JPH11238722A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

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JPH11238722A
JPH11238722A JP35574398A JP35574398A JPH11238722A JP H11238722 A JPH11238722 A JP H11238722A JP 35574398 A JP35574398 A JP 35574398A JP 35574398 A JP35574398 A JP 35574398A JP H11238722 A JPH11238722 A JP H11238722A
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JP
Japan
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plasma
reaction chamber
substrate
impurities
quartz
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Application number
JP35574398A
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English (en)
Inventor
Hideaki Okamura
秀亮 岡村
Shinichi Imai
伸一 今井
Nobuhiro Jiwari
信浩 地割
Yoko Higashimori
陽子 東森
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応室の主要構成部材を石英からなる保護部
材により覆うことによって反応室で発生するプラズマの
均一化を図ると共に、基板上の被処理膜に付着する不純
物を低減できるようにする。 【解決手段】 反応室10の内部には下部電極としての
試料台11が設けられ、該試料台11は半導体基板12
を保持する基板保持部11aを有している。ガス供給装
置16からエッチングガスを供給すると、プラズマ発生
領域17においてエッチングガスからなるプラズマが発
生し、発生したプラズマは半導体基板12の表面に形成
されている被処理膜をエッチングする。反応室10の主
要構成部材は合成石英からなる保護部材25によって覆
われていると共に、反応室10の内部を観察するための
観察窓26は合成石英からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ処理装置
及びプラズマ処理方法に関し、詳しくは、導入された反
応性ガスからなるプラズマを発生させると共に、発生し
たプラズマにより基板上の被処理膜に対して処理を行な
うための反応室を備えたプラズマ処理装置、及び前記の
反応室内でプラズマエッチングを行なうプラズマ処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマ処理方法は、例えば、基板上に
形成された被処理膜に対してプラズマによりエッチング
を行なって微細なパターンを形成する工程等に用いられ
ており、半導体装置の製造工程において中心的な役割を
果たしている。
【0003】ところで、プラズマ処理例えばプラズマエ
ッチングを行なうための反応室の壁などの主要構成部材
としては通常アルミニウムが用いられているが、アルミ
ニウムは基板を構成するシリコン等に対してアクセプタ
ー(p型不純物)として働く。このため、反応室の壁な
どの主要構成部材がエッチングされてアルミニウムが半
導体基板上に拡散する事態を防止する必要があるので、
反応室の主要構成部材は、通常、プラズマによりエッチ
ングされないように保護部材により覆われている。
【0004】保護部材としては、処理しやすいという理
由から、アルミニウムの表面をアルマイト処理してアル
ミナ(酸化アルミニウム)化したものが一般的に用いら
れている。アルミナは通常エッチングされにくいので、
表面がアルミナ化されたアルミニウムからなる保護部材
を用いると、保護部材から発生する不純物を低減するこ
とができる。
