JPH11232020A - カードユニット処理装置 - Google Patents

カードユニット処理装置

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JPH11232020A
JPH11232020A JP10282884A JP28288498A JPH11232020A JP H11232020 A JPH11232020 A JP H11232020A JP 10282884 A JP10282884 A JP 10282884A JP 28288498 A JP28288498 A JP 28288498A JP H11232020 A JPH11232020 A JP H11232020A
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剛 庭田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最小限の部品を追加するだけで装置構成の複
雑化を招くことなく、カードユニットに対する種々の処
理を可能にして多機能化をはかる。 【解決手段】 記憶部2aを実装したカードユニット2
を装着されカードユニット2に対する処理を行なうもの
で、10個未満の複数のキー7とともに通信部3,表示
部4および制御部5を携帯型筐体8にそなえ、外部のア
クセスから保護されている保護データがカードユニット
2の記憶部2aに格納されている場合、制御部5が、複
数の入力キー7の操作の組合せにより入力された数値,
記号またはコマンドを通信部3にてカードユニット2へ
送信させることによりカードユニット2の記憶部2a内
における保護データのアクセス保護を解除させてその保
護データを通信部3にて受信させ、受信した保護データ
を表示部4に表示させるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 発明の属する技術分野 従来の技術(図34〜図36) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1) 発明の実施の形態 〔A〕本実施形態のカードユニット処理装置のハードウ
ェア構成の説明(図2〜図6) 〔B〕機能選択・表示手順の説明(図7) 〔C〕数値(残高)情報表示機能の説明(図8〜図1
0) 〔D〕入取引履歴表示機能の説明(図11〜図14) 〔E〕出取引履歴表示機能の説明(図15,図16) 〔F〕カード状態表示/変更機能の説明(図17〜図2
1) 〔G〕暗証番号変更機能の説明(図18,図22,図2
3) 〔H〕個人情報書込/表示/変更機能(メモ機能)の説
明(図24〜図26) 〔I〕時計表示設定機能の説明(図27,図28) 〔J〕表示時間短縮化手法の説明(図29,図30) 〔K〕カード未挿入時の機能の説明(図5,図31,図
32) 〔L〕低消費電力モードの説明(図4,図6,図33) 〔M〕その他 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICカード,光カ
ード,無線カード等のカードユニット(以下、CUと略
記する場合がある)内に蓄えられた各種情報(数値情
報,取引ログ等)の読出/表示/変更を可能にした、携
帯型のカードユニット処理装置に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、商取引時のキャッシュレス化を可
能にする電子マネーシステムの開発が行なわれている。
電子マネーの可搬媒体としては、通常、メモリを有する
カードユニット(カード型記憶媒体)、より具体的に
は、集積回路(IC)を内蔵されたICカードが用いら
れている。そして、ICカードの保持者がそのメモリ内
に格納されている電子マネーの残高を参照するために、
携帯型の残高表示器(バランサ)が用いられている。
【0004】従来の残高表示器(処理装置)は、例えば
図34〜図36に示すように構成されている。図34
(a)に示すように、残高表示器(カードユニット処理
装置)100には、液晶等による表示部101がそなえ
られ、メモリ(記憶部)201および端子部202を有
するICカード200を、図34(b)に示すように残
高表示器100に挿入することにより、残高表示器10
0の表示部101に、メモリ201に格納されている電
子マネーの残高〔図34(b)中では、例えば“10,00
0”〕が表示される。
【0005】図35および図36を参照しながら、残高
表示器100のハードウェア構成について、より詳細に
説明する。残高表示器100は、前述した表示部101
のほかに、図35および図36に示すように、MPU1
02,発振器103,ROM104,RAM105,通
信部106,端子部107,バス108,電池109お
よび電源供給スイッチ110を有している。
【0006】ここで、表示部101,MPU102,R
OM104,RAM105および通信部106はバス1
08により相互に接続されている。MPU(MicroProce
ssor Unit)102は、発振器103からのクロックによ
って動作し、残高表示器100の動作を統括的に制御す
るもので、残高表示器100に挿入されたICカード2
00のメモリ201から電子マネーの残高を読み出して
表示部101に表示するよう制御を行なう。
【0007】また、ROM104は、MPU102が制
御動作を行なうためのプログラム等を保持するものであ
り、RAM105は、MPU102が制御動作を行なう
際のワークエリア等として用いられるものである。さら
に、通信部106は、図34(b)に示すごとく残高表
示器100に挿入されたICカード200の端子部20
2と接触する端子部107を有し、端子部107および
202を介してICカード200(メモリ201)との
通信を行なうものである。
【0008】そして、図36に示すように、残高表示器
100には、この残高表示器100の各部やICカード
200に対して電力を供給するための電池109がそな
えられており、残高表示器100では、電源供給スイッ
チ110を閉じることにより電池109からの電力供給
が行なわれる。電源供給スイッチ110は、ICカード
200の残高表示器100への挿入に連動して機械的に
閉成されるか、もしくは、操作者(ICカード200の
保持者)の手動操作によって閉成されるようになってい
る。
【0009】上述のごとく構成された残高表示器100
では、ICカード200が挿入されると、電源供給スイ
ッチ110が閉成され、電池109からの電力が、残高
表示器100の各部へ供給されるとともに、端子部10
7および202を介してICカード202にも供給され
る。
【0010】そして、MPU102の制御動作により、
残高表示器100に挿入されたICカード200のメモ
リ201から、端子部202,107および通信部10
6を介して電子マネーの残高が読み出され、その残高
が、図34(b)に示すように表示部101に表示され
る。
【0011】ところで、上述したような残高表示器で
は、ICカード内の電子的価値を他の装置に移転させる
ことはできない。一般に、電子的価値の移転を行なう際
には、その装置内にセキュリティアクセスモジュール
(以下、SAMと略記する)が必要であり、このSAM
とICカードとの間で相互の正当性(価値移転の権限が
あるか否か)を確認する。
【0012】つまり、ある装置がICカード内の電子的
価値を移転する際には、上述のごとく相互の正当性を確
認するシーケンス〔例えば、コマンドを用いて相互に自
己の識別番号(ID)等を送出し、相手の正当性を確認
するシーケンス〕が必要である。しかし、残高表示器
は、このようなシーケンスや上述したSAMを有してい
ない。
【0013】残高表示器がICカードにアクセスする際
には、残高表示器は、自己の装置の正当性を示す識別信
号(ID)を送出せずに、アクセスのために必要なコマ
ンドをICカードに直接的に送出する。ICカードは、
残高表示器から送られてきたコマンドが正しければ、そ
のコマンドに対応する情報(残高等)を残高表示器へ送
出する。
【0014】このように、残高表示器は、電子的価値を
移転するためのSAMや信号送信シーケンスをもたず価
値移転のための認証を行なっていないので、仮に電子的
価値の移転を示すコマンドが送られてきても電子的価値
の移転を行なうことはできない。
【0015】しかしながら、残高表示器は、上述のよう
にSAMや信号送信シーケンスを有していないほか、当
然のことながら、電子的価値を他の装置〔ATM(Auto
matic Teller Machine)などの上位装置〕へ移転するた
めの通信手段も有していないので、ICカードに対して
アクセスを行なう他の装置に比べ、小型化することが可
能である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のカードユニット処理装置である残高表示器100は、
ICカード200における電子マネーの残高を表示部1
01に表示する機能しか有していない。しかし、このよ
うな携帯型の残高表示器100においては、前述のよう
に表示部101のほかMPU102,ROM104,R
AM104などがそなえられているので、これらの構成
要素を、残高表示機能だけでなくその他の種々の機能
(例えばICカード200内の保護データに対するアク
セス等)を実現するために有効に利用できれば、ICカ
ード200の保持者に対する利便性をより向上すること
ができる。ただし、その際には、最小限の部品を追加す
るだけで、装置構成の複雑化を招くことなく、多機能化
を実現することが望ましい。
【0017】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、最小限の部品を追加するだけで装置構成の複
雑化を招くことなく、カードユニットに対する種々の処
理を可能にして多機能化をはかった、カードユニット処
理装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理ブロ
ック図で、この図1に示す本発明のカードユニット処理
装置1は、記憶部2aを実装したカードユニット2を装
着され、このカードユニット2に対する処理を行なうも
ので、10個未満の複数の入力キー7とともに通信部
3,表示部4および制御部5を携帯型筐体8にそなえて
構成されている。
【0019】ここで、制御部5は、複数の入力キー7の
操作の組合せにより数値または記号が入力されたことを
認識するとともに、複数の入力キー7の操作の組合せに
より特定のコマンドが入力されたことを認識し、認識し
た数値,記号またはコマンドに応じて制御を行なうもの
である。また、通信部3は、カードユニット2との間で
通信を行なうものであり、表示部4は、通信部3を介し
てカードユニット2の記憶部2aから読み出されたデー
タを含む表示データを表示するものである。
【0020】そして、外部のアクセスから保護されてい
る保護データがカードユニット2の記憶部2aに格納さ
れている場合、本発明のカードユニット処理装置1にお
ける制御部5は、複数の入力キー7の操作の組合せによ
り入力された数値,記号またはコマンドを通信部3にて
カードユニット2へ送信させることによりカードユニッ
ト2の記憶部2a内における保護データのアクセス保護
を解除させてその保護データを通信部3にて受信させ、
受信した保護データを表示部4に表示させるように構成
されている(請求項1)。
【0021】このとき、制御部5は、数値,記号または
コマンドを入力キー7の操作に基づいて表示部4に表示
させるとともに、この表示部4に表示させた数値,記号
