JPH11226311A - 自己洗浄式ろ過装置及びその運転方法 - Google Patents
自己洗浄式ろ過装置及びその運転方法Info
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- JPH11226311A JPH11226311A JP10037121A JP3712198A JPH11226311A JP H11226311 A JPH11226311 A JP H11226311A JP 10037121 A JP10037121 A JP 10037121A JP 3712198 A JP3712198 A JP 3712198A JP H11226311 A JPH11226311 A JP H11226311A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な設備の改良で確実な捨水操作を行うこ
とができ、滞留水が発生することもない自己洗浄式ろ過
装置及びその運転方法を提供する。 【解決手段】 ろ過池3とろ過調整槽8との間にろ過水
貯留槽22に設け、ろ過水貯留槽22内に、ろ過調整堰
9よりも高位置とした捨水堰23を有する捨水排出部2
1を設ける。ろ過工程の初期に、浄水弁7を閉じること
により、ろ過水貯留槽22内のろ過水を捨水堰23から
捨水排出部21に越流させて排出する捨水工程を行う。
ろ過工程から捨水工程への切換えは、浄水弁7を開くだ
けで行える。
とができ、滞留水が発生することもない自己洗浄式ろ過
装置及びその運転方法を提供する。 【解決手段】 ろ過池3とろ過調整槽8との間にろ過水
貯留槽22に設け、ろ過水貯留槽22内に、ろ過調整堰
9よりも高位置とした捨水堰23を有する捨水排出部2
1を設ける。ろ過工程の初期に、浄水弁7を閉じること
により、ろ過水貯留槽22内のろ過水を捨水堰23から
捨水排出部21に越流させて排出する捨水工程を行う。
ろ過工程から捨水工程への切換えは、浄水弁7を開くだ
けで行える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自己洗浄式ろ過装
置及びその運転方法に関し、詳しくは、複数の弁(ゲー
ト等も含む)を所定の順序で開閉することにより、自動
的にろ材層の洗浄を行えるように形成された自己洗浄式
急速ろ過装置における捨水操作を容易かつ確実に行うこ
とができる自己洗浄式ろ過装置の構造及びその運転方法
に関する。
置及びその運転方法に関し、詳しくは、複数の弁(ゲー
ト等も含む)を所定の順序で開閉することにより、自動
的にろ材層の洗浄を行えるように形成された自己洗浄式
急速ろ過装置における捨水操作を容易かつ確実に行うこ
とができる自己洗浄式ろ過装置の構造及びその運転方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のろ過装置では、クリプトスポリジ
ウム対策として、逆洗工程終了後のろ過工程の初期に、
所定のろ過運転が再開されるまでの間、ろ過水を排出す
る捨水工程を行うようにしている。
ウム対策として、逆洗工程終了後のろ過工程の初期に、
所定のろ過運転が再開されるまでの間、ろ過水を排出す
る捨水工程を行うようにしている。
【0003】図4は、従来の自己洗浄式ろ過装置の一例
を示す縦断面図であって、ろ過池の保守点検のために設
けられている既存の水抜き弁及び水抜き管を捨水用に利
用した例を示すものである。この自己洗浄式ろ過装置
は、集水装置1の上面に所定のろ材層2を設けたろ過池
3と、原水渠4からの原水を原水流入弁(ゲート)5を
介してろ過池3に流入させる原水流入部6と、ろ材層2
を通過したろ過水が浄水弁(ゲート)7を介して流入す
るろ過調整槽8と、該ろ過調整槽8にろ過調整堰9を介
して連設した浄水流出部10と、ろ材層逆洗時の逆洗排
水を排水弁(ゲート)11を介してろ過池3から排出す
る逆洗水排出部12と、ろ過工程初期のろ過水を捨水と
して排出するための捨水弁(水抜き弁)13を備えた捨
水排出管(水抜き管)14とにより形成されている。な
