JPH11246275A - 耐熱性繊維強化複合材およびその製造方法 - Google Patents

耐熱性繊維強化複合材およびその製造方法

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JPH11246275A
JPH11246275A JP10067915A JP6791598A JPH11246275A JP H11246275 A JPH11246275 A JP H11246275A JP 10067915 A JP10067915 A JP 10067915A JP 6791598 A JP6791598 A JP 6791598A JP H11246275 A JPH11246275 A JP H11246275A
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JP
Japan
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heat
fiber
composite material
reinforced composite
ceramic
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JP10067915A
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English (en)
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Kenichirou Igashira
賢一郎 井頭
Koji Nishio
光司 西尾
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Senshin Zairyo Riyo Gas Generator Kenkyusho KK
Original Assignee
Senshin Zairyo Riyo Gas Generator Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の耐熱性および強度を実現でき、しかも
熱応力も低減できる耐熱性繊維強化複合材およびその製
造方法を提供する。 【解決手段】 温度分布が生ずる製品または部品に適用
されるセラミック繊維強化複合材14であって、中・低
温域に該当する個所に選択的にをセラミック繊維強化ガ
ラス13を形成し、高温域に該当する個所に選択的にセ
ラミック繊維強化セラミック5を形成してなるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性繊維強化複
合材およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、ガ
スタービンの燃焼器および動静翼、宇宙往還機用耐熱パ
ネル、遮熱用隔壁などに適用される、耐熱性繊維強化複
合材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、理論上、高い耐熱性および高
い損傷許容性を有するところから、ガスタービンの燃焼
器および動静翼、宇宙往還機用耐熱パネル、遮熱用隔壁
などに適用できる材料として、複合材料の一種であるセ
ラミック繊維強化セラミックが注目されている。
【0003】しかしながら、製造工程において、セラミ
ック繊維間にセラミック母材を緻密に充填させることが
困難であるため、得られるセラミック繊維強化セラミッ
クには内部欠陥が多数存在する。それがため、このセラ
ミック繊維強化セラミックによりガスタービンの燃焼器
などを製作した場合、ガスタービンの燃焼器などを予定
された強度を有するものとできない。
【0004】一方、複合材料の一種である繊維強化ガラ
スは、母材であるガラスが比較的容易に軟化・溶融する
ので、繊維間にガラスを緻密に充填させることができ
る。そのため、ガラスを母材とした繊維強化ガラスの強
度は高い。そこで、セラミック繊維をガラスを母材とし
て複合材料とした場合、セラミック繊維間にガラスを緻
密に充填させることができるので、非常に強度の高い複
合材料とすることができる。そして、このセラミック繊
維強化ガラスによりガスタービンの燃焼器などを製作し
た場合、その強度を非常に高くすることができる。
【0005】しかしながら、1200℃を超える高温ま
