JPH1122693A - 軸流コンプレッサのサージング検出装置 - Google Patents

軸流コンプレッサのサージング検出装置

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JPH1122693A
JPH1122693A JP18108197A JP18108197A JPH1122693A JP H1122693 A JPH1122693 A JP H1122693A JP 18108197 A JP18108197 A JP 18108197A JP 18108197 A JP18108197 A JP 18108197A JP H1122693 A JPH1122693 A JP H1122693A
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JP
Japan
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pressure
surging
blade
detector
axial compressor
Prior art date
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Pending
Application number
JP18108197A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Fukutomi
清 福冨
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サージングの原因となる翼の剥離や局所的な
ストールを直接的に検出することができ、かつ実際にサ
ージングが発生する前に予知できる軸流コンプレッサの
サージング検出装置を提供する。 【解決手段】 軸流コンプレッサを構成する翼11の前
縁付近に、負圧面11aと正圧面11bの圧力差を検出
するように埋め込まれた圧力検出器12と、圧力検出器
による検出圧力差を所定の限界値と比較する比較装置1
4と、を備える。圧力検出器は、前縁11cから翼幅の
約5%以上かつ約20%以下の位置に設置され、両面が
翼の負圧面と正圧面にそれぞれ連通した圧電素子からな
る。検出された圧力差が限界値を越えた場合に警報信号
を発し、この信号により手動操作或いはエンジン作動線
1を下げる等のフィードバック制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸流コンプレッサ
に係わり、更に詳しくは、軸流コンプレッサのサージン
グ検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機用ジェットエンジンや産業用ガス
タービン等には、空気を圧縮するために軸流コンプレッ
サが用いられる。かかる軸流コンプレッサでは、ガスタ
ービンの運転状態が急変する際に、サージングが発生
し、激しい圧力変動や異常振動を起こし、エンジン性能
を低下させる問題がある。そのため、かかるサージング
を早期に検出し回避するために、特開昭52−8750
9号、特公昭63−14167号、及び特開昭58−5
7098号、等が既に提案されていた。
【0003】特開昭52−87509号の「タービンエ
ンジンのためのサージ検出方法及び装置」は、ファン後
方の空気流における高周波圧力変動の増大によってアイ
ドル外ストール及びファンサージを予知するものであ
り、更に詳しくは、ガス圧力変動信号より定常圧力信号
を発生し、これからトリガ信号を発生し、このトリガ信
号とサージ切迫に関係ない周波数成分を除去する修正を
行ったガス圧力変動信号とを比較するものである。
【0004】また、特公昭63−14167号の「サー
ジ検出システム」は、圧縮機入口に配置された温度セン
サと、温度センサの出力信号を処理する信号処理手段と
を有し、温度センサが1600℃前後の高温への顕著な
温度上昇を検出したときサージ信号を発するものであ
る。更に、特開昭58−57098号の「ジェットエン
ジンのサージ検出装置」は、コンプレッサ出口部に設け
た圧力トランスデューサと、その出力を受け所定の設定
値と比較する装置と、その出力で作動する警報装置とを
有するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のサージ
ング検出装置の多くは、実際にサージングが発生した時
に検出できるにすぎず、エンジンの安定作動を考えた場
合意味をなさない問題点があった。また、サージングを
予知できるものも、サージングの原因となる翼の剥離や
局所的なストールを予見できず、間接的に予知するにす
ぎず、検出が遅れる可能性が高い問題点があった。
【0006】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、サ
ージングの原因となる翼の剥離や局所的なストールを直
接的に予見することができ、かつ実際にサージングが発
生する前に予知できる軸流コンプレッサのサージング検
出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】ガスタービンエンジンの
圧縮機は何列かの翼列で構成されており、それぞれの翼
は負圧面と正圧面を有している。本発明の発明者は、サ
ージングに近づくと負圧面と正圧面の圧力差が翼前縁付
近で大きくなることを実験及び数値計算により見出し
た。本発明はかかる新規の知見に基づくものである。
【0008】すなわち、本発明によれば、軸流コンプレ
ッサを構成する翼の前縁付近に、負圧面と正圧面の圧力
差を検出するように設けられた圧力検出器と、該圧力検
