JPH1122839A - 摺動弁 - Google Patents

摺動弁

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JPH1122839A
JPH1122839A JP19042597A JP19042597A JPH1122839A JP H1122839 A JPH1122839 A JP H1122839A JP 19042597 A JP19042597 A JP 19042597A JP 19042597 A JP19042597 A JP 19042597A JP H1122839 A JPH1122839 A JP H1122839A
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JP
Japan
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valve body
valve
water
sliding
supply port
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JP19042597A
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English (en)
Inventor
Tadashi Ono
正 大野
Hiroyuki Inoue
博之 井上
Koichi Goto
康一 後藤
Kenichi Sugiyama
憲一 杉山
Manabu Hatano
学 波多野
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KVK Corp
Original Assignee
KVK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウォーターハンマーの発生を確実に防止でき
る摺動弁を提供する。 【解決手段】 湯水の供給口32、33の設けられた固
定弁体30と、この固定弁体30に摺動可能に重ね合わ
せて配置されると共に供給口32、33との連通を行う
連通流路52を有する可動弁体50とを備える摺動弁で
ある。可動弁体50の摺接面56に、連通流路52の開
弁方向に位置する内面部分と連続し、連通流路52と連
通する凹部P、Qを設け、凹部P、Qの内面部分からの
開閉弁方向に沿った最大長さLと凹部の深さDとが等し
いか、最大長さLが深さDよりも大きい。また、凹部の
深さDを内面部分より遠ざかるに従って浅くしてもよ
い。更に、湯水混合水栓に適用する場合、凹部P、Qを
各供給口32、33に対応するように設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は摺動弁に関し、特
にシングルレバー水栓において好適に用いられるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】シングルレバー水栓としては、単一のレ
バーハンドルを上下、左右に操作することにより、可動
弁体を固定弁上で進退、回動させ、固定弁体に設けられ
た水側及び湯側の供給口の開口面積を調節し、吐水量や
吐水温度を制御するタイプのものがある。また、固定弁
体に単一の供給口のみを設け、レバーハンドルを上下若
しくは左右に操作し、可動弁体を進退若しくは回動さ
せ、吐水量のみを制御するタイプのもの等もある。この
ように、この種の水栓では、開閉操作が比較的緩やかに
行われるねじ込み弁ではなく、この操作が急激に行われ
易い摺動弁を用いるのが一般的なため、開閉弁の際に、
ウォーターハンマーを生ずる恐れがある。このため、図
11に示すように、可動弁体81に凹設された流通室8
4の出口側内壁85に逃がし溝86を設け、弁の開閉時
に、この溝86より湯水を少量ずつ放出させ、この現象
を防止せんとした摺動弁(板弁の構造)が提案されてい
る(実公平3−4864号公報。)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の摺
動弁では以下のような問題を有している。即ち、この摺
動弁では、図11に示すように、逃がし溝86を流通室
84の内壁面の一部85に設けているため、この溝86
の奥行きmをある程度、小さくする必要がある。この奥
行きmが必要以上に大きいと、この溝86の流路抵抗が
小さくなり、この溝86に沿って湯水を僅かずつ逃がす
ことが困難になるからである。そして、この摺動弁で
は、この奥行きmが小さいことが原因で、ウォーターハ
ンマーの発生を確実に防止できないことがある。具体的
