JPH11220085A - メッキ用導通治具とこれを用いた配線基板の製造方法 - Google Patents

メッキ用導通治具とこれを用いた配線基板の製造方法

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JPH11220085A
JPH11220085A JP18625598A JP18625598A JPH11220085A JP H11220085 A JPH11220085 A JP H11220085A JP 18625598 A JP18625598 A JP 18625598A JP 18625598 A JP18625598 A JP 18625598A JP H11220085 A JPH11220085 A JP H11220085A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】配線基板のリードピンに電気メッキする際に用
いる導通用治具に関し、Au等のメッキ金属が表面に付
着しないようにしてメッキできるようにする。 【解決手段】金属製の板状部材2からなり、配線基板の
本体に植設された複数のリードピンの配置に対応して多
数の通し孔6が形成され、各通し孔6はリードピンを遊
挿状態で貫通させる遊挿部8と、リードピンの周面の少
なくとも一部を挟持する接触部10とを有すると共に、
該接触部10を形成する一対の薄肉部12の一部を少な
くとも除くか、又はこの通し孔6内を含む表面全体を絶
縁性の皮膜18により被覆したメッキ用導通治具1。上
記薄肉部12の開口縁に形成される金属の露出部分14
において、リードピンとの電気的導通を取ると共に、こ
の治具1を用いて電気メッキしても上記皮膜18に覆わ
れた治具1の表面にはAu等のメッキ金属が表面に付着
しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板に植設さ
れた複数のリードピン等を同時に電気メッキする際に、
各リードピンから導通を取って、これらのリードピンの
表面等にメッキするために使用されるメッキ用導通治具
と、この治具を用いた配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ピングリッドアレイ(PGA)タ
イプに代表されるプラグインタイプの配線基板において
は、その基板本体の表面にFe−42wt%Ni合金やコ
バール(Fe−29wt%Ni−17wt%Co)等からなる
多数のリードピンがロウ付けにより植設されている。且
つ、このリードピンを含めて配線基板の各所には、耐食
性や電気的導通性を高めるため、Au(金)やNi(ニッ
ケル)等が電気メッキにより被覆される。係る電気メッ
キを行う際に、各リードピンから導通を取るためにメッ
キ用導通治具が使用される。
【0003】このメッキ用導通治具としては、例えば特
開平6−302742号公報に示すような鍍金用治具が
ある。この鍍金用治具は、金属製板状部材に複数の開口
を穿設し、各開口にリードピンが遊挿可能な遊挿孔と、
この遊挿孔に遊挿されたリードピンをその径方向に移動
して圧入する圧入孔とを備えたものである(上記公報参
照)。また、特開平6−302743号公報に示される
鍍金用治具は、金属製板状部材に複数の開口を穿設し、
各開口はリードピンの外径よりその幅が小さく且つ長さ
が大きい長孔とし、各ピンをその軸方向から各開口内に
強制的に圧入するものである(上記公報参照)。
【0004】
【発明が解決すべき課題】上記各公報に開示された鍍金
用治具は、何れも金属製板状部材が表面全体に露出して
いるため、電気メッキを行った際にメッキ金属であるA
uやNi等が付着する。特に、耐食性に優れる反面で高
価なAuが本来メッキされるべきリードピンの表面の他
に、上記鍍金用治具の表面全体にも付着するため、不経
済である。また、係る鍍金用治具の表面に付着したAu
やNi等を剥離液に浸漬して回収することは、工数が嵩
むと共にコスト高を招きかねない、という問題もあっ
た。本発明は、以上の従来の技術における問題点を解決
し、電気メッキを行ってもその表面に不用意にAuやN
i等のメッキ金属が付着しないようにしたメッキ用導通
