JP6641344B2 - 符号化装置 - Google Patents

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この発明は、映像信号や音声信号を符号化してビットストリームを生成する符号化装置及び符号化方法と、ビットストリームに多重化されている符号化データを復号する復号装置及び復号方法とに関するものである。
日本のディジタル放送では、以下の非特許文献1に記載されているように、映像信号や音声信号の符号化データである映像ストリームと音声ストリームは、MPEG−2(Moving Picture Experts Group Phase−2)のシステム規格であるトランスポートストリーム(TS)形式で多重化されて伝送される。このとき、符号化装置は、映像ストリーム及び音声ストリームに関連するメタデータの符号化データについても、映像ストリーム及び音声ストリームと一緒に多重化して伝送する。
MPEG−2でのトランスポートストリーム(TS)の他に、MPEGで標準化が進められている新しいトランスポート方式として、MMT(MPEG Media Transport)があり、MMTは、1つのプログラムを構成する1以上の映像コンポーネント(映像ストリーム)と音声コンポーネント(音声ストリーム)を伝送する際、コンポーネント毎に、異なる伝送形態(例えば、放送、通信など)での伝送を可能にしている。
ここで、HEVC/H.265(以下、「HEVC」と称する)は、MPEG及びITU(International Telecommunication Union)で標準化された新しい映像符号化方式である。
HEVCでは、時間階層符号化(時間方向にスケーラブルな符号化)が導入されており、アクセスユニット(1ピクチャを復号するために必要な符号化データを含む単位)を構成する符号化単位のNAL(Network Abstraction Layer)ユニット毎に階層レベルを指定することができる。
図8はHEVCでの時間階層符号化例を示す説明図である。
図8において、TemporalIDは各アクセスユニット(AU)の階層レベルを示す識別情報である。
TemporalID=Lの場合、0の階層だけであるため、時間階層符号化は行われていない。
TemporalID=Lの場合、最大階層が1の階層であり、時間階層符号化が行われている。
同様に、TemporalID=L,Lの場合、最大階層がそれぞれ2,3の階層であり、時間階層符号化が行われている。
時間階層符号化の内容は公知であるため詳細な説明を省略するが、時間階層符号化の制約として、符号化対象のアクセスユニット(AU)が有する階層レベルより大きい階層レベルを有するアクセスユニット(AU)は参照することができないというものがある。
なお、HEVCでは、最大階層が6までの参照構造による時間階層符号化が可能である。
図9はピクチャ構造の一例を示す説明図である。
図9において、IRAPは、HEVCで規定されているIRAP(Intra random access point)ピクチャのことであり、ビットストリームの途中から復号を開始するときに、表示順でIRAPピクチャ以降のピクチャについては正常に復号されることが保証される。
GOP(Group Of Pictures)は、1以上のアクセスユニット(AU)の映像信号がフレーム間予測符号化方式で符号化された場合に、前記1以上のアクセスユニットの映像信号の全てを復号することが可能な複数のアクセスユニット(AU)の集合である。即ち、符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)であるIRAPピクチャと、そのIRAPピクチャに続くアクセスユニット(AU)(IRAPピクチャ以外のピクチャ)との集合である。
また、SOPは、階層レベル0を有し、符号化順で先頭のピクチャと、そのピクチャに続く階層レベル1以上のピクチャの集合である。
1つのシーケンスのビットストリームは、1以上のGOPから構成され、1つのGOPは1以上のSOPから構成される。図9の例では、LのSOPとLのSOPからGOPが構成されている。
図10は図9のピクチャ構造で符号化される各ピクチャの符号化順及び表示順を示す説明図である。
先頭のSOPにおいて、符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)であるIRAPピクチャに続く各ピクチャは、1つ前のSOPのピクチャを参照画像として符号化されているものである。
このため、IRAPピクチャに続く各ピクチャを正常に復号するには、1つ前のSOPのピクチャを参照する必要があるため、1つ前のSOPのピクチャが既に復号されている必要がある。
よって、先頭のSOPのIRAPピクチャから復号を開始する場合には、1つ前のSOPのピクチャを参照することができない(1つ前のSOPのピクチャが復号されていない)ので、そのIRAPピクチャに続く各ピクチャは、正常に復号を行うことができない。
HEVCでは、符号化順でIRAPピクチャに続くピクチャであって、IRAPピクチャより表示順が早いピクチャはLP(Leading Picutre)と呼ばれ、IRAPピクチャから復号を開始した場合、LPは正常に復号を行うことができない。
なお、IRAPピクチャは、フレーム内符号化方式で符号化されているため、1つ前のSOPのピクチャが復号されていなくても、正常に復号を行うことができる。
例えば、ディジタル放送では、複数のビットストリームが同時に配信され、ユーザによるチャンネル切替によって、表示対象のビットストリームが切り替えられる。
複数のビットストリームには、IRAPピクチャが周期的に挿入されているため、ユーザのチャンネル切替時には、いずれかのIRAPピクチャから復号を開始することで、表示映像を切り替えることができる。
STD−B32(ARIB(一般社団法人 電波産業会)で策定されたディジタル放送に関する標準規格)
従来の符号化装置は以上のように構成されているので、時間階層符号化を行う場合、最大階層が大きくなるほど、SOPを構成するピクチャの数が多くなる。このため、復号装置がIRAPピクチャから復号を開始する場合、正常に復号を行うことができないLPの数が増加するので、ユーザによるチャンネル切替によって、表示対象のビットストリームが切り替えられる場合、切替後のビットストリームによるピクチャが表示されるまでに多くの時間を要し、何のピクチャも表示されない時間が長くなってしまう課題があった。
