JPH11245016A - 金属溶湯用ポンプ - Google Patents

金属溶湯用ポンプ

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Publication number
JPH11245016A
JPH11245016A JP4708998A JP4708998A JPH11245016A JP H11245016 A JPH11245016 A JP H11245016A JP 4708998 A JP4708998 A JP 4708998A JP 4708998 A JP4708998 A JP 4708998A JP H11245016 A JPH11245016 A JP H11245016A
Authority
JP
Japan
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molten metal
valve
storage chamber
inclined surface
receiver
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Pending
Application number
JP4708998A
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English (en)
Inventor
Kyoji Aigami
京二 相上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINKENKOU KK
Original Assignee
SHINKENKOU KK
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Publication date
Application filed by SHINKENKOU KK filed Critical SHINKENKOU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属溶湯の移送を正確に行い、また簡単かつ確
実に制御することのできる金属溶湯ポンプを提供する 【解決手段】金属溶湯(1)を溶湯貯留室に収容し、そ
の後、該溶湯貯留室に気体を流入させることによって、
該溶湯貯留室に収容されていた溶湯を移送する金属溶湯
用ポンプにおいて、前記溶湯貯留室(14a、14b、
14c)への金属溶湯の収容及び前記溶湯貯留室からの
金属溶湯の吐出の切り替えを、内部にそれぞれ流体流動
用通路(13a、13b、13c、22、25)及び気
体流動用通路(23、24)を有する弁体(5)と弁受
体(3)とが、該流体流動用通路及び気体流動用通路の
ための開口(17a、17b、17c、18a、18
b、18c、19a、19b、20a、20b)が設け
られている弁体の傾斜面(6)と弁受体の傾斜面(4)
とで、摺動自在に圧接されるように構成されている弁に
よって行うことを特徴とする金属溶湯用ポンプ(2)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルミニウム溶
湯のような高温の金属溶湯を、溶鉱炉あるいは保持炉等
から鋳型などの所望位置に移送する際に用いられる金属
溶湯用ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属溶湯の移送に関しては、溶鉱
炉から溶湯を取鍋に取り、取鍋を傾けて鋳造型に注ぎ込
み、あるいは炉の溶湯出口の栓を抜いて溶湯を落下させ
て鋳造型に注入するなどの手段が採用されていた(特公
平2−8237号)。このような移送方法は、多くの危
険を伴い、また、人力による移送を主としているため、
作業者が過酷な労働条件にさらされるという問題点があ
った。更に、溶湯が大気に触れ、酸化されてしまうとい
う問題点もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の問題点を解
決するため、本願発明者は、溶湯の吸入管及び吐出管と
密閉貯留槽との間に、縦U字管をそれぞれ介装し、これ
らに不活性ガスの給排手段を連結した金属溶湯ポンプ
(特開平5−84563号)及び、溶湯の吸入管が接続
されている密閉貯留槽と移送先との間に逆U字管を接続
し、前記密閉貯留槽と逆U字管とに不活性ガスの給排手
段をそれぞれ連結した金属溶湯ポンプ(特開平5−84