には、この奥行きmが小さいため、図11(a)に示す
ように、流通室84のみを閉じてから、同図(b)に示
すように、逃がし溝86をも閉じるまでの間の可動弁体
83の摺動量、即ち、ストロークSが小さくなる。この
ため、閉弁操作の際に、逃がし溝86の閉鎖が瞬時に行
われてしまい、この溝86が十分に機能しないからであ
る。同様に、開弁操作の際にも、逃がし溝86の開放が
瞬時に行われてしまい、この溝86が十分に機能しない
ことがある。
【0004】また、前記公報に具体的に開示若しくは示
唆された逃がし溝86では、可動弁体83の深さdが深
くなっている。このため、前述のように、奥行きmを小
さくしたとしても、この溝86の流路抵抗が小さくな
り、この溝86に沿って湯水を僅かずつ逃がすことが困
難となり易い。このように、逃がし溝86を流通室84
の内壁面に設けた従来の摺動弁では、ウォーターハンマ
ーの発生を確実に防止できないことがある。このため、
ウォーターハンマーの発生を確実に防止できる新たな摺
動弁の出現が望まれている。
【0005】本発明は前記観点に鑑みてなされたもので
あり、可動弁体の摺接面に所定の凹部を設けることで、
ウォーターハンマーの発生を確実に防止できるようにし
た摺動弁を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の摺動弁は、湯
水の供給口の設けられた固定弁体と、この固定弁体に摺
動可能に重ね合わせて配置されると共に前記供給口との
連通を行う連通流路を有する可動弁体とを備える摺動弁
であって、前記可動弁体の摺接面に、前記連通流路の開
弁方向に位置する内面部分と連続し、且つ前記連通流路
と連通する凹部を設け、この凹部の前記内面部分からの
開閉弁方向に沿った最大長さLと、この凹部の深さDと
が等しいか、最大長さLが深さDよりも大きいことを特
徴とする。
【0007】本発明では、閉弁の際に、連通流路のみを
閉鎖してから凹部を閉鎖するまでの間(以下、「閉弁の
終期」という。)と、開弁の際に、凹部を開放するまで
の間(以下、「開弁の初期」という。)に、可動弁体の
摺接面に設けられた凹部より、湯水を少量ずつ放出させ
られる。即ち、本発明によると、凹部の最大長さLを大
きくして、閉弁の終期及び開弁の初期における可動弁体
のストロークを十分なものとできる。しかも、単に、こ
のストロークを大きくするだけではなく、凹部の深さD
を浅くして、凹部の流路抵抗を好ましい範囲に定められ
る。このため、閉弁の終期及び開弁の初期において、凹
部より少量ずつの湯水を、可動弁体の長いストロークに
対応した時間を掛けながら漏れ流すことができる。従っ
て、本摺動弁を用いれば、弁開閉時のウォーターハンマ
ーの発生を確実に防止できる。尚、本発明において、こ
のように、最大長さLを大きくできるのは、この凹部を
可動弁体の連通流路の内壁面ではなく、摺接面に設けた
ため、この凹部の流路抵抗が深さDを中心に規制される
ことになるからである。この点が、深さd及び奥行きm
の何れを大きくしても、流路抵抗が低下し、前記逃がし
溝86の機能が低下する前記従来の摺動弁と大きく異な
る。
【0008】本摺動弁の適用される水栓は、湯水混合水
栓であっても、単水栓であってもよい。前者の場合、例
えば、固定弁体に、給水管等に連絡された水供給用の供
給口(水弁口)と、給湯管等に連絡された湯供給用の供
給口(湯弁口)とが設けられる。後者の場合には、例え
ば、固定弁体に単一の供給口(水供給用、湯供給用、混
合湯水の供給用の何れであってもよい。)が設けられ
る。また、本発明の「連通流路」は少なくとも可動弁体
の摺接面で開口し、可動弁体の摺動により、固定弁体の
供給口と連通する。この流路は可動弁体を貫通するもの
であっても、可動弁体の摺接面のみで開口する密閉型の
ものであってもよい。前者の場合、湯水の連通流路から
の出口は、例えば、可動弁体の上面や側面等に設けら
れ、後者の場合には、例えば、固定弁体等に設けられ
る。
【0009】更に、この連通流路の「開弁方向に位置す
る内面部分」とは、連通流路の内面のうちで、閉弁を行
う際には供給口と終端として交差し、開弁を行う際には
供給口と始端として交差する側に位置する面部分であ
る。請求項2の発明では、請求項1の摺動弁において、
前記凹部の深さDが前記内面部分より遠ざかるに従って
浅くなるようにしている。本発明によると、閉弁の終期
には、閉弁の進行につれて湯水の逃がし量が徐々に少な
くなる。また、開弁の始期には、開弁の進行につれて湯
水の逃がし量が徐々に多くなる。そして、閉弁の完了の
間際及び開弁の開始の間際の逃がし量が特に小さくなる
