JPH11228989A - 歯科用材料の洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リン酸カルシウム系結晶化ガラスを素材とす
るクラウン、インレー及びブリッジ等の歯牙修復材料表
面に付着する接着阻害因子を分離・除去するための洗浄
剤組成物の提供。 【解決手段】 下記の(ａ)〜(ｄ)の中から選択された少
なくとも１種類の非イオン系界面活性剤を含有する洗浄
剤組成物を使用して、リン酸カルシウム系結晶化ガラス
を素材とする歯牙修復材料表面に付着する接着阻害因子
を分離・除去する。 (ａ)脂肪酸アルカノールアミド (ｂ)アルコールエトキシレート (ｃ)アルキルポリグルコシド (ｄ)アルキルメチルグルカミド

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、リン酸カルシウ
ム系結晶化ガラスを成形して、所定の形状にしたクラウ
ン、インレー及びブリッジ等の歯牙修復に使用する歯科
材料用の洗浄剤組成物に関するものである。より具体的
には前記歯科材料を接着性レジンセメント等の接着剤に
よって修復対象の歯牙表面等に接着せしめる際に、歯科
材料の表面に付着していて歯牙等への良好な接着の弊害
となる接着阻害因子を該歯科用材料から分離・除去し、
良好な接着を実現するための洗浄剤組成物に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】クラウン（全部被覆冠）、インレー及
（歯冠の一部を置換する歯科治療）びブリッジ等の歯冠
修復物については、優れた特性及び適性から古くから金
属製の材料が利用されており、現在でも幅広く利用され
ている。しかしながら、近年歯冠修復物に対しても審美
性が要求されるようになり、これに応えるために種々の
新しい素材が提案されていて、その中の１つにセラミッ
クスがある。このセラミックの中で歯科治療に使用され
ようとしているものは、生体親和性も高く、また強度的
にも審美的にも天然の歯牙に類似しており、クラウン、
インレーあるいはブリッジ等への応用に有効である。

【０００３】このようなセラミックの中の１つにリン酸
カルシウム系結晶化ガラスがあり、それは金属を使用す
る場合と同様にロストワックス法等の鋳造成型法により
所望の形状の歯科材料に成形することができ、また口腔
内で違和感がなく、安全性が高く、機械的強度に優れ、
しかも天然歯と同等の外観を有し審美性にも優れてい
る。その結果、クラウン等に使用した場合には天然歯と
の識別が困難なほど優れた歯科用材料を提供することが
できる卓越した歯科材料である。

【０００４】このような認識の下で、このリン酸カルシ
ウム系結晶化ガラスを用いた歯科材料の利用実現を図る
べく、今までに(1)結晶化ガラスの製造技術、(2)所定形
状を有する歯牙修復物への成形技術、(3)接着性の優れ
た表面構造を形成するための表面処理技術の各技術につ
いて、相当数の提案がなされてきた。そして、このよう
に開発の進められている、このガラス材料は最終的に患
者の補綴部位に適正に装着した後、的確に接着すること
により所定の歯科治療が完了するものである。

【０００５】ところで、このガラスを成形した歯牙修復
物を歯牙等の補修部位へ適正に装着させるためには、補
修部位に接合する直前に数度その部位に配置し、適正な
形状であることの確認がなされるのが通常であり、また
その際には該修復物をより適切な形状にするために部分
修正することもなされている。このような際に修復物表
面に接着を阻害する因子が付着することは避けられず、
その際に付着する接着阻害因子には、プラーク、唾液、
血液、滲出液あるいは水などがある。したがってリン酸
カルシウム系結晶化ガラスを用いた歯科用材料の利用実
現を図るためには(4)番目の技術として、これら阻害因
子を有効に除去する適切な手段が求められている。

