JPH11230775A - 案内情報提供システム - Google Patents

案内情報提供システム

Info

Publication number
JPH11230775A
JPH11230775A JP10034747A JP3474798A JPH11230775A JP H11230775 A JPH11230775 A JP H11230775A JP 10034747 A JP10034747 A JP 10034747A JP 3474798 A JP3474798 A JP 3474798A JP H11230775 A JPH11230775 A JP H11230775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guidance
information
guidance information
portable communication
communication means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10034747A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichiro Yoshida
一郎 吉田
Michinaga Nagura
道長 名倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP10034747A priority Critical patent/JPH11230775A/ja
Publication of JPH11230775A publication Critical patent/JPH11230775A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rehabilitation Tools (AREA)
  • Navigation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者が所定領域内の目的位置に到達するた
めの案内情報を、確実且つ詳細に与えることができる案
内情報提供システムを提供する。 【解決手段】 携帯機器1は、案内ボタン8がオン操作
されると電話回線を介して位置管理コンピュータ5に駅
構内4における目的位置を送信し、位置管理コンピュー
タ5から送信要求があると送信機13から受信アンテナ
12に対して電波信号を送信する。すると、距離計測装
置17は、携帯機器1と電波信号を受信した複数の受信
アンテナ12との距離を計測し、位置管理コンピュータ
5は、計測された距離に基づいて携帯機器1の駅構内4
における現在位置座標を計算すると共に、現在位置から
目的位置までの経路に該当す地図データを地図データベ
ース18から読み出して案内経路を決定し、その案内経
路に関する情報を案内情報データとして携帯機器1に送
信する。すると、携帯機器1は、その案内情報データを
音声に変換してイヤホン16より出力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定領域内におい
て携帯通信手段を所持している利用者に対して、当該所
定領域に関する案内情報を提供する案内情報提供システ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】視覚障害者が案内者を伴わずに単独で外
出する場合には、周囲の状況に対する視覚情報が得られ
ないことから、大きな精神的負担を伴う。特に、交通機
関を乗り継いで初めての遠隔地へ行こうとする場合など
は、目的の交通機関を間違いなく利用するために大変な
労力が必要となる。
【0003】例えば、鉄道の駅まで行って電車に乗ろう
とする場合は、駅まではバスやタクシーなどを利用して
移動することもできるが、駅の構内などにおいては、所
定のホームに辿り着いて目的の電車に乗り込むまでに
は、複雑な経路を経なければならない。特に、複数の路
線のターミナルとなっている大きな駅などではより複雑
な経路となってしまうため、視覚障害者に限らず、健常
者であってもどこへ行ったら良いか分からなくなる場合
がある。
【0004】このような問題に対処するために適用可能
な従来技術として、例えば以下のようなものがある。例
えば、実開平1−86340号公報には、視覚障害者な
どの利用者が日常の行動範囲とするような所定領域内の
ホテル,役所,郵便局,バス停留所などに受信機,音声
合成拡声装置及びスピーカを配置しておき、利用者が携
帯用送信機のボタンをオン操作すると、送信機固有の符
号により変調された電波信号が送信され、受信機側で受
信信号より送信機固有の符号を復調し確認すると、スピ
ーカより案内音声やメッセージを出力するシステムが開
示されている。
【0005】また、特開平7−250863号公報に
は、携帯用送信機からIDコード信号及びファンクショ
ンコード信号を間欠的に送信し、上記と同様に、役所,
郵便局,病院,銀行,駅,交差点などに配設された受信
機がその送信信号を受信すると、案内情報を送信して音
声で伝達するようにしたものが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方式では、利用者が受信機の近くにいる場合にボタンを
操作しない限り案内情報は得られないため、どの地点で
ボタンをオン操作すれば良いか判断できない場合があ
る。また、両者共に、利用者に対して案内を確実に行う
には、案内対象としている所定領域内により多くの受信
機,音声合成拡声装置及びスピーカなどを設置しなけれ
ばならない。
【0007】更に、例えば建築物が建て替えられるなど
して受信機が設置されている周囲の環境が変化した場合
には,その度に案内情報を変更する必要が生じるため、
維持管理などにコストがかかる。加えて、各受信機から
は、決まりきった案内情報が一方的に与えられるだけで
あり、利用者がより詳細な情報を欲している場合には対
応できないという問題がある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、利用者が所定領域内の目的位置に到
達するための案内情報を適確に与えることができる案内
情報提供システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の案内情報
提供システムによれば、位置情報管理手段は、送信手段
により送信された空中伝搬信号が複数の受信手段の内の
何れかによって受信されると、距離計測手段により携帯
通信手段と複数の受信手段との間の距離を計測し、その
計測された距離に基いて、位置特定手段により携帯通信
手段の所定領域内における現在位置を特定し、その特定
した現在位置を案内情報として通信手段により携帯通信
手段に送信する。そして、携帯通信手段は、送信された
案内情報を報知手段により利用者に対して報知する。
【0010】従って、所定領域として、例えば、大きな
鉄道駅の構内などにおいて、携帯通信手段を所持してい
る利用者が自分の現在位置が分からなくなり、目的位置
に到達するためにどの様に移動すべきか判断できなくな
った場合などに、送信手段から空中伝搬信号を送信させ
れば、位置情報管理手段により携帯通信手段の現在位置