即ち、ユーザによるチャンネル切替によって、表示対象のビットストリームが切り替えられた場合、先頭のLP(図10の例では、B25のピクチャ)の表示時刻からIRAPピクチャの表示時刻になるまでの間、何のピクチャも表示されなくなるので、SOPを構成するピクチャの数が多くなるほど、何のピクチャも表示されない時間が長くなってしまう課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ユーザによりチャンネルが切り替えられたときに何のピクチャも表示されない時間を無くして、シームレスなチャンネル切替を実現することができる符号化装置、復号装置、符号化方法及び復号方法を得ることを目的とする。
この発明に係る符号化装置は、MMT(MPEG Media Transport)が規定する伝送方式で伝送される映像信号の符号化データを出力する映像符号化手段と、映像符号化手段によりフレーム間予測符号化方式で符号化された複数のアクセスユニットの集合であるGOPにおける、提示順で先頭のアクセスユニットの提示時刻を示す提示時刻情報と、提示順で先頭のアクセスユニットの提示時刻を示す提示時刻情報から符号化順で先頭のアクセスユニットの提示時刻を算出するための情報とを含む制御情報を符号化する制御情報符号化手段と、映像信号の符号化データと制御情報符号化手段から出力された制御情報の符号化データを多重化し、多重化後の符号化データであるビットストリームを出力する多重化手段とを備えたものである。
この発明によれば、映像信号の符号化データを出力する映像符号化手段と、映像符号化手段によりフレーム間予測符号化方式で符号化された複数のアクセスユニットの集合であるGOPにおける、提示順で先頭のアクセスユニットの提示時刻を示す提示時刻情報と符号化順で先頭のアクセスユニットの提示時刻を示す情報とを含む制御情報を符号化する制御情報符号化手段と、映像信号の符号化データと制御情報符号化手段から出力された制御情報の符号化データを多重化し、多重化後の符号化データであるビットストリームを出力する多重化手段とを備えるように構成したので、ユーザによりチャンネルが切り替えられたときに何のピクチャも表示されない時間を無くして、シームレスなチャンネル切替を実現することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による符号化装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による符号化装置の処理内容(符号化方法)を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による復号装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による復号装置の処理内容(復号方法)を示すフローチャートである。 MMTでビットストリームを伝送する場合の符号化データの概要を示す説明図である。 MPUの構成例を示す説明図である。 HEVCピクチャ構造記述子を示す説明図である。 HEVCでの時間階層符号化例を示す説明図である。 ピクチャ構造の一例を示す説明図である。 図9のピクチャ構造で符号化される各ピクチャの符号化順及び提示順を示す説明図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による符号化装置を示す構成図である。
図1において、音声符号化部1はディジタルの音声信号が与えられると、音声のアクセスユニット(AU)単位に、例えば、MPEG−4オーディオなどの方式によって当該音声信号を符号化して、その音声信号の符号化データである音声ストリームを生成するとともに、その音声ストリームに関するメタデータを符号化する処理を実施する。
音声MMTPペイロード生成部2は音声符号化部1により符号化されたメタデータとアクセスユニット(AU)単位の音声信号の符号化データからなる音声MMTPペイロードを生成する処理を実施する。
HEVC符号化部3はディジタルの映像信号が与えられると、映像のアクセスユニット(AU)単位に、HEVC方式によって当該映像信号を符号化して、その映像信号の符号化データである映像ストリームを生成するとともに、その映像ストリームに関するメタデータを符号化する処理を実施する。
映像MMTPペイロード生成部4はHEVC符号化部3により符号化されたメタデータとアクセスユニット(AU)単位の映像信号の符号化データからなる映像MMTPペイロードを生成する処理を実施する。なお、HEVC符号化部3及び映像MMTPペイロード生成部4から映像符号化手段が構成されている。
ここで、音声ストリームや映像ストリームに関するメタデータとして、例えば、各アクセスユニット(AU)のDTS(復号時刻)やPTS(提示時刻)などを示す時刻情報を記述することができる。
制御情報符号化部5は音声符号化部1により生成された音声ストリーム及びHEVC符号化部3により生成された映像ストリームに関する制御情報として、MMTで規定されているPAメッセージと呼ばれる制御情報を符号化する処理を実施する。
PAメッセージには、1つのプログラム(MMTでは、パッケージと称する)を構成する1以上の映像コンポーネント(映像ストリーム)や音声コンポーネント(音声ストリーム)に関する情報が記述されている。MMTでは、映像コンポーネント及び音声コンポーネントがアセットと呼ばれる。
具体的には、アセットを識別するアセットID、アセットの種類(HEVC形式の映像ストリームやMPEG−4 オーディオ形式の音声ストリームなどの種類)を識別するアセットタイプ、各アセットのMPU(Media Processing Unit)を構成しているアクセスユニット(AU)の中で、提示順(表示順)で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻(表示時刻)を示すMPUタイムスタンプ記述子(提示時刻情報)、HEVCピクチャ構造記述子、各アセットの符号化データやメタデータを格納しているMMTPパケットを示すパケットIDなどが、パッケージを構成するアセットの数分だけPAメッセージに含まれている。
なお、MPUは、1以上のアクセスユニット(AU)から構成されており、MPU単体で映像や音声の復号処理を行うことができる単位となる。また、MPUは、1以上のアクセスユニット(AU)の映像信号がフレーム間予測符号化方式で符号化される場合には、前記1以上のアクセスユニット(AU)の映像信号の全てを復号することが可能な複数のアクセスユニット(AU)の集合であるGOPと同じ単位になる。
HEVCピクチャ構造記述子には、MPUを構成しているアクセスユニット(AU)の中で、符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)より提示順が早いアクセスユニット(AU)の個数(LPの枚数)を示す個数情報(num_of_leading_picture)、符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)を構成しているNALユニット(ナルユニット)の符号化方式を示すピクチャタイプ情報(rap_type)、LPを構成しているNALユニットの符号化方式を示すピクチャタイプ情報(nal_unit_type_of_leading_picture)などが記述されている。