【０００６】これらの阻害因子を除去するよく知られた
手段としては、サンドブラスト処理、超音波洗浄、水洗
あるいはエタノール洗浄などがあるが（「歯界展望別冊
／わかる・できる 接着」第１４８〜１５０及び２００
〜２０２頁参照）、上述の(3)の技術によって得られる
リン酸カルシウム系結晶化ガラスの表面は、多数のくぼ
みや溝を有するものであって、付着又は吸着された阻害
因子を従来の方法のみでは分離・除去することが困難で
ある。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、この接
着性阻害因子の分離・除去についても、この結晶化ガラ
スに固有の適切な手法あるいは処理剤を開発すること
が、このガラスを素材とする修復物の実用化を更に一歩
前進せしめるものとの認識の下に、安全かつ簡便な処理
剤の開発に着手した。また安全かつ簡便な処理で、少し
でも接着性能を高め、接着を万全なものとすることがで
きれば歯科医師等に厚く、高い信頼が得られ、その結果
新製品の普及を促進することができるとの認識の下に開
発に努めた。

【０００８】そして、開発に当たっては安全性の高い洗
浄剤用界面活性剤の中で適切な除去能を有するものが存
在しないかと手始めに検討した。その結果意外にも、こ
れらの界面活性剤の中に接着阻害因子を有効に分離・除
去できるものが存在することを見出し、それを使用する
ことにより優れた接着性能を得ることができ、期待通り
の結果を得た。すなわち、本発明は安全かつ簡便な処理
により、リン酸カルシウム系結晶化ガラスの歯科用材料
の表面に付着した接着阻害因子を再付着させることなく
分離・除去し、接着性能を向上せしめることを解決すべ
き課題とするものであり、そのための洗浄剤組成物を提
供することを目的とするものである。

【０００９】

【解決するための手段】本発明は、前記目的を達成する
ためにリン酸カルシウム系結晶化ガラス歯科用材料の洗
浄剤組成物を提供するものであり、そのために本発明者
らが見出し採用した手段である洗浄剤組成物は、下記の
(ａ)〜(ｄ)の中から選択された少なくとも１種類の非イ
オン系界面活性剤を含有することを特徴とするものであ
る。 (ａ)脂肪酸アルカノールアミド (ｂ)アルコールエトキシレート (ｃ)アルキルポリグルコシド (ｄ)アルキルメチルグルカミド

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明において、洗浄の対象とな
るリン酸カルシウム系結晶化ガラスは、特に限定される
ものではなく各種のものが使用でき、古くから知られて
いるものには例えば特公昭５５−１１６２５号公報に記
載されているものがある。また、この結晶化ガラス中の
Ｃａ／Ｐの原子比についても、特に限定されるものでは
ないが、例えば特開平８ー２７７１４１号公報に記載の
０．１〜１．７の範囲のものが好ましく使用できる。さ
らに、この結晶化ガラス中には、該ガラスの本質を損な
わない範囲で、リン酸カルシウム質以外にも結晶化の制
御や耐水性向上用等のためにＡｌ₂Ｏ₃、Ｂ₂Ｏ₃、ＣｅＯ
₂あるいはＳｉＯ₂等を添加することもできる。また色調
調整のためにＳｒあるいはＢａ等のアルカリ土類金属の
化合物を添加したものであってもよい。

【００１１】そして、この結晶化ガラスは、クラウン、
インレー及びブリッジ等の歯牙修復用材料として利用さ
れるものであるから、それに必要な形状を有するもので
あり、それを形成するための成形は、金属を使用する場
合と同様にロストワックス法等の鋳造成型法により行う
ことができ、そのことは詳述するまでもなく、既に特許
公報にも色々な技術が公表されており（特開昭６１−２
０９９２１号公報及び特開昭６２−１１３７２８号公報
参照）、本発明でもその技術が採用できることはいうま
でもないことである。また、この結晶化ガラスとして
は、成形後フッカ水素酸等の各種酸、苛性ソーダ等のア
ルカリ金属の水酸化物、各種アミンあるいは炭酸ソーダ
等のアルカリ金属の炭酸塩等の各種処理溶液によって表
面処理して、接着性を向上せしめたものが好適に使用で
きる。

【００１２】リン酸カルシウム系結晶化ガラス歯科用材
料表面の接着阻害因子を除去するための本発明の洗浄剤
組成物は、前記したとおり洗浄用界面活性剤として下記
の(ａ)〜(ｄ)の中から選択された少なくとも１種類の非
イオン系界面活性剤を含有することを特徴とするもので
ある。 (ａ)脂肪酸アルカノールアミド (ｂ)アルコールエトキシレート (ｃ)アルキルポリグルコシド (ｄ)アルキルメチルグルカミド

