JPH1124654A - アリコート装置 - Google Patents

アリコート装置

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JPH1124654A
JPH1124654A JP9177351A JP17735197A JPH1124654A JP H1124654 A JPH1124654 A JP H1124654A JP 9177351 A JP9177351 A JP 9177351A JP 17735197 A JP17735197 A JP 17735197A JP H1124654 A JPH1124654 A JP H1124654A
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JP
Japan
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string
aliquot
ratio
pin
forestrings
Prior art date
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Pending
Application number
JP9177351A
Other languages
English (en)
Inventor
Riichi Kitajima
理一 北島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピアノに、より豊かな倍音を発生させること
ができるアリコート装置の提供。 【解決手段】 本アリコート装置2では、2つの当接突
条18a,18bを有する弦枕18により、当接突条1
8aからカポダストロバー12までのフォアストリング
スの中間に、もう一つの固定点である当接突条18bと
弦10との接触点が設けられている。このことにより、
2つの当接突条18a,18bの間が第1のフォアスト
リングス20となり、当接突条18bとカポダストロバ
ー12との間が第2のフォアストリングス22となっ
て、2つの共鳴域が形成される。したがって、従来より
も、より豊かな倍音を生じさせることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピアノにおいて、
より豊かな倍音を発生し易くしたアリコート装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ピアノの本来の発音を行う基本弦
(スピーキングレングス部分)に対して、フォアストリ
ングスやバックストリングスに金属製のベアリングや弦
押えを配置して、基本弦の長さ(スピーキングレング
ス)に対して、単純な比率の弦を形成して倍音が発生し
易くし、倍音構成を豊かにしようとする機構、いわゆる
アリコート装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これ以上に、
倍音を複雑化したり、倍音自体を強めたりして豊かにし
ようとすると、このアリコート装置では、スピーキング
レングスに対してフォアストリングスやバックストリン
グスがそれぞれ1領域のみであり、これ以上の豊かな倍
音付加は不可能であった。
【0004】本発明は、更に、より豊かな倍音を発生さ
せることができるアリコート装置の提供を目的とするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
アリコート装置は、ピアノの弦のスピーキングレングス
部分に共鳴するフォアストリングスの中間に、固定点
(例えば、弦枕、弦押さえまたはピンをフォアストリン
グス部分の弦に当接させて設ける。)を1つ以上設け
て、フォアストリングスに複数の共鳴域を設けたことを
特徴とする。
【0006】このようにフォアストリングスを分割すれ
ば、従来は1つの共鳴域のフォアストリングスにて倍音
の発生を行っていたが、複数の共鳴域にフォアストリン
グスを分割しているので、その分割比により、複雑で豊
かな倍音構成としたり、等間隔に分割して従来よりも大
きくて豊かな倍音を発生させるアリコート装置とするこ
とができる。
【0007】例えば、これらの複数の共鳴域の長さの比
は、単純な正の整数からなる比、例えば5以下の正の整
数の比で表されるようにすることができ、従来よりも豊
かな倍音を発生させるアリコート装置とすることができ
る。この共鳴域の長さの比の具体例としては、共鳴域が
2つの場合は、例えば、1:1としても良い。
【0008】また、上述した構成や機能は、ピアノの弦
のスピーキングレングス部分に共鳴するバックストリン
グスに対しても同じである。すなわち、ピアノの弦のバ
ックストリングスの中間に、固定点(弦枕、弦押さえま
たはピン等の当接点)を1つ以上設けて、バックストリ
ングスを複数の共鳴域に分割したことにより、従来より
も豊かな倍音を発生させるアリコート装置とすることが
できる。共鳴域の各長さの比としては、例えば、5以下
の正の整数の比で表されるように構成しても良く、共鳴
域を2つに分割した場合は、各共鳴域の長さの比を、
1:1としても良い。このように構成することにより、
上述したごとくの効果を生じさせることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]図1は、上述した発明が適用されたア
リコート装置2の構成を表すグランドピアノのフレーム
4部分の断面図である。
【0010】フレーム4には、チューニングピン6から
ヒッチピン8に弦10が張られている。弦10の中間部
分は、フレーム4に形成されているカポダストロバー1
2と駒14の駒ピン14aの当接点により区分されたス
ピーキングレングス部分16が形成されている。このス
ピーキングレングス部分16が、打弦時にその長さ(ス
ピーキングレングス:C)に応じた振動を生じて基本音
を発音する。
【0011】カポダストロバー12とチューニングピン
6との間には、2つの当接突条18a,18bを有する
弦枕18がフレーム4上に配置されている。カポダスト
ロバー12とチューニングピン6との間の弦10は、こ
の弦枕18の2つの当接突条18a,18bに下から当
接されて、弦10の2つ固定点が形成されている。した
がって、フォアストリングスとしては当接突条18aか
らカポダストロバー12までであるが、中間にもう一つ
の固定点である当接突条18bが設けられていることに
より、2つの当接突条18a,18bの間が第1のフォ
アストリングス20となり、当接突条18bとカポダス
トロバー12との間が第2のフォアストリングス22と
なって、2つに共鳴域が分割されている。
