現
在位置に最も近いラインを選択して、この選択したライ
ンに沿って第2ブーム回転角θ2を制御してもよく、メ
モリ58にラインS2、S3のいずれかを記憶しておき、
この記憶したラインに沿って第2ブーム回転角θ2を制
御してもよい。
【0107】また、異なる形状の作業機先端ラインR
1、R2、R3に対応するラインS1、S2、S3を設定して
おくのではなく、図12に示すような基準線R1と同一
形状の作業機先端ラインR1、R4、R5、R6にそれぞれ
対応するラインS1、S4、S5、S6を図10に示すよう
にメモリ58に記憶させておいてもよい。作業機先端ラ
インR4、R5、R6は、図12に示すように基準線R1を
車体3側に順次平行移動させて得られるラインであり、
図10に示す各ラインS4、S5、S6は、基準となるラ
インS1を順次下方に平行移動させることにより求める
ことができる。ただし、第2ブーム回転角θ2が最小角
度θ2min(第2ブーム用油圧シリンダ8のロッドの伸張
側ストロークエンド位置)より下にはラインSを設定す
ることはできない。
【0108】この場合、メモリ58にラインS1、S4、
S5、S6を記憶しておき、これらラインの中から作業機
先端14aの現在位置に最も近いラインを選択して、こ
の選択したラインに沿って第2ブーム回転角θ2を制御
してもよく、メモリ58にラインS4、S5、S6のいず
れかを記憶しておき、この記憶したラインに沿って第2
ブーム回転角θ2を制御してもよい。
【0109】図11は、メモリ58に、作業機先端14
aの基準線R1に対応する基準ラインS1を記憶させてお
き、この基準ラインS1を下方に平行移動させること
で、作業機先端14aの現在位置を通過する作業機先端
ラインRに対応するラインSを作成する様子を示してい
る。
【0110】以下、かかる処理の内容を、図13に示す
コントローラ50の機能ブロック図、図16に示すフロ
ーチャートを併せ参照して説明する。
【0111】図16に示すステップ101では、まず、
自動/手動モード切換スイッチ26の切換操作により、
「自動モード」が選択されたか「手動モード」が選択さ
れたかが判断される。「自動モード」が選択されたと判
断されると(ステップ101の判断YES)、つぎに操
作釦46U、46Dが操作されたか否か、つまり第2ブ
ーム7が手動操作されているか否かが判断される(ステ
ップ102)。
【0112】ここで、第2ブーム7が手動操作されてい
ないと判断されると(ステップ102の判断NO)、つ
ぎに操作釦46U、46Dが操作された直後であるか否
か、つまり第2ブーム7が手動操作された直後であるか
否かが判断される(ステップ103)。
【0113】ここで、「自動モード」開始時には、第1
ブーム5、第2ブーム7の回転角θ1、θ2の初期値を求
めるために、コントローラ50は立ち上がり時にステッ
プ107〜109の処理を実行する。
【0114】以後、第1ブーム5を手動操作しており、
第2ブーム7を未だ手動操作していない状況の場合に
は、ステップ103の判断はNOとなり、手順はステッ
プ106に移行される。
【0115】たとえば、第1ブーム5、第2ブーム7の
回転角θ1、θ2の初期値が、基準ラインS1上の角度θ1
s、θ2sであるならば、図13に示すメモリ58に記憶
された基準ラインS1に従って第2ブーム7を自動制御
する処理が実行される。
【0116】すなわち、図13において、コントローラ
50には、回転角センサ17、18から第1ブーム回転
角検出信号、第2ブーム回転角検出信号が、電圧値とし
て入力されており、第1、第2ブーム角度演算部51で
は、この電圧値を工学単位変換する等の処理を施すこと
で、第1ブーム回転角θ1、第2ブーム回転角θ2を演算
する。
【0117】いま、操作レバー46が中立位置から所定
量操作されており、操作量信号V1がコントローラ50
に入力されているので、第1ブーム操作弁指令演算部5
4では、この操作量V1に応じた指令I1を演算し、電流
出力部57から、指令電流I1を、第1ブーム用流量制
御弁34に対応する電磁比例制御弁38または39に対
し出力する。この結果、第1ブーム5としては、操作レ
バー46の操作量V1に応じた速度で、上方向または下
方向に回動される。
【0118】一方、第2ブーム角と目標第2ブーム角の
差演算部52では、演算部51にて上記センサ17の検
出結果から求められた現在の第1ブーム回転角θ1に対
応する第2ブーム目標回転角θ2rを、メモリ58に記憶
された対応関係S1から求める処理が実行される。
【0119】すなわち、図11に示すように、現在の第
1ブーム回転角θ1がθ1sであった場合には、この第1
ブーム角θ1sに対応する第2ブーム角θ2sが、対応関係
S1の記憶テーブルから第2ブーム目標回転角θ2rとし
て読み出される。
【0120】そこで、補償要素演算部53では、上記読
み出された第2ブーム目標回転角θ2rと現在の第2ブー
ム目標回転角θ2との偏差θdを、整定性よく迅速に零に
もっていくための補償要素rdを演算する。
【0121】すなわち、図11に示すように、オペレー
タが操作レバー46を操作することで第1ブーム7が回
動され、第1ブーム回転角θ1がθ1Nからθ1Mへと変化
したとする。このとき第2ブーム7は元の回転角θ2N
(第1ブーム角θ1Nに対応する回転角)に回動停止され
たままであり、目標回転角θ2M(第1ブーム角θ1Mに対
応する回転角)との間に偏差θd=θ2M(目標回転角)
−θ2N(現在回転角)を生じる。
【0122】そこで、この偏差θdに対して比例要素、
微分要素、積分要素等による補償が以下のようにしてな
される。
【0123】rd=F1(θd) …(13) ここで、関数F1は、θdを補償するための演算式であ
る。補償要素演算部53で、上記処理が実行されると、
第2ブーム操作弁指令演算部56では、上記演算された
補償要素演算値rdに対して、第2ブーム用流量制御弁
35の不感帯の大きさに応じた補正値Isを用いて補正
を施し、第2ブーム用流量制御弁35に対する指令I2
を以下のように演算する。
【0124】I2=Is+rd …(14) 第2ブーム操作弁指令演算部56で、上記指令I2が演
算されると、電流出力部59では、これを指令電流I2
に変換して、これを第2ブーム用流量制御弁35に対応
する電磁比例制御弁に出力する。
【0125】ただし、第2ブーム操作弁指令演算部56
では、制御偏差θdの大きさを監視しており、制御偏差
θdが、ほぼ零になったと判断される範囲(−θd1<θd
<θdh)にあるときには、指令I2を、 I2=0 …(15) として演算し、電流出力部59から出力される指令電流
I2をオフにし(I2=0)、第2ブーム7の回動を停止
させる。
【0126】この結果、第2ブーム7の現在角度θ2
は、常に目標回転角θ2rに一致する(制御偏差θdが零
になる)。
【0127】上記補償要素演算部53における補償要素
演算処理、第2ブーム操作弁指令演算部56における指
令演算処理は、第1ブーム用操作レバー46が中立位置
より所定量だけ操作され、操作量信号V1が入力されて
いる場合にのみ実行される。操作量信号V1が入力され
ていないとき(V1=0)には、第1ブーム5は停止し
たままであるので、これに応じて第2ブーム7の回動を
停止させるべく、上記補償要素演算部53における補償
要素演算処理、第2ブーム操作弁指令演算部56におけ
る指令演算処理は、実行されない。つまり、コントロー
ラ50から出力される電流指令I2はオフされ(I2=
0)、第2ブーム7を現在の回動位置に停止させたまま
とする。
【0128】以上のようにして、基準ラインS1に従っ
て第2ブーム7が制御されることで、作業機先端14a
は、図7ないしは図8に示す基準線R1に沿って移動す
ることになる。
【0129】ところで、オペレータとしては、作業の形
態によって、基準線R1に対して、より車体3に近いラ
イン上に沿って作業機先端14aを移動させたい場合が
ある。例えば、車体3の前方に迫った壁等の障害物があ
り、この壁の手前で上下方向に作業機先端14aを移動
させたい場合である。
【0130】こうした状況下で、操作釦46Dが操作さ
れ、作業機が車体3寄りに引き寄せられ、作業機先端1
4aが車体3寄りに位置決めされたとする。
【0131】すると、ステップ102の判断結果はYE
Sとなり、「自動モード」実行中であっても、ステップ
106の「自動制御」の処理は禁止され、手順は、ステ
ップ105に移行される。ステップ105では、作業釦
