JPH11238788A - ウェーハケ−ス - Google Patents

ウェーハケ−ス

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JPH11238788A
JPH11238788A JP5626698A JP5626698A JPH11238788A JP H11238788 A JPH11238788 A JP H11238788A JP 5626698 A JP5626698 A JP 5626698A JP 5626698 A JP5626698 A JP 5626698A JP H11238788 A JPH11238788 A JP H11238788A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部気圧の上昇時に、収縮中のケース梱包
袋により、容器本体および/または蓋の孔部が封止され
るのを防ぐウェーハケースを提供する。 【解決手段】 ウェーハケース10の内外に圧力差が生
じた場合、フィルタ17を経て圧力大から圧力小へ空気
が流れ、この差が自動解除される。またラミネート袋1
8内のごみ類は、フィルタユニット15の通過時に濾過
されるので、この袋18内のごみがケース内に流入し、
ウェーハ11の表面に付着しない。更にケース構造が簡
単なので比較的低コストとなる。そして外部気圧の上昇
時も、蓋13の孔部13aの形成部の外面に袋密着防止
突起13cが設けられているので、気圧上昇時に収縮し
たラミネート袋18と孔部13aとの間に隙間ができ、
この結果、収縮したラミネート袋18により孔部13a
が封止されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はシリコンウェーハ
などを収納するウェーハケース、詳しくは大気中のごみ
を濾過しながら、密閉されたケース内の圧力を外部の圧
力と等しくするフィルタ付きのウェーハケースに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ウェーハ製造工場で作製されたシリコン
ウェーハなどの半導体ウェーハは、輸送中における損傷
や汚染などを防止するために、通常、ガスケット(パッ
キング材)によって蓋が密閉されたウェーハケースに収
納されている。このウェーハケースは、さらに大気中
で、ナイロン(ポリアミド繊維の商品名)またはポリエ
チレン製のフィルムからなる内袋でヒートシールされて
密閉される。そして、このウェーハケースが入った内袋
を、アルミニウムフィルム製の外袋に入れて、その開口
部をヒートシールして密閉している。つまり、ウェーハ
ケースはこのような二重封止による完全密閉状態で輸送
されることとなる。
【0003】ウェーハ輸送の一形態として、航空機を使
った航空輸送がある。この場合、ウェーハを搭載した航
空機は高度数千〜1万mを飛行する。このとき、機内の
貨物室の気圧は、おおよそ0.7〜0.8atmに達す
る。その結果、例えば図10(a)に示すような比較的
密閉性能が良いウェーハケース100の場合、気圧の低
い上空において、気圧差から、空気の膨張により、常圧
で空気が密閉された内袋101や、外袋102が膨ら
む。また、ケース内の空気は膨張して、蓋103と容器
本体104とを封止するガスケット105のわずかな隙
間から、内袋101内へと流出するので、内袋101は
さらに膨らむ(図10(b)参照)。
【0004】そして、着陸時に航空機が常圧の地上へ下
降してくると、図10(c)に示すように、上空飛行時
とは反対の気圧関係から、内袋101や外袋102内の
低圧の空気が、比較的高い外圧により圧縮されて収縮す
る。しかも、ガスケット105によって蓋103が容器
本体104の開口部へ強固に密着されるので、この内袋
101内の空気はケース内へは流れ込まない。この結
果、ウェーハケース100がちょうど四方から押し潰さ
れたように変形する。これにより、内側へ湾曲した外壁
によって内部のウェーハを傷つけるおそれがあった。し
かも、蓋103が容器本体104へ強固に密着している
ので、開蓋時に蓋103がなかなか開かないという問題
も発生していた。なお、図10(a)は従来手段に係る
比較的密閉性が良いウェーハケースの空輸前の状態を示
す説明図、図10(b)は同上空飛行中の比較的密閉性
が良いウェーハケースの説明図、図10(c)は同空輸
後の状態を示す説明図である。
【0005】一方、図11(a)に示すように、比較的
密閉性能が低いウェーハケース200の場合には、蓋1
03と容器本体104の開口部との間にあるガスケット
201の隙間から空気が流通しやすい。上空を飛行中に
は、図10に示すウェーハケース100の場合と同様
に、大気の圧力が低いことから、内袋101や外袋10
2が膨らみ、ケース内の空気も内袋101内へ流出する
(図11(b)参照)。また、航空機の下降時には、大
気の圧力が上昇してケース内の空気が圧縮される。これ
に伴って、内袋101内の空気がガスケット201の隙
間からケース内へ流れ込むので、前述した変形が起きな
い(図11(c)参照)。これにより、空輸時の圧力差
で変形したケースの外壁によるウェーハの損傷を解消す
ることができるとともに、着陸後の開蓋時に蓋103を
簡単に開けられるという特徴がある。
【0006】しかしながら、反面では、蓋103の密閉
性が悪いことから、各袋101,102の開封時に、内
袋101内で浮遊していたごみやほこり、および、内袋
101の内面に付着していたごみやほこりが、このガス
ケット201の隙間からケース内へ流入し、これがウェ
ーハ表面に付着してウェーハを汚してしまうおそれがあ
った。なお、図11(a)は他の従来手段に係る比較的
密閉性が悪いウェーハケースの空輸前の状態を示す説明
図、図11(b)は同上空飛行中の比較的密閉性が悪い
ウェーハケースの説明図、図11(c)は同空輸後の状
態を示す説明図である。
【0007】そこで、これを解消する従来手段として、
例えば特開平8−145173号公報に記載されたもの
などが知られている。この従来手段は、容器や蓋の開口
周縁部の外壁に、ガスケットの表面にまで達する孔また
は切り欠きを設けている。この孔や切り欠きを通して、
所定の押圧治具により外方からガスケットを容器内へ押