【0005】ところで、近時、反応室の主要構成部材を
覆う保護部材は、主要構成部材をプラズマから保護する
という役割のほかに、エッチング特性の制御の目的のた
めにも積極的に利用されるようになってきた。すなわ
ち、半導体集積回路の微細化が一層進展していること及
びプラズマの高密度化に伴ってプラズマの状態がエッチ
ング特性に与える影響が大きいこと等の理由により、プ
ラズマの状態をできるだけ一定で且つ均一に保つことが
望まれる。例えば、半導体基板上のシリコン酸化膜に対
してプラズマエッチングを行なう場合、反応室の主要構
成部材が、シリコン酸化膜と成分が同じである石英から
なる保護部材で覆われていると、反応室のプラズマ発生
領域はシリコン酸化膜(石英)により囲まれる。このた
め、プラズマ発生領域において発生するプラズマは、半
導体基板上のシリコン酸化膜及び反応室の保護部材に対
して同じ条件でエッチングを行なうことになるので、プ
ラズマの状態は時間の経過に伴って変化しないと共に場
所的に均一になる。
【0006】もっとも、反応室の主要構成部材が石英か
らなる保護部材により覆われていると、前述したよう
に、シリコン酸化膜に対するエッチングの進行に伴っ
て、石英からなる保護部材もエッチングされてしまう。
ところが、保護部材を構成する石英に対するエッチング
によって発生する物質は、アルミニウムと異なり、シリ
コン等に対してアクセプター又はドナーとして働かない
ので、半導体基板上に拡散しても、半導体素子の電気特
性が影響を受けることはない。
【0007】以上の理由によって、一層の微細化が要求
される半導体集積回路素子に対してプラズマエッチング
を行なうための反応室における主要構成部材の保護部材
としては石英が優れている。
【0008】また、アルミナが前述したような利点を持
っていると共に、プラズマの状態がエッチング特性に与
える影響は被処理膜の周縁部で特に大きく現われるとい
う理由によって、反応室の主要構成部材を覆う保護部材
としてはアルミナを用いると共に、試料台に載置されて
いる基板の周囲には石英からなるリング部材を配置する
技術が提案されている。これは、被処理膜であるシリコ
ン酸化膜と試料台における基板の周囲に配置される部材
とが材質において異なると、シリコン酸化膜の周縁部と
試料台との界面近傍においてプラズマが接触する対象が
大きく異なるため、シリコン酸化膜の周縁部におけるプ
ラズマの状態とシリコン酸化膜の中央部におけるプラズ
マの状態とが異なるので、シリコン酸化膜に対するエッ
チング特性がシリコン酸化膜の面内において変化する。
そこで、プラズマの状態を一定に保つために、試料台に
載置されている基板の周囲に石英からなるリング部材を
配置するのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
に、反応室の主要構成部材を石英からなる保護部材によ
って覆ったり、試料台に載置されている基板の周囲に石
英からなるリング部材を配置したりすると、プラズマの
状態を一定且つ均一にすることはできるが、被処理膜に
付着する不純物が半導体素子の電気特性に悪影響を及ぼ
す事態を防止することはできない。以下、この問題につ
いて説明する。
【0010】例えば、被処理膜に不純物が付着すると、
DRAMの信頼性の評価対象の1つであるポーズタイム
(メモリセル1個当たりの電荷保持時間)が減少すると
いう問題が発生する。ポーズタイムの減少は、DRAM
のメモリセルにナトリウム等の不純物が付着することに
よって発生するリーク電流が原因であると考えられてい
る。
【0011】そこで、被処理膜に付着する不純物を低減
するために、反応室の主要構成部材及び保護部材に対し
て定期的にクリーニングを行なうことにより、主要構成
部材及び保護部材に堆積した反応生成物を除去して、主
要構成部材又は保護部材から剥がれた反応生成物に含ま
れる不純物が被処理膜に付着する事態を防止する必要性
が提起されている。
【0012】ところが、本件発明者らは、反応室の主要
構成部材及び保護部材に対して定期的且つ入念にクリー
ニングを行ない、主要構成部材及び保護部材に堆積して
いる反応生成物が少ない状態でプラズマエッチングを行
なってみたが、DRAMのポーズタイムを向上させるこ
とはできないという問題に直面した。
【0013】前記に鑑み、本発明は、反応室の主要構成