46Dの押操作量に応じた速度で、第2ブーム7が回動
されることになる。すなわち、第1ブーム5の操作とは
独立して、第2ブーム7が手動操作される(ステップ1
05)。
【0132】そして、操作釦46Dの操作が終了する
と、ステップ102の判断結果がNO、ステップ103
の判断結果がYESとなり、手順はステップ107に移
行される。
【0133】以下、第1ブーム角に対する目標第2ブー
ム角線図作成部55では、操作釦46Dの操作によって
位置決めされた作業機先端位置を通る作業機先端ライン
Rに対応するラインSを、基準ラインS1を下方に平行
移動させることにより作成する処理を実行する(ステッ
プ107、108、109)。
【0134】すなわち、図11に示すように、現在、第
1、第2ブーム角度演算部51で演算されている第1ブ
ーム回転角θ1が、θ1Jであるとすると、この第1ブー
ム角θ1Jに対応する第2ブーム角θ2Jが、基準ラインS
1の記憶テーブルから読み出し、求められる(ステップ
107)。
【0135】つぎに、現在、第1、第2ブーム角度演算
部51で演算された第2ブーム回転角θ2kが取得され
る。図12に示すように、作業釦46Dの操作により、
作業機先端14aは、現在、基準線R1上の点Jに対し
て、より車体3寄りの点Kに位置されているものとする
(ステップ108)。
【0136】つぎに、上記求められた基準ラインS1上
の第2ブーム角θ2Jと現在の第2ブーム角θ2kとの偏差
Δθ2が演算され、この偏差Δθ2(=θ2J−θ2k)が一
旦記憶され、この偏差Δθ2に応じた分だけ基準ライン
S1を下方に平行移動させることで、ラインS4を作成す
る(ステップ109)。
【0137】以下、ステップ106では、こうして作成
されたラインS4に従って第2ブーム7が自動制御され
る。よって、作業機先端14aは、図12に示すよう
に、基準線R1に対して、より車体3寄りにずれた作業
機先端ラインR4に沿って移動することになる。
【0138】さらに、ステップ106における「自動制
御」中に、オペレータが操作釦46Dを操作して、図1
1に示すように第2ブーム回転角をθ2Pからθ2Qに変化
させれば、同様にして、「自動制御」の処理が一旦禁止
され、このときの偏差θ2P−θ2Qだけ、さらにずらした
ラインS5が、線図作成部55で作成されることになる
(ステップ107、108、109)。よって、作業機
先端14aは、図12に示すように、ラインR4に対し
て、さらに車体3寄りにずれた作業機先端ラインR5に
沿って移動することになる。
【0139】以上のように、本実施形態によれば、基準
ラインS1を予め記憶しておくだけで、第2ブーム7を
手動操作することによって位置決めされた作業機先端位
置を通る作業機先端ラインRに対応するラインSを、自
動的に作成することができる。 もちろん、車体が安定
する範囲内であれば、第2ブーム下降用の操作釦46D
を操作するだけでなく、第2ブーム上昇用の操作釦46
Uを操作することによって、基準ラインS1からずれた
各ラインS4、S5、S6を任意に作成して、作業機先端
14aを、各作業機先端ラインR4、R5、R6に沿って
移動させることができる。
【0140】なお、基準ラインS1をずらして各ライン
S4、S5、S6を作成する処理は、作業の途中のみなら
ず、作業の開始に行うようにしてもよい。作業開始時に
は、作業機がコンパクトに格納されており、作業に適し
た姿勢になっていないこともあるからである。作業開始
時に、第1ブーム5と共に第2ブーム7を手動操作する
ことで、オペレータが望む作業機姿勢となるように作業
機先端14aを位置決めすれば(ステップ103の判断
NO)、以後、その位置決めした作業機先端位置を通る
ラインR1、R4、R5、R6に沿って作業機先端14aを
移動させることができる(ステップ107、108、1
09)。
【0141】ただし、ステップ106で「自動制御」を
実行している最中や作業開始時に、オペレータが、誤っ
て第2ブーム上昇用の操作釦46Uを操作することで、
作業機先端14aを、図12に仮想的に示すラインRe
上に位置させてしまうことがある。
【0142】ここで、仮にこのラインReに沿って作業
機先端14aを移動させた場合には、転倒モーメントの
増大により車体を転倒させかねない。
【0143】そこで、図11に示すように、誤って第2
ブーム上昇用操作釦46Uが操作され、基準ラインS1
上の第2ブーム回転角θ2Lよりも大きな角度θ2eを指示
する信号が入力された場合には、コントローラ50は、
警報器28に対して警報指令信号を出力する。これによ
り、警報器28が作動され、鳴動あるいは点灯によりオ
ペレータに注意を喚起する。また、この場合、安全のた
め、第2ブーム上昇用操作釦46Uによる操作信号V3
がコントローラ50に入力されていたとしても、コント
ローラ50は、第2ブーム用流量制御弁35に対する指
令電流I3をオフするものとする(I3=0)。
【0144】オペレータは警報器28による警報を認識
することにより、車体が安定する方向に、操作釦46
U、46Dを操作することが可能となる。
【0145】なお、図16において、自動/手動モード
切換スイッチ26で、「手動モード」が選択されている
場合には(ステップ101の判断NO)、ステップ10
4に移行され、作業釦46U、46Dの押操作量に応じ
た速度で、第2ブーム7が回動されることになる。すな
わち、第1ブーム5の操作とは独立して、第2ブーム7
が手動操作される(ステップ104)。
【0146】なお、本実施形態では、図13のメモリ5
8に、基準ラインS1のみを記憶させ、他のラインを基
準ラインS1をずれ量分だけ補正することで求めるよう
にしているが、図10に示すように、メモリ58に、最
初から各ラインS1、S4S5、S6を複数記憶させておく
実施も可能である。
【0147】たとえば、操作釦46U、46Dの操作直
後の第2ブーム7の回転角θ2がθ2Rであったとすれ
ば、この現在の回転角θ2Rをライン上の目標角度とする
ラインS4が、複数のラインS1、S4、S5、S6の中か
ら選択されることになる。そして、図12に示すよう
に、上記選択されたラインS4に応じた作業機先端ライ
ンR4に沿って作業機先端14aが移動される。他のラ
インS1、S5、S6を選択する場合も同様である。
【0148】図9に示すように、形状が異なる作業機先
端ラインR1、R2、R3に対応する各ラインS1、S2、
S3を、メモリ58に記憶させて、同様にして複数のラ
インS1、S2、S3の中から、現在の第2ブーム回転角
をライン上の角度とするラインを選択してもよい。
【0149】ところで、以上説明した実施形態では、作
業機先端14aが、軌跡g、軌跡e、軌跡dから成る弧
と直線が組み合わせられたラインR1(あるいはR2、R
3、R4、R5、R6)に沿って移動するように、第2ブー
ム7の回動を自動制御する場合について説明したが、自
動制御すべき作業機先端ラインは、必ずしも弧状の軌跡
gまたはdを含まなくてもよい。すなわち、少なくとも
作業機先端14aが、直線状の軌跡eを含む作業機ライ
ンに沿って移動するように、第2ブーム7の回動を自動
制御するものであればよい。たとえば、図9において、
全体の区間θD〜θCについて基準ラインS1を記憶する
代わりに、区間θA〜θBのみについて基準ラインS1を
記憶しておくような実施も可能である。
【0150】また、本実施形態では、オフセットブーム
回転角θ3が固定の角度であると想定し、X−Y2次元
座標系上で、作業機先端14aを所望の作業機先端ライ
ン(たとえば基準線R1)上に維持する制御を行うよう
にしているが、作業中に、オフセットブーム11が操作
され、角度θ3が変化したとしても、これに対応して、
X−Y−Z3次元座標系上で、作業機先端14aを所望
の作業機先端平面(たとえば基準線R1をZ軸方向に延
長させた平面)上に維持する制御を行うようにしてもよ
い。かかる制御がなされた場合には、たとえば、図12
において、オフセットブーム11が操作され、角度θ3
が変化したとしても、作業機先端14aの軌跡は、基準
線R1(X−Y2次元座標系上のライン)を紙面に対し
て垂直に(Z軸方向に)延長させた平面(X−Y−Z3
次元座標系上の平面)上を移動することになる。
【0151】また、本実施形態では、第1ブーム5の操
作に応じて第2ブーム7を自動制御する場合を想定して
いるが、作業機を構成するフロント部材であれば、手動
操作されるべきフロント部材と、この手動操作に応じて
自動制御されるべきフロント部材の組合せは任意に設定
