JPH10203943A - 可撤式口腔内の補綴物及び保定装置用洗浄材 - Google Patents

可撤式口腔内の補綴物及び保定装置用洗浄材

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JPH10203943A
JPH10203943A JP2451597A JP2451597A JPH10203943A JP H10203943 A JPH10203943 A JP H10203943A JP 2451597 A JP2451597 A JP 2451597A JP 2451597 A JP2451597 A JP 2451597A JP H10203943 A JPH10203943 A JP H10203943A
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acid
retaining device
plaque
weight
prosthesis
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JP2451597A
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Shunichi Futami
春一 二見
Nobutaka Watanabe
信孝 渡邊
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GC Corp
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G C KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可撤式口腔内の補綴物や保定装置に沈着,付
着した汚れや歯垢,歯石等を補綴物や保定装置に磨耗,
変色などの損傷を与えることなく、簡便な操作で短時間
で容易に除去することが可能な可撤式口腔内の補綴物や
保定装置用の洗浄材を提供する。 【解決手段】 可撤式口腔内の補綴物及び保定装置用洗
浄材を、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸と、アミノ
トリメチルホスホン酸及び/又はエチレンジアミンテト
ラメチルホスホン酸との組み合わせから成るリン酸系キ
レート剤5〜60重量%、カチオン性界面活性剤,酢酸ベ
タイン型又はイミダゾリン型の両性界面活性剤から成る
群より選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤0.1〜2.0
重量%、残部を水で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撤式口腔内の補
綴物や保定装置に沈着,付着した汚れや歯垢,歯石等を
補綴物や保定装置を損傷することなく短時間で容易に除
去することが可能な、特定のリン酸系キレート剤と界面
活性剤を組み合せた水溶液から成る可撤式口腔内の補綴
物及び保定装置用洗浄材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】可撤式口腔内補綴物とは、咬合,発音及
び咀嚼機能などを回復する目的で口腔内においてその機
能を果たすもので、簡便な操作で口腔内外に装着,撤去
が可能なものであり、代表的なものとして総義歯,部分
床義歯がある。これらの可撤式口腔内補綴物を構成する
素材としては、ポーセレン,メタクリル酸樹脂,サルホ
ン樹脂,金合金,銀合金,金銀パラジウム合金,ニッケ
ルクロム合金,コバルトクロム合金などが用いられてい
る。また可撤式口腔内保定装置とは、矯正治療によって
所期の位置に移動された歯牙又は顎をその状態に保持す
るための装置である。この保定装置は自然的保定が期待
できるまで、かなり長期に渡って装着するものであり、
素材としては、メタクリル酸樹脂など可撤式口腔内補綴
物とほぼ同様なものが使用されている。
【0003】これらの可撤式口腔内の補綴物や保定装置
は、口腔内で長期に渉り装着されるため、唾液,食物残
渣,バクテリアなどの影響によって歯垢が沈着したり、
これが石灰化することによってプラークとして歯石が付
着したりすることが生じる。このような沈着物や付着物
は、可撤式口腔内の補綴物や保定装置そのものの汚れに
留まらず、口腔内環境を悪化させたり、更には補綴物や
