JPH11242180A - 光スキャナ - Google Patents

光スキャナ

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JPH11242180A
JPH11242180A JP26127098A JP26127098A JPH11242180A JP H11242180 A JPH11242180 A JP H11242180A JP 26127098 A JP26127098 A JP 26127098A JP 26127098 A JP26127098 A JP 26127098A JP H11242180 A JPH11242180 A JP H11242180A
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coil
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】配線などの電気要素の劣化を防止し、長期的に
電気要素の信頼性を維持可能な光スキャナを提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】本発明に係る光スキャナは、弾性部材13
0を複数のポリイミド層で220,230,240から
形成し、コイル140に電流を印加するための配線14
2を、弾性部材130の厚み方向において略二等分の位
置に設けたことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源からの光を反
射し、その反射光をスキャンさせるための光スキャナに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光スキャナとして、例えば、特公
昭60−57052号公報に開示された光偏向素子が知
られている。この光偏光素子では、図25に示すよう
に、一つの絶縁基板1から少なくともバネ部2と、この
バネ部2によって支持される可動部3とを構成し、さら
に可動部3に反射鏡4とコイルパターン5とを設け、バ
ネ部2、可動部3の形状と、反射鏡4およびコイルパタ
ーン5の形成とをホトリソグラフィとエッチング技術に
よって行うことを特徴としている。この光偏向素子で
は、バネ部2がねじり振動することにより反射光の走査
を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の光ス
キャナにおいては、コイルパターン5へ電流を供給する
配線が弾性部材であるバネ部2の表面に形成されてい
る。これは、特公昭60−57052号公報に記載の光
偏光素子のように、従来の光スキャナは、バネ部2が単
一の絶縁基板1から形成されているため、バネ部2に配
線を設けようとすれば、その表面に形成するしかないか
らである。しかし、バネ部2の表面に配線を設ける構成
では、バネ部2の曲げあるいはねじり振動の際にその表
面に発生する大きな応力が、この配線に悪影響を及ぼす
という問題が生じる。そして、本来、光スキャナは繰り
返し往復運動を行うものであるため、大きな応力が配線
に繰り返し作用すると、配線の劣化が生じ、最悪の場合
には配線切れなどの故障を引き起こしてしまう。
【0004】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、配線などの電気要素の劣化を防
止し、長期的に電気要素の信頼性を維持可能な光スキャ
ナを提供することを目的とする。
【0005】
【発明を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明の光スキャナは、固定された支持体と、
少なくとも一方の面に光を反射するための鏡面が形成さ
れた可動板と、この可動板と前記支持体との間を連結す
る弾性部材と、少なくとも前記可動板に設けられ前記可
動板及び前記支持体間に駆動力を発生するアクチュエー
タとを有し、少なくとも前記可動板に設けられた前記ア
クチュエータに、前記弾性部材に設けられた電気要素を
介して所定の電気信号を印加して前記駆動力を発生さ
せ、前記弾性部材の弾性変形により前記可動板の偏向運
動を行う光スキャナにおいて、前記弾性部材が複数の弾
性層からなり、この積層方向である前記弾性部材の厚み
方向に略二等分の位置において、前記弾性層間に前記電
気要素を設けたことを特徴とする。
【0006】この光スキャナでは、弾性部材の厚み方向
において、弾性部材の弾性変形による応力が小さい位置
に電気要素を設けている。さらに、本発明の光スキャナ
は、前記駆動力により前記弾性部材がねじり振動を行う
光スキャナであって、前記弾性部材の厚み方向及び前記
支持体から前記可動板に向かう方向に対して垂直な方向
である、前記弾性部材の幅方向に略二等分の位置におい
て、前記弾性部材に前記電気要素を設けたことを特徴と
する。
【0007】この光スキャナでは、弾性部材がねじり振
動を行うので、弾性部材の幅方向においても弾性変形に
よる応力が小さい位置に電気要素を設けている。さら
に、本発明の光スキャナは、前記可動板の変位を検出す
る検出手段を前記弾性部材または前記可動板に設け、前
記電気要素が前記検出手段の配線を含むことを特徴とす
る。
【0008】この光スキャナでは、可動板の変位をモニ
タまたは制御するための検出手段を設け、この検出手段
の配線を、弾性部材の弾性変形による応力が小さい位置
に設けている。
【0009】さらに、本発明の光スキャナは、前記検出
手段が前記弾性部材の変形から前記可動板の偏向角を検
出する、前記弾性部材に設けられた抵抗体を有し、前記
弾性部材の内部であって、その厚み方向及び幅方向にお
いて周辺部近傍に設けられていることを特徴とする。
【0010】この光スキャナでは、弾性部材の弾性変形
による応力が大きい位置に検出手段を設けている。さら
に、本発明の光スキャナは、前記支持体、前記可動板、
前記弾性部材及び前記電気要素が、半導体製造プロセス
を用いてモノリシックに一体形成されていることを特徴
としている。
【0011】
【発明の実施の形態】(第一実施形態)本発明の第一実
施形態に係る光スキャナついて、図1〜図8を参照して
説明する。
【0012】図1は、第一実施形態に係る光スキャナの
構成を示す斜視図、図2は、図1に示す光スキャナの中
心軸線であるA−A線に沿う断面図、図3は、図1のB
−B線に沿う断面図である。また、図4は、第一実施形
態に係る光スキャナの製造工程を示す図、図5は、第一
実施形態に係る光スキャナの動作状態を示す図、図6〜
図8は、第一実施形態に係る光スキャナの変形例を示す
図である。
【0013】図1に示すように、本実施形態に係る光ス
キャナは、その自由端が振動される構造体100と、こ
の構造体100の自由端に対向配置される永久磁石15
0とを有している。構造体100は、固定端である支持
体110と、ミラーとしての反射面が設けられた可動板
120と、支持体110及び可動板120を連結する板
バネ状の弾性部材130から構成される。可動板120
にはその周縁近傍を周回するようにコイル140が設け
られている。コイル140内周部に位置するコイル端部
からは、コイルを跨ぐように配線141が形成され、弾
性部材130に設けられた配線142を経由して電極パ
ッド145に接続されている。一方、コイル140外周
部に位置するコイル端部は、そのまま弾性部材130に
