JP6185382B2 - スローダウン洗浄ろ過装置及びそのろ過方法 - Google Patents

スローダウン洗浄ろ過装置及びそのろ過方法 Download PDF

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Description

本発明は、上水、排水、下水処理、水道関連などの水をろ過し、浄化するために使用される自然平衡型ろ過装置およびろ材洗浄方法に関し、特に、クリプトスポリジウム対策としてスローダウン洗浄が用いられるスローダウン洗浄ろ過装置及びそのろ過方法に関する。
飲料水などの水処理を目的としたろ過装置には、一般的に、重力型ろ過装置と、自然平衡型ろ過装置と呼ばれる方式がある。自然平衡型ろ過装置は、水の流入、停止、および洗浄水の排出を、サイフォンなどを利用して行うものであり、各サイフォンの上部には、真空源に接続された真空配管が取り付けられている。このような自然平衡型のろ過装置は、そのろ材層の洗浄時にろ過水を用いる方式であり、高架水槽や洗浄ポンプが不要であるため、省エネルギーであるという特徴を有する。
図8および図9に、従来技術における自然平衡型ろ過装置を示す。図8は、水がろ過されている状態を示した模式図であり、図9は、ろ材層が逆流洗浄されている状態を示した模式図である。
図8に示すように、この自然平衡ろ過装置は、図示してない沈殿池から延びる流入渠1と、この流入渠1の下方に配置されて水をろ過処理するろ過池2と、ろ過池2を通過したろ過水が流れ込むろ過水渠3と、ろ過池2に隣接して設置された排水渠4とを有している。
沈殿池から延びる流入渠1に導入された原水は、流入サイフォン7を通り、流入堰6により複数のろ過池2に均等に配分される。図8では、1つのろ過池2のみが示されている。ろ過池2に流入した原水は、逆洗排水トラフ30を介して、ろ過池2内に配置されたろ材層40に流入し、ろ過され、図8の矢印に示すように、ろ過水渠3に流入する。ろ過水渠3に流入したろ過水は、ろ過水越流堰45を越流して浄水渠46に流入する。
このように、通常、1つの浄水処理施設につき数〜数十のろ過池2が設けられ、排水渠4は、これら複数のろ過池2に対して共通に1つ設けられている。
流入渠1の内部には、垂直堰5と溢流堰6が設けられていると共に、この垂直堰5を跨いで逆U字状の流入サイフォン7が配置される。この流入サイフォン7の両端部は、水没させた状態におかれている。そして、この流入サイフォン7の頂部には、図示しない流入サイフォン形成弁と流入サイフォン破壊弁とを有する流入サイフォン形成管が連結される。
流入サイフォン形成弁は、図示しない真空ポンプなどの真空源に接続される一方で、流入サイフォン破壊弁は、外部の大気と連通している。
流入サイフォン形成弁を開き、流入サイフォン破壊弁を閉じると、流入サイフォン7内が真空状態となって、この内部を水が流れ、溢流堰6を溢流した水がろ過池2内に流れ込む。流入サイフォン形成弁を閉じた状態で、流入サイフォン破壊弁を開くと、流入サイフォン7内が大気圧状態になって、この内部の水流が失われ、流入渠1内の水は、垂直堰5と溢流堰6に堰き止められるようになっている。
ろ過池2は、仕切壁20によって排水ガリット21とろ過室22とに仕切られる。
ろ過室22の内部には、排水ガリット21に連通する逆洗排水トラフ30と、例えば、アンスラサイトや珪砂等のろ材からなるろ材層40が設けられる。逆洗排水トラフ30は、ろ材層40の上方に配置されている。このろ過池2は、そのろ材層40の下方において、ろ過水連通路42を介して、ろ過水渠3に連通する。このろ過水渠3は、ろ過水越流堰45を介して浄水渠46に連通する。
ろ過を継続するに従い、ろ過中に捕捉した濁質(堆積物)がろ過池内のろ材層40に蓄積してろ過抵抗が徐々に増大し、ろ過池2の損失水頭が増加する。このため、ろ過池2に配置されたろ材層40を必要に応じて逆流洗浄しなければならない。
逆流洗浄を行う場合、図9の矢印に示すように、ろ材層40を洗浄する洗浄水は、ろ過水渠3からろ材層40の下方に流れ、ろ材層40を上方に通過して逆洗排水トラフ30を通り、仕切壁20を越えて、排水ガリット21に流出する。さらに、排水ガリット21内の洗浄水は、排水サイフォン50を通って排水渠4へ排水される。これにより、ろ材層40が逆流洗浄される。
上記した逆流洗浄は、上述したように、ろ過水をろ材層40内で逆流させることにより、ろ材中に捕捉されていた濁質を洗い出す工程である。この逆流洗浄では、ろ材層40内に捕捉された濁質をろ材から剥離し、剥離した濁質をろ材層40から逆洗排水トラフ30を通じて排出させる。この逆流洗浄時のろ材層40内部における水の流速は、概ね0.6〜0.9m/minである。
このような逆流洗浄は、2つの段階から構成される。第1段階は、逆流洗浄水によってろ材層40中のろ材を流動状態として、局所的な短絡流や小さな渦によるろ材粒子相互の衝突・摩擦と水流のせん断力により、付着物質の剥離を促し分離することである。第2段階は、ろ材層40中のろ材から分離された濁質を速やかに排出することである。逆流洗浄は、ろ過を実施した後に行われ、ろ過と逆流洗浄とが所定時間毎に交互に行われるのが一般的である。
