JPH1122421A - ごみ焼却発電プラント - Google Patents

ごみ焼却発電プラント

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JPH1122421A
JPH1122421A JP9173497A JP17349797A JPH1122421A JP H1122421 A JPH1122421 A JP H1122421A JP 9173497 A JP9173497 A JP 9173497A JP 17349797 A JP17349797 A JP 17349797A JP H1122421 A JPH1122421 A JP H1122421A
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JP
Japan
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temperature
steam
heat transfer
unit
power plant
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JP9173497A
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Hiroshi Matsumoto
弘 松本
Akira Yamada
章 山田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E20/12Heat utilisation in combustion or incineration of waste
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P80/00Climate change mitigation technologies for sector-wide applications
    • Y02P80/10Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier
    • Y02P80/15On-site combined power, heat or cool generation or distribution, e.g. combined heat and power [CHP] supply

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  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ごみ焼却炉と廃熱ボイラを1つのユニットと
し、複数のユニットにより蒸気を発生させ、1台の蒸気
タービンに導入する発電プラントにおいて、後追い起動
されたユニットの過熱器伝熱管温度を高温腐食限界以下
に抑えつつ、先行ユニットの蒸気圧力まで速やかに昇圧
する。 【解決手段】追加起動ユニットの過熱器伝熱管温度を推
定する伝熱管温度推定手段と、推定された伝熱管温度に
応じて蒸気圧力を修正する蒸気圧力修正手段を設けた。 【効果】機器寿命を延長でき、また熱効率を向上でき、
起動時間を大幅に短縮できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却炉とその
燃焼ガスから熱エネルギーを回収して蒸気を発生する廃
熱ボイラからなるごみ焼却ボイラユニット(以下、単に
ユニットと呼ぶ)と蒸気タービン発電機からなるごみ焼
却発電プラントに係わり、特に複数ユニットから発生す
る蒸気を一括して1台の蒸気タービンに導き発電するマ
ルチユニット型ごみ焼却発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却発電プラントでは、焼却炉での
燃焼ガスに含まれる塩素や塩化水素など腐食性の高い有
害物質により、特に高温ガスにさらされる廃熱ボイラの
伝熱管が腐食されやすい。
【0003】廃熱ボイラの伝熱管の高温腐食を防止する
ための制御方法に関する従来技術としては特開平5−280
707 号公報に示されているように、管壁温度が所定値以
上になると過熱蒸気減温器へ冷却水を混合するようにし