し込むか、ガスケットに連通管を通して容器内外を連通
するか、または注射器などにより空気を注入するもので
ある。このようにして、ケース内外の圧力差を解除して
いる。しかしながら、この方法では、航空機の着陸態勢
後におけるウェーハケースの変形を原因としたウェーハ
の損傷を防ぐことができない。また、別の従来手段とし
ては、水タンク内に防水性のウェーハケースを浸漬し、
この状態のまま航空機に搭載することで、輸送によるケ
ース内外の圧力差が起きないようにしたものが知られて
いる。この方法では、ウェーハの損傷と地上での開蓋の
困難さの両方を解消することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
従来手段の場合、ウェーハケースの内外に圧力差が生じ
た場合、この圧力差の解除に際して、孔や切り欠きを通
して、所定の押圧治具によりガスケットを容器内へ押し
込んだり、ガスケットに連通管を通したり、または注射
器などにより空気を注入しなければならないので、その
作業に手間がかかった。しかも、この圧力差解除時に、
ガスケットの隙間からケース外のごみやほこりがケース
の内部へ流入し、ウェーハの表面に付着するおそれが大
きかった。また、特に注射器を使用した場合には、注射
針の先でウェーハを傷つけるおそれさえあった。一方、
後者の従来手段の場合、水入りのタンクを航空機に搭載
する必要がある。これにより、積載重量的および積載容
積的にも、航空機1機当たりで輸送することができるウ
ェーハケースの個数が減少し、この結果、輸送コストが
高騰するという問題点があった。
【0009】
【発明の目的】この発明は、ケース内外に生じた圧力差
を自動的に解除することができ、これにより圧力差によ
るケース変形を原因としたウェーハの損傷や、ウェーハ
表面へのごみやほこりの付着を防止することができ、し
かもこれらの効果が比較的低コストで得られ、さらに外
部気圧の上昇時に、収縮中のケース梱包袋により、容器
体および/または蓋の孔部が封止されるのを防止するこ
とができるウェーハケースを提供することを、その目的
としている。また、この発明は、ウェーハケース内に収
納されたウェーハの枚数およびフィルタの有無をケース
外から確認することができるウェーハケースを提供する
ことを、その目的としている(ただし、不透明な梱包袋
に入っている場合を除く)。さらに、この発明は、ケー
ス外の空気がウェーハに直接吹き付けられることで発生
するウェーハの損傷を低減することができるウェーハケ
ースを提供することを、その目的としている。
【0010】そして、この発明は、ウェーハケースに設
けられた孔部の強度を増大することができ、さらにフィ
ルタユニットの孔部取り付け時に、フィルタユニットの
正確な取り付け位置を簡単に確認することができるウェ
ーハケースを提供することを、その目的としている。さ
らに、この発明は、注射器用のフィルタユニットをその
まま使用することができるウェーハケースを提供するこ
とを、その目的としている。さらにまた、この発明は、
ごみの濾過性が高く、さらにケース内外に生じた圧力差
を比較的短時間で解除することができるウェーハケース
を提供することを、その目的としている。そして、この
発明は、ウェーハ輸送時のケース内外の圧力差に耐え得
るケース密閉性を有するウェーハケースを提供すること
を、その目的としている。加えて、この発明は、気体の
濾過速度が速いウェーハケースを提供することを、その
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、半導体ウェーハが収納される容器本体を蓋を用いて
密閉し、しかもケース梱包袋により密閉状態で梱包され
るウェーハケースにおいて、上記容器本体および/また
は上記蓋の外壁に孔部を設け、この孔部に、ウェーハケ
ース内外を連通するフィルタを取り付け、上記容器本体
および/または上記蓋の外壁の外面の孔部周辺に、上記
ケース梱包袋の孔部への密着を防止する袋密着防止突起
を設けたウェーハケースである。容器本体および蓋の素
材としては、例えばポリカーボネート(PC),ポリエ
チレン(PE),ポリプロピレン(PP),ポリスチレ
ン(PS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEE
K),ポリブチルテレフタレート(PBT)などの各種
のプラスチックが挙げられる。
【0012】フィルタとしては、例えばナイロン,ポリ
フッ化ビニリデン(PUDF),セルロースアセテー
ト、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、親水性四フッ
化エチレン樹脂などの各種合成樹脂素材からなるメンブ
ランフィルタなど、周知のフィルタを採用することがで
きる。フィルタの平均孔径は、大気中に浮遊するごみな
どをフィルタリングすることができる大きさであれば限
定されない。また、フィルタの外形寸法も、フィルタが
ケース内外の圧力差に耐えられる寸法であれば、限定さ
れない。さらに、フィルタの取り付け位置、すなわち孔
部の形成位置は、容器本体、蓋のどの部分でもよい。ま
た、両部材に取り付けてもよい。また、孔部の個数およ
びこれに取り付けられるフィルタの個数も限定されな
い。このフィルタの個数は以下の請求項に記載の発明に
ついても同様に限定されず、1個もしくは複数個で構成
することができる。この孔部は、容器本体および/また
は蓋の外壁に単純に穿たれた孔でも、ウェーハケースの
内方および/または外方へ突出するようなボス形状の孔
でもよい。そして、袋密着防止突起の形状、大きさおよ
び形成個数は、ウェーハケースの外面の孔部周辺に設け
られて、ケース梱包袋の孔部への密着を防止することが
できる形状、大きさおよび形成個数であれば限定されな
い。要は、ケース梱包袋と孔部との間に、このケース梱
包袋の内部空間と孔部とを連通する隙間が形成すること
ができればよい。
【0013】請求項2に記載の発明は、半導体ウェーハ
が収納される容器本体を蓋を用いて密閉するウェーハケ
ースにおいて、上記蓋を透明または半透明な合成樹脂に
より成形し、この蓋の外壁に孔部を設け、この孔部に、
ウェーハケース内外を連通するフィルタを取り付けたウ
ェーハケースである。透明または半透明な蓋の素材であ
る合成樹脂としては、例えばポリカーボネイト(P