逆流洗浄が終了すると、流入サイフォン7を通じて原水がろ過池2に流入する。図8に示すように、ろ過池2内の水位がろ過水越流堰45よりも高くなると、水がろ材層40を通って、ろ過水渠3に流れ始め、ろ過が開始される。
このようにして逆洗洗浄が行われ、ろ過中に捕捉した濁質を除去することが可能となった。しかしながら、1996年以降、病原性の原虫であるクリプトスポリジウム(耐塩素性原虫)による水質汚染が発覚し、多くの浄水場でクリプトスポリジウム対策を行う必要性が生じてきた。
従来では、逆流洗浄後、直ぐにろ過を開始していたが、ろ過開始直後は、ろ過池2内に残留する濁質が原因となって濁度が一時的に上昇する傾向があり、この際、クリプトスポリジウムが捕捉されず、ろ過水渠3に流出することが懸念された。
このようなクリプトスポリジウム対策として、現在では、スローダウン洗浄が広く用いられている。スローダウン洗浄とは、ろ材層40中のろ材が流動化しない速度でろ材層40を逆流洗浄(すすぎ洗い)する洗浄方式であり、逆流洗浄後にスローダウン洗浄を行うことで、ろ過開始直後の濁度の上昇を抑えることができる。スローダウン洗浄時にろ材層40内を通過する逆流洗浄水の流速は、例えば0.1〜0.3m/minである。
スローダウン洗浄には、ダブルサイフォン方式、ダブルトラフ方式、連通弁開度調整方式、浄水可動堰方式などがある。ダブルサイフォン方式では、通常1本で構成される排水サイフォンを大小2本構成とし、逆流洗浄時には大小2本の排水サイフォンを使用する一方で、スローダウン洗浄時には小サイフォン1本だけを使用する。この小サイフォンのみを使用することにより、ろ過池内の水位が上昇し、逆流に必要な水位差が小さくなるので、小水量のスローダウン洗浄が可能となる(特許文献1参照)。
ダブルトラフ方式では、逆洗排水トラフの上方に小排水トラフを別途設置し、逆流洗浄時は逆洗排水トラフを使用し、スローダウン洗浄時には、小排水トラフを使用する。小排水トラフは、逆洗排水トラフよりも高い位置にあるため、ろ過水越流堰との水位差が小さく、洗浄水量が減少して、スローダウン洗浄が可能となる(特許文献2参照)。
連通弁開度調整方式では、ろ過水渠とろ過池とを連通する連通路が設けられ、当該連通路に連通弁が配置される。スローダウン洗浄時には、連通弁の開度を絞り、流入水量を減少させることで、スローダウン洗浄を可能にしている(特許文献3参照)。
浄水可動堰方式では、ろ過池2内に、可動堰を設置し、その可動堰の高さ方向の位置を調整することにより、逆流洗浄の水量を変化させる(特許文献4参照)。
特開2001−252506号公報 特開2012−45459号公報 特許第4699198号公報 特開2006−88031号公報 特許第4870230号公報 特開平3−38205号公報
現在、新規に建設される浄水処理施設だけでなく、上述した図8に示すような既設の浄水処理施設にもクリプトスポリジウム対策を施す要請が多々あり、スローダウン洗浄の要請が高まっている。しかしながら、既設の浄水処理施設を改造するには長い工期を必要とし、施工費用も高額となる。特に、上述したスローダウン洗浄の各方式には、次のような問題がある。
ダブルサイフォン方式では、各ろ過池に排水サイフォンを2台ずつ設置する必要があり、ダブルトラフ方式では、各ろ過池に排水トラフを2段設置する必要がある。このため、工事費用が高くなり、工期も長期に及ぶことになる。
連通弁開度調整方式では、ろ過水渠とろ過池との間に電動化された連通弁をろ過池毎に設置しなければならない。
浄水可動堰方式では、可動堰をろ過池内に設ける必要があるため、既設の浄水場には適用ができない。
上記したように、ダブルサイフォン方式、ダブルトラフ方式、連通弁開度調整方式、浄水可動堰方式、いずれも大掛かりな工事が必要であり、しかも、設計が煩雑となる。例えば、排水サイフォンは、池の大きさ、逆洗水量、圧力損失、据付レベルを考慮して、その形状および強度を決定する必要がある。しかも排水サイフォンの大きさは、吸込入口で数百mm×数百mmであり、高さは3〜6mもあり、重量は数百kgにもなる。このため、その据付工事も大掛かりとなる。
また、いずれの方式でも、ろ過池全てに工事を施す必要があり、施工費用が高く、工事期間が長期間に及んでしまう。そのため、比較的給水人口が少ない自治体や小規模な浄水場では、スローダウン洗浄を実施するための設備投資費に割く予算がつかないことから、クリプトスポリジウム対策が進まないという問題があった。また、工事期間が長期間に及ぶと、ろ過池の停止や、施設の稼働停止などの日数が長期に及ぶため、水の供給量が不足することも考えられる。
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたもので、排水渠のみの工事で施工完了させることができ、安価で短期間に工事が完了するスローダウン洗浄機構を備えたスローダウン洗浄ろ過装置及びその洗浄方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明に係るスローダウン洗浄ろ過装置は、
ろ材層が配置されるろ過池と、
前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