が特定されて案内情報が携帯通信手段に送信される。そ
して、利用者は、送信された案内情報が報知されること
により、所定領域内における自分の現在位置を知ること
ができる。
【0011】請求項2記載の案内情報提供システムによ
れば、携帯通信手段は、所定領域内における目的位置情
報を通信手段を介して位置情報管理手段に送信し、位置
情報管理手段は、携帯通信手段の現在位置を特定する
と、現在位置から目的位置に至るまでの経路に関する情
報を案内情報として携帯通信手段に送信するので、携帯
通信手段を所持している利用者は、どの方向へ移動すべ
きかなどを容易に判断することができる。
【0012】請求項3記載の案内情報提供システムによ
れば、位置情報管理手段は、携帯通信手段の現在位置を
特定すると、地図データベースからその現在位置を含む
地図データを読み出して、その地図データに関する情報
を案内情報として携帯通信手段に送信するので、携帯通
信手段を所持している利用者は、自分の現在位置周辺の
状況をより詳細に知ることができ、どの方向へ移動すべ
きかなどの判断をより容易に行うことができる。
【0013】また、所定領域内の地図データが位置情報
管理手段側の地図データベースから送信されることによ
って、詳細な地図情報が得られると共に、当該所定領域
内の状態が変更された場合であってもそれに応じて地図
データベースを更新することにより、利用者は、常に最
新の地図データに基づいた案内情報を得ることができ
る。
【0014】請求項4記載の案内情報提供システムによ
れば、位置情報管理手段は、携帯通信手段の現在位置を
特定すると、現在位置から目的位置に至るまでの経路に
該当する地図データに応じて案内経路を決定し、その案
内経路に関する情報を案内情報として携帯通信手段に送
信するので、携帯通信手段を所持している利用者は、ど
のような経路に沿って移動すれば良いかを知ることがで
きる。
【0015】請求項5記載の案内情報提供システムによ
れば、携帯通信手段は、位置情報管理手段より信号送信
要求があると送信手段により空中伝搬信号を送信するの
で、所定領域内に携帯通信手段を所持している利用者が
複数存在する場合であっても、位置情報管理手段は、各
携帯通信手段に対する案内情報を適切に送信することが
できる。
【0016】請求項6記載の案内情報提供システムによ
れば、位置情報管理手段は、携帯通信手段より目的位置
情報が送信された時点から信号送信要求を複数回送信
し、その都度携帯通信手段の現在位置を特定するので、
携帯通信手段を所持している利用者は、目的位置に到達
するまでの間に夫々の移動位置において案内情報を得る
ことができ、目的位置に確実に到達することができる。
【0017】請求項7記載の案内情報提供システムによ
れば、通信手段は、電話回線を介して通信を行うもので
あり、携帯通信手段に接続するものとして、例えば、利
用者が既に所持している携帯電話機やPHSなどを用い
ることができる。また、位置情報管理手段が配置されて
いる側に管理者などが存在する場合には、利用者は、電
話回線を介して管理者と直接通話することにより、必要
な情報を得ることもできる。
【0018】請求項8記載の案内情報提供システムによ
れば、位置情報管理手段は、案内情報を表示する表示手
段を備えるので、前述のように管理者などが存在する場
合は、その管理者が表示手段を見ることによって、所定
領域内における携帯通信手段を所持している利用者の状
況を把握することができる。
【0019】請求項9記載の案内情報提供システムによ
れば、携帯通信手段の報知手段は、案内情報を音声によ
り報知するので、例えば、利用者が視覚障害者である場
合でも案内情報を確実に報知することができる。
【0020】請求項10記載の案内情報提供システムに
よれば、携帯通信手段の報知手段として案内情報を表示
する表示手段を備えるので、利用者は、案内情報を視覚
的に得ることによって現在位置や進むべき方向などを容
易に把握することができる。また、例えば利用者が聴覚
障害者である場合でも、案内情報を文字や図形などによ
って確実に報知することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1実施例)以下、本発明を鉄
道駅構内の案内情報提供システムに適用した場合の第1
実施例について図1乃至図10を参照して説明する。図
1は、システムの全体構成を示す機能ブロック図であ
り、図2は、携帯機器(携帯通信手段)1の詳細な機能
ブロック図である。携帯可能に構成されている携帯機器
1のマイクロプロセッサ(以下、MPUと称す)2に
は、携帯電話機(通信手段)3が、例えばRS−232
Cなどの通信ケーブルを介して接続されている。
【0022】携帯電話機3は、MPU2により制御さ
れ、アンテナ3aよって所定領域たる駅構内4(及びそ
の周辺も含む。図3,図10参照)の位置情報を管理す
る位置管理コンピュータ(位置特定手段)5と電話回線
を介して無線通信を行うようになっている。MPU2及
びその他の回路は、バッテリなどから構成される電源回
路6により制御用電源が供給されるようになっている。
また、MPU2には、RAMなどで構成されるメモリ7
が接続されていると共に、案内ボタン8,通話ボタン9
及び再案内ボタン10などのボタンスイッチ群が、スイ
ッチ回路11を介して接続されている。
【0023】何れかの案内ボタン8が利用者によりオン
操作されると、対応する操作信号コードが携帯電話機3
を介して位置管理コンピュータ5に送信されるようにな
っている。そして、位置管理コンピュータ5側では、例
えば、駅の構内であれば、各操作信号コードを夫々発券
所,改札,トイレ,…といったような目的位置に対応さ
せるようになっている。
【0024】また、通話ボタン9は、データ通信と音声
通話とを切り換えるものであり、再案内ボタン10は、
一度得てメモリ7に記憶された案内情報を再生する場合
に使用するものである。尚、これらの各ボタンには、視
覚障害者が指で触れるた時に触覚でボタンの種類を判別
できるように、凹凸による識別形状が施されている。
【0025】そして、MPU2は、駅構内4に所定間隔
毎に配設されている受信アンテナ(受信手段)12に対
して、送信機(送信手段)13及び送信アンテナ13a
を介して空中伝搬信号たる位置特定用の電波信号を送信
するように制御すると共に、携帯電話機3を介して受信
したデータ信号を音声信号に処理するための音声処理回
路14を制御するようになっている。携帯電話機3に
は、音声を入力するためのマイクロホン15が接続され
ており、音声処理回路14には、処理された音声信号を
聞き取るためのイヤホン(報知手段)16が接続されて
いる。
【0026】一方、図3に示すように、駅構内4に配設
される受信アンテナ12は、例えば、携帯機器1の送信
アンテナ13aから送信される電波信号の送信距離が3
0mであり、駅構内4の大きさが50m×70m程度で
ある場合は、駅構内4の壁に10m程度の間隔で配設す
る。そして、携帯機器1を携帯している利用者が駅構内
4の何れの位置にいる場合でも、携帯機器1から送信さ
れる電波信号が、例えば、常に4つ以上の受信アンテナ
12により受信されるようにする。
【0027】これらの受信アンテナ12により受信され
