JPH11242151A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JPH11242151A
JPH11242151A JP10349780A JP34978098A JPH11242151A JP H11242151 A JPH11242151 A JP H11242151A JP 10349780 A JP10349780 A JP 10349780A JP 34978098 A JP34978098 A JP 34978098A JP H11242151 A JPH11242151 A JP H11242151A
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Hideaki Yoshida
英明 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アオリ撮影可能な撮像装置において単にアオリ
撮影を可能にするのみならず通常の非アオリ撮影につい
ても片ボケの無い良好な画像が得られる撮像装置を提供
する。 【解決手段】撮像光学系と、この撮像光学系に対応する
撮像素子4と、上記撮像素子の光電変換面の法線と上記
撮像光学系の光軸とのなす角であるアオリ角を可変に設
定するアオリ制御手段と、上記アオリ制御手段の設定状
態を上記アオリ角0に対応する非アオリ状態にリセット
するリセット手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮像装置、詳しく
は自動的に撮像素子のアオリ設定を行う撮像装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、アオリ撮影は銀塩フィルムカメラ
でも行なわれてきたが、近年、撮像素子である固体撮像
装置を用いたビデオカメラ、スチルビデオカメラにおい
ても、フィルムに比べて、そのフィルム面を平面に保つ
ための手段が不要であり、また、通常のカメラのフィル
ムサイズに比べて撮像素子の大きさが小さいため、特に
アオリ撮影に好適であるということから、いくつかの提
案がなされている。特に、本出願人が提案した実公平1
−15258号公報に開示のものは、手動操作によって
撮像素子のシフトあるいはティルト移動を行いアオリ撮
影を可能としたものである。そして、特開平1−915
74号公報に開示のものは、駆動力発生手段を制御する
ことによってアオリ角を演算し、そのデータに応動して
撮像素子の傾斜を変化させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
1−91574号公報開示のものは、撮像素子の傾斜移
動量を指定しアオリ動作を行なうことができるものであ
るが、通常のすなわちアオリ角0に対応する非アオリ状
態での撮影との両立を考えた場合、具体的な方法につい
ては全く記載が無い。
【0004】すなわち通常の撮影を行なう場合にアオリ
の存在はいわゆる片ボケ画像を生じることになり、画質
に深刻な悪影響を与えることは広く知られている。この
ため多くの撮像装置では、製造時にいわゆるアオリ調整
を行った後に例えば接着等の方法で撮像素子を堅固に固
定している。しかし、これでは無論上記したようないわ
ゆるアオリ撮影は不可能である。そして上記公報等に開
示されたアオリ撮影を可能にする撮像装置では非アオリ
撮影時に片ボケを生じないようにする効果的な方法は示
されていない。
【0005】一方これとは別に、アオリ撮影可能な撮像
装置において被写体に対して非アオリ撮影を含む広義の
アオリ撮影を実際に行なった場合に、結局そのときのア
オリはどの程度行ったものであったかを簡単にかつ具体
的に(例えば数値的に)知ることは従来困難であった。
【0006】本発明の目的は、アオリ撮影可能な撮像装
置において、単にアオリ撮影を可能にするのみならず、
通常の非アオリ撮影についても片ボケの無い良好な画像
が得られる撮像装置を提供することにある。
【0007】また他の目的は、アオリ撮影のためのアオ
リ設定を実際に行なった場合に、どの程度のアオリを行
ったものであるかを簡単にかつ具体的に知ることのでき
る撮像装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による撮像装置