制御MMTPペイロード生成部6は制御情報符号化部5により符号化された制御情報の符号化データからなる制御MMTPペイロードを生成する処理を実施する。
なお、制御情報符号化部5及び制御MMTPペイロード生成部6から制御情報符号化手段が構成されている。
MMTPパケット生成部7は音声MMTPペイロード生成部2により生成された音声MMTPペイロードと、映像MMTPペイロード生成部4により生成された映像MMTPペイロードと、制御MMTPペイロード生成部6により生成された制御MMTPペイロードとを多重化して、ビットストリームを構成するMMTPパケットを生成する処理を実施する。このMMTPパケットを生成する際、所定のMMTPヘッダを付与するが、このMMTPヘッダには、MMTPペイロードに含まれている符号化データの種別に応じて割り当てられるパケットIDが含まれる。なお、MMTPパケット生成部7は多重化手段を構成している。
図1の例では、符号化装置の構成要素である音声符号化部1、音声MMTPペイロード生成部2、HEVC符号化部3、映像MMTPペイロード生成部4、制御情報符号化部5、制御MMTPペイロード生成部6及びMMTPパケット生成部7のそれぞれが専用のハードウェア(例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなど)で構成されているものを想定しているが、符号化装置がコンピュータで構成されていてもよい。
符号化装置をコンピュータで構成する場合、音声符号化部1、音声MMTPペイロード生成部2、HEVC符号化部3、映像MMTPペイロード生成部4、制御情報符号化部5、制御MMTPペイロード生成部6及びMMTPパケット生成部7の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図2はこの発明の実施の形態1による符号化装置の処理内容(符号化方法)を示すフローチャートである。
図3はこの発明の実施の形態1による復号装置を示す構成図である。
図3において、ストリーム選択部11は複数の符号化装置(図1の符号化装置、あるいは、図1の符号化装置に相当する符号化装置)から出力されたビットストリーム(MMTPパケットからなるビットストリーム)の中から、提示対象のビットストリームを選択して、そのビットストリームをMMTPパケット解析部12に出力する処理を実施する。
また、ストリーム選択部11は提示対象のビットストリームを切り替える指令が与えられた場合、複数の符号化装置から出力されたビットストリームの中から、切替後のビットストリームを選択して、当該ビットストリームをMMTPパケット解析部12に出力するとともに、制御MMTPペイロード処理部13により算出された提示時刻になるまでの間、切替前のビットストリームも引き続きMMTPパケット解析部12に出力する処理を実施する。なお、ストリーム選択部11はビットストリーム選択手段を構成している。
MMTPパケット解析部12はストリーム選択部11から出力されたビットストリームを構成しているMMTPパケットのMMTPヘッダを解析して、そのMMTPヘッダに含まれているパケットIDを取得し、そのパケットIDがMMTPペイロードに含まれている符号化データが制御情報(PAメッセージ、HEVCピクチャ構造記述子)である旨を示していれば、そのMMTPパケットに含まれているMMTPペイロードである制御MMTPペイロードを制御MMTPペイロード処理部13に出力する。一方、そのパケットIDがMMTPペイロードに含まれている符号化データが音声信号又は映像信号である旨を示していれば、そのMMTPパケットをアセット分離部14に出力する処理を実施する。
制御MMTPペイロード処理部13はMMTPパケット解析部12から出力された制御MMTPペイロードに含まれている符号化データの復号処理を実施して、制御情報であるPAメッセージ及びPAメッセージに含まれているHEVCピクチャ構造記述子を復号する。
また、制御MMTPペイロード処理部13はPAメッセージに記述されているMPUタイムスタンプ記述子が示す提示順で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻と、HEVCピクチャ構造記述子に記述されている個数情報(num_of_leading_picture)が示す符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)より提示順が早いアクセスユニット(AU)の個数(LPの枚数)とから、符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻を算出する処理を実施する。符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)は、先頭のSOPのIRAPピクチャである。なお、制御MMTPペイロード処理部13は提示時刻算出手段を構成している。
アセット分離部14は制御MMTPペイロード処理部13により復号されたPAメッセージに記述されているアセットID、アセットタイプ及びパケットIDを参照して、MMTPパケット解析部12から出力されたMMTPパケットに含まれているMMTPペイロードが音声MMTPペイロードであるのか、映像MMTPペイロードであるのかを特定し、音声MMTPペイロードであれば、そのMMTPパケットに含まれている音声MMTPペイロードを抽出して、その音声MMTPペイロードを音声MMTPペイロード処理部15に出力し、映像MMTPペイロードであれば、そのMMTPパケットに含まれている映像MMTPペイロードを抽出して、その映像MMTPペイロードを映像MMTPペイロード処理部19に出力する処理を実施する。
音声MMTPペイロード処理部15はアセット分離部14から出力された音声MMTPペイロードから音声ストリームのMFU(Media Fragment Unit)又はMPUを再構成することで、後段の音声ストリーム復号部17で復号可能な形式の音声エレメンタリーストリーム(音声ES)を生成し、その音声ESを音声ESバッファ16に格納する処理を実施する。MFUは、MPUよりも小さな単位であり、1アクセスユニット(AU)または1NALユニットを1MFUと定義することができる。
また、音声MMTPペイロード処理部15はアセット分離部14から出力された音声MMTPペイロードに含まれている音声ストリームに関するメタデータを抽出し、そのメタデータを音声ESバッファ16に格納する処理を実施する。