部材を石英からなる保護部材によって覆ったり、試料台
に載置されている基板の周囲に石英からなるリング部材
を配置したりすることにより、プラズマを均一化できる
ようにすると共に、基板上の被処理膜に付着する不純物
を低減できるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本件発明者らは、被処理膜に付着する不純物の発生
原因について種々の検討を加えた結果、以下に説明する
ような現象を見出した。
【0015】まず、主要構成部材が石英からなる保護部
材によって覆われている反応室においてプラズマエッチ
ングを行なうことにより得られるDRAMのポーズタイ
ムは、主要構成部材がアルミナからなる保護部材によっ
て覆われている反応室においてプラズマエッチングを行
なうことにより得られるDRAMのポーズタイムに比べ
て劣るという第1の現象を見出した。
【0016】次に、主要構成部材がアルミナからなる保
護部材によって覆われている反応室においてプラズマエ
ッチングを行なうことにより得られるDRAMのポーズ
タイムについて検討を加えた結果、試料台に載置されて
いる基板の周囲に石英からなるリング部材を配置した場
合に得られるDRAMのポーズタイムは、リング部材を
配置しない場合に得られるDRAMのポーズタイムに比
べて劣るという第2の現象を見出した。
【0017】そこで、石英からなる保護部材又は石英か
らなるリング部材が不純物の発生源になっているのでは
ないかと考え、保護部材又はリング部材を構成する石英
の材質及び石英に含まれる不純物の量について分析を行
なった。その結果、保護部材又はリング部材に用いられ
ている石英は溶融石英であること、溶融石英に含まれる
不純物の量は近時のプラズマの高密度化及び半導体集積
回路の微細化に影響を及ぼす程度に多いこと、並びに、
合成石英に含まれる不純物の量は溶融石英に含まれる不
純物の量に比べて著しく少ないこと等を見出した。
【0018】本発明は、前記の知見に基づいてなされた
ものであって、反応室の主要構成部材を覆う保護部材又
は基板の周囲に配置されるリング部材を、従来から用い
られている溶融石英に代えて合成石英を用いるものであ
る。
【0019】具体的には、本発明に係る第1のプラズマ
処理装置は、導入された反応性ガスからなるプラズマを
発生させると共に、発生したプラズマにより基板上の被
処理膜に対して処理を行なうための反応室を備えたプラ
ズマ処理装置を対象とし、反応室の主要構成部材は、合
成石英からなる保護部材により覆われているものであ
る。
【0020】第1のプラズマ処理装置によると、反応室
の主要構成部材が合成石英からなる保護部材により覆わ
れているため、該反応室においてシリコン酸化膜に対し
てプラズマエッチングを行なう場合、プラズマはシリコ
ン酸化膜及び保護部材に対して同じ条件でエッチングを
行なうことになるので、プラズマの状態は時間的に一定
であると共に場所的に均一である。この場合、反応室に
おいて発生したプラズマは保護部材に対してエッチング
を行なうが、合成石英からなる保護部材は不純物の含有
量が極めて少ないので、保護部材から放出される不純物
の量ひいては被処理膜の表面に付着する不純物の量は極
めて少ない。
【0021】具体的には、本発明に係る第2のプラズマ
処理装置は、導入された反応性ガスからなるプラズマを
発生させると共に、発生したプラズマにより、試料台上
に載置された基板上の被処理膜に対して処理を行なうた
めの反応室を備えたプラズマ処理装置を対象とし、試料
台における基板が載置される基板載置部の周囲には、合
成石英からなるリング部材が配置されているものであ
る。
【0022】第2のプラズマ処理装置によると、試料台
の基板載置部の周囲に合成石英からなるリング部材が配
置されているため、シリコン酸化膜に対してプラズマエ
ッチングを行なう場合、被処理膜であるシリコン酸化膜
と被処理膜の周囲の部材とが同じ材質になり、被処理膜
の周縁部におけるプラズマの状態と被処理膜の中央部に
おけるプラズマの状態とが同じになるので、被処理膜に
対するエッチング特性は被処理膜の面内において均一に
なる。この場合、反応室において発生したプラズマはリ
ング部材に対してエッチングを行なうが、合成石英から
なるリング部材は不純物の含有量が極めて少ないので、