で充分な強度を維持できる繊維強化ガラスは、ガラスの
耐熱度の関係から未だ存在しない。それがため、このセ
ラミック繊維強化ガラスにより製作されたガスタービン
の燃焼器などは、1200℃を超える高温に曝される部
分に適用することはできない。
【0006】ところで、ガスタービンの燃焼器などの耐
熱性を要求される部品といえども、その部品全体が均一
に高温に曝されるわけではない。例えば、ガスタービン
の燃焼器においては、火炎に曝される個所は千数百度の
高温となるのに反し、燃焼器のガスタービン本体への取
付個所は、七百度程度の中温となることが知られてい
る。
【0007】また、このように同一部品内に温度差が生
ずると、その温度差に応じた熱応力が発生することもよ
く知られている。しかも、この熱応力は、熱膨張が拘束
されるほど大きくなる。これをガスタービンの燃焼器に
即して言えば、燃焼器のガスタービン本体などへの取付
個所において熱応力が高くなるということになる。その
ため、この燃焼器を単純に、例えばボルト・ナット留め
にてガスタービン本体などへ取付た場合、使用時におい
てその熱応力により燃焼器のガスタービン本体への取付
個所が損傷する。そのため、取付個所における熱応力を
緩和する必要が生ずる。従来、この燃焼器のガスタービ
ン本体などへの取付個所における熱応力の緩和は、バネ
などを用いた柔構造とした取付構造によりなされている
ため、その構造が複雑化している。また、構造が複雑化
しているので、その設計上の自由度も小さくなってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、所望の耐熱性お
よび強度を実現でき、しかも熱応力も低減できる耐熱性
繊維強化複合材およびその製造方法を提供することを目
的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の耐熱性繊維強化
複合材は、温度分布が生ずる製品または部品に適用され
る耐熱性繊維強化複合材であって、中・低温域に該当す
る個所の熱膨張率を高温域に該当する個所の熱膨張率よ
りも大きくしてなることを特徴とする。
【0010】本発明の耐熱性繊維強化複合材は、具体的
には、温度分布が生ずる製品または部品に適用される耐
熱性繊維強化複合材であって、中・低温域に該当する個
所を耐熱性繊維強化ガラスとし、高温域に該当する個所
を耐熱性繊維強化セラミックとしてなるものである。
【0011】一方、本発明の耐熱性繊維強化複合材の製
造方法は、耐熱性繊維強化複合材を用いて温度分布が生
ずる製品または部品を製造する製造方法であって、耐熱
性繊維により予備成形体を形成する手順と、前記予備成
形体の各繊維に対し繊維表面処理を施す手順と、前記予
備成形体に熱膨張率の大きなマトリックスの個所と、そ
れよりも熱膨張率の小さなマトリックスの個所とを選択
的に形成する手順とを含んでなることを特徴とする。
【0012】本発明の耐熱性繊維強化複合材の製造方法
の第1形態は、温度分布が生ずる製品または部品に適用
される耐熱性繊維強化複合材を製造する製造方法であっ
て、耐熱性繊維により予備成形体を形成する手順と、前
記予備成形体の各繊維に対し繊維表面処理を施す手順
と、前記予備成形体の所定個所にマスキングを施す手順
と、前記マスキングが施された予備成形体にセラミック
マトリックスを形成する手順と、前記セラミックマトリ
ックスが形成された予備成形体からマスキングを除去す
る手順と、前記マスキングが除去された予備成形体にガ
ラスマトリックスを形成する手順とを含んでなることを
特徴とする。
【0013】本発明の耐熱性繊維強化複合材の製造方法
の第2形態は、温度分布が生ずる製品または部品に適用
される耐熱性繊維強化複合材を製造する製造方法であっ
て、耐熱性繊維により予備成形体を形成する手順と、前
記予備成形体の各繊維に対し繊維表面処理を施す手順
と、前記予備成形体の所定個所にマスキングを施す手順
と、前記マスキングが施された予備成形体にセラミック
マトリックスを形成しながら前記マスキングを除去する
手順と、前記マスキングが除去された予備成形体にガラ
スマトリックスを形成する手順とを含んでなることを特
徴とする。
【0014】ここで、前記耐熱性繊維は、例えばセラミ
ック繊維とされる。
【0015】
【作用】本発明の耐熱性繊維強化複合材は、前記の如く
構成されているので、必要とされる耐熱性と強度とを同
時に実現できる。したがって、本発明の耐熱性繊維強化
