JPH11225127A - 多重化伝送方法及びその装置 - Google Patents

多重化伝送方法及びその装置

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JPH11225127A
JPH11225127A JP2616198A JP2616198A JPH11225127A JP H11225127 A JPH11225127 A JP H11225127A JP 2616198 A JP2616198 A JP 2616198A JP 2616198 A JP2616198 A JP 2616198A JP H11225127 A JPH11225127 A JP H11225127A
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JP
Japan
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data
time code
material data
packet
program
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Application number
JP2616198A
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English (en)
Inventor
Takuya Kitamura
卓也 北村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Publication of JPH11225127A publication Critical patent/JPH11225127A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、受信側においてプログラム全体を正
確に管理し得る多重化伝送方法及びその装置を実現しよ
うとするものである。 【解決手段】多重化伝送方法及びその装置において、送
信手段を用いて各パケツトを多重化する際、複数種類の
素材データのうち所望の種類の素材データを表す識別情
報を、各プログラム単位又は各素材データ毎に所定のパ
ケツトに記述しておき、伝送される各パケツトを受信手
段を用いて分離して復号する際、識別情報によつて指定
された所望の種類の素材データに付加された設定情報の
みを、対応する各プログラム全体の設定情報として選択
し、復号された各素材データと共に出力するようにした
ことにより、所望のプログラムを構成する各素材データ
に付加された設定情報のうち、所望の設定情報を当該プ
ログラム全体の設定情報として選択的に使用することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。
【0002】 発明の属する技術分野 従来の技術 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段 発明の実施の形態(図1〜図17) 発明の効果
【0003】
【発明の属する技術分野】本発明は多重化伝送方法及び
その装置に関し、例えば通信衛星(CS:Communicatio
n Satellite )を用いて番組素材を伝送するデイジタル
伝送システムに適用して好適なものである。
【0004】従来、映像信号及び音声信号等の番組素材
を伝送するシステムにおいては、例えばMPEG2(Mo
ving Picture Experts Groupe Phase2)等の圧縮符号化
方法によつて番組素材からなるデイジタル伝送信号を圧
縮符号化し、当該圧縮された伝送データを多重化して伝
送する伝送システムが提案されており、このようにすれ
ば限られた伝送帯域の下で複数チヤンネルの高品位な番
組素材を伝送することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば放送
局において番組素材を制作する場合、当該番組素材を構
成する映像データ及び音声データにそれぞれ所定フオー
マツトに基づくタイムコード(Time Code )を予め付加
しておき、これにより当該タイムコードに従つて映像デ
ータ及び音声データを編集し又は管理するようになされ
ている。
【0006】MPEG2の場合、映像データには、ラン
ダムアクセスが可能なピクチヤ群(GOP:Group of P
ictures )を単位として各GOPごとにタイムコードが
付加されているのに対して、音声データには、伝送ビツ
トレートに応じて決定される所定のアクセスユニツトご
とにタイムコードが付加されている。
【0007】このように映像データ及び音声データに付
加されたタイムコードは、それぞれ番組素材(映像素材
及び音声素材)の制作時に使用されたタイムコードであ
り、各々が独立して設定されたものである。
【0008】実際上、受信側としての放送局は、上述の
ような複数チヤンネルの番組素材が多重化伝送された伝
送データを受信すると、当該伝送データを映像データ及
び音声データにそれぞれ分離した後に、これらを各チヤ
ンネルごとにデータ結合する。この場合、各チヤンネル
ごとに映像データ又は音声データのいずれのタイムコー
ドが当該チヤンネル全体のタイムコードとして優先的に
用いるか選択する必要がある。しかしながら各チヤンネ
ルごとにどのタイムコードを選択するかを規定する手段
は未だ提案されていなかつた。
【0009】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、受信側においてプログラム全体を正確に管理し得る
多重化伝送方法及びその装置を提案しようとするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、所定のプログラム単位で供給され
る複数種類の素材データに各当該素材データの種類に応
じた設定情報を付加すると共に、各設定情報が付加され
た素材データをそれぞれ所定単位ごとにパケツト化し、
かくして得られた各パケツトを順次多重化して伝送する
多重化伝送方法及びその装置において、送信手段を用い
て各パケツトを多重化する際、複数種類の素材データの
うち所望の種類の素材データを表す識別情報を、各プロ
グラムごと又は各素材データごとに所定のパケツトに記
述しておき、伝送される各パケツトを受信手段を用いて
分離して復号する際、識別情報によつて指定された所望
の種類の素材データに応じた設定情報のみを、対応する
各プログラム全体の設定情報として選択し、復号された
各素材データと共に出力するようにした。
【0011】この結果、所望のプログラムを構成する各
素材データに付加された設定情報のうち、所望の設定情
報を当該プログラム全体の設定情報として選択的に使用
することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0013】図1において、1は全体としてデイジタル
伝送システムを示し、送信装置2において複数チヤンネ
ル分の番組素材を構成する映像データ及び音声データを
多重化し、得られたデイジタル伝送データDTSをトラン