設けられた配線143により電極パッド146に接続さ
れている。光スキャナの製造工程上、配線143と配線
142とは同時に形成されるので、配線143とコイル
端部の接続部においては、配線に段差部144が形成さ
れている。また、弾性部材130には貫通穴160が設
けられている。
【0014】ここで、永久磁石150は、その着磁方向
が可動板120の振動方向に略平行であって、コイル1
40の平面に対して上方あるいは下方約45度の方向に
おいて永久磁石150下部あるいは上部先端が可動板1
20の先端部に対向する位置に配置される。また、貫通
穴160は、直線性の高い一次元的な走査を実現するた
め、その中心が弾性部材130の幅方向の中心に位置
し、幅方向に対して直交する中心軸線(図1のA−A
線)に関して軸対称な形状であることが望ましい。これ
に加えて、貫通穴160は変位時に特定の箇所に応力が
集中しない形状、すなわち円または楕円、あるいは角が
丸くなった多角形が適している。
【0015】図2、図3を参照して、図1に示す光スキ
ャナのA−A線、B−B線に沿う断面構造を説明する。
図2に示すように、図1の光スキャナをA−A線に沿っ
た断面で見ると、支持体110は、シリコン基板20
0、窒化シリコン膜210、第一ポリイミド層220、
第二ポリイミド層230、第三ポリイミド層240を積
層して構成され、可動板120は支持体110の構成に
加えて、第一ポリイミド層220上にコイル140が設
けられる構成となっている。また、弾性部材130は、
第一ポリイミド層220、第二ポリイミド層230、第
三ポリイミド層240を積層して構成され、貫通孔16
0が設けられている。シリコン基板200は、面方位が
(100)面のシリコン単結晶基板が用いられる。ポリ
イミドは弾性を有する有機絶縁材料であり、その弾性係
数はシリコン単結晶基板と比較してかなり小さいため、
第一〜第三ポリイミド層は、弾性変形可能な弾性薄膜と
なる。
【0016】図3に示すように、図1のB−B線に沿っ
た断面で見ると、支持体110では、第二ポリイミド層
上に配線142及び配線142よりも膜厚の厚い電極パ
ッド145が設けられ、第三ポリイミド層240には電
極パッド142の部分に貫通孔が形成されている。ま
た、可動板120では、第二ポリイミド層230上にコ
イル140を跨ぐ配線141が設けられ、第一ポリイミ
ド層220上には配線141とコイル140を接続する
段差部147が設けられている。第二ポリイミド層23
0には、この段差部147の部分に貫通孔が形成されて
いる。また、弾性部材130では、第二ポリイミド層2
30上に配線142が設けられている。
【0017】ここで、第三ポリイミド層240の膜厚
は、第一ポリイミド層220及び第二ポリイミド層23
0の膜厚の和に略等しく形成されている。したがって、
弾性部材130において、第二ポリイミド層230上に
設けられたコイル140は、弾性部材130の厚み方向
に略二等分の位置に配置されることになる。
【0018】次に、このような構成を有する光スキャナ
の動作について説明する。コイル140には電極パッド
145,146を介して図示しない電源より交流電流が
印加される。コイル140を流れる電流は構造体100
の自由端の近くに配置された永久磁石150が作る磁場
と相互作用し、コイル140は構造体100の自由端近
く設けられた部分で特に力を受ける。つまり、永久磁石
150とコイル140の一部とがアクチュエータの働き
をする。コイル140を流れる電流が交流であるため、
平面状のコイル140が受ける力の向きは周期的に変化
する。ここで、第一〜第三ポリイミド層のうち、シリコ
ン基板200と固定されていない部分は相対的に剛性が
低く、この部分が板バネ状の弾性部材130として機能
し、可動板120は厚み方向に振動する。構造体100
の共振周波数は、可動板120と弾性部材130の形状
や材質によって一意的に決まり、この共振周波数に等し
い周波数の交流電流をコイル140に供給することによ
り、可動板120はその電流値での最大の振幅で振動す
る。可動板120の反射面で反射される光は、可動板1
20の偏向角によって決まる偏向角で往復走査される。
【0019】次に、本実施形態に係る光スキャナの構造
体100の製造方法について、図4を参照して説明す
る。図4(a)に示すように、面方位が(100)面の
シリコン基板200は、洗浄後、その表面に低圧CVD
装置を用いて窒化シリコン膜210が成膜される。下面
の窒化シリコン膜210はドライエッチングによって部
分的に除去されてパターニングされ、パターニングされ
た窒化シリコン膜210は、シリコン基板200から支
持体110と可動板120を形成する際のマスクとして
働く。また、上面の窒化シリコン膜210は、シリコン
基板200から支持体110と可動板120を形成する
際に、上面の窒化シリコン膜210の上部に作製される
構造体を、シリコン基板のエッチングプロセスから保護
する役割を有する。
【0020】図4(b)に示すように、上面の窒化シリ
コン膜210の上に、第一ポリイミド層220が形成さ
れる。第一ポリイミド層220は、液状のポリイミド溶
液をシリコン基板に塗布し、印刷法あるいはスピンコー
ティング法によって均一に成膜し、焼結して製造され
る。
【0021】図4(c)に示すように、第一ポリイミド
層220の上に、コイル140が形成される。コイル1
40は、スパッタリングによってアルミを成膜し、これ
をエッチングによってパターニングして製造される。
【0022】図4(d)に示すように、第一ポリイミド
層220の上に、コイル140を覆う第二ポリイミド層
230が形成される。第二ポリイミド層230は、第一
ポリイミド層と同様に、液状のポリイミド溶液を第一ポ
リイミド層220上に塗布し、印刷法あるいはスピンコ
ーティング法によって均一に成膜し、焼結して形成され
る。
【0023】図4(e)に示すように、第二ポリイミド
層230の上に、配線142,143(図示せず)が形
成される。配線142,143(図示せず)はスパッタ
されたアルミをエッチングによりパターニングして形成
される。この工程においては、図4(c)において製造
した平面状のコイル140を跨ぐ形で配線142を形成
するため、まずコイル140内周部端部の上部ポリイミ
ドをエッチングで除去し、除去部分にアルミの成膜、パ
ターニングによって層間のコンタクトを形成(図3に示
す段差部147)してから、第二ポリイミド層230上
にアルミを成膜、パターニングする。また、図示しない
段差部144も同様に形成される。
【0024】図4(f)に示すように、第二ポリイミド
層230の上に、第三ポリイミド層240が設けられ
る。第三ポリイミド層240は、第一、第二ポリイミド
層220,230と同様に、液状のポリイミド溶液を第
二ポリイミド層230上に塗布し、印刷法あるいはスピ
ンコーティング法によって均一に成膜し、焼結して製造
される。第三ポリイミド層240は、弾性部材に所定の
特性を持たせるように形成されると同時に、図4(e)
の工程で製造された配線142,143(図示せず)
が、空気中に露出して経時変化を起こす事を防ぐ役割を
有する。さらに、第三ポリイミド層240の厚みは、第
一ポリイミド層220と第二ポリイミド層230の厚さ
の和に略等しく成膜され、完成状態で、弾性部材の内部