は、撮像光学系と、この撮像光学系に対応する撮像素子
と、上記撮像素子の光電変換面の法線と上記撮像光学系
の光軸とのなす角であるアオリ角を可変に設定するアオ
リ制御手段と、上記アオリ制御手段の設定状態を上記ア
オリ角0に対応する非アオリ状態にリセットするリセッ
ト手段とを有したことを特徴とし、上記アオリ制御手段
は、アオリ制御に関する絶対位置基準を検出するための
アオリ基準位置検出手段を有しており、上記リセット手
段は、上記アオリ基準位置と上記非アオリ状態との相対
位置情報を記憶する記憶手段を有したものであることを
特徴とする。
【0009】また、本発明による撮像装置は、撮像光学
系と、この撮像光学系に対応する撮像素子と、上記撮像
素子の光電変換面の法線と上記撮像光学系の光軸とのな
す角であるアオリ角を可変に設定するアオリ制御手段
と、上記アオリ制御手段が設定したアオリ角情報を表示
するための表示制御手段とを有したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態によって
本発明を説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施の形態を示すアオ
リ撮影装置のブロック構成図を示す。なお、本図におい
て測光系、撮像記録系、並びに、電源系は図示していな
い。フォーカスアクチュエータ3によって駆動され、撮
影光学系である鏡筒2に支持される撮影レンズ1を介し
て撮像光が取り込まれ、撮像素子であるイメージャ4に
よって撮像信号として出力される。アオリ制御手段はア
オリ駆動機構5と、それを駆動するアクチュエータドラ
イバ8とで構成され、上記イメージャ4は、そのアオリ
駆動機構5に取り付けられアオリ駆動される。また、上
記アクチュエータドライバ8はフォーカスアクチュエー
タ3も制御駆動するものである。
【0012】上記イメージャ4からの出力信号はS/H
回路9によってサンプルホールド処理を受けたあとロー
パスフィルタのLPF10を経由し輝度信号として出力
される。一方、上記S/H回路9からの出力信号は撮像
記録系にて処理され、映像信号として記録される。
【0013】LPF10からの出力は更にバンドパスフ
ィルタのBPF11および検波回路12によって処理さ
れ、映像信号の合焦状態を示すコントラスト値(フォー
カス情報)として出力される。このコントラスト値は、
従来のイメージャによるオートフォーカス(イメージャ
AF)機構をコントロールするフォーカス情報として適
用可能なものである。そして、本実施の形態において
は、その検波回路12の出力はアオリ情報を演算するた
め、フォーカス情報生成手段を構成する積分回路(U)
13,(L)14,(C)15,(R)16,および
(Le)17にそれぞれ入力される。上記各積分回路
は、それぞれ被写体のイメージャ上の上部,下部,中央
部,右部,および左部のコントラスト情報を積分するも
のとする。このように測定領域を各積分回路に対応させ
るためフォーカス情報生成手段にはマルチエリアゲート
発生器18を設け、各積分回路をコントロールするよう
にしてイメージャ出力タイミングと上記積分回路の積分
タイミングとを合致させ測定領域の選択を行う。
【0014】上記各領域に対応した各コントラスト情報
はA/D変換回路19によってディジタル信号に変換さ
れ、メモリ20に格納される。上記コントラスト情報に
基づき、情報処理手段であるCPU22によってアオリ
制御手段を介してイメージャが各アオリ位置まで駆動さ
れる。また、アオリ動作初期においてイメージャ4はア
オリ角0位置にリセットされるが、このリセット動作
は、フォトセンサ7a,7bによりギヤー列を介してア
オリ基準位置を検出し、その基準位置からアオリ角0位
置までのモータのリセットステップ数だけアオリ駆動機
構を駆動して行なう。そして上記リセットステップ数は
EEPROM21に予め記憶してあるものとする。
【0015】次に上記鏡筒部とアオリ駆動機構5の詳細
を図2〜4によって説明する。
【0016】鏡筒部は鏡筒2と鏡筒2に支持されフォー
カスアクチュエータ手段であるフォーカスアクチュエー
タ3(図示せず)によってAF駆動される撮影レンズ1
で構成され、その鏡筒2を支持する脚部2a,2bが支
持台50に設けられたネジ部50aにビス31によって固
