JPH11231174A - 光半導体結合装置及びその製造方法 - Google Patents

光半導体結合装置及びその製造方法

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JPH11231174A
JPH11231174A JP3509898A JP3509898A JPH11231174A JP H11231174 A JPH11231174 A JP H11231174A JP 3509898 A JP3509898 A JP 3509898A JP 3509898 A JP3509898 A JP 3509898A JP H11231174 A JPH11231174 A JP H11231174A
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透 西川
Tomoaki Uno
智昭 宇野
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Masahiro Mitsuta
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光半導体結合装置における半導体レーザ素子
や光ファイバなどのより高精度な実装を可能にする、光
半導体結合装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 光信号を光ファイバで伝送する光伝送シ
ステムにて使用される、信号光源である半導体レーザ素
子の光を伝送路である単一モード光ファイバに光結合さ
せる光半導体結合装置において、該単一モード光ファイ
バのモードフィールド径が、該半導体レーザ素子のスポ
ット径の±30%以内に設定されている。或いは、光半
導体結合装置が、基板の表面に同一のエッチング工程に
よって形成された、単一モード光ファイバが実装される
溝と半導体レーザ素子の位置決めのために使用される複
数のピットと、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバを用い
て光信号を伝送するいわゆる光ファイバ通信において、
伝送路である光ファイバと光源である半導体レーザ素子
とを光学的に高い結合効率で結合する光半導体結合装
置、並びにその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、データや多チャンネルの映像情報
をセンター局から一般家庭まで光ファイバを用いて伝送
する光加入者系システムが提案され、検討されている。
このような光加入者系システムでは、一般家庭の加入者
端末において、波長多重されている送信されてくる異種
の(複数の)光信号を同時に受信するためのより安価で
且つより高性能な複数の受光装置と、家庭からセンター
に向けてリクエストやデータを送るためのより安価で且
つより高性能な発光型光半導体結合装置と、を備える必
要がある。
【0003】上記のような目的に使用される光半導体結
合装置の製造にあたっては、低価格化を実現するため
に、光源として機能する半導体レーザ素子を駆動させず
に半導体レーザ素子と単一モード光ファイバを結合させ
る、パッシブアライメント方式の実装技術を必要とす
る。ここで、光ファイバの実装にあたっては、Si基板
をエッチングして形成されるV溝を使用することで、非
常に正確な実装が実現され得ることが既に確認されてい
る。しかし、その一方で、半導体レーザ素子の実装に関
しては、半導体レーザ素子が電極を有することやそのサ
イズが小さいことなどの理由により、光ファイバと同等
の精度で実装することが困難である。そこで、半導体レ
ーザ素子をパッシブアライメント方式で、より高精度に
実装する技術が必要となる。
【0004】上記の目的のために使用される光半導体結
合装置の実装方法の一例として、T.Hashimoto.、MO
C'95、D5(1995)に提案されている構成を図13に示
す。
【0005】図13の光半導体結合装置では、エッチン
グにより形成されたV溝1003を有するSi基板10
01の表面上の半導体レーザ素子実装部に、Au電極配
線パターン1004及び位置決め用のAuマーカ100
5が形成されている。一方、実装される半導体レーザ素
子1002にも、Au表面電極(不図示)及び位置決め
用Auマーカ1006が形成されている。ここで、Si
基板1001及び半導体レーザ素子1002の位置決め
用Auマーカ1005及び1006は、何れもAu電極
配線パターン1004或いはAu表面電極と同時に形成
できる。従って、図13の構成では、パッシブアライメ
ントのための特別な加工工程を要しない。
【0006】以上のような図13の構成において、Si
基板1001の側の位置決め用マーカ1005と半導体
レーザ素子1002の側の位置決め用マーカ1006と
を、Si基板1001を透過する赤外光源1008を用
いてCCDカメラ1009により画像認識することによ
り、Si基板1001と半導体レーザ素子1002との
位置合わせが行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来技術
による光半導体結合装置における半導体レーザ素子10
02の実装方法では、Si基板1001の側の位置決め
用Auマーカ1005の形成時に、エッチングマスクを
V溝1003に対して光軸が一致するように位置合わせ
する必要がある。しかし、このエッチングマスクの位置
合わせの際には、ずれの発生が必至であり、このために
位置決め用Auマーカ1005が位置ずれした状態で形
成されることになる。さらに、このように位置ずれの生
じている位置決め用Auマーカ1005を使用して半導
体レーザ素子1002の位置合わせを行うと、結果的に
二重の位置ずれが生じる。
【0008】さらに、上記の従来の方法では、赤外光源
1008及び1つのCCDカメラ1009を使用して、
必要な画像認識処理を行う。しかし、この方法では、C
CDカメラ1009から異なる距離に位置する2つのマ
ーカ1005及び1006を同時に観察する必要がある
ので、何れか一方のマーカがデフォーカスされて、ぼけ
た状態で画像認識されるという問題がある。
【0009】また、サブミクロンオーダで位置合わせを
行なう場合には、位置決め用Auマーカ1005及び1
006が微細なほど、正確な位置合わせができる。しか