前記排水渠に配置され、前記排水渠内の排水を排出する排出弁又は排出ゲートと、
前記ろ過水を前記ろ材層内に逆流させる逆流洗浄時、および前記逆流洗浄の後に実行され、前記ろ材が流動化しない流速となるスローダウン洗浄時における前記排出弁又は排出ゲートの開度を予め定め、当該予め定めた開度に基づいて前記排出弁又は排出ゲートの開度制御を行う制御部と、を有することを特徴とする。
前記制御部は、前記スローダウン洗浄時には、前記排出弁又は排出ゲートの開度を、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて予め定めた開度に調整制御することにより、前記スローダウン洗浄を行うことを特徴とする。
また、本発明に係るスローダウン洗浄ろ過装置は、
ろ材層が配置されるろ過池と、
前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
スローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
前記スローダウン洗浄機構は、
前記排水渠内の水を前記排水渠の外部へ導く排出弁であり、
前記制御部は、前記ろ材層内に逆流させて前記ろ材層を逆流洗浄する逆洗洗浄時における前記ろ過水渠内の前記ろ過水の水位と、スローダウン洗浄時における前記ろ過水渠内の前記ろ過水の水位とを、夫々異なる位置に調整するように前記排出弁の開度を調整することを特徴とする。
また、本発明に係るスローダウン洗浄ろ過装置は、
ろ材層が配置されるろ過池と、
前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
前記ろ材層の洗浄のための逆流洗浄後に実行されるスローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
前記スローダウン洗浄機構は、
前記排水渠とその外部にある排水流出部とを仕切り、開口が設けられた排水堰と、
前記開口を開閉するための排水ゲートと、
前記排水ゲートを開閉させるアクチュエータと、有し、
前記制御部は、逆流洗浄時には、前記排水ゲートを開き、スローダウン洗浄時には、前記排水ゲートを閉じて、前記排水渠に流入した水が前記排水堰を越流するようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係るスローダウン洗浄ろ過装置は、
ろ材層が配置されるろ過池と、
前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
前記ろ材層の洗浄のための逆流洗浄後に実行されるスローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
前記スローダウン洗浄機構は、
前記排水渠とその外部にある排水流出部とを仕切り、開口が設けられた排水壁と、
前記開口を開閉するための排水ゲートと、
前記排水ゲートを開閉させるアクチュエータと、を有し、
前記制御部は、逆流洗浄時には、前記排水ゲートを全開状態にし、スローダウン洗浄時には、前記排水ゲートを寸開状態にして、前記開口の一部のみを開くことを特徴とする。
また、本発明に係るスローダウン洗浄ろ過装置は、
ろ材層が配置されるろ過池と、
前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
スローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
前記スローダウン洗浄機構は、
前記排水渠とその外部にある排水流出部とを仕切り、開口が設けられた排水壁と、
前記開口を開閉するための排水ゲートと、
前記排水ゲートを開閉させる第1のアクチュエータと、
前記排水壁を貫通する排水管に設けられたスローダウン用弁と、
前記スローダウン用弁を開閉させる第2のアクチュエータと、を有し、
前記制御部は、逆流洗浄時には、前記排水ゲートを開き、スローダウン洗浄時には、前記排水ゲートを閉じ、前記スローダウン用弁を開くことを特徴とする。
また、本発明に係るスローダウン洗浄ろ過装置は、
ろ材層が配置されるろ過池と、
前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
スローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
前記スローダウン洗浄機構は、
上下方向に伸縮自在なテレスコープ弁を備えており、
前記制御部は、逆流洗浄時には、前記テレスコープ弁を縮め、スローダウン洗浄時には、前記テレスコープ弁を伸ばすことを特徴とする。
また、本発明に係るスローダウン洗浄ろ過装置は、
ろ材層が配置されるろ過池と、
前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
スローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
前記スローダウン洗浄機構は、
上下方向に伸縮自在で、頂部に排水開口を有する蛇腹管と、
前記蛇腹管を伸縮させるアクチュエータと、を有し、