【００１３】本発明に用いられる第１の界面活性剤であ
る脂肪酸アルカノールアミドは、 （ただし前記式中Ｒ¹は炭素数７〜２１、好ましくは９
〜１７の直鎖又は分岐鎖状のアルキル又はアルケニル基
を、Ｒ²及びＲ³は同一でも異なっていてもよく、水素原
子又は炭素数２〜４のアルカノール基を表す。）のとお
りの構造を有するノニオン界面活性剤である。またこれ
らの内ではラウリン酸ジエタノールアミドが特に好まし
く使用できる。

【００１４】本発明に用いられる第２の界面活性剤であ
るアルコールエトキシレートは、 Ｒ⁴−Ｏ（ＣＨ₂ＣＨ₂Ｏ）_n−Ｈ （ただし前記式中Ｒ⁴は炭素数８〜２２、好ましくは１
０〜１８の直鎖又は分岐鎖状のアルキル又はアルケニル
基を、ｎは１〜２５の整数、好ましくは５〜１５の整数
を表す。）のとおりの構造を有するノニオン界面活性剤
であり、これらの内ではラウリルエトキシレート（ｎ＝
７）が特に好ましい。

【００１５】本発明に用いられる第３の界面活性剤であ
るアルキルポリグルコシドは、 Ｒ⁵−Ｏ−（Ｇ）_n （ただし前記式中Ｒ⁵は炭素数６〜１２のアルキル又は
アルケニル基であり、Ｇは炭素数５又は６の還元性サッ
カリド残基であり、ｎは１〜３の整数を表す。）のとお
りの構造を有するノニオン界面活性剤であり、これらの
内では、特にラウリルポリグルコシド（ｎ＝１）が好ま
しい。

【００１６】本発明に用いられる第４の界面活性剤であ
るアルキルメチルグルカミドは、 （ただし式中、Ｒ⁶はＣ₁₁〜Ｃ₃₁の直鎖状アルキル又は
アルケニル基であり、Ｒ⁷はメチルである。）で表され
るとおりの構造を有するノニオン界面活性剤である。ま
た、これらの内では、特に好ましいのはラウリン酸メチ
ルグルカミドである。

【００１７】そして、これらの界面活性剤については、
本発明では、これら(ａ)〜(ｄ)の中から選択された少な
くとも１種類の非イオン性界面活性剤を含有すればよ
い。またこれら２種以上を併用してもよく、例えば
(ｂ)、(ｃ)又は(ｄ)成分と(ａ)成分とを併用することで
本発明の効果は増大する。

【００１８】また、洗浄剤中のこれら界面活性剤の濃度
は、０．０００１〜０．５％にするのがよく、好ましく
は０．０１〜０．１重量％の範囲にするのがよい。０．
０００１重量％より低いと洗浄効果が低下し、０．５重
量％より高いと水ですすいでも洗浄剤が落ちない可能性
がある。なおこれらの濃度はリン酸カルシウム系結晶化
ガラスの歯科用材料を洗浄する際の濃度である。この洗
浄剤にも、接着阻害因子を分離・除去する機能を阻害し
ない限り、各種の洗浄剤に添加されているビルダー、キ
レート剤、抗菌剤、漂白剤等の補助成分を混合すること
は可能である。

【００１９】さらに、この洗浄剤を使用して歯科用材料
を洗浄する際には、特別の装置は必要ないが、超音波洗
浄装置を使用し、１〜５分間洗浄するすることが好まし
い。また洗浄剤を使用する際の温度については、特に管
理する必要はないが、常温程度が望ましい温度である。
極端に低温の場合には、加熱することが望ましい。洗浄
後は、水ですすぎ、乾燥し、その後接着する。この洗浄
剤を利用者に提供する際の濃度については、特に限定さ
れることはなく、使用時の濃度にして提供してもよい
が、１回の洗浄で容器に数十〜数百ｃｃを使用するため
濃厚液で提供するのが好ましく、その濃度は通常の希釈
率（１００〜１０００倍）で使用できる濃度が好まし
い。また提供時の形態についても特に制限はなく、単独
あるいは歯科用材料と組み合わせたキット製品のいずれ
であってもよい。