た信号は、距離計測装置(距離計測手段)17に入力さ
れるようになっており、距離計測装置17は、その受信
信号を処理することによって、携帯機器1から送信され
る電波信号を受信した受信アンテナ12を携帯機器1に
最も近い位置から4つ特定し、それら4つの受信アンテ
ナ12と携帯機器1との距離を求め、これらの情報を位
置管理コンピュータ5に出力するようになっている(図
4参照)。
【0028】位置管理コンピュータ5は、距離計測装置
17から距離情報が与えられると、その情報に基づい
て、携帯機器1(を所持した利用者)の駅構内4におけ
る現在位置の座標(X,Y,Z)を特定するようになっ
ている。また、位置管理コンピュータ5は、駅構内4に
ついての地図データがハードディスクなどに記憶されて
なる地図データベース18にアクセス可能に接続されて
いる。
【0029】地図データベース18は、駅構内4を幾つ
かのエリアに分割し、各エリアの位置情報として、当該
エリアに含まれる有名な店や場所などのランドマークや
点字ブロックの配置などが地図形式のデータにより分類
され、記憶されているものである。
【0030】そして、位置管理コンピュータ5は、駅構
内4において、携帯機器1の現在位置座標を含むエリア
の地図データを地図データベース18より読み出すと、
その地図データに携帯機器1の現在位置を重ね合わせ
て、ディスプレイ(表示手段)5aに表示させるように
なっている。また、位置管理コンピュータ5には、携帯
機器1のMPU2と同様に、携帯電話機(通信手段)1
9が接続されており、そのアンテナ19aにより携帯機
器1と電話回線を介して通信するようになっている。
【0031】図5は、距離計測装置17の一構成例を部
分的に示すものである。図示の都合上、3つの受信アン
テナ12に対応する構成で示している。例えば、3つの
受信アンテナ12が受信した信号ANT1,2,3は、
夫々Dフリップフロップ20a,20b,20cのクロ
ック入力端子CK(ポジティブエッジトリガ)に与えら
れ、各Dフリップフロップ20a〜20cのD入力端子
は、プルアップされている。
【0032】各Dフリップフロップ20a〜20cのQ
出力端子は、3入力ORゲート21の入力端子に夫々接
続されていると共に、ANDゲート22a,22b,2
2cの負論理入力端子に夫々接続されている。ANDゲ
ート22a〜22cの他方の入力端子は、ORゲート2
1の出力端子に共通に接続されている。ANDゲート2
2aの出力端子は、抵抗R1及びダイオードD1を介し
てコンデンサC1の一方の端子及びPNP型のトランジ
スタTr1のエミッタに接続されている。コンデンサC
1の他方の端子及びトランジスタTr1のコレクタは、
アースされている。
【0033】また、ダイオードD1のカソードは、A/
Dコンバータを介して計測用マイクロコンピュータ(何
れも図示せず)の入力ポートに接続されている。尚、A
NDゲート22b,22cの出力端子から先の接続構成
についても同様である(符号1に代えて、符号2,3を
付して示す)。そして、各Dフリップフロップ20a〜
20cのCR入力端子及びトランジスタTr1〜Tr3
のベースには、計測用マイクロコンピュータ(マイコ
ン)よりロウ(L)アクティブのクリア信号CTLが与
えられるようになっている。
【0034】ここで、この距離計測装置17の動作の概
略について図6及び図7を参照して説明する。後述する
ように、位置管理コンピュータ5側の指示に基づいて携
帯機器1が電波信号を送信した場合に、その電波信号
が、携帯機器1に近い位置に配置されている順で、受信
アンテナ12の(1)〜(3)により受信されたとす
る。すると、各受信アンテナ12(1)〜(3)から
は、信号ANT1〜3が出力されて、各Dフリップフロ
ップ20a〜20cのクロック入力端子CKに与えられ
る(図6(a)〜(c)参照)。
【0035】すると、信号ANT1〜3の立ち上がりエ
ッジで各Dフリップフロップ20a〜20cがトリガさ
れ、出力端子Q1〜Q3は、夫々のタイミングでハイ
(H)レベルとなる(図6(d)〜(f)参照)。そし
て、これらの出力端子Q1〜Q3のレベル変化に応じ
て、各コンデンサC1〜C3は、ORゲート21の出力
レベルが“H”になった時点から、以下のように出力端
子Q1〜Q3のレベルが夫々“L”になるまで充電され
る。 コンデンサC1 → Q1:L(−−−) コンデンサC2 → Q2:L(Δt2) コンデンサC3 → Q3:L(Δt3)
【0036】従って、コンデンサC1は全く充電されな
い(図6(g)参照,ORゲート21のゲート遅延によ
り、ORゲート21の出力が“H”になる前にQ1が
“H”になるため)。また、コンデンサC2及びC3
は、夫々期間Δt2,Δt3の間だけ充電される(図6
(h),(i)参照)。即ち、期間Δt2,Δt3と
は、携帯機器1より送信された電波信号を受信アンテナ
12(1)が受信した時刻を起点として、同一の電波信
号を受信アンテナ12(2),12(3)が夫々受信し
た時刻までの時間差に等しい。
【0037】そして、受信時間差Δt2,Δt3の間だ
け充電されたコンデンサC2,C3の端子電圧V2,V
3は、その充電時間に比例した値となっている(図7参
照)ため、計測用マイコンは、A/Dコンバータを介し
て端子電圧V2,V3のレベルを測定すれば、受信時間
差Δt2,Δt3を求めることができる。
【0038】ここで、携帯機器1と受信アンテナ12
(1)との距離がL0であったとすると、携帯機器1と
受信アンテナ12(2),12(3)との距離は、夫々
(L0+d1),(L0+d2)と表され、受信時間差
Δt2,Δt3が分かれば光速cを乗ずることにより、
距離差d1,d2を、 d1=c×Δt2,d2=c×Δt3 として演算することができる。この測定方式では、例え
ば、端子電圧に対する時間差検出の精度が1nsまで確
保できる場合には、距離の測定精度としては30cm程
度まで高めることができる。この場合、計測用マイコン
は、各受信アンテナ12から距離計測装置17までの距
離をも考慮して補正を加えるようにする。
【0039】尚、Dフリップフロップ20a〜20cか
らのQ出力信号によってコンデンサC1〜C3を直接充
電せずに、ORゲート21及びANDゲート22を介し
て充電するようにしているのは、実際は、携帯機器1の
位置に応じて、何れの受信アンテナ12に最も速く電波
信号が到達するかは定まらないからである。
【0040】また、計測用マイコンは、各端子電圧V
2,V3を読み込んだ後に、クリア信号CTLを出力し
て(図6(j)参照)、Dフリップフロップ20a〜2
0cをリセットすると共に、トランジスタTr1〜Tr
3をオンしてコンデンサC1〜C3に充電された電荷を
放電させる。そして、実際には、携帯機器1の信号を受
信した4つの受信アンテナ12のID番号と、夫々の距
離差d1〜d3を位置管理コンピュータ5に距離情報と
して出力する。尚、位置管理コンピュータ5,距離計測
装置17及び地図データベース18は、位置情報管理手
段23を構成している。
【0041】次に、本実施例の作用について、図8乃至
図11をも参照して説明する。図8及び図9は、夫々携
帯機器1のMPU2及び位置管理コンピュータ5の制御
内容を示すフローチャートである。図8において、携帯
