JPH11245502A - インクジェット用塗工剤及びそれを用いたインクジェット用記録媒体 - Google Patents

インクジェット用塗工剤及びそれを用いたインクジェット用記録媒体

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JPH11245502A
JPH11245502A JP6471398A JP6471398A JPH11245502A JP H11245502 A JPH11245502 A JP H11245502A JP 6471398 A JP6471398 A JP 6471398A JP 6471398 A JP6471398 A JP 6471398A JP H11245502 A JPH11245502 A JP H11245502A
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JP
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ink
weight
coating agent
water
ink jet
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JP6471398A
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Kenichi Toba
健一 鳥羽
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SHINSEISHA KK
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SHINSEISHA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発色性や解像性に優れるとともに特に耐水性
に耐候性に優れた屋外広告用記録媒体に好適なインクジ
ェット用塗工剤を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明のインクジェット用塗工剤は、
(a)前記吸水性ポリウレタンを全塗工剤の15〜90
重量%と、(b)平均粒径が6〜9μmのシリカを10
〜30wt%と、平均粒径が10〜15μmの光拡散用
シリカを15〜40wt%と、平均粒径が10〜22μ
mの多孔性シリカを15〜40wt%と、からなるシリ
カ混合物を全塗工剤の固形分重量比で10〜80重量%
と、を含有している構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性染料インクと耐
候性顔料インクで屋外用広告用記録媒体にインクジェッ
ト記録を行う際に、インクの吸収速度や吸収容量に優れ
るとともに屋外広告印刷物の耐候性に著しく優れ、か
つ、カラー画像の発色、鮮明性、解像性に優れたインク
ジェット塗工剤及びそれを用いたインクジェット用記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録方式によるカ
ラーハードコピーを印刷するインクジェットカラープリ
ンターが急速に普及してきている。それに伴い、インク
ジェットカラープリンターに用いるインクジェット用塗
工剤やそれを塗工層として有するインクジェット用記録
媒体が種々開発されている。たとえば、 (1)特開昭62−268682号公報や特開昭55−
51583号公報,特開昭55−144172号公報に
は、微粉末状のシリカと、シラノール基を一部置換した
ポリビニルアルコール共重合体等の高分子接着剤とを主
成分とした塗工層を有するインクジェット用記録媒体が
開示されている。 (2)特公平4−15747号公報や特開昭52−53
012号公報,特開昭53−49113号公報,同55
−5830号公報,同55−51583号公報,同55
−11829号公報,同55−53591号公報,同5
6−84992号公報,同55−150396号公報,
同56−58819号公報,同57−74192号公
報,同57−74193号公報,同57−87988号
公報,同58−58869号公報,同59−20696
号公報,同59−145185号公報,同61−135
785号公報,米国特許第4197135号公報,同5
100470号公報には、水性インク画像の耐光性や耐
変色性を改善するためポリ−モノもしくはジ−アリルア
ミン誘導体とハイドロタルサイト等の化合物を用いた塗
工剤が開示されている。 (3)特開昭59−198186号公報や同52−74
304号公報,同53−49113号公報,同56−8
4992号公報,仏特許第1480068号公報には水
