JPH11235399A - 機械泡消火薬剤 - Google Patents

機械泡消火薬剤

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JPH11235399A
JPH11235399A JP5882898A JP5882898A JPH11235399A JP H11235399 A JPH11235399 A JP H11235399A JP 5882898 A JP5882898 A JP 5882898A JP 5882898 A JP5882898 A JP 5882898A JP H11235399 A JPH11235399 A JP H11235399A
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JP
Japan
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fire
foam
water
extinguishing
company
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JP5882898A
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English (en)
Inventor
Tomoji Teramoto
友治 寺本
Hideo Norimatsu
秀夫 乗松
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HATTA SEISAKUSHO KK
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HATTA SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超低温(−20℃)における可燃性液体、特
にアルコール等の水溶性可燃性液体の消火効果に優れた
性能を有するのみならず、A火災、ストーブ火災、カー
テン火災、屑籠火災、クッション火災、タイヤ火災に対
しても有効に作用し、人体や環境にも優しい良好な機械
泡消火薬剤を提供する。 【解決手段】 フッ素系界面活性剤を4種類と臭化アン
モニウム、燐酸反応液、尿素、エチレングリコール、防
錆剤を含有せしめ、限られた量の組み合わせからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、消防法に規定さ
れているA火災(木材火災)、B火災(ガソリン火災)
及び水溶性可燃性液体(アルコ−ル類,エ−テル類,エ
ステル類,有機酸等)に対して超低温(−20℃)時に
おいても高い消火能力を有する機械泡消火薬剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、化学工業の発展に伴い、ガソリン
・ナフサ等の非水溶性可燃性液体やアルコ−ル類,エ−
テル類,エステル類,有機酸等の水溶性可燃性液体の製
造量・使用量は莫大なものとなっており、火災の危険性
が増大している。特にアルコ−ル類等の水溶性可燃性液
体は多くの種類があり、消火上困難な物質が多い現状が
ある。
【0003】従来、広く使われている消火薬剤として粉
末系の消火薬剤,水系の消火薬剤,ガス系の消火薬剤が
ある。粉末系の代表的な消火薬剤としてABC粉末消火
薬剤,BC粉末消火薬剤があり、水系の代表的な消火薬
剤として強化液消火薬剤,機械泡消火薬剤があり、ガス
系の代表的な消火薬剤として炭酸ガス消火薬剤がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
消火薬剤は消防法で規定されているA火災,B火災には
有効であるが、アルコ−ル類,エ−テル類,エステル
類,有機酸類等の水溶性可燃性液体の火災に対しては十
分対応できるとは言い難い。すなわち、ABC粉末消火
薬剤やBC粉末消火薬剤は、燃焼しているアルコ−ル類
等の水溶性可燃性液体を窒息させる効果がないので瞬間
的に火勢を小さくできても完全に消火することが困難で
ある。又、強化液消火薬剤は水溶性可燃性液体を窒息す
ることができないので全く消火できない。又、従来の機
械泡消火薬剤は、水溶性可燃性液体に対して瞬間的には
泡が乗るがすぐに消泡して消火できず、使用することが
できない。さらに炭酸ガス消火薬剤は水溶性可燃性液体
に対して窒息させる効果が乏しく消火する事が困難であ
る。
【0005】近年、機械泡消火薬剤がアルコ−ル類用と
して市販されているが、この消火器は常温(+20℃前
後)ではその効果が若干見受けられるが、超低温(−2
0℃)においては機械泡消火薬剤として必要な発泡性能
が極度に悪く、水溶性可燃性液体を消火することが困難
である。同時に超低温(−20℃)において消防法で規
定されているB火災(ガソリン火災)に対しても発泡性
が低下する為に顕著な消火効果を奏するとは言い難い。
【0006】以上記載した如く化学工場等の火災として
急激に増加している可燃性液体、特にアルコ−ル類,エ
−テル類,エステル類,有機酸類等の水溶性可燃性液体
に対して有効に消火することのできる機械泡消火薬剤の
出現が強く望まれている現状である。
【0007】この発明はかかる現状を踏まえて、可燃性
