JPH11246852A - 研磨用スラリー、その調製方法及び化学的・機械的研磨方法 - Google Patents

研磨用スラリー、その調製方法及び化学的・機械的研磨方法

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JPH11246852A
JPH11246852A JP4991598A JP4991598A JPH11246852A JP H11246852 A JPH11246852 A JP H11246852A JP 4991598 A JP4991598 A JP 4991598A JP 4991598 A JP4991598 A JP 4991598A JP H11246852 A JPH11246852 A JP H11246852A
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polishing
aqueous solution
slurry
group
polishing slurry
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JP4991598A
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Masakazu Muroyama
雅和 室山
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨砥粒の分散性が良好で、半導体装置の多
層配線構造を形成する場合の平坦化に特に有用な研磨用
スラリーを提供する。 【解決手段】 研磨用スラリーの調製では、シリコン酸
化物微粒子からなる研磨砥粒を水酸化カリウム水溶液に
混合分散し、この分散液に、親水性基としてカルボキシ
ル基をもつ微粒子状のポリイミド樹脂を添加混合して溶
解させた。このポリイミド樹脂の添加によって、研磨用
スラリーにチキソトロピック性が付与されるため研磨砥
粒の分散が安定するので、長時間静置保存しても研磨速
度が低下することがない。したがって、保存後に使用す
る際、スラリーを撹拌して研磨砥粒の分散性を回復する
操作を行う必要がなくなる。また、この研磨スラリーに
より例えば半導体装置の層間絶縁膜の平坦化を行うこと
で、従来の研磨用スラリーの場合と同等または、これよ
りも優れた研磨結果を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は研磨用スラリー、そ
の調製方法および、この研磨用スラリーを使用する化学
的・機械的研磨方法(CMP)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の配線技術は、デバイスの高
密度化に伴って微細化・多層化の方向に進んでいる。し
かし、高集積化は半導体装置の信頼性を低下させる要因
になる場合がある。これは、配線の微細化と多層化の進
展によって層間絶縁膜の段差は大きく且つ急峻となり、
その上に形成される配線の加工精度および、信頼性を低
下させるからである。そのため、Al配線の段差被覆性
の大幅な改善ができない現在、層間絶縁膜の平坦性を向
上(いわゆる平坦化技術の向上)させる必要がある。
【0003】これまで各種の絶縁膜の形成技術および平
坦化技術が開発されてきたが、微細化・多層化した配線
層に適用した場合の平坦性の不足等が重要な問題になっ
ている。
【0004】平坦化技術として近年、アルカリ性溶液中
にシリコン酸化物の微粒子を分散させた研磨用スラリー
を用いる化学的・機械的研磨技術が報告されている。こ
の研磨技術では、回転定盤に張着された研磨布上に上記
研磨用スラリーを供給しながら上記研磨布に、層間絶縁
膜が形成されたウェーハの被研磨面を摺接させてウェー
ハの平坦化を行う。なお、研磨用スラリーとしては通
常、粒径10nm程度のシリコン酸化物等の金属酸化物
微粒子からなる研磨砥粒を、水酸化カリウム水溶液に分
散させたものが用いられている。
【0005】ここで、図3をもとに、層間絶縁膜の平坦