前記制御部は、逆流洗浄時には、前記蛇腹管を縮めるように前記アクチュエータを制御し、スローダウン洗浄時には、前記蛇腹管を伸ばすように前記アクチュエータを制御することを特徴とする。
本発明に係るスローダウン洗浄ろ過方法は、
ろ材層が配置されるろ過池から当該ろ材層を通過してろ過水渠へ流れるろ過水を得るろ過ステップと、
前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠内の排水を、当該排水渠に配置された排水弁または排出ゲートにより排水する排出ステップと、
前記ろ過水渠内の前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させて前記ろ材層を逆流洗浄する逆流洗浄ステップと、
前記ろ過水を前記ろ材層内逆流させる逆流洗浄が所定時間実施された後に実行され、前記ろ材層を前記逆流洗浄時の流速よりも遅い流速で洗い流すスローダウン洗浄ステップと、
前記スローダウン洗浄時に、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速となる前記排出弁又は排出ゲートの開度を予め定め、当該予め定めた開度に基づいて前記排出弁又は排出ゲートの開度制御を行う制御ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、複数のろ過池に対して共通に1つ設けられる排水渠に、スローダウン洗浄機構が設けられるので、従来のようにろ過池毎にスローダウン洗浄対策を行う必要がなく、施工費用を大幅に低減することが可能になると共に、工事期間を短縮することが可能となる。すなわち、上述した従来の各方式では、排水梁側にスローダウン洗浄対策は何ら施さない一方で、ろ過池毎にスローダウン洗浄対策を施していたが、本発明では、ろ過池毎にはスローダウン洗浄対策を行わない。したがって、排水渠だけの工事で済むため、既設の浄水場において場合によっては浄水処理を停止せずに施工することも可能であり、ろ過水の給水量不足の問題が生じない。さらに、上記スローダウン洗浄機構は、既設の浄水処理施設にも比較的容易に設置することができる。
本発明の第1実施形態に係るスローダウン洗浄ろ過装置でろ過を行っている状態を示した模式図である。 本発明の第1実施形態に係るスローダウン洗浄ろ過装置で逆流洗浄を行っている状態を示した模式図である。 本発明の第1実施形態に係るスローダウン洗浄ろ過装置でスローダウン洗浄を行っている状態を示した模式図である。 本発明の第2実施形態に係るスローダウン洗浄機構を示した模式図である。 本発明の第3実施形態に係るスローダウン洗浄機構を示した模式図である。 本発明の第4実施形態に係るスローダウン洗浄機構を示した模式図である。 本発明の第5実施形態に係るスローダウン洗浄機構を示した模式図である。 従来の自然平衡型ろ過装置で水がろ過されている状態を示した模式図である。 従来の自然平衡型ろ過装置のろ材層が逆流洗浄されている状態を示した模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
まず、図1乃至図3を用いて、本発明の第1実施形態に係るスローダウン洗浄ろ過装置を説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るスローダウン洗浄ろ過装置でろ過を行っている状態を示した模式図である。図2は、本発明の第1実施形態に係るスローダウン洗浄ろ過装置で逆流洗浄を行っている状態を示した模式図である。図3は、本発明の第1実施形態に係るスローダウン洗浄ろ過装置でスローダウン洗浄を行っている状態を示した模式図である。
尚、上述した図8、図9に示す従来技術と共通する同一構成には同一符号を付すことで、その作用など重複する説明を省略する。
(第1実施形態の説明)
第1実施形態におけるスローダウン洗浄を行うスローダウン洗浄機構は、排水渠4内の排水を排水流出部9へ導く排出弁41を有している。
そして、スローダウン洗浄機構は、このスローダウン洗浄機構の動作を制御する制御部15を有しており、排出弁41は、制御部15に接続されている。
尚、前記排出弁41は、図示していないが、アクチュエータとして、電動作動式(モータ)や空気作動式、あるいは油圧作動式等の駆動部を有しており、当該駆動部が制御部15によって制御される。
まず、図1を参照して、ろ材層40の通常ろ過について説明する。
上述したように、流入サイフォン7を動作させることにより、図1に示すようにろ過池2内に水が流れ込み、ろ過池2内の水位は上昇していく。そして、水がろ過水渠3に貯留され、ろ過池2内の水位がろ過水越流堰45よりも高い位置に達した時にろ過が開始される。水はろ材層40を通過し、ろ過水連通路42を通ってろ過水渠3に流入する。ろ材層40でろ過されたろ過水は、ろ過水越流堰45を溢流して、浄水渠46から外部に流出される。この通常ろ過は、所定時間継続して行われる。
次に、図2を参照して、ろ材層40の洗浄のための逆流洗浄について説明する。
逆流洗浄するための洗浄水は、上述したように、ろ過渠3から図2の矢印に示すようにろ過水連通路42を通ってろ過層40を逆流して通過し、排水トラフ30を介して排水ガリット21に流出し、排水サイフォン50を通って排水渠4へ排水される。これにより、ろ材が逆流洗浄される。
