JPH1122675A - ロータリコンプレッサ - Google Patents

ロータリコンプレッサ

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JPH1122675A
JPH1122675A JP9182695A JP18269597A JPH1122675A JP H1122675 A JPH1122675 A JP H1122675A JP 9182695 A JP9182695 A JP 9182695A JP 18269597 A JP18269597 A JP 18269597A JP H1122675 A JPH1122675 A JP H1122675A
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JP
Japan
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cylinder
valve seat
seat plate
rotary compressor
casting
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Application number
JP9182695A
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English (en)
Inventor
Hideki Kobayashi
秀喜 小林
Takanari Yamazaki
隆也 山崎
Masataka Kondo
正隆 近藤
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Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba AVE Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリンダへの鋳込みによる弁座板等鋼製部材の
変形や取付位置のずれを抑制ないし防止することによ
り、鋳造後の加工容易性の向上と、圧縮性能のバラツキ
の低減ないし防止とを共に図る。 【解決手段】ローラを偏心回転自在に収容するシリンダ
11と、このシリンダに取付けられる鋼材からなる弁座
板22と、を有するシリンダに、弁座板の一部もしくは
全部を埋設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機や冷蔵
庫等の冷凍サイクルに組み込まれるロータリコンプレッ
サに係り、特に、鋳造により形成されるシリンダに、弁
座板等の鋼製部品を一体に鋳込むロータリコンプレッサ
に関する。
【0002】
【従来の技術】図10はこの種の従来のロータリコンプ
レッサのシリンダ101の吐出室102周辺部の平断面
図である。このシリンダ101はアルミ合金製等の鋳造
ブロックからなり、図示しないローラピストンを転動し
つつ偏心回転させて冷媒等を圧縮させるシリンダ室10
3を形成している。このシリンダ室103は、その内周
面103aの一部をなす鋼材等からなる弁座板104に
より吐出室102と仕切られている。弁座板104の長
手方向両端部は吐出室102の内壁面と面一となるよう
に、シリンダ101の鋳造時に一体に鋳込まれる。
【0003】図11にも示すように、弁座板104はそ
の板厚方向に貫通する吐出口104aを穿設する一方、
その解放面(図12では上面)のほぼ全長上にリードバ
ルブ状の吐出弁105を添設する吐出弁取付面104b
を形成すると共に、吐出弁105に当接する吐出口10
4aの一面を弁座面104cに形成している。
【0004】また、弁座板104はその一端部の吐出弁
取付部104dに、吐出弁105の一端部を取り付ける
と共に、この弁座板104をシリンダ101にねじ止め
するためのねじ穴104eを形成している。このねじ穴
104eの幅方向両側縁部を図12中上方に起立させて
一対の切り起し部104f,104gを形成し、これら
一対の切り起し部104f,104g間に吐出弁105
を載置して、吐出弁105の取付位置がずれるのを防止
するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のシリンダ101では弁座板104の剛性が十
分ではないので、この弁座板104をシリンダ101に