またはコマンドに基づいて入力キー7の操作により選択
された数値,記号またはコマンドを入力情報として取り
扱う(請求項2)。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 〔A〕本実施形態のカードユニット処理装置のハードウ
ェア構成の説明 まず、図2〜図6を参照しながら、本発明の一実施形態
としてのカードユニット処理装置のハードウェア構成に
ついて説明する。なお、本実施形態でも、カードユニッ
トが、電子マネーの可搬媒体として用いられるICカー
ドで、このようなICカードに対する処理を行なうIC
カード処理装置に本発明を適用した場合について説明す
る。
【0023】図2(a)および図2(b)は、それぞ
れ、本発明の一実施形態としてのカードユニット処理装
置の、カード未挿入状態およびカード挿入状態の外観を
模式的に示す平面図であり、これらの図2(a)および
図2(b)に示すように、本実施形態のICカード処理
装置(カードユニット処理装置)10は、メモリ(記憶
部)21を実装したICカード20を装着され、このI
Cカード20に対する処理を行なうもので、その表面上
には、各種情報を表示するための表示部11と、ICカ
ード20の保持者(操作者)等によって操作されるキー
部18とを有している。キー部18としては、後述する
3つの入力キー、セレクトキー18a,シフトキー18
bおよびエンタキー18cがそなえられている。
【0024】ここで、本実施形態におけるICカード2
0およびICカード処理装置10の形状や寸法について
説明する。一般的なICカード20の物理的形状は、J
IS(日本工業規格)のX6301およびX6303の
ほか、ISO(国際標準化機構)の7816で規定され
ている。
【0025】JISのX6301に準拠したICカード
20の基板は、塩化ビニル重合体,塩化ビニル・酢酸ビ
ニル共重合体またはこれらと同等以上の特性をもつ材料
で作られたシートを積層し一体化したものであり、例え
ば図37(a)および図37(b)に示すように、その
形状は矩形で、その長辺の寸法は85.47〜85.7
2mmの範囲内、その短辺の寸法は53.92〜54.0
3mmの範囲内、その厚さは0.68〜0.84mmの範囲
内、そのコーナー部のR寸法は3.00〜3.18mmの
範囲内となっている。
【0026】また、図2(a)に示すように他装置の端
子部(例えばICカード処理装置10の端子部17)と
接触する端子部22がそなえられている。JISのX6
303に準拠したICカード20の端子部22には、例
えば図38に示すように、8個の接点C1〜C8がそな
えられている。これらの接点C1〜C8の形状はいずれ
も長辺2.0mm/短辺1.7mmの矩形であり、これらの
接点C1〜C8の配置位置は図38に示すように規定さ
れている。
【0027】さらに、本実施形態のICカード処理装置
10(携帯型筐体23)の形状は、図2(a)および図
2(b)に示すように矩形であり、その長辺の寸法は6
2〜82mmの範囲内(例えば72mm)とし、その短辺の
寸法は37〜46mmの範囲内(例えば41mm)とし、そ
の高さ(厚さ)は6〜10mmの範囲内(例えば8mm)と
する。また、ICカード処理装置10においてICカー
ド20を挿入される間口の寸法は、例えば幅54.2mm
/高さ0.9mm/奥行き28.0mmであり、このような
間口に、図2(a)および図2(b)に示すごとく、I
Cカード20の短辺側が挿入されるようになってる。
【0028】図3は本実施形態のハードウェア構成を示
すブロック図、図4(a)〜図4(c)は本実施形態の
電力供給系およびスイッチ設置状態を説明するための回
路図であり、これらの図3および図4(a)〜図4
(c)に示すように、本実施形態のICカード処理装置
10は、前述した表示部11のほかに、MPU12,ク
ロック供給系13,ROM14,RAM15,通信部1
6,端子部17,キー部18,カード挿入検出部19,
判定レジスタ25,時計表示設定レジスタ26,リレー
制御レジスタ27,バス28,電池30,電源供給スイ
ッチ31,リレースイッチ32および表示部用電源供給
指示スイッチ33を携帯型筐体23にそなえて構成され
ている。
【0029】ここで、表示部11,MPU12,ROM
14,RAM15,通信部16,キー部18,カード挿
入検出部19およびリレー制御レジスタ26はバス28
により相互に接続されている。表示部11は、図9,図
12(b),図13,図14等に示すように、上位4桁
には英数字仮名文字を表示可能で且つ下位8桁には数字
を表示可能な、例えば液晶によるディスプレイとして構
成され、後述するようにICカード20のメモリ21か
ら読み出されたデータを含む各種情報を表示するもので
ある。
【0030】MPU(MicroProcessor Unit;制御部)1
2は、クロック供給系13からのクロックによって動作
し、本実施形態のICカード処理装置10の動作を統括
的に制御するもので、表示部11の表示状態制御および
ICカード20のメモリ21におけるデータの読出/書
込制御を含む各種制御動作を行なって図7〜図33にて
説明する各種機能を実現するためのものである。
【0031】ここで、本実施形態のクロック供給系13
は、図6に示すように、高周波数クロック発振器13
a,低周波数クロック発振器13bおよび切換回路(切
換レジスタ,切換部)13cにより構成されている。切
換回路13cは、これらの発振器13a,13bのいず
れか一つからのクロックを選択的に切り換えてMPU1
2へ出力するもので、本実施形態のICカード処理装置
10の低消費電力モードについての項目〔L〕にて後述
するごとく、ICカード20をICカード処理装置10
に挿入した状態で、もしくは、プログラム(ソフトウエ
ア)により指定された場合、高周波数のクロックを発振
する発振器13aからのクロックを選択してMPU12
へ出力する一方、ICカード20をICカード処理装置
10に挿入していない状態で、もしくは、プログラム
(ソフトウエア)により指定された場合、低周波数のク
ロックを発振する発振器13bからのクロックを選択し
てMPU12へ出力するものである。
【0032】ROM14は、MPU12が制御動作を行
なうためのプログラム等を保持するものであり、RAM
15は、MPU12が制御動作を行なう際のワークエリ
ア等として用いられるものであり、このRAM15は、
後述するごとく、ICカード20が未装着の場合にキー
18a〜18cの押下に応じて入力されたメモ情報を格
納するメモ情報記憶部としても機能する。
【0033】通信部16は、図2(b)に示すごとくI
Cカード処理装置10に挿入されたICカード20の端
子部22と接触する端子部17を有し、端子部17およ
び22を介してICカード20(メモリ21)との通信
を行なうものである。キー部18は、図7〜図33にて
説明する各種機能を実現すべく、ICカード20の保持
者(操作者)等により押下操作される3種類のキー、セ
レクトキー(入力キー)18a,シフトキー(入力キ
ー)18bおよびエンタキー(入力キー)18cを有し
ている。MPU12のバス28上に、これらのキー18
a〜18cの接点情報を読み込むためのポート(I/O
レジスタ;図示省略)を付加することにより、各キー1
8a〜18cが押下されたことをMPU12で読み取る
ことが可能になっている。
【0034】そして、本実施形態では、MPU12にお
いて実行されるプログラムにより、これらのキー18a
〜18cの押下を検出し、MPU12は、セレクトキー
18aの押下で、ICカード20に対して行なう処理機
能の選択を行ない、シフトキー18bの押下で、セレク
トキー18aの押下により選択された機能に係る詳細デ
ータを選択(例えば詳細情報の選択表示や数字の変更
等)を行ない、エンタキー18cの押下で、セレクトキ
ー18aやシフトキー18bの押下により選択されたデ
ータの確定処理を行なう。これにより、MPU12は、
キー18a〜18cの押下操作に応じて、各種機能選択
処理,詳細情報選択/変更処理および確定処理を実行す
ることが可能になっている。なお、本実施形態では、シ
フトキー18bを1個だけそなえているが、昇順で数値
変更を行なうものと降順で数値変更行なうものとの2個
をそなえてもよい。
【0035】本実施形態のセレクトキー18aの押下に
より図7(項目〔B〕)にて後述するごとく選択されM
PU12によって実行される機能としては、下記第1〜
第7の機能がある。 第1の機能:ICカード20のメモリ21における数値
データ〔本実施形態では、電子マネー(通貨)情報であ
る残高情報〕を表示部11に表示する数値情報表示機能
(数値データ表示機能)。この機能の詳細については、
項目〔C〕にて図8〜図10を参照しながら説明する。
【0036】第2の機能:ICカード20に対する入取
引履歴(入金ログ情報)を表示部11に表示する入取引
履歴表示機能。この機能の詳細については、項目〔D〕
にて図11〜図14を参照しながら説明する。 第3の機能:ICカード20に対する出取引履歴(出金
ログ情報)を表示部11に表示する出取引履歴表示機
能。この機能の詳細については、項目〔E〕にて図15
および図16を参照しながら説明する。
【0037】第4の機能:ICカード20の状態(ロッ
ク状態,アンロック状態,ロックアウト状態)を表示す
るとともにその状態を変更しうる状態表示/変更機能。
この機能の詳細については項目〔F〕にて図17〜図2
1を参照しながら説明する。なお、この第4の機能が本
発明の特徴的な機能であり、外部のアクセスから保護さ
れている保護データ〔例えば前記ICカード20の状態
(ロック状態,アンロック状態,ロックアウト状態)〕
がICカード20のメモリ21に格納されている場合、
MPU12は、項目〔F〕にて後述するごとく、3つの
キー18a〜18cの操作の組合せにより入力された数
値,記号またはコマンドを通信部16にてICカード2
0へ送信させることによりICカード20のメモリ21
内における保護データのアクセス保護を解除させてその
保護データを通信部16にて受信させ、受信した保護デ
ータを表示部11に表示させるように機能する。また、
MPU12は、数値,記号またはコマンドを3つのキー
18a〜18cのうちの少なくとも一つの操作に基づい
て表示部11に表示させるとともに、この表示部11に
表示させた数値,記号またはコマンドに基づいて3つの
キー18a〜18cのうちの少なくとも一つのにより選
択された数値,記号またはコマンドを、入力情報として
取り扱う。つまり、本実施形態のICカード処理装置1
0は、項目〔F〕にて後述するごとく、保護データであ
るICカード20の状態を、ロック状態からアンロック
状態へ切り換えることが可能に構成されている。 第5の機能:ICカード20の暗証番号を変更する暗証
番号変更機能。この機能の詳細については、項目〔G〕
にて図22および図23を参照しながら説明する。
【0038】第6の機能:ICカード20のメモリ21
へ個人情報(氏名,個人番号,電話番号,口座番号等)
を書き込み、ICカード20のメモリ21における個人
情報を表示部11に表示するとともに、ICカード20
のメモリ21における個人情報を変更しうる個人情報書
込/表示/変更機能(メモ機能)。この機能の詳細につ
いては、項目〔H〕にて図24〜図26を参照しながら
説明する。
【0039】第7の機能:ICカード20をICカード
処理装置10に挿入している状態で、ICカード20の
未挿入時にICカード処理装置10の表示部11で時計
表示を行なうか否かを設定する時計表示設定機能。この
機能の詳細については、項目〔I〕にて図27および図
28を参照しながら説明する。
