JPH11244892A - 油脂含有廃水の処理方法 - Google Patents

油脂含有廃水の処理方法

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JPH11244892A
JPH11244892A JP6602898A JP6602898A JPH11244892A JP H11244892 A JPH11244892 A JP H11244892A JP 6602898 A JP6602898 A JP 6602898A JP 6602898 A JP6602898 A JP 6602898A JP H11244892 A JPH11244892 A JP H11244892A
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oil
fat
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wastewater
treatment
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Haruyuki Iefuji
治幸 家藤
Akira O
璋 王
Osamu Suzuki
修 鈴木
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TDE KK
TOHO DEV ENG
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TAX ADM AGENCY
TDE KK
TOHO DEV ENG
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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 Cryptococcus属に属する油脂除去性菌
(例えば、Cryptococcus sp. S−2株)を使用するこ
とを特徴とする油脂含有廃水の処理方法。 【効果】 本菌は油脂除去性にすぐれており、たとえ高
濃度に油脂を含有する廃水であっても、これを効率的に
処理することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油脂含有廃水の処
理方法に関するものであり、更に詳細には、クリプトコ
ッカス(Cryptococcus)属菌を使用して油脂含有廃水を
効率的に処理する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食生活の洋風化にともない、油脂含有食
品、油脂を使用する調理等、油脂の使用が大幅に増加
し、それにしたがって排出される油脂含有廃水の量も増
大の一途をたどっている。油脂含有廃水は、これを河川
に直接放流できる程度にまで処理することはおろか活性
汚泥処理できる程度にまで分解処理することが非常にむ
つかしく、環境汚染の重大な要因ともなっており、その
効率的処理方法の開発が強く希求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した技
術の現状に鑑み、上記した従来法よりも更に処理効率が
すぐれた方法、特に、油脂含有廃水をきわめて効率よく
処理することのできる新規な方法を開発する目的でなさ
れたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、各種検討した結
果、このようなタイプの廃水を低コストで安全で且つで
きる限り小さな規模で効率的に大量処理するには、目的
とする微生物をスクリーニングし、そして得られた微生
物を利用する方法が最適であるとの結論に達した。
【0005】そこで本発明者らは、油脂を直接資化する
ことができるのみでなく、高濃度油脂にも耐え、実際の
廃水処理工程での苛酷な物理的及び化学的変化にも充分
耐え得る微生物を、細菌、糸状菌、酵母、担子菌、不完
全菌等莫大な天然のあるいは人工の微生物の中からスク
リーニングした。
【0006】その結果、特定の微生物であるクリプトコ
ッカス属に属するS−2株(FERM P−1515
5)(以下、S−2株ということもある)がすぐれた油
脂分解能を有し、油脂含有廃水を効率よく処理できると
いう新知見を得、この有用新知見に基づき、本発明を完
成するに至った。
【0007】ここに分離された菌株は、非常に苛酷な条
件下で油脂含有廃水をきわめて効率的に処理することが
でき、油脂製造工場廃液、各種食品工場廃液、乳製品製
造廃水、水畜産物製造廃水、レストラン廃液、厨房廃
液、中華料理店廃液その他各種の油脂含有廃水を効率的
に浄化する従来未知の新規な有用性を有する菌株であっ
て、クリプトコッカス エスピー(Cryptococcus sp.)