スポンダ(衛星中継器)3を介して受信装置4に伝送す
る一方、受信装置4において受信したデイジタル伝送デ
ータDTSの中から所望チヤンネルの映像データ及び音声
データの各TSパケツトを抽出し、これら各TSパケツ
トに格納されている映像データ及び音声データに基づい
て映像を表示し、音声を出力するようになされている。
【0014】実際上このデイジタル伝送システム1の場
合、送信装置2は図2に示すように構成された複数のデ
ータパケツト部5A〜5Nがチヤンネル数分設けられて
いる。この場合各データパケツト部5A〜5Nには、外
部から各チヤンネルごとに供給される映像データDV
びこれに付随する音声データDA がそれぞれビデオエン
コーダ6及びオーデイオエンコーダ7に与えられる。
【0015】また映像データDV 及び音声データDA
元となる番組素材の制作時にそれぞれ使用したタイムコ
ードTCV 及びTCA が、当該映像データDV 及び音声
データDA に同期してタイムコードリーダ8に入力され
る。
【0016】このタイムコードTCV 及びTCA の記録
フオーマツトは、例えば動画・テレビ技術者協会(SM
PTE:Society of Motion Picture and Television E
ngineers)において定義されており、図3に示すよう
に、64ビツトのデータが同期ワード(Sync word )と共
に映像データの1フイールドと同時間で記録されてい
る。因みにSMPTEではタイムコードをタイムアンド
コントロールコード(Timeand Control code )と呼
ぶ。
【0017】図3に示すようにタイムコードTCV 及び
TCA は、フレーム(FRAMES)、秒(SECONDS )、分
(MINUTES )及び時(HOURS )からなる時間情報と、ユ
ーザが所望の情報を記述できる32ビツトのユーザビツト
(User1 〜User8 )とがBCD(Binary Coded Decima
l)コード(すなわち2進化10進法)で記録され、さら
に1ビツトのカラーフレーム(Color Frame )、1ビツ
トのドロツプフレーム(Drop Frame)、1ビツトのフエ
イズコレクシヨン(Phase Correction)及び3ビツトの
バイナリグループ(Binary Group:BG0〜BG2 )も同様に
記録されている。
【0018】例えばこのタイムコードTCV 及びTCA
を走査線 525本、ごと秒30フレームのテレジビヨン放送
システムに適用する場合、当該タイムコードTCV 及び
TCA を構成する各時間データについて、フレーム(FR
AMES)は0〜29、秒(SECONDS )は0〜59、分(MINUTE
S )は0〜59、時(HOURS )は0〜23の値をとる。これ
らの時間データの値のうち例えば値37をBCDコードで
表すと、37=30+7 =(20 +10) +(4+2 +1)となり、
この結果値37は20、10、4 、2 、1 のフイールドごとに
1が立ち上がることがわかる。
【0019】因みにタイムコードTCV 及びTCA の記
録フオーマツトの具体例として、GOPヘツダにおける
タイムコードのフオーマツトを図4及び図5に示す。こ
の図4及び図5において、符号cfはカラーフレーム、
dfはドロツプフレーム、phはフエイズコレクシヨ
ン、bgはバイナリグループ、hは時、mは分、sは
秒、fはフレーム、uはユーザビツトを表す。なお所々
に「1」を挿入して所定数以上「0」が続くのを回避す
ることにより、ストリームにおいて同期ワード(Sync w
ord =000001)と同じコードが発生するのを回避するよ
うになされている。
【0020】まず図4は、タイムコードTCV 及びTC
A を構成する各データを、BCDコードに従つてGOP
ヘツダ内の所定位置に記録したフオーマツトである。こ
のフオーマツトによれば、タイムコードTCV 及びTC
A のデータ量は全体として9バイトになる。
【0021】一方、図5は、BCDコードを通常のバイ
ナリコード(Binary Code )に変換しておき、当該バイ
ナリコードに従つてタイムコードTCV 及びTCA を構
成する各データを、GOPヘツダ内の所定位置に記録し
たフオーマツトである。この場合、タイムコードTCV
及びTCA を構成する各コードのデータ量をそれぞれ1
ビツトずつ減らすことができる。このフオーマツトによ
れば、図4に示すフオーマツトと比較してBCDコード
をバイナリコードに変換する分だけ時間がかかるが、タ
イムコードTCV 及びTCA のデータ量を8バイトに抑
えることができる。
【0022】かくしてタイムコードリーダ8は、タイム
コードTCV 及びTCA が映像データDV 又は音声デー
タDA のいずれのタイムコードであるかを判別した後、
当該判別した各タイムコードTCV 、TCA をCPU9
に送出する。CPU9は、供給されたタイムコードTC
V 及びTCA をそれぞれ映像及び音声データDV 、DA
に応じた所定のフオーマツトに変換した後、これをタイ
ムコードデータDTCV及びDTCA として、それぞれ対応
するビデオエンコーダ6及びオーデイオエンコーダ7に
送出する。
【0023】ビテオエンコーダ6において、映像データ
V は、図6(A)に示すようにMPEG2規格に基づ
いてGOP単位で圧縮符号化され、その先頭に図6
(B)に示すように圧縮時のパラメータ情報等を含むヘ
ツダが付加されることによりES(Elementary Stream
)パケツト化された後、ビデオエレメンタリストリー
ムDVES として次段のパケツタイザ10に送出される。
【0024】実際にこのMPEG2に基づくビデオエレ
メンタリストリームDVES は、図7に示すフオーマツト
で表される。このビデオエレメンタリストリームDVES
は、先頭から順に、次のブロツクの先頭を表すネクスト
スタートコードD1、シーケンス層のヘツダを表すシー
ケンスヘツダD2、拡張データの開始を表すエクステン
シヨンスタートコードD3、拡張データ領域を表すシー
ケンスエクステンシヨンD4、拡張データ及びユーザデ
ータが記録可能な領域を表すエクステンシヨンアンドユ
ーザデータD5、GOPの開始を表すグループスタート
コードD6、グループオブピクチヤヘツダD7、エクス
テンシヨンアンドユーザデータD8、ピクチヤ層のヘツ
ダを表すピクチヤヘツダD9、ピクチヤ符号化機能の拡
張データ領域を表すピクチヤコーデイングエクステンシ
ヨンD10、拡張データ及びユーザデータが記録可能な
領域を表すエクステンシヨンアンドユーザデータD1
1、1枚のピクチヤに関するデータ領域を表すピクチヤ
データD12、シーケンスの終了を表すシーケンスエン
ドコードD13の各領域を有している。
【0025】なおグループスタートコードD6からエク
ステンシヨンアンドユーザデータD8までを含まない場
合もある。またピクチヤデータD12の次にグループス
タートコードD6又はピクチヤヘツダD9が続く場合も
ある。
【0026】このうちピクチヤ層内のエクステンシヨン
アンドユーザデータD11は、ユーザデータD15が存
在する場合には、先頭から順に、ユーザデータスタート
コードD14、ユーザデータD15、ネクストスタート