音声ESバッファ16は音声ES及びメタデータを一時的に格納するメモリである。
音声ストリーム復号部17は音声ESバッファ16からメタデータを取り出して、そのメタデータに記述されている時刻情報(各アクセスユニット(AU)のDTS(復号時刻)やPTS(提示時刻)を示す情報)を復号する処理を実施する。
また、音声ストリーム復号部17は各アクセスユニット(AU)のDTS(復号時刻)になると、音声ESバッファ16から音声ESを取り出して、当該アクセスユニット(AU)の音声信号を復号し、その復号した音声信号とPTS(提示時刻)を音声データバッファ18に格納する処理を実施する。
音声データバッファ18は音声ストリーム復号部17により復号された音声信号とPTS(提示時刻)を一時的に格納するメモリである。
映像MMTPペイロード処理部19はアセット分離部14から出力された映像MMTPペイロードから映像ストリームのMFU又はMPUを再構成することで、後段のHEVCES復号部21で復号可能な形式のHEVCエレメンタリーストリーム(HEVC ES)を生成し、そのHEVCエレメンタリーストリームをHEVCESバッファ20に格納する処理を実施する。
また、映像MMTPペイロード処理部19はアセット分離部14から出力された映像MMTPペイロードに含まれている映像ストリームに関するメタデータを抽出し、そのメタデータをHEVCESバッファ20に格納する処理を実施する。
HEVCESバッファ20はHEVCエレメンタリーストリーム及びメタデータを一時的に格納するメモリである。
HEVCES復号部21はHEVCESバッファ20からメタデータを取り出して、そのメタデータに記述されている時刻情報(各アクセスユニット(AU)のDTS(復号時刻)やPTS(提示時刻)を示す情報)を復号する処理を実施する。
また、HEVCES復号部21は各アクセスユニット(AU)のDTS(復号時刻)になると、HEVCESバッファ20からHEVCエレメンタリーストリームを取り出して、当該アクセスユニット(AU)の映像信号を復号し、その復号した映像信号である復号画像とPTS(提示時刻)を復号画像バッファ22に格納する処理を実施する。
復号画像バッファ22はHEVCES復号部21により復号された各アクセスユニット(AU)の復号画像とPTS(提示時刻)を一時的に格納するメモリである。
なお、映像MMTPペイロード処理部19、HEVCESバッファ20、HEVCES復号部21及び復号画像バッファ22から映像復号手段が構成されている。
図3の例では、復号装置の構成要素であるストリーム選択部11、MMTPパケット解析部12、制御MMTPペイロード処理部13、アセット分離部14、音声MMTPペイロード処理部15、音声ESバッファ16、音声ストリーム復号部17、音声データバッファ18、映像MMTPペイロード処理部19、HEVCESバッファ20、HEVCES復号部21及び復号画像バッファ22のそれぞれが専用のハードウェア(バッファ以外は、例えば、CPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなど)で構成されているものを想定しているが、復号装置がコンピュータで構成されていてもよい。
復号装置をコンピュータで構成する場合、音声ESバッファ16、音声データバッファ18、HEVCESバッファ20及び復号画像バッファ22をコンピュータの内部メモリ又は外部メモリ上に構成するとともに、ストリーム選択部11、MMTPパケット解析部12、制御MMTPペイロード処理部13、アセット分離部14、音声MMTPペイロード処理部15、音声ストリーム復号部17、映像MMTPペイロード処理部19及びHEVCES復号部21の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図4はこの発明の実施の形態1による復号装置の処理内容(復号方法)を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
最初の符号化装置の処理内容を説明する。
音声符号化部1は、ディジタルの音声信号が与えられると、音声のアクセスユニット(AU)単位に、例えば、MPEG−4オーディオなどの方式によって当該音声信号を符号化して、その音声信号の符号化データである音声ストリームを生成するとともに、その音声ストリームに関するメタデータを符号化する(図2のステップST1)。
HEVC符号化部3は、ディジタルの映像信号が与えられると、映像のアクセスユニット(AU)単位に、HEVC方式によって当該映像信号を符号化して、その映像信号の符号化データである映像ストリームを生成するとともに、その映像ストリームに関するメタデータを符号化する(ステップST2)。
ここで、図5はMMTでビットストリームを伝送する場合の符号化データの概要を示す説明図である。
図5において、アクセスユニット(AU)は、映像であれば、1ピクチャを復号するために必要な符号化データを含む単位であり、音声であれば、符号化単位となる1以上のサンプルから構成されるフレームである。
NALユニットはHEVCの符号化単位であり、1アクセスユニット(AU)は、1以上のNALユニットから構成される。
MPUは、1以上のアクセスユニットから構成され、MPU単体で映像や音声の復号処理を行うことができる単位となる。また、MPUは、1以上のアクセスユニット(AU)の映像信号がフレーム間予測符号化方式で符号化される場合には、前記1以上のアクセスユニット(AU)の映像信号の全てを復号することが可能な複数のアクセスユニット(AU)の集合であるGOPと同じ単位になる。
MFUは、MPUよりも小さな単位であり、1アクセスユニット(AU)又は1NALユニットを1MFUと定義することができる。
図6はMPUの構成例を示す説明図である。
図6において、MPUメタデータは、MPUに関連するメタデータが記述されるものであり、MPUに含まれる各アクセスユニット(AU)のDTS(復号時刻)やPTS(提示時刻)を示す時刻情報などを記述することができる。
ムービーフラグメントメタデータ(MFメタ)は、1アクセスユニット(AU)の符号化データ(サンプルデータ)に付随するメタデータが記述されるものである。例えば、アクセスユニット(AU)の符号化データがファイル形式で格納される場合、アクセスユニット(AU)毎に、符号化データが格納されているアドレスや符号化データのデータ長、当該アクセスユニット(AU)の提示時刻に関する情報が含まれる。
MPUメタデータ、ムービーフラグメントメタデータ、MFU及びMMTの制御情報は、MMTPパケット化されて伝送される。MMTPパケットはMMTPヘッダとMMTPペイロードから構成される。
