JPH11228564A - 2h−1−ベンゾピラン類の製造方法 - Google Patents
2h−1−ベンゾピラン類の製造方法Info
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- JPH11228564A JPH11228564A JP10031020A JP3102098A JPH11228564A JP H11228564 A JPH11228564 A JP H11228564A JP 10031020 A JP10031020 A JP 10031020A JP 3102098 A JP3102098 A JP 3102098A JP H11228564 A JPH11228564 A JP H11228564A
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- JP
- Japan
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- complex
- benzopyrans
- reacting
- lower alkyl
- fac
- Prior art date
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Pyrane Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】2H−1−ベンゾピラン類を容易に製造する方
法を提供する。 【解決手段】2H−1−アリルフェノール類を原料とす
る、一般式(1): 【化1】 (式中、各Rは同一または相異なる低級アルキル基、R
1 は低級アルキル基、nは0〜4の整数を示す)で表さ
れるオキサルテナサイクル錯体にヨウ素を反応させる2
H−1−ベンゾピラン類の製造方法である。
法を提供する。 【解決手段】2H−1−アリルフェノール類を原料とす
る、一般式(1): 【化1】 (式中、各Rは同一または相異なる低級アルキル基、R
1 は低級アルキル基、nは0〜4の整数を示す)で表さ
れるオキサルテナサイクル錯体にヨウ素を反応させる2
H−1−ベンゾピラン類の製造方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬、農薬等の中
間体として有用な2H−1−ベンゾピラン類の製造方法
に関する。
間体として有用な2H−1−ベンゾピラン類の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】2H−1−ベンゾピラン類は、医薬、農
薬の中間体として有用であるが、この化合物を環化反応
で製造する方法としては、以下のような方法が知られて
いる。 (1) 2−ヒドロキシ−cis −シンナミルアルコールを原
料とする方法(Chatterjea, J. Indian. Chem. Soc., 3
6, 76 (1959)およびA. Alberola, A.Gonzalez Ortega,
R. Pedrosa, J. L. Perez Bragado and J. F. Rodrigue
z Amo, J. Heterocycl. Chem., 20, 715 (1983) )。
薬の中間体として有用であるが、この化合物を環化反応
で製造する方法としては、以下のような方法が知られて
いる。 (1) 2−ヒドロキシ−cis −シンナミルアルコールを原
料とする方法(Chatterjea, J. Indian. Chem. Soc., 3
6, 76 (1959)およびA. Alberola, A.Gonzalez Ortega,
R. Pedrosa, J. L. Perez Bragado and J. F. Rodrigue
z Amo, J. Heterocycl. Chem., 20, 715 (1983) )。
【0003】(2) サリチルアルデヒドと臭化ビニルトリ
フェニルホスホニウムもしくは塩化2−ヒドロキシエチ
ルホスホニウムとを原料とし、ウィッティッヒ(Witti
g) 反応を用いる方法(E. E. Schweizer, J. Am. Chem.
Soc., 86, 2744 (1964) およびD. Billeret, D. Blond
eau and H. Sliwa, Tetrahedron. Lett., 32, 627 (199
1) )。
フェニルホスホニウムもしくは塩化2−ヒドロキシエチ
ルホスホニウムとを原料とし、ウィッティッヒ(Witti
g) 反応を用いる方法(E. E. Schweizer, J. Am. Chem.
Soc., 86, 2744 (1964) およびD. Billeret, D. Blond
eau and H. Sliwa, Tetrahedron. Lett., 32, 627 (199
1) )。
【0004】(3) フェノールのチタン(IV)またはマグネ
シウム塩とα,β−不飽和アルデヒドとを原料とする方
法(G. Saltori, G. Casiraghi, L. Bolzoni and G. Ca
snati,J. Org. Chem., 44, 803 (1979))。 (4) β−(フェノキシ)プロピオンアルデヒドエチレン
アセタールを原料とする方法(P. F. Schuda and J. L.
Phillips, J. Heterocycl. Chem., 21, 669 (1984))。
シウム塩とα,β−不飽和アルデヒドとを原料とする方
法(G. Saltori, G. Casiraghi, L. Bolzoni and G. Ca
snati,J. Org. Chem., 44, 803 (1979))。 (4) β−(フェノキシ)プロピオンアルデヒドエチレン
アセタールを原料とする方法(P. F. Schuda and J. L.