し、従来技術では、Auマーカ1005及び1006は
一般に蒸着により形成されており、そのような蒸着によ
るパターン1005及び1006のエッジは、ミクロン
オーダで揺らぐ。その結果、正確な画像認識が行なえな
い可能性がある。
【0010】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、(1)光半導体結合装
置における半導体レーザ素子や光ファイバなどのより高
精度な実装を可能にする光半導体結合装置の製造方法を
提供すること、並びに、(2)そのような製造方法を利
用して構成された低価格で且つ高性能の光半導体結合装
置を提供すること、である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によって提供され
る光半導体結合装置は、光信号を光ファイバで伝送する
光伝送システムにおいて、信号光源である半導体レーザ
素子の光を伝送路である単一モード光ファイバに光結合
させる光半導体結合装置である。そして、該単一モード
光ファイバのモードフィールド径が、該半導体レーザ素
子のスポット径の±30%以内に設定されていて、その
ことによって、上記の目的が達成される。
【0012】好ましくは、前記単一モード光ファイバの
モードフィールド径が、前記半導体レーザ素子のスポッ
ト径と同程度に設定されている。
【0013】ある実施形態では、前記単一モード光ファ
イバとして、お互いに異なる大きさのモードフィールド
径をそれぞれ有する複数の単一モード光ファイバが、該
モードフィールド径が次第に変化するように多段に接続
されている。
【0014】本発明の他の局面によれば、光信号を光フ
ァイバで伝送する光伝送システムにおいて信号光源であ
る半導体レーザ素子の光を伝送路である単一モード光フ
ァイバに光結合させる光半導体結合装置が、基板と、該
基板の表面に形成された、該単一モード光ファイバが実
装される溝と、該半導体レーザ素子の該基板への実装位
置の近傍に形成された該半導体レーザ素子の位置決めの
ために使用される複数のピットと、を備えており、その
ことによって、前述の目的が達成される。
【0015】好ましくは、前記溝と前記複数のピットと
は、前記基板に対する同一のエッチング工程によって形
成されている。
【0016】ある実施形態では、前記複数のピットの間
の間隙に相当する非エッチング領域が、前記半導体レー
ザ素子の前記基板への位置決めに使用される。
【0017】前記ピットは、形成時にオーバーエッチン
グ効果を利用することにより、エッチングマスクの対応
する開口部のサイズよりも大きいサイズを有するように
形成され得る。
【0018】好ましくは、光ファイバ固定用のキャップ
をさらに備える。
【0019】また、前記基板に実装された単一モード光
ファイバと半導体レーザ素子とをさらに含み得る。
【0020】好ましくは、前記半導体レーザ素子は、画
像認識処理を用いて前記基板に実装されている。
【0021】ある実施形態では、前記半導体レーザ素子
はダブルチャンネル型構造を有しており、該半導体レー
ザ素子は、該ダブルチャンネル構造におけるメサストラ
イプと、前記複数のピットの間の間隙に相当する非エッ
チング領域と、が相対するように、前記基板に対して位
置決めされて実装されている。
【0022】他の実施形態では、前記光ファイバの上に
載置されたフォトダイオードと、該光ファイバの中を伝
達する所定の波長の光信号を該フォトダイオードに向け
て選択的に反射する部材と、をさらに備える。
【0023】前記単一モード光ファイバのモードフィー
ルド径は、前記半導体レーザ素子のスポット径の±30
%以内に設定され得る。好ましくは、前記単一モード光
ファイバのモードフィールド径が、前記半導体レーザ素
子のスポット径と同程度に設定されている。
【0024】本発明の更に他の局面によれば、光信号を
光ファイバで伝送する光伝送システムにおいて、信号光
源である半導体レーザ素子の光を伝送路である単一モー
ド光ファイバに光結合させる光半導体結合装置の製造方
法が提供される。該製造方法は、基板の表面に、該単一
モード光ファイバが実装される溝と、該半導体レーザ素
子の該基板への位置決めに使用される複数のピットと
を、同時に形成するエッチング工程を包含しており、そ
のことによって、前述の目的が達成される。
【0025】前記エッチング工程においては、オーバー
エッチング効果を利用して、前記ピットを、エッチング
マスクの対応する開口部のサイズよりも大きいサイズを
有するように形成し得る。
【0026】また、前記基板に単一モード光ファイバを
実装する工程と、該基板に半導体レーザ素子を実装する
工程と、をさらに包含し得る。
【0027】好ましくは、前記半導体レーザ素子の実装
工程において、画像認識処理を用いて該半導体レーザ素
子を前記基板に対して位置決めする。
【0028】ある実施形態では、前記半導体レーザ素子
はダブルチャンネル型構造を有しており、該ダブルチャ
ンネル構造におけるメサストライプと前記複数のピット
の間の間隙に相当する非エッチング領域とが相対するよ
うに、該半導体レーザ素子を前記基板に対して位置決め
して実装する。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の具体的な実施形態の説明
に先立って、まず、本発明に至る過程で本願発明者によ
って行われた検討の結果やそれらに基づいて達成された
本発明の概要を、説明する。
【0030】本発明では、光半導体結合装置において、
シリコン(Si)基板にエッチングにより形成したV溝
及び逆四角錘型ピット或いは溝を位置決め用マーカとし
て使用して、光ファイバ及び半導体レーザ素子を実装す
る。光ファイバ(例えば、単一モード型光ファイバ)が
実装されるべきV溝を有するシリコン基板(本願明細書
では「Si−V溝基板」とも称する)に半導体レーザ素
子を高精度で位置合わせするためには、Si基板に、半
導体レーザ素子のための位置決め用マーカを、V溝を基
準にして形成する必要がある。このためには、半導体レ
ーザ素子のための位置決め用マーカとファイバ位置決め
用(実装用)V溝とを、同じエッチングマスクを使用し
てSi基板に形成することが望ましい。
【0031】本発明によれば、光ファイバ実装用のV溝
と、半導体レーザ素子の位置合わせ用の凹部、例えば逆
四角錘型ピットとを、同じエッチングマスクを使用して