て管壁温度の上昇を抑制する方法が知られている。しか
しながら、本方法は対処療法的であり管壁温度上昇の原
因を未然に除外することにはなっていない。また、減温
器への冷却水混合では電熱遅れにより管壁温度を降下さ
せる即効性に欠けるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、上記従来技術の問題のみでなく、マルチユ
ニット型ごみ焼却発電プラントにおいて、ユニット追加
起動時の温度管理が難しい廃熱ボイラ過熱器の高温腐食
を防止するとともに、エネルギー損失を最小減に抑える
ことにある。
【0005】ユニット追加起動時の過熱器温度管理を難
しくしている原因は、後追い起動されたユニットの蒸発
量増加と昇圧速度との関係にある。即ち、起動時の昇圧
制御は一般にタービンバイパス弁によるバイパス流量の
調整により行われるが、蒸発量の増加速度に比べ昇圧が
速過ぎる場合、過熱器を通過する蒸気量が減少し、これ
による伝熱管の冷却効果が低下するため、伝熱管の高温
腐食をきたすことになる。逆に、蒸発量の増加速度に比
べ昇圧が遅過ぎる場合は起動に手間取るばかりでなく、
その間にタービンをバイパスした蒸気による膨大なエネ
ルギー損失を発生することになる。
【0006】従って、本発明の目的は、後追い起動され
たユニットの過熱器伝熱管温度を高温腐食限界以下に抑
えつつ、先行ユニットの蒸気圧力まで速やかに昇圧する
ことにより起動時間の短縮と、タービンバイパス蒸気に
よるエネルギー損失を最小限に抑えるごみ焼却発電プラ
ントを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために通常の起動制御手段に高温腐食防止制御手
段を付加し、該高温腐食防止制御手段は、ユニットの追
加起動中に廃熱ボイラ過熱器の伝熱管温度を推定するた
めの伝熱管温度推定手段と推定された伝熱管温度に応じ
てタービンバイパス弁開度により制御される蒸気圧力を
修正するための蒸気圧力修正手段で構成した。ユニット
の追加起動に係わる前記通常の起動制御手段は上位から
手動または自動で設定される目標出力相当信号に対応し
て必要となる各種制御目標を作成し、これらを下位の各
種制御ループに設定するためのユニット制御目標設定手
段と、前記各種制御ループからなるユニット制御系から
構成されている。高温腐食防止制御手段の蒸気圧力修正
手段で作成された蒸気圧力修正量は上記ユニット制御目
標設定手段に入力され目標蒸気圧力が修正される。高温
腐食防止制御手段における伝熱管温度推定手段は、高温
のため直接計測が困難な廃熱ボイラ過熱器伝熱管の温度
をガス温度,蒸気の圧力,温度,流量から動特性として
推定するためのもので伝熱動特性モデルとして働く。ま
た、蒸気圧力修正手段は推定された伝熱管温度の高温腐
食限界値に対する余裕度に応じて過熱蒸気圧力を修正す
るが、これにより過熱器を通過する蒸気流量、即ち、蒸
発量が変化し、蒸気による伝熱管の冷却効果が調整さ
れ、結果として伝熱管温度が制御される。この場合、蒸
気圧力の修正量によりユニット制御目標設定手段におけ
る目標過熱蒸気圧力設定値が修正され、タービンバイパ
ス弁開度調整により蒸気圧力が修正され上記原理で伝熱
管温度が制御される。即ち、伝熱管温度が高温腐食限界
値に接近したときは、蒸気圧力を下方修正し蒸気流量を
増加することにより伝熱管の冷却効果が上がり、伝熱管
の温度上昇が抑制されることになる。逆に、伝熱管温度
が高温腐食限界値に対して余裕があるときは、蒸気圧力
を上方修正することにより昇圧及び昇温が促進されるた
め、ユニット起動は加速される。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は制御対象であるごみ焼却発
電プラント100の全体構成と、本発明の主要手段であ
る高温腐食防止制御手段200,ユニット制御目標設定
手段300,ユニット制御系400の機能構成とそれら
の入出力信号を示す。ここで、説明の便宜上、ごみ焼却
発電プラント100はユニットA110,ユニットB1
20,共通系統130からなり、いまユニットAは先行
起動されており、ユニットBが後から追加起動されると
する。従って、図1では上記の高温腐食防止制御手段2
00,ユニット制御目標設定手段300,ユニット制御