コードD16の各領域を有する。ユーザデータスタート
コードD14が出てくると、それ以降はネクストスター
トコードD16が出てくるまでユーザデータD15が続
く。このユーザデータD15の領域は、任意のデータが
記録可能な領域であり、ビデオ復号単位でなるビデオエ
レメンタリストリームDVES の1ピクチヤごとに設けら
れている。
【0027】この実施の形態では、ビデオエンコーダ6
(図2)は、図3に示すフオーマツトのタイムコードT
V (タイムコードデータDTCV )を、図7に示すビデ
オエレメンタリストリームDVES のデータフオーマツト
におけるエクステンシヨンアンドユーザデータD11中
のユーザデータD15の領域に記録する。エクステンシ
ヨンアンドユーザデータD11は、1ピクチヤ単位(す
なわちビデオ復号単位)で設けられているため、タイム
コードTCV をユーザデータD15の領域に記述するこ
とによつて各ピクチヤごとにタイムコードTCV を伝送
することができる。
【0028】実際にビデオエンコーダ6がタイムコード
データDTCV をビデオエレメンタリストリームDVES
付加する方法としては、第1に、ピクチヤの並べ替えを
考慮せずにタイムコードTCV を付加しておき、再生時
にタイムコードTCV を付け替える方法と、第2に、ピ
クチヤの並べ替えを考慮してタイムコードTCV を付加
しておき、再生時にタイムコードTCV を付け替えない
方法とが考えられる。
【0029】図8(A)及び図9(A)は、ビデオエン
コーダ6に入力された映像データD V のピクチヤタイプ
を表している。符号IはIピクチヤ、符号PはPピクチ
ヤ、符号BはBピクチヤを表し、当該各符号に付随する
数字は各ピクチヤタイプごとのピクチヤの順番を表して
いる。また図8(B)及び図9(B)は、各ピクチヤに
付随するタイムコードを簡略化して表したものである。
【0030】まず第1の方法において、CPU9(図
2)は、タイムコードリーダ8からタイムコードTCV
が与えられると、ユーザデータD15(図7)へのタイ
ムコードの記録までの遅延時間を考慮してそのままタイ
ムコードTCV をビデオエレメンタリストリームDVES
に記録する。続いて受信装置4側におけるビデオデコー
ダ(図示せず)の入力時のピクチヤタイプとタイムコー
ドTCV とを図8(C)及び(D)に示す。このビデオ
デコーダでは、Iピクチヤ又はPピクチヤが与えられる
と、それに付随して入力されるタイムコードTCV を、
次の最初のBピクチヤに付け、そのBピクチヤに付随し
て入力されたタイムコードTCV を、さらに次の2番目
のBピクチヤに付ける。そして2番目のBピクチヤに付
随して入力されたタイムコードTCV を、Iピクチヤ又
はPピクチヤに付ける。この結果ビデオデコーダから得
られる出力時のピクチヤタイプ及びタイムコードTCV
は図8(E)及び(F)のように示される。
【0031】一方第2の方法において、CPU9(図
2)は、タイムコードリーダ8からタイムコードTCV
が与えられると、ユーザデータD15(図7)へのタイ
ムコードTCV の記録までの遅延時間を考慮して、ピク
チヤの並べ替え前後においてピクチヤとタイムコードT
V との対応関係が一致するように、ピクチヤの並べ替
えに合わせてタイムコードTCV を並べ替えて記録す
る。続いて受信装置4側におけるビデオデコーダの入力
時のピクチヤタイプとタイムコードTCV とを図9
(C)及び(D)に示す。このビデオデコーダでは、ピ
クチヤの並べ替えと同様にタイムコードTCV を並べ替
えることにより、各ピクチヤにタイムコードを対応させ
る。この結果ビデオデコーダから得られる出力時のピク
チヤタイプ及びタイムコードTCV は図9(E)及び
(F)のように示される。
【0032】一方、オーデイオエンコーダ7(図2)に
おいて、音声データDA は、オーデイオ復号単位(AA
U:Audio Access Unit )で圧縮され、図6(B)と同
様にその先頭にヘツダが付加されることによりESパケ
ツト化された後、オーデイオエレメンタリストリームD
AES として次段のパケツタイザ11に送出される。
【0033】オーデイオエレメンタリストリームDAES
は、図10に示すように、先頭から順に、ヘツダD2
0、エラーチエツクD21、オーデイオデータD22及
びアンシラリ(Ancillary )データ(外部データ)D2
3の各領域を有している。アンシラリデータD23の領
域は、任意のデータが記録可能な領域であり、オーデイ
オ復号単位でなるオーデイオエレメンタリストリームD
AES の1フレームごとに設けられている。
【0034】オーデイオエレメンタリストリームDAES
では、ビデオエレメンタリストリームDVES と異なり、
1フレーム(オーデイオ復号単位)のデータ量はサンプ
ル数(例えば 384)×ビツトレート÷サンプリング周波
数で表されるため、1フレームの大きさがビツトレート
によつて決定される。アンシラリデータD23の領域の
データ量は、1フレームのデータ量から、ヘツダ、エラ
ーチエツク及びオーデイオデータの各領域で実際に使用
されるデータ量を差し引いたデータ量となる。
【0035】この実施の形態では、オーデイオエンコー
ダ7(図2)は、図10に示すオーデイオエレメンタリ
ストリームDAES のデータフオーマツトにおけるアンシ
ラリデータD23の領域に、図3に示すフオーマツトの
タイムコードTCA (タイムコードデータDTCA )を記
録する。このタイムコードTCA のフオーマツトは、2
バイトの位相情報D24と、8バイト又は9バイトのタ
イムコードD25との各領域を有している。このうち位
相情報領域D24は、オーデイオ復号単位とビデオ復号
単位との位相差を伝送するために設けられている。
【0036】続いて図2において、各パケツタイザ1
0、11は、図6(C)に示すように、供給される映像
又は音声のESパケツトの各データ(すなわちビデオエ
レメンタリストリーム、オーデイオエレメンタリストリ
ーム)DVES 、DAES を数パケツト分連結すると共に、
そのストリームの先頭にPES(Packetized Elementar
y Stream)ヘツダを付加してPESパケツト化する。
【0037】さらにこの映像及び音声の各PESパケツ
トは、パケツタイザ10、11において図6(D)のよ
うに 184バイト単位で区切られると共に、必要に応じて
スタツフイング(ダミーバイトを付加することにより最
終的なパケツト長を調整すること)され、かくして4バ
イトのTS(Transport Stream)ヘツダが付加されるこ
とにより最終的に 188バイトを固定長とする複数のTS
パケツトに分割される。
【0038】このときTSヘツダ内には、そのTSパケ
ツトがどの種類のデータ(映像データ、又は音声データ
等)のPESパケツトかを示すユニークなパケツト識別
子(以下、これをPID(Packet Identification )と
呼ぶ)が含まれており、受信側においてこのPIDに基
づいてそのTSパケツトが映像データ及び音声データの
うちのどのデータのTSパケツトかを判別し得るように
なされている。なお図6(E)にTSパケツトのデータ
構造の概略を示す。