リング部材から放出される不純物の量ひいては被処理膜
の表面に付着する不純物の量は極めて少ない。
【0023】第1又は第2のプラズマ処理装置におい
て、合成石英に含まれる不純物の含有率は0.1ppm
未満であることが好ましい。
【0024】この場合、合成石英に含まれる不純物とし
ては、ナトリウム、カルシウム、カリウム、アルミニウ
ム、鉄又はマグネシウムが挙げられる。
【0025】具体的には、本発明に係るプラズマ処理方
法は、反応室内に設けられた試料台の基板載置部に、表
面にシリコン酸化膜が形成されている基板を載置すると
共に、試料台の基板載置部の周囲に合成石英からなるリ
ング部材を配置する工程と、反応室内に反応性ガスを導
入すると共に、導入された反応性ガスからなるプラズマ
を発生させる工程と、シリコン酸化膜に対してプラズマ
を用いてエッチングを行なう工程とを備えている。
【0026】本発明のプラズマ処理方法によると、試料
台の基板載置部の周囲に合成石英からなるリング部材が
配置されているため、被処理膜であるシリコン酸化膜と
被処理膜の周囲の部材とが同じ材質になるので、被処理
膜に対するエッチング特性が被処理膜の面内において均
一になると共に、合成石英からなるリング部材は不純物
の含有量が極めて少ないので、被処理膜の表面に付着す
る不純物の量は極めて少ない。
【0027】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係るプラズマ処理装置について図1
〜図4を参照しながら説明する。
【0028】図1は、第1の実施形態に係るプラズマ処
理装置の断面構造を示しており、図1に示すように、反
応室10の内部には下部電極としての試料台11が設け
られており、該試料台11は半導体基板12を保持する
基板保持部11aを有している。反応室10の内部にお
ける試料台11の基板保持部11aと対向する位置には
上部電極13が設けられており、該上部電極13には多
数のガス分散孔13aが形成されている。
【0029】反応室10の上底部10aにはガス導入部
14が設けられており、該ガス導入部14はガス供給路
15を介してガス供給装置16に連通している。これに
より、ガス供給装置16から反応性ガスを供給すると、
反応性ガスは、ガス供給路15を介して反応室10に導
入された後、上部電極13のガス分散孔13aにより分
散されてプラズマ発生領域17に導かれる。
【0030】上部電極13は第1のインピーダンス整合
器18を介して第1の高周波電源19に接続されてお
り、第1の高周波電源19から上部電極13に印加され
る高周波電力により、プラズマ発生領域17に導入され
た反応性ガスはプラズマ化される。
【0031】試料台11は第2のインピーダンス整合器
20を介して第2の高周波電源21に接続されており、
第2の高周波電源21から試料台11に印加される高周
波電力により、プラズマ発生領域17において発生した
プラズマは試料台11の基板保持部11aに保持されて
いる半導体基板12に入射する。
【0032】反応室10の側部にはガス排出口22が設
けられており、該ガス排出口22はガス排出装置23に
連通している。
【0033】従って、ガス供給装置16から反応性ガス
としてのエッチングガスを供給すると、プラズマ発生領
域17においてエッチングガスからなるプラズマが発生
し、発生したプラズマが半導体基板12に入射するた
め、半導体基板12の表面に形成されている被処理膜が
プラズマエッチングされる。また、余分なプラズマ及び
プラズマエッチングにより発生した反応生成物はガス排
出口22から外部に排出される。
【0034】第1の実施形態の特徴として、反応室10
の主要構成部材である、上底部10a、下底部10b、
側壁部10c、試料台11における基板保持部11a以
外の部分、上部電極13の周縁部は合成石英からなる保
護部材25によって覆われていると共に、反応室10の
内部を観察するための観察窓26は合成石英からなる。
【0035】第1の実施形態によると、反応室10の主
要構成部材が合成石英からなる保護部材25により覆わ
れていると共に観察窓26が合成石英からなるため、保
護部材25及び観察窓26がプラズマ発生領域17にお
いて発生したプラズマに曝されてエッチングされても、
保護部材25及び観察窓26からは、ナトリウム、カル