化工程に化学的・機械的研磨(CMP)を適用した例に
ついて説明する。図3(a)に示すように、シリコン基
板31上にシリコン酸化膜32および、その上にAl配
線層を形成〔図3(a)よりも前の工程)した後、フォ
トリソグラフィーおよび反応性イオンエッチング(RI
E)により上記Al配線層を加工してAl配線33を形
成する。その後、図3(b)に示すようにシリコン酸化
膜(層間絶縁膜)34を形成する。さらに、CMPによ
り層間絶縁膜34の凸部を除去して、図3(c)に示す
ように層間絶縁膜34を平坦化する。図3に示す平坦化
技術は、例えば月刊セミコンダクタワールド、1995
年2月号、pp.99〜101に記載されている。
【0006】研磨技術を多層配線構造に応用した別の技
術として、配線層を平坦化する試みが報告されている。
この中では、例えば図4に示すIBM社のDamasc
enプロセス(ダマシン法)が有名である。このダマシ
ン法では、図4(a)に示すようにシリコン基板41上
に第1の金属配線42を形成し、図4(b)のように金
属配線42上にシリコン酸化膜(層間絶縁膜)43を形
成した後、図4(c)のようにシリコン酸化膜43をC
MPにより平坦化する。ついで、図4(d)のようにヴ
ィアホール44および、これに連通する第2の金属配線
形成用の溝45をエッチングにより形成する。ついで、
図4(e)のように、ヴィアホール44および溝45に
金属46を埋め込む。さらに、図4(f)に示すように
溝45上の金属層を、CMPにより除去するとともに平
坦化する。これによって、ヴィアコンタクト47を介し
て第1の金属配線42と導通する第2の金属配線48が
形成される。なお、このダマシン法に関しては、S.Roeh
l et al, Proc. IEEE Conf., p.22(1992)に詳細な説
明がなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シリコン酸化
膜等の平坦化を、シリコン酸化物微粒子を水酸化カリウ
ム水溶液中に分散させた研磨用スラリーを用いる常法の
CMPで行った場合には、研磨砥粒としてのシリコン酸
化物微粒子の分散不良に起因して、被研磨面にスクラッ
チ(引っ掻き傷)が発生する問題があった。また、特に
金属配線を形成するための金属膜をCMPで平坦化する
場合に用いる研磨用スラリーでは、研磨砥粒の分散性が
極めて悪いため、モータ等により駆動する撹拌装置を用
い、これにより研磨砥粒の分散性を補助しながら、CM
Pの研磨布上に供給して研磨するようにしている。しか
しながら、微粒子本来の分散性を確保するのは困難であ
った。このため、研磨砥粒がスラリー中に安定して分散
しており、これにより良好な研磨特性が得られる研磨用
スラリーおよび、その調製方法が切望されていた。
【0008】したがって本発明の第1の目的は、研磨砥
粒の分散性が良好な研磨用スラリーおよび、その調製方
法を提供することにある。本発明の第2の目的は、上記
研磨用スラリーを用いる化学的・機械的研磨方法、特に
半導体装置の多層配線構造を形成する場合の平坦化方法
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の研磨用スラリー
は研磨砥粒と、被研磨材料を化学エッチングする性質が
あるアルカリ性水溶液または酸性水溶液であるエッチン
グ性水溶液と、親水性基を有する高分子物質とを混合し
てなり、チキソトロピック性を有する研磨用スラリーで
あって、上記高分子物質が上記エッチング性水溶液中に
微粒子の状態で分散しているか、または溶解しているこ
とを特徴とする。
【0010】本発明の研磨用スラリーでは、有効な研磨
砥粒として金属の化合物、すなわち金属の酸化物、窒化
物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩、ハロゲ
ン化物、過塩素酸塩、珪酸塩、硼酸塩、燐酸塩または亜
砒酸塩からなるものが挙げられる。また、上記金属酸化
物としては酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化マンガン等が挙