【0039】これらパケツタイザ10、11により生成
された各TSパケツトはマルチプレクサ12において多
重化され、かくして生成されたトランスポートストリー
ムTSが送信部(図示せず)を介してデイジタル伝送デ
ータDTSとして送信される。このように送信装置2で
は、映像データDV 及び音声データDA を送信する場合
に上述のように複数チヤンネルを同時に送信することが
できる。
【0040】かかる構成に加えこの送信装置2(図2)
には、CPU9から与えられるPATデータDPAT 及び
PMTデータDPMT をTSパケツト化するパケツタイザ
13が設けられており、当該パケツタイザ13によりT
Sパケツト化されたPATデータDPAT 及びPMTデー
タDPMT もマルチプレクサ12において他のTSパケツ
トと共に多重化され、上述した一連のトランスポートス
トリームTSを形成する。
【0041】実際上、MPEG2システムのフオーマツ
トは、各チヤンネルごとに個別の符号化ストリーム(ト
ランスポートストリーム)を、比較的短い伝送単位のT
Sパケツトで時分割多重することにより、多数のチヤン
ネル情報を伝送できるように、次のように規定されてい
る。TSパケツトのヘツダ部分には、パケツトデータの
内容識別情報があり、当該トランスポートストリームを
受信した受信装置4において、この内容識別情報によつ
て再生に必要なパケツトを分離して取り出すことにより
復号できるようになされている。
【0042】またトランスポートストリームを構成する
MPEG2システムにはプログラム仕様情報PSI(Pr
ogram Specific Information)が含まれている。このプ
ログラム仕様情報PSIは、特定の識別コードをもつた
パケツトによつて伝送され、「複数のプログラムの中か
ら、どのプログラムを選ぶか」、「どのパケツトを取り
出してどのように復号すれば良いか」などの情報を、4
つのテーブル、すなわちプログラム・アソシエーシヨン
・テーブルPAT(Program Association Table )、プ
ログラム・マツプ・テーブルPMT(Program Map Tabl
e )、コンデイシヨナル・アクセス・テーブルCAT
(Conditional Access Table)及びネツトワーク・イン
フオメーシヨン・テーブルNIT(Network Informatio
n Table )によつて指定する。
【0043】このうちプログラム・アソシエーシヨン・
テーブルPATは、各プログラム番号ごとに、当該プロ
グラムを構成するパケツトの情報を伝送するプログラム
・マツプ・テーブルPMTのパケツトを表すパケツト識
別子PIDを示す。プログラムの選択はこのプログラム
・アソシエーシヨン・テーブルPATの中から希望する
プログラム番号を選択することにより行う。なおプログ
ラム・アソシエーシヨン・テーブルPATのTSパケツ
トには、PIDとして「0」が割り当てられている。
【0044】また、プログラム・マツプ・テーブルPM
Tは、各プログラム番号ごとに、当該プログラムを構成
する映像、音声、付加データ等のストリームが伝送され
るパケツトのパケツト識別子PIDを示す。このプログ
ラム・マツプ・テーブルPMTに記述されているPID
の各TSパケツトを選択して、1つのプログラムを受信
する。
【0045】また、コンデイシヨナル・アクセス・テー
ブルCATは、有料放送において、スクランブルを解く
ための暗号解読情報を伝送するパケツトのパケツト識別
子PIDを示す。さらに、ネツトワーク・インフオメー
シヨン・テーブルNITは、伝送路に関する物理的な情
報、すなわち衛星についての衛星の軌道、偏波、トラン
スポンダごとの周波数等の情報や、各トランスポンダに
多重化されたチヤンネルを識別する情報を含む。
【0046】この場合、送信装置2(図2)において
は、これら4つのテーブルのうち、特にプログラム・ア
ソシエーシヨン・テーブルPAT及びプログラム・マツ
プ・テーブルPMTを用いて、受信側における所望のプ
ログラムを選択する。これらプログラム・アソシエーシ
ヨン・テーブルPAT及びプログラム・マツプ・テーブ
ルPMTの各データ(PATデータDPAT 、PMTデー
タDPMT )は、それぞれ送信側においてTSパケツト化
され、各プログラムの映像及び音声データの各TSパケ
ツトと共に一連のトランスポートストリームTSに多重
化されて送信される。
【0047】プログラム・アソシエーシヨン・テーブル
PATは、図11に示すように、先頭から順に、MPE
G2で規定されたテーブルの種別を示すテーブルID
(Identifier)D31、セクシヨン・シンタクスインジ
ケータD32、「0」D33、リザーブD34、セクシ
ヨン長D35、トランスポートストリーム(TS)ID
D36、リザーブD37、バージヨン番号D38、カレ
ント・ネクストインジケータD39、セクシヨン番号D
40、最終セクシヨン番号D41、プログラム番号D4
2、リザーブD43、ネツトワークPIDD44又はプ
ログラム・マツプPIDD45及びCRC(Cyclic Red
undancy Check )D46の各領域を有する。
【0048】またプログラム・マツプ・テーブルPMT
は、図12に示すアルゴリズムを実行することにより、
図13に示すようなフオーマツトを作成することができ
る。プログラム・マツプ・テーブルPMTは、先頭から
順に、テーブルID(tableid)D50、セクシヨン・
シンタクスインジケータ(section syntax indicator)
D51、「0」(″0″)D52、リザーブ(reserve
d)D53、セクシヨン長(section length)D54、
プログラム番号(program number)D55、リザーブ
(reserved)D56、バージヨン番号(version numbe
r)D57、カレント・ネクストインジケータ(current
next indicator)D58、セクシヨン番号(section n
umber)D59、最終セクシヨン番号(last section nu
mber )D60、リザーブ(reserved)D61、PCR
(Program Clock Reference )PID(PCR PID )D6
2、リザーブ(reserved)D63、プログラム情報長
(programinfo length )D64、デイスクリプタ(des
criptor)D65、ストリーム・タイプ(stream type
)D66、リザーブ(reserved)D67、エレメンタ
リPID(elementary PID)D68、リザーブ(reserv
ed)D69、ES情報長(ES info length)D70、デ
イスクリプタ(descriptor)D71及びCRC(CRC )
D72の各領域を有する。
【0049】このうちデイスクリプタ(descriptor)D
65及びD72はそれぞれ所定の情報長になるまで繰り
返して記述されると共に、ストリーム・タイプ(stream
type )D66からデイスクリプタ(descriptor)D7
1までも所定の情報長になるまで繰り返して記述され
る。
【0050】この図12のPMTのフオーマツト作成に