Phillips, J. Heterocycl. Chem., 21, 669 (1984))。
【0005】(5) (3−メトキシアリル)フェニルエー
テルを原料とする方法(N. Bhuvaneswari, C. S. Venka
tachalam and K. K. Balasubramanian, Tetrahedron Le
tt., 35, 1409 (1994))。
テルを原料とする方法(N. Bhuvaneswari, C. S. Venka
tachalam and K. K. Balasubramanian, Tetrahedron Le
tt., 35, 1409 (1994))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た各製法は、2−ヒドロキシ−cis −シンナミルアルコ
ール、臭化ビニルトリフェニルホスホニウムもしくは塩
化2−ヒドロキシエチルホスホニウム、フェノールのチ
タン(IV)またはマグネシウム塩、β−(フェノキシ)プ
ロピオンアルデヒドエチレンアセタール、(3−メトキ
シアリル)フェニルエーテルといった原料の製造が困難
または高価であるという問題がある。
た各製法は、2−ヒドロキシ−cis −シンナミルアルコ
ール、臭化ビニルトリフェニルホスホニウムもしくは塩
化2−ヒドロキシエチルホスホニウム、フェノールのチ
タン(IV)またはマグネシウム塩、β−(フェノキシ)プ
ロピオンアルデヒドエチレンアセタール、(3−メトキ
シアリル)フェニルエーテルといった原料の製造が困難
または高価であるという問題がある。
【0007】そこで、本発明の目的は、2H−1−ベン
ゾピラン類を環化反応で容易に製造することができる2
H−1−ベンゾピラン類の製造方法を提供することであ
る。
ゾピラン類を環化反応で容易に製造することができる2
H−1−ベンゾピラン類の製造方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、2−アリルフェノ
ール類を原料とする所定のオキサルテナサイクル錯体
(oxaruthenacycle complex)を用いて、これにヨウ素を
反応させるときは、2−アリルフェノール類自体が比較
的安価でかつ入手が容易であるために、2H−1−ベン
ゾピラン類を容易に製造できるという新たな事実を見出
し、本発明を完成するに到った。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、2−アリルフェノ
ール類を原料とする所定のオキサルテナサイクル錯体
(oxaruthenacycle complex)を用いて、これにヨウ素を
反応させるときは、2−アリルフェノール類自体が比較
的安価でかつ入手が容易であるために、2H−1−ベン
ゾピラン類を容易に製造できるという新たな事実を見出
し、本発明を完成するに到った。
【0009】すなわち、本発明は、2−アリルフェノー
ル類を原料とする、一般式(1):
ル類を原料とする、一般式(1):
【化2】 (式中、各Rは同一または相異なる低級アルキル基、R
1 は低級アルキル基、nは0〜4の整数を示す)で表さ
れるオキサルテナサイクル錯体にヨウ素を反応させるこ
とを特徴とする2H−1−ベンゾピラン類の製造方法で
ある。
1 は低級アルキル基、nは0〜4の整数を示す)で表さ
れるオキサルテナサイクル錯体にヨウ素を反応させるこ
とを特徴とする2H−1−ベンゾピラン類の製造方法で
ある。
【0010】前記オキサルテナサイクル錯体は、ルテニ
ウム・シクロオクタ-1,5- ジエン・シクロオクタ-1,3,5
- トリエン(以下、Ru(cod)(cot)と略称する) に、目的
化合物である2H−1−ベンゾピラン類に対応する2−
アリルフェノール類と第3級ホスフィン PR3(式中、R
は前記と同じである)とを反応させて得られる。
ウム・シクロオクタ-1,5- ジエン・シクロオクタ-1,3,5
- トリエン(以下、Ru(cod)(cot)と略称する) に、目的
化合物である2H−1−ベンゾピラン類に対応する2−
アリルフェノール類と第3級ホスフィン PR3(式中、R
は前記と同じである)とを反応させて得られる。
【0011】前記オキサルテナサイクル錯体(1) として
は、後述するfac-Ru( η1:η3-OC6H 4C3H4)[P(C2H5)3]3
錯体が好適に使用される。
は、後述するfac-Ru( η1:η3-OC6H 4C3H4)[P(C2H5)3]3
錯体が好適に使用される。
【0012】前記一般式(1) において、置換基Rとして
表される低級アルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert
- ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖または分
枝した炭素数が1〜6のアルキル基があげられる。
表される低級アルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert
- ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖または分
枝した炭素数が1〜6のアルキル基があげられる。
【0013】また、置換基R1 として表される低級アル
キル基としては、前記Rと同様なアルキル基があげら
れ、とりわけ炭素数が1〜4のアルキル基が好ましい。
当該置換基R1 が置換する場合の置換数は4以下、好ま
しくは3以下であるのがよく、置換位置は特に3−位,
4−位および5−位(すなわち、もとのフェノール性水
酸基に対してメタ位またはパラ位)のうち少なくとも1
つであるのが好ましい。
キル基としては、前記Rと同様なアルキル基があげら
れ、とりわけ炭素数が1〜4のアルキル基が好ましい。
当該置換基R1 が置換する場合の置換数は4以下、好ま
しくは3以下であるのがよく、置換位置は特に3−位,
4−位および5−位(すなわち、もとのフェノール性水
酸基に対してメタ位またはパラ位)のうち少なくとも1
つであるのが好ましい。
【0014】本発明において一般式(1) で表されるオキ
サルテナサイクル錯体は、ルテニウムのゼロ価錯体であ
って、fac-Ru( η1:η3-OC6H4-n (R1)n C3H4)(PR3)3 (
式中、R 、R1およびn は前記と同じである) で表され
る。本発明において好適に使用されるオキサルテナサイ
クル錯体をこの表記法に従って表すと、例えばfac-Ru
(η1:η3-OC6H4C3H4)[P(CH3)3]3錯体、fac-Ru( η1:η3
-OC6H4C3H4)[P(C2H5)3]3錯体、fac-Ru( η1:η3-OC6H4C
3H4)[P(C3H7)3]3 錯体、fac-Ru( η1:η3-OC6H4C 3H4)[P
(C4H5)3]3 錯体、fac-Ru[ η1:η3-OC6H3(4-CH3)C3H4]
[P(C2H5)3]3錯体、fac-Ru[ η1:η3-OC6H3(3-C4H9)C
3H4][P(C2H5)3]3 錯体、fac-Ru[ η1:η3-OC6H 2(3,5-C2
H5) C3H4)[P(C2H5)3]3錯体等があげられる。
サルテナサイクル錯体は、ルテニウムのゼロ価錯体であ
って、fac-Ru( η1:η3-OC6H4-n (R1)n C3H4)(PR3)3 (
式中、R 、R1およびn は前記と同じである) で表され
る。本発明において好適に使用されるオキサルテナサイ
クル錯体をこの表記法に従って表すと、例えばfac-Ru
(η1:η3-OC6H4C3H4)[P(CH3)3]3錯体、fac-Ru( η1:η3
-OC6H4C3H4)[P(C2H5)3]3錯体、fac-Ru( η1:η3-OC6H4C
3H4)[P(C3H7)3]3 錯体、fac-Ru( η1:η3-OC6H4C 3H4)[P
(C4H5)3]3 錯体、fac-Ru[ η1:η3-OC6H3(4-CH3)C3H4]
[P(C2H5)3]3錯体、fac-Ru[ η1:η3-OC6H3(3-C4H9)C
3H4][P(C2H5)3]3 錯体、fac-Ru[ η1:η3-OC6H 2(3,5-C2
H5) C3H4)[P(C2H5)3]3錯体等があげられる。
【0015】かかるオキサルテナサイクル錯体(1) は、
例えば溶媒中にて、ゼロ価の Ru(cod)(cot) に2−アリ
ルフェノール類と第3級ホスフィン PR3(式中、Rは前
記と同じである)とを反応させることによって得ること
ができる。反応は酸化的付加反応であると推測される。
例えば溶媒中にて、ゼロ価の Ru(cod)(cot) に2−アリ
ルフェノール類と第3級ホスフィン PR3(式中、Rは前
記と同じである)とを反応させることによって得ること
ができる。反応は酸化的付加反応であると推測される。
【0016】上記反応においては、2−アリルフェノー
ル類は Ru(cod)(cot) に対して約0.8〜1.5倍モル
量の割合で用いるのがよく、また第3級ホスフィンは R
u(cod)(cod) に対して約3〜3.5倍モル量の割合で用
いるのがよい。
ル類は Ru(cod)(cot) に対して約0.8〜1.5倍モル
量の割合で用いるのがよく、また第3級ホスフィンは R
u(cod)(cod) に対して約3〜3.5倍モル量の割合で用
いるのがよい。
【0017】また、別法として、上記 Ru(cod)(cot) に
第3級ホスフィン PR3(式中、Rは前記と同じである)
を反応させて、まずfac-Ru( 6-η1:1-3-η3-C8H10)(P
R3)3 (式中、R は前記と同じである) を得、ついでこの
生成物に2−アリルフェノール類を反応させる2段階法
を用いても、上記オキサルテナサイクル錯体(1) を得る
ことができる。反応はいずれも室温ないし50℃の温度
で行われる。また、反応時間は2〜70時間の範囲から
選択することができる。
第3級ホスフィン PR3(式中、Rは前記と同じである)
を反応させて、まずfac-Ru( 6-η1:1-3-η3-C8H10)(P
R3)3 (式中、R は前記と同じである) を得、ついでこの