げられる。上記金属の窒化物としては窒化珪素、窒化ア
ルミニウム、窒化チタン等が挙げられる。上記金属の炭
酸塩としては炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸
ストロンチウムが挙げられる。上記金属のハロゲン化と
しては、フッ化アルミニウム、フッ化珪素等が挙げられ
る。また、上記金属の珪酸塩としてはアルミノ珪酸塩、
チタン珪酸塩等が挙げられる。
【0011】また、本発明では上記研磨砥粒(金属の化
合物)として珪素、アルミニウム、チタン、マンガン、
セリウム、アルカリ土類金属またはアルカリ金属の酸化
物、硫酸塩または炭酸塩を採用するのも効果的である。
【0012】さらに、本発明の研磨用スラリーでは、好
ましい高分子物質としてポリアミド、ポリイミド、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリウレタ
ン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリ塩
化ビニルまたはポリ塩化ビニリデンであって、上記親水
性基としてカルボキシル基、COOM基、水酸基、ニト
ロ基、アミノ基、SO3 M基、SO3 H基、NHCON
2 基、(OCH2 CH2 )n 基、OSO3 H基、OS
3 M基、またはNR3 X基(ただし、M:アルカリ金
属または−NH4 、R:アルキル基、X:ハロゲン)を
含有するものが挙げられる。
【0013】本発明の研磨用スラリーの調製方法は、上
記研磨用スラリーを調製するに際し、上記研磨砥粒を上
記エッチング性水溶液中に混合撹拌して分散させた後、
該分散液中に上記高分子物質の微粒子、その水分散液ま
たは、その水溶液を混合撹拌することを特徴とする。
【0014】本発明の化学的・機械的研磨方法は、上記
研磨用スラリーを用いることを特徴とする。
【0015】本発明の化学的・機械的研磨方法は、半導
体装置製造用の半導体基板を研磨するに際し、シリコン
またはノンドープのシリコン酸化物からなる半導体基板
の表面層を研磨するのに適用すると効果的である。
【0016】また、本発明の化学的・機械的研磨方法
は、半導体装置の多層配線構造を形成するための層間絶
縁膜の平坦化に適用するのが好ましい。
【0017】さらに、本発明の化学的・機械的研磨方法
は、上記層間絶縁膜が金属酸化膜、金属窒化膜もしくは
プラスチック膜であるか、またはフッ素、燐、砒素およ
び硼素から任意に選ばれた少なくとも一種を含有するシ
リコン酸化膜である場合に効果的である。層間絶縁膜と
してはPSG膜(燐添加のSiO2 膜)、BSG膜(硼
素添加のSiO2 膜)、BPSG膜(硼素および燐添加
のSiO2 膜)、SOG膜(Spin On Glas
s)、またはSi3 4 膜が挙げられる。また、上記プ
ラスチックとしては、例えばポリイミドが挙げられる。
【0018】さらに、本発明の化学的・機械的研磨方法
は、半導体装置の多層配線構造を形成するための配線膜
の平坦化に適用するのが好ましい。配線膜としては、金
属配線膜または多結晶シリコン膜が挙げられる。
【0019】本発明の研磨用スラリーの性質について、
従来の研磨用スラリーと比較して説明する。従来の研磨
用スラリーでは、研磨砥粒(研磨粒子)の分散媒は水酸
化カリウムの水溶液であり、研磨粒子はこの水溶液中で
電気二重層を形成し、帯電した状態で浮遊している。し
かし、このような状態では研磨粒子同士が吸着するため
分散の安定性が低い。
【0020】これに対して、本発明に係る研磨用スラリ
ーでは、上記親水性基を有する高分子物質の添加によっ
て、スラリーにチキソ性(および研磨粒子の沈降防止機
能)が付与される。すなわち、このスラリーを静置保管
した場合、親水性基を有する微粒子状または溶解状態の
高分子物質(の分子)は、スラリー中で研磨砥粒に吸着
される結果、研磨砥粒同士が弱い凝集状態を維持する
(高分子物質が、複数の研磨砥粒にまたがって吸着され
る)。そして、高分子物質同士が均一な二次結合による
網目構造を形成し、比較的高粘度となっており、この網