用いられるアルゴリズムにおいて、(1)に示すdescri
ptor(すなわち図13に示すデイスクリプタD65)に
は、さらに図14(A)に示すアルゴリズムが付加され
る。このデイジタルD65についてのアルゴリズムを実
行することにより、図14(B)に示すようなフオーマ
ツトを作成することができる。この図14(A)に示す
デイスクリプタD65は、先頭から順にデイスクリプタ
タグ(descriptor tag)D80、デイスクリプタレング
ス(descriptor length )D81、プログラムタイムコ
ードPID(program timecode PID)D82及びリザー
ブ(reserved)D83の各領域を有する。
【0051】このうちデイスクリプタタグD80は、8
ビツトのフイールドでなり、各デイスクリプタを識別す
るために用いられる。またデイスクリプタレングスD8
1は、8ビツトのフイールドでなり、後続するデイスク
リプタのデータバイト数を規定するために用いられる。
さらにプログラムタイムコードPIDD82は、ユーザ
が指定するプログラムタイムコードがビデオエレメンタ
リストリームDVES 又はオーデイオエレメンタリストリ
ームDAES のいずれのタイムコードであるかを規定する
ために用いられる。
【0052】従つて送信装置2(図2)内のCPU9
は、マルチプレクサ12においてトランスポートストリ
ームTSを生成する際、各チヤンネルごとに制御信号S
1を送出することにより、PMTデータDPMT のTSパ
ケツトのフオーマツトの中からデイスクリプタD65を
抽出し、さらに当該デイスクリプタD65の中のプログ
ラムタイムコードPIDD82の領域に、ビデオエレメ
ンタリストリームDVES又はオーデイオエレメンタリス
トリームDAES のいずれのタイムコードTCV 又はTC
A を用いるかを表す選択情報をPIDとして記述する。
【0053】一方図15に示すように、受信装置4にお
いては、送信装置2(図2)からトランスポンダ3を介
して送信されてくるデイジタル伝送データDTS(トラン
スポートストリームTS)のうち所望チヤンネルのTS
パケツトを順次抽出し、これを生成された順番と逆の手
順に従つて元の信号形態の映像データDV ′及び音声デ
ータDA ′に復元してこれら映像データDV ′及び音声
データDA ′に基づく映像を表示し、音声を出力する。
【0054】すなわちデマルチプレクサ20は、ユーザ
が指定するチヤンネル番号に応じたチヤンネルの映像及
び音声データの各TSパケツトをトランスポートストリ
ームTSから抽出し、当該抽出した映像のTSパケツト
のデータをビデオデコーダ21に送出する一方、当該抽
出した音声のTSパケツトのデータをオーデイオデコー
ダ22に送出する。
【0055】ビデオデコーダ21及びオーデイオデコー
ダ22は、映像及び音声の各TSパケツトのデータに対
して復号処理を実行することにより、かくして得られる
復元された映像データDV ′及び音声データDA ′に基
づいてユーザが指定したチヤンネルの映像を表示し、音
声を出力し得るようになされている。
【0056】このときの受信装置4におけるチヤンネル
選択の処理手順(以下、これをチヤンネル選択処理手順
RT1と呼ぶ)を図16に示す。この場合受信装置4に
おいては、このチヤンネル選択処理手順RT1をステツ
プSP0において開始すると、続くステツプSP1にお
いて、ユーザによつて所望のチヤンネル番号が指定され
ると、ステツプSP2において、デマルチプレクサ20
は、現在受信しているトランスポートストリームTSの
中からPATのTSパケツトを抽出し、続くステツプS
P3において、ステツプSP2で得られたTSパケツト
を展開し、ユーザによつて指定されたチヤンネル番号を
検索したか否かを判断する。
【0057】このステツプSP3において否定結果を得
ると、デマルチプレクサ20は、PATのネツトワーク
PIDによつてNITを受信した後、当該NITから指
定されたチヤンネル番号が記述されたPIDを検索し、
さらに当該チヤンネルを伝送しているトランスポンダの
周波数を認識する。
【0058】続いてステツプSP5に進んで、デマルチ
プレクサ20は、トランスポンダを変更した後、当該変
更後のトランスポンダを介して得られるトランスポート
ストリームTSの中から再度PATのTSパケツトを抽
出し、続くステツプSP6において、ステツプSP5で
得られたTSパケツトを展開し、当該指定されたチヤン
ネル番号のPMTのPIDを検索する。
【0059】これに対してステツプSP3において肯定
結果を得ると、デマルチプレクサ20は、ステツプSP
6に進んで、ステツプSP2で得られたTSパケツトを
展開し、当該指定されたチヤンネル番号のPMTのPI
Dを検索する。
【0060】次いでステツプSP7に進んで、デマルチ
プレクサ20は、当該指定されたチヤンネルのPMTの
PIDを有するTSパケツトをを展開し、当該指定され
たチヤンネルの映像及び音声データの各TSパケツトの
PIDを検出する。
【0061】この後デマルチプレクサ20は、ステツプ
SP5に進んで、トランスポートストリームTSの中か
らステツプSP4において得られた映像及び音声データ
の各TSパケツトをそれぞれ抽出する。これにより所望
プログラムの映像データ及び音声データを選択すること
ができ、この後ステツプSP9において当該チヤンネル
選択処理手順RT1を終了する。
【0062】かかる構成に加えこの受信装置4の場合、
ビデオデコーダ21及びオーデイオデコーダ22は、映
像及び音声データの各TSパケツトの中からそれぞれタ
イムコードデータDTCV 及びDTCA を抽出して、これを
対応するタイムコードリーダ24及び25に送出する。
タイムコードリーダ24は、タイムコードデータDTCV
に基づいて、映像データDV の元となる映像素材の制作
時に使用したタイムコードTCV を生成した後、スイツ
チ26の一入力端aに送出する。またタイムコードリー
ダ25は、タイムコードデータDTCA に基づいて、音声
データDA の元となる音声素材の制作時に使用したタイ
ムコードTCA を生成した後、スイツチ26の他入力端
bに送出する。
【0063】またデマルチプレクサ20は、供給される
トランスポートストリームTSの中からPATデータD
PAT のTSパケツトを抽出し、当該TSパケツト内の情
報に基づいて、ユーザが指定したチヤンネルについての
PMTデータDPMT のTSパケツトを抽出する。そして
デマルチプレクサ20は、PMTデータDPMT のTSパ
ケツトのうちプログラムタイムコードPIDに記述され
た選択情報のPIDを検出した後、これを検出信号D
DET としてタイムコード情報検出部23に送出する。
【0064】タイムコード情報検出部23は、検出信号
DET に基づく選択情報のPIDに応じて、ビデオエレ
メンタリストリームDVES 又はオーデイオエレメンタリ
ストリームDAES のいずれのタイムコードTCV 又はT
A を用いるかを決定した後、当該決定結果に応じた切
換信号DSWをスイツチ26に送出する。
【0065】これによりスイツチ26は切換信号DSW
応じて一入力端a又は他入力端bのいずれか一方に選択