可能である。たとえば、油圧ショベル1のアーム12の
手動操作に応じて第1ブーム5を自動制御してもよく、
アーム12の手動操作に応じて第2ブーム7を自動制御
してもよい。
【0152】以上が「第1の制御」の内容である。
【0153】・第2の制御(第2ブームの角度偏差が大
きくなる場合(予測される場合)に、第1ブームの速度
最大値を制限する制御) 上述した第1の制御が実行され、線図作成部55で作成
された線図、たとえばS1に追従して第2ブーム7が回
動され、作業機先端14aが図12に示すように、この
線図S1に応じた軌跡R1に沿って精度よく移動されたな
らば、理想的な制御がなされたことになる。
【0154】しかし、実際には、操作レバー46によっ
て第1ブーム5が急激に操作されるなどして、第1ブー
ム5の角度変化が大きくなると、第2ブーム7を駆動す
る油圧シリンダ8の速度が飽和してしまい、上記線図S
1に沿って制御することが困難となる。
【0155】すなわち、第1ブーム5の単位時間あたり
の角度変化が小さいときには、第2ブーム7の目標回転
角θ2rと現在の回転角θ2(フィードバック量)との制
御偏差θdは小さいか零なので、第2ブーム7は、上記
線図S1に追従して理想的に駆動制御される。
【0156】しかし、第1ブーム5の単位時間当たりの
角度変化が大きくなると、この大きな角度変化に第2ブ
ーム用油圧シリンダ8の速度が追従していけずに、上記
制御偏差θdは増大してしまう。このため、第2ブーム
7の回転角θ2は上記線図S1から外れてしまい、作業機
先端14aは、所望する軌跡R1から外れてしまうこと
になる。このため、作業を精度よく行うことができない
ことがある。
【0157】とりわけ、第1ブーム5を下方向に回動さ
せる場合には、作業機に重力が加わることになり、第1
ブーム5の角加速度は大きくなり、作業機先端14aの
軌跡が所望する軌跡R1から外れてしまう場合が多い。
【0158】この第2の制御では、第1ブーム5が急激
に操作されたとしても(特に下方に第1ブーム5が回動
されたとしても)、第2ブーム7の回転角θ2を常に目
標回転角θ2rに一致させるようにして、作業機先端14
aの軌跡を所望の軌跡R1(ないしはR2、R3、R3、R
4、R5、R6)に沿って移動させ、作業を精度よく行え
るようにするものである。
【0159】また、油圧ショベル1では、図1に示すよ
うに、エンジン31によって油圧ポンプ32が駆動され
ており、この油圧ポンプ32から吐出される圧油が、各
油圧シリンダ6、7等に供給される。そして、これら各
油圧シリンダ6、7等が供給された圧油の流量に応じた
速度で駆動されることによって、第1ブーム5、第2ブ
ーム7等、作業機の各フロント部材が、その駆動速度に
応じた回動速度で回動される。
【0160】ここに、エンジン31の回転数Ne(re
v/min)が、小さくなるということは、油圧ポンプ
32から吐出される流量Q(l/min)が小さくなる
ことを意味する。これは、流量Qは、エンジン31の回
転数をNe(rev/min)、油圧ポンプ32の押し退
け容積をq(cc/rev)として、Q=q・Neなる関
係で表されるからである。そして、流量Qが小さくなれ
ば、各油圧シリンダ6、8の駆動速度は小さくなり、第
1ブーム5、第2ブーム7の回動速度は小さくなる。
【0161】このため、エンジン31の回転数Neが小
さくなった場合には、油圧ポンプ32から吐出される流
量Qが小さくなり、これに応じて第2ブーム7を駆動す
る油圧シリンダ8に供給される流量も小さくなるので、
この油圧シリンダ8の駆動速度が飽和されやすくなる。
すなわち、エンジン回転数Neが小さくなった場合に
は、第1ブーム用操作レバー46を急激に操作したとき
と同様にして、第2ブーム駆動用油圧シリンダ8の速度
の飽和が生じ、第2ブーム7は上記線図S1から外れて
しまい、作業機先端14aは所望する軌跡R1から外れ
ることになる。
【0162】ひいては、油圧ポンプ32の吐出量Qその
ものが小さくなった場合にも、同様にして、第2ブーム
駆動用油圧シリンダ8の速度の飽和が生じ、第2ブーム
7は上記線図S1から外れてしまい、作業機先端14a
は所望する軌跡R1から外れることになる。
【0163】この第2の制御では、エンジン回転数Ne
が低下した場合ひいては油圧ポンプ32の吐出量Qが低
下した場合であったとしても、第2ブーム7の回転角θ
2を常に目標回転角θ2rに一致させるようにして、作業
機先端14aの軌跡を所望の軌跡R1(ないしはR2、R
3、R3、R4、R5、R6)に沿って移動させるように
し、作業を精度よく行えるようにするものである。
【0164】この第2の制御の実施形態では、図17に
示すような偏差θdと第1ブーム下げ速度最大値I1max
との対応関係が、コントローラ50に記憶テーブルとし
て記憶されておかれる。なお、θdからI1maxを求める
演算式を記憶させておいてもよい。
【0165】ここで、図17の縦軸のI1maxは、第1ブ
ーム用流量制御弁34に対応する電磁比例制御弁39
(ブーム下げ方向)に対する電流指令I1の上限値を示
している。すなわち、第1ブーム下げ方向の電流指令I
1の最大値I1maxを設定することで、第1ブーム下げ方
向の最大回動速度を制限することができる。
【0166】図17に示す対応関係では、偏差θdが所
定のしきい値θdaよりも小さい場合には、第1ブーム下
げ速度最大値I1maxが100%に設定されている。そし
て、偏差θdがしきい値θda以上の場合には、θdの増加
に応じて、第1ブーム下げ速度最大値I1maxが100%
より漸次減少するように設定されている。ここで、しき
い値θdaは、基準ラインS1に追従して第2ブーム7を
制御することができないと判断される大きさに、予め設
定しておかれる。
【0167】そこで、図13に示すように、第2ブーム
角と目標第2ブーム角の差演算部52で演算された現在
の偏差θdが、第1ブーム操作弁指令演算部54に入力
される。
【0168】すると、この現在の偏差θdに対応する第
1ブーム下げ速度最大値I1maxが、上記図17に示す対
応関係から求められる。そして、この求められた第1ブ
ーム下げ速度最大値I1maxを超えない範囲で、指令I1
が生成され、電流出力部57を介して第1ブーム用流量
制御弁34に対応する電磁比例制御弁39に対して出力
される。このため、第1ブーム5の下げ方向回動速度
は、第1ブーム下げ速度最大値I1maxに応じた最大回動
速度の範囲内に抑制される。
【0169】すなわち、今、θdがしきい値θdaよりも
小さく、これに応じてI1maxが100%である場合に
は、第1ブーム下げ方向の回動速度の制限がないという
ことであり、操作レバー46の操作量V1に応じた指令
I1が生成され、指令電流I1としてそのまま第1ブーム
用流量制御弁34に対応する電磁比例制御弁39(ブー
ム下げ方向)に対して加えられる。
【0170】しかし、今、θdがしきい値θda以上であ
り、これに応じてI1maxが100%よりも下回った値で
ある場合には、第1ブーム下げ方向の回動速度が制限さ
れるということであり、操作レバー46の操作量V1に
応じた指令I1は、I1maxにより制限される。そして、
その制限の度合いは、偏差θdが大きくなるほど大きく
なる。たとえば、I1≦I1maxの場合には、I1がそのま
ま、第1ブーム用流量制御弁34に対応する電磁比例制
御弁39(ブーム下げ方向)に対して加えられるが、I
1>I1maxの場合には、I1maxが第1ブーム用流量制御
弁34に対応する電磁比例制御弁39(ブーム下げ方
向)に対して加えられる。
【0171】このようにして、この第2の制御によれ
ば、第1ブーム用操作レバー46が下方に急激に操作さ
れ、第2ブーム7の角度偏差θdが実際に大きくなった
場合には、第1ブーム5に対する速度指令I1に制限を
加えるようにしたので、第1ブーム5の下げ方向の回動
速度を抑制でき、これによって偏差θdを小さくさせる
ことができる。これにより作業機先端14aの軌跡は所
望の軌跡R1に移動し、作業を精度よく行うことができ
る。なお、本実施形態では、基準線R1を想定している
が、他のラインR2、R3、R3、R4、R5、R6に沿って
作業機先端14aを移動させる場合についても同様であ
る。
【0172】また、本実施形態では、第1ブーム5が下
げ方向に回動された場合に、第1ブームの下げ方向回動
速度を制限するようにしているが、第1ブーム5が上げ
方向に回動された場合に、第1ブームの上げ方向回動速