C),ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(P
P),ポリスチレン(PS),硬質塩化ビニル(PV
C),ポリメタクリル酸メチル(PMMA)などが挙げ
られる。
【0014】請求項3に記載の発明は、半導体ウェーハ
が収納される容器本体を蓋を用いて密閉するウェーハケ
ースにおいて、上記蓋の外壁のウェーハ対峙範囲を除く
部分に孔部を設け、この孔部に、ウェーハケース内外を
連通するフィルタを取り付けたウェーハケースである。
孔部の形成位置は、このように蓋の外壁のウェーハ対峙
範囲を除く部分であれば限定されない。ウェーハ対峙範
囲とは収納されたウェーハに対向する範囲を除くもの
で、例えば4角形のケースの4隅部である。
【0015】請求項4に記載の発明は、半導体ウェーハ
が収納される容器本体を蓋を用いて密閉するウェーハケ
ースにおいて、上記容器本体および/または上記蓋の外
壁に、ケース内方へ突出し、かつ元部の周りに所定厚さ
の肉盛り部を有するボス形状の孔部を設け、この孔部
に、ウェーハケース内外を連通して、かつ筒形状のハウ
ジング内にフィルタを収納したフィルタユニットを取り
付けたウェーハケースである。孔部のボス形状は限定さ
れない。例えば、軸線方向へ同じ外径のボスでも、元部
側より先部側の方が外径寸法が小さな先細りしたボスで
もよい。
【0016】この孔部の元部に設けられた肉盛り部は、
ボス形状の孔部と一体的に設けてもよいし、別体で設け
てもよい。また肉盛り部は、孔部の元部の全周にわたっ
て形成してもよいし、周方向へ所定間隔をあけて設けて
もよい。フィルタユニットの構成は、少なくともハウジ
ングと、この内部に収納されるフィルタを有していれば
限定されない。また、このフィルタユニットの大きさや
形状も限定されない。ハウジングの素材は限定されない
ものの、例えば合成樹脂のアクリルスチロール、ポリプ
ロピレンなどを採用することができる。
【0017】請求項5に記載の発明は、半導体ウェーハ
が収納される容器本体を蓋を用いて密閉するウェーハケ
ースにおいて、上記容器本体および/または上記蓋の外
壁に、ケース内方へ突出して、しかも注射針の針もとの
JIS規格「T3101−1979」に適合したボス形
状の孔部を設け、この孔部に、ウェーハケース内外を連
通して、かつ筒形状のハウジング内にフィルタを収納す
るフィルタユニットを取り付けたウェーハケースであ
る。注射針の針もとのJIS規格「T3101−197
9」とは、テーパ6/100mm,内径4.30±0.
02mm,穴奥行き6.41mmの寸法である。フィル
タユニットの元部は、このJIS規格に適合する寸法を
有している。
【0018】請求項6に記載の発明は、上記容器本体お
よび/または上記蓋の少なくとも一部を透明または半透
明とし、この透明部分または半透明部分に上記フィルタ
を取り付けた請求項1、請求項3〜請求項5のうちのい
ずれか1項に記載のウェーハケースである。フィルタが
取り付けられる透明または半透明の部分は、容器本体の
一部または全部でもよいし、蓋の一部または全部でもよ
い。要は、ケース外から、このケースを通してフィルタ
の有無の確認ができればよい。
【0019】請求項7に記載の発明は、半導体ウェーハ
が収納される容器本体と、この容器本体を密閉する蓋
と、容器本体および蓋の少なくともいずれか一方の外壁
に取り付けられたフィルタとを備え、このウェーハケー
スの外圧がその内圧より0.05〜0.2気圧だけ低い
場合にも上記蓋と容器本体との間の密閉性が保持される
ウェーハケースにあって、このフィルタを介してのみウ
ェーハケース内外の気体の流通を可能とするとともに、
このフィルタは、0.05μm以上の大きさの微細なご
み類を99.9%以上濾過することができる請求項1〜
請求項6のいずれか1項に記載のウェーハケースであ
る。ケース内外の差圧が0.05気圧未満でも、ウェー
ハケースが密閉性を保持することができるとした場合、
フィルタ面積を大きくする必要がある。またはフィルタ
の孔径を大きくせざるを得ず、パーティクルの除去能力
が低下するという不都合が生じる。上記差圧が0.2気
圧を越えても密閉性を保持するものとすると、ケースの
剛性を高めたり、パッキンの押さえ構造を高強度にする
など、ケース全体の構造が複雑になるという不都合が生
じる。
【0020】フィルタの平均孔径は、大気中に浮遊する
ごみなどをフィルタリングすることができる大きさであ
れば限定されない。また、フィルタの外形・寸法も、フ
ィルタがケース内外の圧力差に耐えられる外形・寸法で
あれば、限定されない。さらに、フィルタは、パーティ
クルカウンタで0.05μm以上のごみやほこりをパー
ティクルとして検出するときに、その99.9%を濾過
可能な性能を有する。フィルタが0.05μm未満のほ
こりを濾過することができるものとすれば、常圧に戻る
ために要する時間が長くなる。
【0021】請求項8に記載の発明は、上記ウェーハケ
ースが0.05〜0.2気圧の差圧での密閉性を保持す
る場合で、この密閉性保持可能差圧より小さい差圧がウ
ェーハケース内外に生じたとき、気体が上記フィルタを
通って流出入する請求項7に記載のウェーハケースであ
る。
【0022】請求項9に記載の発明は、ウェーハケース
の容積をVリットルとしたとき、上記フィルタは、V/
1500(mol/分)以上の値で気体の流出入を許容
する請求項7または請求項8に記載のウェーハケースで
ある。フィルタによる気体濾過の速度が、V/1500
(mol/分)未満とすると、ケース内外の差圧をなく
すための時間が長くなり過ぎ、航空機輸送などの実体に
そぐわないという不都合が生じる。なお、この場合のフ
ィルタの個数は上述のように任意であり、複数個のフィ
ルタの場合、全体として上記条件を満たすこととなる。
【0023】請求項10に記載の発明は、上記ウェーハ
ケースの外圧が低下するとき、この外圧の低下に対応し
てウェーハケースの内圧も低下し、10分程度の遅れで
内外圧が一致する請求項7〜請求項9のいずれか1項に
記載のウェーハケースである。遅れが10分を越える
と、航空機輸送に用いても不便であるという不都合が生
じるからである。
【0024】請求項11に記載の発明は、上記フィルタ
が、四フッ化エチレン樹脂製のメンブランフィルタであ