性インク画像の耐水性を向上させるために塗工層中にポ
リエチレンイミンの有機酸塩を含有させたインクジェッ
ト用記録媒体が開示されている。 (4)特開昭60−76386号公報や同56−849
92号公報,同57−102391号公報,同57−1
82445号公報,同58−55283号公報,米国特
許第4659382号公報には塗工層を備えたインクジ
ェット用記録媒体が開示されている。 (5)特開平8−113743号公報には塗工層にポリ
エチレンイミン等を含有した耐水性やインク保存性に優
れたインクジェット用記録媒体が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のインクジェット用塗工剤やインクジェット用記録媒体
を、特に屋外用広告印刷物に使用した場合、以下の課題
を有していることがわかった。 (1)上記従来の塗工層はインクが水性又は親水性であ
るため親水性樹脂をバインダーとして用いている。その
結果、インクジェットカラープリンターで印刷後5分以
内に流水に入れると画像が流れる傾向があり、特に屋外
用広告印刷物のように大型の合成紙や合成樹脂フィル
ム,合成樹脂シートに印刷したものは耐水性に欠け、商
品価値を低下させるという問題点を有していた。 (2)アニオン系のインクには優れた発色力を有してい
るものが多いが、屋外広告用として使用する場合、耐水
性に欠けるため、画像が雨水や雪等で流れるのを防ぐた
め更にカラー画像の上にラミネートをする必要があり、
作業が煩雑で作業性に欠けるという問題点を有してい
た。 (3)また、屋外広告用のように過酷な自然条件下では
アミン系等の接着剤は耐熱性、耐候性に欠け、例えば日
光促進堅牢度試験で60時間以内に黄変現象を生じ易
く、これを防ぐため耐紫外線防止剤等の高価な添加剤の
添加を要し原価が高く、生産性にも欠けるという問題点
を有していた。 (4)充填剤としてマイカシリカを多量に含有している
か、これらの充填剤により光透過率を減殺し、例えば蛍
光灯の透過率を20%以上悪くするという結果があり電
飾用の屋外広告用には使用しずらいという問題点を有し
ていた。
【0004】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、発色性や解像性に優れるとともに特に耐水性に耐候
性に優れた屋外広告用記録媒体に好適なインクジェット
用塗工剤の提供及びインクの吸収速度や吸収容量に優れ
るとともに屋外広告印刷物の耐候性に著しく優れ、か
つ、カラー画像の発色、鮮明性、解像性に優れたインク
ジェット用記録媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は以下の構成を有している。請求項1に記載の
インクジェット用塗工剤は、吸水性ポリウレタンを含有
する構成を有している。これにより、記録媒体のベース
基材である合成樹脂フィルムとの接着性に優れ塗工層の
剥離を防ぐことが出来る。また塗工層の耐水性や耐久性
を向上させることが出来る。
【0006】請求項2に記載のインクジェット用塗工剤
は、(a)前記吸水性ポリウレタンを全塗工剤の15〜
90重量%と、(b)平均粒径が6〜9μmのシリカを
10〜30wt%と、平均粒径が10〜15μmの光拡
散用シリカを15〜40wt%と、平均粒径が10〜2
2μmの多孔性シリカを15〜40wt%と、からなる
シリカ混合物を全塗工剤の固形分重量比で10〜80重
量%と、を含有している構成を有している。これより、
シリカ混合物を含有しているので塗工層の高吸水性、高
発色性、耐水性を向上させるとともに記録媒体のベース
基材との密着性を向上させることが出来るという作用が
得られる。脂肪族ポリウレタンを含有しているので、イ
ンクの水分によりエマルジョン化され吸水力を向上させ
るという作用を有する。また、塗工層にエマルジョン状
態でインクを吸収するのでインクの吸収容量に優れ、イ
ンクがインクジェット用記録媒体から流れ出したり滲ん
だりするのを防ぐことが出来るとともにドットの周辺が
滑らかでドットの濃度が濃く鮮明性を向上させるという
作用を有する。また、水溶性又は溶剤溶解性で汎用性に
優れるという作用を有する。
【0007】ここで、吸水性ポリウレタンとしてはイソ
シアネート反応ではなく脂肪族系反応で得たポリウレタ
ンであって、グリコール誘導体,アクリルアミド類,第
3級アミノ基を有するアクリルアートを分子内に有する
ものが用いられる。物性としては、吸水力が一般的なポ
リウレタンの150〜2000倍、硬度が72(JIS
A),ビカット軟化点20〜40℃で、テトラヒドロフ
ラン等の溶剤に溶解されたものが好適に用いられる。吸
水性ポリウレタンは全塗工剤の15〜90重量%、好ま
しくは20〜83重量%が用いられる。20重量%未満
