JPH11231083A - 燃料チャンネルボックスの製造方法 - Google Patents

燃料チャンネルボックスの製造方法

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JPH11231083A
JPH11231083A JP10032636A JP3263698A JPH11231083A JP H11231083 A JPH11231083 A JP H11231083A JP 10032636 A JP10032636 A JP 10032636A JP 3263698 A JP3263698 A JP 3263698A JP H11231083 A JPH11231083 A JP H11231083A
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JP
Japan
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rectangular tube
heat treatment
substantially rectangular
fuel channel
channel box
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JP10032636A
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English (en)
Inventor
Takehiro Seto
武裕 瀬戸
Takashi Fukumoto
隆 福本
Zenichiro Endo
善一郎 遠藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造工程及び製造設備を簡素化し製造コストを
低減しつつ、曲がり変形及び膨らみ変形を有効に抑制す
る。 【解決手段】薄肉のジルカロイ−4の帯板材12を用い
て長尺角筒管10を構成するとともに、厚肉の帯板材を
用いて短尺角筒管11を構成し、これら2つを接合して
1つの熱処理前角筒管20とした後、加熱量一定の熱処
理設備の加熱コイル22中で熱処理前角筒管20を下方
に移動させることにより全体に熱処理を順次連続的に施
し、板材の表面法線方向へのα相ジルコニウムの<00
01>結晶方位の配向確率が板幅方向及び板長手方向へ
の配向確率よりも大きい短尺角筒管11と、板材の表面
法線方向、板幅方向、及び板長手方向への結晶方位の配
向がランダム化された長尺角筒管10とを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉用
に用いられる燃料集合体に係わり、特に、その燃料集合
体の外周部に設けられる燃料チャンネルボックスの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、沸騰水型原子炉用の燃料集合体
は、内部に多数個の燃料ペレットを充填した複数本の燃
料棒と内部に中性子減速材である水が流れる少なくとも
1本の水ロッドとを正方格子状に配列し、これら燃料バ
ンドルの上端を上部タイプレートで保持し、下端を下部
タイプレートで支持し、さらにその全体を角筒形状の燃
料チャンネルボックスで覆った構造となっている。沸騰
水型原子炉の炉心には、このような構造の燃料集合体が
多数配置されており、隣接する燃料集合体の燃料チャン
ネルボックス間(バイパス領域)に制御棒が挿入される
ことにより、炉心出力の制御が行われるようになってい
る。
【0003】ところで、沸騰水型原子炉用の燃料集合体
においては、燃料棒の被覆管、水ロッド、燃料チャンネ
ルボックス等、多数の部材がZr合金製となっている。
これらの部材は、原子炉の運転中において中性子照射環
境下で使用されるため、Zr合金の照射成長による変形
や照射クリープ・熱クリープによる変形を生じる。
【0004】(A)燃料チャンネルボックスの変形によ
る制御棒挿入への影響 例えば、燃料チャンネルボックスを構成するZr合金板
材は、通常冷間圧延によって製造される。このとき、こ
の圧延によって合金中の六方晶Zrの<0001>結晶
方位が板表面法線方向に配向する。そして、Zr六方晶
格子は、中性子照射を受けると<0001>方向に収縮
するとともに<0001>方向と垂直な方向に膨張する
性質がある。その結果、この照射成長によって燃料チャ
ンネルボックスは、図7に示すように、長手方向及び幅
方向に伸びるとともに厚さ方向に収縮することとなる。