る請求項1〜請求項10のうちのいずれか1項に記載の
ウェーハケースである。メンブランフィルタとは、通
常、厚さ0.1〜0.2mmのプラスチックの薄膜に、
目の細かい一定の大きさの孔を多数形成したものであ
る。ここでは、そのフィルタ素材として四フッ化エチレ
ン樹脂を採用している。
【0025】
【作用】請求項1〜請求項11に記載の発明によれば、
何らかの事情(例えば航空機によるウェーハ空輸)によ
り外部の気圧が変化し、蓋がパッキング材により密閉さ
れたウェーハケースの内外で圧力差が生じた場合には、
フィルタを介して、ケース梱包袋に密閉されたこのケー
スの内外において、圧力の大きい方から小さい方へ空気
が流れる。これにより、自動的にケース内外の圧力差が
解除される。しかも、この際にケース梱包袋内の微細な
ごみやほこりは、通過するフィルタにより濾過されて除
去されるので、この圧力差解除時に、従来手段のように
このケース梱包袋内に浮遊するごみやほこりがウェーハ
の表面に付着したり、例えば注射器の針先などによりウ
ェーハの損傷が起きることはない。しかも、ウェーハケ
ースにフィルタを取り付けただけなので、比較的低コス
トでこれらの効果が得られる。
【0026】ところで、外部の気圧が上がると、外方か
ら圧力を受けたケース梱包袋内の空気が、孔部に取り付
けられたフィルタを通ってウェーハケース内へと流れ込
む。これにより、ケース梱包袋は収縮していく。このと
き、収縮の進行状況によっては、この収縮中のケース梱
包袋が孔部を塞いでしまって、ケース梱包袋の収縮を阻
害することが起こり得る。このような場合には、従来技
術の欄の密閉性が高いウェーハケースの例で説明したよ
うに、外部気圧の上昇に伴い、ガスケットによって蓋が
容器本体の開口部へ強固に密着されて、ケース梱包袋内
の空気はケース内へは流れ込まず、これによりウェーハ
ケースがちょうど四方から押し潰されたように変形し
て、内部のウェーハを傷つけるおそれがあった。しか
も、蓋が容器本体へ強固に密着することで、開蓋時に蓋
が開きにくくなるというおそれがあった。これに対し
て、この請求項1の発明では、ウェーハケースの孔部形
成部の外面に、袋密着防止突起が設けられているので、
ケース梱包袋が収縮した際に、この袋と孔部との間に隙
間が形成される。この結果、この収縮したケース梱包袋
により、フィルタが取り付けられた孔部が塞がってしま
うおそれが解消される。
【0027】特に、請求項2、請求項6に記載の発明に
よれば、蓋(請求項6の場合には容器本体および/また
は蓋の少なくとも一部)を透明または半透明な合成樹脂
によって作製することで、不透明な梱包袋にウェーハケ
ースが収納されていなければ、このケース内に収納され
たウェーハの有無や、その枚数(通常は概略枚数)まで
もケース外から確認することができる。しかも、この透
明部分または半透明部分から、蓋の孔部に取り付けられ
たフィルタの有無をケース外から確認することができ
る。
【0028】また、請求項3に記載の発明によれば、蓋
の外壁のウェーハ対峙範囲を除く部分に、フィルタが取
り付けられる孔部を設けたので、ケース外の空気が、直
接、ウェーハに吹き付けられることを防ぐことができ
る。したがって、仮にケース内の空気に対して温度差が
ある外部空気の場合であっても、この外部空気は、いっ
たん、ケース内の、ウェーハが収納されていない部分に
流れ込み、そこからケース全体へ拡散され、この拡散に
伴って、徐々に温度差も緩和されるので、この温度差を
原因としたウェーハの損傷を防止することができる。
【0029】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
フィルタを収納してフィルタユニットを作製し、これを
ウェーハケースの孔部に取り付ける。この際、このケー
スの孔部の元部には肉盛り部が形成されているので、孔
部の強度増大を図ることができる。しかも、この肉盛り
部は、孔部へのフィルタユニットの脱着時に作用する外
力に対しての強度を高めることができる。
【0030】さらにまた、請求項5に記載の発明によれ
ば、ウェーハケースの内方へ突出したボス形状の孔部の
寸法を、注射針の針もとのJIS規格に適合させたの
で、注射器用のフィルタユニットをそのまま使用するこ
とができる。
【0031】そして、請求項6に記載の発明によれば、
フィルタとして、0.05μm以上のごみやほこりを9
9.9%以上濾過することができるものを採用している
ので、ケース内外の圧力差を解除する際に、大気中のか
なり微細なごみまでフィルタリングすることができる。
【0032】さらに、請求項11に記載の発明によれ
ば、フィルタとして四フッ化エチレン樹脂製のメンブラ
ンフィルタを採用したので、例えばセルロースアセテー
ト,ポリフッ化ビニリデン(PVDF),ナイロンなど
の他の合成樹脂製のものに比べて濾過速度が速い。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例に係るウ
ェーハケースを説明する。図1はこの発明の一実施例に
係るウェーハケースの全体斜視図である。図2は同ウェ
ーハケースの正面図である。図3は同ウェーハケースの
平面図である。図4は同フィルタユニットの拡大斜視図
である。図5は同フィルタユニットの使用状態の拡大断
面図である。図6は同閉蓋中における図1のA−A拡大
断面図である。図7(a)は容器本体と蓋との接合部の
構造を示す部分拡大断面図である。図7(b)はガスケ
ットの圧縮変形を説明するための略図である。図8
(a)は上空飛行中の比較的密閉性が良いウェーハケー
スの説明図である。図8(b)は空輸後の状態を示す説
明図である(図はフィルタを2個取り付けた場合を示し
ている)。
【0034】図1〜図3に示すように、10はこの発明
の一実施例に係るウェーハケースである。このウェーハ
ケース10は、四角形で箱形の容器本体12と、その蓋
13と、これらの間に介装されるガスケット14とで構
成されている。容器本体12は、例えば8インチのシリ
コンウェーハ11を最大25枚収納することができる大
きさである。蓋13は、閉蓋時の上方側が凹となった四
角形の浅い皿状に成形されている。これら容器本体1
2,蓋13から構成されるウェーハケース10全体の内
容積は約15000ccである。また、容器本体12お
