JPH1123078A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JPH1123078A
JPH1123078A JP17148397A JP17148397A JPH1123078A JP H1123078 A JPH1123078 A JP H1123078A JP 17148397 A JP17148397 A JP 17148397A JP 17148397 A JP17148397 A JP 17148397A JP H1123078 A JPH1123078 A JP H1123078A
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JP
Japan
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mixed refrigerant
refrigerant
mixed
refrigerants
compressor
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JP17148397A
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Taiji Yamamoto
泰司 山本
Yukio Miyamura
幸雄 宮村
Takayuki Masukawa
貴之 益川
Masafumi Ueda
雅文 上田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混合冷媒の量の調節および混合冷媒の組成比
を調節することのできる冷凍装置を提供する。 【解決手段】 混合冷媒の各冷媒の組成比を調節するた
めの混合冷媒調整装置50Aが、凝縮器30およびキャ
ピラリチューブ40からなる経路に対して並列するよう
に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷凍装置に関
し、より特定的には、混合冷媒を使用する冷凍装置にお
いて、混合冷媒の量の調整および冷媒の混合比率を調整
することのできる冷凍装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍装置の冷媒として用いられて
いるものには、ジクロロジフルオロメタン(R−12)
や、共沸混合冷媒のR−12と1,1−ジフルオロエタ
ン(R−152a)とからなるR−502がある。これ
らは、従来の冷凍装置の冷媒として好適であり、信頼
性、耐久性などの高い品質レベルに至っている。
【0003】しかしながら、上記各冷媒は、その高いオ
ゾン破壊の潜在性により、大気中に放出されて地球上空
のオゾン層に到達すると、このオゾン層を破壊する性質
を有している。このオゾン層の破壊は、冷媒中の塩素基
(Cl)により引き起こされる。
【0004】そこで、近年、この塩素基(Cl)を含ま
ない冷媒、たとえばジフルオロメタン(HFC−32、
R32)、ペンタフルオロエタン(HFC−125、R
−125)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン
(HFC−134a,R134a)の混合物がこれらの
代替冷媒として考えられている。
【0005】ここで、上述した3種類の冷媒の混合物を
非共沸冷媒混合物と称す。具体的には、R407C(R
32/R125/R134a:重量比23/25/5
2)などである。
【0006】次に、図10を参照して、従来の一般的な
冷凍装置の冷凍回路の例を示す。蒸発器10とコンプレ
ッサ20と、凝縮器30と、キャピラリチューブ(減圧
器)40とが、冷媒が循環する管路10a、20a、3
0a、40aによって各々接続されている。管路10
a、20a、30a、40a内を図中矢印の方向に混合
冷媒を循環させることにより冷凍サイクルが行なわれる
ことになる。
【0007】次に、図10および図11を参照して、上
記の冷凍サイクルの理想的な作用について説明する。な
お、図11は、図10に示される冷凍サイクルの圧力−
エンタルピー線図(以下、単に、「P−h線図」と称
す)を示す図である。また、図11において、7aは飽