着される。
【0017】アオリ駆動機構5は、撮像ユニット40と
水平方向(左右)アオリ駆動部および垂直方向(上下)
アオリ駆動部によって構成されている。撮像ユニット4
0は図3に示されるように、イメージャ4の支持体であ
る開口41cを有するC枠41にイメージャ4を挿入し
て押え板42を介してビス43によって固着する。ま
た、C枠41には、その光軸Oと直交する垂直軸の上下
位置にネジ41a,41bが設けられている。
【0018】水平方向アオリ駆動部は、上記撮像ユニッ
ト40を支持枠44に垂直軸上で枢支し、水平方向のア
オリアクチュエータであるモータ6aによって左右のア
オリ駆動を行なうものである。その詳細を説明すると、
垂直軸を形成するピン45a,45bが支持枠44の垂
直方向の軸穴44a,44bに回動自在に嵌入され、更
にC枠41のネジ穴41a,41bに螺着される。な
お、上記ピン45aは頭部にギヤー部が形成されてい
る。一方、出力軸にギヤー46を固着したモータ6aは
支持枠44にビス47で固着されている。そして、上記
ギヤー46とピン45aのギヤー間のギヤー列を形成す
るギヤー48,49は支持枠44に設けられた軸に軸支
される。更に、上記ギヤー48の端面に対向してリフレ
クトタイプのフォトセンサ7aが配設されている。ギヤ
ー48の上記の端面にセンサ光の反射部分と無反射部分
を設け、撮影レンズ1に対する水平方向のアオリ基準位
置を上記センサ7aで検出する。
【0019】一方、垂直方向アオリ駆動部は、上記撮像
ユニット40を支持する支持枠44を支持台50にピン
51a,51bで水平軸上回動可能に枢支し、垂直方向
のアオリアクチュエータであるモータ6bによって上下
のアオリ駆動を行わせるものである。更に詳細に構成を
説明すると、上記ピン51a,51bは、支持台50の
軸穴50c,50dに回転自在に嵌入し、更に支持枠4
4に設けられたネジ孔44c,44dに螺着される。な
おピン51bはその頭部にギヤー部を有している。一
方、ギヤー52が出力軸に固着されたモータ6bは支持
台50にビス53によって固着され、ギヤー52とピン
51bのギヤー部間のギヤー列を形成するギヤー54,
55が支持台50に設けられる軸(図示せず)に回転自
在に軸支されている。また、ギヤー54の端面に対向し
てリフレクトタイプのフォトセンサ7bが配設され、上
記ギヤー54の端面にはセンサ光の反射部分と無反射部
分を設ける。この検出部によって撮影レンズ1の垂直方
向アオリ基準位置はセンサ7bを介して検出される。
【0020】なお、前記ピン45a,45bの垂直軸心
および上記ピン51a,51bの水平軸心は、撮像ユニ
ット40の装着状態において、イメージャ4の光電変換
面(結像面)を通るように配設される。従って、上記各
軸心に関してイメージャ4はアオリ動作を行うことにな
るのでイメージャ4の中心(図10のC′部)は光軸O
に対してオフセットすることなく傾きを変化させること
ができる。
【0021】前記鏡筒部と撮像ユニット40を含むアオ
リ駆動機構が支持台50に装着した状態では図4に示さ
れるように撮影ユニット40のC枠41の開口41cの
筒部41dは鏡筒2の筒部内径部2cの内部に隙間のあ
る状態で位置し、アオリ動作時のC枠41の相対位置の
変化を許容するものとする。そして上記隙間部にはコの
字状の可撓性部材である遮蔽手段の遮蔽リング60を挿
入し、相対変位に支障をきたすことなく、異物侵入等に
対する防塵、または、遮光機能の作用を持たせるものと
する。なお、上記遮蔽リング60は蛇腹状のもので代用
することも可能である。
【0022】また、図4に示されるように、撮像ユニッ
ト40のイメージャ4には信号授受のためのフレキシブ
ルプリント基板61が取り付けられているが、撮像ユニ
ット40がアオリ動作のため相対移動を行なうので、そ
の動きを干渉しないようにフレキシブルプリント基板6
1はU字形状に配設される。
【0023】以上のように構成されたアオリ駆動機構の
動作を説明すると、まず、イメージャ4のアオリ設定位
置のアオリ基準位置がセンサ7a,7bによって検出さ
れ、EEPROM21に格納されているアオリリセット
ステップ数のデータに基づいてモータ6a,6bによっ
て、イメージャ4がリセット位置(光軸と光電変換面の
法線が一致する位置)まで駆動される。その後、各領域