機器1のMPU2は、案内ボタン8または通話ボタン9
が押されてオン操作されるまで待機状態にあり(ステッ
プA1,A3)、通話ボタン9がオン操作された場合
は、携帯電話機3の通常の電話機能により通話を行う
(ステップA4)。
【0042】また、案内ボタン8がオン操作された場合
は、MPU2は、音声処理回路14及びイヤホン16を
介して、オン操作された案内ボタン8に対応する案内場
所(目的位置)を音声によりアナウンスし(ステップA
2)、利用者に確認を促す。そして、利用者は、案内場
所を変更したい場合には、設定時間内に他の案内ボタン
8をオン操作する(ステップA5)。設定時間内に変更
がなければ、MPU2は、再度通話ボタン9がオン操作
されたか否かを判断し(ステップA6)、オン操作され
ずに「NO」と判断した場合は、携帯機器1の現在位置
を位置管理コンピュータ5に特定させるための処理を開
始する(ステップA8)。
【0043】次に、MPU2は、携帯電話機3に位置管
理コンピュータ5側の携帯電話機19をコールさせて
(ステップA9)、電話回線がつながった場合は、携帯
機器1に登録されているIDデータ,及びオン操作され
た案内ボタン8に対応する案内場所データを送信する。
そして、位置管理コンピュータ5側からの応答を待つ
(ステップA10〜12)。
【0044】一方、図9において、位置管理コンピュー
タ5は、携帯電話機19に対する携帯機器1からのコー
ル待ちをしており(ステップB1)、コールがあると、
携帯機器1のIDデータ等の送信情報を読み込む(ステ
ップB2)。そして、読み込んだIDデータが、位置管
理コンピュータ5側に既に記憶されているものであるか
否か、即ち、既に処理中の携帯機器1のIDデータであ
るか否かを判断する(ステップB3)。
【0045】処理中ではなく、初めてコールした携帯機
器1のIDデータである場合は、携帯機器1の送信信号
を受信した駅構内4(及びその周辺)に設置されている
基地局を特定して、位置特定用の受信アンテナ12のブ
ロックを選択する(ステップB4)。
【0046】通常、駅構内4などに設置される基地局
は、例えば,携帯電話機3がPHSである場合は300
m程度の間隔で設置されるが、ここでの基地局は、受信
アンテナ12のブロックを選択するために通常の設置間
隔よりも短い間隔で設置してある。その際、各基地局に
は受信特性に指向性を持たせるなどして、受信エリアが
重複しないようになっている。或いは、MPU2によっ
て、携帯電話機3の送信電力を低下させるように制御し
ても良い。
【0047】この初回コールを受けた場合、位置管理コ
ンピュータ5側は、携帯機器1側に対して、案内ボタン
8に割り当てられる駅構内4の案内情報データを送信す
る。その案内情報データは、音声処理回路14により音
声データに変換され、イヤホン16を装着した利用者に
対して、例えば、以下のようにアナウンスされる。 「案内ボタンAは、駅改札口へのご案内です。」 「案内ボタンBは、発券所へのご案内です。」 「案内ボタンCは、お手洗いへのご案内です。」 そして、利用者は、このアナウンスを聞いた上でどの案
内ボタン8を操作すべきかを決定する。
【0048】また、ステップB4において、受信した基
地局が駅構内4及びその周辺以外のものである場合に
は、位置管理コンピュータ5は、携帯機器1側にサービ
スエリア外であることの案内を送信して利用者に伝える
ようにする。
【0049】次に、位置管理コンピュータ5は、携帯機
器1より送信された要求モードが経路案内モードである
かをチェックし(ステップB5)、経路案内モードであ
れば当該モードを選択し、発信準備命令を携帯機器1側
に送信する(ステップB6及びB8)。また、経路案内
モードでない場合は、他の案内モードの処理を行う(ス
テップB7)。
【0050】再び、図8を参照すると、MPU2は、設
定時間内において位置管理コンピュータ5側からの応答
があると、ステップA11で「YES」と判断し、送信
された命令を読み込んで命令データが正常であるか否か
をチェックする(ステップA13)。通信エラーなどに
より命令データが判別できない場合は、ステップA9に
戻り再度送信を行い、応答待ちをする。また、ステップ
A10〜12のループを回っている間に応答がなく、前
記設定時間を超えた場合も、ステップA12で「YE
S」と判断してステップA9に戻る。
【0051】そして、MPU2は、判別した命令が発信
準備命令である場合は、信号送信のための準備処理を行
い、その処理が完了すると、位置管理コンピュータ5側
に準備が完了したことを示す受信応答を行い(ステップ
A14及びA15)、位置管理コンピュータ5から発信
命令が送信されるのを待つ(ステップA16)。また、
判別した命令が発信命令でない場合は、発信命令の送信
依頼処理をして(ステップA16a)ステップA15に
移行する。
【0052】一方、位置管理コンピュータ5は、ステッ
プB8で発信準備命令を送信した後、設定時間内に携帯
機器1からの応答があると、その応答データをチェック
し、準備完了の応答である場合は、距離計測装置17に
受信アンテナ12からの信号を受信する態勢をとるよう
に制御信号を与える。また、設定時間内に応答がない場
合は、携帯機器1との電話回線の接続を切る。
【0053】そして、距離計測装置17は、その制御信
号を受けて各回路の初期化等を行うと、位置管理コンピ
ュータ5に受信態勢が完了したことを示す応答信号を送
信する。すると、位置管理コンピュータ5は、携帯機器
1に発信命令を送信し(ステップB9)、MPU2は、
その発信命令を受信すると、送信機13より受信アンテ
ナ12に対して信号を送信する(ステップA17)。そ
の後、位置管理コンピュータ5に発信完了信号を送信す
る(ステップA18)。
【0054】再び、図9を参照し、位置管理コンピュー
タ5は、携帯機器1より発信完了信号が送信されると、
距離計測装置17より距離情報などの位置関連データを
取得し、その位置関連データに基づいて携帯機器1の現
在位置を演算して特定する。
【0055】そのプロセスを以下に示すと、図4に示し
たように、携帯機器1から送信された信号が4つの受信
アンテナ12(1)〜(4)により受信された場合、各
受信アンテナ12の駅構内4における位置座標を(x1
,y1 ,z1 ),(x2 ,y2 ,z2 ),(x3 ,y3
,z3 ),(x4 ,y4 ,z4 )とすると、携帯機器
1の位置座標(X,Y,Z)との間には以下の連立方程
式が成り立つ。 (X−x1 )+(Y−y1 )+(Z−z1 )=L
(X−x2 )+(Y−y2 )+(Z−z2 )
(L0+d1) (X−x3 )+(Y−y3 )+(Z−z3 )
(L0+d2) (X−x4 )+(Y−y4 )+(Z−z4 )
(L0+d3) 4つの受信アンテナ12の位置座標及び距離差d1〜d
3は、距離計測装置17より与えられる既知の値である
から、これらの4元連立方程式を解くことにより、携帯
機器1から受信アンテナ12(1)までの距離L0及び
位置座標(X,Y,Z)の4つの未知数を求めることが
できる。
【0056】そして、位置管理コンピュータ5は、携帯
機器1の位置座標(X,Y,Z)を得ると地図データベ
ース18にアクセスして、その位置座標(X,Y,Z)
がどの案内エリアに含まれているか検索する。また、位