ため、ウォーターハンマーの発生をより、確実に防止で
きる。
【0010】請求項3の発明では、請求項1又は2の摺
動弁において、前記固定弁体が水供給用の水側供給口
と、湯供給用の湯側供給口とを備えると共に、前記可動
弁体の摺動面に、前記水側供給口に対応する凹部と、前
記湯側供給口に対応する凹部とが夫々設けられている。
本発明は、請求項1又は2の摺動弁を湯水混合水栓に適
用した一例を示すものである。即ち、本摺動弁による
と、湯水混合水栓の湯水混合状態での止水等の際に、水
側及び湯側の各供給口の開口度合いを、各凹部により緩
やかに減少させられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を説
明する。本実施の形態では、本摺動弁を利用したシング
ルレバータイプの湯水混合水栓について説明する。この
混合水栓は、図1に示すように、水栓本体Hと、レバー
ハンドルRと、吐水管Tとを備えている。そして、水栓
本体Hの内部の上方側には、摺動弁カートリッジKが配
置されている。このカートリッジKは、ハウジング10
と、パッキンガイド20と、固定弁体30と、可動弁体
50と、可動弁押さえ60と、弁作動機構70とを備え
ている。
【0012】このうち、ハウジング10は略筒状の外形
を備え、下方側の2箇所に位置決め孔12が設けられて
いる。また、パッキンガイド20は、2つの連通孔(図
示を省略)を有する略円板形状とされ、上面の周縁側に
は略半円柱状の4本の係止脚と2つの位置決め突起21
が設けられている。更に、下面の周縁側からは2本の固
定脚22を垂下させている。そして、このガイド20
は、位置決め突起21を位置決め孔12に挿入しながら
ハウジング10に回転不能に固定されている。また、固
定脚22が水栓本体Hの中間部に設けられた凹設部hに
挿入されるため、結局、ハウジング10は水栓本体Hの
内部に回転不能に固定された状態になる。更に、このガ
イド20の2つの連通孔(図示を省略)は、水栓本体H
の下方に配置された給湯管と、給水管とに夫々連絡され
ている。
【0013】また、固定弁体(例えば、セラミックス
製)30は、図2に示すように、略円板形状とされてお
り、周面に4つの略半円柱状の切り欠き31を備える。
更に、この弁体30の上面には、略弓形状の湯側供給口
32及び水側供給口33が略同一円周上に開口してい
る。これらの供給口32、33は、その内部略中央の貫
通孔34、35を通じて、この弁体30の下面側に連絡
されている。そして、図1に示すように、この弁体30
は、パッキンガイド20を用いてハウジング10に回転
不能に固定されている。即ち、固定弁体30の各切り欠
き31に、パッキンガイド20の上面の各係止脚を嵌め
込みながら、固定弁体30をパッキンガイド20上に配
置して、この弁体30は回転不能な状態とされている。
また、固定弁体30の固定に際しては、各供給口32、
33がパッキンガイド20の対応する連通孔に夫々位置
合わせされるため、湯側供給口32は給湯管に連絡さ
れ、水側供給口33は給水管に連絡された状態になって
いる。
【0014】更に、可動弁体(例えば、セラミックス
製)50は、図1に示すように、固定弁体30の上面に
摺動可能に配置されるものである。そして、図2及び3
に示すように、固定弁体30よりも一回り小さな略円板
形状とされており、周面に4つの略矩形断面状の切り欠
き51が設けられている。また、この弁体50の中心よ
りも、やや開弁方向(図3の矢印Yの方向)に偏心した
位置には、略平面山形状(略凸の字形状)の連通流路5
2が開設されている。更に、この弁体50の上面53の
連通流路52の前方側(開弁方向)の部位は、略扇形に
凹設され(但し、最前方の島部Aを除く。)、吐水用流
路54とされている。尚、吐水用流路54の連通流路5
2に近接する部位は、連通流路52に向かう下り傾斜を
有している。また、この弁体50の上面53の連通流路
52の後方側の部位は、略台形形状に凹設され、位置決
め穴55とされている。
【0015】更に、この弁体50の下面56、即ち、摺
接面56には、図2及び3(b)に示すように、平面略
三角形状の凹部P、Qが設けられている。これらの凹部
P、Qは、連通流路52の内面の開弁方向に位置する一
部(山形状の両谷の部分)と連続し、連通流路52に連
通する状態とされている。そして、これらの凹部P、Q
においては、開閉弁方向に沿った最大長さLと、深さD
とが等しいか、最大長さLが深さDよりも大きくされて
いる(図2及び8参照)。尚、本実施品においては、深
さDは0.3〜0.8mm程度(特に好ましくは約0.