Si基板に形成するので、V溝に対する逆四角錘型ピッ
トの位置ずれが生じず、理想的な相互位置関係を有する
位置決め用マーカが形成され得る。また、蒸着(例えば
Auの真空蒸着)によって形成される従来技術の位置決
め用マーカパターンに比べて、本発明のようにエッチン
グで形成されるマーカパターンは、よりシャープなエッ
ジ形状を有しており、画像認識用のパターンとしてはよ
り優れている。さらに、マーカ形成時に特別な製造工程
を必要としないので、製造コストの低減の面でも有効で
ある。
【0032】但し、本願発明者の検討によれば、Si基
板上に、半導体レーザ素子の位置決め用として約1μm
〜約2μm或いはサブミクロンオーダの幅を持つマーカ
を形成するためには、エッチングマスクの開口部の幅を
単純に約1μm〜約2μm或いはサブミクロンオーダに
するだけでは、所望のマーカ形状を実現できないことが
ある。具体的には、Si基板に、光ファイバ実装用のV
溝と上記のように約1μm〜約2μm或いはサブミクロ
ンオーダの幅を有する半導体レーザ素子位置決め用マー
カとを同時に形成しようとすると、V溝の幅が一般には
約100μm〜約200μmのオーダであるために、半
導体レーザ素子位置決め用マーカがオーバーエッチング
される。この結果、図8に模式的に示すように、参照番
号503で示す所期のマーカ形状を形成しようとして
も、実際に得られるマーカは、参照番号501で示すよ
うに、その幅がエッチングマスク(例えばSiO2マス
ク)502の幅よりも数μm大きくなってしまう。
【0033】さらに、開口部の幅が約5μm以下である
マスクを使用してエッチングを行う場合には、エッチン
グ時に発生する気泡によってマスクパターンがふさがれ
て、本来はエッチングで除去されるべき領域がエッチン
グされずに、形成されるエッチングパターンが変形する
可能性がある。このため、約5μm以下の幅を有するパ
ターンをエッチングにより作製することは、一般に非常
に困難である。
【0034】そこで本発明では、エッチングを用いてよ
り微細なパターンを形成するために、複数のエッチング
V溝或いは逆四角錘型ピットを用いて、非エッチング領
域を利用してマーカとする。具体的には、図9に示すよ
うに、意図的にオーバーエッチングを利用することによ
り、マスク503のパターンサイズに対応する形状50
2よりもさらにエッチングが進行した形状501を複数
個形成して、これらのパターン501に挟まれた領域5
04(「非エッチング領域504」と称する)に、幅が
約1μm〜約2μmであるパターンを容易に形成する。
さらに、エッチング条件の適切な選択を通じてオーバー
エッチング量を適正化することにより、サブミクロンオ
ーダの幅を有するマーカの形成も可能になる。
【0035】このような特徴を有する本発明のマーカ
は、2つのCCDカメラを用いてSi−V溝基板と半導
体レーザ素子用マーカとをそれぞれが完全にフォーカス
された鮮明なお互いに異なる画像として画像認識する本
発明の実装方法(図2を参照して後述する)において、
非常に優位性のあるマーカとなる。
【0036】以上のような特徴によって、本発明では、
半導体レーザ素子をSi−V溝基板に対して、光軸ずれ
をサブミクロンオーダに抑制した状態で実装することが
可能になる。
【0037】但し、高精度な実装が実現されても、半導
体レーザ素子と単一モード光ファイバとの間の結合効率
が低ければ、高性能な光半導体結合装置は実現できな
い。そこで、本発明ではさらに、半導体レーザ素子のス
ポット径の±30%以内、より好ましくは同程度の大き
さのモードフィールド径を有する単一モード光ファイバ
を選択し、これを半導体レーザ素子に直接的に結合させ
ることによって、より高い結合効率を呈する光半導体結
合装置を実現する。
【0038】図10は、単一モード光ファイバのモード
フィールド径φをパラメータとして、半導体レーザ素子
(LD)の出射角(横軸)と、半導体レーザ素子と単一
モード光ファイバとの間の結合効率(縦軸)との関係
を、シミュレーション結果(実線、破線、及び点線)及
び実測データ(各プロット)によって示すグラフであ
る。なお、シミュレーションに際しては、半導体レーザ
素子と単一モード光ファイバ間の距離を0μmとしてい
る。
【0039】図10に示されるシミュレーション結果よ
り、単一モード光ファイバのモードフィールド径φ=
3.0μm、6.0μm、及び10μmの何れの場合に
も、半導体レーザ素子の出射角が0°〜30°の範囲で
ある場合に、結合効率が理論的に100%になる点があ
ることがわかる。このことは、レンズ系を使用しなくて
も、半導体レーザ素子の出射角と光ファイバのモードフ
ィールド径を最適化することによって、100%に近い
高い結合効率を得られることを意味している。さらに、
実験データの実測プロットは、半導体レーザ素子と単一
モード光ファイバの組み合わせの最適化によって、実際
に70%を超える高い結合効率が得られることを示して
いる。
【0040】次に、図11は、出射角が15°である半
導体レーザの使用時における、お互いに異なるモードフ
ィールド径φを有する3種類の単一モード光ファイバの
先端と半導体レーザ素子との間の距離(横軸)に対す
る、過剰損失(縦軸)の計算結果を示す。ここで、過剰
損失とは、光軸方向に全く位置ずれが存在せず且つレー
ザ・ファイバ間の距離が零であるときの結合効率に対す
る、結合効率の損失のことである。過剰損失の値が小さ
ければ、光ファイバと半導体レーザ素子との間の結合効
率が高いことを意味する。
【0041】図11から、光ファイバのモードフィール
ド径φが小さいほど、レーザ・ファイバ間の距離の変化
に対する過剰損失(従って結合効率)の変化の割合が大
きいことが分かる。しかし、レーザ・ファイバ間の距離
がほぼ0である場合には、何れのモードフィールド径φ
を有する光ファイバにおいても、過剰損失(結合効率)
の値が非常に小さくなる。従って、半導体レーザ素子と
光ファイバとの間の距離を小さく設定するほど、より高
い結合効率を得ることできる。
【0042】さらに、図12は、図11と同じく出射角
が15°である半導体レーザの使用時における、お互い
に異なるモードフィールド径φを有する3種類の単一モ
ード光ファイバの光軸と半導体レーザ素子の光軸との間
の位置ずれの大きさ(横軸)に対する、過剰損失(縦
軸)の計算結果を示す。これより、光軸の位置ずれを約