そしてこのとき、炉心中心に近いほど中性子照射量が大
きく、炉心外周に近いほど中性子照射量が小さくなる。
したがって、燃料チャンネルボックスの炉心中心側のほ
うが炉心外周側よりも大きく長手方向に伸びるので、燃
料チャンネルボックスは炉心外周側に沿った形状に曲が
る曲がり変形が生じる。また、燃料チャンネルボックス
はもともと横断面が正方形形状であり、原子炉が運転を
開始すると内部を通過する冷却水による内外差圧で正方
形各辺が外側に向かって膨らむように弾性変形している
が、運転中の中性子照射による照射クリープによってこ
の弾性変形した形状がもとに戻らなくなり、膨らみ変形
が生じてくる。このような曲がり変形や膨らみ変形が燃
料チャンネルボックスに生じると、隣接する燃料チャン
ネルボックス間の間隙が狭くなるため、上記した制御棒
の挿入に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0005】さらに、上記した燃料チャンネルボックス
の膨らみ変形が、特に下部タイプレート近傍領域で生じ
ると、下部タイプレートと燃料チャンネルボックスとの
隙間から燃料集合体の外側に漏洩流出する冷却水の流量
(バイパス流量)が増加する。そしてその分、燃料棒の
冷却に寄与する冷却水の流量(チャンネル内流量)が減
少するため、燃料棒の熱的な余裕度が減少することにな
る。逆に、バイパス流量が少ない場合はバイパス領域に
蒸気ボイド(気泡)が過度に発生し、この領域に配置さ
れる炉心計測装置やこの領域に挿入される制御棒を適切
に冷却することができなくなる可能性が生じる。したが
って、このバイパス流量は原子炉運転中多すぎずかつ少
な過ぎない所定の範囲に維持されるのが好ましい。しか
しながら、上記のように膨らみ変形が生じてくると下部
タイプレートとチャンネルボックスとの隙間の大きさが
増大するため、バイパス流量がこれに対応して増大し、
好ましくない。
【0006】(B)曲がり変形抑制のための手法 上記(A)に対応し、燃料チャンネルボックスの曲がり
変形を抑制するための手法が従来より提唱されており、
公知技術として、例えば特開昭59−229475号公
報や特開平5−80170号公報がある。
【0007】特開昭59−229475号公報に開示さ
れている方法は、六方晶Zrα相の<0001>結晶方
位の燃料チャンネルボックス長手方向への配向(Fl
値)を0.15〜0.5として照射成長を抑制するもの
である。すなわち、結晶方位の配向度の定量評価は、一
般に、特定結晶面の反射及び透過X線の解析強度を測定
し、F値を算出することによって行われる。板材におけ
る板表面の法線方向をr、長手方向をl、幅方向をtと
して、各方向におけるF値をFr,Fl,Ftとする
と、通常、冷間圧延において製造された場合には、<0
001>結晶方位のF値は、Fr=0.6〜0.8、F
l=0.05〜0.15、Ft=0.1〜0.2であ
り、前述したように法線方向rに配向している。なお、
これらFr,Fl,Ftの間には、Fr+Fl+Ft=
1の関係がある。この従来技術では、燃料チャンネルボ
ックスを構成する角筒部材に所定の熱処理を行い、長手
方向におけるF値Flを増加させて0.15〜0.5と
することにより、<0001>結晶方位の長手方向への
配向を増加させ、長手方向における照射成長を抑制し、
燃料チャンネルボックスの曲がり変形を抑制するように
なっている。
【0008】また、特開平5−80170号公報では、
上記各方向へのF値を、例えばFr=0.25〜0.5
0、Fl=0.25〜0.36、Ft=0.25〜0.
36として<0001>結晶方位を十分にランダム化す
ることにより、前述したZr六方晶格子の収縮・膨張の
影響を各方向で相殺して各方向への照射成長をほぼなく
す。これにより、上記特開昭59−229475号公報
よりもさらに有効な燃料チャンネルボックスの曲がり変
形抑制効果を得るようになっている。
【0009】(C)曲がり変形抑制により生じる膨らみ
変形の増大 上記(B)で示した特開平5−80170号公報のよう
に、<0001>結晶方位を十分にランダム化すれば、
燃料チャンネルボックスの曲がり変形を十分に抑制する
ことができる。しかしながら、この場合、膨らみ変形に
関して以下のような不都合がある。すなわち、一般に、
材料の熱・機械特性は結晶方位の配向度の影響を受ける
が、通常は結晶方位はランダム化されていないため、3
方向における材料の特性はそれぞれ異なる。しかし上記
