JPH11232787A - オーディオシステム - Google Patents

オーディオシステム

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JPH11232787A
JPH11232787A JP10031013A JP3101398A JPH11232787A JP H11232787 A JPH11232787 A JP H11232787A JP 10031013 A JP10031013 A JP 10031013A JP 3101398 A JP3101398 A JP 3101398A JP H11232787 A JPH11232787 A JP H11232787A
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JP
Japan
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audio
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audio data
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JP10031013A
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English (en)
Inventor
Takashi Kumagai
隆志 熊谷
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザの好みや、再生される楽曲の音量レベ
ルや特性、周囲の雑音の音量レベルや特性を考慮して、
音量レベル、イコライズ特性、ダイナミックレンジが自
動的に最適に設定できるようにする。 【解決手段】 オーディオサーバは、オーディオデータ
を蓄積する際に、再生信号の音量データを算出し、この
音量データをオーディオデータに付加しておく。オーデ
ィオ端末では、オーディオデータに付加されている再生
信号の音量データを抽出すると共に、外部の音声から外
部の音量データを算出する。そして、ユーザにより入力
された最大音量や好みの周波数特性パターン等と、再生
するオーディオデータに付加されている再生音量データ
と、収音された外部雑音により生成された外部音量デー
タとから、最適な音量設定値、イコライジングの特性の
設定値、ダイナミックレンジの設定値が夫々求められ
る。このため、常に最適な音量レベル、イコライジング
特性、ダイナミックレンジの特性に設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のオーディ
オデータが蓄積されるオーディオサーバと、オーディオ
サーバに蓄積されたオーディオデータから所望のオーデ
ィオデータを転送して再生するオーディオ端末とからな
るオーディオシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】複数のディジタルオーディオデータをオ
ーディオサーバに蓄積しておき、このオーディオサーバ
に蓄積されたオーディオデータから所望のオーディオデ
ータを選んで携帯型のオーディオ端末に転送し、携帯型
のオーディオ端末で音楽再生を楽しめるようにしたオー
ディオシステムが考えられている。
【0003】すなわち、このようなオーディオシステム
においては、オーディオサーバには、大容量のハードデ
ィスクドライブが備えられている。このハードディスク
ドライブには、オーディオデータのファイルが複数蓄積
される。ハードディスクドライブに蓄積されるオーディ
オデータのファイルは、例えば、ATRAC2(Adapti
ve Transform Acoustic Coding2)のような圧縮方式に
より圧縮されている。
【0004】オーディオサーバには、オーディオデータ
のファイルの検索やソートの機能が備えられている。こ
のような機能を使うことにより、ユーザは、オーディオ
サーバに蓄積されている多数のオーディオデータのファ
イル中から、所望のものを簡単に検索することができ
る。
【0005】携帯オーディオ端末は、小型、軽量で、ハ
ードディスクドライブ又はフラッシュメモリが備えられ
る。オーディオサーバに蓄積されているオーディオデー
タのファイルの中で、外出先等で聞きたい楽曲がある場
合には、その楽曲のオーディオデータのファイルがオー
ディオサーバから携帯オーディオ端末に転送される。こ
のように携帯オーディオ端末にオーディオサーバからの
オーディオデータのファイルを転送しておくと、携帯オ
ーディオ端末を外部に持ち出して、外出先で簡単にオー
ディオ再生を楽しむことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、複数の
オーディオデータが蓄積されるオーディオサーバと、こ