液体、特に水溶性可燃性液体の超低温(−20℃)時の
消火に対して有効に作用するのみならず、消防法で規定
するA火災,B火災,スト−ブ火災,カ−テン火災,屑
籠火災,クッション火災,タイヤ火災に対しても有効に
作用し、人体や環境,腐食性に対しても良好な結果が得
られる機械泡消火薬剤を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る機械泡消
火薬剤は、フッ素系界面活性剤を4種類と臭化アンモニ
ウム、燐酸反応液、尿素、エチレングリコール、防錆剤
を含有せしめたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の機械泡消火薬剤は以下
に詳細に述べる物質を限られた組み合わせと含有量によ
って初めて可燃性液体、特にアルコ−ル類等の水溶性可
燃液体に対して超低温(−20℃)における発泡性能・
消火性能に対して良好な結果が得られるのみならず、A
火災,B火災,スト−ブ火災,カ−テン火災,屑籠火
災,クッション火災,タイヤ火災に対しても良好な結果
を得るものである。
【0010】この発明に使用される物質の種類及び添加
量の範囲並びに効能について説明する。フッ素系界面活
性剤は種類の異なる4種を使用する。1種類目のフッ素
系界面活性剤は商品名ライト・ウオ−タ−FC−303
3(住友3M社製)である。ライト・ウオ−タ−FC−
3033は高い発泡性と可燃性液体の表面に水成膜を形
成する為に、B火災に対して消火効果を発揮する。その
添加量は3.0〜5.0%が最適の範囲である。3.0
%以下では高い発泡性や水成膜を形成する性能を期待で
きないし、5.0%以上では生成された泡が固くなりB
火災の消火性能を損ねる。
【0011】2種類目のフッ素系界面活性剤は商品名ラ
イト・ウオ−タ−A.T.C.(住友3M社製)であ
る。ライト・ウオ−タ−A.T.C.はアルコ−ル類等
の水溶性可燃性液体に対して強い泡及び膜を形成し、優
れた消火効果を発揮する。同時に低温時の発泡性も向上
させる作用もあるので、ガソリン等の非水溶性可燃性液
体に対しても効果がある。その添加量は1.5〜2.5
%が最適範囲である。1.5%以下では水溶性可燃性液
体に対する強い膜や泡の形成が期待できず、超低温時の
発泡性能の向上も期待できないので、所定の消火効果が
発揮できない。又2.5%以上では顕著な消火効果の向
上が望めないのみならず、粘度の上昇等の不都合を生じ
る。
【0012】3種類目のフッ素系界面活性剤は商品名メ
ガフォ−ムAT−3(大日本インキ社製)である。この
物質は水溶性可燃性液体の火災に対して強い泡を形成し
優れた消火効果を発揮すると共に消火器等の圧力容器に
使用されている鋼に対する防食効果がある。その添加量
は0.5〜1.5%が最適の範囲である。0.5%以下
では水溶性可燃性液体に対して強い泡の形成が期待でき
ないし、鋼に対する防食効果も期待できない。1.5%
以上では顕著な消火効果の向上が望めず、防食効果の向
上も望めないと共に沈殿物を生じたり等の不都合を生じ
る。
【0013】4種類目のフッ素系界面活性剤は商品名サ
−フロンS−131(旭ガラス社製)である。その効果
は泡消火薬剤の表面張力を低下させ、消火時の泡の流動
性を向上させる。又、浸透性が向上する為にA火災に対
しても有効である。その添加量は0.05〜0.15%
が最適の範囲である。0.05%以下では消火時の泡の
流動性向上が期待できない。0.15%以上では顕著な
流動性の効果の向上が期待できないと共に、消火性能を
低下させる傾向になる。
【0014】臭化アンモニウムは超低温時の発泡性能と
A火災性能が向上すると共に消火薬剤の沈殿物生成を防
止し、安定化させる効果がある。その添加量は10.0
〜25.0%が最適な範囲である。10.0%以下では
低温時の発泡性能の向上が期待できないと共に消火薬剤
に沈殿物を生じたりの不都合を生じる。25.0%以上
では腐食性が増大する等の不都合を生じる。
【0015】燐酸反応液とはモノエタノ−ルアミンやメ
チルアルコ−ル,エチルアルコ−ル等を燐酸で部分的に
エステル化し、アンモニア水や水酸化カリウムで再中和
した液のことをいう。A火災に対して、上述した燐酸反
応液は全て効果を発揮するが、特に有効であるのはエチ
ルアルコ−ルを燐酸でエステル化しアンモニア水で再中
和したものである。この燐酸反応液はA火災に対する消
火性能の向上及び凝固点降下の為に添加される。その添
加量は10.0〜15.0%が最適範囲である。10.
0%以下ではA火災に対して初期の効果が期待できな
い。15.0%以上では燐酸反応液中に遊離燐酸が存在
すると考えられる為、鋼・黄銅・アルミ等の金属に対す
る腐食性が強くなると同時に、溶液の安定性等が悪くな
る。
【0016】尿素は消火薬剤の凝固点降下並びに消火時
の泡の安定性を向上させる為に添加される。その添加量
は3.0〜10.0%が最適の範囲である。3.0%以
下では泡の安定性の向上が期待できない。10.0%以
上では顕著な効果の向上が期待できないのみならず、沈
殿物を生じる等の不都合を生じる。
【0017】エチレングリコ−ルは凝固点降下作用があ
り、超低温時の溶液や泡の安定性を維持できる作用があ
る。その添加量は10.0〜20.0%が最適の範囲で
ある。10.0%以下では超低温(−20℃)において