保定装置の補修・修理を行う術者の健康にも好ましくな
い影響を与えたりしている。従って、可撤式口腔内の補
綴物や保定装置の装着者の口腔衛生を健全な状態に維持
するために、沈着,付着した汚れや歯石を除去すること
が必須であり、補綴物や保定装置を補修・修理する際や
定期検診の際に、歯科医や技工士が汚れや歯石を除去す
ることが重要な操作の一つとなっている。
【0004】従来、可撤式口腔内の補綴物や保定装置に
沈着,付着した歯垢や歯石の除去を目的とした洗浄方法
としては、 (1)研磨作用によるもの (2)化学作用によるもの (3)研磨作用と化学作用を組み合わせたもの がある。
【0005】研磨作用によるものは、珪石,アルミナ,
リン酸カルシウムなどの微粉を用いてブラッシングする
ことにより除去する方法である。この方法は歯石の除去
にかなりの時間を要するばかりでなく可撤式口腔内の補
綴物や保定装置を摩耗させる危険性がある。化学作用に
よる方法は、過酸化物,塩素酸化合物,EDTAなどの
水溶液やこれに消毒薬や酵素などを含有させた水溶液に
可撤式口腔内の補綴物や保定装置を浸漬する方法である
が、歯垢やバクテリアなどを除去する効果はあるもの
の、歯石の除去には効果がなく、このため歯石の除去は
塩酸,酢酸,リン酸などの酸水溶液に浸漬することで行
われている。しかし、酸水溶液は可撤式口腔内の補綴物
や保定装置を構成する金属を腐食させたり変色させたり
する欠点がある。また特公平7−53653号公報に
は、リン酸系キレート剤を用い、金属腐食を起こさずに
歯石の効果的な除去が可能な洗浄材が開示されている。
しかし、リン酸系キレート剤は歯垢の除去には効果がな
いため、ブラシなどで歯垢を機械的に除去してから洗浄
材に浸漬することにより歯石を除去,洗浄する必要があ
る。従って、簡便な操作で歯垢,歯石の双方の除去に有
効に作用する洗浄材は開発されていないのが現状であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点を解消し、可撤式口腔内の補綴物や保定装置
に磨耗,変色などの損傷を与えることなく、補綴物や保
定装置に沈着,付着した汚れや歯垢,歯石等を簡便な操
作で短時間で容易に除去することが可能な可撤式口腔内
の補綴物や保定装置用の洗浄材を提供することを課題と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】長期間口腔内に装着され
適切なメンテナンスが行われずに使用された可撤式口腔
内の補綴物や保定装置には、歯垢や歯石などが沈着,付
着している。歯垢は口腔内で沈着した有機物の付着物で
あり、大部分が約20%のムコイド(糖タンパク複合体)
と80%の細菌で構成されている。一方、歯石は口腔内で
付着した歯垢が石灰化して生成するものであり、その主
成分はヒドロキシアパタイト,リン酸カルシウム,タン
パク質,脂肪などで構成されていることが解明されてい
る。即ち、歯垢は有機質であり、歯石は無機質である。
このような全く異質な歯垢と歯石とを同時に洗浄,溶解
するために、歯垢に対しては、歯垢の主構成物である有
機物には界面活性剤を作用させることによって殺菌,解
離させて除去すると共に、歯石に対しては、歯石の主成
分であるヒドロキシアパタイト,リン酸カルシウム,炭
酸カルシウム,リン酸マグネシウムなどにリン酸系キレ
ート剤を作用させることによって水に可溶化して除去す
れば良いことを究明して本発明を完成したのである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る可撤式口腔内の補綴
物及び保定装置用洗浄材は、特定のリン酸系キレート剤
と界面活性剤を組み合わせたことが特徴であり、ヒドロ
キシエチリデンジホスホン酸と、アミノトリメチルホス
ホン酸及び/又はエチレンジアミンテトラメチルホスホ
ン酸との組み合わせから成るリン酸系キレート剤5〜60
重量%、カチオン性界面活性剤,酢酸ベタイン型又はイ
ミダゾリン型の両性界面活性剤から成る群より選ばれる
1種又は2種以上の界面活性剤0.1〜2.0重量%、残部が
水から成るものである。
【0009】歯石は、その成分や生成履歴などの違いに
よってリン酸系キレート剤に対する溶解度に差がみられ
る。このため1種のみのリン酸系キレート剤を使用して
歯石の全ての成分を容易に溶解させるのは難しい。そこ
で本発明では、リン酸系キレート剤として、歯石の主成