音声MMTPペイロード生成部2は、音声符号化部1からメタデータ(MPUメタデータ、MFメタなど)の符号化データと、アクセスユニット(AU)単位の音声信号の符号化データとを受けると、MPU単位のMPUメタデータの符号化データと、アクセスユニット(AU)単位のMFメタの符号化データ及び音声信号の符号化データ(サンプルデータ)からなる音声MMTPペイロードを生成する(ステップST3)。
映像MMTPペイロード生成部4は、HEVC符号化部3からメタデータ(MPUメタデータ、MFメタなど)の符号化データと、アクセスユニット(AU)単位の映像信号の符号化データとを受けると、MPU単位のMPUメタデータの符号化データと、アクセスユニット(AU)単位のMFメタの符号化データ及び映像信号の符号化データ(サンプルデータ)からなる映像MMTPペイロードを生成する(ステップST4)。
制御情報符号化部5は、音声符号化部1により生成された音声ストリーム及びHEVC符号化部3により生成された映像ストリームに関する制御情報を符号化する(ステップST5)。
音声ストリーム及び映像ストリームに関する制御情報として、例えば、MMTで規定されているPAメッセージやHEVCピクチャ構造記述子などを符号化する。
PAメッセージには、上述したように、1つのプログラム(MMTでは、パッケージと称する)を構成する1以上の映像コンポーネント(映像ストリーム)や音声コンポーネント(音声ストリーム)に関する情報が記述されている。
即ち、PAメッセージには、音声符号化部1及びHEVC符号化部3により生成されたアセット(映像ストリーム、音声ストリーム)を識別するアセットID、アセットの種類を識別するアセットタイプ、各アセットのMPUを構成しているアクセスユニット(AU)の中で、提示順で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻を示すMPUタイムスタンプ記述子、各アセットの符号化データやメタデータを格納しているMMTPパケットを示すパケットIDなどが記述されている。
図7はHEVCピクチャ構造記述子を示す説明図である。
HEVCピクチャ構造記述子には、図7に示すように、MPUを構成しているアクセスユニット(AU)の中で、符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)より提示順が早いアクセスユニット(AU)の個数(LPの枚数)を示す個数情報(num_of_leading_picture)が記述されている。
また、符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)を構成しているNALユニットの符号化方式を示すピクチャタイプ情報(rap_type)や、LPを構成しているNALユニットの符号化方式を示すピクチャタイプ情報(nal_unit_type_of_leading_picture)などが記述されている。
制御MMTPペイロード生成部6は、制御情報符号化部5から制御情報の符号化データを受けると、その制御情報の符号化データからなる制御MMTPペイロードを生成する(ステップST6)。
MMTPパケット生成部7は、音声MMTPペイロード生成部2により生成された音声MMTPペイロードと、映像MMTPペイロード生成部4により生成された映像MMTPペイロードと、制御MMTPペイロード生成部6により生成された制御MMTPペイロードとを多重化して、ビットストリームを構成するMMTPパケットを生成する(ステップST7)。
このMMTPパケットを生成する際、所定のMMTPヘッダを付与するが、このMMTPヘッダには、MMTPペイロードに含まれている符号化データの種別に応じて割り当てられるパケットIDが含まれる。
次に復号装置の処理内容を説明する。
ストリーム選択部11は、複数の符号化装置(図1の符号化装置、あるいは、図1の符号化装置に相当する符号化装置)から出力されたビットストリーム(MMTPパケットからなるビットストリーム)が与えられる。
ストリーム選択部11は、複数のビットストリームの中から、ユーザにより指定されたチャンネルのビットストリーム(提示対象のビットストリーム)を選択して、そのビットストリームをMMTPパケット解析部12に出力する。
MMTPパケット解析部12は、ストリーム選択部11からビットストリームを受けると、そのビットストリームを構成しているMMTPパケットのMMTPヘッダを解析して、そのMMTPヘッダに含まれているパケットIDを取得する。
MMTPパケット解析部12は、そのパケットIDがMMTPペイロードに含まれている符号化データが制御情報(PAメッセージ)である旨を示していれば、そのMMTPパケットに含まれているMMTPペイロードである制御MMTPペイロードを制御MMTPペイロード処理部13に出力する。
一方、そのパケットIDがMMTPペイロードに含まれている符号化データが音声信号又は映像信号である旨を示していれば、そのMMTPパケットをアセット分離部14に出力する。
制御MMTPペイロード処理部13は、MMTPパケット解析部12から制御MMTPペイロードを受けると、その制御MMTPペイロードに含まれている符号化データの復号処理を実施して、制御情報であるPAメッセージ及びPAメッセージに含まれるHEVCピクチャ構造記述子を復号する。
アセット分離部14は、制御MMTPペイロード処理部13がPAメッセージを復号すると、そのPAメッセージに記述されているアセットID、アセットタイプ及びパケットIDを参照して、MMTPパケット解析部12から出力されたMMTPパケットに含まれているMMTPペイロードが音声MMTPペイロードであるのか、映像MMTPペイロードであるのかを特定する。
アセット分離部14は、MMTPパケット解析部12から出力されたMMTPパケットに含まれているMMTPペイロードが音声MMTPペイロードであれば、そのMMTPパケットに含まれている音声MMTPペイロードを抽出して、その音声MMTPペイロードを音声MMTPペイロード処理部15に出力する。
アセット分離部14は、MMTPパケット解析部12から出力されたMMTPパケットに含まれているMMTPペイロードが映像MMTPペイロードであれば、そのMMTPパケットに含まれている映像MMTPペイロードを抽出して、その映像MMTPペイロードを映像MMTPペイロード処理部19に出力する。
音声MMTPペイロード処理部15は、アセット分離部14から音声MMTPペイロードを受けると、その音声MMTPペイロードから音声ストリームのMFU又はMPUを再構成することで、後段の音声ストリーム復号部17で復号可能な形式の音声エレメンタリーストリーム(音声ES)を生成し、その音声ESを音声ESバッファ16に格納する。