よび蓋13の素材としては、透明もしくは半透明のポリ
プロピレンおよびポリカーボネートが使用されている。
【0035】ガスケット14は断面矩形の環状のゴムで
ある。容器本体12や蓋13の鍔状の開口周縁部間に介
在されて、ウェーハケース10の密閉性を確保するパッ
キング材としての役目を果たす。具体的には、図7
(a)に示すように、このガスケット14は、容器本体
12の開口周縁部に周設された矩形断面のシール溝30
に、若干その頭部を突出させて収納されている。ガスケ
ット14の内,外周部(非圧縮部)には、その全周にわ
たって凹部34が形成されている。したがって、ガスケ
ット14の非圧縮面とシール溝30の壁部との間には間
隙35ができる。
【0036】一方、容器本体12のシール溝30の下面
と、蓋13の周縁部に形成されたシール溝32の上面に
は、ガスケット14の上,下面に当接される一対のリブ
31,33が周設されている。したがって、蓋閉蓋時に
は、ガスケット14の上,下部がリブ31,33によっ
て押し潰される。しかしながら、ガスケット14の非圧
縮面とシール溝30の壁部との間に形成された間隙35
が、潰されたガスケット14の膨出の逃げ部となる。こ
の結果、圧縮力を受けたガスケット14は、シール溝3
0の壁部に妨げられることなく、スムーズに変形する。
よって、蓋13の閉蓋操作が容易になるとともに、接合
部におけるシール機能の信頼性が向上する。このような
閉蓋構造により、蓋13は容器本体12の開口部に、ケ
ース内外の圧力差0.2気圧に耐え得る高い密閉性で閉
蓋される。
【0037】この閉蓋時において、蓋13を手動(自動
でも可)で容器本体12に圧着させる治具が、容器本体
12の側板上部間に対向状態で配設された一対のフック
・レバー部40である。以下、これを説明する。図6に
示すように、フック・レバー部40は、ともに板材であ
るフック部材41とレバー部材42とにより構成されて
いる。フック部材41の上部には係合孔41aが穿設さ
れていて、下部にレバー部材42の連結軸42aが軸支
されている。このレバー部材42の元部両側には、容器
本体12の側板上部から突出するリブ間に軸支された一
対の取り付け軸42bが突出している。なお、蓋13の
開口周縁部には、各係合孔41aと対向する箇所に、閉
蓋時に、この係合孔41aと接合する係合突起13dが
突出している。
【0038】したがって、閉蓋時には、容器本体12の
開口部上に蓋13を載置し、その後、各係合孔41aを
それぞれの対応する係合突起13dに係合する。次に、
レバー部材42を取り付け軸42bを中心に、垂直面内
で下方へ回動する。この結果、フック部材41が連結軸
42aを中心に垂直面内で回動しながら押し下げられ
て、蓋13が堅固に閉蓋される。なお、開蓋時には、こ
の操作とは逆の手順での操作を行うことになる。
【0039】次に、蓋13のフィルタ構造を詳細に説明
する。この場合、蓋13の上壁の内面には、2個のフィ
ルタユニット15が装着されている。フィルタユニット
15には、ケース内外を連通するフィルタが内蔵されて
いる。フィルタユニット15のうちの一つは、ウェーハ
ケース10の1隅角部位置に、他のフィルタユニット1
5はそれとは反対側の側辺位置にそれぞれ取り付けられ
ている。
【0040】この蓋13の上壁には、収納されたウェー
ハ11との対峙範囲を除く部分として、一方の隅角部付
近と一方の側縁部の中間位置とに、元部に肉盛り部13
b(図5参照)が形成されたボス形状の孔部13aが一
体成形されている。これらの孔部13aは、注射針の針
もとのJIS規格「T3101−1979」に適合した
形状としてある。これらの孔部13aに、フィルタユニ
ット15のハウジング16の元部16aが外嵌されてい
る。すなわち、この元部16aは、上述したJIS規格
「T3101−1979」の注射針の針もとの寸法を有
している。
【0041】また、この蓋13の上壁の外面には、この
孔部13aを取り囲むように、合計4個の円弧状をした
袋密着防止突起13cがそれぞれ円周方向に90°離間
した配置で一体成形されている。袋密着防止突起13c
は、ウェーハケース10を包むケース梱包袋の一例であ
って、後述する内袋18が孔部13a(孔部の開口の周
縁面)に密着することを防止するための突起である。し
たがって、それぞれの袋密着防止突起13c間には隙間
が形成されている(図5も参照)。また、蓋13の上壁
の表面には、透明な上壁を通して覗き見えるウェーハ1
1の枚数が、その枚数分の厚さ位置に合わせて表示され
ている。
【0042】図4,図5に示すように、フィルタユニッ
ト15は、軸線方向の長さが1.5cmほどの小型のユ
ニットである。このフィルタユニット15は、ハウジン
グ16と、この内部に収納されたフィルタ17とにより
構成されている。ハウジング16は、ポリプロピレン製
の略コマ形状をした小型管体であり、上記筒状の元部1
6aの先端に、フィルタ17の収納部を有する円盤状の
濾過部16bと、若干小径な円筒状の先部16cとが順
次連結されている。なお、この先部16cをカットし
て、フィルタユニット15の軸線方向の長さをより短く
してもよい。フィルタ17としては、直径13mm、平
均孔径0.45μm(気体の場合は0.05μm程度の
異物を濾過可能)、有効濾過面積0.8cm2、耐圧強
度(25℃時)5.3kgf/cm2(5.3×104
a)、耐熱温度60℃の四フッ化エチレン樹脂(PTF
E)製のメンブランフィルタが採用されている。
【0043】次に、この一実施例に係るウェーハケース
10の使用方法を説明する。図2,図3に示すように、
ケースパーツの洗浄後に組み立てられ、さらにフィルタ
ユニット15が組み込まれたウェーハケース10は、本
体容器12内に所定枚数のウェーハ11を収納した後、
ガスケット14を挟んで蓋13を閉蓋することにより、
内部のウェーハ11が良好に密閉される。それから、ウ
ェーハケース10は、さらにナイロン(ポリアミド繊維
の商品名)またはポリエチレン製の内袋18と、アルミ
ニウムフィルム製の外袋19(図8参照)とにより、二
重にラッピングされる。なお、これらの蓋13の閉蓋作
業や両袋18,19による梱包作業は、常圧で行われ
る。
【0044】これを航空機に搭載して空輸する。空輸時
は、離陸後、高度数千〜1万m付近(機内圧0.7〜