分中でもその量の多いヒドロキシアパタイトとリン酸カ
ルシウムに対する溶解量が大きいヒドロキシエチリデン
ジホスホン酸を含有することを必須とし、これにタンパ
ク質,脂肪などに対する溶解量の大きなアミノトリメチ
ルホスホン酸及び/又はエチレンジアミンテトラメチル
ホスホン酸を組み合わせて使用するのである。
【0010】ヒドロキシエチリデンジホスホン酸と、ア
ミノトリメチルホスホン酸及び/又はエチレンジアミン
テトラメチルホスホン酸との組み合わせから成るリン酸
系キレート剤は、本発明に係る可撤式口腔内の補綴物及
び保定装置用洗浄材中に5〜60重量%含有されている。
含有量が5重量%未満の場合には歯石に対する溶解効果
が低くなり、60重量%を超えて含有させても歯石の溶解
性は向上せず却って鈍化する傾向があると共に、可撤式
口腔内の補綴物や保定装置に使用されている金属部分を
変色させる恐れがあるため適当ではない。なお、ヒドロ
キシエチリデンジホスホン酸と、アミノトリメチルホス
ホン酸及び/又はエチレンジアミンテトラメチルホスホ
ン酸との組み合わせから成るリン酸系キレート剤におい
て、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸:アミノトリメ
チルホスホン酸及び/又はエチレンジアミンテトラメチ
ルホスホン酸の組み合わせる割合が1:3〜3:1であ
ると、歯石の全成分に対して効果的な溶解性が得られて
好ましい。
【0011】本発明に使用される界面活性剤は、歯垢の
主構成物である有機物を殺菌,解離させて除去すること
目的とするものであり、カチオン性界面活性剤,酢酸ベ
タイン型又はイミダゾリン型の両性界面活性剤から成る
群より選ばれる1種又は2種以上の界面活性が使用され
る。カチオン性界面活性剤としては、塩化セチルトリメ
チルアンモニウム,塩化ジオクチルジメチルアンモニウ
ムなどのアルキルアンモニウム塩や、塩化ベンザルコニ
ウム,塩化ベンゼトニウムなどのアルキルベンジルアン
モニウム塩があり、酢酸ベタイン型の両性界面活性剤と
しては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン,脂肪酸
アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどがあ
り、イミダゾリン型の両性界面活性剤としては、脂肪酸
アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチル
エチレンジアミンナトリウムやN・ヤシ油脂肪酸アシル
−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン・ラウリル硫酸ナトリウムなどがある。
【0012】このような界面活性剤は、本発明に係る可
撤式口腔内の補綴物及び保定装置用洗浄材中に0.1〜2.0
重量%含有されている。0.1重量%未満では有機性付着
物に対する殺菌,解離効果が弱く適当ではない。また2.
0重量%を超えて配合しても殺菌,解離に対する効果の
向上が認められず、却って泡立ちが多くなり使用し難く
なり適当でない。なお、歯垢は数種のムコイド(糖タン
パク複合体)や細菌で構成される有機物であることから
使用する界面活性剤も両性界面活性剤とカチオン性界面
活性剤を組み合わせて用いることが効果的で好ましい。
【0013】本発明に係る可撤式口腔内の補綴物及び保
定装置用洗浄材は、水溶液として供されるものであり、
リン酸系キレート剤のキレート反応を進める上でも水は
必須である。使用方法としては、本発明に係る可撤式口
腔内の補綴物及び保定装置用洗浄材をビーカーに入れ、
その中に口腔内から取り出した補綴物や保定装置を浸漬
して歯垢・歯石などの汚れを除去,洗浄する。なお、超
音波洗浄器を用いるとより短時間で歯垢・歯石などの汚
れの除去,洗浄が終了する。このように、本発明に係る
可撤式口腔内の補綴物及び保定装置用洗浄材は、浸漬す
るだけの簡便な操作で、短時間で容易に可撤式口腔内の
補綴物及び保定装置の洗浄ができるものである。
【0014】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0015】実施例1 ヒドロキシエチリデンジホスホン酸 2.5重量% アミノトリメチルホスホン酸 4.0重量% 塩化ベンザルコニウム 0.1重量% ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 0.1重量% 純水(イオン交換水) 93.3重量% を混合攪拌し、洗浄材を調製した。汚れや歯垢,歯石の
