JPH11245429A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JPH11245429A
JPH11245429A JP4738098A JP4738098A JPH11245429A JP H11245429 A JPH11245429 A JP H11245429A JP 4738098 A JP4738098 A JP 4738098A JP 4738098 A JP4738098 A JP 4738098A JP H11245429 A JPH11245429 A JP H11245429A
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JP
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ink
ink storage
storage unit
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recording apparatus
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Application number
JP4738098A
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English (en)
Inventor
Toru Yakushiji
徹 薬師寺
Tadashi Mizoguchi
忠志 溝口
Junichi Suetsugu
淳一 末次
Hitoshi Minemoto
仁史 峯本
Hitoshi Takemoto
人司 竹本
Kazuo Shima
和男 島
Yoshihiro Hagiwara
良広 萩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niigata Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Niigata Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 別途攪拌手段を設けることなく、トナーが均
一に分散した記録用インクの状態を維持する。インク貯
蔵部でのトナーの残留防止してインク消費を抑える。 【解決手段】 記録用インクの循環経路を有するインク
ジェット式記録装置において、インク貯蔵部の底部が、
その底面に近づくに従い貯蔵部内部の横断面積を小さく
し、インク貯蔵部の底部の内側を曲面で形成した。ま
た、循環経路とインク貯蔵部との接合位置を特徴的に配
置して、インク貯蔵部内に一定の流れが生じるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
記録装置に係り、特にインク貯蔵部を有するインクジェ
ット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録装置は、記録紙背
面に設けた平面電極と、これに対向した記録電極間に電
圧を印加し、発生した電界の静電力により記録用インク
を飛翔させて記録を行うものである。このインクジェッ
ト式記録装置で使用される記録用インクは、微小のトナ
ーがインク溶媒中に均一に分散していることが要求され
る。
【0003】従来はトナーの均一な分散を確保するた
め、インク貯蔵部にヒータを設け非印字時にはキャリッ
ジを揺動させる構成や(例えば特開昭60−23296
2公報)、インク貯蔵部を2つ設けて一のインク貯蔵部
にモータ駆動の攪拌手段を設ける構成(例えば特開平5
ー261934公報)が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電源OFFの
状態ではキャリッジの揺動や攪拌手段の動作を継続させ
ることができない。そのため記録インク中のトナーは沈
殿してインク貯蔵部の底面や側面付近で凝集し堆積して
しまう。このように凝集し堆積してしまったトナーは、
電源投入後攪拌してもすぐに均一に分散させることはで
きずインク貯蔵部にトナーを残留させてしまうという不
都合があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、特にインク貯蔵部の内部でのトナー堆積を防
止するとともに記録用インクの状態を一様に保持するこ
とのできるインクジェット式記録装置を提供すること
を、目的とする。本発明は、さらに電源投入時の初期状
態から記録用インクを均一に分散させて、高品質の印字
を維持できるインクジェット式記録装置を提供すること
をもその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載のインクジェット式記録装置では、記
録用インクで満たされたインク室を内蔵してパルス電圧
をかけることにより記録用インクをノズルから射出して
記録を行うヘッド部と、このヘッド部内のインク室に供
給する記録用インクを貯蔵するインク貯蔵部と、このイ
ンク貯蔵部とヘッド部内のインク室との間を結んで記録
用インクを循環させる循環用ポンプを備えた循環経路と
を備え、インク貯蔵部の底部が、その底面に近づくに従
いこのインク貯蔵部の内部の横断面積が連続して小さく
なるように形成した、という構成を採っている。
【0007】インク貯蔵部に戻された記録用インクに含
まれるトナーは、記録用インクの循環で自然に発生する
多少の動きを伴いながら、その自重によってインク貯蔵
部の底面方向に沈殿していく。その際トナーは、インク
貯蔵部の横断面積が連続して小さくなるように形成され
た側面をすべりインク貯蔵部の側面の途中に留まらせる
ことがない。
【0008】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
インク貯蔵部の底部の内側を曲面をもって形成し、請求
項3記載の発明ではそれを特に凹曲面で形成した、とい
う構成をとっている。
【0009】このインク貯蔵部の側面が曲面で形成され
たことにより、インク貯蔵部内のインクの動きがスムー
ズになる。また、すみとなる部分がなくなることから、
インクに含まれるトナーがインク貯蔵部内の一部に凝集
し堆積するおそれがない。さらに、内部の横断面積が連
続して小さくなるように形成されたインク貯蔵部の側面
によって、自重で底面方向に沈殿していくトナーをイン
ク貯蔵部の側面のみならず、すみの部分にも留まらせる
ことがない。
【0010】請求項4記載の発明では、インク貯蔵部の
内部にある複数の面のうち、インク貯蔵部の底部の内側
で隣り合う少なくとも2つの面の境界を凹曲面で形成し
た。
【0011】このようにインク貯蔵部の底部の内側で隣
り合う2つの面を凹曲面として略直方体の形状のインク
貯蔵部でありながら、トナーがインク貯蔵部のすみに堆
積しないようにした。インク貯蔵部の記録用インクの内
容量を確保し、インクジェット式記録装置への収まり考
慮しつつ、記録用インク内に含まれるトナーをインク貯
蔵部に留まらせることがない。
【0012】請求項5記載の発明ではインク貯蔵部の底
部の内側にある複数の面のうち隣り合う3つの面から構
成されるコーナー部分を凹曲面で形成した、という構成
を採っている。
【0013】このようにすることでインク貯蔵部が直方
体や立方体で形成される場合であっても記録用インクの
なめらかで自由な動きを確保することができる。また、
すみとなる部分が形成されないためインク貯蔵部内にト
ナーが残留することがない。
【0014】そして、請求項6記載の発明では 請求項
1から5記載の各発明のインク貯蔵部の底部の内側が、
前記インク貯蔵部内の記録用インクに含まれて、自重で
沈降するトナーを前記インク貯蔵部の底面と循環経路が
接合する場所へ案内する曲面で形成した、という構成を
採った。
【0015】このようなインク貯蔵部の側面によって、
自重で底面方向に沈殿していくトナーをインク貯蔵部の
側面のみならず、すみの部分にも留まらせることがな
く、請求項1乃至5と同様の効果を得ることができる。
【0016】請求項7から請求項17記載の各発明はイ
ンク貯蔵部の底部の内側の曲面又は底部の形状に関する
発明である。
【0017】請求項7乃至請求項10記載の各発明は、
インク貯蔵部の内側の曲面のカーブは、インク貯蔵部の
一方向の縦断面において略円弧状、略楕円弧状、二次曲
線状又は指数関数曲線形状としてあらわれるような曲面
で形成されている。
【0018】請求項11記載の発明は、インク貯蔵部の
内側の一方向の縦断面が直線で表れるような曲面で形成
した。これは、逆錘体のような場合である。水平方向に
曲面が形成されるが、縦断面からみたときにはインク貯
蔵部の側面が直線で表される。
【0019】これによりインク貯蔵部底部の内側を、イ
ンクジェット式記録装置が使用する記録用インクの種
類、そのインクに含まれるトナーの粒子の大きさ、イン
ク貯蔵部の大きさ、インクジェット式記録装置のインク
消費量、循環する記録用インクの量などに応じて適宜決
定できるようにした。このような条件に適したカーブを
選択することによってインク貯蔵部内にトナーを残留さ
せることなく、記録用インクの攪拌、循環、消費が確保
されることとなる。
【0020】請求項12乃至請求項17記載の各発明
は、インク貯蔵部の底部の立体の形状が、略半球形状、
略半楕円形状、略すり鉢形状、略逆円錐形状、略逆角錐