564号)を提案している。
【0004】これらによって、人力によらず、全自動化
されたシステムの下で金属溶湯を移送し、しかも移送中
に金属溶湯が大気に接触する可能性を排除して、金属溶
湯移送中に、溶湯が酸化されてしまうという問題点を解
決することができた。
【0005】しかし、本願発明者が提案したこれらの技
術では複数の給排バルブを制御して金属溶湯の移送を行
う必要があり、取扱いが比較的難しいという点に更なる
改善を加える必要があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、金属溶湯の移送
を正確に行い、また簡単かつ確実に制御することのでき
る金属溶湯ポンプを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、金属溶湯ポンプの溶湯貯留室への金属溶
湯の収容、収容の停止、溶湯貯留室からの金属溶湯の吐
出、吐出の停止といった動作の制御、切り替えを、弁体
と弁受体とが、あるいは固定部と回転体とが、両者それ
ぞれの中を通る流体通路、気体通路を連通させるための
開口が設けられている傾斜面同士で圧接され、摺動され
る構成となっている弁を用いることによって切り替え、
制御したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明が提案する金属溶湯用ポ
ンプ2は、金属溶湯1を溶湯貯留室14a、14b、1
4cに収容し、その後、該溶湯貯留室に気体(好ましく
は、不活性ガス)を流入させることによって、該溶湯貯
留室に収容されていた溶湯1a、1b、1cを移送する
金属溶湯用ポンプにおいて、前記溶湯貯留室への金属溶
湯の収容及び前記溶湯貯留室からの金属溶湯の吐出の制
御(切り替え)を、内部にそれぞれ流体流動用通路13
a、13b、13c、22、25及び気体流動用通路1
6a、16b、16cを有する弁体(回転体)5と弁受
体(固定部)3とが、該流体流動用通路及び気体流動用
通路のための開口17a、17b、17c、18a、1
8b、18c、19a、19b、20a、20bが設け
られている弁体(回転体)5の傾斜面6と弁受体(固定
部)3の傾斜面4とで摺動自在に圧接されるように構成
されている弁によって行うことを特徴とするものであ
る。
【0009】また、本発明が提案する他の金属溶湯用ポ
ンプ2は、前記の金属溶湯用ポンプにおいて、弁受体
(固定部)3には流体流動用通路22、25とこれに対
応している気体流動用通路23、24とが複数組設けら
れていると共に、弁体(回転体)5には流体流動用通路
13a、13b、13cと下端が該流体流動用通路の下
端に連通され該流体流動用通路に対応している流体貯留
室14a、14b、14cとが複数組設けられ、前記弁
受体(固定部)3の流体流動用通路22、25と弁体
(回転体)5の流体流動用通路13a、13b、13c
との間の連通及び遮断、前記弁受体(固定部)3の気体
流動用通路23、24と弁体(回転体)5の流体貯留室
14a、14b、14cとの間の連通及び遮断は、弁体
(回転体)5の傾斜面6と弁受体(固定部)3の傾斜面
4とを圧接させつつ摺動させることによって切り換えら
れる(制御される)ことを特徴とするものである。
【0010】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の好ましい実施
例を説明する。
【0011】本発明の金属溶湯用ポンプ2は、固定部と
なる弁受体3と回転体となる弁体5とで構成されてお
り、弁受体3の下側側壁に設けられている溶湯取入口2
1が金属溶湯1の液面以下に位置するように弁受体3
を、金属溶湯1を収容している溶鉱炉などの側壁に固定
配置して使用される。
【0012】弁受体3内には駆動軸7が回動自在に嵌装
されており、駆動軸7の下端には弁体5の上端が取り付
けられている。駆動軸7はその上端部9が弁受体3との
間に介装されたスプリング8によって図1中、矢示10
方向に引き上げられると共に、駆動モータ11によって
図1中、矢示12に示すように正逆回転可能に取り付け
られている。これによって、弁受体3と弁体5とは弁受
体3の底側の傾斜面4と弁体5上側の傾斜面6とが圧接
され、摺動自在に組み合わされている。
【0013】弁受体3の底側の傾斜面4には、図5に示
すように、金属溶湯流動用の溝(開口)19a、19b
が所定間隔を開けて設けられていると共に、これらの内
側に気体流動用の溝(開口)20a、20bが設けられ