度を制限するようにしてもよい。
【0173】つぎに、偏差θdの代わりに、エンジン回
転数Neを使用する実施形態について説明する。エンジ
ン回転数Neの目標回転数を設定する設定ダイヤルが、
低回転に設定されて、低速作業が行われる場合に、この
実施形態は有用である。
【0174】この実施形態では、図18に示すようなエ
ンジン回転数Neと第1ブーム下げ速度最大値I1maxと
の対応関係が、コントローラ50に記憶テーブルとして
記憶されておかれる。なお、NeからI1maxを求める演
算式を記憶させておいてもよい。
【0175】ここで、図18の縦軸のI1maxは、第1ブ
ーム用流量制御弁34に対応する電磁比例制御弁39
(ブーム下げ方向)に対する電流指令I1の上限値を示
している。すなわち、第1ブーム下げ方向の電流指令I
1の最大値I1maxを設定することで、第1ブーム下げ方
向の最大回動速度を制限することができる。
【0176】図18に示す対応関係では、エンジン回転
数Neが所定のしきい値Neaよりも大きい場合には、第
1ブーム下げ速度最大値I1maxが100%に設定されて
いる。そして、エンジン回転数Neがしきい値Nea以下
の場合には、Neの増加に応じて、第1ブーム下げ速度
最大値I1maxが漸次増加し、100%に至るように設定
されている。
【0177】そこで、図14に示すように、エンジン回
転数センサ27で検出された現在のエンジン回転数Ne
が、第1ブーム操作弁指令演算部54に入力される。
【0178】すると、この現在のエンジン回転数Neに
対応する第1ブーム下げ速度最大値I1maxが、上記図1
8に示す対応関係から求められる。そして、この求めら
れた第1ブーム下げ速度最大値I1maxを超えない範囲
で、指令I1が生成され、電流出力部57を介して第1
ブーム用流量制御弁34に対応する電磁比例制御弁39
に対して出力される。このため、第1ブーム5の回動速
度は、第1ブーム下げ速度最大値I1maxに応じた最大回
動速度の範囲内に抑制される。
【0179】すなわち、今、Neがしきい値Neaよりも
大きく、これに応じてI1maxが100%である場合に
は、第1ブーム下げ方向の回動速度の制限がないという
ことであり、操作レバー46の操作量V1に応じた指令
I1が生成され、指令電流I1としてそのまま第1ブーム
用流量制御弁34に対応する電磁比例制御弁39(ブー
ム下げ方向)に対して加えられる。
【0180】しかし、今、低速作業が行われている場合
など、Neがしきい値Nea以下であり、これに応じてI1
maxが100%よりも下回った値である場合には、第1
ブーム下げ方向の回動速度が制限されるということであ
り、操作レバー46の操作量V1に応じた指令I1は、I
1maxにより制限される。そして、その制限の度合いは、
回転数Neが小さくなるほど大きくなる。たとえば、I1
≦I1maxの場合には、I1がそのまま、第1ブーム用流
量制御弁34に対応する電磁比例制御弁39(ブーム下
げ方向)に対して加えられるが、I1>I1maxの場合に
は、I1maxが第1ブーム用流量制御弁34に対応する電
磁比例制御弁39(ブーム下げ方向)に対して加えられ
る。
【0181】このようにして、本実施形態によれば、低
速作業が行われる場合に、エンジン回転数Neを検出す
ることにより、第2ブーム7の角度偏差θdが大きくな
ることを予測して、第1ブーム5に対する速度指令I1
に制限を加えるようにしたので、第1ブーム5の下げ方
向の回動速度を抑制でき、これによって偏差θdを小さ
くさせることができる。これにより作業機先端14aの
軌跡は所望の軌跡R1に移動し、作業を精度よく行うこ
とができる。なお、本実施形態では、基準線R1を想定
しているが、他のラインR2、R3、R3、R4、R5、R6
に沿って作業機先端14aを移動させる場合についても
同様である。
【0182】また、この図14、図18に示す実施形態
では、第1ブーム5が下げ方向に回動された場合に、第
1ブームの下げ方向回動速度を制限するようにしている
が、第1ブーム5が上げ方向に回動された場合に、第1
ブームの上げ方向回動速度を制限するようにしてもよ
い。
【0183】さらに、図18において、横軸のエンジン
回転数Neを、油圧ポンプ32の吐出量Qとしてもよ
い。
【0184】また、以上説明した実施形態では、第1ブ
ーム5の操作に応じて第2ブーム7を自動制御する場合
を想定し、第1ブーム5の最大速度を制限するようにし
ているが、作業機を構成するフロント部材であれば、手
動操作されるべきフロント部材と、この手動操作に応じ
て自動制御されるべきフロント部材の組合せは任意に設
定可能であり、それに応じて最大速度を制限すべきフロ
ント部材を任意に設定することができる。たとえば、油
圧ショベル1のアーム12の手動操作に応じて第1ブー
ム5または第2ブーム7を自動制御する場合において、
アーム12の最大速度を制限してもよい。
【0185】なお、図17、図18では、しきい値を境
にしてI1maxを漸次減少ないしは増加させるような対応
関係を設定しているが、しきい値の前後でI1maxの値が
二値的に変化するような対応関係を設定する実施も可能
である。
【0186】以上が「第2の制御」の内容である。
【0187】・第3の制御(第1ブームの負荷圧が大き
くなる場合に、第1ブームの速度最大値を制限する制
御)) 前述した第1の制御では、たとえば図11のS1のごと
く、第1ブーム5の回転角θ1に対する第2ブーム7の
目標回転角θ2の対応関係を示す線図S1を設定し、この
線図S1に追従するように、第1ブーム5の操作に応じ
て第2ブーム7を駆動制御するようにしている。
【0188】すなわち、第2ブーム7は、第1ブーム5
に対する操作量に応じて駆動される。
【0189】第1ブーム5に対する操作量が大きけれ
ば、それに応じて線図S1に追従するように第2ブーム
7は大きく回動される。
【0190】ところで、オペレータとしては、作業機に
大きな負荷がかかっている場合には、この負荷を除去す
べく第1ブーム5を操作する操作レバーを大きく急操作
することが多い。
【0191】たとえば、作業現場では、第1ブーム5を
下げ方向に操作して、バケット14を大地に接地させ、
油圧ショベル1の履体を接地面から浮き上がらせる状態
にして、上部旋回体3を旋回させ、旋回方向を変えると
いう旋回操作が行われる。
【0192】この場合、作業機先端14aが大地に接地
しており、作業機が「アウトリガ」の機能を果たしてい
るため、作業機には大きな負荷がかかっている。
【0193】そこで、上記旋回操作が終了すると、上記
作業機にかかっている負荷を除去して、通常の掘削作業
等を行わせるべく、オペレータとしては、第1ブーム5
を上げ方向に大きく急操作することになる。
【0194】すると、作業機が大地に接地していたた
め、それまで停止していた第2ブーム7は、作業機にか
かる負荷が急激に除去されることによって、第1ブーム
用操作レバーの大きな急操作に応じて急激に作動してし
まうことになる。
【0195】これは、オペレータの意思に反した予期せ
ぬ動作であり、作業効率の低下を招来する。また、急激
に第2ブーム7が作動されることによってバケット14
が地面と激しく摺動し、バケット接地面、バケット本体
に損傷を与えかねない。さらに、場合によっては急激な
第2ブーム7の作動によって思わぬ事故を招きかねな
い。
【0196】この第3の制御では、作業機に大きな負荷
がかかっている場合に、オペレータがこの大きな負荷を
除去すべく、フロント部材を大きく急操作した場合であ
っても、このフロント部材の動きに応じて駆動される他
のフロント部材が急激に作動されてしまうことによって
生じる不都合を除去するようにするものである。
【0197】この第3の制御の実施形態では、負荷検出
手段としての圧力センサ21により、作業機にかかる負
荷P1h、つまり第1ブーム5を駆動する油圧シリンダ6
のヘッド側圧力P1hが検出される。
【0198】そこで、図19に示す対応関係に従い、こ
の検出された負荷P1hが所定のしきい値P1ha以上であ
る場合には、第1ブーム5の上げ方向最大回動速度が所
定値以下に制限される。以下、具体的に説明する。
【0199】この第3の制御の実施形態では、図19に
示すような第1ブーム用油圧シリンダ6のヘッド側圧力
P1hと第1ブーム上げ速度最大値I1maxとの対応関係
が、コントローラ50に記憶テーブルとして記憶されて
おかれる。なお、P1hからI1maxを求める演算式を記憶
させておいてもよい。