鋳込む際に、その鋳造時の高熱により弁座板104の弁
座取付面104bや弁座面104cに変形が発生して、
弁座面104cと吐出弁105との当接状態等所定の位
置関係にずれが発生し、吐出性能にバラツキを発生さ
せ、ひいては圧縮能力にバラツキが発生するという課題
がある。
【0006】また、弁座板104をシリンダ101へ鋳
込む際には、その鋳造時の熱的影響等により弁座板10
4が所定の取付位置からずれる場合がある。この場合
も、圧縮能力にバラツキが発生するうえに、その鋳造後
のシリンダ101の加工の困難性が増大する。
【0007】さらに、弁座板104がニッケル(Ni)
を例えば3%以上含む鋼板、あるいはニッケルメッキを
施した鋼板よりなるので、シリンダ101の鋳造の際
に、弁座板104に塗布する塗型剤との親和性が良好で
はないために、この塗型剤を弁座板104に複数回に亘
って塗布させる必要があり、煩雑であるという課題があ
る。
【0008】そこで本発明はこのような事情を考慮して
なされたもので、その目的は、シリンダへの鋳込みによ
る弁座板の変形や取付位置のずれを抑制ないし防止する
ことにより、鋳造後の加工容易性の向上と、圧縮性能の
バラツキの低減ないし防止とを共に図ることができるロ
ータリコンプレッサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のロータリ
コンプレッサは、ローラを偏心回転自在に収容するシリ
ンダと、このシリンダに取付けられる鋼材からなる部品
と、を有するロータリコンプレッサにおいて、上記シリ
ンダに、上記鋼材からなる少なくとも1つの部品の一部
もしくは全部を埋設することを特徴とする。
【0010】この発明によれば、シリンダに、鋼材から
なる少なくとも1つの部品の一部もしくは全部を鋳込み
等により埋設して一体に結合し、その結合強度を増強さ
せることができるので、その鋳込み時の熱的影響によ
り、所定の取付位置からずれるのを低減ないし防止する
ことができる。このために、シリンダ鋳造後の加工の困
難性を軽減することができると共に、圧縮性能のバラツ
キの低減ないし防止とを共に図ることができる。
【0011】請求項2記載のロータリコンプレッサは、
請求項1記載のロータリコンプレッサにおいて、鋼材か
らなる部品が、シリンダの吐出口を形成している弁座板
であることを特徴とする。
【0012】この発明によれば、請求項1に記載された
鋼材部品が弁座板であるので、この弁座板について請求
項1記載の発明と同様の作用効果を奏することができ
る。
【0013】請求項3記載のロータリコンプレッサは、
請求項2記載のロータリコンプレッサにおいて、弁座板
は、コ字状に形成されていることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、弁座板を、その幅方向
両側縁を起立させる等によりコ字状に形成しているの
で、弁座板自体の機械的強度を増強させることができ
る。
【0015】このために、弁座板をシリンダに鋳込む際
に、その鋳造時の熱的影響により弁座板が変形して、所
定の取付位置からずれるのを抑制ないし防止することが
できる。
【0016】請求項4記載のロータリコンプレッサは、
請求項3記載の空気調和機において、弁座板のシリンダ
に埋設される部分がコ字状に形成されていることを特徴
とする。
【0017】この発明によれば、弁座板のシリンダ埋設
部分が、コ字状に形成されているので、そのシリンダ埋
設部分の機械的強度を増強させることができる。
【0018】このために、弁座板のシリンダ埋設部が鋳
込み時の熱により変形して所定の取付位置からずれるの
を低減ないし防止することができる。
【0019】請求項5記載のロータリコンプレッサは、
請求項1記載のロータリコンプレッサにおいて、鋼材か
らなる部品は、銅メッキによりメッキ処理されているこ
とを特徴とする。
【0020】この発明によれば、弁座板等の鋼材部品を
銅メッキによりメッキ処理しているので、この鋼材部品
と塗型剤との親和性を向上させることができる。このた
めに、鋼材部品に塗型剤を繰り返し塗布する必要がない
ので、その作業性を向上させることができると共に、シ
リンダ鋳物と弁座板等鋼材部品との結合強度を増強させ
ることができる。
【0021】請求項6記載のロータリコンプレッサは、
請求項1記載のロータリコンプレッサにおいて、鋼材か