使用出来る消火薬剤を調整する事が困難になる。20.
0%以上ではA火災及びB火災及び水溶性可燃性液体に
対する消火性能が悪くなる。
【0018】防錆剤としては上述したメガフォ−ムAT
−3も鋼に対する腐食性を改善するが、メガフォ−ムA
T−3のみでは不都合を生じる場合がある。鋼・黄銅・
アルミ等に対する耐食性を良好にする為に、商品名ミラ
クルラスノンNO.5(片山化学社製)及びチオライト
C−1001(千代田ケミカル社製)が添加される。
(ミラクルラスノンNO.5は安息香酸ナトリウムと
1,2,3,−ベンゾトリアゾ−ルを成分とする。チオ
ライトC−1001はベンゾトリアゾ−ルとアルキルア
ミンを成分とする。)ミラクルラスノンNO.5の最適
の添加量は1.0〜1.5%である。1.0%以下では
鋼に対する防食効果が期待できない。1.5%以上では
防錆効果の向上が期待できないと共に消火性能に悪影響
を及ぼす場合がある。チオライトC−1001の最適の
添加量は0.5−1.0%である。0.5%以下ではア
ルミに対する防食効果が期待できない。1.0%以上で
は鋼の腐食と消火性能に悪影響を及ぼす。
【0019】以上記載した如くこの発明の機械泡消火薬
剤は、4種類のフッ素系界面活性剤と臭化アンモニウ
ム,燐酸反応液,尿素,エチレングリコ−ル,防錆剤を
含有し、限られた量の組み合わせで初めて初期の目的で
ある機械泡消火薬剤を完成するに至ったものである。
【0020】
【実施例】次に実施例を挙げてこの発明の機械泡消火薬
剤について説明する。各実施例の組成(具体的な配合成
分)を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】次に上記した各実施例との比較例(組成)
を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】上記記載の各実施例及び比較例に基ずく機
械泡消火薬剤を、消火器(容量10.7リットルの鉄製
容器)に6リットルずつ充填し、窒素ガスを放出圧力と
して超低温(−20℃)におけるメチルアルコ−ルに対
する消火試験を行った。試験は「消火器の技術上の規格
に定める省令」に基ずくB火災の燃焼皿B−8(幅14
1.3cm*141.3cmで高さ30.0cmの鉄
製:2m2)にメチルアルコ−ルを100リットル入れ
て着火し、2分後に消火を開始した。消火時間と消火後
の状況の結果を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】又、上記記載の各実施例及び比較例に基ず
く機械泡消火薬剤を消火器(容量10.7リットルの鉄
製容器)に6リットルずつ充填し、窒素ガスを放出圧力
として超低温(−20℃)時のB火災の消火試験を行っ
た。試験は「消火器の技術上の規格を定める省令」に基
ずき行った。すなわちB−14(幅167.4cm*1
67.4cmで高さ30.0cmの鉄製:2.8m2)
の燃焼皿に深さ12cmの水を入れ(336リット
ル)、深さ3cmの自動車用ガソリンを入れて(84リ
ットル)着火し、1分後に消火を開始した。消火時間と
消火後の状況の結果を表4に示す。
【0027】
【表4】
【0028】以上の各実施例及び比較例からも明らかな
ように、この発明による機械泡消火薬剤は超低温(−2
0℃)時の可燃性液体,特にアルコ−ル等の水溶性可燃
性液体に対して優れた消火効果を発揮すると共にA火
災,スト−ブ火災,カ−テン火災,屑籠火災,クッショ
ン火災,タイヤ火災に対しても優れた消火効果を発揮す
る。又、pHも中性であり鋼,黄銅,アルミ等の金属に
対しても腐食性が小さくて環境にも優しく安全に使用で
きる消火薬剤が得られるものである。
【0029】
【発明の効果】以上の如く、この発明によれば特に超低
温(−20℃)における可燃性液体,特にアルコ−ル等
の水溶性可燃性液体の消火効果に優れた性能を有するの
みならず、A火災,スト−ブ火災,カ−テン火災,屑籠
火災,クッション火災,タイヤ火災に対しても有効に作
用し、人体や環境にも優しい良好な機械泡消火薬剤が得
られるという効果を奏する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素系界面活性剤を4種類と臭化アン
    モニウム、燐酸反応液、尿素、エチレングリコール、防
    錆剤を含有せしめたことを特徴とする機械泡消火薬剤。
JP5882898A 1998-02-23 1998-02-23 機械泡消火薬剤 Pending JPH11235399A (ja)

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JP5882898A JPH11235399A (ja) 1998-02-23 1998-02-23 機械泡消火薬剤

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100437661B1 (ko) * 2002-01-02 2004-06-25 이왕수 액상소화제
KR100993401B1 (ko) 2008-08-25 2010-11-09 최창영 소화약제 조성물 및 소화약제를 포함하는 투척용 소화탄

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