和液線を示し、7bは飽和蒸気線を示している。
【0008】ここで、再び図10を参照して、蒸発器1
0から排出された低温・低圧の気化混合冷媒をコンプレ
ッサ20内に送り込み、このコンプレッサ20内におい
て気化混合冷媒を断熱圧縮する。これにより、図11に
示されるように、エンタルピーの値はh1からh2へと
変化する。
【0009】次に、図10に示されるように、上記のよ
うにして圧縮された気化混合冷媒を凝縮器30内に送り
込み、凝縮器30内において気化混合冷媒を凝縮し、放
熱させる。これにより、凝縮器30内において、気化混
合冷媒は等圧液化され、図11に示すように、エンタル
ピーの値はh2からh3へと変化する。
【0010】次に、上記のようにして液化された混合冷
媒を、図10に示されるように、キャピラリチューブ4
0内に送り込み、このキャピラリチューブ40内におい
て混合冷媒を断熱膨張させる。これにより、図11に示
されるように、エンタルピーの値はh3からh4へと変
化する。
【0011】次に、図10に示されるように、キャピラ
リチューブ40を通過した混合冷媒が蒸発器10内に送
り込まれる。これにより、混合冷媒は蒸発器10内にお
いて低圧蒸発し、その際に周囲から熱を奪う。これによ
り、図11に示されるように、エンタルピーの値はh4
からh1へと変化する。
【0012】このように、蒸発器10内において冷媒が
蒸発することにより、周囲から熱を奪い、冷却動作を行
なうことになる。
【0013】なお、図には示していないが、蒸発器10
とコンプレッサ20との間の管路10aには、アキュム
レータ(液分離器)が設けられ、コンプレッサ20と凝
縮器30との間の管路20aには、レシーバタンク(受
液器)が設けられる場合がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記構成よりなる冷凍
装置において、飽和液線7aよりも左側の領域において
は、混合冷媒は液体の状態であり、飽和液線7aと飽和
蒸気線7bとによって囲まれた領域においては、混合冷
媒は液体と気体とが混合した状態であり、飽和蒸気線7
bの右側では、混合冷媒は気体の状態となっている。し
たがって、特に、蒸発器10および凝縮器30内におい
て、混合冷媒は液体と気体との状態が混在する。このと
き、気化または液化にある体積変化のため気体と液体と
の速度に差が生じる。その結果、蒸発器10および凝縮
器30内において混合冷媒の組成比がずれるという現象
が生じる。そのため、本来の混合冷媒の特性が得られ
ず、運転効率が低下してしまうという問題が生じてい
る。
【0015】一方、上述した冷凍装置において、工場の
出荷時には、施工時における配管長さの変化に対応する
ために、許容範囲内における最大量の混合冷媒が回路内
に封入されている。しかし、冷凍装置の取付け完了時に
おいては、配管の長さは個々の現場により異なるため、
必ずしも混合冷媒の封入量が冷凍サイクル上最適な量に
なっているとは限らなかった。
【0016】したがって、この発明の目的は、冷凍サイ
クル内における混合冷媒の存在量を調整するとともに、
混合冷媒の各冷媒の組成比を一定の値に調整することに
より、常に最適な冷凍サイクルを実現することのできる
冷凍装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に基づいた冷凍
装置においては、2以上の冷媒をそれぞれ所定の組成比
で混合された混合冷媒を凝縮液化する凝縮器と、この混
合冷媒を膨張させるための減圧器と、液化した上記混合
冷媒を蒸発させる蒸発器と、蒸発気化した上記混合冷媒
を圧縮して上記凝縮器に吐出する圧縮機とが所定の管路
によって連結された冷凍装置であって、上記混合冷媒の
循環量を調整するとともに、上記混合冷媒の各冷媒の組
成比を調整するための混合冷媒調整装置を有している。
【0018】また、上記冷凍装置において、一つの好ま
しい手段としては、上記混合冷媒調整装置は、圧縮機か
ら出た上記混合冷媒を回収し、回収した上記混合冷媒を
上記蒸発器の入口側に戻すように設けられている。
【0019】また、上記冷凍装置において、他の好まし
い手段としては、上記混合冷媒調整装置は、凝縮器から