(B)のように結晶方位が十分にランダム化されると、
材料は等方性の特性を示すようになる。そのため、例え
ば上記(B)によるZr合金板材は、法線方向rの線膨
張係数がランダム化していないZr合金板材に比べて小
さくなる一方、幅方向tの線膨張係数がランダム化して
いない通常のZr合金板材に比べて大きくなる。そのた
め、ランダム化したZr板材を燃料チャンネルボックス
に用いた場合には、ランダム化していないZr合金板材
を燃料チャンネルボックスに用いた場合よりも、原子炉
の運転中にチャンネルボックスを構成する4つの板材が
幅方向に大きく伸びることとなり、上記(A)で説明し
た膨らみ変形が大きくなる可能性がある。また、一般
に、材料のクリープ特性も結晶方位の影響を受けると考
えられており、上記(B)のように結晶方位をランダム
化した板材は、ランダム化していない板材よりもクリー
プ変形しやすい。これによっても、膨らみ変形が通常の
ランダム化しない板材よりも大きくなることが懸念され
る。
【0010】(D)膨らみ変形抑制のための手法 そこで、上記(C)に対応し、燃料チャンネルボックス
の曲がり変形を抑制しつつ膨らみ変形も抑制することが
できる手法が、例えば特開平8−29569号公報で開
示されている。すなわち、この方法は、燃料チャンネル
ボックスを構成する角筒部材に熱処理を行うとき、下端
部を除いた部分については、β相温度範囲にまで加熱後
急冷して各方向へのF値を例えばFr≒0.3、Fl≒
0.4、Ft≒0.3とし、<0001>結晶方位を十
分にランダム化する。また、下端部については、α+β
相温度範囲まで加熱後急冷し、例えばFr≒0.7、F
l≒0.15、Ft≒0.15として通常通り<000
1>結晶方位を主として板表面の法線方向rに配向させ
ることで主として耐食性の改善を図る。すなわち、製造
時には、高周波発信器により制御されて所定温度まで加
熱可能な高周波誘導加熱コイルと、このコイルの直下に
設けられ冷却水を噴出するノズルとを備えた熱処理設備
内に、角筒部材を上方から下方に向かって移動させるこ
とにより、加熱と急冷を行う。そして、最初に熱処理さ
れる下端部(例えば下端から15cmまでの領域)につ
いては高周波発信器でα+β相温度範囲まで加熱するよ
うにコイルを制御し、その後熱処理される下端部以外の
部分(例えば下端から15cmを超え全長400cmま
での領域であり、以下適宜、上端部及び中央部とい
う。)については高周波発信器で上記温度範囲より高い
β相温度範囲まで加熱するようにコイルを制御する。こ
れにより、膨らみ変形がそれほど問題とならない上端部
及び中央部については曲がり変形を優先して抑制し、制
御棒の挿入に悪影響を及ぼすのを防止する一方、曲がり
変形がそれほど問題とならない下端部については膨らみ
変形の増大防止を優先し、バイパス流量の増大を防止し
ている。
【0011】(E)膨らみ変形抑制のための他の手法 一方、膨らみ変形の抑制のみに主眼を置いた手法が従来
より提唱されており、公知技術としては、例えば特公昭
51−4234号公報がある。この従来技術による方法
は、燃料チャンネルボックスを構成する角筒部材の下端
部の板厚を、上端部及び中央部の板厚よりも大きくする
ことにより、下端部の剛性を相対的に強くする。すなわ
ち、製造時には、例えば、下端部用の厚い板材をU字曲
げしたものを2つ向かい合わせて溶接し短い角筒形状と
し、下端部以外用の薄い板材を同様に溶接して長い角筒
形状とし、これら短・長2つの角筒を溶接して1つの角
筒部材とする。これにより、下端部の膨らみ変形を抑制
し、バイパス流量の経時増大を防止している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には以下の課題が存在する。すなわち、上記
(D)で説明したように、燃料チャンネルボックスの曲
がり変形を抑制しつつ膨らみ変形も抑制するためには、
特開平8−29569号公報開示のように、角筒部材の
下端部を除いた部分についてはβ相温度範囲にまで加熱
後急冷する熱処理を行い、下端部についてはα+β相温
度範囲まで加熱後急冷する熱処理を行うのが有効であ
る。一方、上記(E)で説明した、角筒部材の下端部の
板厚をそれ以外の部分の板厚よりも大きくして燃料チャ
ンネルボックスの膨らみ変形を抑制する方法は、前述の
方法と独立に組み合わせることができるので、これら2
つの方法を組み合わせれば、さらに有効に曲がり変形・
膨らみ変形を抑制できることは明らかである。このこと
は、上記特開平8−29569号公報に示唆されてい