逆流洗浄時には、前記制御部15は、排出弁41を全開にするように制御し、これによって、ろ材層40を逆流するろ過水の流速が0.6〜0.9m/minとされる。
次に、図3を参照して、スローダウン洗浄及びその制御について説明する。
スローダウン洗浄は、通常、逆流洗浄の後に行われ、クリプトスポリジウム対策として、逆流洗浄後におけるろ材層40を構成するろ材をすすぎ洗いするために行われる。スローダウン洗浄は、ろ材層40に残った濁質を逆流洗浄時の流速よりも遅い流速で洗い流すものである。
制御部15は、ろ過水渠3内のろ過水をろ材層40内に逆流させて、ろ材層40を逆流洗浄する逆洗洗浄時と、スローダウン洗浄時とで、排水渠4の水位を夫々異なる位置に調整するように排出弁41の開度を調整する。以下、この排出弁41の開度調整について説明する。
スローダウン洗浄を行う際には、上述した逆流洗浄が所定の時間実施された後で、まず、手動で排出弁41を全閉にする。これにより、図3に示す矢印のように、排水サイフォン50を流れる排水により排水渠4内の水位が上昇する。これと同時に、ろ過池2内の水位も上昇していくが、やがてろ過池2と排水渠4との水位は同じとなる。
そして、排水渠4およびろ過池2内の水位は、さらに上昇していき、ろ過池2の水位とろ過水渠3の水位との水位差(水頭差)がhとなったところで、この所定の水位差hが維持されるように排出弁41の開度を手動で調整し、スローダウン時の排水量を設定する。この水位差hは、スローダウン洗浄に適した流量が得られる水位差である。
この水位差hは、ろ材層40を逆流するろ過水の流速がろ材層40のろ材を流動化させない流速となることを、目視により確認して設定する。ろ材が流動化しない流速が例えば0.1〜0.3m/minとなる水位差hが最適値であり、このろ材を流動化させない流速での排出弁41の開度がスローダウン洗浄での最適な設定値となる。
このように逆流洗浄時よりも、ろ過池2とろ過水渠3との水位差を小さくすると、ろ過水渠3からろ過池2へ流れ込むろ過水の水量が少なくなる。その結果、ろ材層40を通過する洗浄水量が減少し、ろ材を逆洗する速度が小さくなるので、スローダウン洗浄が可能となる。
スローダウン洗浄時には、上述したスローダウン洗浄での最適な設定値である排出弁41の開度を予め定めておき、制御部15は、この開度となるように排出弁41を開閉制御する。
これによって、制御部15は、予め設定された排出弁41の開度に基づいて、自動的に前記水位差hが維持されるように排出弁41の開度を調整制御しスローダウン洗浄を開始する。
尚、本実施形態では、排水渠4内の排水を排水流出部9へ排出する一般的な例として、排出弁41の例を示したが、これとは相違して、排出ゲートを用いても良い。
(第2実施形態の説明)
次に、第2実施形態のスローダウン洗浄機構を、図4を用いて説明する。
第2実施形態のスローダウン洗浄機構は、排水渠4と排水流出部9とを仕切り、開口49が設けられた排水堰48と、開口49を開閉するための排水ゲート53と、排水ゲート53を動作させるアクチュエータとしてのモータ54と、を有している。
制御部15は、モータ54に接続されており、このモータ54を動作させることにより、排水ゲート53を開閉制御する。
この第2実施形態のスローダウン洗浄機構において、逆流洗浄時には、制御部15は、モータ54を介して排水ゲート53を全開状態にする。その結果、排水渠4に流入した水は、開口49を通じて排水流出部9に流れ込む(図4に示すL1)。
一方で、スローダウン洗浄時には、制御部15は、排水ゲート53を全閉状態にして、排水渠4に流入した水が排水堰48を越流するようにする(図4に示すL2)。このときの排水渠4の水位は、図3に示すように、ろ過池2の水位よりも若干低くなる。排水堰48の高さは、ろ過池2とろ過水渠3との水位差が、ろ材層40内のろ材が流動化しない流速、例えば0.1〜0.3m/minとなる水位差hとなるように設定されている。
このように逆流洗浄時よりも、ろ過池2とろ過水渠3との水位差を小さくすることで、洗浄水量を減少させ、スローダウン洗浄を可能としている。
(第3実施形態の説明)
次に、第3実施形態のスローダウン洗浄機構を、図5を用いて説明する。
第3実施形態のスローダウン洗浄機構は、排水渠4と排水流出部9とを仕切り、開口49が設けられた排水壁52と、開口49を開閉するための排水ゲート53と、排水ゲート53を動作させるアクチュエータとしてのモータ54と、排水壁52を貫通する排水管55と、排水管55に設けられたスローダウン用弁56と、スローダウン用弁56を動作させるアクチュエータとしてのモータ57と、を有している。
モータ54、57は、制御部15に接続されている。排水管55は、開口49よりも下方に位置している。制御部15は、モータ54を動作させることにより、排水ゲート53を図示矢印に示すように開閉させ、また、モータ57を動作させることにより、スローダウン用弁56を開閉させる。
このスローダウン洗浄機構において、逆流洗浄時には、制御部15は、モータ54を介して排水ゲート53を開くと共に、モータ57を介してスローダウン用弁56を開く。