的に切り換えられ、この結果当該選択されたタイムコー
ドTCV 又はTCA が映像データDV ′及び音声データ
A ′からなるチヤンネル全体のタイムコードとして当
該映像データDV ′及び音声データDA ′に同期して出
力される。
【0066】以上の構成において、このデイジタル伝送
システム1の送信装置2では、各チヤンネルごとに映像
データDV 及び音声データDA がそれぞれ圧縮符号化及
びESパケツト化され、ビデオエレメンタリストリーム
VES 及びオーデイオエレメンタリストリームDAES
変換される。このビデオエレメンタリストリームDVES
及びオーデイオエレメンタリストリームDAES には、映
像データDV 及び音声データDA の元となる番組素材の
制作時にそれぞれ使用した所定フオーマツトのタイムコ
ードTCV 及びTCA が、それぞれビデオ復号単位及び
オーデイオ復号単位で、対応するビデオエレメンタリス
トリームDVES 及びオーデイオエレメンタリストリーム
AES の各フオーマツトの所定領域に付加される。
【0067】このタイムコードTCV 及びTCA が付加
されたビデオエレメンタリストリームDVES 及びオーデ
イオエレメンタリストリームDAES は、それぞれTSパ
ケツト化された後、マルチプレクサ12において多重化
され、かくして生成されたトランスポートストリームT
Sが各チヤンネルごとにトランスポンダ3を介して受信
装置4に送出される。
【0068】ところでこのトランスポートストリームT
Sを生成する際、マルチプレクサ12では、各チヤンネ
ルごとに入力されたPMTデータDPMT のTSパケツト
のフオーマツト(図12及び図13)のうち、デイスク
リプタ(descriptor)D65内のプログラムタイムコー
ドPID(program timecode PID)D82(図14
(A)及び(B))の領域に、ビデオエレメンタリスト
リームDVES 又はオーデイオエレメンタリストリームD
AES のいずれのタイムコードTCV 又はTCA を用いる
かを表す選択情報のPIDが記述される。
【0069】続いて受信装置4において、デマルチプレ
クサ20は、トランスポンダ3を介して供給されたトラ
ンスポートストリームTSのうち、ユーザが指定したチ
ヤンネルの映像及び音声データの各TSパケツトを抽出
し、当該抽出された各TSパケツトをビデオデコーダ2
1及びオーデイオデコーダ22においてそれぞれ映像デ
ータDV ′及び音声データDA ′に復元すると共に、当
該各TSパケツトの中からそれぞれタイムコードTCV
及びTCA を抽出してスイツチ26の各入力端a、bに
送出する。
【0070】またデマルチプレクサ20は、トランスポ
ートストリームTSのうちPATデータDPAT のTSパ
ケツトを抽出し、当該TSパケツト内の情報に基づいて
ユーザが指定したチヤンネルについてのPMTデータD
PMT のTSパケツトを抽出する。さらにデマルチプレク
サ20は、PMTデータDPMT のTSパケツトのうち上
述したプログラムタイムコードPID(program timeco
de PID)D82に記述された選択情報のPIDを検出す
る。
【0071】タイムコード情報検出部23は、検出され
た選択情報のPIDに応じて、ビデオエレメンタリスト
リームDVES 又はオーデイオエレメンタリストリームD
AESのいずれのタイムコードTC又はTCA を用
いるかを決定した後、当該決定結果に応じてスイツチ2
6を選択的に切り換える。この結果、選択されたタイム
コードTCV 又はTCA が映像データDV ′及び音声デ
ータDA ′からなるチヤンネル全体のタイムコードとし
て当該映像データDV ′及び音声データDA ′に同期し
て出力される。
【0072】かくしてユーザが指定したチヤンネルにつ
いて、当該チヤンネルを構成する映像データ及び音声デ
ータにそれぞれ付加されたタイムコードTCV 及びTC
A のうち、ユーザが所望するタイムコードを当該チヤン
ネル全体のタイムコードとして選択的に使用することが
できる。
【0073】以上の構成によれば、送信装置2におい
て、各チヤンネルごとにトランスポートストリームTS
を生成する際、入力されたPMTデータDPMT のTSパ
ケツトのフオーマツト内の所定領域に、映像データDV
又は音声データDA にそれぞれ付随するタイムコードT
V 、TCA のいずれのタイムコードを用いるかを表す
選択情報のPIDを記述しておき、一方受信装置4にお
いて、供給されるトランスポートストリームTSのうち
ユーザが指定したチヤンネルの映像データDV ′及び音
声データDA ′を復号すると共に当該映像データDV
及び音声データDA ′に付随するタイムコードTCV
びTCA を抽出する場合、トランスポートストリームT
Sの中から選択情報のPIDを検出して、当該検出結果
に応じてタイムコードTCV 及びTCA のいずれか一方
を選択的に出力するようにしたことにより、当該選択さ
れたタイムコードTCV 及びTCA をユーザが指定した
チヤンネル全体のタイムコードとして使用することがで
き、かくして受信側においてチヤンネル全体を正確に管
理することができる。
【0074】なお上述の実施の形態においては、各素材
データの種類に応じた設定情報として、当該各素材デー
タの制作時に使用したタイムコードTCV 、TCA を適
用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
この他にも設定情報としては、素材データがテープに記
録されている場合に用いられる、SMPTEで定義され
たLTC(Longitudinal Time Code)及びVITC(Ve
rtical Interval TimeCode )を用いるようにしても良
い。この場合、送信側においてLTC(Longitudinal T
ime Code)及びVITC(Vertical Interval Time Cod
e )を両方とも素材データに付加して伝送し、受信側に
おいていずれか一方をプログラム全体のタイムコードと
して選択する。さらに設定情報としては、映像データ及
び音声データにそれぞれシーンチエンジ(場面交換)を
表す情報(以下、これをシーンチエンジ情報と呼ぶ)を
適用しても良く、この場合、映像データ及び音声データ
にそれぞれシーンチエンジ情報を付加して伝送し、受信
側においていずれか一方をプログラム全体のシーンチエ
ンジ情報として選択する。
【0075】また上述の実施の形態においては、複数種
類の素材データのうち所望の種類の素材データを表す識
別情報として、映像データDV に基づくビデオエレメン
タリストリームDVES 又は音声データDA に基づくオー
デイオエレメンタリストリームDAES のいずれのタイム
コードTCV 又はTCA を用いるかを表すプログラム情
報を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、素材データとしては放送素材以外にも種々の素材
データを広く適用しても良く、また識別情報としては設
定情報を選択し得る情報であれば上述のプログラム情報
以外にも種々の識別情報を適用しても良い。
【0076】さらに上述の実施の形態においては、各プ