目構造により、個々の研磨粒子が良好な分散状態に維持
される。このため、スラリー貯蔵時に研磨粒子が沈降す
ることがなくなるので、従来の研磨用スラリーと違っ
て、貯蔵後に使用する際、あらためてスラリーを撹拌し
て分散性を回復させる操作を行うことなく、そのまま研
磨に使用することができる。
【0021】また、本発明の研磨用スラリーでは、これ
を撹拌するなどして、これに「ずり速度」を付与した場
合には、上記網目構造が破壊されて低粘度となる。この
ためCMPの際には、このスラリーをポンプ輸送して研
磨布上に滴下供給する操作により低粘度となり、この粘
度は、現に研磨布上に供給されている従来の研磨用スラ
リーと同程度のものとなる。また、本発明の研磨用スラ
リーは、従来の研磨用スラリーと異なり、撹拌しながら
研磨布上に供給する必要がなくなるうえ、従来の研磨用
スラリーによる場合と同等、またはこれよりも優れた研
磨結果を得ることができる(下記の実施例、比較例を参
照)。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面をもとに詳細
に説明する。図1は本発明の研磨用スラリーを使用する
枚葉式の化学的・機械的研磨装置の構造および、これに
よるウェーハの鏡面研磨方法を模式的に示す説明図であ
る。なお、本発明の研磨用スラリーはバッチ式の化学的
・機械的研磨装置にも適用できる。また、該研磨装置へ
のウェーハ装着の態様や、該研磨装置の使用方法につい
ては特に限定されるものではない。
【0023】図1において、13は研磨プレート(回転
定盤)であり、これは研磨プレート回転軸14と一体回
転自在である。18は研磨プレート13上に張着した研
磨布(人工皮革、不織布などからなる)である。16は
ウェーハ保持台であって、これはウェーハ保持回転軸1
7と一体回転自在である。11は研磨用スラリー12の
導入管である。上記回転軸14,17は回転数の調整が
可能であり、ウェーハ保持台16は、研磨布18に対す
るウェーハ15の押圧圧力の微調整が可能である。
【0024】ウェーハ表面の平坦化に際しては、ウェー
ハ15をウェーハ保持台16で真空吸着により保持す
る。そして、研磨プレート13を所定の回転速度で自転
させるとともに、ウエーハ保持台16を研磨プレート1
3と逆向きに所定の回転速度で自転および公転させ、か
つ研磨用スラリー12を研磨布18上に供給しながら、
ウェーハ15を研磨布18に所定の圧力で押圧させる。
【0025】実施例1 断面構造が図2(b)に示されるウェーハを、図1の装
置で研磨した。すなわち、この研磨は半導体装置(半導
体集積回路構造)を製造する際に、図2(b)に示すよ
うな、Al配線23上に形成したシリコン酸化膜(層間
絶縁膜)24表面の凹凸を研磨により除去して平坦化す
るものである。
【0026】研磨用スラリーの成分および調製方法につ
いて説明すると、平均1次粒径10nm、平均2次粒径
100nmのシリコン酸化物微粒子からなる研磨砥粒を
pH10の水酸化カリウムの水溶液(エッチング性水溶
液)に、固形分濃度12重量%になるように混合分散し
た。この分散液に、親水性基としてカルボキシル基をも
つ微粒子状のポリイミド樹脂を添加混合して溶解させ
た。研磨用スラリー中のポリイミド樹脂の濃度は0.0
05重量%〜10重量%の範囲で振った。また、ポリイ
ミド樹脂の濃度をゼロとした場合も検討した。これは従
来技術による比較例に相当する。なお、上記1次粒径は
1次粒子の直径、2次粒径は凝集粒子の直径を意味す
る。
【0027】上記研磨用スラリーを図1の化学的・機械
的研磨装置に使用して、シリコン酸化膜(層間絶縁膜)
24の平坦化を下記の条件で行った。 ・ウエーハ保持台の自転速度、公転速度:30rpm ・研磨プレートの自転速度:30rpm ・研磨布に対するウェーハの押圧圧力:5.5E3Pa
/cm2 ・研磨布上への研磨用スラリーの供給流量:300ml
/min
【0028】実施例2 この実施例では、半導体装置を製造する際して、シリコ
ン基板上に段差のあるシリコン酸化膜を形成し、この段