5mm)とされ、最大長さLとしては深さD以上の数値
が種々選択される。また、凹部P、Qの深さDは、連通
流路52より遠ざかるに従って徐々に浅くなっている。
【0016】また、可動弁押さえ(例えば、樹脂製)6
0は、図1に示すように、可動弁体50に重ね合わせる
ことが可能な略円板形状とされている。そして、上面の
略中央には、受け入れ穴61が設けられている。また、
下面の略中央には位置決め突起62が設けられ、下面の
周縁からは4本の係合脚(図示を省略)を垂下させてい
る。更に、この可動弁押さえ60は、この位置決め突起
62を位置決め穴55に挿入すると共に、4本の係合脚
(図示を省略)を切り欠き51に係合させながら、可動
弁体50の上に配置される。そして、この可動弁押さえ
60は可動弁体50と一体で固定弁体30上を摺動す
る。
【0017】更に、弁作動機構70は、図1に示すよう
に、レバーホルダー71と、レバー72とを主要部とす
るものである。このうち、レバーホルダー71は、鍔付
き筒形状を備えている。また、レバー72は、その中間
部をレバーホルダー71の中空部に挿入した状態で、こ
のホルダー71にピン73を用いて支持されている。更
に、レバー72はこのピン73を軸として、垂直面内で
揺動可能とされている。また、レバーホルダー71はハ
ウジング10の内部上方に水平面内で回動可能な状態に
取着されている。また、レバー72の下端部は、可動弁
押さえ60の受け入れ穴61に、インサートブッシュ7
7を介在させた状態で係合されている。このため、レバ
ー72を垂直面内で揺動させると、可動弁押さえ60及
び可動弁体50が固定弁体30上で前後に進退し、レバ
ー72に回動力が加えられ、弁作動機構70全体を回動
させると、可動弁押さえ60及び可動弁体50が固定弁
体30上で回動する。尚、レバー72の上端にはレバー
ハンドルRがビス止め固定されている。
【0018】次に、図4〜7を用いて本混合水栓の一使
用例を簡単に説明する。先ず、図4は、本混合水栓が止
水状態にあることを示している。即ち、可動弁体の50
の連通流路52が固定弁体30の各供給口32、33と
遮断された状態になっている。そして、混合湯水を吐水
管Tより吐水させたい場合には、レバーハンドルRを上
方に傾動させ、図5に示すように、可動弁体の50をレ
バーハンドルRの側に前進させ、連通流路52を両供給
口32、33と連通させる。これにより、両供給口3
2、33より供給される湯と水が連通流路52を通過
し、吐水用流路54よりカートリッジKの外部へと吐水
され、所定の流路(図1において図示を省略)により吐
水管Tへと導かれる。このとき、吐水量は、レバーハン
ドルRの傾動量、即ち、可動弁体の50の前進量に対応
した各供給口32、33の開口面積により調節される。
また、混合湯水の温度調節を行う場合には、レバーハン
ドルRを適当量だけ、左右何れかに回動させ、両供給口
32、33の開口面積比が調節される。
【0019】更に、湯を吐水させたい場合には、レバー
ハンドルRを使用者側から見て左側に回転させ、上方に
傾動させると、図6に示すように、可動弁体50は使用
者側から見て左斜めに移動し、湯側供給口32のみを連
通流路52と連通させる。また、水を吐水させたい場合
には、レバーハンドルRを使用者側から見て右側に回転
させ、上方に傾動させると、図7に示すように、可動弁
体50は使用者側から見て右斜めに移動し、水側供給口
33のみを連通流路52と連通させる。尚、これらの場
合も、吐水量はレバーハンドルRの傾動量により調節さ
れる。また、連通流路52が平面略山形形状(凸形状)
とされているには、このような湯若しくは水のみの吐水
の場合にも、十分な開口面積を確保するためである。ま
た、混合湯水、湯、水のいずれを止水する場合も、レバ
ーハンドルRを下方に向かって傾動させることになる。
そして、図5〜7の何れの場合にも、開弁時には、可動
弁体50の摺接面56の凹部P、Qが、各供給口32、
33を最初に横切り、閉弁時には、この凹部P、Qが、
各供給口32、33から最後に離間する。
【0020】以上の湯水混合水栓が備える摺動弁では、
可動弁体50の摺接面56に、十分な最大長さLとされ
た凹部P、Qを備える。このため、図8(a)に示すよ
うに、連通流路52のみを閉鎖してから、同図(b)に
示すように、凹部P、Qをも閉鎖するまでの間、即ち、
閉弁の終期に、可動弁体50のストロークSを十分なも
のとできる。しかも、この凹部P、Qを単に長くしたの
ではなく、深さDが十分に浅くされ、凹部P、Qの流路
抵抗が好ましい範囲となるように配慮されている。従っ