シウム、カリウム、アルミニウム、鉄又はマグネシウム
等の不純物が殆ど放出されない。
【0036】このように、保護部材25及び観察窓26
から不純物が殆ど放出されないため、半導体基板12の
表面に形成されている被処理膜には不純物が殆ど付着し
ないので、半導体基板12の主面上に形成されているD
RAMのポーズタイムを大きく向上させることができ
る。
【0037】図2は、従来のプラズマ処理装置の要部の
断面構造を示しており、図1においてAで示す一点鎖線
の部分と対応する。尚、図2においては、図1に示した
第1の実施形態のプラズマ処理装置と同一の部材につい
ては、同一の符号を付すことにより説明を省略する。図
2に示すように、従来のプラズマ処理装置の反応室の主
要構成部材は溶融石英からなる保護部材1によって覆わ
れている。
【0038】従来のプラズマ処理装置によると、溶融石
英からなる保護部材1がプラズマ発生領域17において
発生したプラズマに曝されると、保護部材1からは多く
の不純物2が放出され、放出された不純物2は半導体基
板12の表面に付着したり、他の保護部材1に再び付着
したりするため、半導体基板12の主面上に形成されて
いるDRAMのポーズタイムは低減してしまう。
【0039】図3は、保護部材に含まれる不純物の含有
量と、半導体基板の表面における不純物の付着量との関
係を示しており、図3から、保護部材における不純物の
含有量が多い場合には基板における不純物の付着量も多
くなる一方、保護部材における不純物の含有量が少ない
場合には基板における不純物の付着量も少なくなること
が分かる。
【0040】また、図3における右上の領域は、従来か
ら用いられている溶融石英からなる保護部材1に含まれ
る不純物の含有率(横軸)及び溶融石英からなる保護部
材1を用いたときの不純物の付着量(縦軸)を示すと共
に、図3における左下の領域は、第1の実施形態におけ
る合成石英からなる保護部材25に含まれる不純物の含
有量(横軸)及び合成石英からなる保護部材25を用い
たときの不純物の付着量(縦軸)を示している。図3か
ら明らかなように、第1の実施形態によると、半導体基
板の表面における不純物の付着量を1×1010未満に低
減することができる。
【0041】図4は、半導体基板の表面における不純物
の付着量(横軸)とポーズタイム(電荷保持時間)(縦
軸)との関係を示しており、図4から、不純物の付着量
が大きくなるとポーズタイムが減少すること及び不純物
の付着量が2×1010以上になるとポーズタイムが急激
に劣化することが分かる。
【0042】第1の実施形態によると、図3に基づき説
明したように半導体基板の表面における不純物の付着量
を1×1010未満に低減できるので、図4から分かるよ
うにポーズタイムを大きく低減することができる。
【0043】以下、保護部材として、従来のように溶融
石英を用いる場合及び第1の実施形態のように合成石英
を用いる場合における、半導体基板の表面に付着する不
純物の量の計算値及び実測値について説明する。
【0044】尚、半導体基板の表面に付着する不純物の
量の計算値は次の計算式により求めた。すなわち、保護
部材の密度をDとし、保護部材の体積をVとし、保護部
材に含まれる不純物の含有率をCとし、アボガドロ数を
Nとし、不純物の分子量をMとし、半導体基板の面積を
Sとすると、半導体基板の表面に付着する不純物の量A
は、A=DVCN/(MS)で表わされる。
【0045】また、半導体基板の表面に付着する不純物
の量の実測値は次のようにして求めた。すなわち、シリ
コン基板の上に全面に亘って形成されたシリコン酸化膜
に対して以下のエッチング条件でドライエッチングを行
なった後、シリコン基板の表面をHFの蒸気で溶解し、
溶解物を0.7wt%のHNO3 液で回収した。次に、
回収した液をフレームレス原子吸光分析法により測定し
た。
【0046】(エッチング条件) エッチングガス:C48/CO/Ar/O2 =5〜20
/5〜20/100〜400/5〜20(sccm) 上部電極に印加する高周波電力:1000〜2000
(W) 下部電極に印加する高周波電力: 500〜1500
(W) エッチング時間:30〜120(秒)
【0047】
【表1】
【0048】[表1]は溶融石英を用いる場合を示して
おり、溶融石英の不純物の含有量は、ナトリウムが0.