置座標(X,Y,Z)から、携帯機器1より送信された
案内ボタン8に対応する目的位置に至るまで経路に該当
する案内エリアをも検索する(ステップB11)。
【0057】次に、位置管理コンピュータ5は、携帯機
器1の利用者を現在位置から目的位置まで誘導するため
の案内経路を計算して決定し(ステップB12)、その
案内経路や当該案内経路に沿って利用者を誘導するため
の音声データなどを含む案内情報を、位置座標(X,
Y,Z)と共に携帯機器1側に送信する(ステップB1
3)。
【0058】また、位置管理コンピュータ5は、これら
の情報をメモリ(図示せず)に記憶させると共に(ステ
ップB14)、ディスプレイ5aにも表示させる。ディ
スプレイ5aへの表示は、例えば、位置管理コンピュー
タ5が配置されている位置管理センタのオペレータ(管
理者)などが、駅構内4の状態を監視する場合などに利
用される。その後、携帯機器1側の携帯電話機3との電
話回線の接続を切る(ステップB15)。そして、携帯
電話機19に対して次のコールがかかるまで待機する。
【0059】携帯機器1のMPU2は、ステップA18
で位置管理コンピュータ5に発信完了信号を送信すると
上記案内情報等の返信を待ち(ステップA19)、当該
案内情報等を受信した場合は、データが正常か否かをチ
ェックする(ステップA20)。データが正常である場
合は、位置管理コンピュータ5側に応答を返すと共に、
そのデータを音声処理回路14に与えてアナログデータ
の音声信号に変換することにより、イヤホン16を介し
て利用者に報知する(ステップA21)。
【0060】また、変換されたデータは、メモリ7に記
憶され、利用者が再度案内情報を聞きたい場合には、再
案内ボタン10をオン操作すれば、記憶されたデータが
メモリ7から読み出されて再生される。それから、MP
U2は、位置管理コンピュータ5側の携帯電話機19と
の電話回線の接続を切る(ステップA23)。また、ス
テップA20において、データが正常でない場合は、案
内情報等の再送信を要求してステップA19に移行す
る。
【0061】尚、ステップA23で一旦電話回線の接続
を切るが、経路案内モードでは、位置管理コンピュータ
5は、利用者の移動位置を逐次把握する必要があるた
め、MPU2は、その後再びステップA6に移行して、
位置管理コンピュータ5との電話回線を接続し、利用者
が目的位置に達するまで上記のフローを繰り返し実行す
る。
【0062】次に、上記作用のより具体的な例について
図10を参照して説明する。図10は、駅構内4及びそ
の周辺の平面図及び側面図である。今、携帯機器1を所
持した利用者(例えば、視覚障害者を想定する)が、O
地点からA地点に向けて南下(図10(a)中、上方が
北とする)しているものとする。
【0063】このO地点において、利用者が携帯機器1
の何れかの案内ボタン8をオン操作すると、MPU2
は、位置管理コンピュータ5側の携帯電話機19をコー
ルする。位置管理コンピュータ5側は、最初のコールを
受けると、上述のように、案内ボタン8に割り当てられ
る案内情報データを送信する。そして、利用者は、この
アナウンスをイヤホン16で聞いた結果、駅改札口まで
の案内ボタン8(A)を選択してオン操作する。
【0064】すると、位置管理コンピュータ5側では、
距離計測装置17により携帯機器1のO地点の位置座標
(X,Y,Z)を特定すると共に、O地点を含むエリア
の地図データ及び駅改札口を含むエリアの地図データを
地図データベース18より読み出して案内経路を計算
し、これらの情報及び案内音声データなどを携帯機器1
に送信する。
【0065】尚、携帯機器1のIDには、利用者が健常
者であるか、視覚障害者であるかなどを判別するための
コードも含まれており、位置管理コンピュータ5は、利
用者が視覚障害者である場合には、点字ブロック24に
沿って案内を行うようにする。また、利用者が健常者で
ある場合には、最短経路若しくは最も移動し易い経路で
案内を行うようにする。
【0066】例えば、駅の西口であるB地点(点字ブロ
ック24の交差点)の手前では、次のような案内音声が
出力される。「次の点字ブロック交差位置で左に曲がる
と駅の入り口です。」また、B地点では、「点字ブロッ
ク交差位置です。」という案内音声が出力される。ま
た、2つの案内エリアが重なる場所Cでは、夫々の案内
エリアの情報が、利用者の当該地点への到着順に(即
ち、上記の順に)出力される。
【0067】次に、B地点を左折すると、「エレベータ
は次の点字ブロック交差位置の左側、駅改札への上り階
段は右側です。」という案内音声が出力される。利用者
は、この案内によって、階段25を登るか、エレベータ
26を利用するかを選択できる。
【0068】そして、D地点において、利用者が階段2
5を登るために方向を変え、階段25の案内エリアに入
ると、「上り階段です。踊り場があります。」という案
内音声が出力される。また、踊り場25a手前E地点で
は、「上り階段です。踊り場があります。」「踊り場で
す。」の2つの案内音声が出力される。
【0069】それから、利用者が踊り場25aF地点を
通過し、階段25を登りきった場所G地点に至ると、次
の案内音声が出力される。「次の点字ブロック交差位置
を、右に進んで下さい。」そして、利用者は、G地点か
ら数歩前進して次の点字ブロック交差位置であるH地点
に到達すると、右折して東へ進む。
【0070】利用者がH地点から数m進む間にも、携帯
機器1と位置管理コンピュータ5との通信(位置特定)
は数回行われ、位置管理コンピュータ5は、利用者の進
行方向を把握する。利用者がI地点に到達すると、「J
Rの発券所は、左側です。M鉄道の発券所は、30m先
です。」という案内音声が出力される。利用者がJRを
利用する場合はI地点を左折して切符を買い求め、M鉄
道を利用する場合はI地点を更に前進する。
【0071】利用者がJ地点に達すると、「JRの改札
は、左側です。M鉄道の発券所は、25m先です。」ま
た、K地点では、「M鉄道の発券所は、左側です。」と
いう案内音声が出力され、利用者は、ここで切符を買い
求める。そして、L地点では、「M鉄道の改札は、左側
5mです。」という案内音声が出力され、利用者は、L
地点を左折してM鉄道の改札へ到達する。
【0072】M鉄道の改札手前のM地点では、「改札入
口は、自動改札です。有人改札は、左手側です。」とい
う案内音声が出力され、改札を抜けたN地点では、「M
鉄道の改札口までの案内を終了します。次の案内希望が
あれば、案内ボタンを押して下さい。」という案内音声
が出力され、一連の経路案内が終了する。
【0073】尚、利用者が、経路案内の途中で自分の現
在位置が分からなくなり、移動することができなくなっ
た場合は、携帯機器1の通話ボタン9を押すことによっ
て、携帯電話機3により位置管理コンピュータ5が配置
されている管理センタに電話がかけられ、マイクロフォ
ン15を介して管理センタのオペレータと通話すること
もできる。この場合、オペレータは、ディスプレイ5a
を見ることにより利用者の現在位置を把握して、目的位
置までの案内を直接行うようにする。
【0074】以上のように本実施例によれば、携帯機器
1は、案内ボタン8がオン操作されると、携帯電話機3
及び19により電話回線を介して位置管理コンピュータ