付着が認められる義歯を患者の口腔内より撤去し、水洗
後にガーゼにより水を拭い重量を測定した結果、8.10g
であった。ビーカーに上記洗浄液を100ml入れ、これに
義歯を浸漬して超音波洗浄器〔ジーシー社製,商品名:
ウルトラソニッククリーナー MU-IV〕により10分間超音
波振動を与え洗浄した。義歯をビーカーより取り出し、
歯垢染色液〔ジーシー社製,商品名:プロスペック歯垢
染色液〕を綿棒につけて義歯全面に塗布した後に水洗
し、目視にて観察したところ染色はみられず、歯垢など
の汚れもなく、付着歯石は完全に除去されており、義歯
を構成する素材には全く異常が認められなかった。この
義歯を水洗してガーゼにより水を拭い重量を測定した結
果、7.72gであり、義歯に付着した歯垢などの汚れや歯
石の除去による減量は、0.38gであった。
【0016】実施例2 ヒドロキシエチリデンジホスホン酸 20.0重量% エチレンジアミンテトラメチルホスホン酸 35.0重量% 塩化ベンゼトニウム 0.2重量% N・ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N −ヒドロキシエチルエチレンジアミン・ラウリル硫 酸ナトリウム 1.2重量% 純水(イオン交換水) 43.6重量% を混合攪拌し、洗浄材を調製した。汚れや歯垢,歯石の
付着が認められる義歯を患者の口腔内より撤去し、水洗
後にガーゼにより水を拭い重量を測定した結果、9.54g
であった。ビーカーに上記洗浄液を100ml入れ、これに
義歯を30分間浸漬して洗浄した。義歯をビーカーより取
り出し、歯垢染色液〔ジーシー社製,商品名:プロスペ
ック歯垢染色液〕を綿棒につけて義歯全面に塗布した後
に水洗し、目視にて観察したところ染色はみられず、歯
垢などの汚れもなく、付着歯石は完全に除去されてお
り、義歯を構成する素材には全く異常が認められなかっ
た。この義歯を水洗してガーゼにより水を拭い重量を測
定した結果、8.92gであり、義歯に付着した歯垢などの
汚れや歯石の除去による減量は、0.62gであった。
【0017】実施例3 ヒドロキシエチリデンジホスホン酸 13.0重量% アミノトリメチルホスホン酸 18.5重量% 塩化ジオクチルジメチルアンモニウム 0.6重量% 脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 1.4重量% 純水(イオン交換水) 66.5重量% を混合攪拌し、洗浄材を調製した。汚れや歯垢,歯石の
付着が認められる矯正用保定装置を患者の口腔内より撤
去し、水洗後にガーゼにより水を拭い重量を測定した結
果、2.65gであった。ビーカーに上記洗浄液を100ml入
れ、これに矯正用保定装置を浸漬して超音波洗浄器〔ジ
ーシー社製,商品名:ウルトラソニッククリーナー MU-
IV〕により5分間超音波振動を与え洗浄した。矯正用保
定装置をビーカーより取り出し、歯垢染色液〔ジーシー
社製,商品名:プロスペック歯垢染色液〕を綿棒につけ
て矯正用保定装置全面に塗布した後に水洗し、目視にて
観察したところ染色はみられず、歯垢などの汚れもな
く、付着歯石は完全に除去されており、矯正用保定装置
を構成する素材には全く異常が認められなかった。この
矯正用保定装置を水洗してガーゼにより水を拭い重量を
測定した結果、2.34gであり、矯正用保定装置に付着し
た歯垢などの汚れや歯石の除去による減量は0.31gであ
った。
【0018】実施例4 ヒドロキシエチリデンジホスホン酸 2.8重量% エチレンジアミンテトラメチルホスホン酸 3.8重量% 塩化ベンザルコニウム 0.4重量% 純水(イオン交換水) 93.0重量% を混合攪拌し、洗浄材を調製した。汚れや歯垢,歯石の
付着が認められる義歯を患者の口腔内より撤去し、水洗
後にガーゼにより水を拭い重量を測定した結果、10.50
gであった。ビーカーに上記洗浄液を100ml入れ、これ
に義歯を浸漬して超音波洗浄器〔ジーシー社製,商品
名:ウルトラソニッククリーナー MU-IV〕により10分間
超音波振動を与え洗浄した。義歯をビーカーより取り出
し、歯垢染色液〔ジーシー社製,商品名:プロスペック
歯垢染色液〕を綿棒につけて義歯全面に塗布した後に水