【００２０】

【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴及び優れた効果を具体的に説明するが、本発明はこの
実施例に制限されるものではない。

【００２１】（実施例１）直径１０ｍｍ、厚さ５ｍｍの
円柱状のワックスパターンを作製し、これを歯科鋳造用
リングに埋没後加熱し、ワックスを焼却する。リン酸カ
ルシウム系ガラス（ＣａＯ−ＳｒＯ−Ａｌ₂Ｏ₃−Ｐ
₂Ｏ₅）のインゴットをルツボに入れて１０５０℃で溶融
し、前述のリングにガラスを鋳込む。鋳造後直ちに７０
０℃に８時間保持して結晶化処理を行った。結晶化終了
後、リングから取り出し、埋没材を十分に除去し、直径
１０ｍｍ、厚さ５ｍｍの円柱状の試料（リン酸カルシウ
ム系結晶化ガラス）を作製した。

【００２２】試料はポリエステル樹脂（２７−７５１：
リファインテック）に包埋後、試料表面を荒いものから
細かいものへという順で耐水研磨紙を使用し、耐水研磨
紙＃１０００までを使って流水下で研磨し、サンドブラ
スト処理（粒径５０μｍ、４気圧）を行い、その後２分
間水道水中にて超音波洗浄を行った。次に試料表面をフ
ッ酸（フッ化水素４６％含有フッ化水素酸：森田化学工
業）を用い１分間表面処理を行い、その後２分間水道水
中にて超音波洗浄を行った後乾燥した。ついで試料表面
に歯科用研磨材料（ダイヤグレーズ：石福金属）をこす
りつけ、さらに手垢・鼻の油をこすりつけて付着させ
た。その後界面活性剤のラウリン酸ジエタノールアミド
を５％含んだ洗浄剤を７００倍に希釈し、容器中で２分
間超音波洗浄を行い、次に取り出して水道水流水下１分
間すすいだ後乾燥した。

【００２３】接着試験片としては、直径４ｍｍ厚さ３ｍ
ｍの円柱状のステンレススチールＳＵＳ３０４を用い、
その被着面は試料と同様の手順で耐水研磨紙＃１０００
までを使用して研磨し、ついでサンドブラスト処理（粒
径５０μｍ、４気圧）を行い、２分間水道水中にて超音
波洗浄を行った後乾燥した。そして結晶化ガラス試料と
とステンレススチール円柱を接着性レジン（パナビア２
１：クラレ）でマニュアルに従い接着した。接着後室温
空気中にて１時間放置後、３７℃の水中に１日浸漬した
後、剪断試験を行った。剪断試験は万能試験機（オート
グラフ：島津製作所）を用い、クロスヘッドスピードは
１．０ｍｍ／ｍｉｎの条件下で行った。結果は表１に示
すとおりである。

【００２４】

【表１】

【００２５】（実施例２）結晶化ガラス試料は、実施例
１と同様に歯科用研磨材料（ダイヤグレーズ：石福金
属）をこすりつけ、さらに手垢・鼻の油をこすりつけて
付着させた。その後界面活性剤のラウリルエトキシレー
ト（エチレンオキサイド付加モル数ｎ＝７）を５％含ん
だ洗浄剤を水で７００倍に希釈し、容器中で２分間超音
波洗浄を行った。次いで取り出して水道水流水下１分間
すすいだ後後乾燥した。ステンレススチール試験片を実
施例１と同様に作製し、その後結晶化ガラス試料とステ
ンレススチール試験片とを接着性レジン（パナビア２
１：クラレ）でマニュアルに従い接着した。接着後は実
施例１と同条件で処理後剪断試験を行った。