【0200】ここで、図19の縦軸のI1maxは、第1ブ
ーム用流量制御弁34に対応する電磁比例制御弁38
(ブーム上げ方向)に対する電流指令I1の上限値を示
している。すなわち、第1ブーム上げ方向の電流指令I
1の最大値I1maxを設定することで、第1ブーム上げ方
向の最大回動速度を制限することができる。
【0201】図19に示す対応関係では、圧力P1hが所
定のしきい値P1haよりも小さい場合には、第1ブーム
上げ速度最大値I1maxが100%に設定されている。そ
して、圧力P1hが所定のしきい値P1ha以上の場合に
は、第1ブーム上げ速度最大値I1maxが100%よりも
小さな値に設定されている。ここで、しきい値P1ha
は、たとえば100kg/cm2であり、第1ブーム5が
急操作されると判断される負荷の大きさに、予め設定さ
れておかれる。
【0202】そこで、図15に示すように、圧力センサ
21で検出された第1ブーム用油圧シリンダ6のヘッド
側圧力P1hが、第1ブーム操作弁指令演算部54に入力
される。
【0203】すると、この現在の圧力P1hに対応する第
1ブーム上げ速度最大値I1maxが、上記図19に示す対
応関係から求められる。そして、この求められた第1ブ
ーム上げ速度最大値I1maxを超えない範囲で、指令I1
が生成され、電流出力部57を介して第1ブーム用流量
制御弁34に対応する電磁比例制御弁38に対して出力
される。このため、第1ブーム5の上げ方向回動速度
は、第1ブーム上げ速度最大値I1maxに応じた最大回動
速度の範囲内に抑制される。
【0204】すなわち、今、P1hがしきい値P1haより
も小さく、これに応じてI1maxが100%である場合に
は、第1ブーム上げ方向の回動速度の制限がないという
ことであり、操作レバー46の操作量V1に応じた指令
I1が生成され、指令電流I1としてそのまま第1ブーム
用流量制御弁34に対応する電磁比例制御弁38(ブー
ム上げ方向)に対して加えられる。
【0205】しかし、今、P1hがしきい値P1ha以上で
あり、これに応じてI1maxが100%よりも下回った値
である場合には、第1ブーム上げ方向の回動速度が制限
されるということであり、操作レバー46の操作量V1
に応じた指令I1は、I1maxにより制限される。たとえ
ば、I1≦I1maxの場合には、I1がそのまま、第1ブー
ム用流量制御弁34に対応する電磁比例制御弁38(ブ
ーム上げ方向)に対して加えられるが、I1>I1maxの
場合には、I1maxが第1ブーム用流量制御弁34に対応
する電磁比例制御弁38(ブーム上げ方向)に対して加
えられる。
【0206】このようにして、この第2の制御によれ
ば、第1ブーム用操作レバー46が大きく急操作された
としても、作業機にかかる負荷P1hが大きな場合には、
第1ブーム5に対する速度指令I1に制限を加えるよう
にしたので、その後作業機にかかる負荷が急激に除去さ
れた場合に、操作レバー46の大きな急操作に応じて第
2ブーム7が急激に作動してしまうことはなくなる。
【0207】このため、オペレータの意思に反した予期
せぬ動作が生じることがないので、作業効率が向上す
る。また、急激に第2ブーム7が作動されることによっ
てバケット14が地面と激しく摺動し、バケット接地
面、バケット本体に損傷が生じることが防止される。さ
らに、急激な第2ブーム7の作動によって思わぬ事故が
招来することもない。
【0208】なお、本実施形態では、作業機先端を大地
に接地させ、作業機を「アウトリガ」として機能させた
状態から、負荷を除去すべく、第1ブーム5を上方に操
作するような状況下を想定しており、第1ブーム5が、
上方に回動されている場合に、第1ブーム5の上げ速度
最大値を制限するようにしているが、これに限定される
ことなく、負荷を除去すべく、第1ブーム5を大きく急
操作するような状況下であれば、第1ブーム5が、下方
に回動されている場合に、第1ブーム5の下方の速度最
大値を制限するような実施も可能である。
【0209】また、本実施形態では、作業機にかかる負
荷を、油圧シリンダに設けた圧力センサにより検出して
いるが、圧力以外に負荷を検出できるものであれば、そ
の検出方法、センサの種類は任意である。
【0210】また、本実施形態では、第1ブーム5にか
かる負荷P1hにより、作業機にかかる負荷を検出してい
るが、作業機にかかる負荷を検出できるのであれば、第
1ブーム5に限定されることなく、第2ブーム7等、他
のフロント部材にかかる負荷を検出することにより、作
業機にかかる負荷を検出するようにしてもよい。
【0211】また、以上説明した実施形態では、第1ブ
ーム5の操作に応じて第2ブーム7を自動制御する場合
を想定し、第1ブーム5の最大速度を制限するようにし
ているが、作業機を構成するフロント部材であれば、手
動操作されるべきフロント部材と、この手動操作に応じ
て自動制御されるべきフロント部材の組合せは任意に設
定可能であり、それに応じて最大速度を制限すべきフロ
ント部材を任意に設定することができる。たとえば、油
圧ショベル1のアーム12の手動操作に応じて第1ブー
ム5または第2ブーム7を自動制御する場合において、
アーム12の最大速度を制限してもよい。
【0212】なお、図19では、しきい値の前後でI1m
axの値を二値的に変化させるような対応関係を設定して
いるが、しきい値を境にしてI1max値を漸次減少させる
ような対応関係を設定する実施も可能である。
【0213】以上が「第3の制御」の内容である。
【0214】・第4の制御(作業機高さ位置に応じてオ
フセット速度を制限する制御) 図2に示す構造の油圧ショベル1では、オフセットブー
ム用操作ペダル47を操作することで、図2(b)に示
すように、オフセットブーム11を車体3に対して左右
方向にオフセット動作させ、第2ブーム7に対してアー
ム12、バケット14をオフセットさせて、側溝掘り作
業、マス掘り作業等を行わせるようにしている。
【0215】ところで、側溝掘り作業等を行うときに
は、バケット14が溝の中で左右に比較的低速度で移動
するように、オフセットブーム11を微操作でオフセッ
ト動作させる必要がある。オフセット動作を微操作で行
うことで、作業性が向上する。
【0216】この場合、オペレータとしては、オフセッ
トペダル47の操作量を微調整することで、オフセット
動作の速度を抑えつつ、溝の中でバケット14を低速度
で左右に移動させるようにしていた。
【0217】しかし、オフセットペダル47を足によっ
て微調整して、溝の中でバケット14を低速度で左右に
移動させるという微操作作業は高度の技術を必要とし、
熟練を要する。しかも、オフセットペダル47以外にも
アーム用操作レバー45等他の操作レバーを同時に複合
操作しなければならない状況下では、なおさらのことで
ある。
【0218】このため、未熟練なオペレータにとっては
もちろんのこと、熟練したオペレータといえども、仕事
の負担が大きく、疲労が大きいものとなっていた。
【0219】一方、作業機が高い位置にあるときには、
微操作は必要とせず、むしろ迅速に左右にオフセット動
作させ、高所掘削作業等を行いたいとの要請がある。
【0220】この第4の制御では、作業機が高い位置に
あるときの作業性を損なうことなく、側溝掘り作業等を
行っている場合の微操作作業を、オペレータに負担なく
行えるようにするものである。
【0221】この第4の制御の実施形態では、まず、作
業機の高さ位置、具体的にはアームトップ12aの高さ
Hが検出される。このアームトップ高さHは、前述した
(1)〜(11)からアームトップ12aの座標位置
(X5、Y5、Z5)を求め、求めたY5に、地表面GLか
らブームフート5aまでの既知の長さを加えることで、
取得される。
【0222】そして、図20に示すように、検出された
作業機の高さ位置Hが所定のしきい値Ha以下である場
合に、オフセットブーム11のオフセット最大動作速度
が制限される。以下、具体的に説明する。
【0223】この第4の制御の実施形態では、図20に
示すようなアームトップ高さHとオフセットブーム11
のオフセット最大速度ve3(Q3)との対応関係が、コ
ントローラ50に記憶テーブルとして記憶されておかれ
る。なお、Hからve3(Q3)を求める演算式を記憶さ
せておいてもよい。
【0224】ここで、図20の縦軸のve3は、オフセッ
トブーム11の回動速度であり、これはオフセットブー
ム用流量制御弁36からオフセットブーム用油圧シリン
ダ10に供給される流量Q3に比例し、オフセットブー