系400はユニットB120に関してのみ示したが、ユ
ニットA110に関しても同様の手段が設けられてい
る。勿論、実際のユニット数は2つでなくとも3つでも
それ以上であってもかまわない。
【0009】本プラントの各ユニットは、通常運転時に
はストーカ式のごみ焼却炉1a,1bとその燃焼ガスか
ら熱エネルギーを回収して蒸気を発生する廃熱ボイラ5
a,5bからなり、複数ユニットから発生する蒸気を一
括して1台の蒸気タービン6に導き発電する。各ユニッ
トでは、焼却炉1a,1bへプッシャ2a,2bにより
投入されたごみは送風機3a,3bにより送り込まれた
燃焼用空気4a,4bにより燃焼し、高温となった燃焼
ガスの熱エネルギーは廃熱ボイラ5a,5bにより発生
される蒸気により駆動される蒸気タービン6とこれに連
結された発電機7により発電出力8となって利用され
る。蒸気タービン6を駆動したあとの排気9は復水器1
0で復水されて脱気器11に送られ、給水ポンプ12
a,12bで廃熱ボイラ5a,5bのエコノマイザ13
a,13bに送られる。エコノマイザ13a,13bで
加熱された給水はドラム14a,14bを介して蒸発器
15a,15bにて蒸発し、さらに過熱器16a,16
bにて過熱されて過熱蒸気17a,17bとなる。この
過熱蒸気17a,17bは蒸気止め弁18a,18bを
介してアキュムレータ19に送られて合流したあと主蒸
気20となり、加減弁30を通り蒸気タービン6に導入
される。また、過熱蒸気の一部はアキュムレータ19を
介して脱気器11に送られ脱気用加熱蒸気21として使
用される。
【0010】ここで、高温腐食防止制御手段200の詳
細について述べるまえに、ユニットBが追加起動される
場合のユニット制御目標設定手段300及びユニット制
御系400の動作について説明しておく。
【0011】まず、ユニット制御目標設定手段300に
関しては、その上位から手動または自動で設定されるユ
ニットBに対する目標出力相当信号LBRを受けて動作す
る5つの目標設定手段からなる。即ち、目標発電出力L
BRに対応して必要となる目標ごみ投入量GGFR ,目標過
熱蒸気温度TSHR ,目標過熱蒸気圧力PSHX ,目標ドラ
ムレベルXDLR及び目標ごみ投入量GGFRに対応して必要
となる目標燃焼用空気量GAFR をそれぞれ関数発生手段
41,42,43,44,45により算出する。但し、
上記目標過熱蒸気圧力PSHX は後述の高温腐食防止制御
手段200からの入力信号である蒸気圧力修正量ΔP
SHR を加えた値を改めて目標過熱蒸気圧力PSHR とす
る。また、ユニット制御系400に関しては、上記各制
御目標を受けて動作する5つの制御ループからなる。即
ち、燃焼用空気量制御ループ50,ごみ投入量制御ルー
プ60,過熱蒸気温度制御ループ70,過熱蒸気圧力制
御ループ80,給水流量制御ループ90である。各制御
ループでは、上記制御目標TSHR,PSHX,XDLR に対し
ては、それぞれ検出値である過熱蒸気温度TSH,過熱蒸
気圧力PSH,ドラムレベルXDLをフィードバックして調
整手段71,81,91と操作手段72,82,92に
より過熱器減温器28bのスプレイ流量調整弁29bの
弁開度ASP,蒸気タービンバイパス弁31bの弁開度A
CV,給水ポンプ12bの回転数NBFP を決定することに
より制御される。また、目標ごみ投入量GGFXに関して
はこれに対応するプッシャ操作周期FPが操作手段62
で決定されることにより制御される。また、燃焼用空気
量制御ループ50は目標燃焼用空気量GAFR 対応する送
風機回転数NAFが操作手段52で決定されることにより
制御される。
【0012】次に、図2を用いてユニットBを追加起動
する場合に過熱器伝熱管の高温腐食が発生するメカニズ
ムとその問題点を説明する。
【0013】ユニットBの起動は、本図の実線で示すよ
うに、ごみ投入量GGFB を制御目標設定値に従って増加
させることで蒸発量GSHB が増加し、同時に設定された
目標過熱蒸気圧力に従って過熱蒸気圧力PSHB が昇圧さ
れる。この圧力制御の過程で蒸気タービンバイパス弁3
1bからは蒸気流量GBPB が復水器10にバイパスされ
る。蒸気圧力が先行ユニットAの圧力PSHA に達すると
蒸気止め弁18bが開操作され、これに伴って蒸気ター