に存在する配線142,143(図示せず)が、弾性部
材の厚み方向に略二等分の位置に配置される。
【0025】図4(g)に示すように、第一〜第三ポリ
イミド層220,230,240において、電極パッド
145,146(図示せず)の上に位置する部分、及び
貫通穴160に相当する部分とが、それぞれドライエッ
チングにより除去される。
【0026】図4(h)に示すように、弾性部材130
を形成するため、シリコン基板200の下面のパターニ
ングされた窒化シリコン膜210をマスクにして、アル
カリ性溶液を用いてシリコン基板200を下面から異方
性エッチングして除去する。この時、第一ポリイミド層
220の下にある窒化シリコン膜210は、シリコン基
板200がエッチングされ貫通された際に、第一ポリイ
ミド層220を保護するマスク層として働く。
【0027】図4(i)に示すように、第一ポリイミド
層220のマスク層となった窒化シリコン膜210は、
シリコン基板200のエッチング後、ドライエッチング
によって除去され、本実施形態の光スキャナの構造体1
00が得られる。
【0028】以上詳述した本実施形態に係る光スキャナ
によれば、構造体100は一体に形成されるため、その
後の組立作業は不要であり、超小型の光スキャナを大量
に安価に生産することができる。また、構造体100は
半導体製造技術を応用して製造されるので、寸法精度が
非常に高く、よって特性のばらつきがきわめて少ない光
スキャナを製造する事が可能である。また、弾性部材1
30に、有機絶縁材料であるポリイミドを用いることに
より、脆性破壊が起きにくく、かつ大きな偏向角を得る
ことができる。また、コイル140と配線142,14
3がポリイミドの表面に露出せず、内部に製造されてい
るため、湿気による酸化等の経時変化を押さえることが
可能である。
【0029】さらに、本実施形態においては、弾性部材
130において、配線142,143が厚み方向に略二
等分の位置に配置されている。通常、光スキャナの動作
時には、弾性部材が大きく変形し、その結果応力が発生
する。本実施形態では、主として板バネである弾性部材
130の曲げ変形を利用して可動板120を駆動する構
成となっているが、この場合には、弾性部材130が凸
に変形する表面には引張応力、凹に変形する表面には圧
縮応力が生じる。従って、板バネ厚み方向の所定の位置
において応力がほとんど生じない部分が存在し、弾性部
材130の弾性特性が厚み方向に一様であれば、厚み方
向に略二等分の位置において応力がほとんど0となる。
【0030】つまり、従来技術のように配線を弾性部材
の表面に配置すると、応力が高い位置に配線が存在する
ため、繰り返し動作させると配線部の疲労による断線が
起こりうるのに対し、本実施形態の構成では、長期間の
信頼性維持が可能となる効果を有する。本実施形態で
は、弾性部材130を積層構造とし、この層間に配線1
42,143を設けることで、配線142,143の厚
み方向略二等分への配置を容易に実現している。また、
ここで述べた効果を得るためには、配線142,143
を厚み方向に同じ位置に製造することが理想的である。
言い換えれば、半導体プロセスにおいて積層構造を形成
する際に、同じ層に形成するのが理想的であり、そのた
めに、コイル140と配線143の間には、段差部14
4を設けている。
【0031】本実施形態に係る光スキャナは、例えば図
5に示されるような状態で使用される。レーザ光源30
0は、コリメートされたレーザ光を、振動している可動
板120の反射面に照射し、可動板120の反射面で反
射されたレーザ光301は一次元的に走査され、スキャ
ンライン302が得られる。駆動信号として所定の電流
を所定の周波数で印加することにより、所望の周波数お
よび振幅での走査を行うことが可能である。本光スキャ
ナは、従来のスキャナよりも大幅な小型化が可能である
ため、小型機器への応用に適しており、さらに消費電力
の低減が可能である。
【0032】本実施形態に係る光スキャナはその走査振
幅を最大限に確保するために、通常はその共振周波数に
おいて駆動される。共振周波数は、可動板120と弾性
部材130の形状や材質によって一意的に決まるが、厳
密には、弾性部材の内部に配置される配線の機械的特性
にも若干影響される。本実施例においては、配線が弾性
部材の厚み方向に略二等分の位置に配置されているた
め、配線の機械的特性による共振周波数への影響が少な
いという効果を有する。
【0033】なお、本実施形態の各構成は、以上に述べ
たものには限定されず、各種の変形、変更が可能であ
る。例えば、平面状のコイル140は、スパッタ成膜と
エッチング加工による製造でなく、めっきにより製造す
ることも可能である。特に、大きな偏向角を必要とする
場合には、コイルの巻き数を増加させる必要があるが、
断面積を増やさずに巻き数のみを増加させるとコイルの
抵抗値が増大し、電源電圧や消費電力の増大につながる
が、めっきにより、スパッタよりもさらに厚膜のコイル
を製造することにより、所定の仕様を満足することが可
能となる。
【0034】また、コイル形状は、以上に述べたよう
に、可動板の周縁部を周回するものには限定されず、例
えば図6に示すように、可動板および支持体を含めた構
造体の周縁部を周回する形状でもよい。本変形例の場合
には、弾性部材を経由する配線の本数が増加するため、
個々の配線の信頼性確保がより重要になり、配線部が弾
性部材の厚み方向の略二等分位置に配置されていること
による効果はより大きくなる。但し、本変形例において
は、コイルと配線部の明確な区別がなく、コイルの一部
がアクチュエータとして働くと共に配線としても働いて
おり、段差を設ける必要がないため、両者を第一ポリイ
ミド層と第二ポリイミド層の間に形成し、第三ポリイミ
ド層の形成工程を省略することが可能となる。この場合
は、第一ポリイミド層と第二ポリイミド層の厚みを等し
くすることによって、コイル及び配線を、弾性部材の厚
み方向の略二等分位置に配置することが可能である。
【0035】本実施形態の駆動方法は、その共振周波数
に等しい交流電流による往復駆動には限定されず、例え
ば可変の周波数による駆動、直流電流による駆動で静的
な位置決めを行うことなども可能である。
【0036】さらに、本実施形態では永久磁石とコイル
によるアクチュエータを用いる光スキャナについて述べ
たが、その変形例として、例えば図7、図8に示すよう
に、静電アクチュエータを用いる光スキャナであって
も、本発明を適用可能である。
【0037】本変形例においては、可動板120の表面
に可動電極170を設け、一方、固定電極180が図示
しない固定部材に固定されて、可動電極170に対向し
て配置されている。可動電極170には、電極パッド1
90、配線142,143、層間配線171,171を
経由して外部と電気的に接続可能に構成されている。電
極パッド190及び固定電極180をそれぞれ電源19
5に接続して電位差を与えると、固定電極180と可動
電極170の間に静電引力が作用し、可動板120が駆
動される。静電引力は電磁間距離の二乗に反比例するた
め、固定電極180と可動電極170はなるべく近接し
ていることが望ましく、本変形例では、図8に示すよう
に、可動電極170は可動板120の固定電極180に
対向した表面に形成されるが、配線142,143は、
弾性部材130の厚み方向の略二等分位置に配置されて