8〜4.0ppm、カルシウムが0.4〜1.0pp
m、カリウムが0.2〜0.8ppm、アルミニウムが
9.0〜50ppm、鉄が0.3〜0.7ppm、マグ
ネシウムが0.1ppmである((株)東京ファインガ
ラスのカタログ、旭ガラス(株)のカタログ及び化学便
覧(応用編):日本化学会編より抜粋)。従って、溶融
石英の不純物含有量の代表値として、ナトリウムは1.
0ppm、カルシウムは1.0ppm、カリウムは0.
7ppm、アルミニウムは10.0ppm、鉄は0.7
ppm、マグネシウムは0.1ppmを採用した。
【0049】不純物の含有量として上記の代表値を採用
したときの半導体基板上における不純物の量の計算値
は、ナトリウムが51.7×1010/cm2 であり、カ
ルシウムが29.7×1010/cm2 であり、カリウム
が21.3×1010/cm2 であり、アルミニウムが4
40×1010/cm2 であり、鉄が14.9×1010
cm2 であり、マグネシウムが4.89×1010/cm
2 である。尚、不純物の量の実測値については、ナトリ
ウムが24.0×1010/cm2 であり、カルシウムが
13.0×1010/cm2 であり、カリウムが3.6×
1010/cm2 であり、アルミニウムが7.8×1010
/cm2 であり、鉄が2.3×1010/cm2 であり、
マグネシウムが1.7×1010/cm2 である。
【0050】
【表2】
【0051】[表2]は合成石英を用いる場合を示して
おり、合成石英の不純物の含有量は、ナトリウムが0.
07ppm未満、カルシウムが0.1ppm未満、カリ
ウムが0.03ppm未満、アルミニウムが0.05p
pm未満、鉄が0.1ppm未満、マグネシウムが0.
02ppm未満である((株)東京ファインガラスのカ
タログ、旭ガラス(株)のカタログ及び化学便覧(応用
編):日本化学会編より抜粋)。従って、合成石英の不
純物含有量の代表値として、ナトリウムは0.02pp
m、カルシウムは0.02ppm、カリウムは0.02
ppm、アルミニウムは0.03ppm、鉄は0.02
ppm、マグネシウムは0.02ppmを採用した。
【0052】不純物の含有量として上記の代表値を採用
したときの半導体基板上における不純物の量の計算値
は、ナトリウムが1.003×1010/cm2 であり、
カルシウムが0.593×1010/cm2 であり、カリ
ウムが0.608×1010/cm2 であり、アルミニウ
ムが1.32×1010/cm2 であり、鉄が0.426
×1010/cm2 であり、マグネシウムが0.979×
1010/cm2 である。
【0053】尚、不純物の量の実測値については、ナト
リウムが0.895×1010/cm2 であり、カルシウ
ムが0.364×1010/cm2 であり、カリウムが
0.237×1010/cm2 であり、アルミニウムが
0.802×1010/cm2 であり、鉄が0.328×
1010/cm2 であり、マグネシウムが0.194×1
10/cm2 である。
【0054】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係るプラズマ処理装置について図5及び図6
(a)、(b)を参照しながら説明する。
【0055】第2の実施形態に係るプラズマ処理装置
は、図5に示すように、試料台11における半導体基板
12が載置される基板載置部11aの周囲に合成石英か
らなるリング部材30が配置されていることに特徴を有
しており、その他の部材については第1の実施形態と同
様であるから図示及び説明を省略する。尚、反応室の主
要構成部材を覆う保護部材及び観察窓としては、第1の
実施形態と同様、合成石英を用いてもよいし、従来と同
様、溶融石英を用いてもよい。
【0056】図6(a)、(b)に示すように、合成石
英からなるリング部材30は、ウエハ状の半導体基板よ
りも若干大きい内周面を有する段差部30aを有してお
り、試料台11の基板載置部11aに載置される半導体
基板12の周縁部はリング部材30の段差部30aに載
置される。このため、試料台11の基板保持部11aは
プラズマ発生領域17(図1を参照)に対して露出しな
い。
【0057】このように、第2の実施形態によると、試
料台11における基板載置部11aの周囲に合成石英か
らなるリング部材30が配置されているため、リング部
材30がプラズマ発生領域17において発生したプラズ