ム用流量制御弁36に対する電流指令I3に比例してい
る。
【0225】図19に示す対応関係では、アームトップ
高さHが所定のしきい値Ha(たとえば1mに設定され
る)よりも大きい場合には、オフセット速度最大値ve3
(Q3)は100%に設定されている。そして、アーム
トップ高さHが所定のしきい値Ha以下では、オフセッ
ト速度最大値ve3(Q3)は漸次減少し、地表面GL以
下では70%になるように設定されている。ここで、し
きい値Haは、その高さ以下ではオフセットブーム11
を微操作すると判断される大きさに、予め設定されてお
かれる。
【0226】一方において、図21(a)、(b)に示
すように、オフセットペダル47の操作量Stに対する
オフセットブーム11のオフセット動作速度(流量指
令)Q3Pの対応関係が設定されておかれる。
【0227】すなわち、オフセットペダル47の操作ス
トローク量Stと、この操作ストローク量を示す電気信
号たるオフセット電圧V3とは比例関係にあり(図21
(a))、このオフセット電圧V3と、オフセット動作
速度(流量指令)Q3Pとは比例関係にある(図21
(b))。
【0228】そこで、現在のアームトップ高さHが演算
され、これに対応するオフセットブーム11のオフセッ
ト速度最大値Q3が、図20の対応関係から求められ
る。
【0229】一方、オペレータがオフセットペダル47
を操作すると、その操作量V3がコントローラ50に入
力され、この現在の操作量V1に対応するオフセットブ
ーム11の速度Q3Pが、図21(b)に示す対応関係か
ら求められる。
【0230】そして、これら求められたオフセットブー
ム11の速度Q3、Q3Pのうちで小さい方のオフセット
ブーム11の速度Q0が選択される。
【0231】そして、図22(a)に示す比例関係に従
い、上記選択されたオフセットブーム11の速度Q0に
比例した電流指令I3が生成され、これがオフセットブ
ーム用流量制御弁36に対して加えられる。この結果、
図22(b)に示す比例関係に従い、オフセットブーム
11は、電流指令I3に比例した速度ve3で左右に回動
される。
【0232】図23は、オフセットペダル47の操作ス
トローク量Stとオフセットブーム11の回動速度ve3
の対応関係を示している。
【0233】今、アームトップ高さHが、しきい値Ha
以下であったとする。
【0234】すると、図23に示すように、オフセット
ペダル47の操作ストローク量Stが微操作領域(〜St
1)にある場合には、ペダルの踏み込み量に比例してオ
フセットブーム11の速度が上昇する。やがて、オフセ
ットペダル47の操作ストローク量Stがフル操作領域
(St1〜St2)に達すると、ペダルを踏込んだとして
も、オフセットブーム11の速度は、一定値veDのまま
となり、それ以上上昇しない。この一定値veDはアーム
トップ高さHが低いほど小さい値とする。たとえば、H
が地表面GL以下ではveDを70%とする。
【0235】このため、アームトップ12aが低い位置
にあり、側溝掘り作業等を行っている場合には、オフセ
ットペダル47の操作ストローク量Stいかんにかかわ
らずに、オフセットブーム11の動作速度ve3は低く抑
えられることになる(速度veD以下)。
【0236】今、アームトップ高さHが、しきい値Ha
よりも大きい値であったとする。
【0237】すると、図23に示すように、オフセット
ペダル47の操作ストローク量Stが微操作領域(〜St
1)にある場合には、ペダルの踏み込み量に比例してオ
フセットブーム11の速度が上昇する。やがて、オフセ
ットペダル47の操作ストローク量Stがフル操作領域
(St1〜St2)に達しても、ペダルの踏み込み量に比例
してオフセットブーム11の速度が上昇して、最大速度
veUに達する。
【0238】よって、アームトップ12aが高い位置に
あり、高所掘削作業等を行っている場合には、オフセッ
トペダル47の操作ストローク量Stに応じた速度ve3
でオフセットブーム11が高速に作動される。
【0239】よって、オペレータとしては作業機が低い
位置にあり側溝掘り作業等を行う場合にオフセットペダ
ル47を微操作する作業から解放され、仕事の負担、疲
労が軽減される。一方、作業機が高い位置にあり高所掘
削作業等を行うときには、オフセットブーム11の動作
速度は低速度に制限されることはないので、作業効率を
高めることができる。
【0240】なお、本実施形態では、アームトップ12
aの高さHを検出することで、作業機の高さを検出する
ようにしているが、これに限定されることなく、バケッ
ト刃先位置14a等、作業機の高さを示す場所であれ
ば、高さを検出すべき部位は任意に設定可能である。
【0241】なお、オフセットブーム11を操作する手
段は、ペダルを想定しているが、操作レバー、操作スイ
ッチ等任意の操作手段を用いることができる。
【0242】なお、図20では、しきい値を境にしてオ
フセット速度を漸次変化させるような対応関係を設定し
ているが、しきい値の前後でオフセット速度の値を二値
的に変化させるような対応関係を設定する実施も可能で
ある。
【0243】なお、本実施形態では、オフセットペダル
47の踏み込み操作量に比例したオフセット電圧V3が
出力される場合(図21(a))を想定しているが、ペ
ダルの操作のオン/オフによりオフセット電圧V3を二値
的に変化させる場合にも適用可能である。この場合のペ
ダルストロークSt(オン/オフ信号)とオフセット速度
ve3の関係は図23に2点鎖線で表される。
【0244】ペダルがオフされている場合(〜St1)に
は、オフセットブーム11の速度は零となる。ペダルが
オンされているとき(St1〜St2)であって、アームト
ップ位置12aが低い位置(Hが地表面GLの上方1m
より下方)にあり側溝掘り作業等を行っている場合に
は、オフセットブーム11の動作速度ve3は低い速度v
eDとなる。ペダルがオンされているとき(St1〜St2)
であって、アームトップ12aが高い位置(Hが地表面
GLの上方1m以上)にあり高所掘削作業等を行ってい
る場合には、オフセットブーム11の動作速度ve3は高
い速度veUとなる。
【0245】以上が第4の制御の内容である。
【0246】・第5の制御(作業機の高さ位置に応じて
第2ブームの回動速度を制限する制御) 図2に示す構造の油圧ショベル1では、第2ブーム用操
作釦46U、46Dを操作することで、第2ブーム7を
回動させ、側溝掘り作業、マス掘り作業等を行わせるよ
うにしている。
【0247】ところで、側溝掘り作業等を行うときに
は、バケット14が溝の中で比較的低速度で移動するよ
うに、第2ブーム7の動作を微操作にて行う必要があ
る。第2ブーム7の動作を微操作で行うことで作業性が
向上する。
【0248】そこで、従来は、オペレータとしては、第
2ブーム用操作釦46U、46Dの操作を微調整するこ
とで、第2ブーム7の動作の速度を抑えつつ、溝の中で
バケット14を低速度で移動させるようにしていた。
【0249】しかし、第2ブーム用操作釦46U、46
Dの操作を微調整して、溝の中でバケット14を低速度
で移動させるという微操作作業は高度の技術を必要と
し、熟練を要する。しかも、第2ブーム用操作釦46
U、46D以外にもバケット用操作レバー等他の操作レ
バーを同時に複合操作しなければならない状況下では、
なおさらのことである。
【0250】このため、未熟練なオペレータにとっては
もちろんのこと、熟練したオペレータといえども、仕事
の負担が大きく、疲労が大きいものとなっていた。
【0251】一方、作業機が高い位置にあるときには、
微操作は必要とせず、むしろ高所掘削作業を効率よく行
うべく第2ブーム7を迅速に動作させたいとの要請があ
る。
【0252】この第5の制御では、作業機が高い位置に
あるときの作業性を損なうことなく、側溝掘り作業等を
行っている場合の微操作作業を、オペレータに負担なく
行えるようにするものである。
【0253】この第5の制御の実施形態では、まず、作
業機の高さ位置が検出される。具体的には、第1ブーム
の回転角θ1が、作業機の高さ位置を示す値として、回
転角検出センサ17により検出される。
【0254】そして、図24に示すように、検出された
第1ブーム回転角θ1が所定のしきいθ1a以下である場
合に、第2ブーム7の速度最大値が制限される。以下、
具体的に説明する。
【0255】この第5の制御の実施形態では、図24に
示すような第1ブーム回転角θ1と第2ブーム7の最大
速度ve2(Q2)との対応関係が、コントローラ50に