おり、永久磁石とコイルによるアクチュエータを利用す
る場合と同様に、弾性部材130の変形時に応力を低減
し、信頼性を確保できる効果がある。 (第二実施形態)本発明の第二実施形態に係る光スキャ
ナについて、図9〜図20を参照して説明する。図9
は、第二実施形態に係る光スキャナの構成を示す斜視
図、図10は、図9に示す光スキャナのA−A線に沿う
断面図、図11は、図9に示す光スキャナのB−B線に
沿う断面図である。また、図12は、第二実施形態に係
る光スキャナにおける可動板及び弾性部材の上面図、図
13は、第二実施形態に係る光スキャナの製造工程を示
す図、図14〜図17は、第二実施形態に係る光スキャ
ナの配線に作用する応力のシミュレーション結果を示す
図、図18は、第二実施形態に係る光スキャナのレーザ
走査顕微鏡への応用を示す図、図19及び図20は、第
二実施形態に係る光スキャナの変形例を示す図である。
【0038】図9、図10及び図11に示すように、本
実施形態に係る光スキャナは、可動板401、板バネあ
るいはトーションバー状の弾性部材402及び支持体4
03からなる構造体400と、永久磁石404から構成
されている。可動板401を両側から支持するように、
可動板401はその両側が2つの弾性部材402により
支持体403に連結されている。可動板401には光を
反射するための反射面405が形成されており、図9に
おける可動板401の裏面がそれに対応する。第一実施
形態と同様に、可動板401上には駆動コイル406が
その周縁部に形成されていると同時に、本実施形態にお
いては、駆動コイル406の内側に、振動検出コイル4
26が形成されている。可動板401の振動時には、振
動検出コイル426から可動板401の振動速度に比例
した信号が得られる。可動板401に用いる主材料には
振動中に反射面が変形しないことが望まれる。本実施形
態では、可動板401の主材料として高剛性材料である
単結晶シリコン(面方位は(100))を用いている。
さらに、この可動板401には、上記単結晶シリコンの
他に、窒化シリコン、アルミ、ポリイミド材料が用いら
れている。
【0039】窒化シリコンは、光スキャナを製造すると
きのマスク材料として用いられるものの残留物でシリコ
ンとの絶縁に用いられ、アルミは駆動コイル406の配
線と駆動コイルの始点及び終点にある電極パッド40
7、検出コイル426の配線と検出コイルの始点及び終
点にある電極パッド427として、場合によっては反射
面405のミラー材料としても用いられる。ポリイミド
は、駆動コイル406、検出コイル426を上下から挟
み込むように形成されており、コイル配線間の絶縁と、
電極パッド407、427も含めて電気要素が大気に触
れないようにしている。
【0040】弾性部材402は、可動板401から延在
するポリイミド膜を主材料としており、図9に示すよう
に可動板401の左右に1本ずつ形成されている。図中
右側の弾性部材402の内部には、電極パッド407,
427から支持体403に向かう配線408が4本形成
されている。配線408もアルミにより形成されてい
る。一方、図中左側の弾性部材の内部には、ダミーとし
てどこにも接続されていない配線428が4本形成され
ており、左右の弾性部材402の機械的特性が略等しく
なっている。
【0041】また、可動板401を囲むように形成され
た支持体403は、光スキャナを外部に固定するための
接着部として用いられる一方、外部からの電力を、配線
408を通して駆動コイル406に供給するための電極
パッド409が4個形成されている。本実施形態におい
ては、4個の電極パッド409から外部への配線を例え
ばフレキシブルプリント基板を用いて一工程で行うため
に、電極パッド409をすべて同じ側(図中右側)の支
持体403上に近接して形成している。
【0042】この支持体403は、主材料として単結晶
シリコンを用いている。単結晶シリコンは剛性が高いた
め、外部に固定する際に好都合である。その他に、支持
体403には、光スキャナを製造するときのマスク材料
となる窒化シリコンと、電極パッド409及び配線40
8,428を形成するアルミと、配線408を上下から
挟み込むことによって大気に触れないようにするための
ポリイミド膜などが用いられている。このポリイミド膜
は可動板401、弾性部材402から延在している。ま
た、支持体403の単結晶シリコンと可動板401で用
いられる単結晶シリコンは同一基板から形成されてい
る。
【0043】本実施形態に係る光スキャナは、可動板4
01の振動する両端部にそれぞれ対向するように、支持
体403上に二つの永久磁石404を配置している。ま
た、永久磁石404は、その着磁方向が可動板401の
板厚方向に平行であって、可動板401先端から駆動コ
イル406に対して上方あるいは下方約45度の延長線
上に永久磁石404下部あるいは上部先端が位置するよ
うに配置されている。
【0044】図12に、可動板401及び弾性部材40
2を上面より見た上面図を示す。図12においては、駆
動コイル406、検出コイル426及び配線408,4
28も便宜的に図示している。駆動コイル406は可動
板401の周縁部に設けられ、駆動コイル406の内側
には検出コイル426が形成されている。弾性部材40
2内部を経由して可動板と支持体の間を結ぶ4本のリー
ド線408は、すべて図中右側の弾性部材402を通っ
ており、一方図中左側の弾性部材402内部には、ダミ
ー配線428が4本形成されている。
【0045】本実施形態に係る弾性部材402は複数の
ポリイミド層から形成されており、弾性部材402の厚
み方向に略二等分の位置のポリイミド層間に配線40
8,428が形成されている。また、弾性部材402の
幅方向における配線402,428の配置は、略二等分
の位置を中心として対称に、近接して配置されている。
【0046】次に、本実施形態に係る光スキャナの動作
を説明する。駆動コイル406に接続された2個の電極
パッド409から交流電流を印加することにより、駆動
コイル406には永久磁石404との相互作用によって
ローレンツ力が発生する。この力の向きは、永久磁石4
04と駆動コイル106の位置関係によって決まり、こ
の場合、可動板101の板厚方向に力が発生する。従っ
て、可動板401の基本振動は、2本の弾性部材402
の長手方向の中心軸を回転軸としたねじり振動となる。
ねじり振動を発生させるモーメントは、永久磁石404
近傍のコイル配線406に生じるローレンツ力と、2本
の弾性部材402の長手方向の中心軸から永久磁石40
4近傍のコイル配線までの距離の積によって決まる。ロ
ーレンツ力は永久磁石404の特性、駆動コイル406
のターン数、配線長、電流、永久磁石404から駆動コ
イル406までの距離等によって決まる。駆動コイル4
06が可動板最外周を周回するように形成されるのは、
発生力量およびモーメントを少しでも大きくするためで
ある。
【0047】支持体403を外部に固定し、駆動コイル
406に交流電流を印加すれば、可動板401は支持体
403と弾性部材402の境界部を固定端とした振動を
開始する。この場合、永久磁石404と、駆動コイルの
うち永久磁石404に対向する部分とがアクチュエータ
として働く。可動板401と弾性部材402の形状や材
質によって一意的に決定される共振周波数に等しい周波
数で交流電流を印加することにより、可動板401はそ