5に駅構内4における目的位置(改札)を送信し、位置
管理コンピュータ5から送信要求があると、送信機13
から受信アンテナ12に対して電波信号を送信する。す
ると、距離計測装置17は、携帯機器1と電波信号を受
信した複数の受信アンテナ12との距離を計測し、位置
管理コンピュータ5は、その計測された距離に基づいて
携帯機器1の駅構内4における現在位置座標(X,Y,
Z)を計算する。
【0075】また、位置管理コンピュータ5は、現在位
置から改札までの経路に該当す地図データを地図データ
ベース18から読み出して、その地図データに応じて案
内経路を決定し、その案内経路に関する情報を案内情報
データとして携帯機器1に送信する。すると、携帯機器
1は、その案内情報データを音声に変換してイヤホン1
6より出力させる。
【0076】従って、携帯機器1を所持している利用者
が、目的位置が分からない場合や、自分の現在位置が分
からなくなった場合でも、案内情報を得ることによって
現在位置からどのような経路に沿って駅構内4を移動
し、目的位置たる改札に到達すれば良いかを知ることが
できる。特に、利用者が視覚障害者である場合でも、イ
ヤホン16により案内音声を聞くことができるので、安
全かつ確実に目的位置まで到達することができる。
【0077】また、携帯機器1は、位置管理コンピュー
タ5から送信要求が与えられると、受信アンテナ12に
対して位置特定用の電波信号を送信するので、駅構内4
に携帯機器1を所持する利用者が複数存在する場合で
も、夫々の利用者に適切な案内情報を提供することがで
きる。
【0078】また、案内経路の情報には地図データが反
映されるので、利用者が周囲の状況を理解し易い詳細な
情報を提供することができると共に、地図データに応じ
て、例えば、視覚障害者であれば、点字ブロック24に
沿った案内経路,健常者であれば、最短距離となる案内
経路などといったように、利用者にとって有効な情報を
提供することができる。更に、駅構内4のように、新た
な設備が増設されたり、店舗が入れ替えられたりするな
どして、構内の状態が比較的短期間のうちに変化し易い
場所であっても、その変化に応じて、オペレータが位置
管理コンピュータ5側の地図データベース18を書換え
れば、携帯機器1の利用者は、常に最新の状態に応じた
地図データに基づく案内情報を得ることができ、状態の
変化に戸惑うことなく、確実に目的位置に到達すること
ができる。
【0079】加えて、携帯機器1には、位置管理コンピ
ュータ5に対する通信に、利用者が既に所持している
(PHSを含む)携帯電話機3を用いることができると
共に、位置管理コンピュータ5が配置されている位置管
理センタ等にオペレータが存在する場合には、利用者
は、電話回線を介してオペレータと直接通話することに
より、必要な情報を得ることもできる。
【0080】更に、本実施例によれば、位置管理コンピ
ュータ5は、利用者が目的位置に到達するまで携帯機器
1に送信要求を複数回送信して案内経路の途中における
利用者の位置を複数回特定し、夫々の時点で特定された
利用者の位置に応じた案内情報を逐次送信するので、利
用者は、目的位置に到達するまでの間に夫々の移動位置
において適切な案内情報を得ることができ、目的位置に
確実に到達することができる。
【0081】また、位置管理コンピュータ5は、ディス
プレイ5aに案内情報を表示するので、オペレータは、
駅構内4において携帯機器1を所持している利用者の状
況を把握して、適切な管理及び上記のような対応を行う
ことができる。
【0082】(第2実施例)図11及び図12は本発明
の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分
には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分に
ついてのみ説明する。第2実施例の携帯機器27は、例
えば液晶パネルなどで構成され、MPU2に接続される
ディスプレイ(報知手段,表示手段)28を備えてい
る。その他の構成は第1実施例と同様である。
【0083】携帯機器27を斯様に構成した場合は、位
置管理コンピュータ5から送信される案内情報の地図デ
ータ及び利用者の現在位置などをディスプレイ28に表
示させることにより、利用者は、これらの案内情報を視
覚的に把握することにより、自分の現在位置や進むべき
方向などを容易に把握することができる。また、利用者
が聴覚障害者である場合でも、第1実施例における案内
音声を文字データとして表示させることにより、利用者
を目的位置に誘導することができる。
【0084】例えば、携帯機器27を特定グループ内の
複数の利用者が携帯しており、その内の幾人かが駅構内
4においてはぐれてしまった場合などには、特定グルー
プ内共通の電話番号を設定しておき、その電話連絡用の
ボタンをオン操作することにより、特定グループ内の各
利用者に同時に通話して、図12に示すように、お互い
の現在位置のデータを送信してディスプレイ28に表示
させ、互いを見つけることができる。
【0085】また、駅構内4に限ることなく、例えば、
スキー場等のより広いエリアにおいて、一家族の各人が
夫々携帯機器27を所持しており、携帯電話機3がPH
Sである場合には、上記のように互いの現在位置を確認
したい場合には、PHSのトランシーバ機能を利用する
ことができる。また、この場合、位置管理コンピュータ
5から、スキー場に関する様々な案内情報を得ることも
できる。
【0086】以上のように第2実施例によれば、携帯機
器27にディスプレイ28を備えたので、利用者は、こ
れらの案内情報を視覚的に把握することによって目的位
置により容易に到達することができる。また、例えば、
利用者が聴覚障害者である場合でも、案内情報を文字や
図形などによって確実に報知することができる。
【0087】本発明は上記し且つ図面に記載した実施例
にのみ限定されるものではなく、次のような変形または
拡張が可能である。携帯機器27に、更にCCDカメラ
などを取り付けることにより、CCDカメラで撮像した
データをも送信可能に構成すれば、TV電話的な機能も
持たせることができる。携帯機器1または27にモデム
機能を付加することによって、パーソナルコンピュータ
のデータ通信用としても使用することができる。位置管
理コンピュータ5より送信される案内音声が、通常の電
話回線の音声データと同一のフォーマットである場合に
は、イヤホン16を、音声処理回路14を介すことなく
携帯電話機3に直接接続するようにしても良い。また、
マイクロフォン15を使用する代わりに、携帯電話機3
に組み込まれているマイクを使用しても良い。
【0088】携帯通信手段側の通信手段は、携帯機器1
に接続する独立の携帯電話機3に限らず、携帯通信手段
に予め組み込まれて一体に構成されるものであっても良
い。例えば、駅構内4において受信アンテナ12が設置
される高さ(z座標)が略一定であり、利用者の現在位
置特定について、高さ(Z)を受信アンテナ12の設置
位置と略同一と仮定しても構わない場合は、3つの受信
アンテナ12からの受信信号により、2次元座標(X,
Y)のみを求めるようにしても良い。この場合は、利用
者の現在位置をより速く特定することができる。位置管