その結果、排水渠4に流入した排水は、開口49および排水管55を介して排水流出部9に流れ込む。尚、逆流洗浄時に、スローダウン用弁56は閉じてもよい。
一方で、スローダウン洗浄の際には、制御部15は、以下のようにスローダウン洗浄機構を制御する。
まず、逆流洗浄が所定の時間実施された後で、制御部15は、排水ゲート53およびスローダウン用弁56を全閉させる。これにより、上述したように、排水渠4内の水位が上昇し、ろ過池2と排水渠4との水位は同じとなる。その後、排水渠4およびろ過池2内の水位がさらに上昇し、ろ過池2とろ過水渠3との水位差が上述した図3に示す所定の水位差hになった時に、制御部15は、当該スローダウン用弁56を開く制御を行う。スローダウン用弁56の開度は、第1の実施形態で用いたのと同様の手法で、水位差hを維持できる開度として、予め制御部15に設定されている。
制御部15は、排水渠4の水位に基づいて、スローダウン用弁56の開閉動作を制御してもよい。このようにスローダウン用弁56を用いて、排水流出部9への流出量を減少させた結果、洗浄水量が減少し、スローダウン洗浄が可能となる。
図5に示す第3実施形態のスローダウン洗浄機構において、逆流洗浄時には、ドレン弁56を閉じた状態で、排水ゲート53を全開状態にするように制御する一方で、スローダウン洗浄時には、ドレン弁56を閉じた状態で、排水ゲート53を寸開状態にしてもよい。寸開状態とは、排水ゲート53が開口49の一部のみを開いた状態を意味している。このように排水ゲート53を寸開状態にすると、排水流出部9への流出量が減少して排水渠4内の水位が上昇していき、その結果、洗浄水量が減少し、スローダウン洗浄が可能となる。
(第4実施形態の説明)
次に、第4実施形態のスローダウン洗浄機構を、図6を用いて説明する。
このスローダウン洗浄機構は、上下方向に伸縮自在な電動テレスコープ弁60と、当該電動テレスコープ弁60を上下方向に伸縮駆動するためのアクチュエータとしてのモータ64とを有している。
電動テレスコープ弁60は、さや管61と、上部に開口63を有する導入管62と、を有しており、導入管62は、上下に移動自在にさや管61に挿入されている。導入管62には、アクチュエータとしてのモータ64が接続されていて、当該モータ64を正逆に駆動させることにより、さや管61内で導入管62が上下に移動するようになっている。モータ64は、制御部15に接続されており、モータ64の動作は、制御部15によって制御される。
この第4実施形態のスローダウン洗浄機構において、逆流洗浄時には、制御部15は、電動テレスコープ弁60の導入管62を下方へ移動させ縮めるように駆動制御する。これにより、ろ過水渠3とろ過池2との水位差が大きくなる結果、ろ材層40が流動化する逆流洗浄に必要な流速が確保される。
一方で、スローダウン洗浄時には、制御部15は、図6に示すように、電動テレスコープ弁60の導入管62を上方へ伸ばすように駆動制御する。電動テレスコープ弁60は、ろ過水渠3とろ過池2との水位差が、上述した図3に示す所定の水位差hとなる位置まで伸ばされる。このように逆流洗浄時よりもろ過水渠3とろ過池2との水位差を小さくすることで、洗浄水量を減少させ、排水渠側でのスローダウン洗浄を可能としている。
(第5実施形態の説明)
次に、第5実施形態のスローダウン洗浄機構を、図7を用いて説明する。
このスローダウン洗浄機構は、上下方向に伸縮自在で、頂部に排水開口71を有する蛇腹管70と、蛇腹管70を伸縮させるアクチュエータとしてのモータ72と、を有している。モータ72を正逆に駆動させることにより、蛇腹管70を伸縮させることができるようになっている。モータ72は、制御部15に接続されており、モータ72の動作は、制御部15によって駆動制御される。
この第5実施形態のスローダウン洗浄機構において、逆流洗浄時には、制御部15は、蛇腹管70を縮めるように制御する。これにより、ろ過水渠3とろ過池2との水位差が大きくなる結果、ろ材層40が流動化する逆流洗浄に必要な流速が確保される。
一方で、スローダウン洗浄時には、制御部15は、図7における二点鎖線で示すように、蛇腹管70を伸ばすように駆動制御する。蛇腹管70は、ろ過水渠3とろ過池2との水位差が、上述の図3に示す所定の水位差hとなる位置まで伸ばされる。このように逆流洗浄時よりもろ過水渠3とろ過池2との水位差を小さくすることで、洗浄水量を減少させ、スローダウン洗浄を可能としている。
これまで説明してきた第1実施形態から第5実施形態までのスローダウン洗浄機構は、通常、例えば数〜数十の複数のろ過池2に対して共通に設けられる排水渠4に1つ設けるだけでよい。
したがって、従来のようにろ過池毎にスローダウン洗浄のための工事を行う必要がなく、施工費用を大幅に低減することが可能になると共に、工事期間を短縮することが可能となる。また、排水渠4だけの工事で済むため、既設の浄水場において場合によっては浄水処理を停止せずに施工することも可能であり、ろ過水の給水量不足の問題が生じない。