らなる部品が、ローラの外周面に摺動自在に当接するブ
レードを付勢するブレードスプリングを収容するブレー
ドスプリングガイドであることを特徴とする。
【0022】この発明によれば、シリンダに、ブレード
スプリングを収容するブレードスプリングガイドの一部
または全部を鋳込み等により埋設するので、従来のよう
にシリンダを鋳造した後、ブレードスプリングを挿入す
るための横穴を穿設する追加加工する工程を省略するこ
とができる。このために、シリンダを容易かつ迅速に量
産することができる。
【0023】請求項7記載のロータリコンプレッサは、
請求項6記載のロータリコンプレッサにおいて、ブレー
ドスプリングガイドは、開口端を有する円筒体よりな
り、その内径をd1 、その開口端の内径をd2 としたと
きに、d1 >d2 になるように形成されていることを特
徴とする。
【0024】この発明によれば、ブレードスプリングガ
イドの内径d2 を、その開口端の内径d1 よりも大径
(d2 >d1 )に形成したので、このブレードスプリン
グガイド内に収容されるブレードスプリングの外周面が
伸縮時にブレードスプリングガイドの内周面に当接して
折損するのを低減させることができると共に、ブレード
スプリングの一端を開口端により係止させて固定させる
ことができる。このために、ブレードスプリングの一端
を固定させると共に開口端を閉じる従来のカバー等を削
減して部品数を削減させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図1〜図9を参照して説明する。なお、これらの図中同
一または相当部分には同一符号を付している。
【0026】図3は本発明の第1実施形態に係るロータ
リコンプレッサ1の全体構成の縦断面図である。このロ
ータリコンプレッサ1は、冷凍ショーケース等の冷凍機
械や冷蔵庫,空気調和機等の冷凍サイクルに組み込まれ
る。
【0027】ロータリコンプレッサ1は例えば縦型の密
閉ケーシング2内上部に電動機3を、この電動機3によ
り駆動されるロータリ式圧縮機構4を下部にそれぞれ配
設している。電動機3は密閉ケーシング2内に圧入して
固定されるステータ5とこのステータ5内に収容される
ロータ6とを有する。ロータ6は回転シャフト7に軸装
され、回転自在に支持される。電動機3は電源端子8を
介して電源に接続され、通電されて回転駆動される。
【0028】図4にも示すように回転シャフト7はロー
タリ式圧縮機構4のメインベアリング9とサブベアリン
グ10により回転自在に挟持される。メインベアリング
9とサブベアリング10は鋳物製シリンダ(シリンダブ
ロック)11を図中上下方向両側から挟むようにして設
けられ、図3に示すように締付ボルト12等の固定具で
一体に組み立てられる。シリンダ11はサポートフレー
ム13を介して密閉ケーシング2に固定支持される一
方、サポートフレーム13は密閉ケーシング2に圧入さ
れ、溶接等で固定される。
【0029】図5にも示すようにシリンダ11内にはシ
リンダボアにより画成されるシリンダ室14が形成さ
れ、このシリンダ室14内にローラピストン15が収容
される。ローラピストン15は、回転シャフト17のク
ランク部7aに外嵌され、回転シャフト7の回転に伴
い、シリンダ室14内を転動しつつ偏心回転し、冷媒等
を圧縮するコンプレッサ作用を行なうようになってい
る。
【0030】シリンダ11はシリンダ室14の内周面よ
り半径方向外方に延びるブレード溝16を形成し、この
ブレード溝16にブレード17がローラピストン15の
外周面を摺動自在に押圧するようにばね付勢されて収容
され、このブレード17によりシリンダ室14内を吸込
側チャンバ14aと圧縮側チャンバ14bとに区画され
る。このブレード溝16の幅方向両側方向には吸込口1
8と吐出口19がそれぞれ形成される。
【0031】図3に示すように、吸込口18には吸込パ
イプ20を介してアキュムレータ21を接続し、このア
キュムレータ21で気液分離されたガス冷媒がシリンダ
室14の吸込側チャンバ14aに吸い込まれるようにな
っている。
【0032】図5に示すにように、吐出口19は、予め
シリンダブロック11と一体に鋳造された弁座板22に
形成されている。吐出口19は、リードバルブ等の吐出
弁機構23を介して吐出室24に連通され、シリンダ室
14の圧縮側チャンバ14bで圧縮された冷媒が吐出さ
れるようになっている。