差上に金属配線層を形成した後、この金属配線層を研磨
により平坦化して金属配線を形成した。すなわち、上記
シリコン酸化膜に溝を形成し、この溝に常法のスパッタ
法により窒化チタン層(上記溝に対応した凹凸が伴う)
を形成した後、この窒化チタン層上のCu配線層を常法
のスパッタ法により形成した。このCu配線層には、上
記窒化チタン層に対応した凹凸を伴うので、この凹凸を
図1の装置で平坦化した。
【0029】研磨用スラリーの成分および調製方法につ
いて説明すると、平均1次粒径10nm、平均2次粒径
100nmのシリコン酸化物微粒子からなる研磨砥粒を
pH4の塩酸水溶液(エッチング性水溶液)に、固形分
濃度12重量%になるように混合分散した。この分散液
に、親水性基として水酸基をもつ微粒子状のポリエチレ
ンを添加混合して溶解させた。研磨スラリー中のポリエ
チレンの濃度を、実施例15と同じく0.005重量%
〜10重量%の範囲で振った。また、ポリエチレンの濃
度をゼロとした場合も検討した。これは、従来技術によ
る比較例に相当する。上記研磨用スラリーを図1の化学
的・機械的研磨装置に使用して、Cu配線層の平坦化
を、実施例1と同一条件で行った。
【0030】実施例3 この実施例では、半導体装置を製造する際して、シリコ
ン基板上に段差のあるシリコン酸化膜を形成し、この段
差を除去するための平坦化を行った。図2(a)に示す
ように、シリコン基板21上にシリコン酸化膜22およ
び、その上にAl配線層を形成〔図2(a)よりも前の
工程)した後、フォトリソグラフィーおよび反応性イオ
ンエッチング(RIE)により上記Al配線層を加工し
てAl配線23を形成した。その後、図2(b)に示す
ように、下記の条件でウェーハ全面にわたってAl配線
23上にシリコン酸化膜(層間絶縁膜)24を、下記の
条件で成膜した。さらに、CMPにより層間絶縁膜24
の凸部を除去して、図2(c)に示すように層間絶縁膜
24を平坦化した。研磨用スラリーとして実施例1と同
一ものを使用し、平坦化の条件も実施例1と同一にし
た。。研磨終了後、研磨用スラリーの供給を停止し、H
F水溶液を研磨布上に供給して研磨用スラリーを洗い流
した。
【0031】シリコン酸化膜(層間絶縁膜)24の成膜
条件は、原料ガスがTEOSおよびO2 で、TEOSは
800[sccm]、O2 は600[sccm]、圧力
は1330[Pa]、温度は400[℃]、RF出力は
700[W]とした。
【0032】〔実験結果〕実施例1〜3で使用した研磨
用スラリーの特性および、これによる研磨特性を下記
[表1]にまとめた。実験結果は実施例1〜3で殆ど同
一となった。
【0033】
【表1】
【0034】上記[表1]から明らかなように、実施例
1〜3においては、親水性基を含有する高分子物質の添
加量を0.1重量%以上、5重量%以下とすることで、
研磨用スラリーがチキソ性を有するものとなって研磨砥
粒(研磨粒子)が弱い凝集状態となり、このような研磨
用スラリーでは静置保管をしても経時により研磨砥粒が
強く凝集することがなく、安定した凝集状態が維持され
る。
【0035】また、このような研磨スラリーによれば、
チキソ性を有しない従来の研磨スラリーと違って、静置
保管後にスラリー撹拌による研磨砥粒の再分散を行うこ
となく、平坦度が良好で被研磨材の面内、および面間で
の研磨の均一性が良好な研磨結果を得ることができる。
このような研磨特性は、研磨砥粒がスラリー中で弱い凝
集状態を形成しており、研磨時の剪断応力により再分散
が可能な性質をもつことによると考えられる。
【0036】なお、上記高分子物質の添加濃度が低い場
合は、上述したような、研磨粒子間の吸着構造(高分子
物質同士が、均一な二次結合による網目構造を形成す
る)がとれないため、所期の研磨特性は得られず、静置
保管後にそのまま使用した場合には、保管時間が長けれ
ば長いほど研磨速度が低下する。これと逆に、上記高分
子物質の添加濃度が6重量%〜10重量%と高い場合に
は、研磨粒子同士が完全に凝集するため、被研磨材の研
磨面にスクラッチが発生したり、添加高分子物質が被研