1μm以下に抑制できれば、過剰損失がほとんど発生せ
ず、高い結合効率が得られることがわかる。
【0043】以上に説明したように、高結合効率の光半
導体結合装置を実現するためには、半導体レーザ素子及
び単一モード光ファイバを、Si−V溝基板の上に上述
した位置関係が満たされる状態で非常に正確に実装する
ことが、不可欠である。そのためには、先に説明した特
徴を有する本発明の位置決め用マーカの使用が、非常に
有用である。
【0044】以下には、以上のような考察に基づいて達
成された本発明の実施形態の幾つかを、添付の図面を参
照して説明する。
【0045】(第1の実施の形態)図1(a)は、本発
明の第1の実施形態における光半導体結合装置の上面図
であり、図1(b)は、その後面図である。また、図2
は、本実施形態における光半導体結合装置の実装方法を
説明する概略図である。さらに、図3(a)は、本実施
形態におけるSi基板上のマーカの上面図であり、図3
(b)は、マーカの断面図(図3(a)の線A−A’に
相当)であり、図3(c)は、本実施形態における半導
体レーザ素子の上面図である。なお、各図面で、同じ構
成要素には同じ参照番号を付している。
【0046】具体的には、本実施形態の光半導体結合装
置では、Si−V溝基板101の上に、半導体レーザ素
子102、単一モード光ファイバ103、光出力モニタ
ー用フォトダイオード104、及び光ファイバ固定用の
Siファイバキャップ106が、図1(a)に示すよう
な位置関係で配置されている。半導体レーザ素子102
は、典型的には発振波長が約1.3μm帯にある。ま
た、単一モード光ファイバ103は、例えば、半導体レ
ーザ素子102に対向する端面が無処理のものである。
光出力モニタ用フォトダイオード104は、端面入射型
であって、且つ半導体レーザ素子102の発振波長帯で
線形性に優れた十分に高い感度を有するものを使用す
る。さらに、Siファイバキャップ106は、典型的に
はSiのエッチングにより形成される。
【0047】Si−V溝基板101の表面上には、ファ
イバ位置決め(実装)用のV溝105、半導体レーザ素
子位置決め用のマーカ110、及びフォトダイオード位
置決め用のマーカ111が、同一マスクを使用したエッ
チング工程により形成される。さらに、半導体レーザ素
子102及び光出力モニター用フォトダイオード104
の実装位置の近傍には、それらのための電極配線109
が、真空蒸着により形成されている。
【0048】単一モード光ファイバ103は、図1
(b)に示すように、Si−V溝基板101のファイバ
位置決め用V溝105と、その上に載置されたSiファ
イバキャップ106の台形溝107とにより挟み込まれ
て、V溝105に密着して固定されている。これによ
り、パッシブアライメント方式により、サブミクロンオ
ーダでの光軸調整が可能である。また、半導体レーザ素
子102と単一モード光ファイバ103との間の距離
は、単一モード光ファイバ103をダイシング溝108
に押し当てることにより、決定される。さらに、Siフ
ァイバキャップ106が単一モード光ファイバ103を
押し付ける力は、Siファイバキャップ106をSi−
V溝基板101に実装する際の接着剤として、収縮力の
ある光硬化性樹脂を使用することにより、得ることがで
きる。
【0049】なお、V溝105としては、図に示される
ような台形状のものに代えて、文字通りに「V字状」の
断面形状を有するものであっても良い。
【0050】本発明では、半導体レーザ素子位置決め用
マーカ110及びフォトダイオード位置決め用マーカ1
11は、光ファイバ位置決め(実装)用のV溝105
と、同一のエッチング工程で形成される。このため、こ
れらのマーカ110及び111を使用して実装される半
導体レーザ素子102及び光出力モニタ用フォトダイオ
ード104は、V溝105に対して、サブミクロンオー
ダの僅かな光軸ずれで実装される。
【0051】ここで、各マーカ110及び111やV溝
105は、Si基板101の表面に所望のパターンのエ
ッチングマスク(例えば、SiO2マスク)を形成し、
典型的にはKOH系のエッチャントを使用してSi基板
101に対する異方性ウェットエッチングを行うことに
よって、簡単且つ高精度で形成される。但し、このとき
に、正確なエッチングを行って所望の形状を高精度で得
るためには、エッチングマスクの向きとSi基板101
の面方位とを、正確に合わせる必要がある。
【0052】例えば、Si基板101の(100)面の
上に、<110>方向に水平或いは垂直な向きに沿って
マスク開口部が配置されるようにSiO2マスクを形成
して、上述のようにウェットエッチングを行えば、壁面
が(111)面コンパチブルであるV溝105が形成さ
れる。さらに、マスク幅のサイズ及びエッチングの処理
時間を正確に制御することによって、非常に正確なパタ
ーンがエッチングで形成される。
【0053】半導体レーザ素子102の側の位置決め用
十字マーカ117は、図3(c)に示すように、半導体
レーザ素子102の例えば前端面121の近傍におい
て、活性層の中心位置120に対して対称な配置で、電
極116と同じ工程で形成される。一方、半導体レーザ
素子102の後端面122の近傍には、マーカは特に形
成されなくて良い。
【0054】以上のような構成を有する本実施形態の光
半導体結合装置において、半導体レーザ素子102をS
i−V溝基板101に実装する際には、図2に示すよう
に、2つのCCDカメラ112及び113を使用して画
像認識処理を行うことによって、Si−V溝基板101
に対する半導体レーザ素子102の位置決めを行う。こ
こで、2つのCCDカメラ112及び113は、それぞ
れ完全に固定されている。
【0055】具体的には、第1のCCDカメラ112
は、Si−V溝基板101の上の半導体レーザ素子位置
決め用マーカ110を認識し、第1のモニタ114に表
示する。そして、画像認識されたマーカ110が、第1
のモニタ114の表示画像の中の所定の位置に位置する
ように、Si−V溝基板101が移動される。同様に、
第2のCCDカメラ113は、半導体レーザ素子102
の上の十字マーカ117を認識し、第2のモニタ115
に表示する。そして、画像認識された十字マーカ117
が、第2のモニタ115の表示画像の中の所定の位置に
位置するように、半導体レーザ素子102が移動され
る。そして、Si−V溝基板101と半導体レーザ素子