S−2と命名され、工業技術院生命工学工業技術研究所
にFERM P−15155として寄託されている。
【0008】本発明を実施するには、上記した菌株と油
脂含有廃水とを接触せしめればよく、約105cells/ml
以上、好適には107〜108cells/ml以上の菌体密度を
維持するようにするのが好ましく、このような菌体密度
で廃水を処理することによって、COD、TOC、BO
D、油脂、粘度を大幅に低下することができ、廃水の効
率的浄化が可能となる。
【0009】本発明において使用するS−2株は、菌体
外に多量のリパーゼを産生し、強い油脂分解能を有す
る。また本菌は、低栄養性であり、低温下でも旺盛な生
育を示すことから、廃水処理に使用するには好適な微生
物ということができる。更に、S−2株より凝集変異株
を取得し、これを接触材に付着させて用いることも可能
である。このようにして微生物を付着せしめた接触材を
用いることにより、高い微生物密度を維持することがで
き、更に効率的に廃水を処理することができる。したが
って、本発明は、油脂含有廃水の処理方法のほか、リパ
ーゼの製造方法も提供するものである。
【0010】本発明において使用するS−2株は、これ
を油脂含有廃液に加えて、通気して又は通気することな
く、静置、攪拌もしくは振とう培養すれば、きわめて効
率よく油脂含有廃液を処理することができるが、S−2
株を接触材に付着、固定して菌体を密度を高めてやれ
ば、きわめて卓越した効率的廃水処理を可能とするもの
である。
【0011】したがって本発明のもう一つの態様は、処
理槽内に固定した若しくは一部固定的接触材、又は固定
しない接触材を設置し、これにS−2株を付着せしめ
て、高油脂含有廃水等各種油脂含有廃水処理を行うもの
である。
【0012】接触材としては、例えば、粒状接触材、棒
状接触材、筒状接触材、板状接触材、格子状接触材、マ
ット状ないし網状接触材、可撓性接触材、小型筒状体、
成型樹脂性充填物、及び/又はラーシッヒリングないし
レシングリングないしクラ型充填物等が広範且つ自由に
使用することができ、単用ないし2種以上の併用が可能
である。
【0013】接触材の具体例は次のとおりであるが、本
発明においては上記した範囲に包含されるものであれば
すべてのタイプの接触材が使用が可能である。
【0014】粒状接触材:ガラスやプラスチックビー
ズ、粒状活性炭等粒子状を呈する各種大きさの担体、ま
た砂れき等も包含される。
【0015】棒状接触材:各種の長さを有する角棒、丸
棒その他各種形状の断面を有する棒状体ないしロッドが
広く包含される。
【0016】筒状接触材:棒状接触材を中空にして筒状
となした接触材。
【0017】板状接触材:平面状、波板状、カールない
し屈曲させた平板状、カールないし屈曲させた波板状、
その他変形した各種プレートが広範囲に含まれる。
【0018】格子状接触材:細長い担体を格子状に成形
したもの、これを井げた状にしたもの等格子を基礎とし
た各種の変形接触材。
【0019】マット状ないし網状接触材:マット状、粗
目、布状〜網状を呈した繊維、合成樹脂その他の材料か
らなる接触材であって、これらの材料の板状体ないしは
それを間隔をあけて多数結合させたもの、該板状体を円
筒ないし角筒に成形したもの、又は立体網状体その他が
広く包含される。
【0020】可撓性接触材:繊維状、布状、シート状、
紐状、帯状、リボン状、薄片状等を呈する可撓性を有す
る材料からなる接触材がすべて包含される。
【0021】小型筒状体:比較的小型の筒状体がすべて
包含されるが、筒状体としては正確な筒状体のほか、例
えば底を除去した乳酸菌飲料用の小型容器のように変形
した筒状体も包含される。
【0022】また、蒸留塔用充填物等化学工業において
用いられる充填物も各種使用することができ、上記した
小型筒状体の1種であるところのラーシッヒリング、そ
れに仕切りをつけたレシングリング、クラ、それを網状
化したマクマホン充填物、及びステッドマン充填物その
他を有利に利用することができる。
【0023】成型樹脂性充填物:乾燥塔、洗浄塔、冷却
塔等化学工業用装置におけるプラスチック製の充填物が
広く使用される。例えば、多数のリングを放射状に配置
した車輪状円形体、同円形体においてリングの断面が円