記憶テーブルとして記憶されておかれる。なお、θ1か
らve2(Q2)を求める演算式を記憶させておいてもよ
い。
【0256】ここで、図24の縦軸のve2は、第2ブー
ム7の回動速度であり、これは第2ブーム用流量制御弁
35から第2ブーム用油圧シリンダ8に供給される流量
Q2に比例し、第2ブーム用流量制御弁35に対する電
流指令I2に比例している。
【0257】図24に示す対応関係では、第1ブーム回
転角θ1が所定のしきい値θ1a(たとえば40°に設定
される)よりも大きい場合には、第2ブーム速度最大値
ve2(Q2)は100%に設定されている。そして、第
1ブーム回転角θ1が所定のしきい値θ1a以下では、第
2ブーム速度最大値ve2(Q2)は漸次減少し、所定の
角度θ1b(たとえば10°)で60%に達し、それ以下
では60%を維持するように設定されている。ここで、
しきい値θ1aは、その角度以下では第2ブーム7を微操
作すると判断される大きさに、予め設定されておかれ
る。
【0258】一方において、図25(a)、(b)に示
すように、第2ブーム用操作釦(スイッチ)46U、4
6Dの操作量Stに対する第2ブーム7の動作速度(流
量指令)Q2Pの対応関係が設定されておかれる。
【0259】すなわち、操作釦46U、46Dの操作量
Stと、この操作量を示す電気信号たる第2ブーム電圧
V2とは比例関係にあり(図25(a))、この第2ブ
ーム電圧V2と、第2ブーム動作速度(流量指令)Q2P
とは比例関係にある(図25(b))。
【0260】そこで、現在の第1ブーム回転角θ1が検
出され、これに対応する第2ブーム7の速度最大値Q2
が、図24の対応関係から求められる。
【0261】一方、オペレータが操作釦46U、46D
を操作すると、その操作量V2がコントローラ50に入
力され、この現在の操作量V2に対応する第2ブーム7
の速度Q2Pが、図25(b)に示す対応関係から求めら
れる。
【0262】そして、これら求められた第2ブーム7の
速度Q2、Q2Pのうちで小さい方の第2ブーム7の速度
QBが選択される。
【0263】そして、図26(a)に示す比例関係に従
い、上記選択された第2ブーム7の速度QBに比例した
電流指令I2が生成され、これが第2ブーム用流量制御
弁35に対して加えられる。この結果、図26(b)に
示す比例関係に従い、第2ブーム7は、電流指令I2に
比例した速度ve2で回動される。
【0264】図27は、第2ブーム用操作釦(スイッ
チ)46U、46Dの操作量Stと第2ブーム7の回動
速度ve2の対応関係を示している。
【0265】今、第1ブーム回転角θ1が、しきい値θ1
a以下であったとする。
【0266】すると、図27に示すように、操作釦46
U、46Dの操作量Stが微操作領域(〜St1)にある
場合には、操作釦の押操作量に比例して第2ブーム7の
速度が上昇する。やがて、操作釦46U、46Dの操作
量Stがフル操作領域(St1〜St2)に達すると、操作
釦を押操作しても、第2ブーム7の速度は、一定値veD
のままとなり、それ以上上昇しない。この一定値veDは
第1ブーム回転角θ1が小さくほど低い値をとる。θ1が
θ1b以下ではveDは60%となる。
【0267】このため、第1ブーム回転角θ1が小さ
く、側溝掘り作業等を行っている場合には、操作釦46
U、46Dの操作量Stいかんにかかわらずに、第2ブ
ーム7の動作速度ve2は低く抑えられることになる(速
度veD以下)。
【0268】今、第1ブーム回転角θ1が、しきい値θ1
aよりも大きい値であったとする。
【0269】すると、図27に示すように、操作釦46
U、46Dの操作量Stが微操作領域(〜St1)にある
場合には、操作釦の押操作量に比例して第2ブーム7の
速度が上昇する。やがて、操作釦46U、46Dの操作
量Stがフル操作領域(St1〜St2)に達しても、操作
釦の押操作量に比例して、第2ブーム7の速度が上昇し
て、最大速度veUに達する。
【0270】よって、第1ブーム回転角θ1が大きく、
高所掘削作業等を行っている場合には、操作釦46U、
46Dの操作量Stに応じた速度ve2で第2ブーム7が
高速に作動される。
【0271】この結果、オペレータとしては作業機が低
い位置にあり側溝掘り作業等を行う場合に操作釦46
U、46Dを微操作する作業から解放され、仕事の負
担、疲労が軽減される。一方、作業機が高い位置にあり
高所掘削作業等を行うときには、第2ブーム7の動作速
度は低速度に制限されることはないので、作業効率を高
めることができる。
【0272】なお、本実施形態では、第1ブーム回転角
θ1を検出することにより、作業機の高さを検出してい
るが、これに限定されることなく、アームトップ12a
の高さH、第1ブーム5または第2ブーム7の高さ等、
作業機の高さを示す値であれば、角度以外に高さを用い
てもよく、またその高さを検出すべき部位は任意に設定
可能である。
【0273】なお、第2ブーム7を操作する手段は、操
作量に応じてコントローラ50に入力される電気信号V
2が比例的に変化する釦46U、46Dを想定している
が、操作レバー、操作ペダル、操作スイッチ等任意の操
作手段を用いることができる。
【0274】なお、図24では、しきい値を境にして第
2ブーム速度を漸次変化させるような対応関係を設定し
ているが、しきい値の前後で第2ブーム速度の値を二値
的に変化させるような対応関係を設定する実施も可能で
ある。
【0275】なお、本実施形態では、操作釦46U、4
6Dの操作量に比例した第2ブーム電圧V2が出力され
る場合(図25(a))を想定しているが、スイッチの
オン、オフにより二値的にオフセット電圧V2を変化さ
せる場合にも適用可能である。この場合の第2ブーム操
作用スイッチの操作量(オン/オフ信号)Stと第2ブー
ム速度ve2の関係は図27に2点鎖線で表される。
【0276】第2ブーム操作用スイッチがオフされてい
る場合(〜St1)には、第2ブーム7の速度は零とな
る。第2ブーム操作用スイッチがオンされているとき
(St1〜St2)であって、第1ブーム角度が小さい角度
(θ1が40°よりも小さい)であり側溝掘り作業等を
行っている場合には、第2ブーム7の動作速度ve2は低
い速度veDとなる。第2ブーム操作用スイッチがオンさ
れているとき(St1〜St2)にあるときであって、第1
ブーム角度が大きい角度(θ1が40°以上)であり高
所掘削作業等を行っている場合には、第2ブーム7の動
作速度ve2は高い速度veUとなる。
【0277】以上が第5の制御の内容である。
【0278】なお、上記第4の制御は、第1の制御、第
2の制御、第3の制御、第5の制御と組み合わせてもよ
く、単独で実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る建設機械の制御装置の実施
の形態を示す全体構成図である。
【図2】図2(a)はオフセットブームを備えた油圧シ
ョベルの側面図で、図2(b)は図2(a)の矢視A図
である。
【図3】図3は図2に示す油圧ショベルの作業機の幾何
的関係を示す図で、図3(b)は側面図で、図3(a)
は上面図である。
【図4】図4は図3に示す油圧ショベルの作業機の各ポ
イントの座標位置、アーム対地角の関数式を示した表で
ある。
【図5】図5はブームを2つ備えた油圧ショベルの側面
図である。
【図6】図6(a)は左右のレバーの配置態様を示す図
であり、図6(b)は図6(a)に示す左レバーの上部
を示す斜視図である。
【図7】図7は油圧ショベルの作業機先端が描く軌跡を
示す側面図である。
【図8】図8は油圧ショベルが作業現場において作業機
先端が描く軌跡を示す側面図である。
【図9】図9は図1に示すコントローラに記憶されてい
る第1ブーム角度と第2ブーム目標角度との対応関係を
示す図である。
【図10】図10は図1に示すコントローラに記憶され
ている第1ブーム角度と第2ブーム目標角度との別の対
応関係を示す図である。
【図11】図11は図1に示すコントローラに記憶され
ている第1ブーム角度と第2ブーム目標角度とのさらに
また別の対応関係を示す図である。
【図12】図12は作業機先端が描く軌跡を例示した側
面図である。
【図13】図13は図1に示すコントローラの機能ブロ
ック図を例示した図である。
【図14】図14は図1に示すコントローラの機能ブロ
ック図を例示した図である。
【図15】図15は図1に示すコントローラの機能ブロ
ック図を例示した図である。
【図16】図16は図1に示すコントローラで実行され