0.8atm)を飛行することになる。すなわち、気圧
が低い上空において、常圧で密閉されたケース内と、気
圧の低いケース外との間で0.2〜0.3気圧という圧
力差が生じる。ウェーハケース10にはフィルタユニッ
ト15が装着されているので、蓋13が密閉されている
にもかかわらず、略気圧が等しくなるまで、このユニッ
ト15を通して、ケース内の空気がケース外の内袋18
へ流出し、自動的にケース内外の圧力差が解除される。
なお、このとき、密閉された内外の袋18,19は、外
圧が低下することで内部空気が膨張して膨れる(図8
(a)参照)。
【0045】また、航空機が着陸のために下降して外圧
が上昇すると、その膨らんでいた内袋18の空気が、圧
縮されてケース内へ流入しようとする。このとき、フィ
ルタがない場合は、密閉性を保つガスケットの存在によ
り、蓋が容器本体の開口部に圧着されて、ケースが変形
するおそれがあった。ところが、この実施例の場合に
は、フィルタユニット15を通して、内袋18の空気が
ウェーハケース10内へ流れ込み、自動的にケース内外
の圧力差が解除される。これにより、このケース内外に
圧力差が生じることで起きていたウェーハケース10の
変形を解消することができ、この変形に伴うウェーハの
損傷を防止することができる。なお、このとき、内袋1
8を浮遊しているごみやほこりが、フィルタユニット1
5を通って、ケース内へ侵入するおそれがある。しかし
ながら、フィルタユニット15の内部流路において、
0.05μm以上のごみ類は微細なごみをも捕らえるフ
ィルタ17により濾過されて除去される。これにより、
ケース内へ入り込むごみがウェーハ11の表面に付着し
て、ウェーハ11を汚すおそれを解消することができ
る。
【0046】また、蓋13の孔部13aは、蓋13の外
壁のウェーハ対峙範囲を除く部分に設けられている。こ
れにより、内袋18の内部空気が、直接、ウェーハ11
に吹き付けられることはない。したがって、仮に内袋1
8内の空気が、ウェーハケース10の内部空気に対して
温度差がある場合であっても、この袋18内の空気は、
いったん、ケース内部のウェーハ11がない部分に流れ
込み、そこからケース全体へと拡散されるので、この拡
散に伴って、徐々に温度差も緩和されることから、この
温度差を原因としたウェーハ11の損傷などを防止する
ことができる。また、密閉されている内外の袋18,1
9は、外圧が上昇することで、それぞれの内部空気が圧
縮されて縮まる(図8(b)参照)。
【0047】このように、内外の袋18,19が収縮す
る際に、この収縮の進行状況によっては、内袋18が孔
部13aを塞いでしまって、これらの袋18,19の収
縮を阻害してしまうおそれがある。このような場合に
は、前述したように外部気圧の上昇に伴ったウェーハケ
ース10の変形を原因としてウェーハ11が損傷してし
まう。これに対して、実施例ではウェーハケース10の
蓋13における孔部13aの形成部の外面に、袋密着防
止突起13cが設けられている。これにより、両袋1
8,19の収縮時に、内袋18と孔部13aとの間に隙
間ができ、この結果、収縮した内袋18によって、フィ
ルタユニット15が取り付けられた孔部13aが塞がる
おそれが解消される。
【0048】目的地へ着陸し、ケース外が常圧になった
後も、フィルタ17の気体の濾過速度が大きいので、フ
ィルタユニット15を介して、比較的短時間でケース内
外の圧力差を解除することができる。例えば最大10分
程度でケース内外の圧力が等しくなる。これにより、ウ
ェーハケース10の梱包を解く際には、従来手段のよう
に、所定の押圧治具によりガスケット14をケース内へ
押し込んだり、ガスケット14に連通管を通したり、ま
たは注射器などでケース内へ空気を注入することなく、
通常通り簡単に蓋13を開蓋することができる。このよ
うに、蓋13にフィルタ17を有するフィルタユニット
15を組み付けただけであるので、比較的低コストでこ
れらの効果が得られる。また、ウェーハケース10は、
上述したように、0.2気圧の内外の差圧に耐えられる
密閉性を有する構造である。この結果、仮に孔部13a
が完全に塞がれたとしても、この気圧差によりウェーハ
ケース10が変形したり、この変形を原因としたケース
破損やウェーハ破損が生じることを防止することができ
る。
【0049】そして、蓋13を透明または半透明な合成
樹脂によって作製したので、ウェーハケース10内に収
納されたウェーハ11の有無やその枚数(通常は概略枚
数)をもケース外から確認することができる。しかも、
蓋13の孔部13aに取り付けられたフィルタユニット
15の有無までもケース外から確認することができる。
また、孔部13aの元部には肉盛り部13bが一体的に
形成されているので、孔部13aの強度の増大が図れ
る。さらに、この孔部13aへのフィルタユニット15
の取り付け時に、例えばフィルタユニット15が肉盛り
部13bに当接したことを、このユニット15の装着の
目安とすることも可能である。さらに、ウェーハケース
10の内方へ突出したボス形状の孔部13aの寸法を、
注射針の針もとのJIS規格に適合させたので、注射器
用のフィルタユニット15をそのまま使用することがで
きる。
【0050】ここで、実際に、4種類のフィルタユニッ
トを個別に取り付けたウェーハケース(実施例1〜実施
例4)と、フィルタを使用していないウェーハケース
(比較例1)にウェーハを収納し、次いでこのケースを
25cmHgまで減圧した時、ケース内外の差圧を比較
した実験について説明する。実施例1〜実施例4および
比較例1において、ウェーハケースとしては、内容量1
5000ccのポリカーボネート製の蓋およびポリプロ
ピレン製の容器本体からなるウェーハケースを採用し
た。なお、ここでは、蓋にフィルタユニットが1個だけ
取り付けられている場合を例にとる。
【0051】また、フィルタユニットとしては、実施例
1ではゲルマンサイエンス社製#4553(テフロンP
TFE製、テフロンは四フッ化エチレン樹脂の商品
名),有効濾過面積0.8cm2,0.05μm以上の
ごみ類を99.9%以上濾過することができるものを採
用している。実施例2ではアドバンテック社製の#13
CP045AN(セルロースアセテート製),有効濾過
面積0.8cm2,0.05μm以上のごみ類を99.