ている。溝19aは、流路22を介して溶湯取入口21
に接続されており、一方、溝19bは、流路25を介し
て吐出口26に接続されている。また、溝20aは、気
体排出路23を介して気体排出口27に接続されてお
り、一方、溝20bは、気体流入路24を介して気体供
給手段28に接続されている(図1、図4)。
【0014】弁体5の上側の傾斜面6には、図3に示す
ように、金属溶湯流動用の溝(開口)17a、17b、
17cが所定間隔を開けて設けられていると共に、これ
らの内側に気体流動用の溝(開口)18a、18b、1
8cが設けられている。図2に示すように、溝17a
は、流路13a、接続管15aを介して溶湯貯留室14
aに接続され、溶湯貯留室14aの上側は、気体通路1
6aを介して溝18aに接続されている。同じく、溝1
7bは、流路13b、接続管15bを介して溶湯貯留室
14bに接続され、溶湯貯留室14bの上側は、気体通
路16bを介して溝18bに接続され、溝17cは、流
路13c、接続管15cを介して溶湯貯留室14cに接
続され、溶湯貯留室14cの上側は、気体通路16cを
介して溝18cに接続されている。
【0015】この発明の金属溶湯用ポンプ2を用いて、
金属溶湯1を吐出口26から吐出させるべく移送する方
法について説明する。
【0016】スプリング8の働きによって、弁体5を矢
示10(図1)のように弁受体3の方向に引き寄せつ
つ、モーター11を駆動させて弁体5を矢示12のいず
れかの方向に回転させることによって、弁体5の傾斜面
6と弁受体3の傾斜面4とを圧接させつつ摺動させ、弁
体5側の溝(開口)17a、17b、17cと弁受体3
側の溝(開口)19a、19bとの位置合わせを行う。
【0017】弁体5側の溝(開口)と弁受体3側の溝
(開口)との位置の関係が図6(a)図示の状態にある
時には、金属溶湯1は自重によって弁受体3の溶湯取入
口21から矢示29のように弁受体3内に流入し、流路
22、溝19a、溝17a、流路13a、接続管15a
を通って矢示30のように溶湯貯留室14a内に流入す
る(図1)。溶湯貯留室14a内に流入した金属溶湯1
aの量が増えるにしたがって、溶湯貯留室14a内に存
在していた気体は、矢示31、32のように、気体通路
16a、溝18a、溝20a、気体排出路23を通って
気体排出口27から排気されていく。この時、溶湯排出
用に弁受体3側に設けられている溝19b、溝20b
は、弁体5の傾斜面6に圧接されているので、金属溶湯
用ポンプ2から金属溶湯1が排出されることはない。
【0018】次に、モーター11を駆動させて駆動軸7
を回転させ、図6(b)図示の状態にすると、溝17a
と溝19a、溝18aと溝20aとはまだ接続し合う
(溝と溝とが対向し合う)状態にあるので、溶湯取入口
21から溶湯貯留室14a内への金属溶湯の流入が続い
ている。一方、溶湯排出用に弁受体3側に設けられてい
る溝19b、溝20bの方では、溝17cと溝19b、
溝18cと溝20bとが接続し合い始めた(溝と溝とが
対向し合い始めた)ので、溶湯貯留室14c内に貯留さ
れていた溶湯1cが吐出されていく動作が開始される。
すなわち、気体供給手段28から矢示33のように不活
性ガス(例えば、窒素ガス)を給送すると、当該不活性
ガスは、気体流入路24、弁受体3の傾斜面4の溝20
b、弁体5の傾斜面6の溝18c、気体通路16cを通
って、矢示34のように溶湯貯留室14c内に流入し、
溶湯貯留室14c内の圧力が大気圧より高くなる(図
1)。この結果、溶湯貯留室14c内の溶湯1cの液面
は矢示35のように押され、溶湯1cは、矢示36のよ
うに接続管15c、流路13c、弁体5の傾斜面6の溝
17c、弁受体3の傾斜面4の溝19b、流路25を通
って、矢示37、矢示38のように吐出口26から吐出
され始める(図1)。
【0019】次に、更に、モーター11を駆動させて駆
動軸7を回転させ、図6(c)図示の状態にすると、溶
湯貯留室14cからは、前記図6(b)で説明した動作
によって、金属溶湯1cが吐出口26から所望の位置へ
吐出される動作が継続される。一方、溶湯取入口21が
連通されている弁受体3の傾斜面4における溝19a
は、弁体5の傾斜面6に圧接され、当該傾斜面6上を摺
動している状態にあるので、金属溶湯1の金属溶湯用ポ
ンプ2内への流入は停止されている。この時、金属溶湯
1は溶湯取入口21、流路22を介して弁受体3の傾斜
面4における溝19aの位置にまで自重によって自然に