て、閉弁の終期に、この十分なストロークSに対応した
時間を掛けながら、この凹部P、Qより、混合湯水を少
量ずつ漏れ流すことができるため、ウォーターハンマー
の発生を確実に防止できる。
【0021】また、可動弁体50では、凹部P、Qの深
さDが連通流路52より遠ざかるに従って徐々に浅くな
っているため、この「ウォーターハンマーの発生防止」
をより確実なものとしている。即ち、凹部P、Qをこの
ようなテーパ形状としたため、閉弁の終期において、閉
弁の進行につれて、元々少ない湯水の逃がし量が更に少
なくなる。このため、より円滑に閉弁を行うことができ
るからである。尚、この可動弁体50では、凹部P、Q
の横幅が先端に向かって絞りこまれているので、この点
からも、閉弁の進行につれて湯水の逃がし量が更に少な
くなり、より円滑な閉弁を可能としている。更に、可動
弁体50では、湯側供給口32に対応する凹部Pと、水
側供給口33に対応する凹部Qを備えている。このた
め、湯水混合状態での使用頻度の高い「シングルレバー
タイプの湯水混合水栓」において、特に有益な摺動弁と
言える。即ち、本摺動弁によると、湯水混合状態での止
水等の際に、湯側及び水側の各供給口32、33の開口
度合いを、各凹部P、Qにより緩やかに減少させられる
からである。また、本摺動弁によると、開弁の初期に
も、閉弁の終期と同様にウォーターハンマーの発生を確
実に防止できる。
【0022】尚、前記各発明の範囲は、前記具体的に示
した実施の形態に示すものに限定されず、各発明の範囲
内で種々の変形例を例示できる。即ち、各凹部P、Qの
数、形状等や連通流路52の形状等は本実施の形態に示
すものに限定されず、例えば、図9(a)〜(d)に示
す各変形例を例示することができる。先ず、図9(a)
においては、可動弁体50の摺接面56に、連通流路5
2の開弁方向に位置する内面部分を略包囲する単一の凹
部Pを設けている。この場合、凹部Pは単一であるが、
開弁方向に位置する内面部分を略包囲する幅広状態に設
けられ、湯側供給口32及び水側供給口33の双方の開
閉に関与できるため、湯水混合水栓に対しても好適に用
いられる。
【0023】また、図9(b)においては、連通流路5
2の形状を平面略矩形状に単純化している。この場合、
連通流路52の形状の単純化を通じて、可動弁体50の
製造コストの削減が図られる。更に、図9(c)におい
ては、連通流路52の形状の単純化と共に凹部Pの数の
減少を図っている。また、図9(d)においては、連通
流路52の形状の単純化と共に、凹部Pの形状を図9
(c)に示すものよりも更に単純化している。この図9
(c)及び(d)に示す変形例おいても可動弁体50の
製造コストの削減が図られる。更に、この各凹部P、Q
や連通流路52の形状はこの他にも種々選択でき、例え
ば、円形、多角形状等であってもよい。また、本実施の
形態では、各凹部P、Qの底面が傾斜面とされていた
が、水平な面とすることができる。同様に、図9(a)
〜(d)に示す各凹部P、Qの底面は、本実施の形態と
同様な傾斜面とされても、水平な面とされてもよい。
【0024】更に、本実施の形態及び前記変形例では、
本摺動弁の湯水混合水栓への適用例を中心に述べたが、
本摺動弁は単水栓に対しても好適に用いられる。また、
本実施の形態では、連通流路52が可動弁体50の側で
開放されるタイプの摺動弁を中心に述べたが、図10に
示すように、この流路52がこの弁体50の側で密閉さ
れるタイプの摺動弁に対しても、本発明を適用できる。
この場合、湯水の摺動弁からの出口孔38は、例えば、
図10に示すように、固定弁体30に設けられる。更
に、本実施の形態では、吐水管Tからの吐水のみを行う
水栓を例示したが、本摺動弁の組み付けられる水栓は、
吐水管Tからの吐水と、シャワー口からのシャワー吐水
を行うものであってもよい。
【0025】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明による
と、閉弁の終期及び開弁の初期において、凹部より少量
ずつの湯水を確実に放出させられるため、弁開閉時のウ
ォーターハンマーを確実に防止できる。また、請求項2
の発明では、凹部の底面を所定の傾斜面とすることで、
ウォーターハンマーの発生をより、確実に防止できる。
更に、請求項3の発明によると、本摺動弁が湯水混合水
栓に対して好適に適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態の湯水混合水栓の要部を破断
面で示した側面図である。
【図2】図1で示した摺動弁の斜視図である。