に対するフォーカス情報の測定を行なう。そのデータに
より演算されたアオリ制御信号に基づいて、モータ6a
が駆動され、ギヤー列を介して撮像ユニット40の水平
方向へのアオリ動作を行なう。一方、モータ6bは、同
様にギヤー列を介して支持枠44の上下位置を水平軸心
に関して回動させることによって撮像ユニットの垂直方
向のアオリ動作を行なう。
【0024】次に上記アオリ動作を行わせしめるための
アオリ量の決定方法に関して具体的に説明する。
【0025】図5は撮影レンズ1とイメージャ4の側面
配置を示したものである。撮影レンズの繰出し量は図に
示されるように値Sで示される。イメージャ4の結像領
域に関して、本実施の形態では上下・左右の2次元領域
を対象とするものであるが、説明の都合上、上下の1次
元領域を対象にして説明する。イメージャ4の光電変換
面上の等距離d間隔の点L,C,Uは、それぞれ被写体
の下部,中央部,上部の倒立の結像点を示す。図6は、
上記イメージャ4の光電変換面の正面図を示すものであ
るが、説明の都合上、倒立像の上下を逆に表示し、被写
体の上、下に合致させる。そして、点U,C,Lに対応
した所定長さの測定領域lU ,lC ,lL を図のように
設定する。この領域の方向はイメージャの走査線に対応
させる。
【0026】イメージャ4の撮像信号のうち、上記領域
線lU ,lC ,lL に対応する検波信号はそれぞれに対
応する前述の積分回路(U)13,(C)15,(L)
14に入力されるが、そのデータの取込み領域を限定す
るため、前述のマルチエリアゲート発生器18の出力が
各積分回路にも入力される。そして積分回路(U)1
3,(C)15,(L)14から各領域に対応するコン
トラスト情報が得られる。測定の動作は撮影レンズ1を
繰出量Sの方向に繰出しながらデータを取り込み、繰出
量Sに対する各領域のコントラスト情報の値の変化がメ
モリ20に格納される。図7はそのコントラスト情報線
図の具体例を示すものであって、被写体上,中,下部の
各領域lU ,lC ,lL に対応するコントラスト情報の
ピーク点が合焦位置の繰出量SU ,SC ,SL を示して
いる。そして、被写体中央部の繰出量を基準として、上
部Uに対する繰出量δ1 ,下部Lに対する繰出量δ2 は
それぞれ、 δ1 =k(Z)・(SU −SC ) (1) δ2 =k(Z)・(SL −SC ) (2) となる。但し、k(Z)はズーム値(焦点距離)Zに関
連する補正係数であって、フォーカシングレンズよりも
イメージャ側である光学系の縦倍率に等しい。撮影レン
ズのフォーカシング方式が全体繰り出しのもの、あるい
はリヤフォーカスのものについてはk(Z)の値は1と
なる。なお、フォーカシング方式が上記以外の場合、k
(Z)に対応する値を代入して繰出量δ1 ,δ2 を演算
する必要がある。
【0027】本実施の形態の場合、後者のk(Z)=1
を対象とするので上記繰出量δ1 ,δ2 の式は δ1 =SU −SC (3) δ2 =SL −SC (4) で示される。図7に示される例ではδ1 >0,δ2 <0
であって、被写体の上,中,下部までの距離が異なり、
各部を合焦状態にするにはイメージャを傾ける必要があ
る。即ち、図8に示されるように光軸Oと直交する面Q
に対してイメージャ4の光電変換面Pを角度θだけ傾斜
させる必要がある。なお、角度θはアオリ角となる。
【0028】上記アオリ角θを各繰出量δ1 ,δ2 から
求める式は、 θ1 =tan -1(δ1 /d) (5) θ2 =tan -1(δ2 /d) (6) θ3 =tan -1{(δ1 −δ2 )/2d} (7) となる。但し、角度θ1 は領域lU ,lC に、また、角
度θ2 は領域lL ,lCに対してそれぞれに合焦するア
オリ角であって、角度θ3 は領域lU ,lC ,lL が平
均的に合焦されるアオリ角を示す。
【0029】次に、上記のようにして求められたデータ
に基づく、実際のアオリ角の設定について説明する。な
お、本実施の形態における撮影時のフォーカシングは画
面の中央を重視し、そこにピントを合わせるものとし、
イメージャ4の中央領域Cに対するレンズ繰出量SC を
AF動作に対して採用するものとする。
【0030】まず、領域lU ,lL に対する繰出量δ1
,δ2 の関係がδ1 +δ2 ≒0、即ち、εを所定の許