流入しており、弁体5の傾斜面6に当接しているわけで
あるが、弁受体3の底面と弁体5の上面とがそれぞれ傾
斜面4、6で圧接されているため、この溝19aに到達
している金属溶湯1が両者の隙間に侵入することはな
い。
【0020】なお、この状態では、図6(a)、(b)
の状態において、金属溶湯が自然流入していた溶湯貯留
室14a内には、所定量の金属溶湯1aが収容されてい
る(この収容される量は、モーター11の駆動による駆
動軸7の回転速度を調整したり、溝17a,19aなど
の大きさ、形状を調整することなどによって、好ましい
量に調整することができる)。
【0021】次いで、図6(d)図示の状態になると、
弁体5の傾斜面6における溝17c、溝18cと弁受体
3の傾斜面4における溝19b、溝20bとはまだ接続
し合う(溝と溝とが対向し合う)状態にあるので、溶湯
貯留室14cから前記図6(b)で説明した動作によっ
て、金属溶湯1cが吐出口26から所望の位置へ吐出さ
れる動作が、この時点ではほぼ吐出の終了に近付きつつ
あるが、まだ継続している。一方、弁受体3の溶湯取入
口21が連通している弁受体3の傾斜面4における溝1
9aとこれに対応する気体排出路23が連通している溝
20aには、弁体5の傾斜面6における溝17b、溝1
8bが接続し合い始めた(溝と溝とが対向し合い始め
た)ので、前記図6(a)で説明したのと、同じ動作
で、金属溶湯1が、溶湯貯留室14b内に自重によって
自然流入し始める。
【0022】図6(e)図示の状態になると、この状態
では図6(a)図示の状態と同様の動作が行われている
わけであるが、吐出口26に連通している弁受体3の傾
斜面4における溝19bとこれに対応する気体流入路2
4が連通している溝20bとは、弁体5の傾斜面6に圧
接され、当該傾斜面6上を摺動している状態にあるの
で、金属溶湯用ポンプ2からの金属溶湯の吐出は停止さ
れている。その一方、図6(d)の状態と同じく、溶湯
貯留室14b内には、前記図6(a)で説明したのと同
じ動作で、金属溶湯1が自重によって自然流入し続けて
いる。またこの時、溶湯貯留室14a内には、前記図6
(c)の状態で説明したように、所定量の金属溶湯1a
が収容されており、溶湯貯留室14c内は、図6(b)
(c)(d)で行われた溶湯の吐出作業によって、少量
(少なくとも、接続管15cを満たすのに十分な程度の
量)の金属溶湯1cが残存するのみになっている。な
お、この残存する金属溶湯1cの量も、溶湯貯留室14
cに供給する気体の量、溶湯貯留室14c内の圧力、モ
ーター11の駆動による駆動軸7の回転速度、溝17
c、19bなどの大きさ、形状を調整することなどによ
って、好ましい量に調整することができる。
【0023】更にモーター11を駆動させて駆動軸7を
回転させ、図6(f)図示の状態にすると、前述した図
6(b)図示の状態と同様の動作が行われることにな
る。
【0024】以上図6(a)乃至(e)に示された動作
を繰り返すことによって、本発明の金属溶湯用ポンプ2
を設置した溶鉱炉などに収容されている金属溶湯1を、
所望の位置に移送することができる。
【0025】図6の実施例では、弁体5を反時計回り方
向へ回転させたが、この逆方向に回転させても差し障り
ない。
【0026】前記において、溶湯貯留室に加圧・供給す
る気体に窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性気体を用
いれば、ポンプ2による金属溶湯の移送中に、溶湯を大
気と遮断し、金属溶湯の酸化を防ぐことができる。ま
た、この場合、図示していないが、気体排出口27を気
体供給手段28に連結する構成を採用し、不活性気体を
繰り返し使用して費用の低廉化を図ることもできる。
【0027】なお、この実施例では、弁体5における溶
湯貯留室を3個(14a、14b、14c)設ける構成
としたが、溶湯貯留室の数は、これに限定されるもので
はない。1個から所望の複数個まで適宜設けることが可
能である。また、弁受体3に設ける流体排出用の通路2
5の数、気体供給用の通路24の数、これらに対応する
弁受体3側の溝の数を調整したり、弁体5における溶湯
貯留室などの数を調整することにより、前記実施例で説
明したような一方向のみでなく、多数の方向に、簡単
に、金属溶湯を移送することができる。
【0028】また、この実施例においては、間欠的に吐
出口26から金属溶湯を吐出する構成となるが、この吐