102とは、2つのCCDカメラ112及び113で認
識されたマーカ110及び117がお互いに重なるよう
に移動された後に、実装される。
【0056】第1のCCDカメラ112により取り込ま
れた画像の所定の位置と、第2のCCDカメラ113に
より取り込まれた画像の所定の位置とは、あらかじめ完
全に一致するように位置合わせされている。従って、以
上の位置合わせプロセスによって、Si−V溝基板10
1と半導体レーザ素子102との間の非常に正確な実装
が実現される。
【0057】本実施形態においては、Si−V溝基板1
01の上の半導体レーザ素子位置決め用マーカ110
は、具体的には図3(a)に示すように、各々が逆四角
錐状である4つのエッチングピット118の組合せとし
て形成されている。そして、これら4つのエッチングピ
ット118に挟まれた十字状の領域(非エッチング領
域)119(図3(b)の断面図を参照)を、位置合わ
せ時に十字マーカ119として使用する。
【0058】これらのエッチングピット118は、光フ
ァイバ実装用のV溝105と同じエッチング工程で形成
される。この際、先に図8及び図9を参照して説明した
ように、エッチングピット118はオーバーエッチング
され得て、エッチングマスクの対応する開口部の形状に
比べて、エッチングピット118のサイズが大きくなる
可能性がある。しかし、そのような場合でも、実際に位
置決め用のマーカとして機能するのはエッチングピット
118に挟まれた十字状領域(非エッチング領域)11
9であり、むしろ、上記のようなオーバーエッチングの
積極的な利用によって、微細なマーカが形成され得る。
高精度実装を実現するためには、例えば十字状領域(非
エッチング領域)119の幅は、細ければ細いほど良
い。具体的には、サブミクロンオーダから数μm(例え
ば5μm)程度の幅に設定することが望ましい。
【0059】以上では、Si−V溝基板101に対する
マーカ110を利用した半導体レーザ素子102の実装
方法を説明したが、光出力モニタ用フォトダイオード1
04も、マーカ111を利用することによって、上記と
同様の方法でSi−V溝基板101に実装される。ま
た、マーカ111は、その形状や製造方法などに関し
て、マーカ110について上述したものと同様の特徴を
有している。
【0060】さらに本実施形態では、単一モード光ファ
イバ103と半導体レーザ素子102とをより高い結合
効率で結合するために、単一モード光ファイバ103の
モードフィールド径を、半導体レーザ素子102のスポ
ット径と同程度の大きさになるように選定している。具
体的には、実現可能な範囲は、典型的には約1.5μm
〜約4.5μmである。
【0061】図7(a)〜図7(c)には、本発明で使
用され得る単一モード光ファイバを、長距離伝送用とし
て一般に使用されるモードフィールド径が10μmであ
る単一モード光ファイバに対してより少ない接続損失で
接続するための、バッファ用ファイバの幾つかの接続方
法を模式的に示している。
【0062】具体的には、図7(a)の構成では、半導
体レーザに直接結合される第1段の単一モード光ファイ
バ401、第2段の単一モード光ファイバ402、第3
段の単一モード光ファイバ403、及び長距離伝送用と
して一般的に使用される最終段の単一モード光ファイバ
404が、各々の光軸がお互いに一致するように順に配
置されている。また、各光ファイバ401〜404のモ
ードフィールド径は、第1段から最終段まで、段階的に
大きくなっている。このような図7(a)の構成に各光
ファイバ401〜404を配置するときに、先に述べた
Si−V溝基板及びSiファイバキャップを使用すれ
ば、各光ファイバ401〜404の光軸を簡単に一致さ
せることができる。
【0063】図7(b)に示す構成では、図7(a)と
同様に配置された各光ファイバ401〜404の接続部
分405で、光ファイバ間を融着により接続している。
このような接続部分405における融着領域405の形
成によって、各光ファイバ401〜404の間の接続損
失が大幅に低減される。
【0064】さらに図7(c)に示す構成では、第1段
の光ファイバ401の接続端の近傍406を、熱拡散法
によって最終段の光ファイバ404の大きさ程度まで拡
大し、その後で光ファイバ間を融着により接続してい
る。このようなコア拡大領域406の形成によって、光
ファイバ間の接続損失が、さらに大きく低減される。
【0065】単一モード光ファイバ103と半導体レー
ザ素子102とをより高結合効率で結合するためには、
先に説明したように、単一モード光ファイバ103と半
導体レーザ素子102との間の距離を、できる限り小さ
く設定することが望ましい。このために本実施形態で
は、半導体レーザ素子102を、その端面がダイシング
溝108と一致するように位置決めしている。さらに、
単一モード光ファイバ103と半導体レーザ素子102
の間の光学的距離を短くするために、単一モード光ファ
イバ103と半導体レーザ素子102の間に、屈折率整
合された樹脂やオイルを充填しても良い。
【0066】以上の説明では、半導体レーザ素子102
の発振波長帯は1.3μm帯であるが、1.55μmm帯
など、それ以外の発振波長帯を有する半導体レーザ素子
102の使用も可能である。また、半導体レーザ素子1
02として、狭出射角化された構造、或いはスポットサ
イズ変換のための構造を有するものを使用しても良い。
一方、単一モード光ファイバ103として、半導体レー
ザ素子102と光結合する側の端面に無反射コーティン
グ処理が施されているものを使用しても良い。
【0067】Siファイバキャップ106は、エッチン
グにより形成する代わりに、ダイシングソーなどを用い
た機械加工によって形成することもできる。さらに、S
iファイバキャップ106をSi−V溝基板101の上
に実装する際に、マイクロバンプボンディング法を使用
してもよい。
【0068】(第2の実施の形態)図4(a)は、本発
明の第2の実施形態における光半導体結合装置の上面図
であり、図4(b)は、その側面図である。図4(a)
及び(b)において、先に説明した第1の実施形態の構
成と同じ構成要素には同じ参照番号を付しており、それ
らの説明は省略する。
【0069】本実施形態では、Si−V溝基板101と
して、その表面にSiテラス125が形成されているも
のを使用している。Siテラス125には、V溝105