になるにつれ、シリカとのベース基材の合成樹脂フィル
ムとの接着性に欠けてくる傾向が見られ、また、83重
量%を越えるにつれ塗工層の表面の発色性と透明性が低
下するという傾向が現れだすので、いずれも好ましくな
い。吸水性ポリウレタンは全塗工剤の15重量%未満若
しくは90重量%を越えるとこれらの傾向が著しいので
好ましくない。
【0008】塗工剤の他の添加剤としては例えば微粉ケ
イ酸、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、
硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜
鉛、サチンホワイト、ケイ酸アルミニウム、リトボン等
の無機質顔料類;デンプン、ゼラチン、カゼイン、アラ
ビアゴム、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロ
ース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
ポリアクリル酸ソーダ等の水溶性高分子;合成ゴムラテ
ックス等の合成樹脂ラテックス;ポリビニルプチラー
ル、ポリビニルクロライド等の有機溶剤可溶性樹脂;更
には分散剤、蛍光染料、pH調整剤、消泡剤、潤滑剤、
防腐剤、界面活性剤等の各種添加剤を挙げることが出来
る。該塗工剤は、公知の手法(例えば、ロールコースタ
ー法、フレードコーター法、エアナイフコーター法)に
より、通常10〜400g/m2 程度(乾燥塗工量)の
量を基材上に塗工する。好ましくは100〜300g/
2 程度(乾燥塗工量)塗工する。
【0009】請求項3に記載のインクジェット用塗工剤
は、請求項1又は2において、前記吸水性ポリウレタン
の吸水率が150wt%〜2000wt%、好ましくは
250wt%〜2000wt%の脂肪族系ポリウレタン
である構成を有している。これにより、請求項1又は2
に記載の作用に加えて、耐水性を向上させることができ
るとともに、インクの吸収力に優れ、インクの吸収容量
を向上させるという作用を有する。
【0010】ここで、脂肪族系ポリウレタンの具体例と
しては、アリコート(明光化学株式会社製)、テコフィ
リック(サメジック株式会社製)、テトラコート(アド
キャム株式会社製)等が用いられる。脂肪族系ポリウレ
タンの溶剤としては、テトラヒドロフラン,酢酸エチ
ル、メチルセロソルブ,シクロヘキサノン等が好適に用
いられる。またこれらの溶剤は混合して用いてもよく、
これらを用いることにより沸点等を調整することが可能
で有り、塗工加工性を一段と向上させることができる。
該ポリウレタン溶液の粘度は200〜800cPに調整
すると流動開始温度を低くすることができ塗工特性を向
上させることができる。脂肪族系ポリウレタンの吸水率
が、150wt%未満になるにつれ表面にスキン層が生
じ吸水量を低下させるという傾向が現れだし、また、2
000wt%を越えるにつれ耐水性が低下し塗工層が雨
等の水に溶けだし易いという傾向が現れだしいずれも好
ましくない。
【0011】請求項4に記載のインクジェット用塗工剤
は、請求項1乃至3の内いずれか1項において、グリシ
ジル化合物又はその誘導体を前記吸水性ポリウレタンに
対し0.1〜10重量%好ましくは0.2〜5重量%含
有した構成を有している。これにより、請求項1乃至3
の内いずれか1項に記載の作用に加え、染料や水溶性高
分子を含有するインク等に対するカチオン性により親和
性を有しインクのゲル化を促進させるとともに、インク
の保持性を向上させ耐水性を向上させるという作用を有
する。また、吸水性ポリウレタンと充填剤とのバインダ
として機能し塗工層の剥離を防止することができるとい
う作用を有する。ここで、グリシジル化合物又はその誘
導体としては、グリシジルエーテル類を用いることが出
来る。グリシジルエーテル類としては、アリルグリシジ
ルエーテル,ブチルグリシジルエーテル,フェニルグリ
シジルエーテル,2−エチルヘキシルグリシジルエーテ
ル,sec−ブチルフェノ−ルグリシジルエーテル,2
−メチルオクチルグリシジルエーテル,グリシドール,
トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル,ネオ
ペンチルグリコールジグリシジルエーテル,グリセロー
ルポリグリシジルエーテル,グリセロールジグリシジル
エーテル,グリセロールトリグリシジルエーテル,ポリ
プロピレングリコールジグリシジルエーテル,エチレン
グリコールジグリシジルエーテル,ポリエチレングリコ
ールジグリシジルエーテル,ソルビトールポリグリシジ
ルエーテル等が用いられる。なかでも粘度が100〜3
00cPでカチオン性を有する脂肪族系のポリグリシジ