出する間隔は、モーター11による駆動軸7の回転速
度、弁体5における溶湯貯留室の数、大きさ、弁体5、
弁受体3におけるそれぞれの溝(開口)17a、・・、
18a、・・、19a、・・、20a、・・の大きさ・
形状、気体供給手段28から供給する気体の量、圧力、
供給速度などを種々調整することによって、変更するこ
とが可能である。
【0029】前記において、溶湯取入口21が連通され
ている弁受体3の傾斜面4における溝19aが弁体5の
傾斜面6に圧接され、当該傾斜面6上を摺動している状
態にある時には、金属溶湯1が溶湯取入口21、流路2
2を介して弁受体3の傾斜面4における溝19aの位置
にまで自重によって自然に流入し、弁体5の傾斜面6に
当接しているにもかかわらず、弁受体3の底面と弁体5
の上面とがそれぞれ傾斜面4、6で圧接されているた
め、この溝19aに到達している金属溶湯1が両者の隙
間に侵入しないことを説明した。このために、図2、図
4にAで示される角度が、30度乃至60度になるよう
に、弁体5、弁受体3の傾斜面4、6をそれぞれ構成す
ることが好ましい。この角度Aが30度より小さくなる
と、あるいは60度より大きくなると溝19aに到達し
ている金属溶湯1が当接面(傾斜面)4と6との間に侵
入することがあるので好ましくない。
【0030】前記角度Aが30度乃至60度の範囲内に
おさまっていれば、金属溶湯1が溝19aに到達して弁
体5の傾斜面6に当接していても、傾斜面4と6とが圧
接されて摺動しているために、金属溶湯1が当接面(傾
斜面)4と6との間に侵入することがない。これによっ
て、弁受体3の傾斜面4と弁体5の傾斜面6とが両者間
に侵入してきた金属溶湯1を挟んで摺動し、金属溶湯内
に含まれている不純物によって当接面(傾斜面)4と6
とが、それぞれ、損傷を被り、耐食性が低下するという
おそれはない。
【0031】なお、本発明における弁体5と弁受体3と
の組み合わせは、それぞれの中を通っている流体流動通
路、気体流動通路のための開口(溝)が設けられている
両者の当接面がそれぞれ前記Aのような所定角度となっ
ている傾斜面で当接し合い、スプリング8の働きによっ
て押し付け合って(圧接し合って)いればよいので、こ
の実施例のように、一方が円錐台の形状をした先端部
で、他方がこれを受け入れる凹部になっている構成に限
定されることはなく、一方が円錐の形状をした先端部
で、他方がこれを受け入れる凹部になっている構成、あ
るいは一方が凸湾曲面の形状をした先端部で、他方がこ
れを受け入れる凹湾曲面になっている構成でもよい。す
なわち、弁体5、弁受体3とを、それぞれの中を通って
いる流体流動通路、気体流動通路のための開口(溝)を
有する傾斜面同士で摺動自在に圧接させる構成からなる
弁は、いずれも、本発明における金属溶湯用ポンプへの
金属溶湯の流入の開始、流入の停止、吐出の開始、吐出
の停止を切り換える(制御する)ための弁として用いる
ことができる。
【0032】従って、このように傾斜面同士で摺動自在
に圧接し合う構成からなる弁であれば、前記実施例のよ
うに、弁受体3を固定し、弁体5を弁受体3方向に押し
付けつつ回転させる構成に限られず、弁体5が固定さ
れ、弁受体3を弁体5方向に押し付けつつ回転させる構
成を採用することもできる。
【0033】前記実施例において採用したスプリング8
は、弁体5を弁受体3方向に押圧し、圧接させるために
採用されているので、同様の役割を果たす弾性部材はい
ずれも採用することができる。また、弁体、弁受体のど
ちらか一方を固定されている他方に引き付けるだけでな
く、どちらか一方を固定されている他方に押し付けるよ
うに構成し、この押し付けのためにスプリングなどの弾
性部材を採用することもできる。なお、前記のように、
押し付け、引き付けができれば良いので、公知のシリン
ダー機構を採用することも可能である。
【0034】なお、前記実施例における弁体5、弁受体
3は、耐火性セラミックス等で成型することができる。
例えば、Si3 4 (四窒化三珪素)のような窒化珪素
や窒化硼素、ボロンニトライド(Boron Nitr
ide)(BN)、気相成長法によって生成したボロン
ニトライドの多結晶体、などの窒化物のセラミックスを
用いることができる。
【0035】
【発明の効果】この発明によれば、1000℃のような
高温になる金属溶湯を、人力を用いずに、簡単に、全自
動化して移送することができる。また、金属溶湯の移送
する量、移送する間隔を簡単かつ正確に制御することが