【0040】一方、カード挿入検出部19は、カード検
出スイッチ19a〔図5(a)および図5(b)参照〕
を用いて、ICカード処理装置10にICカード20が
挿入されているか否かを検出するものである。カード検
出スイッチ19aは、ICカード20の挿入に連動して
機械的に開閉動作するもので、図5(a)に示すよう
に、カード未挿入状態で開放されてオフ状態に保持され
る一方、図5(b)に示すように、カード挿入状態でI
Cカード20により機械的に閉駆動されてオン状態に保
持される。なお、本実施形態において、カード検出スイ
ッチ19aは、図4(a)〜図4(c)に示す電源供給
スイッチ31と兼用されている。
【0041】また、判定レジスタ25および時計表示設
定レジスタ26は、MPU12に付設されている。判定
レジスタ25は、MPU12により、ICカード20の
メモリ21からの読込を完了したデータについて読込情
報単位毎に読込済フラグをセットされるもので、この判
定レジスタ25は、ICカード20をICカード処理装
置10に挿入してから、表示部11で表示を行なうまで
の時間を短縮化するために用いられるもので、その詳細
については、項目〔J〕にて図29および図30を参照
しながら説明する。
【0042】時計表示設定レジスタ26は、前記項目
の時計表示設定機能により、ICカード処理装置10の
表示部11で時計表示を行なうように設定した場合にフ
ラグをセットされるもので、MPU12は、ICカード
20の未挿入時には、このレジスタ26におけるフラグ
設定状況を参照して、ICカード処理装置10の表示部
11で時計表示を行なうか否かを判断している。
【0043】リレー制御レジスタ27は、リレースイッ
チ32〔図4(a)参照〕や電源供給指示スイッチ33
〔図4(c)参照〕のオン/オフを設定するためのフラ
グをセットされるもので、ICカード20の未挿入時に
は、MPU12は、リレー制御レジスタ27におけるフ
ラグ設定を参照して、スイッチ32,33をオン/オフ
駆動している。このリレー制御レジスタ27におけるフ
ラグ設定により、項目〔K〕にて後述するカード未挿入
時の機能が実現されるほか、項目〔L〕にて後述する低
消費電力モードの設定が行なわれるようになっている。
【0044】また、図4(a)〜図4(c)に示すよう
に、電池(電源部)30は、ICカード処理装置10の
各部(MPU12,通信部16,表示部11)やICカ
ード20に対して電力を供給するもので、基本的には電
源供給スイッチ31を閉じることにより電池30からの
電力供給が行なわれるようになっている。
【0045】本実施形態において、電源供給スイッチ3
1は、前述した通り、カード検出スイッチ19aと兼用
されており、ICカード20をICカード処理装置10
に挿入するとこれに連動して機械的に閉状態(オン状
態)に切り換えられるようになっている。
【0046】なお、電源供給スイッチ31を、カード検
出スイッチ19aと別個のものとして構成し、ICカー
ド20の保持者等の手動操作によりするように構成して
もよい。また、電池30からICカード20への電力
は、通信部16に接続された端子部17と、ICカード
20側の端子部22とを介して行なわれる。
【0047】そして、図4(a)に示すように、MPU
12への電力供給系には、電源供給スイッチ31と並列
的にリレースイッチ32が設置されている。このリレー
スイッチ32は、前述したリレー制御レジスタ27にお
けるフラグ設定に応じてMPU12によりオン/オフ駆
動されるものである。従って、リレースイッチ32およ
びリレー制御レジスタ27を用いることで、プログラム
(ソフトウエア)にてカード未挿入時におけるMPU1
2への電力供給の有無を任意に設定できるようになって
いる。
【0048】また、図4(b)に示すように、通信部1
6への電力供給系には、電源供給スイッチ31のみが設
置されている。つまり、項目〔L〕でも後述するごと
く、カード未挿入時には、通信部16は通信を行なう必
要が一切ないので、通信部16への電源供給は停止され
るようになっている。
【0049】さらに、図4(c)に示すように、表示部
11への電力供給系には、表示部用電源供給指示スイッ
チ33が設置されている。電源供給指示スイッチ33
は、リレースイッチ32と同様、前述したリレー制御レ
ジスタ27におけるフラグ設定に応じてMPU12によ
りオン/オフ駆動されるものである。従って、電源供給
指示スイッチ33およびリレー制御レジスタ27を用い
ることで、プログラムにて表示部11への電力供給の有
無を任意に設定できるようになっている。
【0050】また、本実施形態のICカード処理装置1
0は、カード未挿入時に、表示部11を用いて独自の機
能、即ち、前述した時計表示機能(MPU12が時刻等
を表示部11に表示させる機能)のほか、MPU12
が、キー18a〜18cの押下に応じて、メモ情報をR
AM15(メモ情報記憶部)に格納するとともに、この
RAM15に格納されているメモ情報を表示部11に表
示させるメモ機能を有している。なお、ICカード処理
装置10のカード未挿入時の機能については、項目
〔K〕にて図31および図32を参照しながら説明す
る。
【0051】次に、上述のごとく構成された本実施形態
のICカード処理装置10の動作について、図7〜図3
3を参照しながら説明する。 〔B〕機能選択・表示手順の説明 図7に示すフローチャート(ステップS1〜S16)を
参照しながら、本実施形態のICカード処理装置10に
おける機能選択・表示手順、即ちセレクトキー18aの
機能について説明する。
【0052】図7に示すように、ICカード処理装置1
0にICカード20が挿入されると(ステップS1)、
MPU12は、まず、通信部16を用い、端子部17,
22を介してICカード20のメモリ21から各種デー
タを読み込んで情報を取得する(ステップS2)。
【0053】ICカード20から情報が取得されると、
MPU12は、数値(残高)情報表示機能(第1の機
能)を実行し、この数値(残高)情報表示機能の初期表
示(初期画面の表示)を表示部11で行ない(ステップ
S3)、その初期表示状態でセレクトキー18aが押下
されると(ステップS4のYESルート)、入取引履歴
表示機能(第2の機能)を実行し、この入取引履歴表示
機能の初期表示を表示部11で行なう(ステップS
5)。
【0054】以下同様に、第2の機能の初期表示状態で
セレクトキー18aが押下されると(ステップS6のY
ESルート)、出取引履歴表示機能(第3の機能)を実
行し、この出取引履歴表示機能の初期表示を表示部11
で行ない(ステップS7)、その初期表示状態でセレク
トキー18aが押下されると(ステップS8のYESル
ート)、カード状態表示/変更機能(第4の機能)を実
行し、このカード状態表示/変更機能の初期表示を表示
部11で行なう(ステップS9)。
【0055】そして、第4の機能の初期表示状態でセレ
クトキー18aが押下されると(ステップS10のYE
Sルート)、暗証番号変更機能(第5の機能)を実行
し、この暗証番号変更機能の初期表示を表示部11で行
ない(ステップS11)、その初期表示状態でセレクト
キー18aが押下されると(ステップS12のYESル
ート)、個人情報書込/表示/変更機能(第6の機能)
を実行し、この個人情報書込/表示/変更機能の初期表
示を表示部11で行なう(ステップS13)。
【0056】さらに、第6の機能の初期表示状態でセレ
クトキー18aが押下されると(ステップS14のYE
Sルート)、時計表示設定機能(第7の機能)を実行
し、この時計表示設定機能の初期表示を表示部11で行
ない(ステップS15)、その初期表示状態でセレクト
キー18aが押下されると(ステップS16のYESル
ート)、ステップS1に戻り、第1の機能である数値
(残高)情報表示機能の初期表示を表示部11で行な
う。
【0057】このように、セレクトキー18aの押下に
より、複数機能の初期表示が表示部11で順次切り換え
られながら、サイクリックに行なわれ、複数機能のうち
の任意の機能を選択することができる。なお、セレクト
キー18aは、第1〜第7の機能をそれぞれ実行中でそ
の機能を終了する前に押下された場合、取消キーと同様
の機能を果たす。つまり、選択された機能の実行中にセ
レクタキー18aが押下されると、MPU12は、実行
中の処理を取り消し、現在実行中の機能の初期表示を表
示部11で行なうか、もしくは、次の機能を選択してそ
の機能の初期表示を表示部11で行なう。
【0058】〔C〕数値(残高)情報表示機能の説明 図8に示すフローチャート(ステップS21〜S2
7),図9(a),図9(b),図10(a)および図
10(b)を参照しながら、本実施形態のICカード処
理装置10における数値(残高)情報表示機能(第1の
機能)について説明する。
【0059】本実施形態の第1の機能である数値(残
高)情報表示機能(ステップS3)では、図7のステッ
プS2でICカード20から取得した情報に、数値情報
(残高情報)が有る場合(ステップS21のYESルー
ト)、その数値情報の中の第1の情報、即ち第1の残高
情報を初期表示として表示部11に表示する(ステップ
S22)。数値情報が存在しない場合(ステップS21
のNOルート)、次の機能である入取引履歴表示機能
(ステップS5)へ移行する。なお、図7では、ステッ
プS21による数値情報の有無を判断する処理の図示は
省略されている。
【0060】ICカード20のメモリ21内に、数値情
報として、例えば図9(a)に示すように複数の電子マ
ネー情報(通貨情報)が格納されている場合には、第1
ブロック(デフォルトポケットNo.00)の残高を表示部1
1に表示する。図9(a)に示す例では、3種類の通
貨、米ドル(US$),日本円(JP¥),英ポンド
(GBP)について、100,50000,1000の
残高情報がそれぞれポケットNo.00,No.01,No.02 に格納
されており、表示部11では、図9(b)に示すごと
く、“US$ 100”が数値(残高)情報表示機能の初期表
示(第1の表示)として表示される。
【0061】このような初期表示中に、セレクトキー1
8aが押下されると〔ステップS23(S4)の“セレ
クト”ルート〕、図7でも前述した通り、次の機能であ
る入取引履歴表示機能(ステップS5)へ移行する。初
期表示中に、シフトキー18bが押下され(ステップS
23の“シフト”ルート)、次の残高情報(第2ブロッ
ク以降の情報)が有れば(ステップS24のYESルー
ト)、第2ブロック(ポケットNo.01)以降の残高情報を
表示し(ステップS25)、その表示中にエンタキー1
8cが押下されなければ(ステップS26のNOルー
ト)、ステップS23へ戻って同様の処理が繰り返され
る。
【0062】そして、最後の残高情報が表示されると
(ステップS24のNOルート)、再びステップS22
に戻り最初の残高情報の表示が行なわれる。また、各残
高情報の表示中に、セレクトキー18aが押下されると
〔ステップS23(S4)の“セレクト”ルート〕、直
ちに入取引履歴表示機能(ステップS5)へ移行する。
【0063】従って、図9(a)に示すような残高情報
がICカード20のメモリ21に格納されている場合、
図9(b)に示すように、第1の表示“US$ 100”か
ら、シフトキー18bを押下される度に、順次、第2の
表示“JP\ 50,000”,第3の表示“GBP 1,000”が表示
され、シフトキー18bを3回押下すると、再び第1の
表示“US$ 100”に戻る。
【0064】このように、数値(残高)情報表示機能で
は、シフトキー18bを押下することにより、表示部1