の電流値における最大の振幅で振動を開始する。
【0048】一方、可動板401が振動すると、振動検
出コイル426が永久磁石404により形成される磁界
内で運動するため、電磁誘導により振動検出コイル42
6に起電力が発生する。この起電力の極性は、振動検出
コイル426の運動の向きによって決定され、絶対値
は、磁束密度、コイル巻き数、コイル運動の速度、磁界
内のコイル長さ等で決定される。従って、振動検出コイ
ル426からは、可動板401の振動速度に比例した信
号が出力され、これをもとに振動状態をモニタあるいは
制御することが可能である。
【0049】次に、図13を参照して、本実施形態に係
る光スキャナの製造方法を説明する。この光スキャナは
半導体製造技術によって製造することができる。まずシ
リコン基板410は洗浄し、低圧CVD装置を用いて窒
化シリコン膜411を成膜する(図13(a))。シリ
コン基板410の両面に形成された窒化シリコン膜41
1は可動板401と支持体403を分離する際のマスク
材料として用いられる。そのため、裏面の窒化シリコン
膜411はフッ素系のドライエッチングによって、シリ
コンが除去される部分を予め除去しておく(図13
(b))。パターニングされた面と逆の面の窒化シリコ
ン膜411上に第一ポリイミド層412を形成する(図
13(c))。形成方法としては、液状のポリイミド溶
液を窒化シリコン膜411上に塗布し、印刷法あるいは
スピンコーティング法によって均一に成膜し、焼結する
手法を用いる。
【0050】第一ポリイミド層412上にスパッタした
アルミをエッチングすることによって、駆動コイル40
6、検出コイル426、電極パッド407,427(図
示せず),409を形成する(図13(d))。第二ポ
リイミド層413は、第一ポリイミド層412と同様に
液状のポリイミド溶液を第一ポリイミド層412上に塗
布し、印刷法あるいはスピンコーティング法によって均
一に成膜され、焼結される。この時、電極パッド40
7、427及び409上のポリイミドは除去しておく
(図13(e))。
【0051】第二ポリイミド層413上にスパッタされ
たアルミをエッチングすることによって、配線408、
ダミー配線428を形成する(図13(f))。第三ポ
リイミド層414は弾性部材402の剛性を決定すると
同時に、配線408、ダミー配線428、電極パッド4
07,427(図示せず)を大気から保護する目的で成
膜される。さらに、弾性部材402において、第二ポリ
イミド層413上に設けられた配線408及びダミー配
線428が、弾性部材402の厚み方向に略二等分の位
置に配置されるように、第三ポリイミド層414の厚み
が決定される。成膜後、電極パッド409上のポリイミ
ドは除去される(図13(g))。電極パッド409は
外部との配線接続に使用されるため、例えばワイヤボン
ディングに適するように、さらにスパッタによってアル
ミ421を積層する(図13(h))。可動板401と
支持体403を形成するために、アルカリ性溶液を用い
てシリコン基板410の裏面からシリコンの異方性エッ
チングを行う(図13(i))。
【0052】この時、弾性部材402を形成する第一ポ
リイミド層412の下面には窒化シリコン膜411があ
り、シリコン基板410が貫通エッチングされた際に、
第一ポリイミド層412を保護するための保護層にな
る。シリコンの貫通エッチング後に弾性部材102、可
動板101、支持体103の裏面に露出した窒化シリコ
ン膜411は、ドライエッチングにより除去される(図
13(j))。
【0053】その後、図13には図示しないが、可動板
401、弾性部材402及び支持体403を形成するた
めに、第一〜第三ポリイミド層412,413,414
を裏面から除去する酸素系のドライエッチングを行い、
必要に応じて光を反射する面にアルミをスパッタして反
射率の高い反射面405を形成すれば、光スキャナの完
成となる。
【0054】以上詳述した本実施形態に係る光スキャナ
によれば、構造体400は半導体製造技術を利用して一
体に形成されるため、その後の組立作業は不要であり、
超小型の光スキャナを安価に大量生産することができる
と共に、寸法精度が非常に高く、よって特性のばらつき
がきわめて少ない光スキャナを製造できる。また、弾性
部材402に、有機絶縁材料であるポリイミドを用いる
ことにより、脆性破壊が起きにくく、且つ大きな偏向角
を得ることができる。また、駆動コイル406、検出コ
イル426、配線408及びダミー配線428がポリイ
ミドの表面に露出せず、内部に形成されているため、湿
気による酸化等の経時変化を押さえることが可能であ
る。
【0055】さらに、本実施形態においては、弾性部材
402において、配線408が厚み方向に略二等分の位
置に配置されている。通常、本実施形態に係る光スキャ
ナようなトーションバー型光スキャナの動作時には、弾
性部材402が大きくねじれ変形し、その結果応力が発
生する。その際、当然ながら弾性部材402内部に配置
されている配線408にも応力が作用することになる。
配線408に作用する応力は、曲げ、引張、ねじれ応力
等があるが、有限要素法によるシミュレーション結果に
よると、曲げあるいは引張応力の絶対値がねじれ応力よ
りもかなり大きい。引張、曲げ応力に注目し、配線位置
を弾性部材402の厚み方向に変化させた際の、配線4
08に作用する引張、曲げ応力のシミュレーション結果
を図14及び図15に示す。
【0056】上記シミュレーションにおいては、4本の
アルミ配線408の断面形状は幅100μm、厚さ2μ
m、配線中心間隔は200μmに設定し、弾性部材40
2の幅方向の二等分線に対して対称に配置している。ま
た、図14,15の横軸の配線位置は、弾性部材402
の厚み方向二等分位置を0とし、図10において上方向
を正、下方向を負としている。この結果より、引張応力
は、配線408が弾性部材402の厚み方向の略二等分
位置から離れれば離れるほど応力値が高い。また、曲げ
応力に関しても、変化率はそれほど高くないものの、や
はり厚み方向の二等分位置から離れれば離れるほど応力
値が高くなる傾向にあり、両者の影響を総合すると、厚
み方向の二等分位置において応力値が最小となる。
【0057】以上の結果より、従来技術のように、配線
408を弾性部材402の表面に配置する構成において
は、応力が高い位置に配線408が存在するため、繰り
返し動作させると配線部の疲労による断線が起こりうる
のに対し、本実施形態の構成では、長期間の信頼性維持
が可能であることが解る。
【0058】さらに、本実施形態においては、弾性部材
402の幅方向の略二等分位置を中心に4本の配線40
8が対称で且つ二等分位置近傍に集中して配置されてい
る。この効果について図16及び図17を参照して、以
下に説明する。図16,17に、4本の配線408が弾
性部材402の内部に配置されている場合に、配線中心
相互の間隔を変化させた場合の応力値のシミュレーショ
ン結果を示す。配線相互の間隔が大きい場合は、弾性部
材402を上面から見た際に、配線408が弾性部材4
02の周辺近くに配置されることに相当する。シミュレ
ーション結果を見ると、支配的である曲げ応力の値は、
配線408が中心付近に配置されているほど小さくなる
ことが解る。このことから、弾性部材幅方向において
も、幅の略二等分の位置近傍に集中して配線408を配