ビンバイパス弁31bが閉じられてユニットBの起動は
完了する。しかしながら、ユニットB起動過程で過熱蒸
気の昇圧を速くすると、過熱器16bを通過する焼却炉
1bからのガス温度TGBが蒸発量GSHBの割に高くなる
場合があり、蒸気による伝熱管冷却が不十分となり伝熱
管の温度TMBが腐食限界TMLを大幅に超過する恐れがあ
る。そのため、通常、破線で示すように、ごみ投入量
G″GFB を十分おさえて同時に過熱蒸気の昇圧もP″
SHB のように十分ゆっくりと行っていた。こうすると、
ガス温度T″GBが比較的低くなり伝熱管温度T″MBは腐
食限界TMLを超すことはないが、起動時間が長びくばか
りでなく多量の蒸気G″BPB がバイパスされ大きなエネ
ルギー損失となっていた。
【0014】図3は、このような問題を解決するために
本発明において考案した高温腐食防止制御手段200の
詳細機能ブロックを示す。高温腐食防止制御手段200
はさらに伝熱管温度推定手段210と蒸気圧力修正手段
220で構成した。伝熱管温度推定手段210はユニッ
トの追加起動中に廃熱ボイラ過熱器の伝熱管温度を推定
するためのもので、蒸気圧力修正手段220は推定され
た伝熱管温度T* Mに応じてタービンバイパス弁開度によ
り制御される蒸気圧力を修正する修正信号ΔPSHRを出
力するためのものである。
【0015】以下、伝熱管温度推定手段210と蒸気圧
力修正手段220についてさらに詳しく説明する。
【0016】伝熱管温度推定手段210は高温故、直接
計測が困難な廃熱ボイラ過熱器伝熱管の温度をガス温
度,蒸気の圧力,温度,流量から動特性として推定する
ためのもので伝熱動特性モデルとして働く。まず、過熱
器入口蒸気のエンタルピHS1を求めるために、廃熱ボイ
ラ5bで計測された過熱蒸気圧力PSHから飽和蒸気表3
3を用いて飽和蒸気エンタルピHS1を算出する。また、
過熱器出口蒸気のエンタルピHS2を求めるために、同じ
く廃熱ボイラ5bで計測された過熱蒸気温度TSHと過熱
蒸気圧力PSHから過熱蒸気表34を用いてエンタルピH
S2を算出する。次に、上記算出されたエンタルピHS1
びHS2計測された蒸気流量GSHを用いて過熱器伝熱管か
ら蒸気への単位時間における熱伝達量QMSを蒸気側伝熱
量計算手段35で求める。この熱伝達量QMSは伝熱管の
冷却効果として働く。一方、通過ガスから伝熱管への単
位時間における熱伝達量QGMを求めるために、ガス流量
の近似値としての目標燃焼用空気流量GAFR と計測され
た過熱器入口ガス温度TG1及び過熱器出口ガス温度TG2
を用いてガス側伝熱量計算手段36で算出する。但し、
ここで用いるCG は過熱器の構造から定まる設計定数で
あり、TM は1計算時間ステップΔtだけ前の過熱器伝
熱管温度である。この熱伝達量QGMは伝熱管の加熱効果
として働く。最後に、上記の如く求めたQMSとQGMを用
いて伝熱管温度推定手段37で過熱器伝熱管温度推定値
* Mを算出する。ここで用いるWMとCMはそれぞれ過熱
器伝熱管の重量及び比熱である。
【0017】蒸気圧力修正手段220は、上記の如く推
定された伝熱管温度T* Mの高温腐食限界値TMLに対する
余裕度ΔTM を腐食限界余裕度計算手段38で求め、こ
の余裕度ΔTM に対応して予め準備した圧力修正関数3
9を用いて過熱蒸気圧力修正量ΔPSHRを決定する。但
し、圧力修正関数39で使用しているΔTMGNは、過熱
器伝熱管温度を高温腐食限界値以下に確実に抑えるため
の制御上のマージンであり、ΔP1及びΔP2はそれぞれ
圧力修正の上げ方向及び下げ方向の制限幅である。
【0018】このようにして得られた過熱蒸気圧力修正
量ΔPSHR は、ユニット制御目標設定手段300におい
て目標過熱蒸気圧力PSHX を修正し、実際の目標過熱蒸
気圧力PSHR を求めるために使用される。
【0019】以上に述べた方法で伝熱管温度の高温腐食
限界値に対する余裕度に応じて目標過熱蒸気圧力が修正
されるが、その結果、タービンバイパス弁開度調整によ
り蒸気圧力が修正され過熱器を通過する蒸気流量、即
ち、蒸発量が変化し、蒸気による伝熱管の冷却効果が調
整され、伝熱管温度が制御される。即ち、伝熱管温度が
高温腐食限界値に接近したときは、蒸気圧力が下方修正
され、蒸気流量が増加することにより伝熱管の冷却効果