お、通常のろ過設備では、このように形成したろ過装置
を複数連設し、各ろ過装置のろ過調整槽8は、各系列毎
に直接あるいは浄水渠を介して連通した状態に形成され
ている。
を示す縦断面図であって、ろ過池の保守点検のために設
けられている既存の水抜き弁及び水抜き管を捨水用に利
用した例を示すものである。この自己洗浄式ろ過装置
は、集水装置1の上面に所定のろ材層2を設けたろ過池
3と、原水渠4からの原水を原水流入弁(ゲート)5を
介してろ過池3に流入させる原水流入部6と、ろ材層2
を通過したろ過水が浄水弁(ゲート)7を介して流入す
るろ過調整槽8と、該ろ過調整槽8にろ過調整堰9を介
して連設した浄水流出部10と、ろ材層逆洗時の逆洗排
水を排水弁(ゲート)11を介してろ過池3から排出す
る逆洗水排出部12と、ろ過工程初期のろ過水を捨水と
して排出するための捨水弁(水抜き弁)13を備えた捨
水排出管(水抜き管)14とにより形成されている。な
お、通常のろ過設備では、このように形成したろ過装置
を複数連設し、各ろ過装置のろ過調整槽8は、各系列毎
に直接あるいは浄水渠を介して連通した状態に形成され
ている。
【0004】このような構造の自己洗浄式ろ過装置は、
排水弁11を閉じた状態で原水流入弁5及び浄水弁7を
開いて原水流入部6から原水をろ過池3内に流入させ、
ろ材層2を通過したろ過水を浄水弁7からろ過調整槽8
及びろ過調整堰9を介して浄水流出部10に流出させる
ろ過工程と、原水流入弁5を閉じて排水弁11を開くこ
とにより、ろ過調整槽8内のろ過水をろ材層2に逆流さ
せる逆洗工程とを繰り返すことによって所定のろ過処理
を行うように設定されている。
排水弁11を閉じた状態で原水流入弁5及び浄水弁7を
開いて原水流入部6から原水をろ過池3内に流入させ、
ろ材層2を通過したろ過水を浄水弁7からろ過調整槽8
及びろ過調整堰9を介して浄水流出部10に流出させる
ろ過工程と、原水流入弁5を閉じて排水弁11を開くこ
とにより、ろ過調整槽8内のろ過水をろ材層2に逆流さ
せる逆洗工程とを繰り返すことによって所定のろ過処理
を行うように設定されている。
【0005】そして、逆洗工程からろ過工程に切り換え
た際に、ろ過池3が所定のろ過機能を発現するまでの
間、浄水弁7を閉じて捨水弁13を開き、濁度の高いろ
過水を捨水として排出する捨水工程を行い、浄水流出部
9から流出する浄水の濁度を0.1度以下に維持するよ
うにしている。
た際に、ろ過池3が所定のろ過機能を発現するまでの
間、浄水弁7を閉じて捨水弁13を開き、濁度の高いろ
過水を捨水として排出する捨水工程を行い、浄水流出部
9から流出する浄水の濁度を0.1度以下に維持するよ
うにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のよう
に、従来から使用されてきている一般的な自己洗浄式ろ
過装置において、ろ過池の保守点検のために設けられて
いる既存の水抜き弁及び水抜き管を捨水用に利用した場
合、あるいは、捨水弁及び捨水排出管を新たに付設した
場合は、浄水弁7と捨水弁(水抜き弁)13とが連動し
て自動的に開閉するように設定する必要があり、制御機
構の改変に手間やコストがかかるという問題がある。さ
らに、ろ過面積が大きい場合は、捨水量が多くなるた
め、管径を大きくして損失水頭を低くしなければならな
いが、ろ過池集水部の構造上、管径が制限されてしまう
ことが多い。
に、従来から使用されてきている一般的な自己洗浄式ろ
過装置において、ろ過池の保守点検のために設けられて
いる既存の水抜き弁及び水抜き管を捨水用に利用した場
合、あるいは、捨水弁及び捨水排出管を新たに付設した
場合は、浄水弁7と捨水弁(水抜き弁)13とが連動し
て自動的に開閉するように設定する必要があり、制御機
構の改変に手間やコストがかかるという問題がある。さ
らに、ろ過面積が大きい場合は、捨水量が多くなるた
め、管径を大きくして損失水頭を低くしなければならな
いが、ろ過池集水部の構造上、管径が制限されてしまう
ことが多い。
【0007】また、捨水工程からろ過工程に移行する際