【0033】吐出弁機構23には逆止弁として例えばリ
ードバルブが用いられる。このリードバルブは吐出口1
9を開閉可能に覆う吐出弁25と、この吐出弁25の開
閉をガイドする弁押え26を共締めにより固定してい
る。吐出弁機構23はボリュームのある吐出室24のチ
ャンバカバー27を外した状態で、取り付けねじ28に
より弁座板22とシリンダ11に組み付けることがで
き、吐出弁機構23の組付を簡単かつ容易に行なうこと
ができる。
【0034】吐出室24は図4および図5に示すように
シリンダ11内に画成され、吐出室24の外周側開口は
チャンバカバー27により閉塞される。
【0035】シリンダ11の吐出室24にはサブマフラ
ー室29に通じる吐出室出口孔30が穿設されている。
サブマフラー室29はシリンダ11に形成される連絡孔
31を介してメインマフラー室32に連通される。吐出
室出口孔30および連絡孔31はシリンダ軸線とほぼ平
行になるようにシリンダ11に穿設される一方、メイン
マフラー室32およびサブマフラー室29はメインベア
リング9およびサブベアリング10にそれぞれ外側から
装着されるベアリングカバー33,34により画成され
る。各ベアリングカバー33,34はメインベアリング
9およびサブベアリング10に締付ボルト12等で共締
めされ、固定される。
【0036】メインマフラー室32は吐出ポート35を
介して密閉ケーシング2内に連通される。したがって、
シリンダ室14で圧縮された冷媒は吐出口19から吐出
弁機構23を経て吐出室24内に吐出される。吐出され
た冷媒は続いて吐出室出口孔30を通ってサブマフラー
室29およびメインマフラー室32に順次案内されて多
段階にマフラー作用を受け、冷媒の圧力脈動が平滑化さ
れて密閉ケーシング2内に案内され、密閉ケーシング2
の頂部に設けられた吐出パイプ36を経て外部に吐出さ
れる。
【0037】そして、図1に示すように、シリンダ11
は鋳造にて成形される際、予め成形された弁座板22を
図示しない鋳型内に組み込んで鋳造することにより、シ
リンダ11の鋳物と弁座板22が一体に結合される。弁
座板22は例えば0.5mm〜3mm程度の板厚の薄肉鋼板
で形成され、その外表面は銅メッキが施される。
【0038】図2(A)に示すように、弁座板22はそ
の吐出口19側一端部22aをほぼL字形に折曲する一
方、吐出弁25の他端部を取り付けねじ28により取り
付ける吐出弁取付部22bに、この取り付けねじ28が
螺合されるねじ穴22cを穿設している。図2(B)に
も示すように、吐出弁取付部22bはその幅方向両側縁
部をほぼ直角に起立させて一対の切り起し部22d,2
2eを突設している。
【0039】このために、一対の切り起し部22d,2
2e間の取付面22f上に吐出弁25の一端部を載置せ
しめて取り付けねじ28によりシリンダ11にねじ止め
することにより、その吐出弁25の取付位置がずれるの
を低減ないし防止することができる。吐出弁25の自由
先端部は弁座板22の吐出口19の一開口端である弁座
面19aに開閉自在に当接される。
【0040】そして、図2(A)に示すように弁座板2
2の吐出弁取付部22bにねじ止めされる吐出弁25の
円弧状後端から吐出弁取付部22bの後端までの取付部
後端部を、後方に所定長a延長させて延長端部22gを
一体に連成している。この延長端部22gの幅方向両側
縁には一対の切り起し部22d,22eを後方に延長さ
せて一体に連成してコ字状に形成し、このコ字状延長端
部を、シリンダブロック11の鋳造時に、そのシリンダ
ブロック11内に埋設させて一体に結合させている。
【0041】このために、弁座板22をシリンダ11に
一体に結合させる結合強度を増強させることができるう
えに、埋設延長端部22をコ字状に形成して機械的強度
を増強させているので、その鋳造時の熱的影響により弁
座板22が変形して所定の取付位置からずれて圧縮性能
にバラツキが発生するのを低減ないし防止することがで
きる。
【0042】また、弁座板22の外表面には銅メッキを
施してあるので、鋳造時にこの弁座板22に塗布する塗
型剤との親和性を向上させることができる。このため
に、従来は塗型剤の塗布が複数回必要であったものがほ
ぼ1回で済み、その作業性が向上し、しかも、弁座板2
2とシリンダブロック11との結合強度も増強させるこ
とができる。
【0043】図6は本発明の第2の実施形態に係る弁座