のオーディオサーバに蓄積されたオーディオデータから
所望のオーディオデータを転送して再生するオーディオ
端末とからなるオーディオシステムにおいては、携帯オ
ーディオ端末にオーディオサーバからのオーディオデー
タのファイルを転送しておくと、携帯オーディオ端末を
外部に持ち出して、外出先で簡単にオーデオ再生を楽し
むことができる。
【0007】このように、携帯型のオーディオ機器を外
部に持ち出して使用する場合、音楽再生を行う際の外部
の音響環境は、外部雑音が大きい場所や、外部雑音が殆
ど無い場所や、或いは、電車内のように再生音が外部に
漏れると迷惑となるような場所等、様々である。このた
め、従来、このような携帯型のオーディオ機器では、外
部の音響環境に応じて、ユーザが音量調節を頻繁に行う
必要がある。
【0008】そこで、外部の音響環境に係わらず常に最
適な再生音の音量レベルとなるようにするために、外部
雑音レベルを検出し、外部雑音レベルに応じて音量調節
を行うことが考えられる。
【0009】ところが、再生される楽曲の平均的な再生
音の音量レベルは、録音レベルや曲の種類等により異な
っている。また、ユーザの好みも、各人によって異なっ
ている。このため、最適な音量設定レベルは、外部雑音
レベルだけでなく、再生する楽曲の特性やユーザの好み
を考慮して設定する必要がある。
【0010】また、外部雑音に応じて音量調整を行う他
に、外部雑音に応じて低音を増強したり、ダイナミック
レンジを変更したりして対処することが考えられる。す
なわち、外部雑音レベルを検出し、外部雑音レベルが大
きいときには低域を増強するようにすると、外部雑音で
埋もれてしまった低音を補正することができる。また、
外部雑音レベルを検出し、外部雑音レベルが大きいとき
にはダイナミックレンジを狭くするようにすると、S/
N比が改善され、外部雑音の影響を減少させることがで
きる。
【0011】ところが、外部雑音レベルによって低域レ
ベルを補正する方法では、低域を増強したときに、曲に
よっては、バランスが崩れたり、ブリージングが発生し
たりする。また、外部雑音レベルによってダイナミック
レンジを調整する方法では、ダイナミックレンジを狭く
したときに、曲によっては抑揚がなくなり、音質が劣化
する。このように、外部雑音レベルによって低域レベル
やダイナミックレンジを調整する場合にも、再生する楽
曲の特性やユーザの好みを考慮する必要がある。
【0012】したがって、この発明の目的は、ユーザの
好みや、再生される楽曲の音量レベルや特性、周囲の雑
音の音量レベルや特性を考慮して、音量レベル、イコラ
イズ特性、ダイナミックレンジが最適に設定できるオー
ディオシステムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数のオー
ディオデータが蓄積されるオーディオサーバと、オーデ
ィオサーバに蓄積されたオーディオデータから所望のオ
ーディオデータを転送して再生するオーディオ端末とか
らなるオーディオシステムにおいて、オーディオサーバ
は、蓄積するオーディオデータから再生信号の音量デー
タを算出する手段と、再生信号の音量データをオーディ
オデータに付加する手段とを有し、オーディオ端末は、
オーディオデータに付加されている再生信号の音量デー
タを抽出する手段と、外部の音声から外部の音量データ
を算出する手段と、所望の特性が入力される入力手段
と、入力された特性と、再生信号の音量データと、外部
の音量データとに基づいて、最適な設定値を求める手段
とを有するようにしたことを特徴とするオーディオシス
テムである。
【0014】ユーザにより入力された最大音量や好みの
周波数特性パターン等と、再生するオーディオデータに
付加されている再生音量データと、収音された外部雑音
により生成された外部音量データとから、最適な音量設
定値、イコライジングの特性の設定値、ダイナミックレ
ンジの設定値が夫々求められる。このため、常に最適な
音量レベル、イコライジング特性、ダイナミックレンジ
の特性に設定できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の携帯につ
いて図面を参照して説明する。図1は、この発明が適用
できるオーディオシステムの一例を示すものである。こ
のオーディオシステムは、大容量のハードディスクドラ
イブを備え、このハードディスクドライブに複数の楽曲
のオーディオデータのファイルが蓄積されるオーディオ
サーバ1と、オーディオサーバ1からのオーディオデー
タのファイルが転送される小型の携帯オーディオ端末2
とからなる。携帯オーディオ端末2には、ヘッドホン3
が接続される。
【0016】オーディオサーバ1は、図2に示すように
構成される。図2において、CPU(Central Processi
ng Unit )11からバス12が導出される。バス12に