マに曝されてエッチングされても、リング部材30から
は、ナトリウム、カルシウム、カリウム、アルミニウ
ム、鉄又はマグネシウム等の不純物が殆ど放出されな
い。
【0058】以下、第2の実施形態に係るプラズマ処理
装置を用いて行なうプラズマエッチング方法について、
図7(a)〜(d)を参照しながら説明する。
【0059】まず、図7(a)に示すように、半導体基
板31の上にBPSG膜からなるシリコン酸化膜32を
堆積した後、図7(b)に示すように、シリコン酸化膜
32の上にレジストパターン33を形成する。
【0060】次に、シリコン酸化膜32の上にレジスト
パターン33が形成された半導体基板31を第2の実施
形態に係るプラズマ処理装置における試料台11の基板
載置部11aに載置すると共に、半導体基板31の周囲
に合成石英からなるリング部材30を配置する。
【0061】次に、図7(c)に示すように、レジスト
パターン33をマスクとしてシリコン酸化膜32に対し
てプラズマエッチングを行なって、シリコン酸化膜32
にコンタクトホール32aを形成した後、図7(d)に
示すように、レジストパターン33を除去する。
【0062】第2の実施形態に係るプラズマ処理装置を
用いて行なうプラズマエッチング方法によると、シリコ
ン酸化膜32に対するエッチング工程において合成石英
からなるリング部材30から不純物が放出されにくいた
め、シリコン酸化膜32の表面には不純物が殆ど付着し
ないので、半導体基板31の主面上に形成されているD
RAMのポーズタイムを大きく向上させることができ
る。
【0063】
【発明の効果】第1のプラズマ処理装置によると、反応
室の主要構成部材が合成石英からなる保護部材により覆
われているため、該反応室においてシリコン酸化膜に対
してプラズマエッチングを行なう場合、シリコン酸化膜
及び保護部材に対して同じ条件でエッチングできるの
で、プラズマの状態を一定且つ均一にできると共に、プ
ラズマが石英からなる保護部材に対してエッチングを行
なったときに保護部材から放出される不純物の量ひいて
は基板上に付着する不純物の量を低減できるので、基板
上に形成されているDRAMのポーズタイムを向上させ
ることができる。
【0064】第2のプラズマ処理装置によると、試料台
の基板載置部の周囲に合成石英からなるリング部材が配
置されているため、シリコン酸化膜に対してプラズマエ
ッチングを行なう場合、被処理膜の周縁部におけるプラ
ズマの状態と被処理膜の中央部におけるプラズマの状態
とを同じようにできるので、被処理膜に対するエッチン
グ特性を被処理膜の面内において均一にできると共に、
プラズマがリング部材に対してエッチングを行なったと
きにリング部材から放出される不純物の量ひいては基板
上に付着する不純物の量を低減できるので、基板上に形
成されているDRAMのポーズタイムを向上させること
ができる。
【0065】第1又は第2のプラズマ処理装置におい
て、合成石英に含まれる不純物の含有率が0.1ppm
未満であると、プラズマが保護部材又はリング部材に対
してエッチングを行なった場合に、保護部材又はリング
部材から不純物が殆ど放出されないので、基板上に形成
されているDRAMのポーズタイムをより一層向上させ
ることができる。
【0066】この場合、合成石英に含まれる不純物がナ
トリウム、カルシウム、カリウム、アルミニウム、鉄又
はマグネシウムであると、不純物がDRAMのポーズタ
イムに与える悪影響を確実に排除することができる。
【0067】本発明に係るプラズマ処理方法によると、
被処理膜の周縁部におけるプラズマの状態と被処理膜の
中央部におけるプラズマの状態とを同じようにできるた
め、被処理膜に対するエッチング特性を被処理膜の面内
において均一にできると共に、プラズマがリング部材に
対してエッチングを行なったときにリング部材から放出
される不純物の量ひいては被処理膜の付着する不純物の
量を低減できるので、基板上に形成されているDRAM
のポーズタイムを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るプラズマ処理装
置の断面図である。
【図2】従来のプラズマ処理装置の要部の断面図であっ
て、図1においてAで示す一点鎖線の部分と対応する。
【図3】保護部材に含まれる不純物の含有率と基板の表
面における不純物の付着量との関係を示す図である。
【図4】基板の表面における不純物の付着量とポーズタ