板42の平面図、図7は図6の VII−VII 線矢視断面図
である。この弁座板42は、そのL字状折曲端部の終端
から吐出弁取付部22bの終端までの中間部22hの幅
方向両側縁部を吐出弁25側へほぼ直角に起立するよう
に折曲して一対のフランジ22i,22jを形成し、ほ
ぼコ字状に形成している。
【0044】したがって、弁座板42は、その吐出弁取
付部22bの一対の切り起し部22d,22eと共に、
その中間部22hの一対のフランジ22i,22jとに
より、ほぼコ字状に形成されているので、従来に比べ弁
座板42全体の機械強度を増強させることができる。
【0045】このために、従来のように吐出弁25の取
付位置がずれるのを低減するためだけに形成された切り
起し部22d,22eだけのものに比べ、弁座板42の
全体の機械強度が向上しているので、この弁座板42を
シリンダ11のブロックの鋳型内に収容してシリンダ1
1と一体に鋳造する際に、その熱的影響により弁座板4
2が変形するのを低減ないし防止することができる。し
たがって、弁座板42の熱変形に伴う吐出弁25等他の
部品との相対的位置関係の変動を低減ないし防止するこ
とができるので、これら相対的位置関係の変動に伴う圧
縮性能のバラツキを低減させることができる。
【0046】図8は本発明の第3の実施形態に係るロー
タリコンプレッサ1Bの一部を断面で示す要部平面図で
ある。このロータリコンプレッサ1Bは所定の鋼材より
なる筒状のブレードスプリングガイド51をシリンダ1
1に埋設して一体に鋳造した点に特徴がある。
【0047】ブレードスプリングガイド51は図3〜図
5に示すブレード17をローラピストン15側へ常時弾
性的に押圧するブレードスプリングをスプリング収容部
51a内に収容する筒体であり、シリンダ11にブレー
ド溝16の半径方向外方へ同心状に配設されている。
【0048】ブレードスプリングガイド51はその軸方
向内端部、つまり、シリンダ内周面11a側端部を開口
させて、内側開口51bを形成し、この開口51bから
ブレード17を軸方向に進退させる一方、軸方向外端側
も開口させてスプリング挿入口51cを形成し、この挿
入口51c内へ、その外方から図9で示すブレードスプ
リング52を挿入させ、その挿入後、この挿入口51c
を図示しないカバーにより閉じるようになっている。
【0049】したがって、従来はシリンダ11を鋳造し
た後、横穴をブレードスプリング挿入穴として追加加工
する工程が必要であったが、本実施形態によれば、かか
る追加工程を省略することができる。このために、シリ
ンダ11を容易かつ迅速に量産することができる。
【0050】図9は本発明の第4の実施形態に係るロー
タリコンプレッサ1Cの一部を断面図で示す要部平面図
である。このロータリコンプレッサ1Cは上記ブレード
スプリングガイド51のスプリング挿入口51c側端部
に、スプリング収容部51の内径d1 よりも小径d2
(d1 >d2 )の縮径部51dを形成する一方、ブレー
ドスプリング52の軸方向中間部の可動部52aの外径
d3 を、そのスプリング52の外端部52bの外径より
も縮径して、d1 >d2 >d3 に形成した点に特徴があ
る。
【0051】したがって、ブレードスプリング52の可
動部52aはブレードスプリングガイド51のスプリン
グ収容部51a内で、内周面に接触せずに伸縮すること
ができるので、ブレードスプリング52の折損を防止で
きると共に、ブレードスプリング52の大径外端部52
bをブレードスプリングガイド51の縮径部51dに係
止させて固定させることができる。
【0052】このために、従来はシリンダ11の鋳造
後、このシリンダ11に追加工程で横穴を明け、この横
穴にブッシュを圧入してブレードスプリング挿入穴を形
成するという工程が必要であったが、本実施形態によれ
ば、かかる追加工程を省略することができる。その結
果、シリンダ11を容易かつ迅速に量産することができ
る。また、ブレードスプリング挿入穴の開口端を閉じて
ブレードスプリング52の一端を固定させる従来のカバ
ー等を削減することができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、シリンダ
に、鋼材からなる少なくとも1つの部品の一部もしくは
全部を鋳込み等により埋設して一体に結合するので、結
合強度を増強させることができる。このため、鋳込み時