9%以上濾過することができるものを採用している。実
施例3ではゲルマンサイエンス社製の#4457(ポリ
フッ化ビニリデン製),有効濾過面積0.8cm2
0.05μm以上のごみ類を99.9%以上濾過するこ
とができるものを採用している。実施例4ではゲルマン
サイエンス社製の#4426(ナイロン製),有効濾過
面積0.8cm2,0.05μm以上のごみ類を99.
9%以上濾過することができるものを採用した。その結
果を、図9の減圧下でのウェーハケース用フィルタの材
質とケース内外圧力との関係のグラフに示す。図9のグ
ラフから明らかなように、フィルタの素材的には、実施
例1のテフロンPTFEが、実施例2〜実施例4の他の
素材より濾過速度が速かった。
【0052】図12は空輸を想定したときのケース内外
の圧力の時間的変化を示している。この図に示すよう
に、この実施例に係るフィルタ付きのケース(図中△)
は、環境圧力の変化(×)にわずかな時間遅れで追従す
ることができる。なお、このウェーハケースについてフ
ィルタを付けていない場合(○)は環境の圧力変化に追
従することができない。
【0053】
【発明の効果】請求項1〜請求項11に記載の発明にあ
っては、ウェーハケースの内外に圧力差が生じた場合、
ケースに設けられたフィルタを介して、ケース内外にお
いて、圧力が大きい方から小さい方へと空気が流れるの
で、自動的にこの圧力差を解除することができる。しか
も、ケース梱包袋内の微細なごみ類は、フィルタ通過時
に濾過するようにしたので、圧力差の解除に際して、従
来手段の欠点であった大気中のごみがケース内に流入
し、ウェーハの表面に付着してこれを汚したり、また例
えば従来手段のように、パッキング材に刺された注射器
の注射針などで、ウェーハが損傷するおそれがない。し
かも、主な構成がウェーハケースにフィルタを取り付け
ただけであるので、比較的低コストでこれらの効果を有
するウェーハケースを製造することができる。そして、
外部の気圧が上昇した場合でも、ウェーハケースの孔部
形成部の外面に、袋密着防止突起が設けられているの
で、この気圧上昇に伴って収縮したケース梱包袋と、フ
ィルタが取り付けられた孔部との間に隙間が形成され、
この結果、収縮したケース梱包袋による孔部の塞がりを
解消することができる。
【0054】特に、請求項2または請求項6に記載の発
明によれば、蓋(請求項6の場合には容器本体および/
または蓋の少なくとも一部)を透明または半透明な合成
樹脂により作製するようにしたので、ウェーハケース内
に収納されたウェーハの枚数や、蓋の孔部に取り付けら
れたフィルタの有無を、ケースの外方より確認すること
ができる。
【0055】また、請求項3に記載の発明によれば、蓋
の外壁のウェーハ対峙範囲を除く部分に、フィルタ取り
付用の孔部を設けるようにしたので、ケース内の空気に
対して温度差がある可能性を有するケース外の空気が、
直接、ウェーハに吹き付けられて、この温度差を原因と
したウェーハの損傷を防止することができる。
【0056】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
フィルタユニットをウェーハケースの孔部に取り付ける
ようにしたので、フィルタがケース内外の圧力差に耐え
やすい。また、孔部の元部に肉盛り部を形成したので、
この孔部の強度が増大する。また、この肉盛り部を、フ
ィルタユニットの取り付け目安にすることもできる。
【0057】さらにまた、請求項5に記載の発明によれ
ば、ウェーハケースの内方へ突出したボス形状の孔部の
寸法を、注射針の針もとのJIS規格に適合させたの
で、注射器用のフィルタユニットをそのまま使用するこ
とができる。
【0058】また、請求項7に記載の発明によれば、フ
ィルタとして0.05μm以上のごみやほこりを99.