る。しかしながら、上記特開平8−29569号公報に
おける示唆には、これら2つの方法を組み合わせるとき
に、なるべく簡単な処理方法で製造することでコスト低
減を図ることについて配慮されていない。そのため、上
記2つの方法を実行するときには、単純にそれぞれの方
法における手順を重ねて行うことになる。すなわち、ま
ず、厚板を溶接して短い角筒形状を製造し(下端部接合
工程)、その後、高周波加熱でα+β相温度範囲まで加
熱して<0001>結晶方位を主として板表面の法線方
向rに配向させる(下端部熱処理工程)。一方、薄板を
溶接して長い角筒形状を製造し(上端部及び中央部接合
工程)、その後、高周波加熱でβ相温度範囲まで加熱し
て<0001>結晶方位をランダム化する(上端部及び
中央部熱処理工程)。その後、これら2つを溶接して1
つの角筒部材とすることになる(全体接合工程)。この
ように、燃料チャンネルボックス製造にあたり4つの工
程が必要であり、しかも、熱処理にあたっては、下端部
熱処理工程と上端部及び中央部熱処理工程のそれぞれに
対応する2つの熱処理設備を設け、各設備で互いに異な
る加熱制御条件の処理を行うか、あるいは、1つの熱処
理設備を下端部熱処理工程と上端部及び中央部熱処理工
程の2工程で加熱制御を変更して用いる必要がある。そ
のため、製造工程及び製造設備が複雑化し製造コストが
増大する。
【0013】本発明の目的は、製造工程及び製造設備を
簡素化し製造コストを低減しつつ、曲がり変形及び膨ら
み変形を有効に抑制することができる燃料チャンネルボ
ックスの製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、沸騰水型原子炉用の燃料集合体の
外周部に設けられるとともに、ジルコニウム基合金の板
材を用いて略角筒形状に構成され、かつ、この略角筒形
状の軸方向一端近傍における前記板材の表面法線方向へ
のα相ジルコニウムの<0001>結晶方位の配向確率
が板幅方向及び板長手方向への配向確率よりも大きく、
前記略角筒形状の前記一端近傍以外の部分における前記
板材の表面法線方向、板幅方向、及び板長手方向へのα
相ジルコニウムの<0001>結晶方位の配向確率が互
いに略等しいか又は十分に近似している燃料チャンネル
ボックスの製造方法において、相対的に薄いジルコニウ
ム基合金の板材を用いて相対的に長い略角筒形状部材を
構成するとともに、相対的に厚いジルコニウム基合金の
板材を用いて相対的に短い略角筒形状部材を構成し、こ
れら2つの長・短略角筒形状部材を接合して1つの略角
筒形状部材とする接合工程と、 局所的に所定の熱処理
を行う熱処理手段に対し前記1つの略角筒形状部材をそ
の略角筒形状の軸方向に相対的に移動させることによ
り、前記1つの略角筒形状部材の全体について前記所定
の熱処理を順次連続的に施す熱処理工程とを有する。ま
ず、接合工程で、薄いジルコニウム基合金の板材で上端
部及び中央部用の長い略角筒形状部材を構成し、また厚
いジルコニウム基合金の板材で下端部用の短い略角筒形
状部材を構成し、そしてこれら2つを接合し1つの略角
筒形状部材とする。その後、熱処理工程で、略角筒形状
部材を軸方向に相対的に移動させて全体に所定の熱処理
を連続的に施す。
【0015】このとき、この熱処理では、曲がり変形及
び膨らみ変形を有効に抑制するために、略角筒形状部材
の下端部における板材の表面法線方向へのα相ジルコニ
ウムの<0001>結晶方位の配向確率を板幅方向及び
板長手方向への配向確率よりも大きくする一方、略角筒
形状部材の下端部以外の上端部及び中央部における板材
の表面法線方向、板幅方向、及び板長手方向への配向確
率を略等しいか十分に近似させることになる。そのため
には、従来技術に開示されているように、下端部につい
てはジルコニウム基合金のα+β相温度範囲(800℃
〜980℃)まで加熱した後急冷し(いわゆるα+β処
理)、上端部及び中央部についてはα+β相温度範囲よ
りも高いジルコニウムのβ相温度範囲(980℃を超え
る温度)まで加熱した後急冷すれば良い(いわゆるβ処
理)。ところで、一般に熱処理手段は、その加熱出力が
同一の条件では、板材の肉厚が薄いほど高い温度まで加
熱可能であり、肉厚が厚くなるにしたがって加熱による
到達温度が低くなる。ここで、本発明では、予め接合工
程において、相対的に低いα+β相温度範囲まで加熱す
れば足りる下端部となる軸方向一端近傍部分が相対的に
厚肉に構成されており、相対的に高いβ相温度範囲まで
加熱すべき上端部及び中央部となる軸方向一端近傍以外