に、ろ過速度が急激に変化すると濁度が上昇することが
あるため、捨水排出管14に流量制御機構を設けて流量
制御を行い、ろ過池3内の水位を所定の水位に維持する
必要がある。また、捨水排出管14の位置によっては、
ろ過水の流れ方向の関係から、濁度の高い滞留水が大量
に発生することがあり、浄水の水質管理が困難になるこ
とがあった。
に、ろ過速度が急激に変化すると濁度が上昇することが
あるため、捨水排出管14に流量制御機構を設けて流量
制御を行い、ろ過池3内の水位を所定の水位に維持する
必要がある。また、捨水排出管14の位置によっては、
ろ過水の流れ方向の関係から、濁度の高い滞留水が大量
に発生することがあり、浄水の水質管理が困難になるこ
とがあった。
【0008】そこで本発明は、簡単な設備の改良で確実
な捨水操作を行うことができ、滞留水が発生することも
ない自己洗浄式ろ過装置及びその運転方法を提供するこ
とを目的としている。
な捨水操作を行うことができ、滞留水が発生することも
ない自己洗浄式ろ過装置及びその運転方法を提供するこ
とを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の自己洗浄式ろ過装置は、ろ材層を有するろ
過池内に原水流入弁を介して原水を流入させる原水流入
部と、ろ材層を通過したろ過水を貯留するろ過水貯留槽
と、該ろ過水貯留槽に浄水弁を介して連設したろ過調整
槽と、該ろ過調整槽にろ過調整堰を介して連設した浄水
流出部と、ろ材層逆洗時の逆洗排水を排水弁を介してろ
過池から排出する逆洗水排出部と、前記ろ過水貯留槽に
捨水堰を介して連設した捨水排出部とを備えるととも
に、前記捨水堰を前記ろ過調整堰よりも高位置に配置し
たことを特徴としている。
め、本発明の自己洗浄式ろ過装置は、ろ材層を有するろ
過池内に原水流入弁を介して原水を流入させる原水流入
部と、ろ材層を通過したろ過水を貯留するろ過水貯留槽
と、該ろ過水貯留槽に浄水弁を介して連設したろ過調整
槽と、該ろ過調整槽にろ過調整堰を介して連設した浄水
流出部と、ろ材層逆洗時の逆洗排水を排水弁を介してろ
過池から排出する逆洗水排出部と、前記ろ過水貯留槽に
捨水堰を介して連設した捨水排出部とを備えるととも
に、前記捨水堰を前記ろ過調整堰よりも高位置に配置し
たことを特徴としている。
【0010】また、本発明の自己洗浄式ろ過装置の運転
方法は、上記構成の自己洗浄式ろ過装置において、排水
弁を閉じた状態で原水流入弁及び浄水弁を開くことによ
り原水流入部から流入する原水のろ過処理を行い、ろ過
池を通過したろ過水をろ過水貯留槽から浄水弁,ろ過調
整槽,ろ過調整堰を介して浄水流出部に流出させるろ過
工程と、ろ過工程終了後に原水流入弁を閉じて排水弁を
開くことによりろ過水貯留槽内のろ過水をろ材層に逆流
させ、排水弁を介して逆洗水排出部から排出する逆洗工
程と、逆洗工程終了後に原水流入弁を開いて排水弁及び
浄水弁を閉じることによりろ過水をろ過水貯留槽から捨
水堰を介して捨水排出部に排出する捨水工程とを行い、
捨水工程終了後に浄水弁を開くことにより前記ろ過工程
を再開することを特徴としている。
方法は、上記構成の自己洗浄式ろ過装置において、排水
弁を閉じた状態で原水流入弁及び浄水弁を開くことによ
り原水流入部から流入する原水のろ過処理を行い、ろ過
池を通過したろ過水をろ過水貯留槽から浄水弁,ろ過調
整槽,ろ過調整堰を介して浄水流出部に流出させるろ過
工程と、ろ過工程終了後に原水流入弁を閉じて排水弁を
開くことによりろ過水貯留槽内のろ過水をろ材層に逆流
させ、排水弁を介して逆洗水排出部から排出する逆洗工
程と、逆洗工程終了後に原水流入弁を開いて排水弁及び
浄水弁を閉じることによりろ過水をろ過水貯留槽から捨
水堰を介して捨水排出部に排出する捨水工程とを行い、
捨水工程終了後に浄水弁を開くことにより前記ろ過工程
を再開することを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】図1乃至図3は、本発明の自己洗