出た上記混合冷媒を回収し、回収した上記混合冷媒を上
記蒸発器の入口側に戻すように設けられている。
【0020】また、上記各混合冷媒調整装置において好
ましくは、上記混合冷媒を構成する各冷媒の沸点の違い
を利用して、各冷媒ごとに分離する冷媒分離装置と、分
離された冷媒をそれぞれ所定の組成比で混合するための
冷媒混合装置とを含んでいる。
【0021】また、上記冷凍装置において、さらに他の
好ましい手段としては、上記混合冷媒調整装置は、上記
圧縮機から出た上記混合冷媒と上記凝縮器の中間領域の
混合冷媒とを回収し、回収した上記混合冷媒を上記蒸発
器の入口側に戻すように設けられている。
【0022】このように、混合冷媒の冷媒量を調節し、
さらに混合冷媒の各冷媒の組成比を調整するための混合
冷媒調整装置を設けることによって、混合冷媒を構成す
る各冷媒の沸点の違いを利用して、冷媒ごとに混合冷媒
を分離し、その後、所定の組成比に冷媒を混合すること
で、冷凍サイクル内における混合冷媒の各冷媒の組成比
を一定の値に維持することが可能となり、常に最適な状
態で冷凍サイクルを運転させることが可能となる。
【0023】また、所定の組成比で混合された混合冷媒
を必要に応じて回路内に戻すことで、冷凍サイクル内に
おける混合冷媒の全体量をも調整することが可能とな
り、より一層冷凍サイクルの運転効率を向上させること
が可能となる。
【0024】また、上記冷凍装置において、他の好まし
い手段としては、上記混合冷媒調整装置は、上記圧縮機
から出た上記混合冷媒と上記凝縮器の中間領域の混合冷
媒とを回収し、回収した上記混合冷媒を上記蒸発器の入
口側に戻すように設けられている。
【0025】これにより、たとえば二種類の冷媒を混合
した混合冷媒を用いた場合、圧縮機から出た混合冷媒の
組成比が、初期の組成比よりも一方の冷媒の組成比が高
く、凝縮器の中間領域の混合冷媒の組成比が、初期の組
成比よりも他方の冷媒の組成比が高い場合に、圧縮機か
ら出た混合冷媒と凝縮器の中間領域の混合冷媒とを混合
することにより、混合冷媒の各冷媒の組成比を一定の値
に維持することが可能となり、常に最適な状態で冷凍サ
イクルを運転させることが可能となる。
【0026】また、所定の組成比で混合された混合冷媒
を必要に応じて回路内に戻すことで、冷凍サイクル内に
おける混合冷媒の全体量をも調整することが可能とな
り、より一層冷凍サイクルの運転効率を向上させること
が可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明に基づいた各実施
の形態における冷凍装置について、図を参照して説明す
る。なお、各図中において、同一符号は、同一または相
当部分を示すものとする。
【0028】[実施の形態1]以下、実施の形態1にお
ける冷凍装置について、図を参照しながら説明する。
【0029】まず、図1を参照して、本実施の形態にお
ける冷凍装置の構成について説明する。図10で説明し
た従来の冷凍装置と同じように、蒸発器10、コンプレ
ッサ20、凝縮器30およびキャピラリチューブ(減圧
器)40が、管路10a、20a、30a、40aによ
って連結されている。
【0030】さらに、本実施の形態における冷凍装置に
おいては、コンプレッサ20から出る気化した混合冷媒
を回収し、この回収した混合冷媒を液化した状態で蒸発
器10の入口側へ戻す混合冷媒調整装置50Aが設けら
れている。
【0031】ここで、混合冷媒として、3種類の冷媒の
混合物(非共沸冷媒混合物)を用いた場合の、混合冷媒
調整装置50Aの具体的な構造について説明する。
【0032】
【表1】
【0033】まず、非共沸冷媒混合物は、表1に示すよ
うに、HFC32、HFC125およびHFC134a
(重量比、HFC32:HFC125:HFC134a
=23:25:52)が用いられ、それぞれの沸点は、
HFC32が−51.8℃、HFC125が−48.5
℃、HFC134aが−26.3℃となっている。
【0034】したがって、図2に示すように、混合冷媒
が−26.3℃以上の場合は、すべての冷媒が気体の状
態となる。
【0035】ここで、混合冷媒の温度を低くした場合、
混合冷媒の温度が約−30.0℃の状態においては冷媒