の部分が相対的に薄肉に構成されている。したがって、
その肉厚比(=厚肉部板厚/薄肉部板厚)を適宜選択す
ることにより、熱処理手段の加熱出力を略一定としたま
ま、略角筒形状部材を軸方向に相対的に移動させるだけ
で略角筒形状部材全体に対して上記のような熱処理を順
次連続的に施すことができる。これにより、熱処理にお
いては、1つの熱処理設備を、1つの熱処理工程で加熱
出力を略一定に固定したまま用いれば足りることにな
る。また、全体の工程数は、熱処理工程が1つにまとめ
られた分1つ減少する。したがって、製造工程及び製造
設備を簡素化し、製造コストを低減することができる。
【0016】(2)上記(1)において、また好ましく
は、前記熱処理工程では、前記熱処理手段の加熱出力を
略一定とする。
【0017】(3)上記(1)において、また好ましく
は、前記接合工程で用いる相対的に厚いジルコニウム基
合金の板材の板厚と、相対的に薄いジルコニウム基合金
の板材の板厚との肉厚比を、1.1以上1.6以下とす
る。ジルコニウム基合金のα+β相温度範囲は、概ね8
00℃〜980℃であり、この980℃を超えるとβ相
温度範囲となる。例えば、相対的に厚いジルコニウム基
合金の板材を用いたチャンネルボックスの下端部を90
0℃で加熱するように熱処理手段の加熱出力を固定した
場合は、肉厚比が1.1より小さいと、チャンネルボッ
クスの上端部及び中央部を構成する相対的に薄いジルコ
ニウム基合金の板材が厚すぎて加熱温度が980℃以下
までしか到達せず、この部分のジルコニウム基合金をβ
相とすることができない。また、逆に、肉厚比が1.6
より大きいと、その板材が薄すぎて加熱温度が1400
℃を超えるようになり、加熱後急冷時の均一な冷却が阻
害されて熱処理後において変形が生じる。したがって、
肉厚比を1.1以上1.6以下とすることにより、相対
的に薄いジルコニウム基合金の板材を確実にβ相温度範
囲まで加熱し、曲がり変形及び膨らみ変形を有効に抑制
できる健全な構成を実現できる。
【0018】(4)上記(1)において、また好ましく
は、前記接合工程で、前記2つの長・短略角筒形状部材
を接合して1つの略角筒形状部材とする前に、前記短い
略角筒形状部材の当該接合側端部近傍を前記長い略角筒
形状部材と同厚となるように相対的に薄く加工し、かつ
その薄く加工した端部近傍と相対的に厚い他の部分との
表面形状が滑らかに連続するように前記薄く加工した端
部近傍に連続してテーパ面を形成する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照しつつ説明する。本実施形態の製造方法による燃
料チャンネルボックスが適用された沸騰水型原子炉用の
燃料集合体の全体構造を表す縦断面図を図2に示す。図
2において、燃料集合体1は、内部に多数個の燃料ペレ
ットを充填した複数本の燃料棒2と内部に中性子減速材
である水が流れる少なくとも1本の水ロッド3とを正方
格子状に配列し、これら燃料バンドルの上端を上部タイ
プレート4で保持し、下端を下部タイプレート5で支持
している。そしてそれら全体の外周を、本実施形態によ
る略角筒形状の燃料チャンネルボックス6が覆った構造
となっている。
【0020】燃料チャンネルボックス6の詳細構造を表
す一部破断斜視図を図1に示す。図1において、燃料チ
ャンネルボックス6は、ZrにSn,Fe,Crを添加
したジルコニウム基合金であるジルカロイ−4の板材を
用いて略角筒形状に構成されかつチャンネルクリップ8
及びチャンネルスペーサ9が取り付けられた長尺角筒管
10と、この長尺角筒管10よりも厚肉のジルカロイ−
4の板材を用いて略角筒形状に構成され、長尺角筒管1
0の下方に固定されて燃料チャンネルボックス6の下端
近傍に位置する短尺角筒管11とからなっている。
【0021】長尺角筒管10は、これを構成するジルカ
ロイ−4の板材の表面法線方向、板幅方向、及び板長手
方向へのα相ジルコニウムの<0001>結晶方位の配
向確率が互いに略等しいか又は十分に近似しており、結
晶方位がランダム化されている。具体的には、結晶方位
を表すF値が、板材表面の法線方向、長手方向、幅方向
において、例えばFr≒0.3、Fl≒0.4、Ft≒
0.3となっている。また肉厚は2.5mmとなってい
る。
【0022】短尺角筒管11は、板材の表面法線方向へ
のα相ジルコニウムの<0001>結晶方位の配向確率
が板幅方向及び板長手方向への配向確率よりも大きくな
っており、具体的には、上記F値が例えば、Fr≒0.