複合材を用いてガスタービンの燃焼器など製作した場
合、所定の耐熱性を有しながら燃焼器などがガスタービ
ン本体などの金属と接合される個所の熱膨張差を小さく
できる。また、それにより接合部に発生する熱応力を緩
和できる。その結果、取付構造により熱応力を吸収する
必要性が低下し、燃焼器などのガスタービン本体への取
付構造が簡素化される。
【0016】また、本発明の耐熱性繊維強化複合材によ
れば、所定の耐熱度を有する製品や部品が製作できるの
で、耐熱性を確保するための冷却設備が不要となり、構
造の簡素化およびエネルギー効率の向上が図られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明はかか
る実施の形態のみに限定されるものではない。
【0018】本発明の耐熱性繊維強化複合材は、例え
ば、ガスタービンの燃焼器、動翼、静翼などのように、
使用時に温度分布が生ずるものに適用されるもので、使
用時における温度が耐熱性繊維強化ガラスが適用できる
温度域(ここでは、この温度域を中・低温域ということ
にする。)となる個所を耐熱性繊維強化ガラスとし、使
用時における温度が耐熱性繊維強化ガラスが適用できる
温度域を超える温度域(ここでは、この温度域を高温域
ということにする。)となる個所を耐熱性繊維強化セラ
ミックとしてなるものである。つまり、単一の耐熱性繊
維強化複合材中に耐熱性繊維強化ガラスの領域と耐熱性
繊維強化セラミックの領域とを選択的に形成してなるも
のである。ここで、耐熱性繊維としては、例えばセラミ
ック繊維が用いられる。
【0019】また、ガラスの熱膨張率はセラミックの熱
膨張率よりも大きいため、中・低温域を耐熱性繊維強化
ガラスとすることにより、燃焼器全体を耐熱性繊維強化
セラミックにより製作した場合と比較して金属との熱膨
張率との差が小さくなる。したがって、燃焼器のガスタ
ービン本体取付部の熱応力を緩和できる。しかも、前述
したように耐熱性繊維強化ガラスの強度は、耐熱性繊維
強化セラミックに比較して著しく高いので、本発明の耐
熱性繊維強化複合材により燃焼器を構成した場合、取付
構造により熱応力を緩和する必要性が著しく低減され、
かつ取付部の材料強度が向上しているので、ガスタービ
ン本体への取付部の構成が著しく簡素化され、例えばボ
ルト・ナット留めにて取り付けることが可能となる。
【0020】次に、図面を参照しながら、かかる構成を
有する耐熱性繊維強化複合材の製造方法について、ガス
タービンの燃焼器ライナ(以下、単にライナという)L
を製造する場合を例に取り説明する。また、ここでは耐
熱性繊維としてセラミック繊維が用いられている。
【0021】(1)セラミック繊維をライナLの形状に
プリフォームし、予備成形体1とする(図1参照)。こ
の予備成形体1を製造する方法として、フィラメントワ
インディング法(図2参照)、ブレーティング法(図3
参照)、3次元製織法などが用いられる。なお、図2お
よび図3において、符号2はセラミック繊維を示す。
【0022】(2)プリフォーム後、予備成形体1の各
セラミック繊維2表面に、プロセス中での界面反応の防
止およびセラミック繊維2の界面強度の制御を目的とし
た表面処理を施す(図4参照)。つまり、繊維表面処理
を施す。この繊維表面処理は、例えばCVD法によりセ
ラミック繊維2表面に炭素、窒化硼素、炭化珪素などを
コーティングすることによりなされる。このCVD法に
よるコーティングは、予備成形体1を反応容器3に収納
し、この反応容器3内に原料ガスを供給することにより
なされる。この原料ガスは、例えば炭素をコーティング
する場合は、炭素源ガスとしての炭化水素(CH4,C2
4,C36など)ガスに対して水素ガスがキャリアガ
スとして混入された混合ガスが用いられ、窒化硼素をコ
ーティングする場合は、硼素源ガスとしての三塩化硼素
(BCl3)ガスおよび窒素源ガスとしてアンモニアガ
ス(NH3)に対して水素ガスがキャリアガスとして混
入された混合ガスが用いられ、炭化珪素をコーティング
する場合は、珪素源ガスとしてのSiCl4ガスおよび
炭素源ガスとしての炭化水素(CH4,C24,C36
など)ガスに対して水素ガスがキャリアガスとして混入
された混合ガスあるいは珪素および炭素源ガスとしての
SiCl3(CH32ガスに対して水素ガスがキャリア
ガスとして混入された混合ガスが用いられる。
【0023】(3)予備成形体1にマスキング4を施