【図3】(a)は図1で示した可動弁体の概略的な平面
図、(b)は図3(a)の1−1線縦断面図である。
【図4】止水状態を説明するために、可動弁体及び固定
弁体の要部のみを示す概略的な平面図である。
【図5】湯水混合状態を説明するために、可動弁体及び
固定弁体の要部のみを示す概略的な平面図である。
【図6】湯吐水の状態を説明するために、可動弁体及び
固定弁体の要部のみを示す概略的な平面図である。
【図7】水吐水の状態を説明するために、可動弁体及び
固定弁体の要部のみを示す概略的な平面図である。
【図8】(a)は凹部の作用を説明するための概略的な
縦断面図、(b)は凹部の作用を説明するための概略的
な縦断面図である。
【図9】(a)は凹部の変形例を説明するための可動弁
体の概略的な裏面図、(b)は凹部の変形例を説明する
ための可動弁体の概略的な裏面図、(c)は凹部の変形
例を説明するための可動弁体の概略的な裏面図、(d)
は凹部の変形例を説明するための可動弁体の概略的な裏
面図である。
【図10】変形例に係わる摺動弁の概略的な縦断面図で
ある。
【図11】(a)は従来例に係わる逃がし溝を説明する
ための概略的な縦断面図、(b)は従来例に係わる逃が
し溝を説明するための概略的な縦断面図である。
【符号の説明】 H;水栓本体、K;摺動弁カートリッジ、h;凹設部、
R;レバーハンドル、T;吐水管、10;ハウジング、
12;位置決め孔、20;パッキンガイド、21;位置
決め突起、22;固定脚、30;固定弁体、31;切り
欠き、32;湯側供給口、33;水側供給口、34、3
5;貫通孔、50;可動弁体、51;切り欠き、52;
連通流路、53;上面、A;島部、54;吐水用流路、
55;位置決め穴、56;摺接面、P、Q;凹部、L;
最大長さ、D;深さ、60;可動弁押さえ、61;受け
入れ穴、62;位置決め突起、70;弁作動機構、7
1;レバーホルダー、72;レバー、73;ピン、7
7;インサートブッシュ、81;可動弁体、84;流通
室、85;出口側内壁、86;逃がし溝、m;奥行き、
d;深さ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 憲一 岐阜市黒野308番地 株式会社ケーブイケ ー内 (72)発明者 波多野 学 岐阜市黒野308番地 株式会社ケーブイケ ー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湯水の供給口の設けられた固定弁体と、
    この固定弁体に摺動可能に重ね合わせて配置されると共
    に前記供給口との連通を行う連通流路を有する可動弁体
    とを備える摺動弁であって、 前記可動弁体の摺接面に、前記連通流路の開弁方向に位
    置する内面部分と連続し、且つ前記連通流路と連通する
    凹部を設け、この凹部の前記内面部分からの開閉弁方向
    に沿った最大長さLと、この凹部の深さDとが等しい
    か、最大長さLが深さDよりも大きいことを特徴とする
    摺動弁。
  2. 【請求項2】 前記凹部の深さDが前記内面部分より遠
    ざかるに従って浅くなる請求項1記載の摺動弁。
  3. 【請求項3】 前記固定弁体が水供給用の水側供給口
    と、湯供給用の湯側供給口とを備えると共に、前記可動
    弁体の摺動面に、前記水側供給口に対応する凹部と、前
    記湯側供給口に対応する凹部とが夫々設けられた請求項
    1又は2記載の摺動弁。
JP19042597A 1997-06-30 1997-06-30 摺動弁 Pending JPH1122839A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015197115A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 Toto株式会社 湯水混合バルブ装置
WO2019224986A1 (ja) * 2018-05-24 2019-11-28 株式会社タカギ 湯水混合栓

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WO2019224986A1 (ja) * 2018-05-24 2019-11-28 株式会社タカギ 湯水混合栓
JPWO2019224986A1 (ja) * 2018-05-24 2021-06-17 株式会社タカギ 湯水混合栓

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