が上がり、伝熱管の温度上昇が抑制される。逆に、伝熱
管温度が高温腐食限界値に対して余裕があるときは、蒸
気圧力を上方修正することにより蒸気の昇圧及び昇温が
促進されるため、ユニット起動は加速される。
【0020】図4は本発明による廃熱ボイラにおける過
熱器伝熱管の高温腐食防止制御特性とその効果を示す。
本図からも分かるよう本発明によると、追加起動ユニッ
トBは過熱器伝熱管温度推定値T* MBに応じて過熱蒸気
圧力が修正されP* SHB とされることで、過熱器伝熱管
の温度を高温腐食限界以下に安定かつ確実に維持できて
いる。また、従来よりも過熱蒸気を速やかに昇圧でき、
蒸気タービンバイパス蒸気量も低減できている。
【0021】本発明の前記実施例では2ユニットからな
るプラントの起動について示したが、実際のプラントは
3ユニット若くはそれ以上のユニット数で構成されるも
のも有るが、本発明である蒸気圧力修正による高温腐食
防止制御方法はなんら本質を変えることなく適用でき
る。また、本発明の前記実施例ではユニットAが先行起
動されているところにユニットBを追加起動する場合に
ついて説明したが、起動順序がこれと逆の場合でも制御
動作は変わらないことは勿論である。また、本発明の前
記実施例ではユニットAが起動完了してからユニットB
を追加起動する場合について説明したが、ユニットAが
起動中にユニットBを追加起動する場合でも、ユニット
Aの過熱蒸気が昇圧途中であるという以外は制御動作は
全く同様であり、本発明はそのまま適用可能でその効果
も本質的に変わらない。更に、複数ユニットを同時起動
する場合においても、ユニット毎の高温腐食防止制御は
そのまま生かせばよい。
【0022】本発明の前記実施例では高温腐食限界値か
らの余裕度に応じて目標過熱蒸気圧力を修正する方法と
したが、蒸気タービンバイパス弁開度を直接修正する方
法としても、本発明の目的を達成できることは勿論であ
る。
【0023】本発明の前記実施例では伝熱管温度推定手
段において計算時間ステップΔt毎に計算した伝熱管温
度推定値を用いて過熱蒸気圧力を修正制御する方法とし
ているが、伝熱管温度推定手段で使用している伝熱計算
を利用してnΔt先の伝熱管温度予測値を用いて過熱蒸
気圧力を修正制御する方法としても前記実施例と同等の
効果が期待できる。
【0024】本発明の前記実施例では伝熱管温度推定手
段において簡単のために過熱器を通過するガス流量の代
用として目標燃焼用空気流量GAFR を用いたが、目標ご
み投入量GGFR を加えた値とすれば更に高い推定精度が
得られることは勿論である。また、本発明の前記実施例
では伝熱管温度推定手段において伝熱計算に用いる代表
ガス温度として過熱器の入口と出口の2ケ所で計測した
ガス温度TG1とTG2の平均値を用いる方式としたが、温
度の高い方、即ち、過熱器入口ガス温度TG1で代表する
ことにより、伝熱管高温腐食を確実に防止できることは
言うまでもない。
【0025】本発明の前記実施例では非再熱型プラント
への適用について説明したが、本発明は図5に示すボイ
ラ再熱型プラントに対しても適用できる。即ち、前記実
施例の過熱蒸気圧力の修正による伝熱管高温腐食制御手
段はそのまま活かすとともに、複数ユニットへの再熱蒸
気分配率を当該ユニットの伝熱管高温腐食限界値からの
余裕度に応じて流量調整弁55a,55bの開度調整に
より修正する手段も付加することにより、伝熱管高温腐
食防止にさらなる効果が期待できる。この場合、各ユニ
ットの再熱器56a,56bへの蒸気流量の分配率を調
整することで熱吸収量が変化し、その分、各エコノマイ
ザ13a,13bの入口ガス温度が変化し、エコノマイ
ザでの熱吸収量が変化することで蒸発器15a,15b
からの蒸発量の変化となって現われる。これが過熱器伝
熱管温度に影響することは既に述べたとおりである。
【0026】
【発明の効果】本発明の第1の効果は、追加起動される
ユニットの過熱器伝熱管温度を安定かつ確実に高温腐食
限界以下に抑えるため、運用蒸気条件を同一とするプラ
ントにおいては機器寿命を延長でき、逆に同じ機器寿命
消費を運転条件とするプラントでは高い蒸気条件で運用
できるため熱効率を向上できることにある。また、本発
明の第2の効果は、先行ユニットの蒸気圧力まで速やか
に昇圧できることにより起動時間を大幅に短縮できるこ