9%以上濾過するものを採用したので、ケース内外の圧
力差を解除する際に、大気中のかなり微小なごみまでフ
ィルタリングすることができる。さらに、フィルタの濾
過速度をV/1500(mol/分)としているので、
比較的短時間で(10分程度で)ケース内外の圧力差を
解除することができる。
【0059】また、請求項11に記載の発明によれば、
フィルタとして四フッ化エチレン樹脂製のメンブランフ
ィルタを採用したので、例えばナイロン,セルロースア
セテートなどの他の合成樹脂に比べて、気体の濾過速度
を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るウェーハケースの全
体斜視図である。
【図2】この発明の一実施例に係るウェーハケースの正
面図である。
【図3】この発明の一実施例に係るウェーハケースの平
面図である。
【図4】この発明の一実施例に係るフィルタユニットの
拡大斜視図である。
【図5】この発明の一実施例に係るフィルタユニットの
使用状態の拡大断面図である。
【図6】この発明の一実施例に係る閉蓋中における図1
のA−A拡大断面図である。
【図7】(a)は容器本体と蓋との接合部の構造を示す
部分拡大断面図である。(b)はガスケットの圧縮変形
を説明するための略図である。
【図8】(a)は上空飛行中の比較的密閉性が良いウェ
ーハケースの説明図である。(b)は空輸後の状態を示
す説明図である。
【図9】減圧下でのウェーハケース用フィルタの素材と
ケース内外圧力との関係を示すグラフである。
【図10】(a)は従来手段に係る比較的密閉性が良い
ウェーハケースの空輸前の状態を示す説明図である。
(b)は同上空飛行中の比較的密閉性が良いウェーハケ
ースの説明図である。(c)は同空輸後の状態を示す説
明図である。
【図11】(a)は他の従来手段に係る比較的密閉性が
悪いウェーハケースの空輸前の状態を示す説明図であ
る。(b)は同上空飛行中の比較的密閉性が悪いウェー
ハケースの説明図である。(c)は同空輸後の状態を示
す説明図である。
【図12】この発明の実施例に係るウェーハケースの空
輸を想定した環境圧力の変化への追従性を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
10 ウェーハケース、 11 シリコンウェーハ、 12 容器本体、 13 蓋、 13a 孔部、 13b 肉盛り部、 13c 袋密着防止突起、 15 フィルタユニット、 16 ハウジング、 17 フィルタ、 18 内袋(ケース梱包袋)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェーハが収納される容器本体を
    蓋を用いて密閉し、しかもケース梱包袋により密閉状態
    で梱包されるウェーハケースにおいて、 上記容器本体および/または上記蓋の外壁に孔部を設
    け、 この孔部に、ウェーハケース内外を連通するフィルタを
    取り付け、 上記容器本体および/または上記蓋の外壁の外面の孔部
    周辺に、上記ケース梱包袋の孔部への密着を防止する袋
    密着防止突起を設けたウェーハケース。
  2. 【請求項2】 半導体ウェーハが収納される容器本体を
    蓋を用いて密閉するウェーハケースにおいて、 上記蓋を透明または半透明な合成樹脂により成形し、こ
    の蓋の外壁に孔部を設け、 この孔部に、ウェーハケース内外を連通するフィルタを
    取り付けたウェーハケース。
  3. 【請求項3】 半導体ウェーハが収納される容器本体を
    蓋を用いて密閉するウェーハケースにおいて、 上記蓋の外壁のウェーハ対峙範囲を除く部分に孔部を設
    け、 この孔部に、ウェーハケース内外を連通するフィルタを
    取り付けたウェーハケース。
  4. 【請求項4】 半導体ウェーハが収納される容器本体を
    蓋を用いて密閉するウェーハケースにおいて、 上記容器本体および/または上記蓋の外壁に、ケース内
    方へ突出し、かつ元部の周りに所定厚さの肉盛り部を有
    するボス形状の孔部を設け、 この孔部に、ウェーハケース内外を連通して、かつ筒形
    状のハウジング内にフィルタを収納したフィルタユニッ
    トを取り付けたウェーハケース。
  5. 【請求項5】 半導体ウェーハが収納される容器本体を
    蓋を用いて密閉するウェーハケースにおいて、 上記容器本体および/または上記蓋の外壁に、ウェーハ
    ケースの内方へ突出して、しかも注射針の針もとのJI
    S規格「T3101− 1979」に適合したボス形状
    の孔部を設け、この孔部に、ウェーハケース内外を連通
    して、かつ筒形状のハウジング内にフィルタを収納する
    フィルタユニットを取り付けたウェーハケース。
  6. 【請求項6】 上記容器本体および/または上記蓋の少
    なくとも一部を透明または半透明とし、この透明部分ま
    たは半透明部分に上記フィルタを取り付けた請求項1、
    請求項3〜請求項5のうちのいずれか1項に記載のウェ
    ーハケース。
  7. 【請求項7】 半導体ウェーハが収納される容器本体
    と、 この容器本体を密閉する蓋と、 容器本体および蓋の少なくともいずれか一方の外壁に取
    り付けられたフィルタとを備え、 このウェーハケースの外圧がその内圧より0.05〜
    0.2気圧だけ低い場合にも上記蓋と容器本体との間の
    密閉性が保持されるウェーハケースにあって、 このフィルタを介してのみウェーハケース内外の気体の
    流通を可能とするとともに、 このフィルタは、0.05μm以上の大きさの微細なご
    み類を99.9%以上濾過することができる請求項1〜
    請求項6のいずれか1項に記載のウェーハケース。
  8. 【請求項8】 上記ウェーハケースが0.05〜0.2
    気圧の差圧での密閉性を保持する場合で、この密閉性保
    持可能差圧より小さい差圧がウェーハケース内外に生じ
    たとき気体が上記フィルタを通って流出入する請求項7
    に記載のウェーハケース。
  9. 【請求項9】 上記ウェーハケースの容積をVリットル
    としたとき、上記フィルタは、V/1500(mol/
    分)以上の値で気体の流出入を許容する請求項7または
    請求項8に記載のウェーハケース。
  10. 【請求項10】 上記ウェーハケースの外圧が低下する
    とき、この外圧の低下に対応してウェーハケースの内圧
    も低下し、10分程度の遅れで内外圧が一致する請求項
    7〜請求項9のいずれか1項に記載のウェーハケース。
  11. 【請求項11】 上記フィルタが、四フッ化エチレン樹
    脂製のメンブランフィルタである請求項1〜請求項10
    のうちのいずれか1項に記載のウェーハケース。
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