浄式ろ過装置の一形態例を示す縦断面図であって、図1
はろ過工程、図2は逆洗工程、図3は捨水工程をそれぞ
れ示している。なお、前記図4に示した従来の自己洗浄
式ろ過装置における構成要素と同一の構成要素には同一
符号を付して詳細な説明は省略する。
浄式ろ過装置の一形態例を示す縦断面図であって、図1
はろ過工程、図2は逆洗工程、図3は捨水工程をそれぞ
れ示している。なお、前記図4に示した従来の自己洗浄
式ろ過装置における構成要素と同一の構成要素には同一
符号を付して詳細な説明は省略する。
【0012】本形態例に示す自己洗浄式ろ過装置は、従
来と同様に形成されたろ過池3,原水流入部6,ろ過調
整槽8,浄水流出部10,逆洗水排出部12等を有する
ろ過装置において、ろ過池3とろ過調整槽8との間に、
捨水排出部21を備えたろ過水貯留槽22を設けたもの
である。前記捨水排出部21とろ過水貯留槽22との間
には、ろ過調整槽8と浄水流出部10との間に設けられ
ているろ過調整堰9より僅かに高位置に配置された捨水
堰23が設けられており、捨水排出部21には、捨水弁
24を有する捨水経路25が接続している。
来と同様に形成されたろ過池3,原水流入部6,ろ過調
整槽8,浄水流出部10,逆洗水排出部12等を有する
ろ過装置において、ろ過池3とろ過調整槽8との間に、
捨水排出部21を備えたろ過水貯留槽22を設けたもの
である。前記捨水排出部21とろ過水貯留槽22との間
には、ろ過調整槽8と浄水流出部10との間に設けられ
ているろ過調整堰9より僅かに高位置に配置された捨水
堰23が設けられており、捨水排出部21には、捨水弁
24を有する捨水経路25が接続している。
【0013】まず、図1に示すろ過工程は、排水弁11
を閉じた状態で原水流入弁5及び浄水弁7を開くことに
より、原水渠4を流れる原水を原水流入部6の流入管6
aを介してろ過池3内に流入させ、ろ材層2を通過して
ろ過処理されたろ過水を、集水装置1からろ過水貯留槽
22,浄水弁7,ろ過調整槽8,ろ過調整堰9を介して
浄水流出部10に流出させることにより行われる。この
とき、捨水堰23がろ過調整堰9よりも高位置に設けら
れているため、ろ過水は、捨水排出部21に流れること
なく、全量がろ過調整堰9から浄水流出部10に流出す
る。
を閉じた状態で原水流入弁5及び浄水弁7を開くことに
より、原水渠4を流れる原水を原水流入部6の流入管6
aを介してろ過池3内に流入させ、ろ材層2を通過して
ろ過処理されたろ過水を、集水装置1からろ過水貯留槽
22,浄水弁7,ろ過調整槽8,ろ過調整堰9を介して
浄水流出部10に流出させることにより行われる。この
とき、捨水堰23がろ過調整堰9よりも高位置に設けら
れているため、ろ過水は、捨水排出部21に流れること
なく、全量がろ過調整堰9から浄水流出部10に流出す
る。
【0014】次の逆洗工程は、図2に示すように、原水
流入弁5を閉じて排水弁11を開き、ろ過池3内の水位
をろ過調整堰9よりも低下させることにより、ろ過水貯
留槽22内のろ過水をろ材層2に逆流させ、排水トラフ
2a,排水弁11を介して逆洗水排出部12から排出す
ることにより行われる。また、ろ過調整槽8内のろ過水
も、浄水弁7を介してろ過水貯留槽22内に流入し、逆
洗水として用いられる。なお、この逆洗工程では、表面
洗浄水の噴射や空洗用空気の噴出等が従来と同様にして
行われる。
流入弁5を閉じて排水弁11を開き、ろ過池3内の水位
をろ過調整堰9よりも低下させることにより、ろ過水貯
留槽22内のろ過水をろ材層2に逆流させ、排水トラフ
2a,排水弁11を介して逆洗水排出部12から排出す
ることにより行われる。また、ろ過調整槽8内のろ過水
も、浄水弁7を介してろ過水貯留槽22内に流入し、逆
洗水として用いられる。なお、この逆洗工程では、表面
洗浄水の噴射や空洗用空気の噴出等が従来と同様にして
行われる。
【0015】逆洗工程が終了した後の捨水工程は、図3
に示すように、原水流入弁5を開いて排水弁11及び浄
水弁7を閉じることにより、ろ材層2を通過したろ過水
をろ過水貯留槽22から捨水堰23を介して捨水排出部