形状、漏斗形状に形成した、という構成を採った。
【0021】インクジェット式記録装置に納められるイ
ンク貯蔵部の形状は、その容積比やインクジェット式記
録装置内での収まりを考慮して決定される。その様々な
場合であっても、上記のような形状を採用することによ
り請求項7から11までのインク貯蔵部と同様の効果が
期待できる。
【0022】一方、請求項18記載の発明は、請求項1
記載の発明のインク貯蔵部の底部の内側を、凸曲面で形
成し、請求項19では、その凸曲面のカーブがインク貯
蔵部の一の縦断面ではエクスポネンシャルカーブとして
表れるように形成した、という構成を採った。このよう
にインク貯蔵部の底部の曲面は凹曲面には限られない。
【0023】ここでは流体に対する抵抗が最小である特
性を考慮して、エクスポネンシャルカーブを採用した。
これにより、インク貯蔵部は記録用インクをスムーズに
循環させることができる。
【0024】請求項20から22の各発明は、送り管路
とインク貯蔵部の接合位置と戻り管路とインク貯蔵部の
接合位置に関する発明である。
【0025】ここで循環経路は、インク貯蔵部からイン
ク室へ記録用インクを送り出す送り管路と、インク室か
らインク貯蔵部へ記録用インクを戻す戻り管路とを有す
る。送り管路はインク貯蔵部とその底面で接合し、戻り
管路もインク貯蔵部の底面又は側面で接合している。
【0026】本願発明における送り管路は、記録用イン
クを所定の勢いをもってインク貯蔵部内へ送る。この記
録用インクのトナーは、多少の動きをもってインク貯蔵
部内を浮遊する。循環経路が動作中のときには、トナー
は絶えず揺り動かされるためなかなか沈殿してくること
はない。
【0027】しかし一旦電源が停止されるとインク貯蔵
部内の記録用インクの動きが全くなくなるため、トナー
はその自重によってインク貯蔵部の底面方向へ沈殿して
いく。このトナーは請求項1から19に記載された各発
明によって、インク貯蔵部の側面、すみの部分、コーナ
ー部分に留まることなくインク貯蔵部の底部へと沈殿し
ていく。
【0028】請求項20記載の発明は 前記送り管路と
前記インク貯蔵部との接合の位置が、前記戻り管路と前
記インク貯蔵部との接合の位置とは異なるように配置し
た、という構成を採っている。
【0029】このような配置にすることによりインク貯
蔵部内では記録用インクの渦巻き状の流れが生じる。こ
の流れは、請求項1から19までの各発明にかかるイン
クジェット式記録装置によってインク貯蔵部の底部に案
内されたトナーを攪拌する。
【0030】逆に、このような流れの生じる場所にトナ
ーを案内するようなインク貯蔵部によれば、沈殿する
(沈殿した)トナーは強制的に攪拌され均一に分散させ
られる。
【0031】また、インク貯蔵部に「すみ」や「かど」
のようなトナーが残留する部分をなくしたため、別途攪
拌手段を設けなくても、記録用インクのトナーの全部を
攪拌することができ常に均一な分散状態を保てる。
【0032】これに関し、請求項21記載の発明では、
送り管路はインク貯蔵部の略中央で接合するとともに、
戻り管路はインク貯蔵部の側面付近で接合するように配
置した。
【0033】インク貯蔵部の側面付近の戻り管路から戻
された記録用インクは、その側面に沿って回転し、その
略中央に設けられた送り管路に吸い込まれてインク貯蔵
部内に渦巻き状の流れを起こす。この流れは、電源投入
開始後すぐに生じるため記録用インクは直ちに攪拌さ
れ、動作初期に記録用インクのトナーは均一に分散す
る。
【0034】また、戻り管路をインク貯蔵部の側面付近
に設けたことによりインク貯蔵部の側面を利用して、強
制的な攪拌に適した渦巻き状の流れを生じさせることが
できる。一方送り管路を略中央に設けたことでインク貯
蔵部内の渦巻き状の流れの勢いを保って十分に攪拌され
た均一な記録用インクをインクヘッドに送ることができ
る。
【0035】請求項22記載の発明では、送り管路とイ
ンク貯蔵部との接合の位置が、戻り管路とインク貯蔵部
との接合の位置と点対称の位置に配置した、という構成
を採っている。
【0036】この配置によれば、インク貯蔵部内では、
戻り管路から戻される記録用インクの流れと、送り管路
からヘッド部へ送られる記録用インク流れがお互いに干
渉しあうことなく、その勢いを保ってインク貯蔵部内を
動き記録用インクを強制的に攪拌する。
【0037】次に請求項23及び24記載の各発明は、
戻り管路のうちインク貯蔵部と接して記録用インクを流
し入れる部分となるインク流出端部の配置に関する発明
である。インク流出端部とは、インク貯蔵部に連絡する
戻り管路の端部であって、記録用インクが流れ出す部分
である。
【0038】請求項23記載の発明は、インク貯蔵部と
接合して記録用インクを流入する戻り管路のインク流出
端部が、記録用インクがインク貯蔵部へ斜めに流入する
ように一定の傾斜をもってインク貯蔵部と接合する、よ
うに構成した。
【0039】傾斜を持たせることで戻り管路のインク流
出端部から戻される記録用インクの流れに方向をもた
せ、インク貯蔵部内で渦巻き状の流れが起きやすいよう
にした。
【0040】請求項24記載の発明では、この戻り管路
のインク流出端部は、記録用インクがインク貯蔵部へ斜
めに流れ出すように一定の傾斜をもってインク貯蔵部に
突設している。このインクが流れ出すインク流出端部は
インク貯蔵部の底面と同一の面でもよい。
【0041】請求項23のように傾斜を持たせるととも
に、突設させることで、インク貯蔵部に戻される記録用
インクの流れに傾きと高さ(ポテンシャル)を与えて、
より強い流れを起こしてインク貯蔵部内の記録用インク
を強制的に強く攪拌する。これらにより、前述した目的
を達成しようとするものである。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の一実施態様を図
をもって説明する。
【0043】図1は、本発明のインクジェット式記録装
置の概略図である。インク貯蔵部3とヘッド部2に内蔵
されるインク室1は循環経路4によって連絡する。記録
用インクは、循環用ポンプ41の動作によりインク貯蔵
部3から送り管路42を経てインク室1に流入し、イン
ク室1から戻り管路43を経て戻り管路のインク流出端
部44の口からインク貯蔵部3の内部に流れ込む。この
循環経路に沿って記録用インクはインクジェット式記録
装置内を循環する。
【0044】インク室1内では図1に示した矢印のよう
に記録用インクの流れが発生する。記録用インク5の一
部は印字の際にトナー53と共に飛翔し記録用インクの
全体量は減少していくが、インクジェット式記録装置内
を循環するインクの搬送量は循環用ポンプ41によって
一定に保たれる。電源ON状態のときには常時循環用ポ
ンプ41は動作し記録用インクは循環する。
【0045】ここで、ヘッド部2内には開口部24を有
するインク室1と、記録用インクに含まれるトナー53
を電気泳動現象により開口部24付近に集める泳動電極
23と、パルス電圧を印加することによりトナー53を
記録媒体に吐出するように対向して配置された平面電極
21と記録電極22とが備えられている。このようなイ
ンクジェット式記録装置では、トナーが帯びる電荷が一
定でなければならず、トナーが凝集している場合には高
品質の印字をすることができない。
【0046】図2には図1に示すインク貯蔵部3の縦断
面に基づく説明図である。インク貯蔵部3が、その内部
の横断面積が底面に向かって近づくに従い小さくなるよ
うに形成されている。横断面とは、記録用インクの液面
に対して平行な方向をいう。図2のようにaからdの各
断面は底面に向かって小さくなり、それらに形成される
インク貯蔵部の側面の接線αは底部下方で交わる。すな
わち、底面に近づきながら、横断面a,b,c,dをそ
れぞれ得た場合の断面積は、a>b>c>dとなる。こ
のように形成されたインク貯蔵部3の側面は、自重で底
面方向へ沈殿していくトナーをインク貯蔵部に留めるこ
とがない。また、図2ではインク貯蔵部3の内部の横断
面積が底面に向かって近づくに従い小さくなるように形
成されたインク貯蔵部の底部31を曲面で形成した。
【0047】インク貯蔵部に戻された記録用インクに含
まれるトナーは、記録用インクの循環で自然に発生する
多少の動きを伴いながら、その自重によってインク貯蔵
部の底面方向に沈殿していく。その際トナーは、インク
貯蔵部の横断面積が連続して小さくなるように形成され
た側面をすべりインク貯蔵部の側面の途中に留まらせる
ことがない。インク貯蔵部の底部31を曲面で形成し
た。これにより、記録用インクはインク貯蔵部側面の抵
抗を受けることなく動くことができる。また、トナーが
留まってしまうような「すみ」を排除することにより、
沈降するトナーがインク貯蔵部内部に残らないようにし
た。インク貯蔵部の「すみ」に残留されたトナーは凝集
し堆積してしまうため再度分散させることは困難だから
である。
【0048】図3には、図2に示したインク貯蔵部3の
平面図を示した。
【0049】図4(a)は、本発明のインクジェット式
記録装置のインク貯蔵部底部内側の曲面の他の一例を表
す平面図であり、(b)はA−A縦断面図を、(c)に
はB−B断面図を示した。ここでは、インク貯蔵部3の
底部にある複数の面のうち、隣り合う2つの面の境界を
凹曲面で形成した。これにより、インク貯蔵部の全体を
容積率のよい立方体で形成した場合であってもインク貯
蔵部3内にトナーが残留することはない。
【0050】また図5には、コーナー部分を凹曲面で形