イム(電荷保持時間)との関係を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るプラズマ処理装
置の要部の断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るプラズマ処理装
置におけるリング部材の詳細を示し、(a)は平面図で
あり、(b)は断面図である。
【図7】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係
るプラズマ処理装置を用いて行なうプラズマエッチング
の各工程を示す断面図である。
【符号の説明】
10 反応室 10a 上底部 10b 下底部 10c 側壁部 11 試料台 11a 基板保持部 12 半導体基板 13 上部電極 13a ガス分散孔 14 ガス導入部 15 ガス供給路 16 ガス供給装置 17 プラズマ発生領域 18 第1のインピーダンス整合回路 19 第1の高周波電源 20 第2のインピーダンス整合回路 21 第2の高周波電源 22 ガス排出口 23 ガス排出装置 25 保護部材 26 観察窓 30 リング部材 30a 段差部 31 半導体基板 32 シリコン酸化膜 32a コンタクトホール 33 レジストパターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東森 陽子 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導入された反応性ガスからなるプラズマ
    を発生させると共に、発生したプラズマにより基板上の
    被処理膜に対して処理を行なうための反応室を備えたプ
    ラズマ処理装置であって、 前記反応室の主要構成部材は、合成石英からなる保護部
    材により覆われていることを特徴とするプラズマ処理装
    置。
  2. 【請求項2】 導入された反応性ガスからなるプラズマ
    を発生させると共に、発生したプラズマにより、試料台
    に載置された基板上の被処理膜に対して処理を行なうた
    めの反応室を備えたプラズマ処理装置であって、 前記試料台における前記基板が載置される基板載置部の
    周囲には、合成石英からなるリング部材が配置されてい
    ることを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記合成石英に含まれる不純物の含有率
    は0.1ppm未満であることを特徴とする請求項1又
    は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記合成石英に含まれる不純物は、ナト
    リウム、カルシウム、カリウム、アルミニウム、鉄又は
    マグネシウムであることを特徴とする請求項3に記載の
    プラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 反応室内に設けられた試料台の基板載置
    部に、表面にシリコン酸化膜が形成されている基板を載
    置すると共に、前記試料台の前記基板載置部の周囲に合
    成石英からなるリング部材を配置する工程と、 前記反応室内に反応性ガスを導入すると共に、導入され
    た反応性ガスからなるプラズマを発生させる工程と、 前記シリコン酸化膜に対して、前記プラズマを用いてエ
    ッチングを行なう工程とを備えていることを特徴とする
    プラズマ処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6762129B2 (en) 2000-04-19 2004-07-13 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dry etching method, fabrication method for semiconductor device, and dry etching apparatus
JP2021527328A (ja) * 2018-06-14 2021-10-11 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 保護コーティングを有するプロセスチャンバプロセスキット

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