従来では、スローダウン洗浄を行うために、ダブルサイフォン、ダブルトラフ、連通弁、または浄水可動堰といった大掛かりな工事を伴い、設計や施工が比較的難しい構造物を設ける必要があった。本実施形態によれば、排出弁41、排水ゲート53、スローダウン用弁56、テレスコープ弁60、または蛇腹管70といった比較的設計や施工が容易な構造物(例えば、バルブの圧力損失を計算する程度でよい)を設けることで、同一の効果があるスローダウン洗浄を実施することが可能となる。
さらに、排出弁41、スローダウン用弁56、電動テレスコープ弁60、または蛇腹管70の口径は、200〜1000mm程度であり、排水ゲート53の大きさは、200〜800mmである。したがって、ダブルサイフォン、ダブルトラフ、連通弁、または浄水可動堰等と比べて、小規模であることから、施工も容易であり、工事費用が安価となるだけでなく、工事期間も短縮される。
本実施形態によれば、スローダウン洗浄機構として、排出弁、排水堰、排水ゲート、アクチュエータ、蛇腹管、テレスコープ弁、スローダウン用弁等を示したが、スローダウン洗浄の制御が行える構造、作用のものであれば、その他、どのようなものを用いても良い。
また、スローダウン洗浄の制御については、図示していないが、例えばろ過池2、又は排水渠4に水位計を設けて、ろ過水がろ材層内に逆流させた逆洗時に、ろ材が流動化しない流速での水位を検出し、その水位検出値に基づいて、制御部15により排出弁41の開度の制御を行うようにしても良い。
2 ろ過池
4 排水渠
9 排水流出部
15 制御部
41 排出弁
48 排水堰
49 開口
50 排水サイフォン
52 排水壁
53 排水ゲート
55 排水管
56 スローダウン用弁
60 テレスコープ弁
61 さや管
62 導入管
63 開口
70 蛇腹管
71 排水開口

Claims (9)

  1. ろ材層が配置されるろ過池と、
    前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
    前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
    前記排水渠に配置され、前記排水渠内の排水を排出する排出弁又は排出ゲートと、
    前記ろ過水を前記ろ材層内に逆流させる逆流洗浄時、および前記逆流洗浄の後に実行され、前記ろ材が流動化しない流速となるスローダウン洗浄時における前記排出弁又は排出ゲートの開度を予め定め、当該予め定めた開度に基づいて前記排出弁又は排出ゲートの開度制御を行う制御部と、を有することを特徴とするスローダウン洗浄ろ過装置。
  2. 前記制御部は、前記スローダウン洗浄時には、前記排出弁又は排出ゲートの開度を、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて予め定めた開度に調整制御することにより、前記スローダウン洗浄を行うことを特徴とする請求項1に記載のスローダウン洗浄ろ過装置。
  3. ろ材層が配置されるろ過池と、
    前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
    前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
    前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
    スローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
    前記スローダウン洗浄機構は、
    前記排水渠内の水を前記排水渠の外部へ導く排出弁であり、
    前記制御部は、前記ろ材層内に逆流させて前記ろ材層を逆流洗浄する逆洗洗浄時における前記ろ過水渠内の前記ろ過水の水位と、スローダウン洗浄時における前記ろ過水渠内の前記ろ過水の水位とを、夫々異なる位置に調整するように前記排出弁の開度を調整することを特徴とするスローダウン洗浄ろ過装置。
  4. ろ材層が配置されるろ過池と、
    前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
    前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
    前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
    前記ろ材層の洗浄のための逆流洗浄後に実行されるスローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
    前記スローダウン洗浄機構は、
    前記排水渠とその外部にある排水流出部とを仕切り、開口が設けられた排水堰と、
    前記開口を開閉するための排水ゲートと、
    前記排水ゲートを開閉させるアクチュエータと、有し、
    前記制御部は、逆流洗浄時には、前記排水ゲートを開き、スローダウン洗浄時には、前記排水ゲートを閉じて、前記排水渠に流入した水が前記排水堰を越流するようにしたことを特徴とするスローダウン洗浄ろ過装置。
  5. ろ材層が配置されるろ過池と、
    前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
