JPH11226069A - 足首運動器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 揺動幅及び揺動速度を自在に調整できる足首
運動器を提供し、足首の障害の状態に応じた細やかなリ
ハビリ運動を可能とする。 【解決手段】 シャフトの下端にリニアモ−タにより横
方向に往復運動するラック、上端に足載せ台を連結する
と共に、シャフトの揺動速度と揺動幅を調整するコント
ロ−ラ−を取り付けるのである。 【効果】 使用者の希望に応じた足首の揺動運動が手軽
にできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は足首の運動器であっ
て、特に足首に障害があり、曲がったまま、或は足首の
屈伸が不自由な人の足首を揺動させて血行を促進すると
共に足の筋肉を柔げ、或は鍛える器具に関する。

【０００２】

【従来の技術】足首を運動させる足首の運動器具として
特開平２−５２６５５の発明があり、図１は当該足首揺
動器１の使用状態を示す説明図である。基台２に突設し
たブラケットに踵支持部材３と揺動部材４を取り付け、
揺動部材の先端４ａに摺動可能な足指のつけ根支持部材
５を装着し、モ−タの回転板６の偏心位置に取り付けた
シャフト７を揺動部材４に取り付けて足首揺動器１を形
成している。

【０００３】使用者は踵支持部材３に踵を置き、足指の
つけ根支持部材５を所望位置に合わせた後、モ−タを始
動させるとモ−タの回転板６の回転と共にシャフト７が
クランク運動をし、モ−タの回転運動がシャフト揺動運
動に変換され、揺動部材４がブラケットとの連結点を支
点として前後に揺動し、使用者の足首を前後に揺動させ
るのである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】病気や怪我が原因で足
首の筋肉が損傷し、足首が曲がらなかったり、また逆に
伸び切ったままの症状を持つ人が足首を揺動させて足首
の血行を促進し、筋肉を鍛えることで足首の屈伸力を回
復させるリハビリ運動がある。また、健常者であっても
長時間の立ち仕事やハイヒ−ルの着用で足がむくむ場合
がある。逆に踵の低い靴を履き続けるとアキレス腱が伸
びたままの状態が続きかえって足首が凝ってしまう。こ
のような状態で足首を揺動させると血行が促進され、凝
った筋肉をほぐすと共に筋力を鍛えるうえで効果的であ
る。

【０００５】ところが、従来の足首揺動器１は踵支持部
材３が基台２、即ち床面とほぼ並行に固定された状態で
取り付けられているため、仰臥姿勢でしか使用できな
い。また、モ−タ回転板６と揺動部材４がシャフト７で
連結されているため、揺動幅が固定されており調整不可
能である。さらに揺動速度の調整も不可能である。揺動
幅や揺動速度の調整ができないと個々の使用者の障害に
応じた細やかな揺動運動を提供することができず、不便
であるだけでなく、足首に障害がある人は足首の屈伸幅
が極端に小さい場合が多く、無理な揺動を強制すると機
能回復につながらないばかりか、かえって症状が悪化す
るおそれがある。

【０００６】そこで本発明ではモ−タの回転運動ではな
く、リニアモ−タのラックの直線運動を揺動運動に変換
する装置であって揺動幅や速度の調整機能を備えた装置
を提供し、使用者の症状あるいは所望運動量に応じたリ
ハビリ運動ができる装置を提供し、足首の筋肉だけでな
く大腿四頭筋や前脛骨筋のリハビリ運動にも活用するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】リニアモ−タにより横方
向に往復運動するラックの先端とシャフトの下端を連結
し、シャフトの上端と足裏を載せ、当接させる足載せ台
の後端を連結し、且つ、足載せ台の該連結部をケ−シン
グで軸支し、シャフトの揺動速度と揺動幅を調整するコ
ントロ−ラ−を取り付けるのであり、また、リミットス
ィッチとドッグを設けてシャフトの過進退を防止すると
共にカウンタを取り付けるのである。

【０００８】以下、本発明がどのように作用して前述の
課題を解決するかを説明する。

【０００９】従来のようにモ−タの回転運動を揺動運動
に変換するのではなく、本発明ではリニアモ−タにより
ラックの直線運動を揺動運動に変換するためコントロ−
ラ−でラックの揺れ幅及び速度を調整することが可能で
ある。ラックと揺動自在に連結したシャフトはラックの
直線運動に合わせて揺動し、当該シャフトと連結した足
載せ台はシャフトと共に揺動するのである。

【００１０】使用者が手元のコントロ−ラ−でラックの
ストロ−ク及び速度を調整できるため、使用者の所望運
動量の揺動運動が可能となるのである。また、コントロ
−ラ−の誤作動により予期せぬ揺動幅で足載せ台が揺動
したときでも、あらかじめ揺動限界を設定しておくと、
揺動限界を超えてラックが進退した瞬間リミットスィッ
チとドッグが作動してラックが安全に停止するのであ
る。

【００１１】さらにカウンタの表示で利用者は現在の運
動量を確実に知ることができるのである。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の最良の実施形態に
ついて図を参照しながら説明する。

【００１３】図２は、本発明に係る足首揺動器の使用状
態を示す説明図、図３は、平面図である。

【００１４】リニアモ−タ９を内蔵したラックケ−ス１
０を基台２６に固着し、ラックケ−ス１０の内部を摺動
するラック８の先端８ａに固着した連結ピン１４をシャ
フト１１の下端に設けた長孔１１ａに緩挿してラック８
とシャフト１１を連結し、シャフト１１の上端１１ｂと
足載せ台１２とを所望の傾斜角度に合わせて軸１３で連
結すると共に、ケ−シング１７の側壁で軸１３を軸支す
る。