21に排出することにより行われる。このとき、通常の
ろ過設備では、他のろ過装置でろ過処理された水がろ過
調整堰9を越えて浄水流出部10から流出している。
に示すように、原水流入弁5を開いて排水弁11及び浄
水弁7を閉じることにより、ろ材層2を通過したろ過水
をろ過水貯留槽22から捨水堰23を介して捨水排出部
21に排出することにより行われる。このとき、通常の
ろ過設備では、他のろ過装置でろ過処理された水がろ過
調整堰9を越えて浄水流出部10から流出している。
【0016】所定時間経過後、あるいは、捨水経路25
に設けた濁度計(図示せず)で測定した捨水の濁度が所
定濁度以下、例えば0.1度以下になった後、浄水弁7
を開いて前述のろ過工程を再開する。このとき、捨水堰
23とろ過調整堰9との高低差により、ろ過水貯留槽2
2内のろ過水は自動的にろ過調整槽8に流入し、ろ過調
整堰9を越えて浄水流出部10に流出するので、工程切
換えは、浄水弁7を開く操作のみで行うことができる。
この工程切換えの際には、捨水堰23とろ過調整堰9と
の高低差に応じてろ材層2の二次側の水頭圧が変化し、
これに伴ってろ過池3の水位も変動するが、捨水堰23
の高さは、ろ過工程時のろ過水が捨水堰23を越えない
程度の高さ、すなわち、ろ過工程時におけるろ過水貯留
槽22内の水位に対して僅かに、例えば数cm高くして
おくだけでよいため、特別な流量制御を必要とせずに工
程切換え時の水位の変化を数cmに抑えることができ
る。したがって、水頭圧の変化によるろ過速度の変化が
ほとんど発生せず、捨水工程からろ過工程へ切換えた際
に濁度が上昇することがなく、工程の切換えを円滑に行
うことができる。
に設けた濁度計(図示せず)で測定した捨水の濁度が所
定濁度以下、例えば0.1度以下になった後、浄水弁7
を開いて前述のろ過工程を再開する。このとき、捨水堰
23とろ過調整堰9との高低差により、ろ過水貯留槽2
2内のろ過水は自動的にろ過調整槽8に流入し、ろ過調
整堰9を越えて浄水流出部10に流出するので、工程切
換えは、浄水弁7を開く操作のみで行うことができる。
この工程切換えの際には、捨水堰23とろ過調整堰9と
の高低差に応じてろ材層2の二次側の水頭圧が変化し、
これに伴ってろ過池3の水位も変動するが、捨水堰23
の高さは、ろ過工程時のろ過水が捨水堰23を越えない
程度の高さ、すなわち、ろ過工程時におけるろ過水貯留
槽22内の水位に対して僅かに、例えば数cm高くして
おくだけでよいため、特別な流量制御を必要とせずに工
程切換え時の水位の変化を数cmに抑えることができ
る。したがって、水頭圧の変化によるろ過速度の変化が
ほとんど発生せず、捨水工程からろ過工程へ切換えた際
に濁度が上昇することがなく、工程の切換えを円滑に行
うことができる。
【0017】また、捨水工程は、従来の自己洗浄式ろ過
装置における工程の切換時に、浄水弁7を開閉するだけ
で行うことができるので、従来の制御装置に浄水弁7を
自動的に開閉する機構を付加するだけでよく、機器の改
良も最小限に抑えることができる。さらに、捨水を捨水
堰23から排出するようにしているので、捨水堰23の
堰長を長くすることにより、越流水深を十分低くするこ
とができ、損失水頭を小さくできる。しかも、捨水の流
れとろ過水の流れとが同一で滞留水が発生しないので、
水質管理も容易にかつ確実に行うことができる。
装置における工程の切換時に、浄水弁7を開閉するだけ
で行うことができるので、従来の制御装置に浄水弁7を
自動的に開閉する機構を付加するだけでよく、機器の改
良も最小限に抑えることができる。さらに、捨水を捨水
堰23から排出するようにしているので、捨水堰23の
堰長を長くすることにより、越流水深を十分低くするこ
とができ、損失水頭を小さくできる。しかも、捨水の流
れとろ過水の流れとが同一で滞留水が発生しないので、
水質管理も容易にかつ確実に行うことができる。
【0018】さらに、捨水排出部21を捨水渠としてろ
過設備におけるろ過系列毎に共通に形成することもで
き、各ろ過装置毎に捨水経路25をそれぞれ設けること