す。このマスキング4を施す部分は、ライナLの中・低
温領域に位置する部分、すなわちセラミック繊維強化ガ
ラスとされる部分とされる(図5参照)。このマスキン
グ4に用いるマスキング材は、後述するセラミック母材
(マトリックス)をセラミック繊維2間に形成する方法
に応じて適宜選定され、例えばセラミック前駆体含浸・
焼成法による場合は、例えばレジンが用いられ、また気
相化学含浸法による場合、例えばカーボン、カーボン粉
末、カーボンシート、カーボンフェルト、カーボンペー
スト、窒化硼素粉末などが用いられる。
【0024】(4)マスキング4が施された予備成形体
1のセラミック繊維2間にセラミック母材(マトリック
ス)を形成し、ライナLの高温領域に位置する部分、す
なわち予備成形体1の高温領域で使用される部分をセラ
ミック繊維強化セラミック5とする(図6参照)。予備
成形体1のセラミック繊維2間にセラミック母材(マト
リックス)を形成する方法として、例えばセラミック前
駆体含浸・焼成法(PIP法)や気相化学含浸法(CV
I法)が用いられる。セラミック前駆体含浸・焼成法
(PIP法)による場合は、図7および図8に示すよう
に、マスキング4が施された予備成形体1をセラミック
前駆体6、例えばポリカルボシランなどが充填された容
器7に浸漬し、ついでこの容器7内を所定の圧力(3〜
20気圧)および温度(150〜400℃)に維持して
セラミック前駆体6を予備成形体1のマスキング4が施
されていない部分に含浸させ、しかる後このセラミック
前駆体6を含浸した予備成形体1を焼成器8に移して、
900℃〜1500℃の温度範囲、好ましくは1000
℃〜1300℃の温度範囲で焼成する。一方、気相化学
含浸法による場合は、マスキング4が施された予備成形
体1を反応容器3に収納した後、この反応容器3内にマ
トリックス原料ガス、すなわちSiCl4ガス、CH4
ス、H2ガスなどを供給しながら、900℃〜1350
℃の温度範囲、好ましくは1000℃〜1200℃の温
度範囲で加熱する(図9参照)。
【0025】(5)高温領域に使用される部分がセラミ
ック繊維強化セラミック5とされた予備成形体1のマス
キング4を除去する。なお、セラミック前駆体含浸・焼
成法による場合は、使用するマスキング材によっては、
焼成中にマスキング材が飛散してこのマスキング4を除
去する手順が不要となる。
【0026】(6)マスキング4が除去された予備成形
体1にガラススラリーを含浸させる。これは、例えば予
備成形体1をガラススラリー9が充填された容器7に浸
漬し、しかる後この容器7内を所定の圧力(3〜20気
圧)および温度(50〜200℃)に維持することによ
りなされる(図10参照)。
【0027】(7)ガラススラリー9を含浸した予備成
形体1を加圧容器10に収納し、ついでこの加圧容器1
0内に炭素粉末あるいは窒化硼素粉末11を充填して予
備成形体1を均一に加圧できるようにする(図11参
照)。
【0028】(8)予備成形体1を収納している加圧容
器10を加熱装置12に収納し、ついで予備成形体1を
加圧容器により均一に加圧した状態で、この加熱装置1
2により加熱してセラミック繊維間にガラスを緻密に充
填させる(図11参照)。つまり、ガラスマトリックス
を形成してセラミック繊維強化ガラス13とする。この
加圧力は10MPa〜100MPaの範囲、好ましくは
30MPa〜60MPaの範囲とされ、またこの加熱温
度は900℃〜1400℃の範囲、好ましくは1000
℃〜1300℃の範囲とされる。
【0029】これにより、セラミック繊維強化セラミッ
ク5とセラミック繊維強化ガラス13とが選択的に形成
されたセラミック繊維強化複合材14が得られる(図1
2参照)。図13はこのようにして得られたライナLの
模式図である。
【0030】ついで、このようにして得られたライナL
の熱伝導解析および熱応力解析を行い、その結果を図1
4および図15にそれぞれ模式図で示す。図14の熱伝
導解析より、セラミック繊維強化セラミック5とされて
いる部分の温度は、セラミック繊維強化セラミック5の
耐熱度の範囲内であるのがわかり、また図15の熱応力
解析より、強度の高いセラミック繊維強化ガラス13と
されている部分は応力の高くなっているのがわかる。な
お、図14および図15においては、作図の便宜上およ
び理解の容易性を考慮して、各温度領域および各応力領
域の正確性は多少犠牲にされている。
【0031】このように、この実施の形態では、耐熱性