成した図4のインク貯蔵部3のC−C線に沿って見た部
分端面図を示す。コーナー部分とはインク貯蔵部底部を
構成する面のうち隣り合う3つの面が構成する部分をい
う。コーナー部分には特に微細なトナーが残留しやす
い。一旦すみに残ったトナーは、凝集し、より多くのト
ナーをインク貯蔵部3内に残留させるきっかけとなるか
らである。
【0051】インク貯蔵部3のインク容量の容積率や収
まりを考慮した場合には立方体又は直方体であることが
要求されることも多く、このような場合には少なくとも
コーナー部分32を凹曲面で構成することにより、イン
ク貯蔵部3内のトナー残留を防止できる。このコーナー
部分32は、比較的四角い曲面でも、ボウルのような丸
い曲面であってもよい。
【0052】ここで、インク貯蔵部の底部31の内側の
曲面は、インク貯蔵部3内の沈降する記録用インクのト
ナーを前記インク貯蔵部の底面と循環経路が接合する任
意の場所へ案内する。この曲面によりインク貯蔵部3内
で沈降するトナーは、インク貯蔵部の側面に残留するこ
となく循環経路からインクヘッドへ案内される。
【0053】図6は、インク貯蔵部の内側曲面に形成さ
れたカーブを表す縦断面図である。
【0054】インク貯蔵部の底部の内側の曲面に形成さ
れたカーブの例を縦断面図にそれぞれ示した。縦断面と
はインク貯蔵部3内の記録用インク5の液面と垂直の方
向をいうが、縦方向又は横方向のいずれか一方のカーブ
についての断面である。したがって、これらが断面に表
れる形状の回転体である必要はない。
【0055】この図6では、インク貯蔵部の底部内側の
曲面に形成されたカーブが略円弧状である。このカーブ
は略楕円状であっても、又は底面の高さ位置をy=0と
した二次曲線状、指数関数曲線状(べき関数)、で表さ
れるカーブであってもよい。
【0056】インク貯蔵部の底部の内側の形状は、イン
クジェット式記録装置が使用するインクの種類、そのイ
ンクに含まれるトナーの大きさ、インク貯蔵部の大き
さ、インクジェット式記録装置のインクの消費量、循環
されるインクの量等の条件を考慮して適宜決定される。
【0057】インク貯蔵部3の底部が曲面で構成される
場合には、設置を安定させるため筒状固定部材34で支
える。この筒状固定部材34は、インク貯蔵部3と接着
部35で接着されインク貯蔵部3を支える。
【0058】図7は、インク貯蔵部の底部内側に形成さ
れた曲面の断面が直線で構成されるインク貯蔵部を示し
た。これは、インク貯蔵部3の内部が錐体形状となる場
合である。この場合においてもインク貯蔵部3内部は円
錐等の回転体とは限らず、インク貯蔵部の底面に近づく
に従い、インク貯蔵部の横断面積が連続して小さくなる
ような錘体であればよい。
【0059】図8から図10までは、インク貯蔵部の内
側底部に形成された立体形状を表す斜視図である。図8
はインク貯蔵部の内側の底部の形状が略半球形状を示
す。この底部は略半楕円球形状のものや、略すり鉢形状
であってもよい。図9では略逆円錐形状を、図10では
略角錐形状を示す。これには略漏斗形状を採用してもよ
い。ここで、インク貯蔵部3の底部はインク貯蔵部の側
面と底面が接する部分を含む底面付近の部分であって、
ある程度の高さ領域をもつ部分をいう。
【0060】図11には、インク貯蔵部3の内部の横断
面積が底面に向かって近づくに従い小さくなるように形
成されたインク貯蔵部の底部31を凸曲面で形成した、
インク貯蔵部3の縦断面図を示した。
【0061】自重により沈降するトナー53は、凹曲面
に限らず凸曲面によっても、トナーが留まってしまうよ
うな「すみ」を排除することができる。
【0062】図11には、インク貯蔵部の底部31の曲
面のカーブがエクスポネンシャルカーブであるものを示
した。
【0063】エクスポネンシャルカーブは流体に対して
抵抗が小さいことから、インク貯蔵部内の記録用インク
の流れの勢いは保たれ、インク貯蔵部内の記録用インク
の攪拌が十分に行われる。
【0064】図12は、インク貯蔵部内の概略図であ
り、送り管路42と戻り管路43の配置を示す図であ
る。循環経路4は、インク貯蔵部3からインク室へ記録
用インクを送り出す送り管路と、インク室1からインク
貯蔵部3へ記録用インク5を戻す戻り管路43とを有す
る。これらを介して記録用インク5は、インクジェット
式記録装置内を循環経路4(図1参照)に沿って循環す
る。
【0065】図13は図12のインク貯蔵部3の平面図
を示したものである。このインク貯蔵部3では、送り管
路42とインク貯蔵部3との接合の位置が、戻り管路4
3とインク貯蔵部3との接合の位置とは異なるように配
置されている。
【0066】インク貯蔵部3の内部で戻り管路43から
流れ込む記録用インクと、送り管路42へ送られる記録
用インクによって、インク貯蔵部3内では一定方向の記
録用インクの流れ52が生じる。この流れは、インクジ
ェット式記録装置内の循環によって自然に生じる記録用
インクの動きとは異なるものであり、インク貯蔵部内で
記録用インクを攪拌するために起こした特別の流れであ
る。
【0067】この流れは、インク貯蔵部3の底部の形状
に適するように組み合わされる。インク貯蔵部3の底部
が平らな部分を多く有するとき(底面が広く構成されて
いるとき)には底面付近で渦巻きを起こすことにより、
すみの部分にトナーを残留させることがない。また、縦
断面が円弧状、楕円弧状、二次曲線状、指数関数状、直
線状のものや底部が略半球状、略半楕球状、略すり鉢形
状、略逆円錐形状、略角錐形状、漏斗形状のインク貯蔵
部3にあっては、螺旋状の渦巻きを起こすと攪拌が効率
よく行われる。インク貯蔵部3が凸曲面で形成されてい
る場合でも螺旋状の渦巻きを起こすことができる。
【0068】インク貯蔵部の内側の形状と送り管路、戻
り管路の配置は、記録用インクの種類、循環する量、イ
ンク貯蔵部容量等を考慮して決定される。請求項20記
載の発明の構成によれば、記録用インクに含まれる又は
底部に沈降してくるトナーを巻き上げ常に均一に分散さ
せることができる。
【0069】本願発明における送り管路は、記録用イン
クを所定の勢いをもってインク貯蔵部内へ送る。この記
録用インクのトナーは、多少の動きをもってインク貯蔵
部内を浮遊する。循環経路が動作中のときには、トナー
は絶えず揺り動かされるためなかなか沈殿してくること
はない。
【0070】しかし一旦電源が停止されるとインク貯蔵
部内の記録用インクの動きが全くなくなるため、トナー
はその自重によってインク貯蔵部の底面方向へ沈殿して
いく。このトナーは請求項1から19に記載された各発
明によって、インク貯蔵部の側面、すみの部分、コーナ
ー部分に留まることなくインク貯蔵部の底部へと沈殿し
ていく。本願のインクジェット式記録装置のインク貯蔵
部3はこの流れを利用して記録用インクに含まれるトナ
ー53を攪拌する。
【0071】図12で示した配置では、送り管路42を
インク貯蔵部の略中央で接合するとともに、戻り管路4
4はインク貯蔵部3の側面付近で接合した。この配置に
よれば戻り管路43から流し込まれるインクはインク貯
蔵部3の内側面に沿ってインク貯蔵部を回転する。一
方、送り管路42はインクをインク貯蔵部3から排出す
る。この記録用インクの動きによって、インク貯蔵部3
内には渦巻き状の流れを生じさせることができる。
【0072】図14では送り管路42とインク貯蔵部3
との接合の位置が、戻り管路43とインク貯蔵部3との
接合の位置とを点対称関係の配置とした。送り管路はイ
ンク貯蔵部3から記録用インク5を排出し、戻り管路4
3はインク貯蔵部3へ記録用インク5を流し込む。これ
ら相異なる記録用インク5の流れが互いに干渉すること
なく、その勢いを保つため、最大の距離を確保したもの
である。
【0073】この送り管路42と戻り管路43の配置を
決定する場合にはインク貯蔵部3内の記録用インクの流
れ52を乱すことのないように、平面上の位置とともに
高さを変えた配置としてもよい。このようにインク貯蔵
部内の記録用インクの流れ52を確保するのは、この流
れによって記録用インクを攪拌し、インク貯蔵部内の記
録用インク5に含まれるトナーを均一に分散させるため
である。
【0074】インク貯蔵部の底部31の内側の曲面は、
記録用インクのトナーが留まってしまうような「すみ」
がないため、トナーがインク貯蔵部内部に残らない。ま
た、自重で沈降するインク貯蔵部3内の記録用インク
を、インク貯蔵部3の底面の任意の場所に案内する。す
なわち、インク貯蔵部内の記録用インクの流れ52のあ
る場所に案内される。こうして沈降したトナーはインク
貯蔵部内に残留することなく攪拌される。本願発明によ
れば、攪拌手段を別途設けることなく、記録用インク5
に含まれるトナーを全て回収し、攪拌し、均一な分散状
態を保って利用する。
【0075】図15は、戻り管路のインク流出端部とイ
ンク貯蔵部との接合を示すインク貯蔵部の縦断面図であ
る。循環経路4を構成する戻り管路43のうち、記録用
インク5が噴き出す部分である、戻り管路の記録用イン
ク流出部分44はインク貯蔵部3と接して、記録用イン
ク5をインク貯蔵部3内へ流す。
【0076】この戻り管路のインク流出端部44は、記
録用インクが前記インク貯蔵部へ斜めに流入するよう
に、即ち記録用インクの噴き出し方向が斜めになるよう
に一定の傾斜をもってインク貯蔵部3と接合する。この
ように記録用インク5の流入方向に所定の傾きをもたせ
ることで、インク貯蔵部内での記録用インクの任意の渦