置する本実施形態の光スキャナによれば、配線部の長期
間の信頼性維持が可能となることが解る。
【0059】本実施形態に係る光スキャナは、第一実施
形態に係る光スキャナと同様に、振動している可動板に
外部から光を照射することによって、反射光が一次元的
に走査され、例えば図18に示すようにレーザ走査顕微
鏡に使用可能である。レーザ光源1001からの出射光
は、レンズ1002で集光されてピンホール1003を
通過し、さらにダイクロイクミラー1004を通過した
後にレンズ1005でコリメートされ、X方向、Y方向
それぞれの走査用ミラー1006,1007として、本
実施形態に係る光スキャナ(円内に示す)が2個使用さ
れる。走査された光はさらに対物レンズ1008により
集光されて試料1009の表面上を2次元に走査され
る。試料1009からの反射光は、逆方向に進み、レン
ズ1005を通過した後ダイクロイクミラー1004で
反射されてピンホール1010の位置で集光され、通過
した光のみがホトマルチプライヤ1011に到達して検
出される。
【0060】本実施形態に係る光スキャナがレーザ走査
顕微鏡に使用される際、例えばX方向ミラー1006は
高速スキャン用、Y方向ミラー1007は低速スキャン
用として使用され、試料1009の表面をラスタスキャ
ンする。X方向ミラー1006においては、高速で且つ
一定の走査長を確保する必要があるため、通常可動板4
01は、その共振周波数において駆動される。共振周波
数は、可動板401と弾性部材402の形状や材質によ
って一意的に決まるが、厳密には、弾性部材402内部
に配置される配線408の機械的特性にも若干影響され
る。本実施形態においては、配線408が、弾性部材4
02の厚み方向に略二等分、且つ弾性部材の幅方向にも
略二等分の位置に配置されており、配線408の機械的
特性による共振周波数への影響が少ない。一方、Y方向
ミラー1007は、X方向ミラー1006と比較すると
低速走査で良いため、所定の走査長が確保できれば共振
周波数による駆動でも非共振状態での駆動でもよい。可
動部小型化が可能な本実施形態に係わる光スキャナを使
用することにより、従来の光スキャナを使用する場合に
比較して高速化が容易になる。特に高速が必要なミラー
(本実施形態ではX方向ミラー1006)に使用するこ
とにより、レーザ走査顕微鏡による高速観察を行うこと
が可能となる。
【0061】なお、本実施形態の各構成は、以上述べた
構成には限定されず、各種の変形、変更が可能である。
例えば、駆動コイル406、検出コイル426は、スパ
ッタ成膜とエッチング加工による製造でなく、めっきに
より製造することも可能である。特に、大きな偏向角を
必要とする場合には、コイルの巻き数を増加させる必要
があるが、断面積を増やさずに巻き数のみを増加させる
とコイルの抵抗値が増大し、電源電圧や消費電力の増大
につながるが、めっきにより、スパッタよりもさらに厚
膜のコイルを製造し、高アスペクト比化することによ
り、所定の仕様を満足することが可能となる。また、駆
動コイル406を高アスペクト比化すると、駆動コイル
406の占有幅を縮小できる可能性があり、その結果、
検出コイル426をより可動板401の周縁部に近い位
置に配置することが可能となる。これにより、検出コイ
ルの感度の向上という効果を得ることも可能である。
【0062】また、本実施形態においては、駆動コイル
406と検出コイル426が別体に設けられているが、
一つのコイルによって駆動用と検出用のコイルを兼用す
ることも可能である。例えば、コイルを電源に接続して
駆動コイルとして作用させる場合と、コイルを検出回路
に接続して検出コイルとして作用させる場合とを切替え
るために切替えスイッチを設け、駆動及び検出を時分割
で切替えることによって実現できる。
【0063】本実施形態の駆動方法は、その共振周波数
に等しい交流電流による往復駆動には限定されず、例え
ば可変の周波数による駆動、直流電流による駆動で静的
な位置決めを行うことなども可能である。
【0064】また、本実施形態では、永久磁石とコイル
によるアクチュエータを利用する場合について述べた
が、例えば静電アクチュエータを利用することも可能で
ある。図19は、静電アクチュエータを用いた場合の構
成を示す斜視図、図20は、図19のA−A線に沿う断
面図である。
【0065】本変形例においては、可動板401の表面
に2つの可動電極451,452を設け、一方、固定電
極453が図示しない固定部材に固定されて、可動電極
451,452に対向配置されている。可動電極45
1,452には、電極パッド409、配線408、層間
配線454を経由して外部と電気的に接続可能となって
おり、電極パッド409及び固定電極453がスイッチ
455を介して電源456に接続されている。スイッチ
455は、固定電極453及び移動電極451間、また
は固定電極453及び移動電極452間に電圧を印加す
るかを選択可能になっており、電位差を与えると、固定
電極453とスイッチ455で選択された可動電極45
1または452との間に静電引力が作用し、可動板40
1が所定の方向に駆動される。本変形例においても、可
動電極451,452は可動板401の表面に形成され
るが、配線408は、弾性部材402の厚み方向の略二
等分位置に配置されており、本実施形態の永久磁石とコ
イルによるアクチュエータを利用する場合と同様に、弾
性部材402の変形時に配線408にかかる応力を低減
し、信頼性を確保できる効果がある。
【0066】本変形例の駆動方法は、以上に述べたスイ
ッチ切替えには限定されず、例えば2個の可変電極をそ
れぞれの可動電極に接続して、所定の信号を印加するこ
とによっても実現可能である。 (第三実施形態)本発明の第三実施形態に係る光スキャ
ナについて、図21〜図24を参照して説明する。図2
1は、本実施形態に係る光スキャナの弾性部材502を
示す上面図、図22は、図21のA−A線に沿う断面
図、図23は、第三実施形態に係る光スキャナの制御回
路を示すブロック図、図24は、第三実施形態に係る光
スキャナの製造工程を示す図である。
【0067】本実施形態に係る光スキャナは、第二実施
形態の光スキャナにさらにひずみゲージを内蔵し、ひず
み量を検出することにより振動のモニタリングを行い、
反射面を有する可動板が常に共振周波数で振動するよう
に自励発振回路を備えている。その他の構成は、第二実
施形態の光スキャナと同様であるので、共通する構成要
素には対応する番号を付し、説明を省略する。
【0068】図21に、本実施形態に係る光スキャナに
おける弾性部材502の上面図を示す。なお、本図では
説明の便宜上、弾性部材の内部に配置された配線508
を図示している。光スキャナは第二実施形態と同様の、
トーションバー型の構造を有している。弾性部材502
の内部には、第二実施形態と同様に駆動コイル506に
接続された2本の配線508が、厚み方向に略二等分の
位置で、幅方向に略二等分の位置に対して対称で且つ二
等分の位置近傍に集中して配置されている。第二実施形
態では可動板に駆動検出コイルも形成されていたが、本
実施形態においては、検出コイルは存在しない。検出コ
イルの代わりに、弾性部材502の変形量を測定して可
動板501の変位を偏向角により検出するひずみゲージ
530が、弾性部材502の四隅に4個配置されてい
る。ひずみゲージ530を形成するには、通常、ポリシ