繊維強化複合材14を、高温領域に位置する部分を選択
的にセラミック繊維強化セラミック5として所望の耐熱
度が得られるようにし、また中・低温領域に位置する部
分を選択的にセラミック繊維強化ガラス13として所望
の強度が得られるようにしているので、つまりセラミッ
クマトリックスとガラスマトリックスとを選択的に形成
しているので、この実施の形態により得られた耐熱性繊
維強化複合材14によりライナLなどを製造した場合、
所望の耐熱度と所望の強度の両方を達成することができ
る。そのため、耐熱度を確保するための冷却が不要とな
り、構造の簡素化およびエネルギー効率の向上が図られ
る。
【0032】以上、本発明を実施の形態に基づいて説明
してきたが、本発明はかかる実施の形態のみに限定され
るものではなく、種々改変が可能である。例えば、実施
の形態においては予備成形体にマスキングを施した後、
セラミック前駆体を予備成形体に含浸させているが、製
作される製品の形状によっては必ずしもマスキングを施
す必要はない。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の耐熱性繊
維強化複合材は、必要とされる耐熱性と強度を同時に実
現できるという優れた効果を奏する。したがって、本発
明の耐熱性繊維強化複合材を用いてガスタービンの燃焼
器など製作した場合、所定の耐熱性を有しながら燃焼器
などがガスタービン本体などの金属と接合される個所の
熱膨張差を小さくできるという優れた効果も得られる。
また、それにより接合部に発生する熱応力を緩和できる
という優れた効果も得られる。その結果、取付構造によ
り熱応力を吸収する必要性が低下し、燃焼器などのガス
タービン本体への取付構造が簡素化されるという優れた
効果も得られる。
【0034】また、本発明の耐熱性繊維強化複合材によ
れば、所定の耐熱度を有する製品や部品が製作できるの
で、耐熱性を確保するための冷却設備が不要となり、構
造の簡素化およびエネルギー効率の向上が図られるとい
う優れた効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐熱性繊維強化複合材の製造方法の手
順を示す説明図であって、予備成形体が形成された状態
を示す。
【図2】フィラメントワインディング法により予備成形
体を形成している状態を示す説明図である。
【図3】ブレーディング法により予備成形体を形成して
いる状態を示す説明図である。
【図4】本発明の耐熱性繊維強化複合材の製造方法の手
順を示す説明図であって、繊維表面処理を施している状
態を示す。
【図5】本発明の耐熱性繊維強化複合材の製造方法の手
順を示す説明図であって、予備成形体の所定個所にマス
キングを施している状態を示す。
【図6】本発明の耐熱性繊維強化複合材の製造方法の手
順を示す説明図であって、予備成形体の一部にセラミッ
クマトリックスが形成された状態を示す。
【図7】セラミック前駆体含浸・焼成法によりセラミッ
クマトリックスを形成する手順を示す説明図であって、
予備成形体にセラミック前駆体を含浸させている状態を
示す。
【図8】セラミック前駆体含浸・焼成法によりセラミッ
クマトリックスを形成する手順を示す説明図であって、
セラミック前駆体を含浸した予備成形体を焼成している
状態を示す。
【図9】気相化学含浸法により予備成形体の一部にセラ
ミックマトリックスを形成している状態を示す説明図で
ある。
【図10】本発明の耐熱性繊維強化複合材の製造方法の
手順を示す説明図であって、一部にセラミックマトリッ
クスが形成された予備成形体にガラススラリーを含浸さ
せている状態を示す。
【図11】本発明の耐熱性繊維強化複合材の製造方法の
手順を示す説明図であって、ガラススラリーを含浸して
いる予備成形体を均一に加圧しながら加熱している状態
を示す。
【図12】本発明の耐熱性繊維強化複合材の製造方法の
手順を示す説明図であって、予備成形体の残部にガラス
マトリックスが形成されてセラミック繊維強化複合材と
なった状態を示す。
【図13】本発明の耐熱性繊維強化複合材を用いて製造
されたライナの模式図である。
【図14】本発明の耐熱性繊維強化複合材を用いて製造
されたライナにおける熱伝導解析の模式図である。
【図15】本発明の耐熱性繊維強化複合材を用いて製造
されたライナにおける熱応力解析の模式図である。
【符号の説明】