生成物に2−アリルフェノール類を反応させる2段階法
を用いても、上記オキサルテナサイクル錯体(1) を得る
ことができる。反応はいずれも室温ないし50℃の温度
で行われる。また、反応時間は2〜70時間の範囲から
選択することができる。
【0018】得られたオキサルテナサイクル錯体(1)
は、未精製のまま使用してもよく、あるいは再結晶、蒸
留、クロマトグラフィー等の手段を用いて精製してもよ
い。本発明においては、上記オキサルテナサイクル錯体
(1) をヨウ素と反応させることにより、下記反応式に示
すようにして目的化合物である2H−1−ベンゾピラン
類(2) を得ることができる。下記反応式から明らかなよ
うに、この反応はヨウ素によって引き起こされる脱離反
応であると推測される。
は、未精製のまま使用してもよく、あるいは再結晶、蒸
留、クロマトグラフィー等の手段を用いて精製してもよ
い。本発明においては、上記オキサルテナサイクル錯体
(1) をヨウ素と反応させることにより、下記反応式に示
すようにして目的化合物である2H−1−ベンゾピラン
類(2) を得ることができる。下記反応式から明らかなよ
うに、この反応はヨウ素によって引き起こされる脱離反
応であると推測される。
【0019】
【化3】 反応は溶液状態または懸濁状態で行われる。溶媒として
は、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、メシチレン等の芳香族炭化水素を使用するのが好
ましい。これらの溶媒は2種以上を混合して使用しても
よい。反応温度は0〜50℃、好ましくは10〜40℃
の範囲から選択される。また、反応時間は添加量や反応
温度により変わるが、通常1〜48時間の範囲から選択
される。
は、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、メシチレン等の芳香族炭化水素を使用するのが好
ましい。これらの溶媒は2種以上を混合して使用しても
よい。反応温度は0〜50℃、好ましくは10〜40℃
の範囲から選択される。また、反応時間は添加量や反応
温度により変わるが、通常1〜48時間の範囲から選択
される。
【0020】反応終了後は、有機溶媒で抽出する等の常
法の操作により、2H−1−ベンゾピラン類(2) を得る
ことができる。得られた2H−1−ベンゾピラン類は必
要に応じて再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の手段
を用いて精製される。
法の操作により、2H−1−ベンゾピラン類(2) を得る
ことができる。得られた2H−1−ベンゾピラン類は必
要に応じて再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の手段
を用いて精製される。
【0021】以下、実施例をあげて本発明の2H−1−
ベンゾピラン類の製造方法を詳細に説明する。 参考例 (一般式(1) で表されるオキサルテナサイクル構造を有
するfac-Ru( η1:η3-OC 6H4C3H4)[P(C2H5)3]3 錯体の製
造)
ベンゾピラン類の製造方法を詳細に説明する。 参考例 (一般式(1) で表されるオキサルテナサイクル構造を有
するfac-Ru( η1:η3-OC 6H4C3H4)[P(C2H5)3]3 錯体の製
造)
【0022】窒素置換したフラスコ内に、脱気・脱水し
たベンゼン4mL、ゼロ価の Ru(cod)(cot) 383mg
(1.21ミリモル)、トリエチルホスフィン540μ
L(3.65ミリモル)および2−アリルフェノール1
60μL(1.22ミリモル)を仕込んだ後、窒素雰囲
気下、50℃で12時間反応させた。その結果、反応液
の色は黄色からオレンジ色に変化した。
たベンゼン4mL、ゼロ価の Ru(cod)(cot) 383mg
(1.21ミリモル)、トリエチルホスフィン540μ
L(3.65ミリモル)および2−アリルフェノール1
60μL(1.22ミリモル)を仕込んだ後、窒素雰囲
気下、50℃で12時間反応させた。その結果、反応液
の色は黄色からオレンジ色に変化した。
【0023】反応終了後、溶媒を減圧で留去し、アルミ
ナカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジエチルエーテ
ル)にて生成物を精製し、さらにペンタン溶媒から−3
0℃で再結晶し、標記錯体227mg(0.472ミリ
モル)を得た(収率39%)。 融点:167.7−168.0℃
ナカラムクロマトグラフィー(溶出液:ジエチルエーテ
ル)にて生成物を精製し、さらにペンタン溶媒から−3
0℃で再結晶し、標記錯体227mg(0.472ミリ
モル)を得た(収率39%)。 融点:167.7−168.0℃
【0024】実施例 直径5mmのNMRチューブにfac-Ru( η1:η3-OC6H4C
3H4)[P(C2H5)3]3 錯体14.8mg(0.0252ミリ
モル)、フェロセン入り重ベンゼンC6D6を充填して炎で
シールしたキャピラリー(外部標準)、重ベンゼン60