容値とすれば、 |δ1 +δ2 |≦ε (8) である場合は、図5の結像点U,C,Lに対応する被写
体が所定の許容範囲内でほぼ直線上に位置された状態で
あると考えられる。従って、(7) 式で求められる角度θ
3 をイメージャ4のアオリ角度θに適用すれば、被写体
上,中,下部の全体に対し、ほぼ合焦状態とすることが
できる。そして、そのアオリ角θは θ=tan -1[(δ1 −δ2 )/2] (9) によって演算される。
【0031】また、上記(8) 式を満足しないような被写
体の場合、即ち、被写体が直線上に位置していない場
合、アオリ角設定に関してA,Bの2つのモードが考え
られる。まず、Aモードは被写体が直線上に位置してい
ないということから、アオリ動作を禁止してしまうモー
ドである。また、Bモードは上方、または、下方の被写
体のいずれかに合焦させるようにアオリ動作を行わせし
めるモードである。この場合、例えば上方の被写体に合
焦させるとすれば、(5) 式を用いるのでアオリ角θとす
れば、 θ=tan -1(δ1 /d) (10) によってアオリ角が演算される。
【0032】次に、本実施の形態のアオリ設定に関する
アオリ処理ルーチンを図9のフローチャートによって説
明する。アオリ設定に対する諸モードを設定した状態で
アオリ処理がコールされると、アオリ駆動機構5のリセ
ットを行って、アオリ角を0に駆動する。このリセット
動作についての詳細は後に説明する。続いてAFトリガ
信号の出力を待ち、トリガ信号の出力に伴って次のアオ
リモード判別がなされ、アオリモードでなければ通常の
AF処理を行なって、ステップS16に進む。アオリモ
ードが設定されていれば、続いてアオリロックモードの
判別を行なう(ステップS10)。アオリロックモード
であった場合、ステップS11にジャンプし、直前に設
定したアオリ角θに基づいてアオリ駆動を行なう。そし
て、ステップS16に進む。
【0033】一方、アオリロックモードの判別におい
て、アオリロックモードでなかった場合、撮影レンズ1
の繰り出し量のリセットを行った後、+1段づつ繰出し
駆動を行ないながら(ステップS12)、同時に、各領
域lU ,lC ,lL のコントラスト情報を取り込み、メ
モリ20に格納してゆく。そして、上記繰り出しがMA
X段、即ち最至近距離に到達すると、続いて、メモリ2
0に取り込まれた各領域に対するコントラスト情報によ
りそれぞれのピーク点に対応するレンズ繰出量SU ,S
C ,SL を算出する。そして、撮影レンズ1を繰出量S
C まで駆動する。続いて、演算式(3),(4) によって繰出
量の差δを演算する。
【0034】そして、ステップS13において|δ1 +
δ2 |と所定値εを比較し、|δ1+δ2 |が大きい値
であった場合、ステップS14にジャンプする。そこで
A/Bモードの判別を行ない、Aモード(被写体が直線
状でない場合アオリを行なわない)であれば、そのまま
ステップS16にジャンプする。そして、Bモードが指
定されていれば、被写体上方の領域lU に対応する(10)
式を適用し、アオリ角θを演算し、ステップS15に進
む。値|δ1 +δ2 |が所定値εより大きくなかった場
合、アオリ角θは(9) 式によって演算し、ステップS1
5に進む。
【0035】ステップS15において、上記演算結果に
基づき、CPU22によってアクチュエータドライバ8
を介してアオリアクチュエータであるモータ6aを駆動
し、アオリ駆動機構5によってイメージャ4をアオリ角
度θだけ傾斜させる。続いて、ステップS16の表示処
理を行なうが、この処理はアオリ角θの値、あるいは、
ステップS13における判別の結果等のアオリに関する
表示を行なうものである。そして、本ルーチンを終了
し、2段目のトリガ待ちの撮影スタンバイ状態となる。
なお、上記アオリモード,アオリロックモード,A/B
モード等のモードの指定は操作スイッチ手段23によっ
て行なうものとする。
【0036】次に、2次元のアオリ設定に関する説明を
行なう。図10は、1次元領域設定の場合のイメージャ
4の上下を倒立して配置した平面図である図6に対し
て、2次元の領域設定状態を示すものである。図におい
て、U′,C′,L′,Le′,R′はそれぞれ測定領
域を示すものであって、線状の領域である図6の場合と