洗し、目視にて観察したところ染色はみられず、歯垢な
どの汚れもなく、付着歯石は完全に除去されており、義
歯を構成する素材には全く異常が認められなかった。こ
の義歯を水洗してガーゼにより水を拭い重量を測定した
結果、10.22gであり、義歯に付着した歯垢などの汚れ
や歯石の除去による減量は、0.28gであった。
【0019】比較例1 ヒドロキシエチリデンジホスホン酸 16.0重量% アミノトリメチルホスホン酸 25.0重量% 純水(イオン交換水) 59.0重量% を混合攪拌し、洗浄材を調製した。汚れや歯垢,歯石の
付着が認められる義歯を患者の口腔内より撤去し、水洗
後にガーゼにより水を拭い重量を測定した結果、8.65g
であった。ビーカーに上記洗浄液を100ml入れ、これに
義歯を浸漬して超音波洗浄器〔ジーシー社製,商品名:
ウルトラソニッククリーナー MU-IV〕により10分間超音
波振動を与え洗浄した。義歯をビーカーより取り出し、
歯垢染色液〔ジーシー社製,商品名:プロスペック歯垢
染色液〕を綿棒につけて義歯全面に塗布した後に水洗
し、目視にて観察したところ付着していた歯石は完全に
除去されていたが、染色されており歯垢などの有機性付
着物の除去が完全ではないことが認められた。しかし、
義歯を構成する素材には全く異常が認められなかった。
この義歯を水洗してガーゼにより水を拭い重量を測定し
た結果、8.36gであり、義歯に付着した歯石の除去によ
る減量は0.29gであった。
【0020】
【表1】 歯垢染色液による染色試験:○ 染色なし △ 少々染色
【0021】各実施例1〜4に示すように本発明に係る
可撤式口腔内の補綴物及び保定装置用洗浄材は、短時間
の浸漬で可撤式口腔内の補綴物や保定装置を何ら損傷す
ることなく歯垢や歯石を同時に除去することができた
が、比較例1は義歯に付着した歯石は完全に除去できる
が、歯垢のような有機性付着物には効果がほとんどなか
った。
【0022】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明に係る可撤
式口腔内の補綴物及び保定装置用洗浄材は、補綴物や保
定装置の構成素材を何ら損傷することなく短時間で歯垢
と歯石の両者を容易に除去することが可能となり、特
に、矯正用保定装置の洗浄は保定装置が小さいため従来
はブラシ等による機械的清掃が十分にできず歯垢などの
除去が非常に困難であったが、本発明に係る可撤式口腔
内の補綴物及び保定装置用洗浄材によって初めて保定装
置を浸漬するのみで短時間で容易に洗浄することが可能
となった。
【0023】更に、術者(歯科医及び技工士)は歯垢や
歯石に直接手を触れずに義歯等の可撤式口腔内の補綴物
や保定装置の洗浄が行えるため、細菌感染などの恐れが
なくなり、健康管理の上にも大きな利点をもたらすもの
であり、本発明の歯科分野に貢献する価値は非常に大き
なものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシエチリデンジホスホン酸と、
    アミノトリメチルホスホン酸及び/又はエチレンジアミ
    ンテトラメチルホスホン酸との組み合わせから成るリン
    酸系キレート剤5〜60重量%、カチオン性界面活性剤,
    酢酸ベタイン型又はイミダゾリン型の両性界面活性剤か
    ら成る群より選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤0.
    1〜2.0重量%、残部が水から成ることを特徴とする可撤
    式口腔内の補綴物及び保定装置用洗浄材。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシエチリデンジホスホン酸:ア
    ミノトリメチルホスホン酸及び/又はエチレンジアミン
    テトラメチルホスホン酸の組み合わせる割合が1:3〜
    3:1である請求項1に記載の可撤式口腔内の補綴物及
    び保定装置用洗浄材。
JP2451597A 1997-01-24 1997-01-24 可撤式口腔内の補綴物及び保定装置用洗浄材 Pending JPH10203943A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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