ルエーテルが好適に用いられる。
【0012】グリシジルエーテル類の添加量が吸水性ポ
リウレタンに対し0.8重量%よりも少なくなるにつ
れ、記録媒体のシート類、特に合成樹脂フイルム等から
なる記録媒体、例えばポリ塩化ビニルやポリエチレンテ
レフタレート等との密着性が低下する傾向が生じ易いう
えアニオン系のインクの発色力が低下するという傾向が
生じ易く、また、1.5重量%よりも多くなるにつれ画
像が滲みやすくなる傾向が生じ易いうえ表面にクレイズ
が発生しやすいという傾向が生じ易いので好ましくな
い。特にグリシジルエーテル類の添加量が吸水性ポリウ
レタンに対し0.1重量%未満または3重量%を越える
につれこの傾向が著しいので好ましくない。グリシジル
エーテル類の誘導体としては、3−ファンクショナルエ
ポキシ又はグリシジルアミンが用いることができる。グ
リシジルエーテル類の代わりにヘキサメチレンジイソシ
アネートも用いることが出来る。該添加量はグリシジル
エーテル類と同量が用いられる。
【0013】請求項5に記載のインクジェット用記録媒
体は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載のインク
ジェット用塗工剤がシート材の少なくとも1面に10〜
400g/m2 好ましくは100〜300g/m2 で塗
工処理された塗工層を有している構成を有している。こ
れにより、インクが速やかにその内部に吸収され、4色
からなる原色の記録液が短時間内に同一箇所に重複し
て、例えば、8〜15m2 /min噴射されても記録液
の滲み現象や流れを防止し、高解像度の鮮明な画像を与
えるという作用を有する。また、耐水性、耐候性双方と
も優れた特性を発揮することが出来るという作用を有す
る。更に、屋外にて使用する場合にも保護フイルムお用
いることなしに使用でき、日光に暴露されても変色を防
ぎ長時間使用することができる。
【0014】ここで、塗工層の塗工剤は10g/m2
満になるにつれ画像が滲み、インクが流れるという傾向
が表れだし、また400g/m2 よりも多くなるにつれ
塗工層にクレイズが生じやすく剥離し易くなるという傾
向が表れだすのでいずれもこのましくない。記録媒体の
ベース基材のシート材としては、紙または熱可塑性合成
樹脂フィルムやシートが用いられる。紙の場合はサイズ
剤無添加あるいは適度なサイジングを施した紙で、填料
は含まれても、また含まれなくてもよい。また、熱可塑
性合成樹脂フィルムやシートの場合はポリエチレンテレ
フタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリエチルメタクリエート、酢酸セルロース、
ポリエチレン、ポリカーボネート等の透明フィルムやシ
ート若しくは白色顔料の充填あるいは微細な発泡による
白色不透明なフィルムが使用される。充填される白色顔
料としては、例えば、酸化チタン、酢酸カルシウム、炭
酸カルシウム、シリカ、クレー、タルク、酸化亜鉛等の
多くのものが使用される。また、紙の表面にこれらの該
合成樹脂フィルムを貼り合わせたり溶融樹脂によって加
工したいわゆるラミネート紙等も使用可能である。これ
らの樹脂フィルムやシートの表面とインク受理層の接着
を改善するための下引層やコロナ放電加工等が施されて
いてもよい。
【0015】記録媒体のベース基材上に塗工されただけ
のものは、そのままでも使用出来るが、例えばスーパー
カレンダー、グロスカレンダーなどで加熱及び/又は加
圧下ロールニップ間を通して表面の平滑性を与えること
も可能である。この場合スーパーカレンダー加工による
過度な加工は、折角形成された粒子間の空隙によるイン
ク吸収性を低下させることになるので加工程度は制限さ
れることがある。
【0016】水性インクとしては着色剤及び水性、溶
媒、その他の添加剤からなる。着色剤としては直接染
料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料あるいは食品用
色素等の水溶性染料が好ましく用いられる。塗工方法と
しては、サイズプレス、ゲートロール、ロールコータ
ー、ブレードコーター、エアーナイフコーター、グラビ
アコーター、バーコーター、フラッシュコーター、チャ
ングレックスコーター、カーテンコーター等の装置を使
用することが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態のインクジェット用塗工剤及びそれを用いたインク
ジェット用記録媒体について、以下説明をする。 〈インクジェット用塗工剤〉本実施の形態のインクジェ
ット用塗工剤として、次の原料を用いて調整したインク