HFC134aのみが液化し、他の2つの冷媒は気体の
ままとなり、冷媒HFC134aのみを分離することが
可能となる(Aの状態)。
【0036】次に、さらに、混合冷媒の温度を低下させ
て、混合冷媒の温度が約−50.0℃の状態において
は、HFC125が液化し、HFC125を分離するこ
とが可能となる(Bの状態)。さらに、混合冷媒の温度
を低下させ、混合冷媒の温度が約−54.0℃の状態に
おいては、HFC32が液化することになる(Cの状
態)。
【0037】次に、上述した原理に基づいた、混合冷媒
調整装置50Aについて、図3を参照して説明する。
【0038】まず、管路52に設けられた電磁弁51を
開放し、第1分留タンク53にコンプレッサ20から吐
出される気化混合冷媒を導入する。このとき、ファン8
2を用いて、第1分留タンク53の温度を低下させて、
混合冷媒の温度を低下させる。これにより、冷媒HFC
134aのみが液化し、第1分留タンク53に、HFC
134aが蓄えられる。
【0039】次に、他の気化状態にある混合冷媒を、管
路63に設けられた電磁弁64を開放し、第2分留タン
ク65に導入する。このとき、ファン82を用いて、第
2分留タンク65の温度をさらに低下させて、混合冷媒
の温度を低下させる。これにより、冷媒HFC125の
みが液化し、第2分留タンク65に、冷媒HFC125
が蓄えられる。
【0040】次に、気化状態にあるHFC32を、管路
71に設けられた電磁弁72を開放し、第3分留タンク
73に導入する。このとき、ファン82を用いて、第3
分留タンク73の温度をさらに低下させて、冷媒HFC
32の温度を低下させる。これにより、冷媒HFC32
が液化し、第3分留タンク73に液化された冷媒HFC
32が蓄えられる。なお、第1分留タンク53、第2分
留タンク65および第3分留タンク73内の温度および
圧力は、それぞれのタンクに設けられた温度計54、6
7、75、圧力計54、66、74が所定の値となるよ
うに制御されている。
【0041】以上により、混合冷媒を構成する各冷媒を
液化した状態で蓄えることが可能となる。
【0042】次に、第1分留タンク53の下端部の管路
56に設けられた回収冷媒量調整弁57、第2分留タン
ク65の下端部の管路68に設けられた回収冷媒量調整
弁69および第3分留タンク73の下端部の管路76に
設けられた回収冷媒量調整弁77を、それぞれ冷媒の組
成比に応じた量だけ開放し、各管路56、68、76に
設けられた冷媒回収弁58、70、78を開放する。
【0043】これにより、冷媒HFC134a、HFC
125、HFC32を、所定の混合組成比に調整した混
合冷媒をバッファタンク59に蓄えることが可能とな
る。
【0044】その後、冷凍サイクル内に、適宜管路60
に設けられたバルブ61および62を開放し、混合冷媒
を冷凍回路内に戻すことにより、混合冷媒の冷媒の組成
比を常に安定させた状態で運転することが可能となる。
また、適宜混合冷媒を戻すことによって、常に最適な状
態で冷凍サイクルを運転することも可能となる。
【0045】[実施の形態2]以下、実施の形態2にお
ける冷凍装置について、図を参照しながら説明する。ま
ず、図4を参照して、本実施の形態における冷凍装置
は、図10で説明した冷凍装置と同じように、蒸発器1
0、コンプレッサ20、凝縮器30およびキャピラリチ
ューブ(減圧器)40が、管路10a、20a、30
a、40aによって連結されている。さらに、本実施の
形態における冷凍装置においては、凝縮器30から吐出
される液化した混合冷媒を回収し、この回収した混合冷
媒を蒸発器10の入口側へ戻す混合冷媒調整装置50B
が設けられている。
【0046】ここで、本実施の形態においても、混合冷
媒として、3種類の冷媒の混合物である非共沸冷媒混合
物を用いた場合についての、混合冷媒調整装置50Bの
具体的な構造について説明する。
【0047】実施の形態1においては、気化状態にある
混合冷媒の温度を徐々に低下させることにより混合冷媒
の分離を行なったが、本実施の形態においては、液化状
態にある混合冷媒を図5に示すように徐々に混合冷媒の
温度を上昇させながら分離しようとするものである。し