は、プログラムを実行する際のデータ領域やタスク領域
が割り当てられるRAM(Random Accesss Memory )1
3と、ブートプログラムや動作プログラムが収められた
ROM(Read Only Memory)14が接続される。また、
バス12には、オーディオデータのファイルが蓄積され
るハードディスクドライブ15、CD(Compact Disc)
を再生するためのCDドライブ16、ATRAC2の圧
縮を行う音声圧縮用のDSP(Digital Signal Process
or)17が接続される。更に、バス12には、携帯オー
ディオ端末2との間のデータのやり取りを行うためのイ
ンターフェース18が接続される。また、CPU11に
は、入力装置19から入力が与えられる。
【0017】なお、この発明が適用されたシステムにお
いては、CDからの再生オーディオデータをハードディ
スクドライブ15に蓄える際に、再生オーディオデータ
の所定時間当たりの平均音量レベルと、各周波数帯域毎
の音量レベルとからなる再生音量データが求められる。
この再生音量データが蓄積するオーディオデータに付加
される。この再生音量データは、再生音量レベル、イコ
ライジング特性、ダイナミックレンジの特性を設定する
のに用いられる。
【0018】携帯オーディオ端末2は、図3に示すよう
に構成される。図3において、CPU21からは、バス
22が導出される。このバス22には、プログラムを実
行する際のデータ領域やタスク領域が割り当てられるR
AM23と、ブートプログラムや動作プログラムが収め
られたROM24が接続される。これと共に、バス22
には、オーディオサーバ1から転送されたオーディオデ
ータが蓄えられるハードディスクドライブ又はフラッシ
ュメモリ25と、ATRAC2のデコード処理や、音量
設定、各周波数帯域毎のイコライズ設定、ダイナミック
レンジの設定等を行うDSP26が接続される。更に、
バス22には、オーディオサーバ1との間でデータのや
り取りを行うためのインターフェース27が接続され
る。CPU21には、入力装置28から入力が与えられ
る。
【0019】また、携帯オーディオ端末2には、DSP
26でデコードされたPCMオーディオデータをアナロ
グオーディオ信号に変換するD/Aコンバータ29、オ
ーディオ信号を増幅するアンプ30が設けられる。この
オーディオアンプ30の出力がヘッドホン3に供給され
る。
【0020】更に、この発明が適用されたオーディオシ
ステムにおける携帯オーディオ端末2には、外部の雑音
の音量データを得るために、外部の音声信号を収音する
マイクロホン31と、マイクロホン31からの音声信号
を増幅するアンプ30と、アナログオーディオ信号をデ
ィジタル化するA/Dコンバータ32とが設けられる。
この外部のオーディオデータはDSP26に送られ、D
SP26で、外部雑音の所定時間の平均音量レベル、各
周波数帯域毎の音量レベル等の外部音量データが生成さ
れる。この外部音量データは、再生音量レベル、イコラ
イジング特性、ダイナミックレンジを設定するのに用い
られる。
【0021】このように、オーディオサーバ1には、複
数のオーディオデータのファイルが蓄積されるハードデ
ィスクドライブ15が設けられる。このハードディスク
ドライブ15には、例えば、CDドライブ16からのオ
ーディオデータが圧縮されて蓄積される。
【0022】つまり、オーディオサーバ1のハードディ
スクドライブ15にオーディオデータを蓄積する際に
は、CDドライブ16にCDが装着される。そして、こ
のCDに収められている楽曲のオーディオデータが再生
される。このCDの再生オーディオデータは、バス12
を介して、音声圧縮用のDSP17に送られる。DSP
17で、このオーディオデータが例えばATRAC2で
圧縮される。このATRAC2で圧縮されたオーディオ
データは、バス12を介して、ハードディスクドライブ
15に送られる。ハードディスクドライブ15に、その
楽曲のオーディオデータのファイルが蓄積される。
【0023】このようにして、オーディオサーバ1のハ
ードディスクドライブ15には、オーディオデータのフ
ァイルが蓄積される。そして、オーディオデータは、例
えばATRAC2方式により圧縮されて記録される。A
TRAC2方式は、DCT(Discrete Cosine Transfor
m )によりオーディオデータを圧縮するもので、ATR
AC2を用いると、例えば6GBのハードディスクドラ
イブをハードディスクドライブ15として用いた場合、
CDに換算して約100枚分のオーディオデータを蓄積
することが可能である。なお、オーディオデータの圧縮
方式は、ATRAC2に限定されるものではなく、AT
RAC(商標)、MPEG(moving picture coding ex
perts group )、PASC(precision adaptive sub-b