0μLをこの順に加えて溶解させた。ついで、ヨウ素
8.9mg(0.035ミリモル)を加えたところ、黄
色の溶液が紫色の懸濁液に変化した。この懸濁液のNM
Rスペクトルを測定した結果、2H−1−ベンゾピラン
が37%の収率で生成していることがわかった。すなわ
ち、2H−1−ベンゾピランであることは、4−クロマ
ノンからW. E. Perham and L. D. Huestis, J. Am. So
c. 84, 813 (1962)に従って別途合成した2H−1−ベ
ンゾピランのNMRスペクトルを測定し確認した。
3H4)[P(C2H5)3]3 錯体14.8mg(0.0252ミリ
モル)、フェロセン入り重ベンゼンC6D6を充填して炎で
シールしたキャピラリー(外部標準)、重ベンゼン60
0μLをこの順に加えて溶解させた。ついで、ヨウ素
8.9mg(0.035ミリモル)を加えたところ、黄
色の溶液が紫色の懸濁液に変化した。この懸濁液のNM
Rスペクトルを測定した結果、2H−1−ベンゾピラン
が37%の収率で生成していることがわかった。すなわ
ち、2H−1−ベンゾピランであることは、4−クロマ
ノンからW. E. Perham and L. D. Huestis, J. Am. So
c. 84, 813 (1962)に従って別途合成した2H−1−ベ
ンゾピランのNMRスペクトルを測定し確認した。
【0025】1H NMR (300,4 MHz, C6D6):δ4.39(dd, J
=3.2 Hz, 2H, 2-CH2), 5.17 (dt, J=10.3 Hz, 1H, 3-C
H), 6.10 (dt, J=10.2 Hz, 1H, 4-CH), 6.7-6.9 (m, 4
H, C6H4)
=3.2 Hz, 2H, 2-CH2), 5.17 (dt, J=10.3 Hz, 1H, 3-C
H), 6.10 (dt, J=10.2 Hz, 1H, 4-CH), 6.7-6.9 (m, 4
H, C6H4)
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明の方法によれば、2
H−1−ベンゾピラン類を、2−アリルフェノール類を
原料とする所定のオキサルテナサイクル錯体から容易に
製造することができるという効果がある。
H−1−ベンゾピラン類を、2−アリルフェノール類を
原料とする所定のオキサルテナサイクル錯体から容易に
製造することができるという効果がある。
Claims (3)
- 【請求項1】2−アリルフェノール類を原料とする、一
般式(1): 【化1】 (式中、各Rは同一または相異なる低級アルキル基、R
1 は低級アルキル基、nは0〜4の整数を示す)で表さ
れるオキサルテナサイクル錯体にヨウ素を反応させるこ
とを特徴とする2H−1−ベンゾピラン類の製造方法。 - 【請求項2】前記オキサルテナサイクル錯体が、ルテニ
ウム・シクロオクタ-1,5- ジエン・シクロオクタ-1,3,5
- トリエンに、2−アリルフェノール類と第3級ホスフ
ィンPR3(式中、Rは同一または相異なる低級アルキル
基を示す)とを反応させて得られる請求項1記載の2H
−1−ベンゾピラン類の製造方法。 - 【請求項3】前記オキサルテナサイクル錯体がfac-Ru
(η1:η3-OC6H4C3H4)[P(C2H5)3]3 錯体である請求項1
または2記載の2H−1−ベンゾピラン類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10031020A JPH11228564A (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 2h−1−ベンゾピラン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10031020A JPH11228564A (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 2h−1−ベンゾピラン類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11228564A true JPH11228564A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12319849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10031020A Pending JPH11228564A (ja) | 1998-02-13 | 1998-02-13 | 2h−1−ベンゾピラン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11228564A (ja) |
-
1998
- 1998-02-13 JP JP10031020A patent/JPH11228564A/ja active Pending
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