7、Fl≒0.15、Ft≒0.15となっている。ま
た、長尺角筒管10との接続部分である上端部の肉厚が
2.5mm、それ以外の部分の肉厚が3.0mmの段付
き形状となっている。この結果、チャンネルボックス6
の厚肉部(長尺角筒管10及び短尺角筒管11の上端
部)と薄肉部(短尺角筒管のそれ以外の部分)との肉厚
比x=3.0/2.5=1.2となっている。
【0023】次に、本実施形態の燃料チャンネルボック
ス6の製造手順について図3を用いて説明する。
【0024】まず、予め長尺角筒管10の素材となる板
材を2枚用意する。これは、所定の冷間圧延と焼鈍を繰
り返して施した後最後に再結晶化焼鈍を施した帯板材1
2を用いる。そして、これら2つの帯板材12をそれぞ
れU字曲げし、U字曲げ加工品13とする。その後、2
つのU字曲げ加工品13,13を角筒形状となるように
互いに向かい合わせ、突き合わせ部14を全長方向に溶
接して粗角筒管15とする。そして、この粗角筒管15
を所定の長さ(定尺)に切断し、熱処理前長尺角筒管1
6とする。短尺角筒管11に関しても、上記と全く同様
に、肉厚が帯板材12よりも厚いものをU字曲げして突
き合わせ部17を溶接し、定尺切断を行い、熱処理前短
尺角筒管18を製作する。但し、長尺角筒管10と異な
り、定尺切断の後、粗角筒管の接合側端部を機械加工で
長尺の粗角筒管15と同厚とし、段付き面を形成してお
く。次に、以上のようにして製作した略薄肉の熱処理前
長尺角筒管16と厚肉の熱処理前短尺角筒管18とを軸
方向に並べて、接続部19(図1も参照)を溶接で固定
し、熱処理前角筒管20とする。
【0025】その後、仕上げ工程に移り、まず、図4に
示す熱処理設備を用いて熱処理工程を行う。この熱処理
設備は、高周波発信器21と、この高周波発信器21に
より制御され公知の高周波誘導加熱を行う加熱コイル2
2と、このコイル22の直下に設けられ冷却水を噴出す
る複数のノズル23とを備えている。このような熱処理
設備において、コイル22内に熱処理前角筒管20を図
示しない移動手段で軸方向下方に(白抜き矢印参照)移
動させることにより、熱処理前角筒管20の全体につい
て所定の熱処理(後述)を順次連続的に施し、長尺角筒
管10及び短尺角筒管11を備えた角筒管24(図1参
照)とする。具体的には、熱処理前短尺角筒管18につ
いてはジルコニウムのα+β相温度範囲(800℃〜9
80℃)まで加熱した後急冷する(いわゆるα+β処
理)ことにより、板表面法線方向へのα相ジルコニウム
の<0001>結晶方位の配向確率を板幅方向及び板長
手方向への配向確率よりも大きくする。本実施形態で
は、前述したように、法線方向Fr≒0.7、板幅方向
Fl≒0.15、板長手方向Ft≒0.15としてお
り、もともとの素材である帯板材の結晶方位とほぼ同等
となっている。また熱処理前長尺角筒管16について
は、ジルコニウムのβ相温度範囲(980℃を超える温
度)まで加熱した後急冷する(いわゆるβ処理)ことに
より、板表面法線方向、板幅方向、及び板長手方向への
配向確率を略等しいか十分に近似させる。本実施形態で
は、前述したように、Fr≒0.3、Fl≒0.4、F
t≒0.3としている。以上のようにして角筒管24を
完成させた後、長尺角筒管10の上部にチャンネルクリ
ップ8(図1参照)及びチャンネルスペーサ9(同)を
取り付け、燃料チャンネルボックス6を完成させる。
【0026】次に、本実施形態の作用を説明する。
【0027】本実施形態による燃料チャンネルボックス
6の製造方法では、まず、薄い帯板材12を用いて熱処
理前長尺角筒管16を製作し、また厚い帯板材を用いて
熱処理前短尺角筒管18を製作し、そしてこれら2つを
接合し1つの熱処理前角筒管20とする。その後、加熱
コイル22中においてこの角筒管20を軸方向下方に移
動させ全体に所定の熱処理を連続的に施す。
【0028】このとき、この主の熱処理設備は、もとも
とその加熱出力が同一の条件では、板材の肉厚が薄いほ
ど高い温度まで加熱可能であり、肉厚が厚くなるにした
がって加熱到達温度が低くなるという特性がある。ここ
で、本実施形態では、熱処理前に、予め、低いα+β相
温度範囲まで加熱すれば足りる熱処理前短尺角筒管18
が厚肉に構成されており、高いβ相温度範囲まで加熱す
べき熱処理前長尺角筒管16が略薄肉に構成されてい
る。したがって、その肉厚比x(=厚肉部板厚/薄肉部
板厚)を適宜選択することにより、加熱コイル22から
の加熱出力を略一定としたまま、熱処理前角筒管20を
下方に移動させるだけで、熱処理前角筒管20全体に対
して目的とする熱処理(厚肉部のα+β処理及び薄肉部
のβ処理)を順次連続的に施すことができるはずであ
る。このことを図5を用いて考察する。
【0029】図5は、図4に示した熱処理設備とほぼ同
様の熱処理設備において、薄肉、厚肉の幅寸法同一の2
種類のジルカロイ−4の板材を用意して行った加熱実験
の結果の一例を示すものである。すなわち、加熱コイル
22による加熱量(入熱量)を厚肉の板材を900℃ま
で加熱するような量に固定しておき、この条件で種々の
厚さの薄肉板材に加熱を行い、その加熱到達温度Tを測
定したものである。このとき、横軸には、薄肉板材の板
厚の、厚肉板材の板厚との肉厚比x(=厚肉板材肉厚/