【0012】この第1のフォアストリングス20の長さ
Aと第2のフォアストリングス22の長さBとの比は、
簡単な正の整数比(例えば、1〜5までの整数による
比)となるように設定されている。例えば、A:B=
1:1、1:2、2:3、2:1、3:2等である。な
お、第1のフォアストリングス20の長さAまたは第2
のフォアストリングス22の長さBに対する、スピーキ
ングレングスCの長さの比は、例えば、AまたはB:C
=1:4等の簡単な整数比に設定されている。
【0013】なお、チューニングピン6と当接突条18
aとの間の弦24には、弦24とフレーム4との間に挟
まれたフェルト26が接触しているので共鳴は生じな
い。この部分の弦24が十分に短ければ、共鳴はほとん
ど無いのでフェルト26は無くても良い。
【0014】駒14の駒ピン14bとヒッチピン8との
間には、フレーム4上に弦枕28が設けられ、弦枕28
と駒ピン14bとの間がバックストリングス30とな
る。なお、弦枕28とヒッチピン8との間の弦32は十
分に短いので共鳴はほとんど無いが、共鳴が問題となれ
ば、チューニングピン6側の弦24と同様に弦32にフ
ェルトを接触させればよい。
【0015】本実施の形態のアリコート装置2では、フ
ォアストリングス部分に、弦10の固定点として、当接
突条18a,18bが2本存在する特殊な弦枕18を使
用しているので、フォアストリングスが、第1のフォア
ストリングス20と第2のフォアストリングス22との
2つが形成され、従来よりも、より豊かな倍音を生じさ
せることができる。
【0016】[実施の形態2]図2は、アリコート装置
52の構成を表すグランドピアノのフレーム54部分の
断面図である。フレーム54には、チューニングピン5
6からヒッチピン58に弦60が張られている。弦60
の中間部分は、フレーム54に形成されているカポダス
トロバー62と駒64の駒ピン64aの当接点により区
分されたスピーキングレングス部分66が形成されてい
る。このスピーキングレングス部分66の機能は実施の
形態1にて述べたごとくである。
【0017】カポダストロバー62とチューニングピン
56との間には、フレーム54上にベアリング68が形
成されている。カポダストロバー12とチューニングピ
ン56との間の弦60は、このベアリング68に下から
当接されて、固定点としている。したがって、ベアリン
グ68とカポダストロバー62との間がフォアストリン
グス72となる。
【0018】なお、チューニングピン6とベアリング6
8との間の弦74には、弦74とフレーム54との間に
配置されたフェルト76が接触しているので共鳴は生じ
ない。この部分の弦74が十分に短ければ、共鳴はほと
んど無いのでフェルト76は無くても良い。
【0019】駒64の駒ピン64bとヒッチピン58と
の間には、フレーム54上に2つの当接突条78a,7
8bを有する弦枕78が配置されている。駒ピン64b
とヒッチピン58との間の弦は、この弦枕78の2つの
当接突条78a,78bに下から当接されて、2つの固
定点が形成されている。したがって、バックストリング
スとしては駒ピン64bから当接突条78bまでである
が、中間にもう一つの固定点である当接突条78aが設
けられていることにより、駒ピン64bと当接突条78
aとの間が第1のバックストリングス80となり、2つ
の当接突条78a,78bの間が第2のバックストリン
グス82となって、2つに共鳴域が分割されている。
【0020】なお、弦枕78の当接突条78bとヒッチ
ピン58との間の弦84は十分に短いので共鳴はほとん
ど無いが、共鳴が問題となれば、チューニングピン56
側の弦74と同様に弦84にフェルトを接触させればよ
い。本実施の形態のアリコート装置52では、バックス
トリングス部分に、弦60の固定点として、当接突条7
8a,78bが2本存在する特殊な弦枕78を使用して
いるので、バックストリングスとして、第1のバックス
トリングス80と第2のバックストリングス82との2
つが形成され、従来よりも、より豊かな倍音を生じさせ
ることができる。
【0021】[その他]実施の形態1では、フォアスト
リングスを分割して、第1のフォアストリングス20と
第2のフォアストリングス22との2つを形成したが、
弦枕18の当接突条18a,18bを更に増加させて、
フォアストリングスを3つ以上に分割して、共鳴域を増
加させても良い。実施の形態2のバックストリングスで
も同じである。
【0022】また、実施の形態1,2を合成した状態、
すなわち、フォアストリングスおよびバックストリング
スの両方を2つ以上に分割しても良い。実施の形態1の
弦枕18および実施の形態2の弦枕78は、それぞれ、
弦10,60にフレーム4,54側から当接して、弦1
0,60の固定点を設定したが、カポダストロバー1
2,62のごとく、フレーム4,54とは反対側から接
触する、いわゆる弦押さえによるものであっても良い。
また、駒14,64の駒ピン14a,14b,64a,
64bのごとく、フレーム4,54に対してほぼ平行方
向に弦10,60に当接するピンをフォアストリングス
あるいはバックストリングスに設けることにより、実施
の形態1,2のごとくの固定点を設定しても良い。
【0023】弦枕18,78はフレーム4,54とは別
体のものをフレーム4,54に配置したが、フレーム
4,54にベアリングのごとく、直接、必要な数の突条
を形成しても良い。前述した構成は、グランドピアノに
おけるアリコート装置2,52であったが、アップライ
トピアノにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1としてのアリコート装置の構成
を表すグランドピアノのフレーム部分の断面図である。
【図2】 実施の形態2としてのアリコート装置の構成
を表すグランドピアノのフレーム部分の断面図である。
【符号の説明】
2…アリコート装置 4…フレーム 6…チュ
ーニングピン 8…ヒッチピン 10…弦 12…カポダストロバ
ー 14…駒 14a,14b…駒ピン 16…スピー
キングレングス部分 18…弦枕 18a,18b…当接突条 20…第1のフォアストリングス 22…第2のフォ
アストリングス 24…弦 26…フェルト 28…弦枕 30…
バックストリングス 32…弦 52…アリコート装置 54…フレーム 56…チューニングピン 58…ヒッチピン 60
…弦 62…カポダストロバー 64…駒 64a,64
b…駒ピン 66…スピーキングレングス部分 68…ベアリング 72…フォアストリングス 74…弦 76…フェ
ルト 78…弦枕 78a,78b…当接突条 80…第1のバックストリングス 82…第2のバッ
クストリングス 84…弦