and coding)、TwinVQ(商標)、RealAud
io(商標)、LiquidAudio(商標)等を使
うようにしても良い。
【0024】オーディオサーバ1には、オーディオデー
タのファイルの検索やソートの機能が備えられている。
このような機能を使うことにより、ユーザは、ハードデ
ィスクドライブ15に記録されている多数のオーディオ
データのファイル中から、所望のファイルを容易に検索
することができる。
【0025】なお、オーディオサーバ1のハードディス
クドライブ15には、CDからのオーディオデータを記
録する他、ディジタル衛星放送等で送られてきたオーデ
ィオデータや、MD等の他の記録媒体からのオーディオ
データを蓄積するようにしても良い。
【0026】また、オーディオサーバ1は、インターネ
ットや音楽配信を行う専用のコンピュータネットワーク
と接続可能とするための通信機能を備え、このような通
信機能を利用して、音楽の曲名やタイトルの情報、ジャ
ケットの情報等を取り込むようにしても良い。また、こ
の通信機能を利用して、オーディオデータをインターネ
ット上の音楽配信サーバと結び、オーディオデータをダ
ウンロードするようにしても良い。
【0027】オーディオサーバ1には、携帯オーディオ
端末2と接続するためのインターフェース18が備えら
れる。また、携帯オーディオ端末2には、オーディオサ
ーバ1と接続するためのインターフェース27が設けら
れる。オーディオサーバ1に蓄積されているオーディオ
データのファイルを携帯オーディオ端末2に転送する場
合には、オーディオサーバ1のインターフェース18と
携帯オーディオ端末のインターフェース27とが接続さ
れる。そして、オーディオサーバ1に蓄積されている複
数の楽曲のファイルの中から、ユーザからの入力に基づ
いて、所望の楽曲が選択される。
【0028】オーディオサーバ1に蓄積されているオー
ディオデータのファイルの中から、転送すべき所望の楽
曲を選択すると、オーディオサーバ1のハードディスク
ドライブ15からその楽曲のオーディオデータのファイ
ルが出力される。このオーディオデータのファイルは、
インターフェース18を介して、オーディオサーバ1か
ら出力され、そして、インターフェース27を介して携
帯オーディオ端末2に入力され、携帯オーディオ端末2
のハードディスクドライブ又はフラッシュメモリ25に
記録される。
【0029】なお、前述したように、オーディオサーバ
1のハードディスクドライブ15には、ATRAC2で
圧縮されたオーディオデータのファイルが記録されてい
る。オーディオサーバ1から携帯オーディオ端末2にオ
ーディオデータのファイルを転送する場合、このATR
AC2で圧縮されたオーディオデータのファイルがその
まま携帯オーディオ端末2側に転送される。したがっ
て、高速転送が可能である。
【0030】携帯オーディオ端末2を用いて、外部で再
生を楽しむ場合には、この携帯オーディオ端末2がオー
ディオサーバ1から切り離される。再生モードに設定さ
れると、携帯オーディオ端末2のハードディスクドライ
ブ又はフラッシュメモリ25からATRAC2で圧縮さ
れたオーディオータが読み出される。このオーディオデ
ータは、バス22を介して、DSP26に送られる。D
SP26で、ATRAC2で圧縮されていたオーディオ
データがデコードされる。また、DSP26で、音量調
整や、イコライズ調整、ダイナミックレンジの調整が行
われる。
【0031】DSP26の出力がD/Aコンバータ29
に供給される。D/Aコンバータ29で、ディジタルオ
ーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換される。
D/Aコンバータ29の出力がアンプ30に供給され
る。アンプ30でオーディオ信号が増幅される。このア
ンプ30の出力がヘッドホン3から出力される。これに
より、携帯オーディオ端末2を使って、オーディオ再生
を楽しむことができる。
【0032】このように、この発明が適用できるオーデ
ィオシステムでは、オーディオサーバ1において、CD
に記録されていたオーディオデータがハードディスクド
ライブ15に圧縮して記録される。そして、オーディオ
サーバ1と携帯オーディオ端末11とが接続され、ユー
ザからの入力に基づいて、オーディオサーバ1のハード
ディクスドライブ15に蓄えられているオーディオデー
タのうち所望のものが携帯オーディオ端末2のハードデ
ィスクドライブ又はフラッシュメモリ25に転送され
る。携帯オーディオ端末2側においては、ハードディス
クドライブ又はフラッシュメモリ25から所望のオーデ
ィオデータが再生され、このオーディオデータが伸長さ
れる。このオーディオデータがD/Aコンバータ29で
アナログ信号に変換され、ヘッドホン3から出力され
る。
【0033】このようなオーディオシステムでは、携帯
オーディオ端末2は、オーディオサーバ1から分離さ