形、丸形、角形ないしだ円形その他の形状をしたもの、
同じく同中心部に空間部ないし穿孔を設けたもの、同じ
く外周部に外輪円を設けたもの、あるいは、多数のスポ
ークを放射状に配置した円形体、その外周部に外輪円を
設けて車輪状にしたもの等が使用可能である。
【0024】これには市販品も適宜使用することがで
き、例えば花形充填物テラレット(TELLERETTE)(日鉄化
工機(株)登録商標)が例示される。また、本充填物に
おいて、上記したようにリングを水平面上に放射状に配
置した構造のほか、リングを立体的に放射状に配置した
構造も使用可能である。
【0025】本発明においては、これら接触材は、一定
の形状に成型したものを用いるほか、各種変形したり不
定型にしたものを用いることも可能である。更にその表
面についても、表面を粗面にしたり、凹凸や起状を設け
たり、あるいは、多孔性にしたり、比較的大きな孔部を
穿設したり、網状構造にしたりすることも可能である。
【0026】また、本発明において接触材は、そのまま
単用できるだけでなく、同種又は異種を併用することが
できる。更にまた個々の接触材を積層したり、集合した
り、集束したりしてまとめて使用することも可能であ
る。その例としては、例えば板状接触材を間隔をあけて
複数枚積層したもの、その際平板又は波板状接触材を同
種積層してもよいし両者をミックスして積層してもよ
い。また波板状接触材を逆方向に交互に集束して一種の
ハニカム状構造としてもよいし、波板と平板状接触材を
交互に直接集束して変形ハニカム状構造としてもよい。
更にまた、各種の角筒を集束してもハニカム状構造をし
た接触材が得られるし、円筒を集束すれば多孔性円筒構
造が得られる。このようにして構造した有孔体も、本発
明における接触材として非常に有効である。
【0027】これらの接触材を処理槽内に設置するに当
っては、接触材個々またはそれらを数個まとめたものを
非固定的につまり遊離の状態で槽内に配置してもよい
し、接触材を数種ないし多数まとめてサポート内に収容
し、このサポートを槽内に配置してもよい。その際、サ
ポートとしては網状ないし有孔状の容器を使用し、処理
の効率化をはかるために容器に1又はそれ以上の棚を設
けて、そこに空間部を残して接触材を配置したり及び/
又は接触材を配置しない棚を設けたりして、排水と酵母
とが充分に接触するようにしてもよい。なお、個々の接
触材が流亡するのを防止するため、処理槽の上面には流
亡防止用のネットや邪魔板等を設けておくのがよいし、
あるいは接触材を収容した比較的大きなサポートを、下
方部に支持架台及び上方部に接触材浮上防止台を備えた
処理槽内に配置してもよい。その際、槽内には、排水移
動用空間部、整流盤、散気管等を配置して、酵母と廃水
とが充分に接触するようにしておくと好適である。
【0028】また本発明においては、接触材を処理槽に
固定することも包含される。固定するには、接触材を直
接処理槽の底面及び/又は側面に固定してもよいし、支
柱や隔壁等を槽内に配置しておきこれに接触材を固定し
てもよい。後者においては、例えば槽内に1又はそれ以
上配置した支柱に、成形樹脂性充填物、例えばテラレッ
ト(登録商標)を一定間隔のもとに多数固定してもよ
い。また、例えば集束ないし集合、積層した接触材は、
通常は槽内に直立してこれを固定するのであるが、その
底部には空間部を設けるとともに中央部あるいは適宜箇
所にドラフトチューブないしは空間部を設け、また更に
散気装置等を設けて、効率的な廃水処理を可能ならしめ
ることもできる。
【0029】更にまた、本発明においては一部固定的接
触材も使用することができる。この一部固定的接触材と
しては、既に述べた可撓性接触材が使用できるほか、繊
維状、棒状、管状、紐状、帯状、リボン状及び/又は薄
片状接触材が広く使用することができる。
【0030】実際の使用に当っては、例えば紐状接触材
の一端部を処理槽の底面、壁面及び/又は上面等に固定
しておき、紐状体が槽内から流出することなくそれでい
て槽内に密着固定することなく廃水中で揺動ないし廃水
中を浮遊せしめるものである。したがって、長い紐状接
触材をたるみを保持しつつその両端を処理槽の両壁面に
固定してもよいし、必要あればその中間部の適宜位置を
処理槽の底面や壁面等に固定してもよい。