巻き状の流れを発生させることができる。
【0077】図15では、一定の傾斜をもってインク貯
蔵部3と接合する戻り管路のインク流出端部44が、イ
ンク貯蔵部3の側面から突出した状態で接合する場合を
示した。このように記録用インク5の流入方向に傾きと
高さ(ポテンシャル)を与えることで、インク貯蔵部内
の記録用インクの流れ52の流れをより強めることがで
きる。しかし、この戻り管路の記録用インク流出端部4
4は、突出することなくインク貯蔵部の底面と同一面上
で接合してもよい。
【0078】送り管路42と戻り管路43、戻り管路の
インク流出端部44を上記のように配置することによ
り、インク貯蔵部3内には記録用インク5の攪拌に適し
た一定方向の流れを発生させることができる。
【0079】このように電源停止等により自重で沈殿す
るトナーは、インク貯蔵部の側面やすみの部分に残留す
ることなく、戻し管路と送り管路が起こす渦巻き状の流
れの生じる場所に導かれ、この記録用インクの流れによ
って攪拌される。トナーが残留することがないからイン
ク貯蔵部からインクヘッドへ送られる記録用インクは、
常に一定の濃度を保つ。さらに記録用インクは十分に攪
拌されるためトナーが均一に分散された状態を保つ。
【0080】これにより一旦電源が切られてインク貯蔵
部内にトナーが沈降しても、その沈降したトナーは再度
電源を投入しインク貯蔵部内の記録用インクが攪拌され
ることによって動作初期の状態から均一に分散する。従
って、インク貯蔵部からヘッド部内のインク室に送られ
る記録用インクのトナーの濃度は常に一定である。
【0081】またインク貯蔵部3内を曲面で形成したた
め、インク貯蔵部内の記録用インクの流れ52はインク
貯蔵部内で抵抗を受けることなくスムーズに流れ、その
渦巻き状の流れを維持し、インク貯蔵部内にトナーが残
留することはない。
【0082】
【発明の効果】本願発明は以上のように構成され機能す
るので、これによると、トナーはインク貯蔵部の横断面
積が連続して小さくなるように形成された側面をすべる
ため、インク貯蔵部の側面の途中やすみの部分で残留し
たり凝縮したりすることがなく、攪拌(トナーの分散)
が容易となる。従って循環経路及びインクヘッドへ送ら
れる記録用インクは分散した状態でその全部が(残留な
く)利用されることから、常に一定の濃度で印字が行わ
れ、その印字の品質を一定とすることができるという、
従来にない優れたインクジェット式記録装置を提供する
ことができる。また、インク貯蔵部の送り管路と戻り管
路によって生じさせた記録用インクの流れは記録用イン
クを攪拌しトナーを均一に分散する。この流れは電源停
止時においてインク貯蔵部底部へ沈殿したトナーをも、
強制的に攪拌することができる。これにより、記録用イ
ンクに含まれるトナーは、電源停止時等にはインク貯蔵
部底部の側面をすべりインク貯蔵部の底部に沈降する
が、電源投入後は送り管路と戻り管路によって生じさせ
た記録用インクの流れによって攪拌され、均一に分散さ
れるため、動作開始直後から一定の濃度で循環経路及び
インクヘッドに記録用インクを送ることができ、動作初
期においても高品質の印字を得ることができる。さら
に、印字記録に使用されないトナーの発生を防ぎ、トナ
ーを有効に使用して記録用インクの消費を少なくするこ
とのできる従来にない優れたインクジェット式記録装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置の概略図で
ある。
【図2】図1に示すインク貯蔵部3の縦断面に基づく説
明図である。
【図3】図2に示したインク貯蔵部3の平面図である。
【図4】本発明のインクジェット式記録装置のインク貯
蔵部底部の内側で隣り合う2つの面を凹曲面とした場合
のインク貯蔵部の(a)は平面図を、(b)はA−A断
面図を、(c)はB−B断面図である。
【図5】コーナー部分を凹曲面で形成した図4(a)の
インク貯蔵部3のC−C線から見た部分端面図である。
【図6】インク貯蔵部の内側曲面に形成されたカーブを
表す縦断面図である。
【図7】直線で構成されるインク貯蔵部の底部の縦断面
図である。
【図8】(a)はインク貯蔵部の内側底部が略半円球状
に形成されたインク貯蔵部の平面図を、(b)は縦断面
図である。
【図9】(a)はインク貯蔵部の内側底部が略逆円錐状
に形成されたインク貯蔵部の平面図を、(b)は縦断面
図である。
【図10】(a)はインク貯蔵部の内側底部が略逆角錐
状に形成されたインク貯蔵部の平面図を、(b)は縦断
面図である。
【図11】インク貯蔵部の内側曲面に形成されたエクス
ポネンシャルカーブである凸曲面を表す縦断面図であ
る。
【図12】本願発明のインクジェット式記録装置のイン
ク貯蔵部を示す概略図である。
【図13】図12のインク貯蔵部の平面図である。
【図14】送り管路とインク貯蔵部との接合の位置と戻
り管路とインク貯蔵部との接合の位置とが点対称の位置
である場合の図12のインク貯蔵部の平面図である。
【図15】戻り管路のインク流出端部とインク貯蔵部と
の接合を示すインク貯蔵部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 インク室 2 ヘッド部 21 平面電極 22 記録電極 23 泳動電極 24 開口部 3 インク貯蔵部 31 インク貯蔵部の底部 32 コーナー部分 33 蓋部材 34 筒状固定部材 35 接着部 4 循環経路 41 循環用ポンプ 42 送り管路 43 戻り管路 44 戻り管路のインク流出端部 5 記録用インク 51 記録用インク循環方向 52 インク貯蔵部内部での記録用インクの流れ 53 記録用インクに含まれるトナー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年1月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 インクジェット式記録装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
記録装置に係り、特にインク貯蔵部を有するインクジェ
ット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録装置は、記録紙背
面に設けた平面電極と、これに対向した記録電極間に電
圧を印加し、発生した電界の静電力により記録用インク
を飛翔させて記録を行うものである。このインクジェッ
ト式記録装置で使用される記録用インクは、微小のトナ
ーがインク溶媒中に均一に分散していることが要求され
る。
【0003】従来はトナーの均一な分散を確保するた
め、インク貯蔵部にヒータを設け非印字時にはキャリッ
ジを揺動させる構成や(例えば特開昭60−23296
2公報)、インク貯蔵部を2つ設けて一のインク貯蔵部
にモータ駆動の撹拌手段を設ける構成(例えば特開平5
261934公報)が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電源OFFの
状態ではキャリッジの揺動や撹拌手段の動作を継続させ
ることができない。そのため記録インク中のトナーは沈
殿してインク貯蔵部の底面や側面付近で凝集し堆積して
しまう。このように凝集し堆積してしまったトナーは、
電源投入後撹拌してもすぐに均一に分散させることはで
きずインク貯蔵部にトナーを残留させてしまうという不
都合があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、特にインク貯蔵部の内部でのトナー堆積を防
止するとともに記録用インクの状態を一様に保持するこ
とのできるインクジェット式記録装置を提供すること
を、目的とする。本発明は、さらに電源投入時の初期状
態から記録用インクを均一に分散させて、高品質の印字
を維持できるインクジェット式記録装置を提供すること
をもその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載のインクジェット式記録装置では、記
録用インクで満たされたインク室を内蔵してパルス電圧
をかけることにより記録用インクをノズルから射出して
記録を行うヘッド部と、このヘッド部内のインク室に供
給する記録用インクを貯蔵するインク貯蔵部と、このイ
ンク貯蔵部とヘッド部内のインク室との間を結んで記録
用インクを循環させる循環用ポンプを備えた循環経路と
を備え、インク貯蔵部の底部が、その底面に近づくに従
いこのインク貯蔵部の内部の横断面積が連続して小さく
なるように形成し、循環経路がインク貯蔵部からインク
室へ記録用インクを送り出す送り管路とインク室からイ
ンク貯蔵部へ記録用インクを戻す戻り管路とを有し、送
り管路とインク貯蔵部との接合の位置が戻り管路とイン
ク貯蔵部との接合の位置とは異なる、という構成を採っ
ている。
【0007】インク貯蔵部に戻された記録用インクに含
まれるトナーは、記録用インクの循環で自然に発生する
多少の動きを伴いながら、その自重によってインク貯蔵
部の底面方向に沈殿していく。その際トナーは、インク
貯蔵部の横断面積が連続して小さくなるように形成され
た側面をすべりインク貯蔵部の側面の途中に留まらせる
ことがない。
【0008】 ここで循環経路は、インク貯蔵部からイン
ク室へ記録用インクを送り出す送り管路と、インク室か
らインク貯蔵部へ記録用インクを戻す戻り管路とを有す
る。送り管路はインク貯蔵部とその底面で接合し、戻り