れ、外出先等に持ち出して使用される。このような携帯
型のオーディオ機器では、外部の音響環境に応じて、音
量調整を頻繁に行う必要がある。
【0034】そこで、この発明が適用されたオーディオ
システムにおいては、音量、イコライジング、ダイナミ
ックレンジの設定を自動化するために、オーディオサー
バ1でCDドライブ16から再生されたオーディオデー
タをハードディスクドライブ15に蓄える際に、その楽
曲のオーディオデータが単位時間毎に取り出され、この
オーディオデータの単位時間当たりの平均音量レベルや
各周波数帯域毎の音量レベルが抽出される。そして、こ
の平均音量レベルや各周波数低域毎のレベルは、単位時
間毎に、再生音量データとしてファイル中に挿入され
る。
【0035】つまり、図4は、オーディオサーバ1のハ
ードディスクドライブ15に保存されるオーディオデー
タのファイルの構成を示すものである。図4Aに示すよ
うに、オーディオデータのファイルには、圧縮されたオ
ーディオデータAU1、AU2、…と、時間データT
1、T2、…と、再生音量データVOL1、VOL2、
…とが設けられる。再生音量データVOL1、VOL
2、…は、図4Bに示すように、平均音量レベルLAV
と、各周波数帯域毎の音量レベルLFRQとからなる。
各周波数帯域毎の音量レベルLFRQは、例えば、図4
Cに示すように、超低域音量レベルLFSLと、低域音
量レベルLFLと、中域音量レベルLFMと、高域音量
レベルLFHと、超高域音量レベルLFSHとから構成
される。
【0036】ATRAC2はDCTにより時間領域のオ
ーディオデータを周波数領域に変換して圧縮を行うた
め、このような平均音量レベルLAVや、各周波数帯域
毎の音量レベルLFRQ(超低域音量レベルLFSL、
低域音量レベルLFL、中域音量レベルLFM、高域音
量レベルLFH、超高域音量レベルLFSH)は、音声
圧縮の過程で得ることができる。
【0037】オーディオサーバ1から携帯オーディオ端
末2には、図4に示すように、圧縮されたオーディオデ
ータAU1、AU2、…の各時間後に、時間データT
1、T2、…及び再生音量データVOL1、VOL2、
…が挿入されたデータが転送される。
【0038】一方、携帯オーディオ端末2側には、図3
に示したように、マイクロホン31が設けられる。マイ
クロホン31で、外部の雑音が収音される。そして、D
SP26で、外部の雑音の平均音量レベルや、各周波数
帯域毎の音量レベルからなる外部音量データが求められ
る。この外部音量データの構成は、前述の再生音量デー
タと同様である。
【0039】携帯オーディオ端末2において、ハードデ
ィクスドライブ又はフラッシュメモリ25からのオーデ
ィオデータを再生する場合には、ハードディクスドライ
ブ又はフラッシュメモリ25から、所望の楽曲のオーデ
ィオデータのファイルが取り出される。そして、このオ
ーディオデータ中から、再生音量データが抽出され、こ
の再生音量データがCPU21に送られる。
【0040】また、このときの外部雑音がマイクロホン
31で収音され、DSP26で外部の雑音の平均音量レ
ベルや各周波数帯域毎の音量レベルが求められる。これ
は、外部音量データとしてCPU21に送られる。
【0041】更に、CPU21には、入力装置28か
ら、最大音量、好みの周波数特性パターン等がユーザに
より入力される。
【0042】CPU21は、このユーザにより入力され
た最大音量や好みの周波数特性パターンと、再生するオ
ーディオデータに付加されている再生音量データと、マ
イクロホン31から収音された外部雑音により生成され
た外部音量データとに基づいて、音量設定値、イコライ
ジングの特性の設定値、ダイナミックレンジの設定値を
決定する。なお、これは、ユーザにより入力された最大
音量や好みの周波数特性パターンから得られたパラメー
タと、再生するオーディオデータに付加されている再生
音量データから得られたパラメータと、マイクロホン3
1から収音された外部雑音により生成された外部音量デ
ータから得られたパラメータとから、最適な音量設定
値、イコライジングの特性の設定値、ダイナミックレン
ジの設定値を夫々求めるテーブルにより実現できる。
【0043】CPU21で求められた音量設定値、イコ
ライジングの特性の設定値、ダイナミックレンジの設定
値は、DSP26に送られる。DSP26で、これらの
設定値に基づいて、音量の設定、イコライジングの設
定、ダイナミックレンジの設定が行われる。
【0044】このように、この発明が適用されたオーデ
ィオシステムでは、ユーザにより入力された最大音量や
好みの周波数特性パターンと、再生するオーディオデー
タに付加されている再生音量データと、マイクロホン3
1から収音された外部雑音により生成された外部音量デ
ータとから、最適な音量設定値、イコライジングの特性
の設定値、ダイナミックレンジの設定値が夫々求められ
る。このため、周囲の環境にかかわらず、常に、最適な