リコンにリンをドープする方法、あるいは白金やチタン
の薄膜を使用する方法等があり、いずれも半導体プロセ
スを利用して薄膜状に形成することが可能である。4個
のひずみゲージ530からの4本の配線531のうち、
可動板501と弾性部材502の境界部に形成されたひ
ずみゲージ530に接続する2本の配線531は、弾性
部材502内部を通って支持体503に達する。配線5
31からのひずみゲージ530の出力は、支持体503
上または光スキャナの外部に設けられた、ひずみによる
抵抗変化を検出するブリッジ回路等(図示せず)に供給
される。
【0069】ところで、第一、第二実施形態において
は、配線を、弾性部材内部において応力が極力少ない部
分に配置することによる効果について説明したが、一
方、本実施形態においては、ひずみゲージによる検出感
度を極力高くすることが望ましい。従って、これらの素
子は、ひずみがもっとも大きい部分、すなわち、通常の
場合応力がもっとも大きい部分に配置されることが望ま
しい。第二実施形態において、ねじり変形状態の弾性部
材内部の応力状態について説明したが、基本的に弾性部
材の厚み方向、幅方向とも周辺部に近づくほど応力が高
くなることが示されているため、ひずみゲージの配置は
そのような場所にすることが望ましい。
【0070】従って、図21においては、上面より見た
際に長方形形状をした弾性部材502の略四隅の位置
に、ひずみゲージ530が配置されている。また、弾性
部材502の厚み方向の配置に関しては、応力の絶対値
のみに注目すると、表面に配置することが理想的である
が、ひずみゲージ530が空気中に露出することによる
経時変化の可能性が高いため、弾性部材502の内部で
あって、且つ周辺部に近い位置に配置することが最適で
あると考えられる。
【0071】図22に、弾性部材502の図21のA−
A線に沿った断面図を示す。本図では、説明の便宜上配
線531も図示している。本図に示すように、ひずみゲ
ージ530は、弾性部材502の厚み方向において、図
中下面近傍の弾性部材502内部に配置されている。一
方、配線531は、駆動コイルからの配線508(図示
せず)と同様に、弾性部材502の厚み方向略二等分の
位置に配置されている。ひずみゲージ530と配線53
1の間は、層間配線532によって接続されている。
【0072】次に、本実施形態に係る光スキャナの動作
について説明する。駆動コイル506に電流が印加され
可動板501が変位すると、ひずみゲージ530によっ
て弾性部材502のひずみ量が計測される。図24にそ
の制御回路のブロック図を示しているが、ひずみゲージ
530から得られた信号はひずみ量検出回路551で増
幅される。ひずみ量検出回路551からの出力信号は交
流であり、例えば入力波形が正弦波の場合、ひずみ量検
出回路551の出力も正弦波である。ひずみ量検出回路
551からの出力信号はBPF(Band Pass
Filter)552に入り、共振周波数近傍以外のノ
イズ信号が除去される。BPF552を通過した信号は
位相器553によって位相が調整される。位相器553
は、光スキャナが共振周波数で振動しているときの入力
波形に対する出力波形の位相ずれを補正し、補正後の信
号をアンプ554に出力する。アンプ554は電源を兼
ねており、最大電圧値を規定し、これにより共振時の可
動板501の偏向角が一定に保たれる。ひずみ量検出回
路551、位相器553、アンプ554は自励発振回路
を構成しており、これにより可動板501は常に共振周
波数で駆動するよう制御される。
【0073】図24に、本実施形態に係る光スキャナの
製造方法を示す。基本的には第二実施形態に示したもの
と同様であるが、若干異なる部分のみを以下に説明す
る。第一ポリイミド層512を形成し、アルミのパター
ニングで駆動コイル506及び電極パッド507,50
9を形成した後であって、第二ポリイミド層513を形
成する前に、所定の位置(弾性部材の四隅近傍が望まし
い)にひずみゲージ530を形成する(図24
(d))。使用される材料は前述の通りである。この際
に、ひずみゲージ530を応力の高い位置に配置するた
めには、第一ポリイミド層512を、その内部に配置さ
れる電気要素の信頼性を確保できる前提で極力薄くする
ことが望ましい。なお、この場合、コイル506等も厚
み方向に同じ位置に形成されるが、いずれの電気要素も
可動板501あるいは支持体503となる部分に形成さ
れ、剛性が高いため、これらの電気要素に作用する応力
はほとんど無視できる。また、図中左側の弾性部材50
2には、弾性部材502の特性を左右で略同じにするた
めに、ダミーゲージ540を形成する。以下、図中左側
の弾性部材502内部には、右側の弾性部材502に形
成する電気要素と同様のものを同じ理由で形成するが、
説明は省略する。
【0074】続いて、第二ポリイミド層513の形成を
行い、電極パッド507,509の上部を層間配線53
2用にパターニングすると同時に、ひずみゲージ530
の上部も同様にパターニングする(図24(e))。さ
らに、パターニングされた部分に層間配線532,54
2等を形成し、その上に駆動コイル506に接続する配
線508と、ひずみゲージ530、ダミーゲージ540
に接続する配線531,541(図示せず)を形成する
(図24(f))。配線531,541は、弾性部材5
02内を通過するため、第一、第二実施形態と同様に、
弾性部材内で、厚み方向に略二等分の位置に配置される
ことが望ましい。残りの工程は第二実施形態に示したも
のと同様である。
【0075】本実施形態に係る光スキャナによれば、弾
性部材502内にひずみゲージ530を配置し、弾性部
材502の変形量を直接測定することによって、可動体
501の偏向角を直接求めることが可能である(第二実
施形態に示す検出コイルの場合は、速度信号を積分する
必要があり、周波数の低い場合には使用できない)。ひ
ずみゲージ530は、半導体プロセスを利用して、光ス
キャナ本体と一体にモノリシックに製作できるため、大
幅な製作工程の変更なしに集積化することが可能であ
る。
【0076】さらに、本実施形態においては、弾性部材
502の内部に配線508,531等の電気要素を配置
しており、長期間の信頼性維持が可能である。加えて、
配線に関しては、その応力を低減するために、弾性部材
の厚み方向に略二等分の位置で、幅方向にも二等分の位
置付近に集中して配置することにより、配線切れ等を極
力押さえると同時に、検出素子であるひずみゲージに関
しては、その感度を極力大きくするために、厚み方向、
幅方向ともに極力ひずみの大きい場所に配置しており、
スキャナ特性を最適化することが可能である。
【0077】本実施形態のスキャナは、第二実施形態と
同様に、レーザ走査顕微鏡等に使用可能である。なお、
本実施形態は、弾性部材502が主としてねじり振動を
行う場合に関してのみ説明したが、第一実施形態に示し
たように、弾性部材502が主として曲げ振動を行う場
合に関しても適応可能である。但し、曲げ振動の場合
は、弾性部材の幅方向の配置はそれほど重要ではなく、
厚み方向の配置のみを最適化することにより、光スキャ
ナとして特性を最適化することが可能である。
【0078】また、本実施形態では、弾性部材の変形量
を測定するためにひずみ抵抗効果を利用しているが、抵
抗体の体積変化による抵抗値変化を利用しても良い。さ