たがって、混合冷媒が−51.8℃以下の場合は、すべ
ての冷媒が液体の状態であるが、混合冷媒の温度が約−
50.0℃の状態においては、冷媒HFC32のみが気
化し、他の2つは液体のままである。したがって、冷媒
HFC32のみを分離することができる(Aの状態)。
【0048】次に、さらに混合冷媒の温度を上昇させ
て、−45℃の状態においては、HFC125のみが気
化し、HFC134aと分離することができる(Bの状
態)。さらに、混合冷媒の温度を上昇させ、混合冷媒の
温度が約−25.0℃の状態においては、HFC134
aが気化する(Cの状態)。
【0049】この原理に基づいた混合冷媒調整装置50
Bについて、図6を参照して説明する。
【0050】まず、管路100に設けられた電磁弁10
1を開放し、低沸点冷媒分離タンク102に凝縮器30
から吐出された液化混合冷媒を導入する。このとき、低
沸点冷媒分離タンク102に設けられたヒータ105を
用いて、混合冷媒の温度を上昇させ、HFC32のみを
気化させる。気化したHFC32を、管路106に設け
られた電磁弁107を開放して、第1分留タンク109
に蓄える。気化したHFC32は、第1分留タンク10
9内において、冷却され、液化した状態で蓄えられる。
【0051】次に、低沸点冷媒分離タンク102内に残
存した液化混合冷媒は、管路119に設けられた電磁弁
120を開放することにより、中沸点冷媒分離タンク1
21に送り込まれる。中沸点冷媒分離タンク121にお
いて、ヒータ124を用いてさらに混合冷媒の温度が上
昇させられ、冷媒HFC125のみが気化する。気化し
たHFC125を、管路125に設けられた電磁弁12
6を開放して、、第2分留タンク127に蓄える。気化
したHFC125は、第2分留タンク127内におい
て、冷却され、液化した状態で蓄えられる。
【0052】次に、中沸点冷媒分離タンク121内に残
存した冷媒HFC134aは、管路133に設けられた
電磁弁134を開放することにより、第3分留タンク1
35に送り込まれ、そのまま第3分留タンク135に蓄
えられることになる。なお、低沸点冷媒分離タンク10
2および中沸点冷媒分離タンク121内の温度および圧
力は、それぞれのタンクに設けられた温度計104、1
23、圧力計103、122によって制御される。
【0053】その後、第1分留タンク109に設けられ
た管路110の回収冷媒量調整弁111、第2分留タン
ク127に設けられた管路128の回収冷媒量調整弁1
29および第3分留タンク135に設けられた管路13
6の回収冷媒量調整弁137をそれぞれ冷媒の組成比と
なるように開放し、各管路110、128、136に設
けられる冷媒回収弁112、130、138を開放す
る。これにより、冷媒HFC32、冷媒HFC125、
冷媒HFC134aを所定の組成比に調整された混合冷
媒を、バッファタンク115内に蓄えることが可能とな
る。
【0054】その後、冷凍サイクル内に、適宜管路11
6に設けられたバルブ117および118を開放し、混
合冷媒を戻すことにより、サイクル内における混合冷媒
の冷媒の組成比を常に安定させた状態で運転することが
可能となる。また、常に最適な量の混合冷媒をサイクル
内に提供することができ、最適な状態で冷凍サイクルを
運転することが可能となる。
【0055】なお、必要な場合は、第1分留タンク10
9、第2分留タンク127、第3分留タンク135に設
けられた管路113、管路131、管路139に設けら
れた電磁弁114、電磁弁132および電磁弁140を
開放することにより、適宜必要な冷媒を直接蒸発器10
へ送り込むことも可能である。
【0056】[実施の形態3]以下、実施の形態3にお
ける冷凍装置について、図を参照しながら説明する。こ
こで、本実施の形態においては、混合冷媒として、2種
類の冷媒(HFC−32,HFC−134a)の混合物
である非共沸冷媒混合物を用いた場合についての、混合
冷媒調整装置50Cの具体的な構造について説明する。
【0057】まず、図7を参照して、本実施の形態にお
ける冷凍装置は、図10で説明した冷凍装置と同じよう
に、蒸発器10、コンプレッサ20、凝縮器30および
キャピラリチューブ(減圧器)40が、管路10a、2