管路もインク貯蔵部の底面又は側面で接合している。
して、送り管路とインク貯蔵部との接合の位置が、戻り
管路とインク貯蔵部との接合の位置とは異なるように配
置にすることによりインク貯蔵部内では記録用インクの
渦巻き状の流れが生じる。この流れは、各発明にかかる
インクジェット式記録装置によってインク貯蔵部の底部
に案内されたトナーを撹拌する。
【0009】 逆に、このような流れの生じる場所にトナ
ーを案内するようなインク貯蔵部によれば、沈殿する
(沈殿した)トナーは強制的に撹拌され均一に分散させ
られる。
【0010】 また、インク貯蔵部に「すみ」や「かど」
のようなトナーが残留する部分をなくしたため、別途撹
拌手段を設けなくても、記録用インクのトナーの全部を
撹拌することができ常に均一な分散状態を保てる。
【0011】 これに関し、請求項2に係る発明では、送
り管路はインク貯蔵部の略中央で接合するとともに、戻
り管路はインク貯蔵部の側面付近で接合するように配置
した。
【0012】 インク貯蔵部の側面付近の戻り管路から戻
された記録用インクは、その側面に沿って回転し、その
略中央に設けられた送り管路に吸い込まれてインク貯蔵
部内に渦巻き状の流れを起こす。この流れは、電源投入
開始後すぐに生じるため記録用インクは直ちに撹拌さ
れ、動作初期に記録用インクのトナーは均一に分散す
る。
【0013】 また、戻り管路をインク貯蔵部の側面付近
に設けたことによりインク貯蔵部の側面を利用して、強
制的な撹拌に適した渦巻き状の流れを生じさせることが
できる。一方送り管路を略中央に設けたことでインク貯
蔵部内の渦巻き状の流れの勢いを保って十分に撹拌され
た均一な記録用インクをインクヘッドに送ることができ
る。
【0014】 請求項3に係る発明では、送り管路とイン
ク貯蔵部との接合の位置が、戻り管路とインク貯蔵部と
の接合の位置と点対称の位置に配置した、という構成を
採っている。
【0015】 この配置によれば、インク貯蔵部内では、
戻り管路から戻される記録用インクの流れと、送り管路
からヘッド部へ送られる記録用インク流れがお互いに干
渉しあうことなく、その勢いを保ってインク貯蔵部内を
動き記録用インクを強制的に撹拌する。
【0016】 次に請求項及び5に係る各発明は、戻り
管路のうちインク貯蔵部と接して記録用インクを流し入
れる部分となるインク流出端部の配置に関する発明であ
る。インク流出端部とは、インク貯蔵部に連絡する戻り
管路の端部であって、記録用インクが流れ出す部分であ
る。
【0017】 請求項4に係る発明は、インク貯蔵部と接
合して記録用インクを流入する戻り管路のインク流出端
部が、記録用インクがインク貯蔵部へ斜めに流入するよ
うに一定の傾斜をもってインク貯蔵部と接合する、よう
に構成した。
【0018】 傾斜を持たせることで戻り管路のインク流
出端部から戻される記録用インクの流れに方向をもた
せ、インク貯蔵部内で渦巻き状の流れが起きやすいよう
にした。
【0019】 請求項5に係る発明では、この戻り管路の
インク流出端部は、記録用インクがインク貯蔵部へ斜め
に流れ出すように一定の傾斜をもってインク貯蔵部に突
設している。このインクが流れ出すインク流出端部はイ
ンク貯蔵部の底面と同一の面でもよい。
【0020】 請求項4に係る発明のように傾斜を持たせ
るとともに、突設させることで、インク貯蔵部に戻され
る記録用インクの流れに傾きと高さ(ポテンシャル)を
与えて、より強い流れを起こしてインク貯蔵部内の記録
用インクを強制的に強く撹拌する。
【0021】請求項6から請求項23までの各請求項に
係る発明はインク貯蔵部の底部の形状に関する発明であ
る。 請求項記載の発明では、請求項1記載のインク貯
蔵部の底部の内側を曲面をもって形成し、請求項7に係
発明ではそれを特に凹曲面で形成した、という構成を
とっている。
【0022】 このインク貯蔵部の側面が曲面で形成され
たことにより、インク貯蔵部内のインクの動きがスムー
ズになる。また、すみとなる部分がなくなることから、
インクに含まれるトナーがインク貯蔵部内の一部に凝集
し堆積するおそれがない。さらに、内部の横断面積が連
続して小さくなるように形成されたインク貯蔵部の側面
によって、自重で底面方向に沈殿していくトナーをイン
ク貯蔵部の側面のみならず、すみの部分にも留まらせる
ことがない。
【0023】 請求項8に係る発明では、インク貯蔵部の
内部にある複数の面のうち、インク貯蔵部の底部の内側
で隣り合う少なくとも2つの面の境界を凹曲面で形成し
た。
【0024】 このようにインク貯蔵部の底部の内側で隣
り合う2つの面を凹曲面として略直方体の形状のインク
貯蔵部でありながら、トナーがインク貯蔵部のすみに堆
積しないようにした。インク貯蔵部の記録用インクの内
容量を確保し、インクジェット式記録装置への収まり考
慮しつつ、記録用インク内に含まれるトナーをインク貯
蔵部に留まらせることがない。
【0025】 請求項9に係る発明ではインク貯蔵部の底
部の内側にある複数の面のうち隣り合う3つの面から構
成されるコーナー部分を凹曲面で形成した、という構成
を採っている。
【0026】 このようにすることでインク貯蔵部が直方
体や立方体で形成される場合であっても記録用インクの
なめらかで自由な動きを確保することができる。また、
すみとなる部分が形成されないためインク貯蔵部内にト
ナーが残留することがない。
【0027】 そして、請求項10に係る発明では請求項
1乃至5の各項にかかる発明のインク貯蔵部の底部の内
側が、前記インク貯蔵部内の記録用インクに含まれて自
重で沈降するトナーを前記インク貯蔵部の底面と循環経
路が接合する場所へ案内する曲面で形成した、という構
成を採った。
【0028】 このようなインク貯蔵部の側面によって、
自重で底面方向に沈殿していくトナーをインク貯蔵部の
側面のみならず、すみの部分にも留まらせることがな
く、請求項6乃至9と同様の効果を得ることができる。
【0029】請求項11から請求項23に係る 各発明は
インク貯蔵部の底部の内側の曲面又は底部の形状に関す
る発明である。
【0030】 請求項11乃至請求項14に係る各発明
は、インク貯蔵部の内側の曲面のカーブは、インク貯蔵
部の一方向の縦断面において略円弧状、略楕円弧状、二
次曲線状又は指数関数曲線形状としてあらわれるような
曲面で形成されている。
【0031】 請求項15に係る発明は、インク貯蔵部の
内側の一方向の縦断面が直線で表れるような曲面で形成
した。これは、逆錘体のような場合である。水平方向に
曲面が形成されるが、縦断面からみたときにはインク貯
蔵部の側面が直線で表される。
【0032】 これによりインク貯蔵部底部の内側を、イ
ンクジェット式記録装置が使用する記録用インクの種
類、そのインクに含まれるトナーの粒子の大きさ、イン
ク貯蔵部の大きさ、インクジェット式記録装置のインク
消費量、循環する記録用インクの量などに応じて適宜決
定できるようにした。このような条件に適したカーブを
選択することによってインク貯蔵部内にトナーを残留さ
せることなく、記録用インクの撹拌、循環、消費が確保
されることとなる。
【0033】請求項16乃至請求項21に係る 各発明は
インク貯蔵部の底部の立体の形状が、略半球形状、略半
楕円形状、略すり鉢形状、略逆円錐形状、略逆角錐形
状、漏斗形状に形成した、という構成を採った。
【0034】 インクジェット式記録装置に納められるイ
ンク貯蔵部の形状は、その容積比やインクジェット式記
録装置内での収まりを考慮して決定される。その様々な
場合であっても、上記のような形状を採用することによ
請求項11から15までのインク貯蔵部と同様の効果
得ることができる
【0035】 一方、請求項22に係る発明は、請求項1
乃至5に係る発明のインク貯蔵部の底部の内側を、凸曲
面で形成し、請求項23に係る発明では、その凸曲面の
カーブがインク貯蔵部の一の縦断面ではエクスポネンシ
ャルカーブとして表れるように形成した、という構成を
採った。このようにインク貯蔵部の底部の曲面は凹曲面
には限られない。
【0036】 ここではエクスポネンシャルカーブを採用
した。これにより、インク貯蔵部は記録用インクをスム
ーズに循環させることができる。
【0037】 本願発明における送り管路は、インク貯蔵
部に特徴的に接合され、記録用インクを所定の勢いをも
ってインク貯蔵部内へ送る。この記録用インクのトナー
は、多少の動きをもってインク貯蔵部内を浮遊する。循
環経路が動作中のときには、トナーは絶えず揺り動かさ
れるためなかなか沈殿してくることはない。
【0038】 しかし一旦電源が停止されるとインク貯蔵
部内の記録用インクの動きが全くなくなるため、トナー
はその自重によってインク貯蔵部の底面方向へ沈殿して
いく。
【0039】この沈殿をしてゆく トナーは請求項6から
23に記載された各発明によって、インク貯蔵部の側
面、すみの部分、コーナー部分に留まることなくインク
貯蔵部の底部へと沈殿していく。
【0040】そして、送り管路とインク貯蔵部との接合
の位置が、戻り管路とインク貯蔵部との接合の位置とは
異なるように配置にすることによりインク貯蔵部内では
記録用インクの渦巻き状の流れを生じさせ、この流れが
インク貯蔵部の底部に案内されたトナーを撹拌する。
【0041】すなわち、 このような流れの生じる場所に
トナーを案内するようなインク貯蔵部と、このインク貯
蔵部と特徴的に接合された送り管路と戻り管路とによれ
ば、沈殿する(沈殿した)トナーは強制的に撹拌され均