1での表示内容を変更し、複数の残高情報を、順次かつ
サイクリックに表示することができる。一方、第1の残
高情報(“US$ 100”)以外の残高情報を表示部11に
表示している状態で、エンタキー18cが押下されると
(ステップS26のYESルート)、その時、表示中の
残高情報が、新たな第1の残高情報としてICカード2
0のメモリ21に登録され、第1ブロック(ポケットN
o.00)に格納される(ステップS27)。
【0065】例えば図9(b)に示す第2の表示“JP\
50,000”を行なっている際に、エンタキー18cが押下
されると、MPU12からICカード20に対してコマ
ンドが発行され、図10(a)に示すように、第2ブロ
ック(ポケットNo.01)の“JP\ 50,000”がポケットNo.0
0 に格納されるとともに、“GBP 1,000”および“US$
100”がそれぞれポケットNo.01 およびポケットNo.02
に格納される。従って、これ以降、図10(b)に示す
ように、第1の表示としては、“JP\ 50,000”が表示さ
れ、シフトキー18bの押下毎に、“GBP 1,000”,
“US$ 100”が順次表示されることになる。
【0066】このように、数値(残高)情報表示機能の
実行中にエンタキー18cを押下することにより、数値
(残高)情報表示機能を選択した際の第1の表示(初期
表示)を、ICカード20の保持者等の望むものに設定
することが可能になる。なお、本実施形態では、数値情
報が3種類の通貨の残高である場合について説明してい
るが、本発明は、これに限定されるものではなく、数値
情報は商店街で使用するポイント等であってもよいし、
ポケットの数はいくつであってもよい。
【0067】〔D〕入取引履歴表示機能の説明 図11に示すフローチャート(ステップS31〜S3
5)および図12〜図14を参照しながら、本実施形態
のICカード処理装置10における入取引履歴表示機能
(第2の機能)について説明する。本実施形態の第2の
機能である入取引履歴表示機能(ステップS5)では、
ステップS23(S4)でセレクトキー18aを押下し
た時に表示部11に表示されていた残高情報についての
入金ログ情報(取引履歴)が、図7のステップS2でI
Cカード20から取得した情報に含まれている場合(ス
テップS31のYESルート)、その入金ログ情報の中
の第1の情報、即ち第1の入金取引情報を初期表示とし
て表示部11に表示する(ステップS32)。入金ログ
情報が存在しない場合(ステップS31のNOルー
ト)、次の機能である出取引履歴表示機能(ステップS
7)へ移行する。なお、図7では、ステップS31によ
る入金ログ情報の有無を判断する処理の図示は省略され
ている。
【0068】ICカード20のメモリ21内に、入金ロ
グ情報として、例えば図12(a)に示すように複数の
電子マネー(通貨)の入金ログが格納されている場合に
は、入取引履歴表示機能の選択時に表示部11に表示さ
れていた通貨についての、最初の入金ログを、初期表示
として表示部11に表示する。
【0069】例えば図9(b)における第2の表示“JP
\ 50,000”を行なっている際にセレクトキー18aが押
下されると、日本円についての最初の入金ログ、ここで
はログファイルの最初のレコード(No.00)におけるログ
情報が、図12(b)に示すように、表示部11に表示
される。つまり、表示部11には、取引種別が入金取引
であることを示す“CR”(Credit Record)と、履歴番号
“1”と、入金金額(取引価値)“ 500”とが入取引履
歴表示機能の初期表示(第2の表示)として表示され
る。そして、このような取引種別,履歴番号および入金
金額と、その取引日時“AM10 97-02-10”とが一定時間
間隔で交互に表示部11に表示される。
【0070】このような初期表示中に、セレクトキー1
8aが押下されると〔ステップS33(S6)の“セレ
クト”ルート〕、図7でも前述した通り、次の機能であ
る出取引履歴表示機能(ステップS7)へ移行する。初
期表示中に、シフトキー18bが押下され(ステップS
33の“シフト”ルート)、次の入金ログ情報が有れば
(ステップS34のYESルート)、次の入金ログ情報
を表示した後(ステップS35)、ステップS33へ戻
って同様の処理が繰り返される。
【0071】そして、最後の入金ログ情報が表示される
と(ステップS34のNOルート)、再び、ステップS
32に戻って最初の入金ログ情報の表示が行なわれる。
また、各入金ログ情報の表示中に、セレクトキー18a
が押下されると〔ステップS33(S6)の“セレク
ト”ルート〕、直ちに出取引履歴表示機能(ステップS
7)へ移行する。
【0072】従って、図12(a)に示すような入金ロ
グ情報がICカード20のメモリ21に格納されている
場合、図12(b)に示すように、“CR 1 500”と
“AM1097-02-10”とを交互に表示する第1の表示状態か
ら、シフトキー18bが押下される度に、順次、“CR 2
200”と“ --------”とを交互に表示する第2
の表示状態、“CR 3 800”と“PM03 97-01-10”とを
交互に表示する第3の表示状態に切り換えられ、シフト
キー18bを3回押下すると、再び第1の表示状態に戻
る。
【0073】なお、取引日時が記録されていない場合
〔図12(a)中で“00.00.00.00 ”〕には、表示部1
1で、取引日時は、図12(b)に示すように、“----
----”として表示されている。また、図12(b)に示
すように、2以上の入金ログ情報を順次切り換えて表示
する場合、その入金ログ情報は、最新(または最古)の
ものから時系列順に表示部11に表示される。
【0074】このように、入取引履歴表示機能では、シ
フトキー18bを押下することにより、表示部11での
表示内容を変更し、複数の入金ログ情報を、順次かつサ
イクリックに表示することができる。また、取引日時を
表示する際には、表示する内容(ここでは通貨の種別)
に応じてその取引日時の配列,表示内容を変更する。
【0075】例えば、アメリカでは、年月日の記載順は
日−月−年が一般的であるので、数値(残高)情報表示
機能で米ドルの残高表示中にセレクトキー18aを押下
して入取引履歴表示機能を選択した場合(米ドルの残高
についての入金ログ情報の表示を行なう場合)、取引日
時の表示順序を、図13に示すように切り換えて表示部
11での表示を行なう。
【0076】日本では、年月日の記載順は年−月−日が
一般的であるので、日本円の残高についての入金ログ情
報の表示を行なう場合には、図12(b)に示した通り
の年月日表示が行なわれている。このようにして、米ド
ルを主な通貨として利用する人に対してはアメリカ式の
年月日表示が行なわれ、日本円を主な通貨として利用す
る人に対しては日本式の年月日表示が行なわれることに
なり、ICカード20の保持者に応じた最適な年月日表
示を実現できる。
【0077】さらに、例えば図14に示すように、n個
の入金ログ情報が有り、シフトキー18bの押下により
n番目(最後)の入金ログ情報を表示部11に表示させ
た後に、入金ログ情報を全て表示した旨を伝える最終履
歴表示情報“END ”を表示部11に表示する。これによ
り、全ての入金ログ情報を表示したことを、情報参照者
に対して明確に伝えることができる。
【0078】〔E〕出取引履歴表示機能の説明 図15に示すフローチャート(ステップS41〜S4
5)および図16を参照しながら、本実施形態のICカ
ード処理装置10における出取引履歴表示機能(第3の
機能)について説明する。
【0079】本実施形態の第3の機能である出取引履歴
表示機能(ステップS7)も、以下に説明する通り、前
述した入取引履歴表示機能とほぼ同様に行なわれる。異
なる点は、図16に示すように、表示部11で表示され
る取引種別が、出金取引であることを示す“DR”(Debit
Record)になることである。
【0080】出取引履歴表示機能でも、ステップS23
(S4)でセレクトキー18aを押下した時に表示部1
1に表示されていた残高情報についての出金ログ情報
(取引履歴)が、図7のステップS2でICカード20
から取得した情報に含まれている場合(ステップS41
のYESルート)、その出金ログ情報の中の第1の情
報、即ち第1の出金取引情報を初期表示として表示部1
1に表示する(ステップS42)。
【0081】このとき、出金取引情報としては、図16
に示すように、取引種別(DR) ,履歴番号および出金金
額とその取引日時とが一定時間間隔で交互に表示部11
に表示される。出金ログ情報が存在しない場合(ステッ
プS41のNOルート)、次の機能であるカード状態表
示/変更機能(ステップS9)へ移行する。なお、図7
では、ステップS41による出金ログ情報の有無を判断
する処理の図示は省略されている。
【0082】ICカード20のメモリ21内に、出金ロ
グ情報として、複数の電子マネー(通貨)の出金ログが
格納されている場合には、入取引履歴表示機能の選択時
に表示部11に表示されていた通貨についての、最初の
出金ログを、初期表示として表示部11に表示する。初
期表示中に、セレクトキー18aが押下されると〔ステ
ップS43(S8)の“セレクト”ルート〕、図7でも
前述した通り、次の機能であるカード状態表示/変更機
能(ステップS9)へ移行する。
【0083】一方、初期表示中に、シフトキー18bが
押下され(ステップS43の“シフト”ルート)、次の
出金ログ情報が有れば(ステップS44のYESルー
ト)、次の出金ログ情報が順次表示され(ステップS4
5)、以降、ステップS43へ戻って同様の処理が繰り
返される。
【0084】そして、最後の出金ログ情報が表示される
と(ステップS44のNOルート)、再び、ステップS
42に戻って最初の出金ログ情報の表示が行なわれる。
また、各出金ログ情報の表示中に、セレクトキー18a
が押下されると〔ステップS43(S8)の“セレク
ト”ルート〕、直ちにカード状態表示/変更機能(ステ
ップS9)へ移行する。
【0085】従って、例えば図14に示すように、n個
の出金ログ情報が有る場合、シフトキー18bが押下さ
れる度に、順次、取引種別(DR) ,履歴番号および出金
金額とその取引日時との交互表示が切り換えられ、n番
目(最後)の出金ログ情報を表示部11に表示させた後
には、出金ログ情報を全て表示した旨を伝える最終履歴
表示情報“END ”を表示部11に表示した後、再び第1
の表示状態に戻る。
【0086】なお、入取引履歴表示機能の場合と同様、
取引日時が記録されていない場合には、表示部11で、
取引日時は、図12(b)に示すように、“--------”
として表示される。また、2以上の出金ログ情報を順次
切り換えて表示する場合、その出金ログ情報は、最新
(または最古)のものから時系列順に表示部11に表示
される。
【0087】このように、出取引履歴表示機能でも、シ
フトキー18bを押下することにより、表示部11での
表示内容を変更し、複数の出金ログ情報を、順次かつサ
イクリックに表示することができる。また、入取引履歴
表示機能と同様、取引日時を表示する際には、表示する
内容(種ここでは通貨の種別)に応じてその取引日時の
配列,表示内容を変更することにより、ICカード20
の保持者に応じた最適な年月日表示を実現できる。
【0088】〔F〕カード状態表示/変更機能の説明 図17に示すフローチャート(ステップS51〜S6
1),図18に示すフローチャート(ステップS62〜
S72)および図19〜図21を参照しながら、本実施
形態のICカード処理装置10におけるカード状態表示
/変更機能(第4の機能)について説明する。