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピアノの弦のスピーキングレングス部分に
    共鳴するフォアストリングスの中間に固定点を1つ以上
    設けて、前記フォアストリングスに複数の共鳴域を設け
    たことを特徴とするアリコート装置。
  2. 【請求項2】前記固定点は、弦枕、弦押さえまたはピン
    によるフォアストリングス部分の弦への当接により実現
    されていることを特徴とする請求項1記載のアリコート
    装置。
  3. 【請求項3】前記フォアストリングスにおける複数の共
    鳴域の各長さの比は、5以下の正の整数の比で表される
    ことを特徴とする請求項1または2記載のアリコート装
    置。
  4. 【請求項4】前記フォアストリングスは2つの共鳴域に
    分割され、前記共鳴域の各長さの比は、1:1であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のアリコー
    ト装置。
  5. 【請求項5】ピアノの弦のスピーキングレングス部分に
    共鳴するバックストリングスの中間に固定点を1つ以上
    設けて、前記バックストリングスを複数の共鳴域を設け
    たことを特徴とするアリコート装置。
  6. 【請求項6】前記固定点は、弦枕、弦押さえまたはピン
    によるバックストリングス部分の弦への当接により実現
    されていることを特徴とする請求項5記載のアリコート
    装置。
  7. 【請求項7】前記バックストリングスにおける複数の共
    鳴域の各長さの比は、5以下の正の整数の比で表される
    ことを特徴とする請求項5または6記載のアリコート装
    置。
  8. 【請求項8】前記バックストリングスは2つの共鳴域に
    分割され、前記共鳴域の各長さの比は、1:1であるこ
    とを特徴とする請求項5〜7のいずれか記載のアリコー
    ト装置。
JP9177351A 1997-07-02 1997-07-02 アリコート装置 Pending JPH1124654A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7749343B2 (en) 2001-08-24 2010-07-06 Nippon Steel Corporation Method to produce steel sheet excellent in workability

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7749343B2 (en) 2001-08-24 2010-07-06 Nippon Steel Corporation Method to produce steel sheet excellent in workability
US7776161B2 (en) 2001-08-24 2010-08-17 Nippon Steel Corporation Cold-rolled steel sheet excellent in workability

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