異なり所定の面積を有するものである。そしてコントラ
スト情報は上記各面積内の測定データに基づいて演算さ
れることになる。なお、各領域間の間隔dV ,dH は、
各面積の重心位置間隔を採用することによって、アオリ
角の演算式は1次元の場合と同様な取り扱いができる。
また、上述のようにアオリ駆動機構5は、上下,左右の
駆動がそれぞれ独立している。従って、上述の1次元の
領域lU ,lC ,lL を用いたアオリ動作のアオリ角度
の演算式は、そのまま2次元に適用することができる。
即ち、1次元において、中心領域lC に対する上下の領
域lU ,lL は、2次元においてはイメージャ4の測定
領域C′を中心として上下方向の領域U′,L′、更に
左右方向の領域Le′,R′を対応させ、更に間隔dに
は、間隔dV ,dH を対応させ、アオリ角の演算を同様
に演算式によって行なうことができるのである。
【0037】なお、上記の2次元のアオリ演算及び動作
は垂直,水平を独立的に取扱う系として説明したが、必
ずしも独立させる必要はなく、垂直,水平両方向の成分
を絡めて取扱う系としてアオリ演算及び動作を行わせる
ことも勿論可能である。
【0038】次に、アオリ処理のアオリ駆動機構の初期
リセット設定について詳細に説明する。なお、水平,垂
直用として2つのフォトセンサ7a,7bがあるが、双
方共同様の作用を有するので、説明は水平用のセンサ7
aについてのみ行なうものとする。ギヤー48の反射・
無反射の境界(図12のSで示される)をセンサ7aが
検出する位置をアオリ基準位置として扱い、その位置は
アオリ駆動範囲のうちの端部となるように設定し、通常
のアオリ動作位置は常にギヤー48の無反射部がセンサ
7aに対向するようにギヤー比が設定されている。ま
た、アオリ角が0である位置をリセット状態とし、上記
基準位置から上記リセット状態までのモータ6aの駆動
ステップ数をEEPROM21に予めリセットステップ
数として記憶しておくものとする。そして、アオリ処理
初期のリセット動作において、まず、センサ7aによっ
て一旦基準位置まで駆動する。そこで上記EEPROM
21に記憶されているリセットステップ数を読み出し、
そのパルス数だけモータ6aを駆動すれば、アオリ駆動
機構が上記リセット位置に設定されることになる。
【0039】上記リセットステップ数を各撮影装置につ
いて測定し、EEPROM21に書き込む必要がある
が、その具体的方法について、図11〜13を用いて説
明する。
【0040】図11は、モータ6a、または、6bの駆
動ステップ数に対するセンサ7a、または7bの出力変
化とアオリ角0の平行度判別出力のタイムチャートを示
したものである。また図12はモータ6aまたは6bに
よって駆動されるギヤー48または54上に対向して配
設されるセンサ7aまたは7bの平面配置を示すもので
ある。リセットステップ数書き込み処理のフローを図1
3によって説明する。
【0041】まず、撮影装置のレンズ光軸Oに対して基
準チャートを垂直に取り付ける。この基準チャートはイ
メージャ4から出力される撮像信号から取り出されるコ
ントラスト情報からアオリ角が0であることが判別でき
るように作成されたものである。まず、モータ6aを逆
転し、基準位置を検出した位置で停止する。図12のS
位置にセンサ7aが対向した位置が上記基準位置とな
る。また、図11のタイムチャートにおいてはステップ
Ms の位置が対応する。そして、モータ6aを+1ステ
ップづつ駆動し、基準チャートの平行度判別によりアオ
リ角度0において信号が出力され停止する。タイムチャ
ート上ではステップ図Mo の位置が上記アオリ角度0の
信号が出力される位置を示す。そして、ステップMs か
らMo までのステップ数をEEPROM21に書き込
み、処理ルーチンを終了する。このようにして、アオリ
処理の初期のリセット動作時に用いられるリセットステ
ップ数はEEPROM21に書き込むことができる。
【0042】上述のように本実施の形態のものにおいて
は、被写体領域のアオリ情報の相関度に関する評価手段
により、被写体の状況に応じて必要があればアオリ動作
を禁止することも可能である。また、上記のアオリ角に
関する情報や相関度を表示することが可能である。更に
リセット位置であるアオリ角度0に対する基準位置から