一に分散させられることとなる。
【0042】 これらにより、前述した目的を達成しよう
とするものである。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の一実施態様を図
をもって説明する。
【0044】 図1は、本発明のインクジェット式記録装
置の概略図である。インク貯蔵部3とヘッド部2に内蔵
されるインク室1は循環経路4によって連絡する。記録
用インクは、循環用ポンプ41の動作によりインク貯蔵
部3から送り管路42を経てインク室1に流入し、イン
ク室1から戻り管路43を経て戻り管路のインク流出端
部44の口からインク貯蔵部3の内部に流れ込む。この
循環経路に沿って記録用インクはインクジェット式記録
装置内を循環する。
【0045】 インク室1内では図1に示した矢印のよう
に記録用インクの流れが発生する。記録用インク5の一
部は印字の際にトナー53と共に飛翔し記録用インクの
全体量は減少していくが、インクジェット式記録装置内
を循環するインクの搬送量は循環用ポンプ41によって
一定に保たれる。電源ON状態のときには常時循環用ポ
ンプ41は動作し記録用インクは循環する。
【0046】 ここで、ヘッド部2内には開口部24を有
するインク室1と、記録用インクに含まれるトナー53
を電気泳動現象により開口部24付近に集める泳動電極
23と、パルス電圧を印加することによりトナー53を
記録媒体に吐出するように対向して配置された平面電極
21と記録電極22とが備えられている。このようなイ
ンクジェット式記録装置では、トナーが帯びる電荷が一
定でなければならず、トナーが凝集している場合には高
品質の印字をすることができない。
【0047】 図2には図1に示すインク貯蔵部3の縦断
面に基づく説明図である。インク貯蔵部3が、その内部
の横断面積が底面に向かって近づくに従い小さくなるよ
うに形成されている。横断面とは、記録用インクの液面
に対して平行な方向をいう。図2のようにaからdの各
断面は底面に向かって小さくなり、それらに形成される
インク貯蔵部の側面の接線αは底部下方で交わる。すな
わち、底面に近づきながら、横断面a,b,c,dをそ
れぞれ得た場合の断面積は、a>b>c>dとなる。こ
のように形成されたインク貯蔵部3の側面は、自重で底
面方向へ沈殿していくトナーをインク貯蔵部に留めるこ
とがない。また、図2ではインク貯蔵部3の内部の横断
面積が底面に向かって近づくに従い小さくなるように形
成されたインク貯蔵部の底部31を曲面で形成した。
【0048】 インク貯蔵部に戻された記録用インクに含
まれるトナーは、記録用インクの循環で自然に発生する
多少の動きを伴いながら、その自重によってインク貯蔵
部の底面方向に沈殿していく。その際トナーは、インク
貯蔵部の横断面積が連続して小さくなるように形成され
た側面をすべりインク貯蔵部の側面の途中に留まらせる
ことがない。インク貯蔵部の底部31を曲面で形成し
た。これにより、記録用インクはインク貯蔵部側面の抵
抗を受けることなく動くことができる。また、トナーが
留まってしまうような「すみ」を排除することにより、
沈降するトナーがインク貯蔵部内部に残らないようにし
た。インク貯蔵部の「すみ」に残留されたトナーは凝集
し堆積してしまうため再度分散させることは困難だから
である。
【0049】 図3には、図2に示したインク貯蔵部3の
平面図を示した。
【0050】 図4(a)は、本発明のインクジェット式
記録装置のインク貯蔵部底部内側の曲面の他の一例を表
す平面図であり、(b)はA−A縦断面図を、(c)に
はB−B断面図を示した。ここでは、インク貯蔵部3の
底部にある複数の面のうち、隣り合う2つの面の境界を
凹曲面で形成した。これにより、インク貯蔵部の全体を
容積率のよい立方体で形成した場合であってもインク貯
蔵部3内にトナーが残留することはない。
【0051】 また図5には、コーナー部分を凹曲面で形
成した図4のインク貯蔵部3のC−C線に沿って見た部
分端面図を示す。コーナー部分とはインク貯蔵部底部を
構成する面のうち隣り合う3つの面が構成する部分をい
う。コーナー部分には特に微細なトナーが残留しやす
い。一旦すみに残ったトナーは、凝集し、より多くのト
ナーをインク貯蔵部3内に残留させるきっかけとなるか
らである。
【0052】 インク貯蔵部3のインク容量の容積率や収
まりを考慮した場合には立方体又は直方体であることが
要求されることも多く、このような場合には少なくとも
コーナー部分32を凹曲面で構成することにより、イン
ク貯蔵部3内のトナー残留を防止できる。このコーナー
部分32は、比較的四角い曲面でも、ボウルのような丸
い曲面であってもよい。
【0053】 ここで、インク貯蔵部の底部31の内側の
曲面は、インク貯蔵部3内の沈降する記録用インクのト
ナーを前記インク貯蔵部の底面と循環経路が接合する任
意の場所へ案内する。この曲面によりインク貯蔵部3内
で沈降するトナーは、インク貯蔵部の側面に残留するこ
となく循環経路からインクヘッドへ案内される。
【0054】 図6は、インク貯蔵部の内側曲面に形成さ
れたカーブを表す縦断面図である。
【0055】 インク貯蔵部の底部の内側の曲面に形成さ
れたカーブの例を縦断面図にそれぞれ示した。縦断面と
はインク貯蔵部3内の記録用インク5の液面と垂直の方
向をいうが、縦方向又は横方向のいずれか一方のカーブ
についての断面である。したがって、これらが断面に表
れる形状の回転体である必要はない。
【0056】 この図6では、インク貯蔵部の底部内側の
曲面に形成されたカーブが略円弧状である。このカーブ
は略楕円状であっても、又は底面の高さ位置をy=0と
した二次曲線状、指数関数曲線状(べき関数)、で表さ
れるカーブであってもよい。
【0057】 インク貯蔵部の底部の内側の形状は、イン
クジェット式記録装置が使用するインクの種類、そのイ
ンクに含まれるトナーの大きさ、インク貯蔵部の大き
さ、インクジェット式記録装置のインクの消費量、循環
されるインクの量等の条件を考慮して適宜決定される。
【0058】 インク貯蔵部3の底部が曲面で構成される
場合には、設置を安定させるため筒状固定部材34で支
える。この筒状固定部材34は、インク貯蔵部3と接着
部35で接着されインク貯蔵部3を支える。
【0059】 図7は、インク貯蔵部の底部内側に形成さ
れた曲面の断面が直線で構成されるインク貯蔵部を示し
た。これは、インク貯蔵部3の内部が錐体形状となる場
合である。この場合においてもインク貯蔵部3内部は円
錐等の回転体とは限らず、インク貯蔵部の底面に近づく
に従い、インク貯蔵部の横断面積が連続して小さくなる
ような錘体であればよい。
【0060】 図8から図10までは、インク貯蔵部の内
側底部に形成された立体形状を表す斜視図である。図8
はインク貯蔵部の内側の底部の形状が略半球形状を示
す。この底部は略半楕円球形状のものや、略すり鉢形状
であってもよい。図9では略逆円錐形状を、図10では
略角錐形状を示す。これには略漏斗形状を採用してもよ
い。ここで、インク貯蔵部3の底部はインク貯蔵部の側
面と底面が接する部分を含む底面付近の部分であって、
ある程度の高さ領域をもつ部分をいう。
【0061】 図11には、インク貯蔵部3の内部の横断
面積が底面に向かって近づくに従い小さくなるように形
成されたインク貯蔵部の底部31を凸曲面で形成した、
インク貯蔵部3の縦断面図を示した。
【0062 】自重により沈降するトナー53は、凹曲面
に限らず凸曲面によっても、トナーが留まってしまうよ
うな「すみ」を排除することができる。
【0063】 図11には、インク貯蔵部の底部31の曲
面のカーブがエクスポネンシャルカーブであるものを示
した。
【0064】 エクスポネンシャルカーブは流体に対して
抵抗が小さいことから、インク貯蔵部内の記録用インク
の流れの勢いは保たれ、インク貯蔵部内の記録用インク
の撹拌が十分に行われる。
【0065】 図12は、インク貯蔵部内の概略図であ
り、送り管路42と戻り管路43の配置を示す図であ
る。循環経路4は、インク貯蔵部3からインク室へ記録
用インクを送り出す送り管路と、インク室1からインク
貯蔵部3へ記録用インク5を戻す戻り管路43とを有す
る。これらを介して記録用インク5は、インクジェット
式記録装置内を循環経路4(図1参照)に沿って循環す
る。
【0066】 図13は図12のインク貯蔵部3の平面図
を示したものである。このインク貯蔵部3では、送り管
路42とインク貯蔵部3との接合の位置が、戻り管路4
3とインク貯蔵部3との接合の位置とは異なるように配
置されている。
【0067】 インク貯蔵部3の内部で戻り管路43から
流れ込む記録用インクと、送り管路42へ送られる記録
用インクによって、インク貯蔵部3内では一定方向の記
録用インクの流れ52が生じる。この流れは、インクジ
ェット式記録装置内の循環によって自然に生じる記録用
インクの動きとは異なるものであり、インク貯蔵部内で
記録用インクを撹拌するために起こした特別の流れであ
る。
【0068】 この流れは、インク貯蔵部3の底部の形状
に適するように組み合わされる。インク貯蔵部3の底部
が平らな部分を多く有するとき(底面が広く構成されて
いるとき)には底面付近で渦巻きを起こすことにより、
すみの部分にトナーを残留させることがない。また、縦
断面が円弧状、楕円弧状、二次曲線状、指数関数状、直
線状のものや底部が略半球状、略半楕球状、略すり鉢形
状、略逆円錐形状、略角錐形状、漏斗形状のインク貯蔵