理コンピュータ5側の通信手段は、携帯電話機19に限
らず、電話回線に有線接続されている電話機でも良い。
通信手段は、携帯電話機に限ることなくトランシーバな
どでも良い。
【0089】所定領域は、駅構内4やスキー場に限るこ
となく、公園や野球場、或いはデパートなどであっても
良い。携帯通信手段側の表示手段として、携帯電話機な
どの通信手段に組み込まれている液晶パネルなどを利用
しても良い。携帯通信手段は、必ずしも目的位置情報を
位置情報管理手段に対して送信する必要はなく、受信手
段に対して空中伝搬信号を送信するだけで、位置情報管
理手段より特定された現在位置のみを案内情報として受
信するものでも良い。また、現在位置から目的位置まで
経路案内は、必ずしも複数回行う必要はなく、目的位置
に到達するために進むべき方向を、1回だけ案内するも
のでも良い。位置情報管理手段には、地図データベース
は必ずしも必要ではなく、案内情報として、利用者の現
在位置から目的位置に向かうための移動方向のみを携帯
通信手段に送信する構成でも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるシステムの全体構
成を概略的に示す図
【図2】携帯機器の詳細な電気的構成を示す機能ブロッ
ク図
【図3】駅構内に対して受信アンテナを配置する場合の
一例を示す図
【図4】4つの受信アンテナの位置座標と、携帯機器の
現在位置座標(X,Y,Z)との位置関係の一例を示す
【図5】距離計測装置の要部の電気的構成を示す図
【図6】距離計測装置の測定タイミングチャート
【図7】各コンデンサの端子電圧と受信信号の到達時間
差との関係を示す図
【図8】携帯機器側の制御内容を示すフローチャート
【図9】位置管理コンピュータ側の制御内容を示すフロ
ーチャート
【図10】駅構内の(a)は透視平面図、(b)は側面
【図11】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図12】複数の携帯機器間で地図データを相互に送受
信する例を示す図
【符号の説明】
1は携帯機器(携帯通信手段)、3は携帯電話機(通信
手段)、4は駅構内(所定領域)、5は位置管理コンピ
ュータ(位置特定手段)、5aはディスプレイ(表示手
段)、12は受信アンテナ(受信手段)、13は送信機
(送信手段)、16はイヤホン(報知手段)、17は距
離計測装置(距離計測手段)、18は地図データベー
ス、19は携帯電話機(通信手段)、23は位置情報管
理手段、27は携帯機器(携帯通信手段)、28はディ
スプレイ(報知手段,表示手段)を示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定領域内に配置され、空中伝搬信号を
    受信する複数の受信手段と、 これら複数の受信手段によって受信された信号を処理す
    ることにより、前記空中伝搬信号の送信源と前記複数の
    受信手段との間の距離を計測する距離計測手段と、この
    距離計測手段により計測された距離に基づいて、前記送
    信源の前記所定領域内における位置を特定する位置特定
    手段と、通信手段とを備えてなる位置情報管理手段と、 前記複数の受信手段に前記送信源として空中伝搬信号を
    送信する送信手段と、前記位置情報管理手段より送信さ
    れる情報を報知する報知手段とを具備し、前記位置情報
    管理手段の通信手段と無線通信可能な通信手段が接続さ
    れた状態で使用される携帯通信手段とを備え、 前記位置情報管理手段は、前記携帯通信手段の送信手段
    により送信された空中伝搬信号が前記複数の受信手段の
    内の何れかによって受信されると、前記距離計測手段に
    よって前記携帯通信手段と前記複数の受信手段との間の
    距離を計測し、 その計測された距離に基いて、前記位置特定手段により
    前記携帯通信手段の前記所定領域内における現在位置を
    特定し、その特定した現在位置を案内情報として前記通
    信手段を介して前記携帯通信手段に送信することを特徴
    とする案内情報提供システム。
  2. 【請求項2】 前記携帯通信手段は、前記所定領域内に
    おける目的位置情報を前記通信手段を介して前記位置情
    報管理手段に送信し、 前記位置情報管理手段は、前記携帯通信手段の現在位置
    を特定すると、前記現在位置から前記目的位置に至るま
    での経路に関する情報を案内情報として前記携帯通信手
    段に送信することを特徴とする請求項1記載の案内情報
    提供システム。
  3. 【請求項3】 前記位置情報管理手段は、前記所定領域
    についての地図データが記憶されている地図データベー
    スを備え、 前記携帯通信手段の現在位置を特定すると、前記地図デ
    ータベースから前記現在位置を含む地図データを読み出
    し、前記地図データに関する情報を案内情報として前記
    携帯通信手段に送信することを特徴とする請求項1また
    は2記載の案内情報提供システム。
  4. 【請求項4】 前記位置情報管理手段は、前記携帯通信
    手段の現在位置を特定すると、前記現在位置から前記目
    的位置に至るまでの経路に該当する地図データを地図デ
    ータベースから読み出して、前記地図データに応じて案
    内経路を決定し、その案内経路に関する情報を案内情報
    として前記携帯通信手段に送信することを特徴とする請
    求項3記載の案内情報提供システム。
  5. 【請求項5】 前記携帯通信手段は、前記位置情報管理
    手段より信号送信要求があると、前記送信手段によって
    空中伝搬信号を送信することを特徴とする請求項2乃至
    4の何れかに記載の案内情報提供システム。
  6. 【請求項6】 前記位置情報管理手段は、前記携帯通信
    手段より前記目的位置情報が送信された時点から前記信
    号送信要求を複数回送信し、その都度前記携帯通信手段
    の現在位置を特定することを特徴とする請求項5記載の
    案内情報提供システム。
  7. 【請求項7】 前記通信手段は、電話回線を介して通信
    を行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載
    の案内情報提供システム。
  8. 【請求項8】 前記位置情報管理手段は、案内情報を表
    示する表示手段を備えていることを特徴とする請求項1
    乃至7の何れかに記載の案内情報提供システム。
  9. 【請求項9】 前記携帯通信手段の報知手段は、前記案
    内情報を音声により報知することを特徴とする請求項1
    乃至8の何れかに記載の案内情報提供システム。
  10. 【請求項10】 前記携帯通信手段の報知手段として、
    前記案内情報を表示する表示手段を備えていることを特
    徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の案内情報提供
    システム。