1 予備成形体 2 耐熱性繊維、セラミック繊維 3 反応容器 4 マスキング 5 セラミック繊維強化セラミック 6 セラミック前駆体 7 容器 8 焼成器 9 ガラススラリー 10 加圧容器 11 炭素粉末、窒化硼素粉末 12 加熱装置 13 セラミック繊維強化ガラス 14 耐熱性繊維強化複合材、セラミック繊維強
化複合材 L ライナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23R 3/42 F23R 3/42 B C04B 35/80 G

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度分布が生ずる製品または部品に適用
    される耐熱性繊維強化複合材であって、中・低温域に該
    当する個所の熱膨張率を高温域に該当する個所の熱膨張
    率よりも大きくしてなることを特徴とする耐熱性繊維強
    化複合材。
  2. 【請求項2】 温度分布が生ずる製品または部品に適用
    される耐熱性繊維強化複合材であって、中・低温域に該
    当する個所を耐熱性繊維強化ガラスとし、高温域に該当
    する個所を耐熱性繊維強化セラミックとしてなることを
    特徴とする耐熱性繊維強化複合材。
  3. 【請求項3】 前記耐熱性繊維がセラミック繊維である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の耐熱性繊維強
    化複合材。
  4. 【請求項4】 温度分布が生ずる製品または部品に適用
    される耐熱性繊維強化複合材を製造する製造方法であっ
    て、 耐熱性繊維により予備成形体を形成する手順と、 前記予備成形体の各繊維に対し繊維表面処理を施す手順
    と、 前記予備成形体に熱膨張率の大きなマトリックスの個所
    と、それよりも熱膨張率の小さなマトリックスの個所と
    を選択的に形成する手順とを含んでなることを特徴とす
    る耐熱性繊維強化複合材の製造方法。
  5. 【請求項5】 温度分布が生ずる製品または部品に適用
    される耐熱性繊維強化複合材を製造する製造方法であっ
    て、 耐熱性繊維により予備成形体を形成する手順と、 前記予備成形体の各繊維に対し繊維表面処理を施す手順
    と、 前記予備成形体の所定個所にマスキングを施す手順と、 前記マスキングが施された予備成形体にセラミックマト
    リックスを形成する手順と、 前記セラミックマトリックスが形成された予備成形体か
    らマスキングを除去する手順と、 前記マスキングが除去された予備成形体にガラスマトリ
    ックスを形成する手順とを含んでなることを特徴とする
    耐熱性繊維強化複合材の製造方法。
  6. 【請求項6】 温度分布が生ずる製品または部品に適用
    される耐熱性繊維強化複合材を製造する製造方法であっ
    て、 耐熱性繊維により予備成形体を形成する手順と、 前記予備成形体の各繊維に対し繊維表面処理を施す手順
    と、 前記予備成形体の所定個所にマスキングを施す手順と、 前記マスキングが施された予備成形体にセラミックマト
    リックスを形成しながら前記マスキングを除去する手順
    と、 前記マスキングが除去された予備成形体にガラスマトリ
    ックスを形成する手順とを含んでなることを特徴とする
    耐熱性繊維強化複合材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記耐熱性繊維がセラミック繊維である
    ことを特徴とする請求項4、5または6記載の耐熱性繊
    維強化複合材の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項3記載の耐熱性繊
    維強化複合材を用いてなることを特徴とする成形体。
JP10067915A 1998-03-02 1998-03-02 耐熱性繊維強化複合材およびその製造方法 Withdrawn JPH11246275A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2004294484A (ja) * 2003-03-25 2004-10-21 Sanyo Electric Co Ltd 立体映像表示装置

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