【0031】本発明に係る一部固定的接触材としては、
可撓性を有する材料から成るものであればすべて使用で
き、棒状体、管状体、その他の接触材が広く使用でき
る。
【0032】また更に、それ自体は可撓性を保持してい
ない材料であっても、可撓性を付与することにより本発
明における一部固定的接触材として使用することができ
る。例えば、剛体からなる接触材を可撓性材料を介して
処理槽に固定すれば、可撓性を付与することが可能とな
り、各種の固定化担体が自由に本発明において使用可能
となる。
【0033】その具体例としては、微生物固定化能の高
い担体にガラス繊維、合成樹脂製の紐ないし中空パイプ
を固定し、これを槽に固定してもよいし、塩化ビニルそ
の他合成樹脂製のプレートないし円筒等に紐、ロッド、
繊維等をとりつけ、これを槽に固定してもよい。また、
ビーズ等の担体を紐にとおしておき、この紐に一部又は
両端を槽に固定してもよいし、このようにビーズを1個
ずつ紐に固定する代りに数個のビーズをメッシュの袋に
入れておき、これを1袋又はそれ以上紐に吊下するよう
にしてもよい。
【0034】このように、本発明にしたがって上記いず
れかの方法によれば、可撓性材料はもとより他の材料も
すべて、一部固定的接触材として自由に使用することが
できる。
【0035】本発明にしたがって廃水を処理するには、
S−2株等の酵母を付着せしめた接触材を設置した処理
槽内に廃水を供給し、常法によればよい。すなわち、原
水槽に廃水を貯めておき、廃水を直接又は希釈した後、
処理槽(酵母槽)に送液し、処理槽内を酵母の生育に適
したpH及び温度に調整、維持し、必要あればエアーポ
ンプ等により通気攪拌ないし攪拌機による機械的な攪拌
を行い、連続処理ないし回分処理を行えばよい。接触材
を用いているため、その間に接触材に酵母が密に付着凝
集して菌体濃度が上昇し、有効且つ迅速的処理が行われ
る。その際、接触材が槽から流出することがないので酵
母菌体の流亡がなく、高い菌体濃度が保持され、一方、
例えば非固定化ないし一部固定的接触材は廃水中を揺動
するために攪拌の支障とはならないだけでなく通気性が
改善されるため更に菌体濃度が上昇して、排水処理が更
に促進されることになるのである。なお、本発明で使用
する酵母は、油脂分解性にすぐれているだけでなく、凝
集性及び/又は付着性にもすぐれているため、接触材を
使用しない場合であっても、酵母自体が相互に凝集した
り、処理槽の器壁面に付着したりして酵母の密度が上昇
し、小型の処理槽でも非常に効率的に廃水処理が行われ
る。
【0036】このようにして得られた処理水は、そのま
ま公共下水道に放流することができるが、必要あれば常
法にしたがって沈降、凝集処理等の物理的ないし化学的
処理に付してあるいは活性汚泥処理等の生物学的処理に
付し、しかる後に放流してもよい。以下、本発明の実施
例について述べる。
【0037】
【実施例1】下記する油脂各1%、酵母エキス0.5
%、初発pH4.8の組成を有する人工廃水100mlを
500ml三角フラスコ(バッフル付き)に収容し、Cryp
tococcus sp. S−2株(FERM P−15155)
を用いて、30℃で7日間、ロータリー振とう培養器で
それぞれ振とう培養処理した。1:大豆油、2:オリー
ブ油、3:豚脂、4:牛脂、5:イワシ油、6:鯨油、
7:トリオレイン。
【0038】リパーゼ活性、n−ヘキサン抽出物(油
分)の残存量、除去率その他を測定し、得られた結果
を、下記表1に示し、油除去率については更に図1に示
す。これらの油脂培養の結果からも明らかなように、S
−2株はすぐれたリパーゼ生産性を示し、有効に油脂を
分解、除去することが判る。
【0039】
【表1】
【0040】また、1Lジャーファーメンターに固定床
としてリングレース30cmを装着し、上記組成の人工廃
水200mlを処理した。菌株としては上記S−2株を使
用したが、この菌株は、ファーメンターに添加してお
き、これを単に攪拌するだけで容易に担体(リングレー
ス)に付着、固定された。10日間処理した結果、得ら
れた処理水は、次いで活性汚泥処理することによりBO
D 30mg/l以下にまで低下せしめることができ、河川
に放流することが可能となった。
【0041】
【実施例2】下記する油脂を3%(w/v)又は5%(w/v)、