JP10034747A 1998-02-17 1998-02-17 案内情報提供システム Pending JPH11230775A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10034747A JPH11230775A (ja) 1998-02-17 1998-02-17 案内情報提供システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10034747A JPH11230775A (ja) 1998-02-17 1998-02-17 案内情報提供システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11230775A true JPH11230775A (ja) 1999-08-27

Family

ID=12422931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10034747A Pending JPH11230775A (ja) 1998-02-17 1998-02-17 案内情報提供システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11230775A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001099674A (ja) * 2000-09-13 2001-04-13 Noboru Ito 多目的位置探索システム
WO2002103992A1 (fr) * 2001-06-15 2002-12-27 Take's Corporation Systeme d'aide a la vue
JP2004037188A (ja) * 2002-07-02 2004-02-05 Denso Corp ナビゲーション支援システム、移動装置、ナビゲーション支援サーバおよびコンピュータプログラム
WO2006126358A1 (ja) * 2005-05-23 2006-11-30 Pioneer Corporation 位置検出装置、位置検出方法、位置検出プログラムおよび記録媒体
JP2007003251A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Hitachi Ltd 経路誘導ナビゲーション装置及び経路誘導ナビゲーション方法
CN112891157A (zh) * 2021-01-21 2021-06-04 上海傅利叶智能科技有限公司 基于智能拐杖的收集数据的方法、装置和智能拐杖

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001099674A (ja) * 2000-09-13 2001-04-13 Noboru Ito 多目的位置探索システム
WO2002103992A1 (fr) * 2001-06-15 2002-12-27 Take's Corporation Systeme d'aide a la vue
JP2004037188A (ja) * 2002-07-02 2004-02-05 Denso Corp ナビゲーション支援システム、移動装置、ナビゲーション支援サーバおよびコンピュータプログラム
WO2006126358A1 (ja) * 2005-05-23 2006-11-30 Pioneer Corporation 位置検出装置、位置検出方法、位置検出プログラムおよび記録媒体
JPWO2006126358A1 (ja) * 2005-05-23 2008-12-25 パイオニア株式会社 位置検出装置、位置検出方法、位置検出プログラムおよび記録媒体
JP2007003251A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Hitachi Ltd 経路誘導ナビゲーション装置及び経路誘導ナビゲーション方法
CN112891157A (zh) * 2021-01-21 2021-06-04 上海傅利叶智能科技有限公司 基于智能拐杖的收集数据的方法、装置和智能拐杖
CN112891157B (zh) * 2021-01-21 2023-03-28 上海傅利叶智能科技有限公司 基于智能拐杖的收集数据的方法、装置和智能拐杖

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW532000B (en) System and method of accessing and recording messages at coordinate way points
US9508269B2 (en) Remote guidance system
US7039522B2 (en) System for guiding visually impaired pedestrian using auditory cues
US20010004600A1 (en) System and method for enhanced wireless communication features
CN100371680C (zh) 提供导航系统中行进路线的设备、方法及系统
WO1997005751A1 (fr) Systeme d'affichage de la position d'un terminal mobile
KR100985838B1 (ko) 휴대단말장치 및 기록미디어
US20050215256A1 (en) Communication agent apparatus
JP2006349595A (ja) 経路案内システム
KR100811078B1 (ko) 이동통신단말기를 이용한 목적지 유도 시스템 및 그 방법
JPH11230775A (ja) 案内情報提供システム
US10645535B2 (en) Electronic apparatus, control device and computer-readable non-transitory recording medium for selectively transmitting information based on indoor/outdoor specification
JP2009162702A (ja) ナビゲーションシステム、ナビゲーションサーバ及び携帯電話機
JPH11230779A (ja) 案内情報提供システム
KR20180091429A (ko) 교통약자의 버스 이용을 지원하는 차량단말장치 및 방법
JP3670197B2 (ja) 顧客管理システム
JP3390841B2 (ja) 携帯電話装置
JP3543560B2 (ja) ナビゲーションシステム
JP2003244739A (ja) 目的地到着案内システム、基地局および携帯端末装置
JP2581491B2 (ja) 移動体管理システムおよびゴルフ場管理システム
KR20010097444A (ko) 이동전화, 유선전화 또는 인터넷을 이용한 근접 차량 호출방법
JP2003061123A (ja) 移動局、サービス提供装置
KR20070052925A (ko) 목적지 도착 알람 서비스 제공 이동통신 시스템과 목적지도착 알람 서비스 제공방법
JP2001345749A (ja) 情報案内方法および移動無線局
KR20240077673A (ko) 버스 하차 지원 시스템