薄肉板材肉厚)をとっている。なお、加熱後の冷却条件
により肉厚比xと加熱到達温度Tの関係は若干変化しう
るが、定性的には図5と同様になる。
【0030】図5において、肉厚比x=1.0(厚肉板
材と同厚)では当然のことながら加熱到達温度T=90
0℃であるが、肉厚比xが大きくなるほど(つまり薄肉
板材の板厚が薄くなるほど)加熱到達温度Tが上昇し、
肉厚比x=1.1で、ジルコニウムのα+β相温度範囲
とβ相温度範囲との境界である980℃に達する。これ
により、肉厚比が1.1より小さいと、薄肉板材が厚す
ぎて加熱到達温度Tが980℃以下となり、薄肉板材の
ジルコニウムをβ相とすることができないことがわか
る。さらに肉厚比xが増加すると、加熱到達温度Tもさ
らに上昇し、肉厚比x=1.6で約1400℃に達す
る。さらに肉厚比xが1.6より大きくなると、加熱到
達温度Tが1400℃を超えるようになる。ここで、加
熱到達温度Tがあまりに高いと、加熱後急冷時の均一な
冷却が阻害されて熱処理後において変形が生じる可能性
がある。本願発明者等は、その境界温度として、140
0℃が適当であると判断した。したがって、薄肉板材を
確実にβ相温度範囲まで加熱しつつ厚肉板材をα+β相
温度範囲とし、燃料チャンネルボックス6の曲がり変形
及び膨らみ変形を有効かつ健全に抑制するためには、肉
厚比xを1.1以上1.6以下として加熱到達温度Tが
980℃以上1400℃以下となるようにすればよい。
但しこのとき、好ましくは、加熱到達温度T=1100
〜1350℃の範囲、より好ましくは1100〜120
0℃となるように肉厚比xを定めれば、より確実性・信
頼性を高めることができる。
【0031】ここで、本実施形態においては、前述した
ように肉厚比xを上記の範囲内である1.2としてい
る。そこで、熱処理工程を行う際、移動手段による移動
速度を所定値に固定という条件のもとで、厚肉である熱
処理前短尺角筒管18の加熱到達温度T≒900℃とな
るようにコイル22による加熱量(単位長さ当たりの入
熱量)を略一定に設定し、またノズル23による冷却も
これに対応した急冷を行うように設定したところ、薄肉
部(熱処理前長尺角筒管16の上端以外の部分)の加熱
到達温度T≒1100℃とすることができた。この結果
は図5とも合致している。上記のように熱処理すること
により、膨らみ変形がそれほど問題とならない燃料チャ
ンネルボックス6の上端部及び中央部については<00
01>結晶方位を十分にランダム化して曲がり変形を優
先して抑制し、制御棒の挿入に悪影響を及ぼすのを防止
することができる。また、曲がり変形がそれほど問題と
ならない燃料チャンネルボックス6の下端部については
<0001>結晶方位を主として板表面の法線方向rに
配向させるとともに肉厚増加によって剛性を増大させ、
膨らみ変形の増大防止を図ってバイパス流量の増大を防
止するとともに、耐食性の確保を図ることができる。
【0032】以上説明したように、本実施形態による燃
料チャンネルボックスの製造方法によれば、燃料チャン
ネルボックス6の曲がり変形及び膨らみ変形を有効に抑
制することができる。またこのとき、熱処理設備に関し
ては、1つの熱処理設備を1つの熱処理工程において加
熱出力を略一定に固定したまま用いれば足りる。また、
全体の工程数については、熱処理工程が1つにまとめら
れた分、熱処理前長尺角筒管16を熱処理する工程と熱
処理前短尺角筒管18を熱処理する工程とが別々に必要
となる従来よりも1つ減少する。したがって、製造工程
及び製造設備を従来よりも簡素化し、製造コストを低減
することができる。
【0033】なお、上記実施形態においては、熱処理設
備は、コイル側を固定しつつ角筒管側を移動させる方式
であったが、逆に角筒管を固定しつつコイル側が移動す
る方式でも良い。また、高周波誘導加熱にも限られず、
他に赤外線等の手段を用いてもよい。さらに、冷却水以
外の冷却媒体を用いても良い。これらの場合も同様の効
果を得る。
【0034】また、上記実施形態においては、短尺角筒
管11の上端部近傍の外周表面が段差が生じる段付き部
となる構造であったが、これに限られず、図6に示すよ
うに、この段差を解消するためにテーパ面を機械加工で
形成し、薄く加工した上端部と厚肉であるそれより下方
の部分との表面形状が滑らかに連続するようにしてもよ
い。
【0035】本変形例によっても、上記実施形態と同様
の効果を得る。またこれに加え、以下のような効果があ
る。すなわち、上記実施形態では加熱コイル22による
加熱量を所定値に固定して熱処理を行ったが、製造現場
の状況等に応じ、加熱到達温度のさらなる精度向上等を
目的として、被加熱部分の温度を赤外線センサ等でモニ
ターし、これをコイル22による単位長さ当たりの加熱
量にフィードバックする温度制御が行われる場合があ
る。このような制御に基づいて熱処理を施す場合、図1
の構造のように急激な肉厚変化部があると、制御上の応
答遅れや外乱によって加熱到達温度Tのバラツキが大き
くなる可能性がある。そこで、本変形例のように肉厚変
化部分にテーパを設ければ、急激な肉厚変化がなく肉厚
が徐々に変化するため、加熱到達温度Tのバラツキを小
さくすることができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、製造工程及び製造設備