音声MMTPペイロードから音声ESを生成する処理自体は公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
また、音声MMTPペイロード処理部15は、アセット分離部14から出力された音声MMTPペイロードに含まれている音声ストリームに関するメタデータを抽出し、そのメタデータを音声ESバッファ16に格納する。
音声ストリーム復号部17は、音声ESバッファ16からメタデータを取り出して、そのメタデータに記述されている時刻情報(各アクセスユニット(AU)のDTS(復号時刻)やPTS(提示時刻)を示す情報)を復号する。
音声ストリーム復号部17は、復号したDTSを参照して、各アクセスユニット(AU)の復号時刻を把握し、各アクセスユニット(AU)の復号時刻になると、音声ESバッファ16から音声ESを取り出して、当該アクセスユニット(AU)の音声信号を復号し、その復号した音声信号とPTS(提示時刻)を音声データバッファ18に格納する。
これにより、外部の再生装置(図示せず)は、音声データバッファ18に格納されている音声信号とPTS(提示時刻)を取り出せば、その提示時刻に音声信号を再生することができる。
映像MMTPペイロード処理部19は、アセット分離部14から映像MMTPペイロードを受けると、その映像MMTPペイロードから映像ストリームのMFU又はMPUを再構成することで、後段のHEVCES復号部21で復号可能な形式のHEVCエレメンタリーストリーム(HEVC ES)を生成し、そのHEVCエレメンタリーストリームをHEVCESバッファ20に格納する。
映像MMTPペイロードからHEVCエレメンタリーストリームを生成する処理自体は公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
また、映像MMTPペイロード処理部19は、アセット分離部14から出力された映像MMTPペイロードに含まれている映像ストリームに関するメタデータを抽出し、そのメタデータをHEVCESバッファ20に格納する。
HEVCES復号部21は、HEVCESバッファ20からメタデータを取り出して、そのメタデータに記述されている時刻情報(各アクセスユニット(AU)のDTS(復号時刻)やPTS(提示時刻)を示す情報)を復号する。
HEVCES復号部21は、復号したDTSを参照して、各アクセスユニット(AU)の復号時刻を把握し、各アクセスユニット(AU)の復号時刻になると、HEVCESバッファ20からHEVCエレメンタリーストリームを取り出して、当該アクセスユニット(AU)の映像信号を復号し、その復号した映像信号である復号画像とPTS(提示時刻)を復号画像バッファ22に格納する。
これにより、外部の再生装置(図示せず)は、復号画像バッファ22に格納されている復号画像とPTS(提示時刻)を取り出せば、その提示時刻に復号画像を再生することができる。
外部の再生装置(図示せず)が復号画像と音声信号を再生しているとき、ユーザがリモコン等を用いて、チャンネルを切り替える操作を行うと、提示対象の映像ストリームを切り替える指令(この切替指令には、切替後のチャンネルを示す情報が含まれている)がストリーム選択部11に与えられる。
ストリーム選択部11は、外部からチャンネルの切替指令を受けると(図4のステップST11:Yesの場合)、複数のビットストリームの中から、その切替指令が示す切替後のチャンネルのビットストリームを選択して、そのビットストリームをMMTPパケット解析部12に出力する(ステップST12)。
また、ストリーム選択部11は、ユーザによりチャンネルが切り替えられたときに何の復号画像も表示されない時間を無くして、シームレスなチャンネル切替を実現するために、制御MMTPペイロード処理部13からビットストリームの出力停止指令を受けるまでの間(ステップST13:Noの場合)、切替前のチャンネルのビットストリームも引き続きMMTPパケット解析部12に出力する(ステップST14)。ビットストリームの出力停止指令は、後述するように、現在時刻が符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻になると出力される。
ストリーム選択部11は、制御MMTPペイロード処理部13からビットストリームの出力停止指令を受けると、切替前のチャンネルのビットストリームの出力を停止して、切替後のチャンネルのビットストリームだけをMMTPパケット解析部12に出力する。
MMTPパケット解析部12は、ストリーム選択部11から切替後のチャンネルのビットストリームを受けると、チャンネルの切替前と同様に、そのビットストリームを構成しているMMTPパケットに含まれている制御MMTPペイロードを制御MMTPペイロード処理部13に出力し、そのビットストリームを構成しているMMTPパケットに含まれている音声MMTPペイロード又は映像MMTPペイロードをアセット分離部14に出力する。
また、MMTPパケット解析部12は、ストリーム選択部11から切替前のチャンネルのビットストリームを受けると、切替後のチャンネルのビットストリームに対する処理と並列の処理で、切替前のチャンネルのビットストリームを構成しているMMTPパケットに含まれている制御MMTPペイロードを制御MMTPペイロード処理部13に出力し、そのビットストリームを構成しているMMTPパケットに含まれている音声MMTPペイロード又は映像MMTPペイロードをアセット分離部14に出力する。
制御MMTPペイロード処理部13は、MMTPパケット解析部12から切替後のチャンネルのビットストリームに係る制御MMTPペイロードを受けると、チャンネルの切替前と同様に、その制御MMTPペイロードに含まれている符号化データの復号処理を実施して、制御情報であるPAメッセージ及びPAメッセージに含まれるHEVCピクチャ構造記述子を復号する(ステップST15)。
制御MMTPペイロード処理部13は、PAメッセージ及びPAメッセージに含まれるHEVCピクチャ構造記述子を復号すると、そのPAメッセージに記述されているMPUタイムスタンプ記述子が示す提示順で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻と、HEVCピクチャ構造記述子に記述されている個数情報(num_of_leading_picture)が示す符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)より提示順が早いアクセスユニット(AU)の個数(LPの枚数)とから、符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻を算出する(ステップST16)。