なく、共通の排水渠や排水管から排出させることもでき
る。また、捨水弁24は、通常の運転状態では、全工程
において開いたままでよく、省略することも可能であ
り、逆洗水排出部12と捨水排出部21との関係やそれ
ぞれの構造に応じて選択することができるが、捨水弁2
4を設置して排水側と浄水側とを区分することが好まし
い。
過設備におけるろ過系列毎に共通に形成することもで
き、各ろ過装置毎に捨水経路25をそれぞれ設けること
なく、共通の排水渠や排水管から排出させることもでき
る。また、捨水弁24は、通常の運転状態では、全工程
において開いたままでよく、省略することも可能であ
り、逆洗水排出部12と捨水排出部21との関係やそれ
ぞれの構造に応じて選択することができるが、捨水弁2
4を設置して排水側と浄水側とを区分することが好まし
い。
【0019】上述のように、従来と同様の操作で行われ
る逆洗工程からろ過工程への切換え時に、浄水弁7を閉
じる操作と開く操作とを追加するだけで捨水工程を行う
ことができるので、従来の自己洗浄式ろ過装置への対応
も容易に行うことができる。
る逆洗工程からろ過工程への切換え時に、浄水弁7を閉
じる操作と開く操作とを追加するだけで捨水工程を行う
ことができるので、従来の自己洗浄式ろ過装置への対応
も容易に行うことができる。
【0020】なお、本発明は、上記形態例に限るもので
はなく、例えば、弁とゲートとの選択や配管と渠(流
路)との選択は、ろ過池の容量等に応じて適宜に選択す
ることが可能であり、ろ過装置の各部の形状,構造も、
ろ過容量やろ過水質等の条件に応じて任意に形成するこ
とができる。
はなく、例えば、弁とゲートとの選択や配管と渠(流
路)との選択は、ろ過池の容量等に応じて適宜に選択す
ることが可能であり、ろ過装置の各部の形状,構造も、
ろ過容量やろ過水質等の条件に応じて任意に形成するこ
とができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
自己洗浄式急速ろ過装置における捨水工程を簡単な操作
で確実に行うことができ、水質管理も容易に行うことが
できる。
自己洗浄式急速ろ過装置における捨水工程を簡単な操作
で確実に行うことができ、水質管理も容易に行うことが
できる。
【図1】 本発明の自己洗浄式ろ過装置の一形態例を示
すもので、ろ過工程時の状態を示す縦断面図である。
すもので、ろ過工程時の状態を示す縦断面図である。
【図2】 同じく逆洗工程時の状態を示す縦断面図であ
る。
る。
【図3】 同じく捨水工程時の状態を示す縦断面図であ
る。
る。
【図4】 従来の自己洗浄式ろ過装置の一例を示す縦断
面図である。
面図である。
1…集水装置、2…ろ材層、3…ろ過池、4…原水渠、
5…原水流入弁、6…原水流入部、7…浄水弁、8…ろ
過調整槽、9…ろ過調整堰、10…浄水流出部、11…
排水弁、12…逆洗水排出部、21…捨水排出部、22
…ろ過水貯留槽、23…捨水堰、24…捨水弁、25…
捨水経路
5…原水流入弁、6…原水流入部、7…浄水弁、8…ろ
過調整槽、9…ろ過調整堰、10…浄水流出部、11…
排水弁、12…逆洗水排出部、21…捨水排出部、22
…ろ過水貯留槽、23…捨水堰、24…捨水弁、25…
捨水経路
Claims (2)
- 【請求項1】 ろ材層を有するろ過池内に原水流入弁を
介して原水を流入させる原水流入部と、ろ材層を通過し
たろ過水を貯留するろ過水貯留槽と、該ろ過水貯留槽に
浄水弁を介して連設したろ過調整槽と、該ろ過調整槽に
ろ過調整堰を介して連設した浄水流出部と、ろ材層逆洗
時の逆洗排水を排水弁を介してろ過池から排出する逆洗
水排出部と、前記ろ過水貯留槽に捨水堰を介して連設し
た捨水排出部とを備えるとともに、前記捨水堰を前記ろ
過調整堰よりも高位置に配置したことを特徴とする自己
洗浄式ろ過装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の自己洗浄式ろ過装置の運
転方法であって、排水弁を閉じた状態で原水流入弁及び
浄水弁を開くことにより原水流入部から流入する原水の