を簡素化し製造コストを低減しつつ、曲がり変形及び膨
らみ変形を有効に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の製造方法で製造された燃
料チャンネルボックスの詳細構造を表す一部破断斜視図
である。
【図2】図1に示す燃料チャンネルボックスが適用され
る沸騰水型原子炉用の燃料集合体の全体構造を表す縦断
面図である。
【図3】図1に示す燃料チャンネルボックスの製造手順
を示す説明図である。
【図4】熱処理工程で用いる熱処理設備を示す図であ
る。
【図5】薄肉、厚肉の幅寸法同一の2種類のジルカロイ
−4の板材を用意して行った加熱実験の結果の一例を示
す図である。
【図6】燃料チャンネルボックスの変形例の詳細構造を
表す一部破断斜視図である。
【図7】ジルコニウム六方晶格子の結晶方位性に基づく
照射成長の方向性を説明するための図である。
【符号の説明】
1 燃料集合体 6 燃料チャンネルボックス 10 長尺角筒管 11 短尺角筒管 11A テーパ面を備えた短尺角筒管 12 帯板材(ジルコニウム基合金の板材) 16 熱処理前長尺角筒管(相対的に長い略
角筒形状部材) 18 熱処理前短尺角筒管(相対的に短い略
角筒形状部材) 20 熱処理前角筒管(1つの略角筒形状部
材) 21 高周波発信器(熱処理手段) 22 加熱コイル(熱処理手段) 23 ノズル(熱処理手段) x 肉厚比

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】沸騰水型原子炉用の燃料集合体の外周部に
    設けられるとともに、ジルコニウム基合金の板材を用い
    て略角筒形状に構成され、かつ、この略角筒形状の軸方
    向一端近傍における前記板材の表面法線方向へのα相ジ
    ルコニウムの<0001>結晶方位の配向確率が板幅方
    向及び板長手方向への配向確率よりも大きく、前記略角
    筒形状の前記一端近傍以外の部分における前記板材の表
    面法線方向、板幅方向、及び板長手方向へのα相ジルコ
    ニウムの<0001>結晶方位の配向確率が互いに略等
    しいか又は十分に近似している燃料チャンネルボックス
    の製造方法において、 相対的に薄いジルコニウム基合金の板材を用いて相対的
    に長い略角筒形状部材を構成するとともに、相対的に厚
    いジルコニウム基合金の板材を用いて相対的に短い略角
    筒形状部材を構成し、これら2つの長・短略角筒形状部
    材を接合して1つの略角筒形状部材とする接合工程と、 局所的に所定の熱処理を行う熱処理手段に対し前記1つ
    の略角筒形状部材をその略角筒形状の軸方向に相対的に
    移動させることにより、前記1つの略角筒形状部材の全
    体について前記所定の熱処理を順次連続的に施す熱処理
    工程とを有することを特徴とする燃料チャンネルボック
    スの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の燃料チャンネルボックスの
    製造方法において、前記熱処理工程では、前記熱処理手
    段の加熱出力を略一定とすることを特徴とする燃料チャ
    ンネルボックスの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の燃料チャンネルボックスの
    製造方法において、前記接合工程で用いる相対的に厚い
    ジルコニウム基合金の板材の板厚と、相対的に薄いジル
    コニウム基合金の板材の板厚との肉厚比を、1.1以上
    1.6以下としたことを特徴とする燃料チャンネルボッ
    クスの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の燃料チャンネルボックスの
    製造方法において、前記接合工程で、前記2つの長・短
    略角筒形状部材を接合して1つの略角筒形状部材とする
    前に、前記短い略角筒形状部材の当該接合側端部近傍を
    前記長い略角筒形状部材と同厚となるように相対的に薄
    く加工し、かつその薄く加工した端部近傍と相対的に厚
    い他の部分との表面形状が滑らかに連続するように前記
    薄く加工した端部近傍に連続してテーパ面を形成したこ
    とを特徴とする燃料チャンネルボックスの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6704386B2 (en) 2000-01-21 2004-03-09 Hitachi, Ltd. Fuel channel box and a method of manufacturing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6704386B2 (en) 2000-01-21 2004-03-09 Hitachi, Ltd. Fuel channel box and a method of manufacturing the same

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