磨面に残留して有機汚染が発生しやすくなったりする。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る研磨用スラリーは研磨砥粒と、被研磨材料を化学エ
ッチングする性質があるエッチング性水溶液と、親水性
基を有する高分子物質とを混合してなり、チキソトロピ
ック性を有するものであるため、従来の研磨用スラリー
に比べて研磨砥粒の分散の安定性が著しく向上し、静置
保管した後に使用する際、あらためてスラリーを撹拌し
て分散性を回復させる必要がなく、そのまま研磨に使用
することができる。また、本発明の研磨用スラリーは従
来の研磨用スラリーと違って、撹拌しながら研磨布上に
供給する必要がない。さらに、本発明に係る化学的・機
械的研磨方法では上記研磨用スラリーを用いるので、そ
の取扱いが簡便となり、長時間保存した後、そのまま研
磨に使用しても研磨速度の低下が見られず、再現性の良
い研磨を行うことができる。さらに、本発明の化学的・
機械的研磨方法を半導体装置用の基板あるいは、半導体
装置の層間絶縁膜や配線膜の研磨に適用することで、従
来の研磨用スラリーによる場合と同等または、これより
優れた研磨結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨用スラリーを使用する化学的・機
械的研磨装置の構造および、これによるウェーハの鏡面
研磨方法を模式的に示す説明である。
【図2】本発明の実施例3を示す工程説明図である。
【図3】半導体装置の層間絶縁膜を化学的・機械的研磨
により平坦化する工程を示す説明図である。
【図4】ダマシンプロセスの説明図である。
【符号の説明】
11…スラリー導入管、12…研磨用スラリー、13…
研磨プレート、14…研磨プレート回転軸、15…ウェ
ーハ、16…ウェーハ保持台、17…ウェーハ保持回転
軸、18…研磨布、21…シリコン基板、22…シリコ
ン酸化膜、23…配線、24…シリコン酸化膜(層間絶
縁膜)、31…シリコン基板、32…シリコン酸化膜、
33…Al配線、34…シリコン酸化膜(層間絶縁
膜)、41…シリコン基板、42…第1の金属配線、4
3…シリコン酸化膜(層間絶縁膜)、44…ヴィアホー
ル、45…溝、46…金属、47…ヴィアコンタクト、
48…第2の金属配線。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨砥粒と、被研磨材料を化学エッチン
    グする性質があるアルカリ性水溶液または酸性水溶液で
    あるエッチング性水溶液と、親水性基を有する高分子物
    質とを混合してなり、チキソトロピック性を有する研磨
    用スラリーであって、前記高分子物質が前記エッチング
    性水溶液中に微粒子の状態で分散しているか、または溶
    解していることを特徴とする研磨用スラリー。
  2. 【請求項2】 前記研磨砥粒は金属の化合物、すなわち
    金属の酸化物、窒化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、アン
    モニウム塩、ハロゲン化物、過塩素酸塩、珪酸塩、硼酸
    塩、燐酸塩または亜砒酸塩であることを特徴とする請求
    項1に記載の研磨用スラリー。
  3. 【請求項3】 前記研磨砥粒は珪素、アルミニウム、チ
    タン、マンガン、セリウム、アルカリ土類金属またはア
    ルカリ金属の酸化物、硫酸塩または炭酸塩であることを
    特徴とする請求項2に記載の研磨用スラリー。
  4. 【請求項4】 前記高分子物質はポリアミド、ポリイミ
    ド、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエーテル、ポリ
    ウレタン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、
    ポリ塩化ビニルまたはポリ塩化ビニリデンであって、前
    記親水性基としてカルボキシル基、COOM基、水酸
    基、ニトロ基、アミノ基、SO3 M基、SO3 H基、N