とにある。さらに、本発明の第3の効果は、起動中のタ
ービンバイパス蒸気によるエネルギー損失を最小限に抑
えることにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例であるごみ焼却発電プラントの
機能ブロック線図を示す。
【図2】廃熱ボイラにおける伝熱管高温腐食の発生メカ
ニズムを示す。
【図3】運転ユニット数切り替え制御手段における伝熱
管高温腐食防止制御手段の詳細機能ブロック線図を示
す。
【図4】本発明による廃熱ボイラ伝熱管の高温腐食防止
のための制御特性とその効果を示す。
【図5】本発明の別の実施例としてボイラ再熱型プラン
トへの適用例を説明するためのもの。
【符号の説明】
100…ごみ焼却発電プラント、110…ユニットA、
120…ユニットB、130…共通系統、200…高温
腐食防止制御手段、300…ユニット制御目標設定手
段、400…ユニット制御系。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ごみ焼却炉と該焼却炉の燃焼ガスから熱エ
    ネルギーを回収して蒸気を発生させる廃熱ボイラを1つ
    のユニットとし、複数の該ユニットから発生する蒸気を
    一括して1台の蒸気タービンに導入して発電するごみ焼
    却発電プラントにおいて、前記廃熱ボイラの過熱器を通
    過する蒸気流量を調節することによって該過熱器の伝熱
    管温度を高温腐食限界温度以下に抑制する手段を備えた
    ことを特徴とするごみ焼却発電プラント。
  2. 【請求項2】ごみ焼却炉と該焼却炉の燃焼ガスから熱エ
    ネルギーを回収して蒸気を発生させる廃熱ボイラを1つ
    のユニットとして複数の該ユニットを順次起動し、発生
    した蒸気を1台の蒸気タービンに導入して発電するごみ
    焼却発電プラントにおいて、追加起動されるユニットの
    廃熱ボイラの過熱器を通過する蒸気流量を調節すること
    によって該過熱器の伝熱管温度を高温腐食限界温度以下
    に抑制する手段を備えたことを特徴とするごみ焼却発電
    プラント。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のごみ焼却発電プラ
    ントにおいて、該廃熱ボイラの過熱器の伝熱管温度を推
    定するための伝熱管温度推定手段と、該過熱器を通過す
    る蒸気流量を蒸気圧力によって調節するための蒸気圧力
    修正手段を備えたことを特徴とするごみ焼却発電プラン
    ト。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のごみ焼却発電プラントに
    おいて、該伝熱管温度推定手段では該廃熱ボイラから発
    生する蒸気圧と該過熱器を通過する燃焼ガスの温度と流
    量から該過熱器伝熱管温度の現在値もしくは予測値を算
    出することを特徴とするごみ焼却発電プラント。
  5. 【請求項5】請求項3に記載のごみ焼却発電プラントに
    おいて、該蒸気圧力修正手段では該伝熱管温度推定手段
    により推定された伝熱管温度の高温腐食限界値に対する
    余裕度に応じて目標とする蒸気圧力修正量を算出するこ
    とを特徴とするごみ焼却発電プラント。
  6. 【請求項6】ごみ焼却炉と該焼却炉の燃焼ガスから熱エ
    ネルギーを回収して蒸気を発生させる廃熱ボイラを1つ
    のユニットとして複数の該ユニットを順次起動し、廃熱
    ボイラで発生した蒸気を1台の高圧蒸気タービンに導
    き、該高圧蒸気タービンの排出蒸気を各ユニットの廃熱
    ボイラの再熱器に分配供給し、ここで再熱された蒸気を
    低圧蒸気タービンに導いて発電するごみ焼却発電プラン
    トにおいて、該再熱蒸気の分配率を当該ユニットの伝熱
    管高温腐食限界値からの余裕度に応じて修正する手段を
    備えたことを特徴とするごみ焼却発電プラント。
JP9173497A 1997-06-30 1997-06-30 ごみ焼却発電プラント Pending JPH1122421A (ja)

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