る処理の手順を例示したフローチャートである。
【図17】図17は、第2ブームの目標角度と現在角度
との偏差と、第1ブームの下げ方向速度の最大値との対
応関係を示すグラフである。
【図18】図18はエンジン回転数と、第1ブームの下
げ方向速度の最大値との対応関係を示すグラフである。
【図19】図19は第1ブームシリンダのヘッド側圧力
と、第1ブームの下げ方向速度の最大値との対応関係を
示すグラフである。
【図20】図20はアームトップ高さと、オフセットブ
ーム速度(流量指令)との対応関係を示すグラフであ
る。
【図21】図21(a)はオフセットブーム用ペダルの
ストロークと、オフセットペダルの操作量に対応するオ
フセット電圧との対応関係を示すグラフであり、図21
(b)はオフセット電圧と、オフセットブームに対する
流量指令との対応関係を示すグラフである。
【図22】図22(a)はオフセットブームに対する流
量指令と、オフセットブーム用流量制御弁に対する電流
指令との対応関係を示すグラフであり、図22(b)は
オフセットブーム用流量制御弁に対する電流指令と、オ
フセットブームの駆動速度との対応関係を示すグラフで
ある。
【図23】図23は実施形態におけるオフセットブーム
用ペダルのストロークと、オフセットブームの駆動速度
との対応関係を示すグラフである。
【図24】図24は第1ブームの角度と、第2ブームの
速度(流量指令)との対応関係を示すグラフである。
【図25】図25(a)は第2ブーム用スイッチの操作
量と、第2ブーム用スイッチの操作量に対応する第2ブ
ーム電圧との対応関係を示すグラフであり、図25
(b)は第2ブーム電圧と、第2ブームに対する流量指
令との対応関係を示すグラフである。
【図26】図26(a)は第2ブームに対する流量指令
と、第2ブーム用流量制御弁に対する電流指令との対応
関係を示すグラフであり、図26(b)は第2ブーム用
流量制御弁に対する電流指令と、第2ブームの駆動速度
との対応関係を示すグラフである。
【図27】図27は実施形態における第2ブーム用スイ
ッチの操作量と、第2ブームの駆動速度との対応関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 油圧ショベル 3 車体(上部旋回体) 5、5A 第1ブーム 6、6A 第1ブーム用油圧シリンダ 7、7A 第2ブーム 7B 作業機リンク 8、8A 第2ブーム用油圧シリンダ 9、9A ブラケット 10 オフセット用油圧シリンダ 11 オフセットブーム 12、12A アーム 12a アームトップ位置 13、13A アーム用油圧シリンダ 12a アームトップ位置 14 バケット 14a バケット先端位置(作業機先端位置) 17 第1ブーム角度センサ 18 第2ブーム角度センサ 16 オフセット角度センサ 19 アーム角度センサ 21 第1ブーム用油圧シリンダヘッド圧センサ 22 第1ブーム用油圧シリンダボトム圧センサ 23 第2ブーム用油圧シリンダヘッド圧センサ 24 第2ブーム用油圧シリンダボトム圧センサ 25 操作盤(モニタ) 26 自動/手動モード切換スイッチ 27 エンジン回転数センサ 28 警報器 31 エンジン 32 油圧ポンプ 33 パイロットポンプ 34 第1ブーム用流量制御弁 35 第2ブーム用流量制御弁 36 オフセットブーム用流量制御弁 37 アーム用流量制御弁 45 左操作レバー 46 右操作レバー 46U、46D 第2ブーム用手動操作スイッチ 47 オフセットペダル用操作ペダル 50 コントローラ 51 第1、第2ブーム角度演算部 52 第1のブーム角と目標第2ブーム角の差演算部 53 補償要素演算部 54 第1ブーム操作弁指令演算部 55 第1ブーム角に対する目標第2ブーム角線図作成
部 56 第2ブーム操作弁指令演算部 57、59 電流出力部 58 第1ブーム角に対する目標第2ブーム角基準線図
メモリ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも第1のフロント部材、第
    2のフロント部材、第3のフロント部材を順次連結して
    なる作業機を有し、車体に対して前記第2のフロント部
    材を左右方向にオフセット動作させることにより、前記
    第1のフロント部材に対して前記第3のオフセット部材
    をオフセットさせるように、前記作業機を駆動制御する
    建設機械の作業機制御装置において、 前記作業機の高さ位置を検出する作業機高さ位置検出手
    段と、 前記作業機高さ位置検出手段で検出された作業機の高さ
    位置が所定の高さ位置以下である場合に、前記第2のフ
    ロント部材のオフセット最大動作速度を所定値以下に制
    限する制御手段とを具えた建設機械の作業機制御装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも第1のフロント部材、第
    2のフロント部材、第3のフロント部材を順次連結して
    なる作業機を有し、車体に対して前記第2のフロント部
    材を左右方向にオフセット動作させることにより、前記
    第1のフロント部材に対して前記第3のオフセット部材
    をオフセットさせるように、前記作業機を駆動制御する
    建設機械の作業機制御装置において、 前記作業機の高さ位置を検出する作業機高さ位置検出手
    段と、 前記作業機の高さ位置が所定の高さ位置以下である場合
    における前記第2のフロント部材のオフセット最大動作
    速度が、前記作業機の高さ位置が前記所定の高さ位置よ
    りも大きい場合における前記第2のフロント部材のオフ
    セット最大動作速度よりも小さくなるように、前記作業
    機の高さ位置に対する前記第2のフロント部材のオフセ
    ット最大動作速度の対応関係を設定する設定手段と、 前記作業機高さ位置検出手段で検出された作業機の高さ
    位置に対応する前記第2のフロント部材のオフセット最
    大動作速度を、前記設定手段で設定された内容から求
    め、この求めたオフセット最大動作速度以下の範囲内
    で、前記第2のフロント部材をオフセット動作させる駆
    動制御手段とを具えた建設機械の作業機制御装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも第1のフロント部材、第
    2のフロント部材、第3のフロント部材を順次連結して
    なる作業機を有し、車体に対して前記第2のフロント部
    材を左右方向にオフセット動作させることにより、前記
    第1のフロント部材に対して前記第3のオフセット部材
    をオフセットさせるように、前記作業機を駆動制御する
    建設機械の作業機制御装置において、 前記作業機の高さ位置を検出する作業機高さ位置検出手
    段と、 前記第2のフロント部材のオフセット動作を操作する操
    作手段と、 前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、 前記作業機の高さ位置が所定の高さ位置以下である場合
    における前記第2のフロント部材のオフセット最大動作
    速度が、前記作業機の高さ位置が前記所定の高さ位置よ
    りも大きい場合における前記第2のフロント部材のオフ
    セット最大動作速度よりも小さくなるように、前記作業
    機の高さ位置に対する前記第2のフロント部材のオフセ
    ット最大動作速度の第1の対応関係を設定する第1の設
    定手段と、 前記操作手段の操作量に対する前記第2のフロント部材
    のオフセット動作速度の第2の対応関係を設定する第2
    の設定手段と、 前記作業機高さ位置検出手段で検出された作業機の現在
    の高さ位置に対応する前記第2のフロント部材のオフセ
    ット最大動作速度を、前記第1の対応関係から求めると
    ともに、前記操作量検出手段で検出された現在の操作量
    に対応する前記第2のフロント部材のオフセット動作速
    度を、前記第2の対応関係から求め、これら求められた
    オフセット動作速度のうちで小さい方のオフセット動作
    速度が得られるように、前記第2のフロント部材をオフ
    セット動作させる駆動制御手段とを具えた建設機械の作
    業機制御装置。
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