    HCONH2 基、(OCH2 CH2 )n 基、OSO3
    基、OSO3 M基、またはNR3 X基(ただし、M:ア
    ルカリ金属または−NH4 、R:アルキル基、X:ハロ
    ゲン)を含有するものであることを特徴とする請求項
    1,2または3に記載の研磨用スラリー。
  5. 【請求項5】 研磨砥粒と、被研磨材料を化学エッチン
    グする性質があるアルカリ性水溶液または酸性水溶液で
    あるエッチング性水溶液と、親水性基を有する高分子物
    質とを混合してなり、チキソトロピック性を有する研磨
    用スラリーであって、前記高分子物質が前記エッチング
    性水溶液中に微粒子の状態で分散しているか、または溶
    解している研磨用スラリーを調製するに際し、前記研磨
    砥粒を前記エッチング性水溶液中に混合撹拌して分散さ
    せた後、該分散液中に前記高分子物質の微粒子、その水
    分散液、またはその水溶液を混合撹拌することを特徴と
    する研磨用スラリーの調製方法。
  6. 【請求項6】 研磨砥粒と、被研磨材料を化学エッチン
    グする性質があるアルカリ性水溶液または酸性水溶液で
    あるエッチング性水溶液と、親水性基を有する高分子物
    質とを混合してなり、チキソトロピック性を有する研磨
    用スラリーであって、前記高分子物質が前記エッチング
    性水溶液中に微粒子の状態で分散しているか、または溶
    解している研磨用スラリーを用いることを特徴とする化
    学的・機械的研磨方法。
  7. 【請求項7】 半導体装置製造用の半導体基板を化学的
    ・機械的研磨するに際し、シリコンまたはノンドープの
    シリコン酸化物からなる前記半導体基板の表面層を研磨
    砥粒と、被研磨材料を化学エッチングする性質があるア
    ルカリ性水溶液または酸性水溶液であるエッチング性水
    溶液と、親水性基を有する高分子物質とを混合してな
    り、チキソトロピック性を有する研磨用スラリーであっ
    て、前記高分子物質が前記エッチング性水溶液中に微粒
    子の状態で分散しているか、または溶解している研磨用
    スラリーにより研磨することを特徴とする化学的・機械
    的研磨方法。
  8. 【請求項8】 半導体装置製造用の半導体基板を化学的
    ・機械的研磨するに際し、シリコンまたはノンドープの
    シリコン酸化物からなる前記半導体基板の表面層を、研
    磨砥粒と、被研磨材料を化学エッチングする性質がある
    アルカリ性水溶液または酸性水溶液であるエッチング性
    水溶液と、親水性基を有する高分子物質とを混合してな
    り、チキソトロピック性を有する研磨用スラリーであっ
    て、前記高分子物質が前記エッチング性水溶液中に微粒
    子の状態で分散しているか、または溶解している研磨用
    スラリーを用いて研磨することを特徴とする化学的・機
    械的研磨方法。
  9. 【請求項9】 前記層間絶縁膜は金属酸化膜、金属窒化
    膜もしくはプラスチック膜であるか、またはフッ素、
    燐、砒素および硼素から任意に選ばれた少なくとも一種
    を含有するシリコン酸化膜であることを特徴とする請求
    項8に記載の化学的・機械的研磨方法。
  10. 【請求項10】 半導体装置の多層配線構造を形成する
    ための配線膜を研磨砥粒と、被研磨材料を、化学エッチ
    ングする性質があるアルカリ性水溶液または酸性水溶液
    であるエッチング性水溶液と、親水性基を有する高分子
    物質とを混合してなり、チキソトロピック性を有する研
    磨用スラリーであって、前記高分子物質が前記エッチン
    グ性水溶液中に微粒子の状態で分散しているか、または
    溶解している研磨用スラリーを用いて研磨することを特
    徴とする化学的・機械的研磨方法。
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