0a、30a、40aによって連結されている。さら
に、本実施の形態における冷凍装置においては、圧縮機
20から吐出される気化した混合冷媒を回収する経路
と、凝縮器30の中間領域の混合冷媒を回収する経路と
を有し、この回収した混合冷媒を蒸発器10の入口側へ
戻す混合冷媒調整装置50Cが設けられている。
【0058】ここで、図8に示すように、凝縮器30の
入口領域と出口領域においては混合冷媒の全体量(W)
に占めるHFC−32の割合が凝縮器30の中間領域に
おける割合よりも高い。したがって、入口領域と中間領
域とから混合冷媒をそれぞれ回収することによって、混
合冷媒の各冷媒の組成比を適正なものにしようとするも
のである。
【0059】この原理に基づいた混合冷媒調整装置50
Cについて、図9を参照して説明する。
【0060】まず、管路158に設けられた電磁弁15
2を開放し、分留タンク153にコンプレッサ20から
吐出されたHFC−32の割合が高い混合冷媒を導入す
る。一方、管路159に設けられた電磁弁160を開放
し、分留タンク153に凝縮器30の中間領域における
HFC−32の割合が低い混合冷媒を導入する。これに
より、分留タンク153内に、適正な組成比を有する混
合冷媒が蓄えられる。なお、分留タンク153内の冷媒
の圧力、温度および組成比は、それぞれのタンクに設け
られた圧力計154、温度計155および組成比検出器
156によって制御される。
【0061】その後、冷凍サイクル内に、管路158に
設けられたバルブ157を開放し、混合冷媒を戻すこと
により、サイクル内における混合冷媒の冷媒の組成比を
常に安定させた状態で運転することが可能となる。ま
た、常に最適な量の混合冷媒をサイクル内に提供するこ
とができ、最適な状態で冷凍サイクルを運転することが
可能となる。
【0062】なお、今回開示した実施の形態はすべての
点で例示であって制限的なものではないと考えられるべ
きである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請
求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味
および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図さ
れる。
【0063】
【発明の効果】この発明に基づいた冷凍装置の一つの局
面によれば、混合冷媒の冷媒量を調節し、さらに混合冷
媒の各冷媒の組成比を調整するための混合冷媒調整装置
を設けることによって、混合冷媒を構成する各冷媒の沸
点の違いを利用して、冷媒ごとに混合冷媒を分離し、そ
の後、所定の組成比に冷媒を混合することで、冷凍サイ
クル内における混合冷媒の各冷媒の組成比を一定の値に
維持することが可能となり、常に最適な状態で冷凍サイ
クルを運転させることが可能となる。
【0064】また、所定の組成比で混合された混合冷媒
を必要に応じて回路内に戻すことで、冷凍サイクル内に
おける混合冷媒の全体量をも調整することが可能とな
り、より一層冷凍サイクルの運転効率を向上させること
が可能となる。
【0065】また、この発明に基づいた冷凍装置の他の
局面によれば、上記冷凍装置において、上記混合冷媒調
整装置は、上記圧縮機から出た上記混合冷媒と上記凝縮
器の中間領域の混合冷媒とを回収し、回収した上記混合
冷媒を上記蒸発器の入口側に戻すように設けられてい
る。
【0066】これにより、たとえば二種類の冷媒を混合
した混合冷媒を用いた場合、圧縮機から出た混合冷媒の
組成比が、初期の組成比よりも一方の冷媒の組成比が高
く、凝縮器の中間領域の混合冷媒の組成比が、初期の組
成比よりも他方の冷媒の組成比が高い場合に、圧縮機か
ら出た混合冷媒と凝縮器の中間領域の混合冷媒とを混合
することにより、混合冷媒の各冷媒の組成比を一定の値
に維持することが可能となり、常に最適な状態で冷凍サ
イクルを運転させることが可能となる。
【0067】また、所定の組成比で混合された混合冷媒
を必要に応じて回路内に戻すことで、冷凍サイクル内に
おける混合冷媒の全体量をも調整することが可能とな
り、より一層冷凍サイクルの運転効率を向上させること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に基づく実施の形態1における冷凍装