音量レベル、イコライジング特性、ダイナミックレンジ
の特性に設定できる。
【0045】図5は、上述のような処理を行う場合のオ
ーディオサーバの機能ブロック図である。なお、図5に
おいて、音声圧縮部61、圧縮データ形成部62は、図
2におけるDSP17の処理を機能ブロックで示したも
のであり、パラメータ算出部63、加算部64は、図2
におけるCPU11の処理を機能ブロックで示したもの
である。
【0046】図5において、CDドライブ16からの再
生オーディオデータをハードディクスドライブ15に記
録する場合、CDから再生されたオーディオデータが入
力端子60に供給される。このオーディオデータは、音
声圧縮部61に送られる。音声圧縮部61で圧縮された
オーディオデータは、圧縮データ形成部62に供給され
る。圧縮データ形成部62で、オーディオデータ(図4
におけるデータAU1、AU2、…)が形成される。
【0047】音声圧縮部61は、オーディオデータの帯
域分割を行う帯域分割部61Aと、各周波数帯域毎の音
量レベルを検出するレベル検出部61Bと、信号の平均
レベルを検出するレベル検出部61Cを備えている。こ
の帯域分割部61A、レベル検出部61B、レベル検出
部61Cの出力が算出部63に送られる。算出部63
で、所定時間毎に平均化や合成化が行われ、平均音量レ
ベル(図4におけるデータLAV)や、各周波数帯域毎
の音量レベル(図4におけるデータLFRQ(超低域音
量レベルLFSL、低域音量レベルLFL、中域音量レ
ベルLFM、高域音量レベルLFH、超高域音量レベル
LFSH))からなる再生音量データ(図4におけるデ
ータVOL1、VOL2、…)が求められる。
【0048】圧縮データ形成部62からの圧縮されたオ
ーディオデータと、算出部63からの再生音量データ
は、加算部64で合成される。このデータは、保存デー
タとしてハードディスクドライブ15に記録される。
【0049】図6は、上述のような処理を行う場合の携
帯オーディオサーバ2の機能ブロック図である。図6に
おいて、データ分離部72、パラメータ生成部75、テ
ーブル76、パラメータ生成部78、パラメータ生成部
79は、図3におけるCPU21での処理を機能ブロッ
クで示したものであり、デコーダ部73、設定部74、
抽出部77は、DSP26の処理を機能ブロックで示し
たものである。
【0050】オーディオサーバ1から携帯オーディオ端
末2には、オーディオデータに再生音量データが付加さ
れ構成のファイルが転送される。携帯オーディオサーバ
2で再生を行う場合には、ハードディスクドライブ25
から入力端子71に、このようにオーディオデータに再
生音量データが付加された構成のデータが供給される。
このデータは、データ分離部72に供給される。
【0051】データ分離部72は、オーディオデータと
再生音量データとを分離するものである。オーディオデ
ータは、デコード部73に送られる。デコード部73
で、ATRAC2のデコード処理が行われる。デコード
されたオーディオデータは、設定部74に送られる。
【0052】データ分離部72で分離されたオーディオ
データは、パラメータ生成部75に送られる。パラメー
タ生成部75で、再生音量データから、所定時間毎の平
均音量レベルや、各周波数成分毎のレベルを示すパラメ
ータが求められる。
【0053】このパラメータは、例えば、図7に示すよ
うに、各周波数成分毎の音量レベルの分布特性のパター
ン(図8に示す)と、平均音量レベルとにより求められ
る。図7において、例えば図8Aに示すような周波数成
分の分布でなら、平均音量レベルが30dBのときには
パラメータaとなり、平均音量レベルが40dBのとき
にはパラメータbとなり、平均音量レベルが50dBの
ときにはパラメータcとなる。図8Bに示すような周波
数成分の分布でなら、平均音量レベルが30dBのとき
にはパラメータeとなり、平均音量レベルが40dBの
ときにはパラメータfとなり、平均音量レベルが50d
Bのときにはパラメータgとなる。このように、図7に
おいて、水平方向に並ぶパラメータは、周波数成分の分
布パターンが同様であり、垂直方向に並ぶパラメータは
平均音量レベルが同様である。このように、周波数分布
のパターンと平均音量レベルとで示されるパラメータ
は、テーブル76に送られる。
【0054】マイクロホン31で収音された外部雑音
は、アンプ30を介して、A/Dコンバータ32に供給
され、でディジタル化される。このA/Dコンバータ3
2の出力が抽出部77に送られる。
【0055】抽出部77は、外部のオーディオデータの
帯域分割を行う帯域分割部77Aと、各周波数帯域毎の
レベルを検出するレベル検出部77Bと、信号の平均レ
ベルを検出するレベル検出部77Cとを有する。帯域分
割部77A、レベル検出部77B、レベル検出部77C
の出力がパラメータ生成部78に送られる。そして、所