【００１５】ラックケ−ス１０内を進退するラック８が
ラックケ−ス１０の上に取り付けたリニアモ−タ９を作
動させるとラックケ−ス内を前後に摺動し、ラック８の
先端８ａに取り付けたシャフト１１も前後に揺動し、シ
ャフトと連結した足載せ台１２も共に軸１３を支点とし
て起倒するのである。

【００１６】足載せ台１２の先端部の足指当接部にはゴ
ム製等の滑り止め１５を貼着し（図３）、足の位置ずれ
防止のため、足載せ台１２の中央部よりやや上方に足甲
部固定用のベルト又は面状ファスナ−１６を係架するの
である。

【００１７】シャフト１１の揺動幅に合わせた溝１７ａ
を形成したケ−シング１７を、足載せ台１２をシャフト
１１の上端１１ｂに取り付ける前に、ラックケ−スを取
り付けた基台２６上に立設した後、溝１７ａから突出し
たシャフト１１の上端１１ｂに所望の傾斜を付した足載
せ台１２を軸１３で連結すると共に軸１３の両端をケ−
シング１７で軸支するのである。

【００１８】図４はラック８の直線運動に従ってシャフ
ト１１及び足載せ台１２が揺動する状態を示す説明図で
ある。

【００１９】ラック８が前方へ移動するとラック８に連
結ピン１４で連結したシャフト１１’は後方へ傾斜し、
軸１３で連結した足載せ台１２’は使用者の手前へ移動
するのである。逆に、ラック８が後方へ移動するとシャ
フト１１’’は前方へ傾斜し、足載せ台１２’’は使用
者の向こう側へ移動するのである。

【００２０】ケ−シング１７から外へ引き出した電源コ
−ドにコントロ−ルパネル１８を取り付ける。コントロ
−ルパネル１８には電源スイッチ１９、揺動幅を調節す
るストロ−クダイヤル２０、揺動速度を調節するスピ−
ドダイヤル２１を設ける。使用者が手元のコントロ−ル
パネル１８で電源スィッチ１９をＯＮにし、所望の揺動
幅及び揺動速度をダイヤル２０又は２１で調節するので
ある。

【００２１】足載せ台１２の揺動幅等を調整できる点が
非常に便利である半面使用者のコントロ−ラ−の誤作動
等が原因で足載せ台１２が予想以上に揺動し足首に大き
な負担がかかる事態が発生するおそれがある。そこで、
予期せぬ揺動を防止するため本発明では次のような自動
制御機構を設けている。ラックケ−ス１７から後方へ突
設した突起２４にリミットスィッチ２３を取り付け、ラ
ック８の後端部８ｂの所望位置にドッグ２５を突設する
のである。ラック８が設定幅の範囲内で揺動している場
合はドッグ２５がリミットスィッチ２３に接触しないた
めラック８は直線運動を続けるが、使用者がコントロ−
ルパネル１８のストロ−クダイヤル２０を誤って大きく
し、ラック８が設定揺動幅を超えて揺動すると、ドッグ
２５がリミットスィッチ２３に接触し、ラック８は瞬時
に停止するのである。

【００２２】ケ−シング１７にはセンサ−で作動するカ
ウンタ−２２が取り付けられており、ラック８の後端８
ｂが設定位置を超えるたびにカウントし、足の揺動運動
を何回行ったのかを使用者は一目で確認できるのであ
る。

【００２３】

【発明の効果】１、足載せ台の傾斜が使用者の所望の傾
斜に設定できる上、揺動幅及び揺動速度の調節もできる
ため、使用者の希望に応じた足首の揺動運動が手軽にで
きる。足載せ台の傾斜を自由に選べるため、使用者は仰
臥姿勢であっても又、椅子に腰かけても更には立ったま
までも足首の揺動運動が可能である。 ２、手元のコントロ−ルパネルで揺動器の作動や調節が
できるため便利である。また、カウンタ−の表示を見な
がら足首揺動器を利用でき便利である。 ３、ラック制動装置が備えられているため、揺動器の予
期せぬ動作が原因で生じる事故を未然に防止することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 足首揺動器の従来例。

【図２】 本発明にかかる足首揺動器の使用状態を示す
説明図。

【図３】 同、平面図。

【図４】 本発明にかかる足首揺動器の足載せ台の動き
を示す説明図。

【符号の説明】

８、ラック ９、リニアモ−タ １０、ラックケ−
ス １１、シャフト １２、足載せ台 １３、軸 １４、連結ピン １
５、滑り止め １６、ベルト １７、ケ−シング
１８、コントロ−ルパネル ２２、カウンタ− ２
３、リミットスィッチ ２５、ドッグ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】リニアモ−タ９の駆動により摺動するラッ
   ク８の先端に固着した連結ピン１４をシャフト１１の下
   端部に設けた長孔１１ａに緩挿すると共に、シャフト１
   １の上端に設けた軸１３をケ−シング１７の側壁で軸支
   させ、足甲部を固定するベルト１６を設けた足載せ台１
   ２の後部を前記軸１３に一体的に固着し、ラック８の安
   全停止装置を取り付けて成る足首運動器。