ろ過処理を行い、ろ過池を通過したろ過水をろ過水貯留
槽から浄水弁,ろ過調整槽,ろ過調整堰を介して浄水流
出部に流出させるろ過工程と、ろ過工程終了後に原水流
入弁を閉じて排水弁を開くことによりろ過水貯留槽内の
ろ過水をろ材層に逆流させ、排水弁を介して逆洗水排出
部から排出する逆洗工程と、逆洗工程終了後に原水流入
弁を開いて排水弁及び浄水弁を閉じることによりろ過水
をろ過水貯留槽から捨水堰を介して捨水排出部に排出す
る捨水工程とを行い、捨水工程終了後に浄水弁を開くこ
とにより前記ろ過工程を再開することを特徴とする自己
洗浄式ろ過装置の運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10037121A JPH11226311A (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | 自己洗浄式ろ過装置及びその運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10037121A JPH11226311A (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | 自己洗浄式ろ過装置及びその運転方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11226311A true JPH11226311A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12488779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10037121A Pending JPH11226311A (ja) | 1998-02-19 | 1998-02-19 | 自己洗浄式ろ過装置及びその運転方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11226311A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015001082A (ja) * | 2013-06-14 | 2015-01-05 | 株式会社ナガオカ | 海底浸透取水設備の逆洗装置及びその方法 |
JP2015116533A (ja) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | 水ing株式会社 | スローダウン洗浄ろ過装置及びそのろ過方法 |
CN114984643A (zh) * | 2022-08-03 | 2022-09-02 | 山东众合水处理设备有限公司 | 一种直饮水净化系统 |
-
1998
- 1998-02-19 JP JP10037121A patent/JPH11226311A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015001082A (ja) * | 2013-06-14 | 2015-01-05 | 株式会社ナガオカ | 海底浸透取水設備の逆洗装置及びその方法 |
JP2015116533A (ja) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | 水ing株式会社 | スローダウン洗浄ろ過装置及びそのろ過方法 |
CN114984643A (zh) * | 2022-08-03 | 2022-09-02 | 山东众合水处理设备有限公司 | 一种直饮水净化系统 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050127 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070223 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070724 |