部3にあっては、螺旋状の渦巻きを起こすことから撹拌
が効率よく行われる。インク貯蔵部3が凸曲面で形成さ
れている場合でも螺旋状の渦巻きを起こすことができ
る。
【0069】 インク貯蔵部の内側の形状と送り管路、戻
り管路の配置は、記録用インクの種類、循環する量、イ
ンク貯蔵部容量等を考慮して決定される。本願発明の構
によれば、記録用インクに含まれる又は底部に沈降し
てくるトナーを巻き上げ常に均一に分散させることがで
きる。
【0070】 本願発明における送り管路は、記録用イン
クを所定の勢いをもってインク貯蔵部内へ送る。この記
録用インクのトナーは、多少の動きをもってインク貯蔵
部内を浮遊する。循環経路が動作中のときには、トナー
は絶えず揺り動かされるためなかなか沈殿してくること
はない。
【0071】 しかし一旦電源が停止されるとインク貯蔵
部内の記録用インクの動きが全くなくなるため、トナー
はその自重によってインク貯蔵部の底面方向へ沈殿して
いく。そして、このトナーはインク貯蔵部の側面、すみ
の部分、コーナー部分に留まることなくインク貯蔵部の
底部へと沈殿していく。本願のインクジェット式記録装
置のインク貯蔵部3はこの流れを利用して記録用インク
に含まれるトナー53を撹拌する。
【0072】 図12で示した配置では、送り管路42を
インク貯蔵部の略中央で接合するとともに、戻り管路4
4はインク貯蔵部3の側面付近で接合した。この配置に
よれば戻り管路43から流し込まれるインクはインク貯
蔵部3の内側面に沿ってインク貯蔵部を回転する。一
方、送り管路42はインクをインク貯蔵部3から排出す
る。この記録用インクの動きによって、インク貯蔵部3
内には渦巻き状の流れを生じさせることができる。
【0073】 図14では送り管路42とインク貯蔵部3
との接合の位置が、戻り管路43とインク貯蔵部3との
接合の位置とを点対称関係の配置とした。送り管路はイ
ンク貯蔵部3から記録用インク5を排出し、戻り管路4
3はインク貯蔵部3へ記録用インク5を流し込む。これ
ら相異なる記録用インク5の流れが互いに干渉すること
なく、その勢いを保つため、最大の距離を確保したもの
である。
【0074】 この送り管路42と戻り管路43の配置を
決定する場合にはインク貯蔵部3内の記録用インクの流
れ52を乱すことのないように、平面上の位置とともに
高さを変えた配置としてもよい。このようにインク貯蔵
部内の記録用インクの流れ52を確保するのは、この流
れによって記録用インクを撹拌し、インク貯蔵部内の記
録用インク5に含まれるトナーを均一に分散させるため
である。
【0075】 インク貯蔵部の底部31の内側の曲面は、
記録用インクのトナーが留まってしまうような「すみ」
がないため、トナーがインク貯蔵部内部に残らない。ま
た、自重で沈降するインク貯蔵部3内の記録用インク
を、インク貯蔵部3の底面の任意の場所に案内する。す
なわち、インク貯蔵部内の記録用インクの流れ52のあ
る場所に案内される。こうして沈降したトナーはインク
貯蔵部内に残留することなく撹拌される。本願発明によ
れば、撹拌手段を別途設けることなく、記録用インク5
に含まれるトナーを全て回収し、撹拌し、均一な分散状
態を保って利用する。
【0076】 図15は、戻り管路のインク流出端部とイ
ンク貯蔵部との接合を示すインク貯蔵部の縦断面図であ
る。循環経路4を構成する戻り管路43のうち、記録用
インク5が噴き出す部分である、戻り管路の記録用イン
ク流出部分44はインク貯蔵部3と接して、記録用イン
ク5をインク貯蔵部3内へ流す。
【0077】 この戻り管路のインク流出端部44は、記
録用インクが前記インク貯蔵部へ斜めに流入するよう
に、即ち記録用インクの噴き出し方向が斜めになるよう
に一定の傾斜をもってインク貯蔵部3と接合する。この
ように記録用インク5の流入方向に所定の傾きをもたせ
ることで、インク貯蔵部内での記録用インクの任意の渦
巻き状の流れを発生させることができる。
【0078】 図15では、一定の傾斜をもってインク貯
蔵部3と接合する戻り管路のインク流出端部44が、イ
ンク貯蔵部3の側面から突出した状態で接合する場合を
示した。このように記録用インク5の流入方向に傾きと
高さ(ポテンシャル)を与えることで、インク貯蔵部内
の記録用インクの流れ52の流れをより強めることがで
きる。しかし、この戻り管路の記録用インク流出端部4
4は、突出することなくインク貯蔵部の底面と同一面上
で接合してもよい。
【0079】 送り管路42と戻り管路43、戻り管路の
インク流出端部44を上記のように配置することによ
り、インク貯蔵部3内には記録用インク5の撹拌に適し
た一定方向の流れを発生させることができる。
【0080】 このように電源停止等により自重で沈殿す
るトナーは、インク貯蔵部の側面やすみの部分に残留す
ることなく、戻し管路と送り管路が起こす渦巻き状の流
れの生じる場所に導かれ、この記録用インクの流れによ
って撹拌される。トナーが残留することがないからイン
ク貯蔵部からインクヘッドへ送られる記録用インクは、
常に一定の濃度を保つ。さらに記録用インクは十分に撹
拌されるためトナーが均一に分散された状態を保つ。
【0081】 これにより一旦電源が切られてインク貯蔵
部内にトナーが沈降しても、その沈降したトナーは再度
電源を投入しインク貯蔵部内の記録用インクが撹拌され
ることによって動作初期の状態から均一に分散する。従
って、インク貯蔵部からヘッド部内のインク室に送られ
る記録用インクのトナーの濃度は常に一定である。
【0082】 またインク貯蔵部3内を曲面で形成したた
め、インク貯蔵部内の記録用インクの流れ52はインク
貯蔵部内で抵抗を受けることなくスムーズに流れ、その
渦巻き状の流れを維持し、インク貯蔵部内にトナーが残
留することはない。
【0083】
【発明の効果】本願発明は以上のように構成され機能す
るので、これによると、トナーはインク貯蔵部の横断面
積が連続して小さくなるように形成された側面をすべる
ため、インク貯蔵部の側面の途中やすみの部分で残留し
たり凝縮したりすることがなく、撹拌(トナーの分散)
が容易となる。従って、循環経路及びインクヘッドへ送
られる記録用インクは分散した状態でその全部が(残留
なく)利用されることから、常に一定の濃度で印字が行
われ、その印字の品質を一定とすることができる。
【0084】 また、インク貯蔵部の送り管路と戻り管路
によって生じさせた記録用インクの流れは記録用インク
を攪拌しトナーを均一に分散する。この流れは電源停止
時においてインク貯蔵部底部へ沈殿したトナーをも、強
制的に撹拌することができる。これにより、記録用イン
クに含まれるトナーは、電源停止時等にはインク貯蔵部
底部の側面をすべりインク貯蔵部の底部に沈降するが、
電源投入後は送り管路と戻り管路によって生じさせた記
録用インクの流れによって撹拌され、均一に分散される
ため、動作開始直後から一定の濃度で循環経路及びイン
クヘッドに記録用インクを送ることができ、動作初期に
おいても高品質の印字を得ることができる、という従来
にない優れたインクジェット式記録装置を提供すること
ができる。
【0085】また、送り管路をインク貯蔵部の底部の略
中央で接合するとともに、戻り管路をインク貯蔵部の側
面付近で接合することにより、戻り管路から流し込まれ
る記録用インクはインク貯蔵部の内側面に沿ってインク
貯蔵部を回転し、送り管路からから排出される。この記
録用インクの動きによって、インク貯蔵部内には渦巻き
状の流れを生じさせることができる。さらに、送り管路
とインク貯蔵部との接合の位置が、戻り管路とインク貯
蔵部との接合の位置とを点対称関係の配置とすることに
より、送り管路と戻り管路の位置の最大の距離を確保
し、相異なる記録用インクの流れが互いに干渉すること
なく、その流れの勢いを保つことができる。加えて、こ
の戻り管路のインク流出端部を一定の傾斜をもってイン
ク貯蔵部と接合することにより、インク貯蔵部内での記
録用インクの任意の渦巻き状の流れを発生させることが
でき、さらに、この戻り管路のインク流出端部をインク
貯蔵部の側面から突出した状態で接合することにより、
記録用インクの流入方向に傾きと高さ(ポテンシャル)
を与え、インク貯蔵部内の記録用インクの流れをより強
めることができる。
【0086】このように本願発明によれば、撹拌手段を
別途設けることなく、記録用インクに含まれるトナーを
全て回収し、撹拌し、 印字記録に使用されないトナーの
発生を防ぎ、トナーを有効に使用して記録用インクの消
費を少なくすることのできる従来にない優れたインクジ
ェット式記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置の概略図で
ある。
【図2】図1に示すインク貯蔵部3の縦断面に基づく説
明図である。
【図3】図2に示したインク貯蔵部3の平面図である。
【図4】本発明のインクジェット式記録装置のインク貯
蔵部底部の内側で隣り合う2つの面を凹曲面とした場合
のインク貯蔵部の(a)は平面図を、(b)はA−A断
面図を、(c)はB−B断面図である。
【図5】コーナー部分を凹曲面で形成した図4(a)の
インク貯蔵部3のC−C線から見た部分端面図である。
【図6】インク貯蔵部の内側曲面に形成されたカーブを
表す縦断面図である。
【図7】直線で構成されるインク貯蔵部の底部の縦断面
図である。
【図8】(a)はインク貯蔵部の内側底部が略半円球状
に形成されたインク貯蔵部の平面図を、(b)は縦断面