のステップ数を記憶する記憶手段のEEPROMを有し
ていることなどの特徴を有している。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1の
撮像装置は、アオリ制御手段の設定状態を非アオリ状態
にリセットするリセット手段を有したから、アオリ撮影
が可能であって、しかも通常の非アオリ撮影についても
片ボケの無い良好な画像が得られるという顕著な効果を
有する。
【0044】請求項2の撮像装置は、アオリ制御手段が
設定したアオリ角情報を表示するための表示制御手段を
有したから、アオリ撮影のためのアオリ設定を実際に行
なった場合に、どの程度のアオリを行ったものであるか
を簡単にかつ具体的に知ることができるという顕著な効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すアオリ撮影装置の
ブロック構成図、
【図2】上記図1のアオリ撮影装置のアオリ駆動機構の
分解斜視図、
【図3】上記図1のアオリ撮影装置の撮像ユニットの分
解斜視図、
【図4】上記図1のアオリ撮影装置の鏡筒部と撮像ユニ
ットの要部断面図、
【図5】上記図1のアオリ撮影装置の撮像光学系の要部
の縦断面図、
【図6】上記図1のアオリ撮影装置のイメージャの測定
領域を示す要部正面図、
【図7】上記図1のアオリ撮影装置のアオリ情報に対応
するコントラスト情報の特性線図、
【図8】上記図1のアオリ撮影装置の撮像素子光電変換
面のアオリ角設定状態を示す図、
【図9】上記図1のアオリ撮影装置のアオリ処理ルーチ
ンのフローチャート、
【図10】上記図1のアオリ撮影装置の2次元の撮像素
子の測定領域を示す図、
【図11】上記図1のアオリ撮影装置のモータのステッ
プ数に対するフォトセンサ出力および平行度判別出力の
タイムチャート、
【図12】上記図1のアオリ撮影装置のフォトセンサ部
要部平面図、
【図13】上記図1のアオリ撮影装置のリセットステッ
プ数設定、書込みを行なうフローチャートである。
【符号の説明】
1………撮影レンズ(撮影光学系) 2………鏡筒(撮影光学系) 3………フォーカスアクチュエータ(フォーカスアクチ
ュエータ手段) 4………イメージャ(撮像素子) 5………アオリ駆動機構(アオリ制御手段) 8………アクチュエータドライバ(アオリ制御手段) 22……CPU(情報処理手段) 60……遮蔽リング(遮蔽手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像光学系と、 この撮像光学系に対応する撮像素子と、 上記撮像素子の光電変換面の法線と上記撮像光学系の光
    軸とのなす角であるアオリ角を可変に設定するアオリ制
    御手段と、 上記アオリ制御手段の設定状態を上記アオリ角0に対応
    する非アオリ状態にリセットするリセット手段とを有し
    たことを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 上記アオリ制御手段は、アオリ制御に関
    する絶対位置基準を検出するためのアオリ基準位置検出
    手段を有しており、 上記リセット手段は、上記アオリ基準位置と上記非アオ
    リ状態との相対位置情報を記憶する記憶手段を有したも
    のであることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 撮像光学系と、 この撮像光学系に対応する撮像素子と、 上記撮像素子の光電変換面の法線と上記撮像光学系の光
    軸とのなす角であるアオリ角を可変に設定するアオリ制
    御手段と、 上記アオリ制御手段が設定したアオリ角情報を表示する
    ための表示制御手段とを有したことを特徴とする撮像装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012049999A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Nikon Corp 撮像装置および姿勢調整プログラム
JP2016042194A (ja) * 2015-11-11 2016-03-31 株式会社ニコン 撮像装置

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