【0089】本実施形態の第4の機能であるカード状態
表示/変更機能(ステップS9)では、現在のカード状
態が、初期表示として表示部11に表示される(ステッ
プS51)。カード状態は、ICカード20内からカー
ドステータスを読み込むことにより確認される。カード
状態の種類としては、ロック,アンロックおよびロック
アウトの3種類があり、それぞれの状態の表示部11で
の表示例を図19(a)〜図19(c)に示す。
【0090】ここで、ロック状態は、現在、ICカード
20を使用することができないが、暗証番号の入力/照
合によりアンロック状態(使用可能状態)に変更できる
状態であり、カード状態がロック状態である場合には、
例えば図19(a)に示すように、“LOCK”が表示部1
1に表示される。アンロック状態は、ICカード20を
使用できる状態であり、カード状態がアンロック状態で
ある場合には、例えば図19(b)に示すように、“UN
LK”が表示部11に表示される。
【0091】ロックアウト状態は、暗証番号の入力ミス
や不正使用等によりICカード20の使用が不可能にな
った状態であり、この状態の変更/解除は、特権者以外
行なうことができない。カード状態がロックアウト状態
である場合には、例えば図19(c)に示すように、
“LOUT”が表示部11に表示される。
【0092】そして、カード状態がロックアウト状態で
ある場合(ステップS52のLOUTルート)、そのI
Cカード20に対する処理は強制的に終了される(ステ
ップS53)。つまり、ロックアウト状態のICカード
20についてはメモリ21から各種情報を取得すること
ができないので、図7のステップS1から図17のステ
ップS51へ移行し、そのICカード20がロックアウ
ト状態である旨“LOUT”が表示部11に表示された後、
MPU12は処理を終了することになる。
【0093】一方、カード状態がロック状態で(ステッ
プS52のLOCKルート)、“LOCK”の表示中にセレ
クトキー18aが押下されると〔ステップS54(S1
0)の“セレクト”ルート〕、図7でも前述した通り、
次の機能である暗証番号変更機能(ステップS11)へ
移行する。
【0094】また、例えば図20に示すように、“LOC
K”の表示中にエンタキー18cが押下されると(ステ
ップS54の“エンタ”ルート)、ICカード20の状
態をロック状態からアンロック状態に変更するための処
理(ステップS55〜S57)へ移行する。ICカード
20の状態をロック状態からアンロック状態に変更する
ためには、カード内に記憶されているカード固有の暗証
番号を入力し照合を行なう必要があり、本実施形態で
は、その暗証番号の入力を、以下のように、2種類のキ
ー、シフトキー18bとエンタキー18cとの押下操作
によって実現している。
【0095】“LOCK”の表示中にエンタキー18cが押
下されて暗証番号入力モード(ステップS55;図18
のステップS62〜S72)へ移行すると、まず、表示
部11において1桁目のデフォルト値をブリンク(点
滅)表示する(ステップS62)。この状態でシフトキ
ー18bが押下されると(ステップS63の“シフト”
ルート)、シフトキー18bの押下に応じて1桁目の数
値が変更されてブリンク表示される(ステップS6
4)。
【0096】そして、エンタキー18cが押下されると
(ステップS63の“エンタ”ルート)、エンタキー1
8cの押下時の数値を、ブリンクさせずに表示する(ス
テップS65)。この状態で、シフトキー18bが押下
されると(ステップS66の“シフト”ルート)、その
数値表示は、再度、ブリンク表示となり(ステップS6
7)、シフトキー18bの押下による数値変更が可能な
状態に戻る。これに対して、ステップS65でブリンク
を停止させた後に、再度、エンタキー18cが押下され
ると(ステップS66の“エンタ”ルート)、1桁目の
数値が確定する(ステップS68)。
【0097】この後、シフトキー18bが押下されれば
(ステップS69の“シフト”ルート)、次桁のデフォ
ルト値をブリンク表示し(ステップS70)、ステップ
S63へ戻る。ステップS63〜S70の処理は、最終
桁の数値を確定するまで繰り返し実行される。そして、
最終桁の数値が確定し、エンタキー18cが押下される
と(ステップS69の“エンタ”ルート)、暗証番号が
確定する(暗証番号の入力完了;ステップS71)。
【0098】なお、図17に示すように、暗証番号入力
モード(ステップS55)の実行中に暗証番号入力の取
消を行なう場合には、セレクトキー18aを押下するこ
とにより(ステップS55′のYESルート)、いつで
も、本機能の初期表示状態(カード状態表示;ステップ
S51)に戻ることができる。
【0099】上述のようにして暗証番号入力モードで暗
証番号が確定すると、その暗証番号とともにロック解除
依頼をICカード20へ送信した後(ステップS5
6)、ICカード20のカード状態を再度読み込むか、
もしくは、ICカード20からのカード状態を含む応答
(照合結果)を受信するかしてから(ステップS5
7)、ステップS51に戻り、カード状態の表示を行な
う。
【0100】このとき、暗証番号が正しければアンロッ
ク状態への変更が行なわれ、表示部11でのカード状態
の表示は“UNLK”になる一方、暗証番号が間違っていれ
ばアンロック状態への変更は行なわれず、表示部11で
のカード状態の表示は“LOCK”のままか“LOUT”とな
る。
【0101】ここで、図20により、ロック状態からア
ンロック状態への変更手順とその時の表示状態とを具体
的に説明すると、この図20に示すように、“LOCK”の
表示中にエンタキー18cが押下されて暗証番号入力モ
ードへ移行すると、表示部11に、“ PC=”を表示する
と同時に、1桁目でデフォルト値“1”をブリンク表示
する。そして、シフトキー18bの押下により1桁目の
数値を1ずつインクリメントし(1→2→…→9→0→
…)、確定時にエンタキー18cを押下すると、ブリン
クを停止させる。
【0102】例えば、1桁目で“5”をブリンクさせず
に表示した状態で、エンタキー18cを押下すると、1
桁目の数値は“5”に確定し、1桁目は“−”によりマ
スク表示される。1桁目で“5”をブリンクさせずに表
示した状態で、シフトキー18bを押下すると、再び
“5”はブリンク表示され、シフトキー18bによる数
値変更が可能な状態になる。
【0103】同様にして、2桁目以降、最終桁(図20
では5桁)までの数値を入力し、暗証番号の入力を完了
した時には、エンタキー18cが押下される。暗証番号
が正しければ、ICカード20はロック状態からアンロ
ック状態へ変更され、表示部11でのカード状態表示は
“LOCK”から“UNLK”に切り換わる。
【0104】さて、現在のカード状態がアンロック状態
で(ステップS52のUNLKルート)、“UNLK”の表
示中にセレクトキー18aが押下されると〔ステップS
58(S10)の“セレクト”ルート〕、図7でも前述
した通り、次の機能である暗証番号変更機能(ステップ
S11)へ移行する。
【0105】また、例えば図21に示すように、“UNL
K”の表示中にエンタキー18cが押下されると(ステ
ップS58の“エンタ”ルート)、ICカード20の状
態をアンロック状態からロック状態に変更するための処
理(ステップS59〜S61)へ移行する。
【0106】ICカード20の状態をアンロック状態か
らロック状態に変更する際には、暗証番号の入力/照合
は不要で、まず、ロック状態へ遷移するか否かを確認す
る旨の表示“ LK?”を行ない、この表示に応じエンタキ
ー18cが押下されると(ステップS60の“エンタ”
ルート)、ICカード20をロック状態へ遷移させた後
(ステップS61)、ステップS51に戻る。このと
き、表示部11でのカード状態表示は“UNLK”から“LO
CK”に切り換わる。
【0107】確認表示“ LK?”に対してシフトキー18
bもしくはセレクトキー18aが押下されると(ステッ
プS60の“シフト”ルート)、ICカード20の状態
をアンロック状態からロック状態に変更するための処理
は取り消され、本機能の初期表示状態(カード状態表
示;ステップS51)へ戻る。
【0108】上述のように、本実施形態のICカード処
理装置10によれば、3種類のキー18a〜18cを用
いて、暗証番号入力を行ないながら、ICカード20の
状態変更を行なうことができる。つまり、通常、ICカ
ード20のメモリ21において、外部のアクセスから保
護されている保護データとして格納されているICカー
ド20の状態を、前述のごとく3つのキー18a〜18
cを操作することにより、ICカード20の状態を表示
部11に表示させ、さらには、その状態を、ロックから
アンロックへと変更することが可能になり、ICカード
20の保持者に対する利便性が大幅に向上する。
【0109】〔G〕暗証番号変更機能の説明 図22に示すフローチャート(ステップS81〜S8
9)および図23を参照しながら、本実施形態のICカ
ード処理装置10における暗証番号変更機能(第5の機
能)について説明する。本実施形態では、図18にて説
明した暗証番号入力モードを用いることにより、以下の
ようにして、ICカード20に登録されている暗証番号
を変更することができる。
【0110】本実施形態の第5の機能である暗証番号変
更機能(ステップS11)では、例えば図23に示すよ
うに、初期表示として“PC”が表示部11に表示される
(ステップS81)。このような初期表示中に、セレク
トキー18aが押下されると〔ステップS82(S1
2)の“セレクト”ルート〕、図7でも前述した通り、
次の機能である個人情報書込/表示/変更機能(ステッ
プS13)へ移行する。
【0111】また、初期表示中にエンタキー18cが押
下されると(ステップS82の“エンタ”ルート)、現
在の暗証番号を入力する(ステップS83;現暗証番号
入力モード)。この現暗証番号入力モードでは、図23
に示すように、表示部11に“ OLD”が表示される。ス
テップS83での現暗証番号の入力は、図18にて前述
した暗証番号入力モードと同様の手順で行なわれる。ま
た、現暗証番号入力中に暗証番号入力の取消を行なう場
合には、セレクトキー18aを押下することにより(ス
テップS83′のYESルート)、いつでも、本機能の
初期表示状態(“PC”表示;ステップS81)に戻るこ
とができる。
【0112】現暗証番号の入力後、新たな暗証番号を入
力する新暗証番号入力モードへ移行する〔ステップS8
4;新暗証番号入力モード(1回目)〕。この新暗証番
号入力モード(1回目)では、図23に示すように、表
示部11に“NEW1”が表示される。ステップS84での
新暗証番号の入力も、図18にて前述した暗証番号入力
モードと同様の手順で行なわれる。また、新暗証番号入
力中に暗証番号入力の取消を行なう場合には、セレクト
キー18aを押下することにより(ステップS84′の
YESルート)、いつでも、本機能の初期表示状態
(“PC”表示;ステップS81)に戻ることができる。
【0113】新たな暗証番号を1回入力してから、本実
施形態では、確認のために、ステップS84で入力した
新たな暗証番号をもう一度入力する〔ステップS85;
新暗証番号入力モード(2回目)〕。この新暗証番号入
力モード(2回目)では、図23に示すように、表示部
11に“NEW2”が表示される。ステップS85での新暗
証番号の入力も、図18にて前述した暗証番号入力モー
ドと同様の手順で行なわれる。また、新暗証番号の再入
力中に暗証番号入力の取消を行なう場合には、セレクト
キー18aを押下することにより(ステップS85′の
YESルート)、いつでも、本機能の初期表示状態