図10の例では、符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)はIRAP32であり、提示順で先頭のアクセスユニット(AU)はB25である。また、IRAP32より提示順が早いアクセスユニット(AU)の個数(LPの枚数)は7個である。
したがって、提示順で先頭のアクセスユニット(AU)であるB25の提示時刻が、例えば、18時00分00秒であり、フレームレートが120枚/1秒であれば、IRAP32の提示時刻は、B25の提示時刻(18時00分00秒)の58msec(=7/120)後になる。
制御MMTPペイロード処理部13は、現在時刻が符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻になると(ステップST17:Yesの場合)、切替前のチャンネルのビットストリームの出力停止指令をストリーム選択部11に出力する(ステップST18)。
アセット分離部14は、MMTPパケット解析部12から切替後のチャンネルに係るMMTPパケットを受けると、チャンネルの切替前と同様に、そのMMTPパケットに含まれている音声MMTPペイロードを音声MMTPペイロード処理部15に出力し、そのMMTPパケットに含まれている映像MMTPペイロードを映像MMTPペイロード処理部19に出力する。
また、アセット分離部14は、MMTPパケット解析部12から切替前のチャンネルに係るMMTPパケットを受けると、切替後のチャンネルのビットストリームに対する処理と並列の処理で、切替前のチャンネルに係るMMTPパケットに含まれている音声MMTPペイロードを音声MMTPペイロード処理部15に出力し、そのMMTPパケットに含まれている映像MMTPペイロードを映像MMTPペイロード処理部19に出力する。
映像MMTPペイロード処理部19は、アセット分離部14から切替前のチャンネルに係る映像MMTPペイロードを受けると(現在時刻が提示順で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻になる前)、チャンネルの切替前と同様に、その映像MMTPペイロードからHEVCエレメンタリーストリームを生成して、そのHEVCエレメンタリーストリームをHEVCESバッファ20に格納するとともに、その映像MMTPペイロードに含まれている映像ストリームに関するメタデータを抽出し、そのメタデータをHEVCESバッファ20に格納する(ステップST19)。
また、映像MMTPペイロード処理部19は、アセット分離部14から切替後のチャンネルに係る映像MMTPペイロードを受けると、切替前のチャンネルのビットストリームに対する処理と並列の処理で、切替後のチャンネルに係る映像MMTPペイロードからHEVCエレメンタリーストリームを生成して、そのHEVCエレメンタリーストリームをHEVCESバッファ20に格納するとともに、その映像MMTPペイロードに含まれている映像ストリームに関するメタデータを抽出し、そのメタデータをHEVCESバッファ20に格納する(ステップST20)。
HEVCES復号部21は、チャンネルの切替前と同様に、HEVCESバッファ20からメタデータを取り出して、そのメタデータに記述されている時刻情報(各アクセスユニット(AU)のDTS(復号時刻)やPTS(提示時刻)を示す情報)を復号する。
これにより、HEVCES復号部21は、復号したDTSを参照して、各アクセスユニット(AU)の復号時刻を把握するが、切替後のチャンネルについては、IRAPが最初に復号することが可能なアクセスユニット(AU)であり(図10のGOP構成では、IRAP32のアクセスユニット(AU))、IRAPより提示順が早いLPのアクセスユニット(AU)の映像信号を復号することができない。このため、切替後のチャンネルについては、IRAPの提示時刻になるまでの間、どのアクセスユニット(AU)の映像信号も復号して表示することができない。
そこで、HEVCES復号部21は、切替後のチャンネルに係るIRAPの提示時刻になるまでの間、切替前のチャンネルに係るアクセスユニット(AU)の映像信号を復号して、その復号した映像信号である復号画像とPTS(提示時刻)を復号画像バッファ22に格納する。
これにより、外部の再生装置(図示せず)は、切替後のチャンネルに係るIRAPの提示時刻になるまでの間、切替前のチャンネルに係る復号画像を再生することができる。
したがって、ユーザによりチャンネルが切り替えられたときに何の復号画像も表示されない時間を無くして、シームレスなチャンネル切替を実現することができる。
音声MMTPペイロード処理部15は、アセット分離部14から切替前のチャンネルに係る音声MMTPペイロードを受けると(現在時刻が提示順で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻になる前)、チャンネルの切替前と同様に、その音声MMTPペイロードから音声ESを生成して、その音声ESを音声ESバッファ16に格納するとともに、その音声MMTPペイロードに含まれている音声ストリームに関するメタデータを抽出し、そのメタデータを音声ESバッファ16に格納する。
また、音声MMTPペイロード処理部15は、アセット分離部14から切替後のチャンネルに係る音声MMTPペイロードを受けると、切替前のチャンネルのビットストリームに対する処理と並列の処理で、切替後のチャンネルに係る音声MMTPペイロードから音声ESを生成して、その音声ESを音声ESバッファ16に格納するとともに、その音声MMTPペイロードに含まれている音声ストリームに関するメタデータを抽出し、そのメタデータを音声ESバッファ16に格納する。
音声ストリーム復号部17は、チャンネルの切替前と同様に、音声ESバッファ16からメタデータを取り出して、そのメタデータに記述されている時刻情報(各アクセスユニット(AU)のDTS(復号時刻)やPTS(提示時刻)を示す情報)を復号する。
音声ストリーム復号部17は、復号したDTSを参照して、各アクセスユニット(AU)の復号時刻を把握し、各アクセスユニット(AU)の復号時刻になると、音声ESバッファ16から音声ESを取り出して、当該アクセスユニット(AU)の音声信号を復号し、その復号した音声信号とPTS(提示時刻)を音声データバッファ18に格納する。
これにより、外部の再生装置(図示せず)は、音声データバッファ18に格納されている音声信号とPTS(提示時刻)を取り出せば、その提示時刻に音声信号を再生することができる。