酵母エキス0.5%、リン酸水素ナトリウム0.05mo
le、初発pH5.6の組成を有する人工廃水100mlを
500ml三角フラスコ(バッフル付き)に収容し、S−
2株を2×107cells/ml添加し、25℃で7日間振と
う培養した。油脂:トリオレイン、大豆油、オリーブ
油、豚脂、牛脂、イワシ油、鯨油。
【0042】それぞれの油脂に対する油分除去率(n−
ヘキサン抽出物質除去率)を各油脂含量(3%、5%(w
/v))について測定した。得られた結果を下記表2に示
した。
【0043】
【表2】
【0044】
【実施例3】油脂としてトリオレインを用い(ただし、
1%、3%、5%(w/v))、実施例2と同様に処理し、
リパーゼ活性とトリオレインの分解除去について測定し
た。得られた結果を図2、図3に示した。
【0045】
【実施例4】下記する油脂を各3%含有する点を除き、
実施例2と同様に処理し(但し、S−2株の添加量は下
記するように各種濃度とした)、S−2株のリパーゼ生
産による各種オイルの分解除去の測定を行った。得られ
た結果を下記表3に示す。1:トリオレイン、2:大豆
油、3:オリーブ油、4:豚脂、5:牛脂、6:イワシ
油、7:鯨油。
【0046】
【表3】
【0047】
【実施例5】下記性状を有する生クリームやバター分を
含む乳製品製造廃水について、S−2株(2×107/m
l)を用いて、下記の処理条件(但し、(4)11/6
に48時間滞留連続処理開始)にて処理を行った。
【0048】
【0049】
【0050】各項目について測定を行った。得られた結
果を下記表4に示した。表中、COD(sup)は遠心
上澄(酵母を含まず)、n−Hはn−ヘキサン抽出物質
を示す。
【0051】
【表4】
【0052】上記測定結果からも明らかなように、下記
する平均処理水質が得られた。特に、n−ヘキサン抽出
物については184ppmしか残存しておらず(除去率9
5%)、直ちに活性汚泥処理可能の除去効果が達成され
た。
【0053】 平均処理水質 pH 4.8 COD 2000ppm 64%除去 BOD 2230ppm 76%除去 n−ヘキサン抽出物質 184ppm 95%除去
【0054】
【発明の効果】従来より油脂含有廃水は処理が非常に困
難な廃水のひとつとされていたが、本発明によってその
効率的処理が可能となった。したがって本発明は、近年
になって油脂含有廃水が急増している当業界において、
多大な寄与をなすものであり、公害防止技術としても卓
越している。
【図面の簡単な説明】
【図1】各油脂含有廃液に対する本菌の油分除去率を示
す。
【図2】各種濃度で本菌を培養した場合におけるリパー
ゼ生成量の変化を示す。
【図3】各種濃度で本菌を培養した場合におけるトリオ
レイン分解除去率の変化を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 9/20 C12R 1:645) (72)発明者 鈴木 修 群馬県安中市中宿1443番地 株式会社ティ ーディーイープラント事業部生物工学研究 室内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クリプトコッカス(Cryptococcus)属に
    属する油脂除去性菌を使用することを特徴とする油脂含
    有廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】 クリプトコッカス(Cryptococcus)属に
    属するリパーゼ生産菌を培養することを特徴とするリパ
    ーゼの製造方法。
  3. 【請求項3】 Cryptococcus sp. S−2(FERM
    P−15155)。
JP6602898A 1998-03-03 1998-03-03 油脂含有廃水の処理方法 Pending JPH11244892A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001129580A (ja) * 1999-11-02 2001-05-15 Kl Plant Kk 油脂含有排水の処理装置
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