(“PC”表示;ステップS81)に戻ることができる。
【0114】以上のようにして、現暗証番号を入力する
とともに新暗証番号を2回入力した後、エンタキー18
cの押下により、現暗証番号と2回入力した新暗証番号
とが暗証番号変更依頼とともにICカード20へ送信さ
れ(ステップS86)、現暗証番号の照合/確認および
新暗証番号の確認/登録がICカード20で行なわれ
る。
【0115】MPU12は、ICカード20からの応答
を待ち、その応答が有ると(ステップS87のYESル
ート)、暗証番号の変更結果を表示部11に表示する
(ステップS88)。ICカード20において暗証番号
の変更が行なわれた場合には、図23に示すように、
“OK”が表示され、暗証番号の変更を行なった操作者
(ICカード20の保持者等)がこれを確認して、セレ
クトキー18aを押下すると(ステップS89のYES
ルート)、本機能の初期表示状態(“PC”表示;ステッ
プS81)に戻る。
【0116】上述のようにし、本実施形態のICカード
処理装置10によれば、3種類のキー18a〜18cを
用いて、暗証番号入力を行ないながら、ICカード20
の暗証番号の変更を行なうことができる。 〔H〕個人情報書込/表示/変更機能(メモ機能)の説
明 図24に示すフローチャート(ステップS91〜S10
1),図25および図26を参照しながら、本実施形態
のICカード処理装置10における個人情報書込/表示
/変更機能(第6の機能;メモ機能)について説明す
る。
【0117】本実施形態の第6の機能である個人情報書
込/表示/変更機能(ステップS13)では、例えば図
25や図26に示すように、初期表示として、第1メモ
(“MEM1”;個人情報)が表示部11に表示される(ス
テップS91)。このとき、第1メモに対して未だ何ら
書込が行なわれていない時には、デフォルト値が表示さ
れる。
【0118】このような初期表示中に、セレクトキー1
8aが押下されると〔ステップS92(S14)の“セ
レクト”ルート〕、図7でも前述した通り、次の機能で
ある時計表示設定機能(ステップS15)へ移行する。
また、初期表示中にシフトキー18bが押下され(ステ
ップS82の“シフト”ルート)、次のメモが有れば
(ステップS93のYESルート)、次のメモが表示さ
れ(ステップS94)、ステップS92へ戻って、同様
の処理が繰り返される。なお、第2以降のメモについて
も、未だ何ら書込が行なわれていない時には、デフォル
ト値が表示される。
【0119】最後のメモが表示されると(ステップS9
3のNOルート)、再び、ステップS91に戻って第1
メモの表示が行なわれる。また、各メモの表示中に、セ
レクトキー18aが押下されると〔ステップS92(S
14)の“セレクト”ルート〕、直ちに時計表示設定機
能(ステップS15)へ移行する。
【0120】従って、例えば図25に示すように、n個
のメモ(“MEM1”〜“MEMn”;個人情報)が有る場合、
シフトキー18bが押下される度に、順次、メモの表示
が切り換えられ、n番目(最後)のメモを表示部11に
表示させた後には、再び第1メモの表示状態に戻る。
【0121】このように、個人情報書込/表示/変更機
能では、シフトキー18bを押下することにより、表示
部11での表示内容を変更し、複数の個人情報(メモ)
を、順次かつサイクリックに表示することができる。一
方、メモ(個人情報)の表示中にエンタキー18cを押
下すると(ステップS92の“エンタ”ルート)、その
メモに対する個人情報の書込/変更モードとなり、表示
部11において、そのメモの先頭桁の値がブリンク表示
される(ステップS95)。この状態でシフトキー18
bが押下されると(ステップS96の“シフト”ルー
ト)、シフトキー18bの押下に応じて先頭桁の数値が
変更されてブリンク表示される(ステップS97)。
【0122】そして、エンタキー18cが押下されると
(ステップS96の“エンタ”ルート)、エンタキー1
8cの押下時の数値が先頭桁の値として確定する(ステ
ップS98)。この後、シフトキー18bが押下されれ
ば(ステップS99の“シフト”ルート)、次桁の値が
ブリンク表示され(ステップS100)、ステップS9
6へ戻る。ステップS96〜S100の処理は、個人情
報の書込もしくは変更を完了するまで繰り返し実行され
る。
【0123】個人情報の書込もしくは変更を完了し、ス
テップS99でエンタキー18cが押下されると、メモ
として書き込む個人情報が確定し、そのメモを表示して
(ステップS101)、ステップS92に戻る。上述の
ごとく確定されたメモ(氏名,個人番号,電話番号,口
座番号等の個人情報)は、ICカード20のメモリ21
内のユーザエリアに書き込まれる。
【0124】ここで、図26により、第3メモ(“MEM
3”)に対する個人情報変更手順(個人情報書込手順)
およびその時の表示状態を具体的に説明すると、この図
26に示すように、第1メモを表示する初期表示状態か
らシフトキー18bを2回押下して第3メモを表示して
から、エンタキー18cを押下する。これにより、第3
メモに対する個人情報の書込/変更モードとなり、表示
部11において、そのメモの先頭桁の値(X)がブリン
ク表示される。
【0125】この状態で、シフトキー18bの押下によ
りブリンク表示中の桁の数値が1ずつインクリメントさ
れる(9の次は0)。数値を設定する時にはエンタキー
18cを押下する。そして、シフトキー18bの押下に
より2桁目の値がブリンク表示され、以降、同様の操作
により書込/変更が行なわれる。最終的には、エンタキ
ー18cを2回連続して押下することにより、書込/変
更したメモが確定し、ICカード20のメモリ21へ登
録される。
【0126】なお、最終桁の入力完了後にシフトキー1
8bを押下すると(ステップS99の“シフト”ルー
ト)、再び先頭桁の値がブリンク表示される(ステップ
S100)。また、ブリンク表示中にセレクトキー18
aを押下した場合には、そのブリンク表示中の桁の書込
/変更を中止し、元のメモの状態に戻す。さらに、ある
桁のみ変更する場合には、エンタキー18cの押下によ
り、ブリンク表示される桁(変更対象桁)を所望の桁へ
移動させることもできる。
【0127】上述のように、本実施形態のICカード処
理装置10によれば、3種類のキー18a〜18cを用
いて、個人情報をメモとしてICカード20のメモリ2
1に登録することができるほか、そのメモを表示したり
変更したりすることができる。
【0128】〔I〕時計表示設定機能の説明 図27に示すフローチャート(ステップS111〜S1
17)および図28を参照しながら、本実施形態のIC
カード処理装置10における時計表示設定機能(第7の
機能)を説明するためのフローチャートである。
【0129】本実施形態の第7の機能である時計表示設
定機能(ステップS15)は、前述した通り、ICカー
ド20をICカード処理装置10に挿入している状態
で、ICカード20の未挿入時にICカード処理装置1
0の表示部11で時計表示を行なうか否かを設定するた
めの機能であり、この時計表示設定機能の選択時には、
初期表示として、現在の時計表示設定状態(例えば、
“Pon ”:時計表示有効,“Poff”:時計表示無効)が
表示部11に表示される(ステップS111)。
【0130】このような初期表示中に、セレクトキー1
8aが押下されると〔ステップS112(S16)の
“セレクト”ルート〕、図7でも前述した通り、再び、
第1の機能である数値(残高)情報表示機能(ステップ
S3)へ戻る。また、初期表示中にエンタキー18cが
押下されると(ステップS112の“エンタ”ルー
ト)、設定変更モードとなり、現在の設定状態をブリン
ク表示し(ステップS113)、この状態でシフトキー
18bが押下されれば(ステップS114のYESルー
ト)、オンであればオフへの変更が、オフであればオン
への変更が行なわれる(ステップS115)。
【0131】そして、エンタキー18cを押下すること
により(ステップS116のYESルート)、設定状態
が確定し、ブリンクさせることなく時計表示設定状態
(“Pon ”もしくは“Poff”)が表示され(ステップS
117)、ステップS112に戻る。変更設定された時
計表示設定状態は、MPU12に付設された時計表示設
定レジスタ26に登録される。このレジスタ26には、
時計表示有効設定の場合にフラグがセットされる。
【0132】ここで、図28により、時計表示設定状態
を有効から無効へ変更する場合の手順およびその時の表
示状態を具体的に説明すると、この図28に示すよう
に、現在の設定状態“Pon ”を表示する初期表示中に、
エンタキー18cを押下することで、“on”がブリンク
表示され、この後、シフトキー18bを押下することに
より、“on”が“off ”に変更される。そして、エンタ
キー18cを押下することにより、ブリンクを停止した
状態で“Poff”が表示され、カード未挿入時の時計機能
停止(低消費電力モード)が確定する。上述のように、
本実施形態のICカード処理装置10によれば、3種類
のキー18a〜18cを用いて、時計表示設定状態の変
更を行なうことができる。
【0133】〔J〕表示時間短縮化手法の説明 ところで、本実施形態のICカード処理装置10では、
ICカード20の挿入時に第1の情報(本実施形態では
デフォルトポケットの第1の残高情報)をより早く表示
部11に表示するために、ICカード処理装置10にI
Cカード20を挿入されると、MPU12が、ICカー
ド20のメモリ21のデータの読込を開始し、デフォル
トポケットの第1の残高情報の読込を完了すると同時に
その第1の残高情報を表示部11に表示させるように制
御し、その表示後も継続して以降のデータの読込を行な
い、読込完了後に他の機能を順次有効にしている。
【0134】そして、本実施形態では、図29(a)〜
図29(c)に示すような判定レジスタ25をMPU1
2に付設することにより、機能選択時における各キー1
8a〜18cの押下操作が有効になるタイミングを、M
PU12で容易に判定できるようになっている。つま
り、判定レジスタ25は、前述した通り、MPU12に
より、ICカード20のメモリ21からの読込を完了し
たデータについて読込情報単位毎に読込済フラグをセッ
トされるものである。
【0135】具体的には図29(a)に示すごとく、本
実施形態の判定レジスタ25は、残高情報を格納するポ
ケットNo.00 〜llのそれぞれについて読込済フラグを設
定できるように、入ログ情報を格納するレコードNo.00
〜mmのそれぞれについて読込済フラグを設定できるよう
に、出ログ情報を格納するレコードNo.00 〜nnのそれぞ
れについて読込済フラグを設定できるように、そして、
ICカード20のカード状態についての読込済フラグを
設定できるように構成されている。
【0136】MPU12がICカード20からのデータ
読込を開始し、図29(b)に示すように、残高情報の
ポケットNo.00 についての読込済フラグのみが設定され
た時点では、ポケットNo.00 の残高情報が表示部11に
表示されるが、セレクトキー18a,シフトキー18b
およびエンタキー18cはいずれも押下操作されてもい
ずれも機能しない。
【0137】そして、MPU12によるデータ読込が進
み、例えば図29(c)に示すように、レコードNo.01
の入ログ情報まで読み込んだ時点では、第1の機能であ
る数値(残高)情報表示機能は有効であり、残高情報は
全て表示することができ、入ログ情報については、2件
目までシフトキー18bの操作により表示可能になって
いる。ただし、出ログ情報やカード状態の表示は未だ行
なえない。