ジェット用塗工剤を作製した。 a.脂肪族ポリウレタン(アリコート 明光化学) 45重量部 b.エポクシ(ポリグリシジルエーテル類)(YH−325 國都化学) 1重量部 c.シリカ混合物(固形分重量) 10重量部 平均粒径6〜9μm(ミズカシール,水沢竹カル) 37重量% 光拡散用シリカ:平均粒径10〜15μm(OK−412 ビワイケ) 18.5重量% 多孔性シリカ:平均粒径10〜22μm(シリカ606,東洋化学) 44.5重量% 〈インクジェット記録媒体〉上記で得られたインクジェ
ット用塗工剤をベース基材として、厚み100μmのポ
リエチレンテレフタレート(以下、PETという)、ポ
リ塩化ビニル(以下、PVCという)のフイルムを準備
し、そのフイルム上に100〜300g/m2 となるよ
うに流延工法のコーターで塗布した。次いで、ドライチ
ャンバーで80℃で3〜5分間乾燥させてインクジェッ
ト用記録媒体を得た。塗工層の厚みを測定したところ3
0μmであった。
【0018】
【実施例】(実施例1,2)上記方法で得られたインク
ジェット用記録媒体を用い、次の評価試験を行った。そ
の結果を(表1)に示した。評価試験は武藤社製のRJ
−1300インクジェットプリンタでカラー出力したも
のを試験片として用いて行った。 (1)流水テスト:10cm×10cmに裁断した試験
片を25℃の水を入れた容器に固定した後、水を2分間
スターラーで攪拌した後、試験片を取り出し乾燥後、試
験片の画像の流れの有無を目視で確認した。 (2)紫外線テスト:25mm×25mmに裁断した試
験片をカーボンアークに100時間爆露した後、試験片
の黄変変化と表面のクレイズを目視で確認した。この時
の温度は63°Cであった。 (3)保管テスト:25mm×25mmに裁断した試験
片10枚を3分の1の水を入れたガラス容器に密閉状態
で75℃で72時間加熱後、試験片の塗工層の剥離、黄
変、画像の流れを目視で確認した。 (4)付着性テスト:10cm×10cmに裁断した試
験片の画像面にセロハンテープを貼りつけた後、180
°の角度で剥離したときの画像の剥がれ具合を目視で確
認した。 (5)吸収テスト:試験片を1270mm幅を用い、イ
ンクジェットプリンタとして、噴射量35m2 /min
で出力し、画像の滲み、流れを目視で確認した。 (6)現象力テスト:試験片を1270mm幅を用い、
インクジェットプリンタとして、噴射量35m2 /mi
nで出力し、画像の原画との発色を目視で相対比較し確
認した。
【0019】(比較例1)次の原料を用いて調整してイ
ンクジェット用塗工剤を作製した。 a.ポリビニルアルコール(RP−30 クラレ社製) 40重量部 b.マイクロシリカ (P−50 水沢社製) 40重量部 c.ポリエチレンイミン(P−1000 日本触媒社製) 20重量部 得られた塗工剤を用い、実施例1,2と同様のベース基
材で、かつ同一の条件で塗工層を形成させてインクジェ
ット用記録媒体を得、実施例と同一の条件で評価試験を
行った。その結果を(表1)に示した。 (比較例2)次の原料を用いて調整しインクジェット用
塗工剤を作製した。 a.ポリビニルアルコール(RP−30 クラレ社製) 45重量部 b.マイクロシリカ(F−17 東洋化学社製) 40重量部 c.ポリエチレンイミン(PNF−70 日幸社製) 10重量部 d.紫外線防止剤 ULS−635 一方社製) 5重量部 得られた塗工剤を用い、実施例1,2と同様のベース基
材で、かつ同一の条件で塗工層を形成させてインクジェ
ット用記録媒体を得、実施例と同一の条件で評価試験を
行った。その結果を(表1)に示した。
【表1】 この(表1)から明らかなように、本実施例品はPV
C,PETいずれも流水テストで極めて高い評価を有し
ていた。また、紫外線テストでは比較例1,2が促進紫
外線テスタでテストを行ったところ100時間で表面層
が黄変してしまうが、本実施例品は100時間でも表面
層に変色が全然認められなかった。保管テストでは、比
較例1,2の表面層の剥離が生じまた変色が認められた
が、本実施例品は極一部に極めて少量の剥離が認められ
たが、変色は全然認められなかった。
【0020】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、記録媒体のベ
ース基材である合成樹脂フィルムとの接着性に優れ塗工
層の剥離を防ぐことが出来る。また塗工層の耐水性や耐
久性を向上させることが出来る。請求項2の発明によれ
ば、シリカ混合物を含有しているので塗工層の高吸水
性、高発色性、耐水性を向上させるとともに記録媒体の
ベース基材との密着性を向上させることが出来るととも
に、シリカ混合物を含有しているので電飾用に使用する
際、極めて出力の表現が実画に近く画像を得ることが出
来る。脂肪族ポリウレタンを含有しているので、インク
の水分によりエマルジョン化され吸収力を向上させるこ