ここでは、音声ストリーム復号部17が、HEVCES復号部21と同様に、切替後のチャンネルに係るIRAPの提示時刻になるまでの間は、切替前のチャンネルに係るアクセスユニット(AU)の音声信号を復号して、その復号した音声信号とPTS(提示時刻)を音声データバッファ18に格納することを想定しているが、音声信号については、映像信号のようにフレーム間予測符号化方式で符号化されないため、IRAPより提示順が早いLPのアクセスユニット(AU)の音声信号も復号することができる。このため、切替後のチャンネルに係るIRAPの提示時刻になるまでの間であっても、切替前のチャンネルに係るアクセスユニット(AU)の音声信号を復号せずに、切替後のチャンネルに係るアクセスユニット(AU)の音声信号を復号するようにしてもよい。
復号装置では、復号処理を終了するまで、ステップST11〜ST20の処理を繰り返し実施する(ステップST21)。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、1以上のアクセスユニット(AU)の映像信号がフレーム間予測符号化方式で符号化された場合に、1以上のアクセスユニット(AU)の映像信号の全てを復号することが可能な複数のアクセスユニット(AU)の集合であるGOP毎に、提示順で先頭のアクセスユニット(AU)の提示時刻を示す提示時刻情報と、符号化順で先頭のアクセスユニット(AU)より提示順が早いアクセスユニット(AU)の個数を示す個数情報とを含む制御情報を符号化するように構成したので、復号側において、ユーザによりチャンネルが切り替えられたときに、何の復号画像も表示されない時間を無くして、シームレスなチャンネル切替を実現することができる可能な符号化装置が得られる効果がある。
また、この実施の形態1によれば、提示対象のビットストリームを切り替える指令が与えられた場合、ストリーム選択部11が、複数の符号化装置から出力されたビットストリームの中から、切替後のビットストリームを選択して、当該ビットストリームをMMTPパケット解析部12に出力するとともに、制御MMTPペイロード処理部13により算出された提示時刻になるまで(ビットストリームの出力停止指令を受けるまで)、切替前のビットストリームも引き続きMMTPパケット解析部12に出力し、HEVCES復号部21が、切替後のビットストリームに多重化されている映像信号の符号化データからアクセスユニット単位の映像信号を復号するとともに、制御MMTPペイロード処理部13により算出された提示時刻になるまでの間、切替前のビットストリームに多重化されている映像信号の符号化データからアクセスユニット単位の映像信号を復号するように構成したので、ユーザによりチャンネルが切り替えられたときに、何の復号画像も表示されない時間を無くして、シームレスなチャンネル切替を実現することができる復号装置が得られる効果がある。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、HEVCES復号部21が、切替後のチャンネルに係るIRAPの提示時刻になるまでの間、切替前のチャンネルに係るアクセスユニット(AU)の映像信号を復号して、その復号した映像信号である復号画像とPTS(提示時刻)を復号画像バッファ22に格納するものを示したが、切替後のチャンネルに係るLPのアクセスユニット(AU)であっても、そのアクセスユニット(AU)を構成しているNALユニットの符号化方式によっては、IRAPの復号前であっても、復号することが可能な場合がある。
IRAPの復号前であっても、LPのアクセスユニット(AU)が復号可能であるか否かは、HEVCピクチャ構造記述子に記述されているピクチャタイプ情報(nal_unit_type_of_leading_picture)を参照すれば、LPを構成しているNALユニットの符号化方式が分かるため判断することができる。例えば、LPを構成しているNALユニットの符号化方式がフレーム内符号化方式であれば、1つ前のSOPのアクセスユニット(AU)の映像信号が復号されていなくても、復号することが可能である。
HEVCES復号部21は、IRAPの復号前であっても、切替後のチャンネルに係るLPのアクセスユニット(AU)を復号することが可能であれば、そのアクセスユニット(AU)の映像信号を復号して、その復号した映像信号である復号画像とPTS(提示時刻)を復号画像バッファ22に格納する。
例えば、図10のGOP構成において、LPであるB25,B25,B27,B28は復号できないが、B29,B30,B31の復号可能であれば、B29,B30,B31の映像信号を復号して、その復号した映像信号である復号画像とPTS(提示時刻)を復号画像バッファ22に格納する。
これにより、外部の再生装置(図示せず)は、切替後のチャンネルに係るIRAPの提示時刻になるまでの間において、B25,B25,B27,B28の提示時刻では、切替前のチャンネルに係る復号画像を再生し、B29,B30,B31の提示時刻では、切替後のチャンネルに係る復号画像を再生することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 音声符号化部、2 音声MMTPペイロード生成部、3 HEVC符号化部(映像符号化手段)、4 映像MMTPペイロード生成部(映像符号化手段)、5 制御情報符号化部(制御情報符号化手段)、6 制御MMTPペイロード生成部(制御情報符号化手段)、7 MMTPパケット生成部(多重化手段)、11 ストリーム選択部(ビットストリーム選択手段)、12 MMTPパケット解析部、13 制御MMTPペイロード処理部(提示時刻算出手段)、14 アセット分離部、15 音声MMTPペイロード処理部、16 音声ESバッファ、17 音声ストリーム復号部、18 音声データバッファ、19 映像MMTPペイロード処理部(映像復号手段)、20 HEVCESバッファ(映像復号手段)、21 HEVCES復号部(映像復号手段)、22 復号画像バッファ(映像復号手段)。

Claims (1)

  1. MMT(MPEG Media Transport)が規定する伝送方式で伝送される映像信号の符号化データを出力する映像符号化手段と、
    前記映像符号化手段によりフレーム間予測符号化方式で符号化された複数のアクセスユニットの集合であるGOPにおける、提示順で先頭のアクセスユニットの提示時刻を示す提示時刻情報と、前記提示順で先頭のアクセスユニットの提示時刻を示す提示時刻情報から符号化順で先頭のアクセスユニットの提示時刻を算出するための情報とを含む制御情報を符号化する制御情報符号化手段と、
    前記映像信号の符号化データと前記制御情報符号化手段から出力された制御情報の符号化データを多重化し、多重化後の符号化データであるビットストリームを出力する多重化手段と
    を備えた符号化装置。
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