【0138】次に、図30に示すフローチャート(ステ
ップS121〜S127)を参照しながら、ICカード
処理装置10(MPU12)が、上述のような判定レジ
スタ25を用いて行なうデータ読込制御および表示制御
について簡単に説明する。この図30に示すように、I
Cカード20がICカード処理装置10に挿入されると
(ステップS121)、まず、MPU12は、ICカー
ド処理装置10内のレジスタ25〜27,ROM14,
RAM15等の診断を行なってから(ステップS12
2)、ICカード20のメモリ21におけるディレクト
リを選択する(ステップS123)。
【0139】そして、MPU12は、ICカード20の
メモリ21からデフォルトポケットNo.00 の残高情報を
読み込み(ステップS124)、判定レジスタ25にお
けるポケットNo.00 の読込済フラグを設定するととも
に、ポケットNo.00 の残高情報(例えば“US$ 1000.0
0”)を表示部11に表示する。続いて、MPU12
は、残りのポケットの残高情報を読み込み、各ポケット
の残高情報を読み込む毎に判定レジスタ25に読込済フ
ラグを設定する(ステップS125)。各ポケットの残
高情報を読み込む毎に、シフトキー18bによる表示切
換が可能になる。
【0140】また、同様に、ログ情報(取引履歴情報)
が読み込まれ、各レコードのログ情報を読み込む毎に判
定レジスタ25に読込済フラグを設定する(ステップS
126)。つまり、入ログ情報の1件目(レコードNo.0
0)を読み込んだ時点で、セレクトキー18aの最初の押
下操作が有効になり、その押下により、1件目の入ログ
情報が、入取引履歴表示機能の初期画面として表示され
る。これ以降、入ログ情報を1件読み込む度にシフトキ
ー18bの押下操作が有効になる。出ログ情報の1件目
(レコードNo.00)を読み込んだ時点で、セレクトキー1
8aの2回目の押下操作が有効になり、その押下によ
り、1件目の出ログ情報が、出取引履歴表示機能の初期
画面として表示される。これ以降、出ログ情報を1件読
み込む度にシフトキー18bの押下操作が有効になる。
【0141】そして、MPU12は、ICカード20の
カード状態(ロック,アンロックもしくはロックアウ
ト)を読み込むと(ステップS127)、判定レジスタ
25に読込済フラグを設定する。この時点で、セレクト
キー18aの押下操作による状態表示機能が有効にな
る。
【0142】上述のように、本実施形態のICカード処
理装置10によれば、判定レジスタ25を用いることに
より、機能選択時における各キー18a〜18cの押下
操作が有効になるタイミングを、MPU12で容易に判
定でき、また、ICカード20をICカード処理装置1
0に挿入してから、表示部11で表示を行なうまでの時
間を大幅に短縮することができる。
【0143】〔K〕カード未挿入時の機能の説明 本実施形態のICカード処理装置10では、ICカード
20を装着されている状態で、MPU12が、キー18
a〜18cの押下操作に応じて前述した7つの機能を果
たす一方、ICカード20が未挿入の場合には、表示部
11を用いて独自の機能を果たすように構成されてい
る。
【0144】本実施形態では、図5(a)および図5
(b)に示したように、ICカード20の挿入/未挿入
を検出するためのカード検出スイッチ19a(電源供給
スイッチ31と兼用)がそなえられており、図5(a)
に示すようにカード未挿入の場合には、MPU12によ
り独自の機能が実現される。このカード未挿入時の機能
としては、前述した時計表示機能とメモ機能とを有して
いる。
【0145】これらの機能は、MPU12への電源供給
を常時給電状態にしておくことにより可能となる。本実
施形態では、リレー制御レジスタ27へのフラグ設定に
より、カード未挿入時にリレースイッチ32をオン(閉
成)状態にする。従って、MPU12は、常時、動作可
能な状態で、キー18a〜18cの押下を検知でき、キ
ー18a〜18cの押下操作により様々な機能を実現す
ることができる。なお、低消費電力を考慮しなければ、
リレースイッチ32や電源供給スイッチ31(カード検
出スイッチ19a)を省略し、電池30からMPU12
へ常時電力を供給するように構成しても構わない。
【0146】そして、本実施形態では、図27にて前述
した手順で時計表示有効設定が行なわれ、統計表示設定
レジスタ26にフラグがセットされている場合に、時計
表示機能が実行される。メモ機能では、MPU12が、
キー18a〜18cの押下に応じて、メモ情報をRAM
15(メモ情報記憶部)に格納するとともに、このRA
M15に格納されているメモ情報を表示部11に表示さ
せている。このメモ機能は、図24にて前述した操作を
行なうことにより、図25や図26に示した例と同様に
してメモの表示/設定を容易に行なうことができる。
【0147】時計表示機能が有効である場合、図7に示
した例とほぼ同様に、セレクトキー18aの押下によ
り、時計表示機能とメモ機能との選択を行なうことがで
きるようになっている。つまり、図31に示すごとく、
時計表示状態でセレクトキー18aを押下するとメモ表
示に切り換わり、メモ表示状態でセレクトキー18aを
押下すると時計表示状態に切り換わる。
【0148】また、時計表示中にエンタキー18cを押
下すると、時刻の調整モードに移行し、各パラメータ
(曜日,時,分,秒)は、エンタキー18cの押下に応
じてブリンク表示となり、選択状態(変更可能状態)を
示す。そして、ブリンク表示中のパラメータは、シフト
キー18bを押下することによりサイクリックに変更さ
れ、エンタキー18cの押下により設定され、次のパラ
メータがブリンク表示される。
【0149】図32により、時刻の分表示を“15”か
ら“40”に変更する場合の手順およびその時の表示状
態を具体的に説明すると、この図32に示すように、時
計表示中にエンタキー18cを押下することにより調整
モードへ移行し、まず、第1のパラメータ(曜日“SUN
”)がブリンク表示される。今、曜日表示は変更しな
いので、エンタキー18cを押下する。
【0150】これにより第2のパラメータ(時間“1
0”)がブリンク表示されるが、この時間表示も変更し
ないので、エンタキー18cを押下して、第3のパラメ
ータ(分“15”)をブリンク表示させる。この状態
で、シフトキー18bを押下して分表示“15”を“4
0”に変更する。この後、エンタキー18cを押下し、
第4のパラメータ(秒“30”)がブリンク表示される
が、この秒表示は変更しないので、セレクトキー18a
を押下することにより設定を終了し時計表示状態に切り
換わる。
【0151】なお、時計表示機能では、MPU12によ
り、予め任意に設定される表示期間中だけ表示部11に
時刻を自動的に表示させるように制御し、前記表示期間
外では、キー18a〜18cのいずれか一つを押下され
た時のみ、表示部11に時刻を一時的に表示させるよう
に制御することもできる。具体的には、昼間の間のみ時
刻を常時表示し、使用頻度の少ない夜間においてはキー
押下によってのみ時刻を表示する。上述のように、本実
施形態のICカード処理装置10によれば、カード未装
着時にも表示部11,MPU12,RAM15,各キー
18a〜18c等を用いて各種機能を実現することがで
き、多機能化を実現できる。
【0152】〔L〕低消費電力モードの説明 本実施形態のICカード処理装置10では、ICカード
20が未装着の場合には、電池30から通信部16,表
示部11やMPU12へ供給する電力を省力化する低消
費電力モードへ移行するように構成されている。
【0153】低消費電力モードの一例として、カード未
挿入時に前述した機能を実行する場合(未挿入時でも給
電する場合)と、カード未挿入時に前述した機能を実行
しない場合(未挿入時は給電しない場合)とで、電力供
給の有無を指定する手法がある。
【0154】本実施形態では、図4(a)に示したよう
に、プログラム(ソフトウエア)によりリレー制御レジ
スタ27を介してオン/オフ制御されるリレースイッチ
32が、電源供給スイッチ31(カード検出スイッチ1
9a)と並列的にそなえられ、カード未挿入時に電池3
0からMPU12への電力供給を行なうか否かを任意に
設定することができる。
【0155】カード未挿入時での機能を有効にする場合
には、リレー制御レジスタ27にリレースイッチ32用
のフラグをセットすることにより、ICカード20が未
挿入であっても、図33(a)に示すように、リレース
イッチ32がオン状態となり、常時、電池30からMP
U12への給電が行なわれる。このような状態から図3
3(b)や図33(c)に示す状態への変更は、プログ
ラムの指示等により可能である。
【0156】また、カード未挿入時での機能を無効にす
る場合には、リレー制御レジスタ27にリレースイッチ
32用のフラグをセットせず、リレースイッチ32を常
時オフ状態とする。この場合、ICカード20が未挿入
であれば、図33(b)に示すように、電源供給スイッ
チ31(カード検出スイッチ19a)もリレースイッチ
32もオフ状態であるため、MPU12に対する給電は
一切行なわれず、ICカード処理装置10は非動作状態
になる。このような状態から、図33(a)に示す状態
への変更は不可能である。
【0157】図33(b)に示すような状態で、ICカ
ード20を挿入すると、電源供給スイッチ31(カード
検出スイッチ19a)がオン状態となり、電池30から
MPU12への給電が行なわれ、前述したICカード2
0に対する処理(第1〜第7の機能)を行なうことが可
能になる。このような状態から図33(a)に示す状態
への変更は、プログラムの指示等により可能である。
【0158】以上のように、カード検出スイッチ19a
(電源供給スイッチ31)とリレースイッチ32とを組
み合わせることにより、カード未挿入時の機能を有効に
するか否かを容易に変更することができ、さらに、カー
ド未挿入時の機能を無効にした場合には、常時、MPU
12に対する給電が無くなるため、電池30の寿命を延
ばすことができる。
【0159】なお、低消費電力モードとしては、カード
挿入時/未挿入時のいずれでも、表示部11で同じ情報
を一定時間継続的に表示した場合には、MPU12によ
り、その表示を自動的に消去する手法もある。他の低消
費電力モードとしては、カード未挿入時において、通
信部16への電力供給の停止,表示部11への電力供
給の停止,MPU12用のクロックダウンなどを行な
う手法もある。
【0160】カード未挿入時には通信部16は通信を行
なう必要が一切ないので、カード未挿入時に通信部16
への電力供給を停止することは、電力の低消費化を実現
するために有効である。そこで、本実施形態では、図4
(b)に示すように、電源供給スイッチ31を介して通
信部16への電力供給を行なうことにより、カード挿入
時には通信部16への給電を可能にする一方で、カード
未挿入時には通信部16と電池30との間を遮断して電
力供給を停止することができる。
【0161】また、表示部11での表示を行なう必要が
無い場合には、この表示部11への電力供給を停止する
ことは、電力の低消費化を実現するために有効である。
そこで、本実施形態では、図4(c)に示すように、表
示部用電源供給指示スイッチ33を介して表示部11へ
の電力供給を行なうことにより、プログラム(ソフトウ
エア)にて、表示部11への電力供給を停止するか否か
を任意に設定することができる。
【0162】さらに、カード未挿入時には、ICカード
20との通信を行なう必要が無いため、MPU12を低
周波数のクロックで動作させて電力の低消化をはかるこ
とが可能である。このとき、カード未挿入時のメモ機能
(RAM15へのリード/ライトが主な処理)では処理