とができる。また、塗工層にエマルジョン状態でインク
を吸収するのでインクの吸収容量に優れ、インクがイン
クジェット用記録媒体から流れ出したり滲んだりするの
を防ぐことが出来るとともにドットの周辺が滑らかでド
ットの濃度が濃く鮮明性を向上させることができる。ま
た、溶剤系の吸水性ポリウレタンを用いた場合は耐水性
を著しく向上させることが出来るとともに、インクの水
分によりエマルジョン化され吸収力を向上させることが
出来る。溶剤による共沸点の調整により乾燥速度を加減
することができるので、従来の水溶液系樹脂よりはるか
に加工速度が早く生産性を高めることが出来るととも
に、ベース基材の適用種類を広げることができる。また
撥水性の溶剤系なので耐水性を著しく向上させることが
できる。請求項3の発明によれば、請求項1又は2に記
載した発明の効果に加えて、インクの吸収力に優れ、イ
ンクの吸収容量を向上させることができる。また、イン
クの吸収率が極めて高いためインクの染料や高分子化合
物の種類に関係なく使用できるとともに、吸収能力が大
きいため各種のインクジェットプリンタでも使用出来、
汎用性に優れる。請求項4の発明によれば、請求項1乃
至3の内いずれか1項に記載した効果に加えて、染料や
水溶性高分子を含有するインク等に対するカチオン性に
より親和性を有しインクのゲル化を促進させるととも
に、インクの保持性を向上させ耐水性を向上させること
ができる。グリシジル化合物やその誘導体はカチオンを
有しているため、アニオン系のインクに特別発色力を向
上させることができる。ベース基材であるPVC,PE
Tとの付着性を向上させることができるとともに塗工層
の厚みを増すことができインクの噴出量の多い大型のイ
ンクジェットプリンタにも好適に使用することが出来
る。請求項5の発明によれば、種々のベース基材に用い
ることが出来、例えばクロス,紙,PET,合成紙,P
VCまで素材に上面塗工層を作ることができる。特に懸
垂幕,電飾用F.Fシートの上面にも塗工することがで
き広告用の素材としてインクが速やかに塗工層に吸収さ
れ、4色からなる原色の記録液が短時間内に同一箇所に
重複して噴射されても記録液の滲み現象や流れを防止
し、高解像度の鮮明な画像を与えることができる。ま
た、耐水性、耐候性双方とも優れた特性を発揮すること
が出来る。更に、屋外にて使用する場合にも保護フイル
ムお用いることなしに使用でき、日光に暴露されても変
色を防ぎ長時間使用することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水性ポリウレタンを含有することを特徴
    とするインクジェット用塗工剤。
  2. 【請求項2】(a)前記吸水性ポリウレタンを全塗工剤
    の15〜90重量%と、(b)平均粒径が6〜9μmの
    シリカを10〜30wt%と、平均粒径が10〜15μ
    mの光拡散用シリカを15〜40wt%と、平均粒径が
    10〜22μmの多孔性シリカを15〜40wt%と、
    からなるシリカ混合物を全塗工剤の固形分重量比で10
    〜80重量%と、 を含有していることを特徴とするインクジェット用塗工
    剤。
  3. 【請求項3】前記吸水性ポリウレタンの吸水率が250
    wt%〜2000wt%の脂肪族系ポリウレタンである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェッ
    ト用塗工剤。
  4. 【請求項4】グリシジル化合物又はその誘導体を、前記
    吸水性ポリウレタンの0.1〜10重量%好ましくは
    0.2〜5重量%含有していることを特徴とする請求項
    1乃至3の内いずれか1項に記載のインクジェット用塗
    工剤。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の
    インクジェット用塗工剤がシート材の少なくとも1面に
    10〜400g/m2 好ましくは100〜300g/m
    2 で塗工処理された塗工層を有していることを特徴とす
    るインクジェット用記録媒体。
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WO2003097369A1 (fr) * 2002-05-15 2003-11-27 Kiwa Chemical Industry Co., Ltd. Stratifie pour impression, procede d'impression et matiere imprimee correspondants
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