の熱的影響により、この鋼材部品が変形したり、所定の
取付位置からずれるのを低減ないし防止することができ
る。このために、シリンダ鋳造後の加工の困難性を軽減
することができると共に、圧縮性能のバラツキの低減な
いし防止とを共に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の要部平断面図。
【図2】(A)は図1で示す弁座板の平面図、(B)は
同弁座板の側面図。
【図3】図1で示す要部を具備したロータリコンプレッ
サの部分縦断面図。
【図4】図1の部分拡大図。
【図5】図1の他の部分拡大図。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る弁座板の平面
図。
【図7】図6の VII−VII 線矢視断面図。
【図8】本発明の第3の実施形態の一部を断面で示す要
部平面図。
【図9】本発明の第4の実施形態の一部を断面で示す要
部平面図。
【図10】従来のロータリコンプレッサの一部平断面
図。
【図11】図10で示す従来の弁座板の平面図。
【符号の説明】
1,1B,1C ロータリコンプレッサ 11 シリンダ 11a シリンダ内周面 15 ローラピストン(ローラ) 19 吐出口 22,42 弁座板 22d,22e 弁座板の一対の切り起し部 22g 弁座板の延長端部 22i,22j 一対のフランジ 51 ブレードスプリングガイド 51c スプリング挿入口
フロントページの続き (72)発明者 近藤 正隆 東京都港区新橋三丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローラを偏心回転自在に収容するシリン
    ダと、このシリンダに取付けられる鋼材からなる部品
    と、を有するロータリコンプレッサにおいて、上記シリ
    ンダに、上記鋼材からなる少なくとも1つの部品の一部
    もしくは全部を埋設することを特徴とするロータリコン
    プレッサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のロータリコンプレッサに
    おいて、鋼材からなる部品が、シリンダの吐出口を形成
    している弁座板であることを特徴とするロータリコンプ
    レッサ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のロータリコンプレッサに
    おいて、弁座板は、コ字状に形成されていることを特徴
    とするロータリコンプレッサ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の空気調和機において、弁
    座板のシリンダに埋設される部分がコ字状に形成されて
    いることを特徴とするロータリコンプレッサ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のロータリコンプレッサに
    おいて、鋼材からなる部品は、銅メッキによりメッキ処
    理されていることを特徴とするロータリコンプレッサ。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のロータリコンプレッサに
    おいて、鋼材からなる部品が、ローラの外周面に摺動自
    在に当接するブレードを付勢するブレードスプリングを
    収容するブレードスプリングガイドであることを特徴と
    するロータリコンプレッサ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のロータリコンプレッサに
    おいて、ブレードスプリングガイドは、開口端を有する
    筒体よりなり、その内径をd1 、その開口端の内径をd
    2 としたときに、d1 >d2 になるように形成されてい
    ることを特徴とするロータリコンプレッサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20200087836A (ko) 2018-01-19 2020-07-21 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 로터리 압축기

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