速度は優先されないため、多少の処理速度の低下は問題
ない。
【0163】そこで、本実施形態では、図6にて前述し
たように、MPU12のためのクロック供給系13が、
高周波数クロック発振器13aおよび低周波数クロック
発振器13bと、プログラムまたはICカード20の挿
入/未挿入によってハードウエア的に切り換えられる切
換回路13cとから構成されている。つまり、カード挿
入時、もしくは、プログラムにより指定された場合、高
周波数のクロックを発振する発振器13aからのクロッ
クを選択してMPU12へ出力する一方、カード未挿入
時、もしくは、プログラムにより指定された場合、低周
波数のクロックを発振する発振器13bからのクロック
を選択してMPU12へ出力する。これにより、カード
未挿入時、もしくは、カード挿入時に限らずプログラム
により指定された時(例えば通信部16を使用しない
時)には、クロックダウンを行ない、電力の低消費化つ
まりは電池30の寿命を延長することができる。
【0164】〔M〕その他 なお、上述した実施形態では、カードユニットがICカ
ードである場合について説明しているが、本発明は、こ
れに限定されるものではなく、記憶部を内蔵するもので
あれば、光カード,無線カード等の他のカードユニット
にも同様に適用され、上述した実施形態と同様の作用効
果を得ることができる。
【0165】また、上述した実施形態では、ICカード
処理装置10側の端子部17とICカード20側の端子
部22とを接触させて通信を行なう場合について説明し
ているが、本発明は、これに限定されるものではなく、
無線等により非接触で通信を行なうように構成してもよ
い。
【0166】さらに、上述した実施形態では、ICカー
ド20のメモリ21に電子マネーに関する情報を格納し
ている場合について説明しているが、本発明は、これに
限定されるものではなく、商店街のポイント等、各種数
値データを格納する場合にも同様に適用され、上述した
実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0167】また、上述した実施形態では、ICカード
20のメモリ21に格納されている保護データがICカ
ード20の状態(ロック/アンロック)であり、これを
読み出して表示してから変更する場合について説明した
が、本発明は、これに限定されるものではなく、その他
の各種保護データをICカード20に格納している場合
にも適用され、上述した実施形態と同様の手順/操作に
よって、それらの各種保護データに対するアクセスが可
能となる。
【0168】さらに、上述した実施形態では、入力キー
の数が3個である場合について説明したが、本発明は、
これに限定されるものではない。そして、本発明は上述
した実施形態に限定されるものではなく、本発明とその
趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することがで
きる。
【0169】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のカードユ
ニット処理装置によれば、10個未満の複数の入力キー
を使用し装置構成の複雑化を招くことなく、カードユニ
ットに対する種々の処理を実行可能になり多機能化を実
現できる。特に、本発明では、外部のアクセスから保護
されている保護データに対してもアクセス(読出/表示
/書換え)を行なうことが可能になり、カードユニット
の保持者に対する利便性が大幅に向上するなどの効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理ブロック図である。
【図2】(a),(b)は、それぞれ、本発明の一実施
形態としてのカードユニット処理装置の、カード未挿入
状態およびカード挿入状態の外観を模式的に示す平面図
である。
【図3】本実施形態のハードウェア構成を示すブロック
図である。
【図4】(a)〜(c)は本実施形態の電力供給系およ
びスイッチ設置状態を説明するための回路図である。
【図5】(a),(b)は、いずれも、本実施形態のカ
ード挿入検出部の構成および動作を説明するための模式
的な平面図である。
【図6】本実施形態のクロック供給系を示すブロック図
である。
【図7】本実施形態の動作(機能選択・表示手順)を説
明するためのフローチャートである。
【図8】本実施形態の数値(残高)情報表示機能を説明
するためのフローチャートである。
【図9】(a)は数値情報の具体例を示す図、(b)は
(a)に示す数値情報の表示状態を説明するための図で
ある。
【図10】(a)は数値情報のポケット(第1の残高情
報)を変更した場合の具体例を示す図、(b)は(a)
に示す数値情報の表示状態を説明するための図である。
【図11】本実施形態の入取引履歴表示機能を説明する
ためのフローチャートである。
【図12】(a)は入金ログ情報の具体例を示す図、
(b)は(a)に示す入金ログ情報の表示状態を説明す
るための図である。
【図13】入金ログ情報の表示状態の変形例を説明する
ための図である。
【図14】入金ログ情報の表示状態の他の変形例を説明
するための図である。
【図15】本実施形態の出取引履歴表示機能を説明する
ためのフローチャートである。
【図16】出金ログ情報の表示状態を説明するための図
である。
【図17】本実施形態のカード状態表示/変更機能を説
明するためのフローチャートである。
【図18】本実施形態の暗証番号入力モードを説明する
ためのフローチャートである。
【図19】(a)〜(c)はそれぞれ本実施形態のカー
ド状態の表示例を示す図である。
【図20】本実施形態のカード状態変更手順(ロック状
態からアンロック状態への変更手順)およびその時の表
示状態を具体的に示す図である。
【図21】本実施形態のカード状態変更手順(アンロッ
ク状態からロック状態への変更手順)およびその時の表
示状態を具体的に示す図である。
【図22】本実施形態の暗証番号変更機能を説明するた
めのフローチャートである。
【図23】本実施形態の暗証番号変更手順およびその時
の表示状態を具体的に示す図である。
【図24】本実施形態の個人情報書込/表示/変更機能
(メモ機能)を説明するためのフローチャートである。
【図25】本実施形態の個人情報表示状態を説明するた
めの図である。
【図26】本実施形態の個人情報変更手順(個人情報書
込手順)およびその時の表示状態を具体的に示す図であ
る。
【図27】本実施形態の時計表示設定機能を説明するた
めのフローチャートである。
【図28】本実施形態の時計表示設定手順およびその時
の表示状態を具体的に示す図である。
【図29】(a)〜(c)は本実施形態の判定レジスタ
の構成およびフラグ設定例を示す図である。
【図30】本実施形態の判定レジスタを用いて行なわれ
るデータ読込制御および表示制御を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図31】カード未挿入時における本実施形態のカード
ユニット処理装置での表示状態を具体的に説明するため
の図である。
【図32】本実施形態の時計表示機能における時刻の調
整手順およびその時の表示状態を具体的に示す図であ
る。
【図33】(a)〜(c)はいずれも本実施形態の電力
供給系におけるスイッチの動作(低消費電力モード)に
ついて説明するための回路図である。
【図34】(a),(b)は、それぞれ、一般的な残高
表示器の、カード未挿入状態およびカード挿入状態の外
観を模式的に示す平面図である。
【図35】一般的な残高表示器のハードウェア構成を示
すブロック図である。
【図36】一般的な残高表示器の電力供給系およびスイ
ッチ設置状態を説明するための回路図である。
【図37】(a)および(b)はいずれも一般的なIC
カードの形状および外形寸法を説明するためのもので、
(a)はそのICカードの平面図、(b)は(a)のB
矢視図(側面図)である。
【図38】一般的なICカードにおける端子部の寸法/
形状および配置位置を説明すべくICカードの要部を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 カードユニット処理装置(CU処理装置) 2 カードユニット(CU) 2a 記憶部 3 通信部 4 表示部 5 制御部 7 キー 8 携帯型筐体 10 カードユニット処理装置(ICカード処理装置) 11 表示部 12 MPU(制御部) 13 クロック供給系 13a 高周波数クロック発振器 13b 低周波数クロック発振器 13c 切換回路(切換レジスタ,切換部) 14 ROM 15 RAM 16 通信部 17 端子部 18 キー部 18a セレクトキー(入力キー) 18b シフトキー(入力キー) 18c エンタキー(入力キー) 19 カード挿入検出部 19a カード検出スイッチ(電源供給スイッチ) 20 ICカード(カードユニット) 21 メモリ(記憶部) 22 端子部 23 携帯型筐体 25 判定レジスタ 26 時計表示設定レジスタ 27 リレー制御レジスタ 28 バス 30 電池(電源部) 31 電源供給スイッチ(カード検出スイッチ) 32 リレースイッチ 33 表示部用電源供給指示スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06K 17/00 G07F 7/08 Z G07F 7/08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記憶部を実装したカードユニットを装着
    され、該カードユニットに対する処理を行なうカードユ
    ニット処理装置であって、 10個未満の複数の入力キーと、 該複数の入力キーの操作の組合せにより数値または記号
    が入力されたことを認識するとともに、該複数の入力キ
    ーの操作の組合せにより特定のコマンドが入力されたこ
    とを認識し、認識した前記の数値,記号またはコマンド
    に応じて制御を行なう制御部と、 該カードユニットとの間で通信を行なう通信部と、 該通信部を介して該カードユニットの該記憶部から読み
    出されたデータを含む表示データを表示する表示部とを
    携帯型筐体にそなえ、 外部のアクセスから保護されている保護データが該カー
    ドユニットの該記憶部に格納されている場合、該制御部
    が、該複数の入力キーの操作の組合せにより入力された
    数値,記号またはコマンドを該通信部にて該カードユニ
    ットへ送信させることにより該カードユニットの該記憶
    部内における該保護データのアクセス保護を解除させて
    該保護データを該通信部にて受信させ、受信した該保護
    データを該表示部に表示させることを特徴とする、カー
    ドユニット処理装置。
  2. 【請求項2】 該制御部が、数値,記号またはコマンド
    を該入力キーの操作に基づいて該表示部に表示させると
    ともに、該表示部に表示させた前記の数値,記号または
    コマンドに基づいて該入力キーの操作により選択された
    数値,記号またはコマンドを、入力情報として取り扱う
    ことを特徴とする、請求項1記載のカードユニット処理
    装置。
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JP4495295B2 (ja) * 2000-03-15 2010-06-30 株式会社日立製作所 有価証券類の不正利用防止方法および有価証券類の不正利用防止システム

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