に固定された単一モード光ファイバ103に光軸が合う
ような形状で、ファイバ埋め込み溝126が形成されて
いる。さらに、その上には、単一モード光ファイバ10
3を通して送信されてきた光信号を受信(受光)するた
めのフォトダイオード123が、載置されている。この
フォトダイオード123は、例えばマイクロバンプボン
ディング法によって、単一モード光ファイバ103に対
して光学的に高精度で位置合わせされて、実装される。
また、Siテラス123の上には、さらにフォトダイオ
ード123のための電極配線127が設けられている。
【0070】或いは、フォトダイオード123の実装方
法として、半導体レーザ素子102の実装時と同様に、
Si−V溝基板101(Siテラス125)及びフォト
ダイオード123の各々に画像認識用マーカを形成し、
それらを使用して、Si−V溝基板101とフォトダイ
オード123との位置合わせを行っても良い。
【0071】以上の構成を有する本実施形態の光半導体
結合装置において、単一モード光ファイバ103を送信
されてくる光信号は、光ファイバ103に対して斜めに
挿入された波長選択フィルタ124によって、フォトダ
イオード123に向けて反射されて受光される。波長選
択フィルタ124は、例えば、1.3μm帯の波長の光
を透過する一方で1.55μm帯の波長の光を反射す
る。これによって、1.55μm帯の波長の光が効率よ
くフォトダイオード123に入射し、非常に簡単な構成
で送受信可能な光半導体結合装置が実現される。
【0072】なお、波長選択フィルタ124としては、
上記に代えて、例えば1.55μm帯の波長の光を透過
する一方で1.3μm帯の波長の光を反射するものを使
用することも可能である。これによって、1.3μm帯
の波長の光がフォトダイオード123に入射される構成
とすることができる。さらに、他の波長帯の光を反射或
いは透過させる構成とすることもできることは、言うま
でもない。
【0073】なお、半導体レーザ素子102の送信信号
の波長とフォトダイオード123の受信信号の波長とが
同じである場合には、波長選択フィルタ124の代わり
に、波長選択性を有さないフィルタ(例えばハーフミラ
ー)を使用することが望ましい。
【0074】また、Si−V溝基板101におけるSi
テラス125の加工方法としては、同一基板上に半導体
レーザ素子102などが配置される部分とSiテラス1
25とを加工しても良く、或いはその代わりに、半導体
レーザ素子102などが配置される部分とは別の基板に
Siテラス125の部分を加工し、その後に両基板を、
張り合わせなどによって一体化することも可能である。
【0075】さらに、半導体レーザ素子102の発振波
長帯は1.3μm帯であるが、1.55μm帯など、それ
以外の発振波長帯を有する半導体レーザ素子102の使
用も可能である。また、半導体レーザ素子102とし
て、狭出射角化された構造、或いはスポットサイズ変換
のための構造を有するものを使用しても良い。一方、単
一モード光ファイバ103としては、半導体レーザ素子
102と光結合する側の端面に無反射コーティング処理
が施されたのを使用しても良い。
【0076】(第3の実施の形態)図5(a)は、本発
明の第3の実施形態における光半導体結合装置の上面図
であり、図5(b)は、その後面図である。また、図5
(c)は、本実施形態におけるSiファイバキャップ2
01の斜視図である。なお、これらの図面において、先
に説明した第1の実施形態の構成と同じ構成要素には同
じ参照番号を付しており、それらの説明は省略する。
【0077】本実施形態の光半導体結合装置において
は、Si−V溝基板101の上に、単一モード光ファイ
バ103及びSiファイバキャップ201が、図5
(a)に示すような配置で構成されている。なお、図5
(a)では、SI−V溝基板101の上に半導体レーザ
素子やフォトダイオードが搭載されている様子を描いて
いないが、図1(a)に示すような位置にこれらを搭載
することが、もちろん可能である。
【0078】本実施形態におけるSiファイバキャップ
201は、その台形溝に傾斜領域202が設けられてい
る。単一モード光ファイバ103の実装時には、あらか
じめSi−V溝基板101の上に実装されたSiファイ
バキャップ201に対して、その台形溝の傾斜領域20
2の側から、単一モード光ファイバ103を挿入する。
挿入された単一モード光ファイバ103は、長さLの平
坦なファイバ固定領域203によって、Si−V溝基板
101の上のV溝105に押し付けられる。これによっ
て、単一モード光ファイバ103と半導体レーザ素子1
02との間の光軸調整を、パッシブアライメント方式に
よりサブミクロンオーダで行うことが可能である。ま
た、単一モード光ファイバ103をダイシング溝108
の側面に突き当たるまで挿入することにより、完全な位
置合わせが行われる。
【0079】Siファイバキャップ201の傾斜領域2
02の最深部の深さは、単一モード光ファイバ103が
挿入しやすいように、単一モード光ファイバ103の外
形よりも大きく設定することが好ましい。一方、ファイ
バ固定領域203の長さLは、単一モード光ファイバ1
03がV溝105に十分な大きさの力で押し付けられる
ように、例えば約200μm〜約500μmに設定され
る。さらに、Siファイバキャップ201をSi−V溝
基板101に実装する際に、接着剤として収縮力のある
光硬化性樹脂を使用すれば、単一モード光ファイバ10
3を押し付ける力がさらに得られることになる。
【0080】Siファイバキャップ201は、エッチン
グ、或いはダイシングソーなどを用いた機械加工によっ
て、形成できる。また、Siファイバキャップ201を
Si−V溝基板101の上に実装する際に、マイクロバ
ンプボンディング法を使用してもよい。
【0081】(第4の実施の形態)図6(a)は、本発
明の第4の実施形態における光半導体結合装置の実装方
法を説明する図であり、図6(b)は、実装後の光半導
体結合装置の斜視図である。
【0082】本実施形態では、Si−V溝基板101の
上に半導体レーザ素子102を実装する際の位置決め用
マーカとして、半導体レーザ素子102の側では、半導
体レーザ素子102を素子分離するために用いられるダ
ブルチャンネル構造302を使用し、一方、Si−V溝
基板101の側では、2本のエッチングV溝303の間