置のブロック図である。
【図2】この発明に基づく実施の形態1における混合冷
媒の分離原理を説明するための図である。
【図3】この発明に基づく実施の形態1における混合冷
媒調整装置50Aの構造を示す図である。
【図4】この発明に基づく実施の形態2における冷凍装
置のブロック図である。
【図5】この発明に基づく実施の形態2における混合冷
媒の分離原理を説明するための図である。
【図6】この発明に基づく実施の形態2における混合冷
媒調整装置50Bの構造を示す図である。
【図7】この発明に基づく実施の形態3における冷凍装
置のブロック図である。
【図8】この発明に基づく実施の形態3における混合冷
媒の状態を説明するための図である。
【図9】この発明に基づく実施の形態3における混合冷
媒調整装置50Cの構造を示す図である。
【図10】従来技術における冷凍装置のブロック図であ
る。
【図11】冷凍回路中における混合冷媒の圧力−エンタ
ルピー線図である。
【符号の説明】
10 蒸発器 20 コンプレッサ 30 凝縮器 40 キャピラリチューブ 50A,50B,50C 混合冷媒調整装置
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍装置の冷媒として用いられて
いるものには、ジクロロジフルオロメタン(R12)な
どがある。これらは、従来の冷凍装置の冷媒として好適
であり、信頼性、耐久性などの高い品質レベルに至って
いる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】そこで、近年、この塩素基(Cl)を含ま
ない冷媒、たとえばジフルオロメタン(HFC−32、
R32)、ペンタフルオロエタン(HFC−125、R
125)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(H
FC−134a,R134a)の混合物がこれらの代替
冷媒として考えられている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 雅文 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2以上の冷媒をそれぞれ所定の比率で混
    合した混合冷媒を凝縮液化する凝縮器と、この混合冷媒
    を膨張させるための減圧器と、液化した前記混合冷媒を
    蒸発させる蒸発器と、蒸発気化した前記混合冷媒を圧縮
    して前記凝縮器に吐出する圧縮機とが所定の管路によっ
    て連結された冷凍装置であって、 前記混合冷媒の循環量を調整するとともに、前記混合冷
    媒の各冷媒の混合比率を調整するための混合冷媒調整手
    段を有する、冷凍装置。
  2. 【請求項2】 前記混合冷媒調整手段は、 前記圧縮機から出た前記混合冷媒を回収し、回収した前
    記混合冷媒を前記蒸発器の入口側に戻すように設けられ
    る、請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 【請求項3】 前記混合冷媒調整手段は、 前記凝縮器から出た前記混合冷媒を回収し、回収した前
    記混合冷媒を前記蒸発器の入口側に戻すように設けられ
    る、請求項1に記載の冷凍装置。
  4. 【請求項4】 前記混合冷媒調整手段は、 前記混合冷媒を構成する各冷媒の沸点の違いを利用し
    て、各冷媒ごとに分離する冷媒分離手段と、 分離された前記冷媒をそれぞれ所定の比率で混合するた
    めの冷媒混合手段と、を含む、請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の冷凍装置。
  5. 【請求項5】 前記混合冷媒調整手段は、 前記圧縮機から出た前記混合冷媒と前記凝縮器の中間領
    域の前記混合冷媒とを回収し、 回収した前記混合冷媒を前記蒸発器の入口側に戻すよう
    に設けられる、請求項1に記載の冷凍装置。
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