らに、第一、第二実施形態の説明において述べたような
各種の変形が可能であることは言うまでもない。
【0079】
【発明の効果】以上述べたように、弾性部材の厚み方向
に略二等分の位置において、弾性層間に電気要素を設け
た本発明によれば、電気要素の劣化を防止し、長期的に
電気要素の信頼性を維持する光スキャナを提供すること
ができる。
【0080】また、弾性部材の幅方向に略二等分の位置
に電気要素を設ける本発明によれば、さらに電気要素の
劣化を防止できる。また、可動板の変位を検出する検出
手段を弾性部材または可動板に設け、電気要素が検出手
段の配線を含む本発明によれば、検出手段の出力から可
動板の振動を制御することができると共に、検出手段の
配線の劣化も防止できる。
【0081】また、検出手段をひずみゲージとした本発
明によれば、ひずみゲージを弾性部材の弾性変形による
応力が大きい位置に設けているので、可動板の変位を高
精度に検出することができる。
【0082】また、半導体製造プロセスを用いてモノリ
シックに一体形成される本発明の光スキャナによれば、
特性のばらつきの少ない光スキャナを安価に大量に生産
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第一実施形態に係る光スキャナの構成
を示す斜視図。
【図2】図2は、図1に示す光スキャナの中心軸線であ
るA−A線に沿う断面図。
【図3】図3は、図1に示す光スキャナのB−B線に沿
う断面図。
【図4】図4は、第一実施形態に係る光スキャナの製造
工程を示す図。
【図5】図5は、第一実施形態に係る光スキャナの使用
状態を示す図。
【図6】図6は、第一実施形態に係る光スキャナの変形
例を示す斜視図。
【図7】図7は、第一実施形態に係る光スキャナの変形
例を示す斜視図。
【図8】図8は、第一実施形態に係る光スキャナの変形
例を示す斜視図。
【図9】図9は、第二実施形態に係る光スキャナの構成
を示す斜視図。
【図10】図10は、図9に示す光スキャナのA−A線
に沿う断面図。
【図11】図11は、図9に示す光スキャナのB−B線
に沿う断面図。
【図12】図12は、第二実施形態に係る光スキャナの
可動板及び弾性部材を表わす上面図
【図13】図13は、第二実施形態に係る光スキャナの
製造工程を示す図。
【図14】図14は、第二実施形態に係る光スキャナの
配線に作用する応力のシミュレーション結果を示す図。
【図15】図15は、第二実施形態に係る光スキャナの
配線に作用する応力のシミュレーション結果を示す図。
【図16】図16は、第二実施形態に係る光スキャナの
配線に作用する応力のシミュレーション結果を示す図。
【図17】図17は、第二実施形態に係る光スキャナの
配線に作用する応力のシミュレーション結果を示す図。
【図18】図18は、第二実施形態に係る光スキャナの
レーザ走査顕微鏡への応用を示す図。
【図19】図19は、第二実施形態に係る光スキャナの
変形例を示す斜視図。
【図20】図20は、第二実施形態に係る光スキャナの
変形例を示す斜視図。
【図21】図21は、第三実施形態に係る光スキャナの
弾性部材を表わす上面図。
【図22】図22は、図21に示す光スキャナのA−A
線に沿う断面図。
【図23】図23は、第三実施形態に係る光スキャナの
制御回路を示すブロック図
【図24】図24は、第三実施形態に係る光スキャナの
製造工程を示す図である。
【図25】図25は、従来の光スキャナを示す斜視図。
【符号の説明】
120,401,501 可動板 130,402,502 弾性部材 110,403,503 支持体 150,404 永久磁石 142,143,408,508,531 配線 530 ひずみゲージ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定された支持体と、少なくとも一方の
    面に光を反射するための鏡面が形成された可動板と、こ
    の可動板と前記支持体との間を連結する弾性部材と、少
    なくとも前記可動板に設けられ前記可動板及び前記支持
    体間に駆動力を発生するアクチュエータとを有し、 少なくとも前記可動板に設けられた前記アクチュエータ
    に、前記弾性部材に設けられた電気要素を介して所定の
    電気信号を印加して前記駆動力を発生させ、前記弾性部
    材の弾性変形により前記可動板の偏向運動を行う光スキ
    ャナにおいて、 前記弾性部材が複数の弾性層からなり、この積層方向で
    ある前記弾性部材の厚み方向に略二等分の位置におい
    て、前記弾性層間に前記電気要素を設けたことを特徴と
    する光スキャナ。
  2. 【請求項2】 前記駆動力により前記弾性部材がねじり
    振動を行う請求項1記載の光スキャナであって、前記弾
    性部材の厚み方向及び前記支持体から前記可動板に向か
    う方向に対して垂直な方向である、前記弾性部材の幅方
    向に略二等分の位置において、前記弾性部材に前記電気
    要素を設けたことを特徴とする光スキャナ。
  3. 【請求項3】 前記可動板の変位を検出する検出手段を
    前記弾性部材または前記可動板に設け、前記電気要素が
    前記検出手段の配線を含むことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の光スキャナ。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、前記弾性部材の変形か
    ら前記可動板の偏向角を検出する、前記弾性部材に設け
    られた抵抗体であることを特徴とする請求項3記載の光
    スキャナ。
  5. 【請求項5】 前記抵抗体は、ひずみ抵抗体であること
    を特徴とする請求項4記載の光スキャナ。
  6. 【請求項6】 前記検出手段は、前記弾性部材の内部で
    あって、その厚み方向及び幅方向において周辺部近傍に
    設けられていることを特徴とする請求項4または請求項
    5記載の光スキャナ。
  7. 【請求項7】 前記支持体に磁石を設け、前記検出手段
    が、この磁石による磁界内で変位することにより起電力
    を発生する、前記可動板に設けられたコイルであること
    を特徴とする請求項3記載の光スキャナ。
  8. 【請求項8】 前記検出手段の出力に基づいて前記アク
    チュエータに印加する電気信号を制御し、前記可動板を
    共振周波数で駆動させる制御手段をさらに有することを
    特徴とする請求項3から請求項7のいずれか1項記載の
    光スキャナ。
  9. 【請求項9】 前記弾性部材は、前記可動板の両側を前
    記支持体に連結するように2つ設けられ、前記アクチュ
    エータに電気信号を印加するための電気要素を一方の弾
    性部材に設け、もう一方の弾性部材にはダミーの電気要
    素を設けたことを特徴とする請求項1から請求項8のい
    ずれか1項記載の光スキャナ。
  10. 【請求項10】 前記支持体、前記可動板、前記弾性部
    材及び前記電気要素が、半導体製造プロセスを用いてモ
    ノリシックに一体形成されていることを特徴とする請求
    項1から請求項9のいずれか1項記載の光スキャナ。
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