ログラム毎に、プログラム・マツプ・テーブルPMT
(PMTデータDPMT )のフオーマツトのうちデイスク
リプタ(descriptor)D65内のプログラムタイムコー
ドPID(program timecode PID)D82の領域にプロ
グラム情報をPIDとして記述した場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、このプログラム情報を、各
TSパケツト毎に、プログラム・マツプ・テーブルPM
TのフオーマツトのうちデイスクリプタD71内の所定
領域にフラグとして記述するようにしても良い。
【0077】この場合、図12に示すPMTのフオーマ
ツト作成に用いられるアルゴリズムにおいて、(2)に
示すdescriptor(すなわち図13に示すデイスクリプタ
D71)に図17(A)に示すアルゴリズムを付加す
る。このデイジタルD71についてのアルゴリズムを実
行することにより、図17(B)に示すようなフオーマ
ツトを作成することができる。このデイスクリプタD7
1は、先頭から順にデイスクリプタタグ(descriptor t
ag)D90、デイスクリプタレングス(descriptor len
gth )D91、プログラムタイムコードフラグ(progra
m timecode flag)D92及びリザーブ(reserved)D
93の各領域を有する。
【0078】このうちデイスクリプタタグD90は、8
ビツトのフイールドでなり、各デイスクリプタを識別す
るために用いられる。またデイスクリプタレングスD9
1は、8ビツトのフイールドでなり、後続するデイスク
リプタのデータバイト数を規定するために用いられる。
さらにプログラムタイムコードフラグD92は、ユーザ
が指定するプログラムタイムコードがビデオエレメンタ
リストリームDVES 又はオーデイオエレメンタリストリ
ームDAES のいずれのタイムコードであるかを規定する
ために用いられ、ユーザが指定するエレメンタリストリ
ームのタイムコードに対しては「1」になると共に、そ
れ以外のタイムコードに対しては「0」になる。但し、
「1」となるエレメンタリストリームは1種類のみとす
る。
【0079】従つて送信装置2側において、トランスポ
ートストリームTSを生成する際、マルチプレクサ12
では、各プログラム毎に入力されたPMTデータDPMT
のTSパケツトのフオーマツト(図12及び図13)の
うち、デイスクリプタ(descriptor)D71内のプログ
ラムタイムコードフラグ(program timecode flag )D
92(図17(A)及び(B))の領域に、各TSパケ
ツト毎に、ビデオエレメンタリストリームDVES 又はオ
ーデイオエレメンタリストリームDAES のいずれのタイ
ムコードTCV 又はTCA を用いるかを表すプログラム
情報がフラグとして記述される。
【0080】これにより受信装置4(図15)側におい
て、デマルチプレクサ20は、トランスポートストリー
ムTSのうちPATデータDPAT のTSパケツトを抽出
し、当該TSパケツト内の情報に基づいてユーザが指定
したプログラムについてのPMTデータDPMT のTSパ
ケツトを抽出する。さらにデマルチプレクサ20は、P
MTデータDPMT のTSパケツトのうち上述したプログ
ラムタイムコードフラグ(program timecode flag )D
92に記述されたプログラム情報のフラグを検出する。
【0081】タイムコード情報検出部23は、検出され
たプログラム情報のフラグに応じて、各TSパケツト毎
にビデオエレメンタリストリームDVES 又はオーデイオ
エレメンタリストリームDAES のいずれのタイムコード
TCV 又はTCA を用いるかを決定した後、当該決定結
果に応じてスイツチ26を選択的に切り換える。実際に
はプログラム情報のフラグが「1」のときのみスイツチ
26をオン状態に切り換える。
【0082】この結果、選択されたタイムコードTCV
又はTCA が映像データDV ′及び音声データDA ′か
らなるプログラム全体のタイムコードとして当該映像デ
ータDV ′及び音声データDA ′に同期して出力され、
かくしてユーザが指定したプログラムについて、当該プ
ログラムを構成する映像データ及び音声データにそれぞ
れ付加されたタイムコードTCV 及びTCA のうち、ユ
ーザが所望するタイムコードを当該プログラム全体のタ
イムコードとして選択的に使用することができる。
【0083】またこの他にも、プログラム・マツプ・テ
ーブルPMTを有するTSパケツトのうちアダプテーシ
ヨンフイールド(adaptation field)内の情報(例えば
プライベートデータバイト(private data byte )等)
にプログラム情報を記述するようにしても良く、さらに
プログラム・マツプ・テーブルPMTを有するTSパケ
ツト以外に、新たなプライベート(private )パケツト
を設け、当該プログラムパケツト内の所定領域にプログ
ラム情報を記述するようにした場合にも、上述と同様に
ユーザが所望するタイムコードをプログラム全体のタイ
ムコードとして選択的に使用することができる。
【0084】さらに上述の実施の形態においては、受信
装置4では、各TSパケツトを分離して復号する際、各
TSパケツトから映像データDV 及び音声データDA
応じたタイムコード(設定情報)TCV 及びTCA をそ
れぞれ抽出する抽出手段としてタイムコードリーダ2
4、25を適用すると共に、プログラム情報(識別情
報)に基づいて各タイムコードリーダ24、25から抽
出した各タイムコードのうち所望の種類のデータに応じ
たタイムコードのみを選択する選択手段を、タイムコー
ド情報検出部23及びスイツチ26から構成した場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、抽出手段及び
選択手段としてはこの他種々の構成を適用できる。
【0085】さらに上述の実施の形態においては、この
デイジタル伝送システム1では、送信装置(送信手段)
2及び受信装置(受信手段)4間をトランスポンダ3を
介して伝送した場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、送信手段及び受信手段をつなぐ伝送路として
は、例えばLAN(Local Area Network)等のコンピユ
ータネツトワーク、例えばATM(Asynchronous Trans
fer Mode)等の通信ネツトワーク、例えば地上放送、衛
星放送、CATV(Cable Television)等の放送などに
広く適用することができる。また例えば光デイスクや磁
気テープ等の蓄積メデイアに記録する場合にも本発明を
適用することができる。
【0086】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、プログラ
ム単位で供給される複数種類の素材データに各当該素材
データの種類に応じた設定情報を付加すると共に、各設
定情報が付加された素材データをそれぞれ所定単位毎に
パケツト化し、かくして得られた各パケツトを順次多重
化して伝送する多重化伝送方法及びその装置において、