できる。更に、ポンプによって一つの方向のみでなく、
多数の方向に金属溶湯を移送することが可能になる。
【0036】この金属溶湯用ポンプにおける金属溶湯の
ポンプへの流入の開始、流入の停止、吐出の開始、吐出
の停止を切り換える(制御する)ことに用いられる弁
は、弁体と弁受体とを、あるいは固定部と回転体とを、
両者それぞれの中を通っている流路を連結させるための
開口(溝)を有する傾斜面同士で摺動自在に圧接させる
構成を採用しているので、前記流路内を流動する金属溶
湯が弁体と弁受体との間の隙間に侵入し、あるいは固定
部と回転体との間の隙間に侵入し、弁体、弁受体の当接
面(摺接面)に、あるいは固定部、回転体の当接面(摺
接面)に、損傷を与えることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例の正面図。
【図2】 同じく弁体の正面図。
【図3】 同じく弁体の平面図。
【図4】 同じく弁受体の上部分を省略した断面図。
【図5】 同じく弁受体の底面図。
【図6】 同じく弁体と弁受体との当接面(傾斜面)に
おける接触状態を説明する図であって、(a)は溝17
aと溝19aとが対向した状態、(b)は(a)から反
時計回り方向へ回転した状態、(c)は(b)から反時
計回り方向へ回転した状態であって、溝17cと溝19
bとが対向した状態、(d)は(c)から反時計回り方
向へ回転した状態、(e)は(d)から反時計回り方向
へ回転した状態であって、溝17bと溝19aとが対向
した状態、(f)は(e)から反時計回り方向へ回転し
た状態を表す図。
【符号の説明】
1 金属溶湯 2 金属溶湯用ポンプ 3 弁受体 4 弁受体の傾斜面 5 弁体 6 弁体の傾斜面 7 駆動軸 8 スプリング 11 モーター 13a、13b、13c、22、25 流体流動用通
路 14a、14b、14c 溶湯貯留室 17a、17b、17c、18a、18b、18c、1
9a、19b、20a、20b 溝(開口) 15a、15b、15c 接続管 21 金属溶湯取入口 23、24 気体流動用通路 26 吐出口 27 気体排出口 28 気体供給手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属溶湯を溶湯貯留室に収容し、その
    後、該溶湯貯留室に気体を流入させることによって、該
    溶湯貯留室に収容されていた溶湯を移送する金属溶湯用
    ポンプにおいて、前記溶湯貯留室への金属溶湯の収容及
    び前記溶湯貯留室からの金属溶湯の吐出の制御を、内部
    にそれぞれ流体流動用通路及び気体流動用通路を有する
    弁体と弁受体とが、該流体流動用通路及び気体流動用通
    路のための開口が設けられている弁体の傾斜面と弁受体
    の傾斜面とで摺動自在に圧接されるように構成されてい
    る弁によって行うことを特徴とする金属溶湯用ポンプ。
  2. 【請求項2】 弁受体には流体流動用通路とこれに対応
    している気体流動用通路とが複数組設けられていると共
    に、弁体には流体流動用通路と下端が該流体流動用通路
    の下端に連通され該流体流動用通路に対応している流体
    貯留室とが複数組設けられ、前記弁受体の流体流動用通
    路と弁体の流体流動用通路との間の連通及び遮断、前記
    弁受体の気体流動用通路と弁体の流体貯留室との間の連
    通及び遮断は、弁体の傾斜面と弁受体の傾斜面とを圧接
    させつつ摺動させることによって切り換えられることを
    特徴とする請求項1記載の金属溶湯用ポンプ。
JP4708998A 1998-02-27 1998-02-27 金属溶湯用ポンプ Pending JPH11245016A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015519204A (ja) * 2012-06-04 2015-07-09 ゲブリューダー クラルマン ゲーエムベーハー 射出成形機における金属溶湯の供給装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015519204A (ja) * 2012-06-04 2015-07-09 ゲブリューダー クラルマン ゲーエムベーハー 射出成形機における金属溶湯の供給装置

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