に形成される非エッチング領域304を使用する。具体
的には、ダブルチャネル構造302の中心線に非エッチ
ング領域304が位置するように位置合わせを行って、
Si−V溝基板101に半導体レーザ素子102を実装
する。さらに、実装時に、実体顕微鏡などを使用して接
合箇所の近傍を拡大しながら必要な処理を行うことで、
半導体レーザ素子102のダブルチャネル構造302と
Si−V溝基板101の非エッチング領域304との間
の位置関係を、容易に確認することができる。
【0083】半導体レーザ素子102の側のマーカであ
るダブルチャンネル構造302は、メサストライプ30
5、より具体的にはメサストライプ305に含まれる活
性層301の中心位置に対して、線対称な位置関係でエ
ッチングにより形成される。一方、Si−V溝基板10
1の側のマーカである非エッチング領域304は、ファ
イバ位置決め用のV溝105と同じ工程で形成されるの
で、V溝105に対する非エッチング領域304の位置
ずれは全くない。さらに、非エッチング領域304は、
図5及び図6を参照して先に説明したように、オーバー
エッチングを利用することにより、サブミクロンオーダ
の微細ストライプ状に形成することが可能である。
【0084】なお、半導体レーザ102の上面には電極
306が形成され得て、一方、Si基板101の上面に
は半田パターン307が形成され得る。
【0085】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、光半導体結合装置における半導体レーザ素子や光フ
ァイバの実装を、より高精度に行うことが可能となり、
安価で高性能な光半導体結合装置が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1の実施形態における光
半導体結合装置の上面図であり、(b)は、(a)に示
す光半導体結合装置の後面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における光半導体結合
装置の実装方法を説明する概略図である。
【図3】(a)は、本発明の第1の実施形態におけるS
i基板上のマーカの上面図であり、(b)は、(a)に
示すマーカの断面図あり、(c)は、本発明の第1の実
施形態における半導体レーザ素子の上面図である。
【図4】(a)は、本発明の第2の実施形態における光
半導体結合装置の上面図であり、(b)は、(a)に示
す光半導体結合装置の側面図である。
【図5】(a)は、本発明の第3の実施形態における光
半導体結合装置の上面図であり、(b)は、(a)に示
す光半導体結合装置の後面図であり、(c)は、本発明
の第3の実施形態におけるSiファイバキャップの斜視
図である。
【図6】(a)は、本発明の第4の実施形態における光
半導体結合装置の実装方法を説明する概略図であり、
(b)は、本発明の第4の実施形態における光半導体結
合装置の実装後の構成を示す斜視図である。
【図7】(a)〜(c)は、バッファ用光ファイバの接
続方法を模式的に示す図である。
【図8】マーカ形成時のオーバーエッチング状態を模式
的に示す図である。
【図9】オーバーエッチングを利用して形成される微細
パターンを模式的に示す図である。
【図10】半導体レーザ素子と単一モード光ファイバと
の間の結合効率の、半導体レーザ素子の出射角に対する
依存性を示す図である。
【図11】半導体レーザ素子と単一モード光ファイバと
の間の過剰損失の、半導体レーザ素子と単一モード光フ
ァイバとの間の距離に対する依存性を示す図である。
【図12】半導体レーザ素子と単一モード光ファイバと
の間の過剰損失の、半導体レーザ素子と単一モード光フ
ァイバとの間の光軸の位置ずれの大きさに対する依存性
を示す図である。
【図13】従来技術による光半導体結合装置の実装方法
の一例を説明する概略図である。
【符号の説明】
101 Si−V溝基板 102 半導体レーザ素子 103 単一モード光ファイバ 104 光出力モニタ用のフォトダイオード 105 V溝 106 Siファイバキャップ 107 台形溝 108 ダイシング溝 109 電極配線 110 半導体レーザ素子位置決め用のマーカ 111 フォトダイオード位置決め用のマーカ 112 第1のCCDカメラ 113 第2のCCDカメラ 114 第1のモニタ 115 第2のモニタ 116 電極 117 半導体レーザ素子側の十字マーカ 118 エッチングピット 119 非エッチング領域(十字状領域) 120 活性層の中心位置 121 半導体レーザ素子の前端面 122 半導体レーザ素子の後端面 123 フォトダイオード 124 波長選択フィルタ 125 Siテラス 126 光ファイバ埋め込み溝 127 フォトダイオード用電極配線 201 Siファイバキャップ 202 傾斜領域 203 ファイバ押さえ領域 301 活性層 302 ダブルチャネル領域 303 V溝 304 非エッチング領域(マーカ) 305 メサストライプ 306 電極 307 半田パターン 401、402、403、404 単一モード光ファイ
バ 405 融着領域 406 コア拡大領域 501 マーカ 502 エッチングマスク 503 所期のマーカ形状 1001 Si−V溝基板 1002 半導体レーザ素子 1003 V溝 1004 電極配線 1005 Si−V溝基板側のマーカ 1006 半導体レーザ素子側のマーカ 1008 赤外光源 1009 CCDカメラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 光田 昌弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号を光ファイバで伝送する光伝送シ
    ステムにおいて、信号光源である半導体レーザ素子の光
    を伝送路である単一モード光ファイバに光結合させる光
    半導体結合装置であって、 該単一モード光ファイバのモードフィールド径が、該半
    導体レーザ素子のスポット径の±30%以内に設定され
    ている、光半導体結合装置。
  2. 【請求項2】 前記単一モード光ファイバのモードフィ
    ールド径が、前記半導体レーザ素子のスポット径と同程
    度に設定されている、請求項1に記載の光半導体結合装
    置。
  3. 【請求項3】 前記単一モード光ファイバとして、お互
    いに異なる大きさのモードフィールド径をそれぞれ有す