図である。
【図9】(a)はインク貯蔵部の内側底部が略逆円錐状
に形成されたインク貯蔵部の平面図を、(b)は縦断面
図である。
【図10】(a)はインク貯蔵部の内側底部が略逆角錐
状に形成されたインク貯蔵部の平面図を、(b)は縦断
面図である。
【図11】インク貯蔵部の内側曲面に形成されたエクス
ポネンシャルカーブである凸曲面を表す縦断面図であ
る。
【図12】本願発明のインクジェット式記録装置のイン
ク貯蔵部を示す概略図である。
【図13】図12のインク貯蔵部の平面図である。
【図14】 送り管路とインク貯蔵部との接合の位置と戻
り管路とインク貯蔵部との接合の位置とが点対称の位置
である場合の図12のインク貯蔵部の平面図である。
【図15】戻り管路のインク流出端部とインク貯蔵部と
の接合を示すインク貯蔵部の縦断面図である。
【符号の説明】 1 インク室 2 ヘッド部 21 平面電極 22 記録電極 23 泳動電極 24 開口部 3 インク貯蔵部 31 インク貯蔵部の底部 32 コーナー部分 33 蓋部材 34 筒状固定部材 35 接着部 4 循環経路 41 循環用ポンプ 42 送り管路 43 戻り管路 44 戻り管路のインク流出端部 5 記録用インク 51 記録用インク循環方向 52 インク貯蔵部内部での記録用インクの流れ 53 記録用インクに含まれるトナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 峯本 仁史 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日本 電気株式会社内 (72)発明者 竹本 人司 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日本 電気株式会社内 (72)発明者 島 和男 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日本 電気株式会社内 (72)発明者 萩原 良広 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日本 電気株式会社内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用インクで満たされたインク室を内
    蔵し、パルス電圧をかけることにより前記記録用インク
    をノズルから射出して記録を行うヘッド部と、 該ヘッド部内のインク室に供給する記録用インクを貯蔵
    するインク貯蔵部と、 前記インク貯蔵部と前記ヘッド部内の前記インク室との
    間を結んで記録用インクを循環させる循環用ポンプを備
    えた循環経路とを有するインクジェット式記録装置にお
    いて、 前記インク貯蔵部の底部を、該インク貯蔵部の底面に近
    づくに従い該インク貯蔵部の内部の横断面積が連続して
    小さくなるように形成したことを特徴とするインクジェ
    ット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記インク貯蔵部の底部の内側を、曲面
    で形成したことを特徴とする請求項1記載のインクジェ
    ット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インク貯蔵部の底部の内側を、凹曲
    面で形成したことを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インク貯蔵部の底部の内側に複数の
    面を有し、該面の隣り合う2つの面の境界を、連続する
    凹曲面で形成したことを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記インク貯蔵部の底部の内側に複数の
    面を有し、該面の隣り合う3つの面から構成されるコー
    ナー部分を、連続する凹曲面で形成したことを特徴とす
    る請求項1のインクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク貯蔵部の底部の内側は、前記
    インク貯蔵部内の記録用インクに含まれるトナーを前記
    インク貯蔵部の底面と循環経路が接合する場所へ案内す
    る曲面で形成したことを特徴とする、請求項1、2、
    3、4又は5記載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記インク貯蔵部の一の縦断面に表れる
    前記インク貯蔵部の内側に形成された曲面のカーブが、
    略円弧状であることを特徴とする請求項3記載のインク
    ジェット式記録装置。
  8. 【請求項8】 前記インク貯蔵部の一の縦断面に表れる
    前記インク貯蔵部の内側に形成された曲面のカーブが、
    略楕円弧状であることを特徴とする請求項3記載のイン
    クジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 前記インク貯蔵部の一の縦断面に表れる
    前記インク貯蔵部の内側に形成された曲面のカーブが、
    二次曲線状であることを特徴とする請求項3記載のイン
    クジェット式記録装置。
  10. 【請求項10】 前記インク貯蔵部の一の縦断面に表れ
    る前記インク貯蔵部の内側に形成された曲面のカーブ
    が、指数関数曲線状であることを特徴とする請求項3記
    載のインクジェット式記録装置。
  11. 【請求項11】 前記インク貯蔵部の底部の内側の一の
    縦断面を、直線で構成したことを特徴とする請求項2記
    載のインクジェット式記録装置。
  12. 【請求項12】 前記インク貯蔵部の底部の形状が、略
    半球形状であることを特徴とする請求項3記載のインク
    ジェット式記録装置。
  13. 【請求項13】 前記インク貯蔵部の底部の形状が、略
    半楕球形状であることを特徴とする請求項3記載のイン
    クジェット式記録装置。
  14. 【請求項14】 前記インク貯蔵部の底部の形状が、略
    すり鉢形状であることを特徴とする請求項3記載のイン
    クジェット式記録装置。
  15. 【請求項15】 前記インク貯蔵部の底部の形状が、略
    逆円錐形状であることを特徴とする請求項2記載のイン
    クジェット式記録装置。
  16. 【請求項16】 前記インク貯蔵部の底部の形状が、略
    逆角錐形状であることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット式記録装置。
  17. 【請求項17】 前記インク貯蔵部の底部の形状が、漏
    斗形状であることを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット式記録装置。
  18. 【請求項18】 前記インク貯蔵部の底部の内側を、凸
    曲面で形成したことを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット式記録装置。
  19. 【請求項19】 前記インク貯蔵部の一の縦断面に表れ
    る前記インク貯蔵部の内側に形成された曲面のカーブ
    が、エクスポネンシャルカーブであることを特徴とする
    請求項18記載のインクジェット式記録装置。
  20. 【請求項20】 前記循環経路は、前記インク貯蔵部か
    ら前記インク室へ記録用インクを送り出す前記送り管路
    と、前記インク室から前記インク貯蔵部へ記録用インク
    を戻す戻り管路とを有し、 前記送り管路と前記インク貯蔵部との接合の位置が、前
    記戻り管路と前記インク貯蔵部との接合の位置とは異な
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9、10、11、12、13、14、15、1
    6、17、18又は19記載のインクジェット式記録装
    置。
  21. 【請求項21】 前記送り管路は前記インク貯蔵部の略
    中央で接合するとともに、前記戻り管路は前記インク貯
    蔵部の側面付近で接合することを特徴とする請求項20
    記載のインクジェット式記録装置。
  22. 【請求項22】 前記送り管路と前記インク貯蔵部との
    接合の位置が、前記戻り管路と前記インク貯蔵部との接
    合の位置と点対称の位置であることを特徴とする請求項
    20記載のインクジェット式記録装置。
  23. 【請求項23】 前記インク貯蔵部と接合して記録用イ
    ンクを流入する前記戻り管路のインク流出端部は、記録
    用インクが前記インク貯蔵部へ斜めに流入するように一
    定の傾斜をもって前記インク貯蔵部と接合することを特
    徴とする、請求項20、21又は22記載のインクジェ
    ット式記録装置。
  24. 【請求項24】 前記インク貯蔵部と接合して記録用イ
    ンクを流入する前記戻り管路のインク流出端部は、記録
    用インクが前記インク貯蔵部へ斜めに流入するように一
    定の傾斜をもって前記インク貯蔵部に突設したことを特
    徴とする、請求項20、21又は22記載のインクジェ
    ット式記録装置。
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