定時間毎に平均化や合成化が行われ、外部雑音の平均音
量レベルや、各周波数帯域毎の音量レベル(超低域音量
レベル、低域音量レベル、中域音量レベル、高域音量レ
ベル、超高域音量レベル)からなる外部音量データが求
められる。
【0056】パラメータ生成部78で、外部雑音の所定
時間毎の平均音量レベルや、各周波数帯域毎のレベル等
のパラメータが求められる。この外部信号のパラメータ
は、再生信号のパラメータと同様に、図7及び図8に示
すようにして求められる。この外部信号のパラメータが
テーブル76に送られる。
【0057】更に、入力部28からは、ユーザにより設
定された最大音量設定と、周波数特性パターンが供給さ
れる。この入力部28からの入力は、パラメータ生成部
79に送られる。パラメータ生成部79で、入力された
最大音量設定や周波数特性パターンは、再生信号のパラ
メータや外部信号のパラメータと同様に、図7及び図8
に示すように、パラメータ化される。このパラメータ生
成部79の出力がテーブル76に送られる。
【0058】テーブル76は、ユーザにより入力された
最大音量や周波数特性パターンから得られたユーザ入力
のパラメータと、再生するオーディオデータに付加され
ている再生音量データから得られた再生信号のパラメー
タと、収音された外部信号のパラメータとから、最適な
音量設定値、イコライジングの特性の設定値、ダイナミ
ックレンジの設定値を夫々求める3次元のテーブルであ
る。
【0059】テーブル76により、ユーザ入力のパラメ
ータと、再生するオーディオデータに付加されている再
生音量データから得られた再生信号のパラメータと、収
音された外部雑音から得られた外部音量のパラメータと
から、最適な音量設定値、イコライジングの特性の設定
値、ダイナミックレンジの設定値が夫々求められる。こ
れらの音量設定値、イコライジングの特性の設定値、ダ
イナミックレンジの設定値は、設定部74に送られる。
【0060】設定部74は、イコライジング特性の設定
部74Aと、ダイナミックレンジの設定部74Bと、音
量設定部74Cとを有している。デコーダ73からのオ
ーディオデータが設定部74に供給され、デコーダ73
からのオーディオデータに対して、イコライジング特性
の設定部74Aにより各周波数成分のレベルが設定さ
れ、ダイナミックレンジの設定部74Bでそのダイナミ
ックレンジが設定され、音量設定部74Cで音量レベル
が設定される。
【0061】このように、設定部74で、イコライジン
グの設定、ダイナミックレンジの設定、音量の設定が行
われたオーディオデータは、D/Aコンバータ29でア
ナログ信号に変換され、アンプ30を介して、ヘッドホ
ン3から出力される。これにより、ヘッドホン3から出
力される再生音は、常に、最適な音量レベル、イコライ
ズ特性、ダイナミックレンジに設定される。
【0062】なお、テーブル76の設定の仕方について
は、各種考えられる。例えば、外部雑音が大きいと再生
音がノイズに埋もれてしまうことから、外部の雑音レベ
ルが大きければ音量をより大きく設定することが考えら
れる。このようにすると、雑音が大きい所でも、再生音
がノイズが埋もれてしまうことが無くなる。
【0063】また、これとは反対に、電車内等でヘッド
ホンからの再生音が外部に漏れるのを防止するために、
外部の雑音レベルが大きければ、より小さな音量とする
ことが考えられる。このようにすると、電車内等で使用
しても他人の迷惑となるようなことがなくなる。また、
外部雑音は全体的には少ないが、ときどき大きくなる場
合には、電車の中であると判断して、再生音を下げるよ
うにすることも考えられる。
【0064】ダイナミックレンジやイコライジング特性
にいても、各種考えられる。例えば、外部雑音が大きい
ときには再生音の低域がノイズに埋もれてしまうことか
ら、外部の雑音レベルが大きければ低域を増強すること
が考えられる。
【0065】このとき、不自然な低域強調とならないよ
うに、低域レベルの増強量を、再生音の各周波数成分毎
の音量レベルのデータや、ユーザにより入力された周波
数特性パターンに応じて設定することが考えられる。
【0066】例えば、再生音の各周波数成分が中域に集
まっているような場合には、ボーカルであると判断し
て、不自然となることがないように、低域強調量を小さ
くし、全体的に再生音のレベルが大きく、低域にも大き
な周波数成分がある場合には、ロックであると判断し
て、低域強調量を大きくすることが考えられる。
【0067】また、例えば、外部の雑音レベルが大きけ
れば、ダイナミックレンジを下げて、S/N比を改善す
ることが考えられる。このとき、低域強調の場合と同様
に、ダイナミックレンジの設定値を、再生音の各周波数
レベルのデータや、ユーザにより入力された周波数特性
パターンに応じて設定することが考えられる。
【0068】また、例えば、外部雑音は全体的には少な
いが、ときどき大きくなる場合には、電車の中であると