    る複数の単一モード光ファイバが、該モードフィールド
    径が次第に変化するように多段に接続されている、請求
    項1に記載の光半導体結合装置。
  4. 【請求項4】 光信号を光ファイバで伝送する光伝送シ
    ステムにおいて、信号光源である半導体レーザ素子の光
    を伝送路である単一モード光ファイバに光結合させる光
    半導体結合装置であって、 基板と、 該基板の表面に形成された、該単一モード光ファイバが
    実装される溝と、 該半導体レーザ素子の該基板への実装位置の近傍に形成
    された、該半導体レーザ素子の位置決めのために使用さ
    れる複数のピットと、を備える、光半導体結合装置。
  5. 【請求項5】 前記溝と前記複数のピットとは、前記基
    板に対する同一のエッチング工程によって形成されてい
    る、請求項4に記載の光半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記複数のピットの間の間隙に相当する
    非エッチング領域が、前記半導体レーザ素子の前記基板
    への位置決めに使用される、請求項4に記載の光半導体
    結合装置。
  7. 【請求項7】 前記ピットは、形成時にオーバーエッチ
    ング効果を利用することにより、エッチングマスクの対
    応する開口部のサイズよりも大きいサイズを有するよう
    に形成されている、請求項4に記載の光半導体結合装
    置。
  8. 【請求項8】 光ファイバ固定用のキャップをさらに備
    える、請求項4に記載の光半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記基板に実装された単一モード光ファ
    イバと半導体レーザ素子とをさらに含む、請求項4に記
    載の光半導体結合装置。
  10. 【請求項10】 前記半導体レーザ素子は、画像認識処
    理を用いて前記基板に実装されている、請求項9に記載
    の光半導体結合装置。
  11. 【請求項11】 前記半導体レーザ素子はダブルチャン
    ネル型構造を有しており、 該半導体レーザ素子は、該ダブルチャンネル構造におけ
    るメサストライプと、前記複数のピットの間の間隙に相
    当する非エッチング領域と、が相対するように、前記基
    板に対して位置決めされて実装されている、請求項9に
    記載の光半導体結合装置。
  12. 【請求項12】 前記光ファイバの上に載置されたフォ
    トダイオードと、 該光ファイバの中を伝達する所定の波長の光信号を該フ
    ォトダイオードに向けて選択的に反射する部材と、をさ
    らに備える、請求項9に記載の光半導体結合装置。
  13. 【請求項13】 前記単一モード光ファイバのモードフ
    ィールド径が、前記半導体レーザ素子のスポット径の±
    30%以内に設定されている、請求項9に記載の光半導
    体結合装置。
  14. 【請求項14】 前記単一モード光ファイバのモードフ
    ィールド径が、前記半導体レーザ素子のスポット径と同
    程度に設定されている、請求項9に記載の光半導体結合
    装置。
  15. 【請求項15】 光信号を光ファイバで伝送する光伝送
    システムにおいて、信号光源である半導体レーザ素子の
    光を伝送路である単一モード光ファイバに光結合させる
    光半導体結合装置の製造方法であって、 基板の表面に、該単一モード光ファイバが実装される溝
    と、該半導体レーザ素子の該基板への位置決めに使用さ
    れる複数のピットとを、同時に形成するエッチング工程
    を包含する、光半導体結合装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記エッチング工程において、オーバ
    ーエッチング効果を利用して、前記ピットを、エッチン
    グマスクの対応する開口部のサイズよりも大きいサイズ
    を有するように形成する、請求項15に記載の光半導体
    結合装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記基板に単一モード光ファイバを実
    装する工程と、 該基板に半導体レーザ素子を実装する工程と、をさらに
    包含する、請求項15に記載の光半導体結合装置の製造
    方法。
  18. 【請求項18】 前記半導体レーザ素子の実装工程にお
    いて、画像認識処理を用いて該半導体レーザ素子を前記
    基板に対して位置決めする、請求項17に記載の光半導
    体結合装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記半導体レーザ素子はダブルチャン
    ネル型構造を有しており、 該ダブルチャンネル構造におけるメサストライプと前記
    複数のピットの間の間隙に相当する非エッチング領域と
    が相対するように、該半導体レーザ素子を前記基板に対
    して位置決めして実装する、請求項17に記載の光半導
    体結合装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100492661B1 (ko) * 2001-12-27 2005-06-03 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 광학소자 탑재기판 및 그 제조방법
JP2015530739A (ja) * 2012-08-03 2015-10-15 ホーヤ コーポレイション ユーエスエイHoya Corporation Usa 光電子コンポーネント、光学コンポーネント又はフォトニック・コンポーネント用のサブマウント
WO2022063410A1 (de) * 2020-09-25 2022-03-31 ficonTec Service GmbH Verfahren und vorrichtung zur montage einer halbleiterlichtquelle auf einem integrierten optischen schaltkreis

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