    前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
    前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
    前記ろ材層の洗浄のための逆流洗浄後に実行されるスローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
    前記スローダウン洗浄機構は、
    前記排水渠とその外部にある排水流出部とを仕切り、開口が設けられた排水壁と、
    前記開口を開閉するための排水ゲートと、
    前記排水ゲートを開閉させるアクチュエータと、を有し、
    前記制御部は、逆流洗浄時には、前記排水ゲートを全開状態にし、スローダウン洗浄時には、前記排水ゲートを寸開状態にして、前記開口の一部のみを開くことを特徴とするスローダウン洗浄ろ過装置。
  6. ろ材層が配置されるろ過池と、
    前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
    前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
    前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
    スローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
    前記スローダウン洗浄機構は、
    前記排水渠とその外部にある排水流出部とを仕切り、開口が設けられた排水壁と、
    前記開口を開閉するための排水ゲートと、
    前記排水ゲートを開閉させる第1のアクチュエータと、
    前記排水壁を貫通する排水管に設けられたスローダウン用弁と、
    前記スローダウン用弁を開閉させる第2のアクチュエータと、を有し、
    前記制御部は、逆流洗浄時には、前記排水ゲートを開き、スローダウン洗浄時には、前記排水ゲートを閉じ、前記スローダウン用弁を開くことを特徴とするスローダウン洗浄ろ過装置。
  7. ろ材層が配置されるろ過池と、
    前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
    前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
    前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
    スローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
    前記スローダウン洗浄機構は、
    上下方向に伸縮自在なテレスコープ弁を備えており、
    前記制御部は、逆流洗浄時には、前記テレスコープ弁を縮め、スローダウン洗浄時には、前記テレスコープ弁を伸ばすことを特徴とするスローダウン洗浄ろ過装置。
  8. ろ材層が配置されるろ過池と、
    前記ろ材層を通過したろ過水が流入するろ過水渠と、
    前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠と、
    前記排水渠に配置され、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速で、前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させるためのスローダウン洗浄機構と、
    スローダウン洗浄時には、前記ろ過池とろ過水渠との水位差hに基づいて、前記スローダウン洗浄機構を調整制御する制御部と、を有し、
    前記スローダウン洗浄機構は、
    上下方向に伸縮自在で、頂部に排水開口を有する蛇腹管と、
    前記蛇腹管を伸縮させるアクチュエータと、を有し、
    前記制御部は、逆流洗浄時には、前記蛇腹管を縮めるように前記アクチュエータを制御し、スローダウン洗浄時には、前記蛇腹管を伸ばすように前記アクチュエータを制御することを特徴とするスローダウン洗浄ろ過装置。
  9. ろ材層が配置されるろ過池から当該ろ材層を通過してろ過水渠へ流れるろ過水を得るろ過ステップと、
    前記ろ過池と排水サイフォンで繋がれる排水渠内の排水を、当該排水渠に配置された排水弁または排出ゲートにより排水する排出ステップと、
    前記ろ過水渠内の前記ろ過水を前記ろ材層内を逆流させて前記ろ材層を逆流洗浄する逆流洗浄ステップと、
    前記ろ過水を前記ろ材層内逆流させる逆流洗浄が所定時間実施された後に実行され、前記ろ材層を前記逆流洗浄時の流速よりも遅い流速で洗い流すスローダウン洗浄ステップと、
    前記スローダウン洗浄時に、前記ろ材層を構成するろ材が流動化しない流速となる前記排出弁又は排出ゲートの開度を予め定め、当該予め定めた開度に基づいて前記排出弁又は排出ゲートの開度制御を行う制御ステップと、を有することを特徴とするスローダウン洗浄ろ過方法。
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