判断して、再生音を下げると共に、低域の周波数成分の
強調を強くし、ダイナミックレンジを狭くして、外部雑
音の影響を減らし、外部雑音が小さきときには、再生音
を上げると共に、低域の周波数成分の強調を小さくし、
ダイナミックレンジを広げて、原音により忠実な再生を
行うようにすることが考えられる。
【0069】何れにしても、再生音の平均音量レベル
と、各周波数成分の音量レベルが分かれば、再生音の平
均音量が分かると共に、ボーカルかロックかというよう
な再生する楽曲の特性が分かる。また、外部雑音の平均
音量レベルと、各周波数成分の音量レベルが分かれば、
外部雑音の平均音量が分かると共に、電車内かどうかと
いうような外部の環境が分かる。これに、ユーザの好み
の特性を加味して、音量や、各周波数毎のレベルや、ダ
イナミックレンジを設定すれば、常に最適な音量レベ
ル、イコライズ特性、ダイナミックレンジに設定でき
る。
【0070】
【発明の効果】この発明によれば、ユーザにより入力さ
れた最大音量や好みの周波数特性パターン等と、再生す
るオーディオデータに付加されている再生音量データ
と、収音された外部雑音により生成された外部音量デー
タとから、最適な音量設定値、イコライジングの特性の
設定値、ダイナミックレンジの設定値を夫々求められ
る。このため、常に、最適な音量レベル、イコライズ特
性、ダイナミックレンジの特性に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたオーディオシステムの一
例を示す斜視図である。
【図2】この発明が適用されたオーディオシステムにお
けるオーディオサーバの構成を示すブロック図である。
【図3】この発明が適用されたオーディオシステムにお
ける携帯オーディオ端末の構成を示すブロック図であ
る。
【図4】音量データの説明に用いる略線図である。
【図5】この発明が適用されたオーディオシステムにお
けるオーディオサーバの説明に用いる機能ブロック図で
ある。
【図6】この発明が適用されたオーディオシステムにお
けるオーディオサーバの説明に用いる機能ブロック図で
ある。
【図7】パラメータの説明に用いる略線図である。
【図8】パラメータの説明に用いる特性図である。
【符号の説明】
1・・・オーディオサーバ,2・・・携帯オーディオ端
末,11,21・・・CPU,15・・・ハードディス
クドライブ,16・・・CDドライブ,17,26・・
・DSP
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // G10L 7/04 G10L 7/04 G

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のオーディオデータが蓄積されるオ
    ーディオサーバと、上記オーディオサーバに蓄積された
    オーディオデータから所望のオーディオデータを転送し
    て再生するオーディオ端末とからなるオーディオシステ
    ムにおいて、 上記オーディオサーバは、蓄積するオーディオデータか
    ら再生信号の音量データを算出する手段と、上記再生信
    号の音量データをオーディオデータに付加する手段とを
    有し、 上記オーディオ端末は、上記オーディオデータに付加さ
    れている再生信号の音量データを抽出する手段と、外部
    の音声から外部の音量データを算出する手段と、所望の
    特性が入力される入力手段と、上記入力された特性と、
    上記再生信号の音量データと、上記外部の音量データと
    に基づいて、最適な設定値を求める手段とを有するよう
    にしたことを特徴とするオーディオシステム。
  2. 【請求項2】 上記再生信号の音量データ及び外部の音
    量データは、オーディオ信号の平均音量レベルである請
    求項1に記載のオーディオシステム。
  3. 【請求項3】 上記再生信号の音量データ及び外部の音
    量データは、各周波数帯域毎の音量レベルである請求項
    1に記載のオーディオシステム。
  4. 【請求項4】 上記再生信号の音量データ及び外部の音
    量データは、平均オーディオ信号の平均音量レベルと、
    各周波数帯域毎の音量レベルである請求項1に記載のオ
    ーディオシステム。
  5. 【請求項5】 上記最適な設定値は、再生信号レベルの
    音量設定値である請求項1に記載のオーディオシステ
    ム。
  6. 【請求項6】 上記最適な設定値は、再生信号の各周波
    数帯域毎のレベルの設定値である請求項1に記載のオー
    ディオシステム。
  7. 【請求項7】 上記最適な設定値は、ダイナミックレン
    ジの設定値である請求項1に記載のオーディオシステ
    ム。
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