出器による検出圧力差を所定の限界値と比較する比較装
置と、を備えたことを特徴とする、軸流コンプレッサの
サージング検出装置が提供される。
【0009】上記本発明の構成によれば、翼に埋め込ま
れた圧力検出器により、翼の負圧面と正圧面の圧力差を
検出することができ、比較装置によりこの検出圧力差を
所定の限界値と比較することにより、検出された圧力差
が限界値を越えた場合に警報信号を発し、サージングが
近づいていることを認識でき、又はフィードバック機構
等によりガスタービンエンジンの安定作動を確保するこ
とができる。また、翼列のどの翼にも検出センサー(圧
力検出器)を取り付けることができるため、局所的なサ
ージングも早期に予知又は検出することができる。
【0010】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
圧力検出器は、前縁から翼幅の約5%以上かつ約20%
以下の位置に設置される。実験及び数値計算で求めた負
圧面と正圧面の圧力差は、サージングに近づくと前縁付
近で大きくなり、特に前縁から翼幅の約5%以上かつ約
20%以下の位置で確実に増大することから、この範囲
に圧力検出器を設置することにより、安定した検出を行
うことができる。
【0011】また、前記圧力検出器は、両面が翼の負圧
面と正圧面にそれぞれ連通した圧電素子からなる、こと
が好ましい。更にまた、前記圧力検出器は、翼の負圧面
と正圧面にそれぞれ貼り付けられた薄膜圧力センサから
なる、ことが好ましい。この構成により、圧電素子によ
り直接的に圧力差を電気信号として取り出すことがで
き、或いは、薄膜圧力センサの出力差を演算することに
より、翼に貫通孔等を設けることなく、圧力差を検出す
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。図1は、ジェットエンジン
用軸流コンプレッサの一般的な特性図である。この図に
おいて、横軸は流量、縦軸は圧力であり、図中の1はエ
ンジン作動線、2は回転数一定ライン、3はサージング
ラインである。ジェットエンジンの通常の運転中におい
て、軸流コンプレッサは、エンジン作動線1上で運転さ
れ、例えば、地上においては、図のa点において、約7
00rpm程度で回転し、巡行状態においては、図のb
点において、約1000rpm程度で回転する。ジェッ
トエンジンの回転数、出力等を徐々に変化させる場合に
は、このエンジン作動線1に沿って流量、圧力が変化す
るため、サージングライン3を越えてサージング領域4
に入ることはない。しかし、航空機の飛行中には、急加
速/急減速が必要な場合があり、この場合には、図にラ
イン5で示すように、エンジン作動線1を離れて軸流コ
ンプレッサが作動する場合があり、この場合に、エンジ
ン作動線1から大きく離れて、サージングライン3を越
え、サージング領域4に入ることがある。
【0013】図2は、翼の負圧面と正圧面の圧力分布図
であり、(A)は図1のb点、(B)は図1のc点の場
合を示している。なお、この図は、数値計算によるシュ
ミレーション結果であるが、実験の計測結果も同様であ
る。図2(A)は、エンジン作動線1上の圧力分布図で
あり、ほぼ翼幅の全体において正圧面の圧力が負圧面の
圧力より高く、その圧力差は、前縁付近と後縁付近で非
常に小さくほぼ零となり、前縁から30〜40%の部分
で圧力差が最大となる。これは、エンジン作動線1上の
どの位置でも、ほぼ共通した傾向を示す。
【0014】なお、コンプレッサの回転軸に直交する方
向から見た翼の幅(以下、「翼幅」という)を100%
としている。
【0015】一方、図2(B)は、エンジン作動線1か
ら大きくはなれ、サージングライン3に近い位置での圧
力分布図である。このように、サージングライン3に近
い位置では、翼幅の全体において正圧面の圧力が負圧面
の圧力より高い点は変わらないが、その圧力差は、後縁
付近で非常に小さくほぼ零となり、前縁に近づくほど大
きな値となる。従って、図2(A)の場合と比較する
と、前縁から翼幅の約5%以上かつ約20%以下の位置
において、安定して圧力差が増大しており、これを予め
実験或いは数値計算で求めた限界値と比較し、これを越
えた場合にサージングが近づいていと認定することによ
り、実際にサージングが発生する前にサージングを精度
よく安定して予知することができる。
【0016】なお、前縁から翼幅の約5%以下の領域で
は、流れの遷移等の影響で圧力変動が大きいため、安定
した検出が困難であり、逆に約20%を越える部分で
は、正常状態(図2(A)の場合)でも圧力差が大きい
ため、その差によるサージング検出が困難になる。ま
た、上記のようにサージングライン付近で前縁付近の圧
力差が増大するのは、翼列の持つ圧力を上昇させる能力
の限界に近づいたことによることから、この検出手段に
より、翼の能力の限界以上で発生する剥離や局所的なス
トールを直接的に予見することができる。
【0017】図3は、本発明によるサージング検出装置
の構成図である。この図において、本発明のサージング
検出装置10は、軸流コンプレッサを構成する翼11の
前縁付近に、負圧面11aと正圧面11bの圧力差を検
出するように埋め込まれた圧力検出器12と、圧力検出
器12による検出圧力差を所定の限界値と比較する比較
装置14とを備える。
【0018】圧力検出器12は、翼11の前縁11cか
ら翼幅の約5%以上かつ約20%以下の位置に設置され
ている。また、図3において、圧力検出器12は、両面
が翼の負圧面11aと正圧面11bにそれぞれ連通した
圧電素子からなる。かかる圧電素子を用いることにより
直接的に圧力差を電気信号として取り出すことができ
る。なお、本発明はかかる圧電素子に限定されず、例え