【００２６】（実施例３）結晶化ガラス試料は、実施例
１と同様に歯科用研磨材料（ダイヤグレーズ：石福金
属）をこすりつけ、さらに手垢・鼻の油をこすりつけて
付着させた。その後界面活性剤のラウリルポリグリコシ
ド（ｎ＝１）を１５％含んだ洗浄剤を水で７００倍に希
釈し、容器中で２分間超音波洗浄を行った。次いで取り
出して水道水流水下１分間すすいだ後乾燥した。ステン
レススチール試験片を実施例１と同様に作製し、その後
結晶化ガラス試料とステンレススチール試験片とを接着
性レジン（パナビア２１：クラレ）でマニュアルに従い
接着した。接着後は実施例１と同条件で処理後剪断試験
を行った。

【００２７】（実施例４）結晶化ガラス試料は、実施例
１と同様に歯科用研磨材料（ダイヤグレーズ：石福金
属）をこすりつけ、さらに手垢・鼻の油をこすりつけて
付着させた。その後界面活性剤のラウリン酸メチルグル
カミドを５％含んだ洗浄剤を水で７００倍に希釈し、容
器中で２分間超音波洗浄を行った。次いで取り出して水
道水流水下１分間すすいだ後乾燥した。ステンレススチ
ール試験片を実施例１と同様に作製し、その後結晶化ガ
ラス試料とステンレススチール試験片を接着性レジン
（パナビア２１：クラレ）でマニュアルに従い接着し
た。接着後は実施例１と同条件で処理後剪断試験を行っ
た。実施例２ないし４の結果についても、実施例１と同
様に表１に示した。

【００２８】（比較例１）結晶化ガラス試料は、実施例
１と同様に歯科用研磨材料（ダイヤグレーズ：石福金
属）をこすりつけ、さらに手垢・鼻の油をこすりつけて
付着させた。この試料については、この後実施例のよう
な界面活性剤による洗浄は実施しない。ステンレススチ
ール試験片を実施例１と同様に作製し、この試験片と先
に調製した結晶化ガラス試料とを接着性レジン（パナビ
ア２１：クラレ）でマニュアルに従い接着した。接着後
は実施例１と同条件で処理した後剪断試験を行った。結
果は表１に示してあるが、試験片７個のうち４個は測定
する以前に結晶化ガラス試料とステンレススチール試料
が脱離していた。

【００２９】（比較例２）結晶化ガラス試料は、実施例
１と同様に歯科用研磨材料（ダイヤグレーズ：石福金
属）をこすりつけ、さらに手垢・鼻の油をこすりつけて
付着させた。その後アニオン界面活性剤のＣ₁₄アルファ
オレフィンスルフォン酸ナトリウムを５％含んだ洗浄剤
を水で７００倍に希釈し、容器中で２分間超音波洗浄を
行い、次いで取り出して水道水流水下１分間すすいだ後
乾燥した。ステンレススチール試験片を実施例１と同様
に作製し、この試験片と先に調製した結晶化ガラス試料
とを接着性レジン（パナビア２１：クラレ）でマニュア
ルに従い接着した。接着後は実施例１と同条件で処理後
剪断試験を行った。結果は表１に示してあるが、試験片
７個のうち１個は測定する以前に結晶化ガラス試料とス
テンレススチール試料が脱離していた。

【００３０】

【発明の効果】本発明は、特定の非イオン界面活性剤を
含有する洗浄剤を使用することによりリン酸カルシウム
系結晶化ガラスからなる歯科用材料の表面に付着した接
着阻害因子を再付着させることなく分離・除去できるも
のである。その結果、本発明では歯科用材料の接着性能
を向上せしめることができ、また使用する洗浄剤が非イ
オン界面活性剤を成分とするものであることから、安全
かつ簡便に使用することができ、歯科医及び歯科技工士
は安心して利用することができという優れた長所を有す
るものである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下記の(ａ)〜(ｄ)の中から選択された少
   なくとも１種類の非イオン系界面活性剤を含有すること
   を特徴とするリン酸カルシウム系結晶化ガラス歯科材料
   用の洗浄剤組成物。 (ａ)脂肪酸アルカノールアミド (ｂ)アルコールエトキシレート (ｃ)アルキルポリグルコシド (ｄ)アルキルメチルグルカミド
2. 【請求項２】 非イオン系界面活性剤の使用時濃度が
   ０．０００１〜０．５重量％である請求項１記載の洗浄
   剤組成物。