送信手段を用いて各パケツトを多重化する際、複数種類
の素材データのうち所望の種類の素材データを表す識別
情報を、各プログラム単位又は各素材データ毎に所定の
パケツトに記述しておき、伝送される各パケツトを受信
手段を用いて分離して復号する際、識別情報によつて指
定された所望の種類の素材データに付加された設定情報
のみを、対応する各プログラム全体の設定情報として選
択し、復号された各素材データと共に出力するようにし
たことにより、所望のプログラムを構成する各素材デー
タに付加された設定情報のうち、所望の設定情報を当該
プログラム全体の設定情報として選択的に使用すること
ができ、かくして受信側においてプログラム全体を正確
に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデイジタル放送システムの構成を
示すブロツク図である。
【図2】本発明による送信装置の構成の一実施の形態を
示すブロツク図である。
【図3】タイムコードの記録フオーマツトの説明に供す
る略線図である。
【図4】タイムコードの記録フオーマツトの説明に供す
る略線図である。
【図5】タイムコードの記録フオーマツトの説明に供す
る略線図である。
【図6】データのTSパケツト化処理の説明に供する略
線図である。
【図7】ビデオエレメンタリストリームのデータフオー
マツトの説明に供する略線図である。
【図8】ビデオエレメンタリストリームに対するタイム
コードの付加状態の説明に供する略線図である。
【図9】ビデオエレメンタリストリームに対するタイム
コードの付加状態の説明に供する略線図である。
【図10】オーデイオエレメンタリストリームのデータ
フオーマツトの説明に供する略線図である。
【図11】PATのデータフオーマツトの説明に供する
略線図である。
【図12】PATのデータ構造を表すアルゴリズムであ
る。
【図13】PMTのデータフオーマツトの説明に供する
略線図である。
【図14】本実施の形態によるデイスクリプタのフオー
マツトの説明に供する略線図である。
【図15】本発明による受信装置の構成の一実施の形態
を示すブロツク図である。
【図16】受信側におけるプログラム選択処理手順を示
すフローチヤートである。
【図17】他の実施の形態によるデイスクリプタのフオ
ーマツトの説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1……デイジタル放送システム、2……送信装置、3…
…伝送路、4……受信装置、5……データパケツト部、
6……ビデオエンコーダ、7……オーデイオエンコー
ダ、8、24、25……タイムコードリーダ、9……C
PU、10、11、13……パケツタイザ、12……マ
ルチプレクサ、20……デマルチプレクサ、21……ビ
デオデコーダ、22……オーデイオデコーダ、23……
タイムコード情報検出部、26……スイツチ、TCV
TCA ……タイムコード、D65、D71……デイスク
リプタ、DPAT ……PATデータ、DPMT ……PMTデ
ータ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のプログラム単位で供給される複数種
    類の素材データに各当該素材データの種類に応じた設定
    情報を付加すると共に、各上記設定情報が付加された上
    記素材データをそれぞれ所定単位ごとにパケツト化し、
    かくして得られた各パケツトを順次多重化して伝送する
    多重化伝送方法において、 各上記パケツトを多重化する際、上記複数種類の上記素
    材データのうち所望の種類の上記素材データを表す識別
    情報を、各上記プログラムごと又は各上記素材データご
    とに所定の上記パケツトに記述しておき、 伝送される各上記パケツトを分離して復号する際、上記
    識別情報によつて指定された上記所望の種類の素材デー
    タに付加された上記設定情報のみを、対応する各上記プ
    ログラム全体の設定情報として選択し、上記復号された
    各上記素材データと共に出力することを特徴とする多重
    化伝送方法。
  2. 【請求項2】各上記パケツトを分離して復号する際、各
    上記パケツトから各上記素材データの種類に応じた上記
    設定情報をそれぞれ抽出し、 上記抽出された各上記設定情報のうち、上記識別情報に
    よつて指定された上記所望の種類の素材データに付加さ
    れた上記設定情報のみを選択することを特徴とする請求
    項1に記載の多重化伝送方法。
  3. 【請求項3】所定のプログラム単位で供給される複数種
    類の素材データに各当該素材データの種類に応じた設定
    情報を付加すると共に、各上記設定情報が付加された上
    記素材データをそれぞれ所定単位ごとにパケツト化し、
    かくして得られた各パケツトを順次多重化して伝送する
    多重化伝送装置において、 各上記パケツトを多重化する際、上記複数種類の上記素
    材データのうち所望の種類の上記素材データを表す識別
    情報を、各上記プログラムごと又は各上記素材データご
    とに所定の上記パケツトに記述する送信手段と、 伝送される各上記パケツトを分離して復号する際、上記
    識別情報によつて指定された上記所望の種類の素材デー
    タに付加された上記設定情報のみを、対応する各上記プ
    ログラム全体の設定情報として選択し、上記復号された
    各上記素材データと共に出力する受信手段とを具えるこ
    とを特徴とする多重化伝送装置。
  4. 【請求項4】上記受信手段は、 各上記パケツトを分離して復号する際、各上記パケツト
    から各上記素材データの種類に応じた上記設定情報をそ
    れぞれ抽出する抽出手段と、 上記抽出された各上記設定情報のうち、上記識別情報に
    よつて指定された上記所望の種類の素材データに付加さ
    れた上記設定情報のみを選択する選択手段とを具えるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の多重化伝送装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002067530A1 (fr) * 2001-02-20 2002-08-29 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dispositif multiplexeur et dispositif demultiplexeur

Cited By (2)

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WO2002067530A1 (fr) * 2001-02-20 2002-08-29 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Dispositif multiplexeur et dispositif demultiplexeur
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