ば、圧力検出器を、翼の負圧面と正圧面にそれぞれ貼り
付けられた薄膜圧力センサから構成してもよい。かかる
薄膜圧力センサを用いることにより、翼に貫通孔等を設
けることなく、出力差を演算することにより圧力差を検
出することができる。なお、検出された電気信号は、図
示しないスリップリング等を介して、比較装置14に入
力される。
【0019】図4は、比較装置14による本発明の作動
を示すフロー図である。この図に示すように、比較装置
14では、圧力検出器12による検出圧力差を所定の限
界値と比較し、検出された圧力差が限界値を越えた場合
に警報信号を発するようになっている。この警報信号
は、パイロットにサージングが近づいていることを認識
させる単なるアラーム信号でもよく、或いは、ジェット
エンジンのノズルを開き、エンジン作動線を下げる等の
フィードバック制御であってもよい。これにより、ガス
タービンエンジンの安定作動を確保するように手動又は
自動で制御することができる。
【0020】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる
ことは勿論である。例えば、上述の説明では、特にジェ
ットエンジンについて説明したが、ジェットエンジン以
外のガスタービン用の軸流コンプレッサにもそのまま適
用でき、更にその他の分野の蒸気タービン、送風機、圧
縮機等にも適用することができる。
【0021】
【発明の効果】上述したように、本発明の構成によれ
ば、翼に埋め込まれた圧力検出器により、翼の負圧面と
正圧面の圧力差を検出することができ、比較装置により
この検出圧力差を所定の限界値と比較することにより、
検出された圧力差が限界値を越えた場合に警報信号を発
し、サージングが近づいていることを認識でき、フィー
ドバック機構等により、ガスタービンエンジンの安定作
動を確保することができる。また、翼列のどの翼にも検
出センサー(圧力検出器)を取り付けることができるた
め、局所的なストールも早期に予知することができる。
【0022】従って、本発明の軸流コンプレッサのサー
ジング検出装置は、サージングの原因となる翼の剥離や
局所的なストールを直接的に予見することができ、かつ
実際にサージングが発生する前に予知できる等の優れた
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸流コンプレッサの特性図である。
【図2】翼の負圧面と正圧面の圧力分布図である。
【図3】本発明によるサージング検出装置の構成図であ
る。
【図4】本発明の作動を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 エンジン作動線 2 回転数一定ライン 3 サージングライン 4 サージング領域 5 運転ライン 10 サージング検出装置 11 翼 11a 負圧面 11b 正圧面 11c 前縁 11d 後縁 12 圧力検出器 14 比較装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸流コンプレッサを構成する翼の前縁付
    近に、負圧面と正圧面の圧力差を検出するように設けら
    れた圧力検出器と、該圧力検出器による検出圧力差を所
    定の限界値と比較する比較装置と、を備えたことを特徴
    とする、軸流コンプレッサのサージング検出装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力検出器は、前縁から翼幅の約5
    %以上かつ約20%以下の位置に設置される、ことを特
    徴とする請求項1に記載の軸流コンプレッサのサージン
    グ検出装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力検出器は、両面が翼の負圧面と
    正圧面にそれぞれ連通した圧電素子からなる、ことを特
    徴とする請求項1に記載の軸流コンプレッサのサージン
    グ検出装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力検出器は、翼の負圧面と正圧面
    にそれぞれ貼り付けられた薄膜圧力センサからなる、こ
    とを特徴とする請求項1に記載の軸流コンプレッサのサ
    ージング検出装置。
JP18108197A 1997-07-07 1997-07-07 軸流コンプレッサのサージング検出装置 Pending JPH1122693A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9650909B2 (en) 2009-05-07 2017-05-16 General Electric Company Multi-stage compressor fault detection and protection
CN110657991A (zh) * 2018-06-29 2020-01-07 中国航发商用航空发动机有限责任公司 一种航空发动机的喘振监测方法和喘振监测系统

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9650909B2 (en) 2009-05-07 2017-05-16 General Electric Company Multi-stage compressor fault detection and protection
CN110657991A (zh) * 2018-06-29 2020-01-07 中国航发商用航空发动机有限责任公司 一种航空发动机的喘振监测方法和喘振监测系统
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