治具と、これを用いた配線基板の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、メッキ用導通治具における電気的導通に
必要な部分以外の表面を絶縁材で絶縁することに着想し
て成されたものである。即ち、本発明のメッキ用導通治
具は、配線基板の本体に植設された複数のリードピン等
を電気メッキするための治具であって、金属製の板状部
材からなり、この板状部材には上記各リードピンの配置
に対応する位置に複数の通し孔が形成され、各通し孔
は、上記リードピンを遊挿状態で貫通させる遊挿部と、
該リードピンの少なくとも周面の一部を挟持する接触部
とを有すると共に、上記通し孔における接触部を形成す
る開口縁の一部を少なくとも除くか、又は、上記板状部
材における複数の通し孔内を含む表面全体を絶縁性の薄
膜で被覆した、ことを特徴とする。
【0006】このメッキ用導通治具によれば、各リード
ピンの導通を取るべき通し孔における接触部を形成する
開口縁の一部のみから金属が露出して、メッキに必要な
電気的導通が取れる一方、絶縁性の皮膜で被覆された大
半の表面には不用意にAu等のメッキ金属が付着しなく
なる。従って、電気メッキ毎に必要なメッキ金属を節約
でき、そのコストダウンを図ることも可能になる。前記
板状部材の表面は、粗化処理が施されているメッキ用導
通治具も含む。これによれば、メッキ時に絶縁性の皮膜
が剥離しにくくなり、導通治具の耐久性を高めることが
できる。尚、粗化処理は例えばサンドブラスト、エッチ
ング、バフ研磨、ラップ研磨等が用いられる。これらの
研磨の際に用いる番手は100〜600番程度である。
100番未満では却って平滑になり得るためである。
【0007】また、前記通し孔が、少なくとも一つの遊
挿部と複数の接触部とをそれぞれ有するメッキ用導通治
具も含まれる。これによれば、同じ通し孔に同時に複数
のリードピンを接触させたり、或いは同じ通し孔内で複
数回の電気メッキを行うことも可能となる。更に、前記
接触部が、この接触部を含む通し孔を形成する前記板状
部材における薄肉部に形成されているメッキ用導通治具
も含まれる。これによれば、薄肉部の塑性変形により、
リードピンとの電気的導通を一層確実にすることができ
る。
【0008】また、前記板状部材が、前記薄肉部と同時
にエッチングにより形成された標識部を備えている、メ
ッキ用導通治具も含まれる。これによれば、各治具の通
し孔に対応した位置にリードピンを有する配線基板の種
類や品番を示す標識部を形成したので、配線基板に応じ
た治具を確実に選定できる。且つ、上記標識部は前記薄
肉部を形成する際のエッチングにて同時に形成でき、製
造工数も増やさない。更に、前記板状部材が、その略中
央に形成された開口部と、この開口部内に該開口部を複
数に分割する補強片とを備えている、メッキ用導通治具
も含まれる。これによれば、配線基板の中央部にリード
ピンを備えていない配線基板をメッキする際、上記中央
部に対向する導通治具の略中央に上記開口部を形成する
ことにより、メッキ液の循環を向上させることができ
る。且つ、係る開口部を補強片で複数に分割することに
より、治具の板状部材の変形を防止することができるの
で、リードピンの着脱作業を確実で効率良くすることが
できる。
【0009】また、前記補強片は、前記接触部へのリー
ドピンの圧入方向と略平行に形成されている、メッキ用
導通治具も含まれる。これによれば、配線基板の各リー
ドピンを各通し孔に着脱する際、導通治具の変形を一層
確実に防止できる。更に、前記絶縁性の薄膜が、フッ素
樹脂又はゴムからなるメッキ用導通治具も含まれる。こ
れによれば、前記メッキ金属の節約が確実に行えると共
に、メッキ用導通治具の表面自体をメッキ液に対し耐久
性のある皮膜により保護することも可能となり、係る治
具を複数回に渉り繰返し電気メッキに用いることができ
る。
【0010】尚、前記各通し孔が、平面視において中央
における一つの遊挿部と、この遊挿部を中心に2方向以
上に延びる複数の接触部とをそれぞれ有するメッキ用導
通治具とすることもできる。また、前記各通し孔が、平
面視において直線状又は3方向以上に放射状に分岐する
形状であり、直線状部の両端部分や各分岐部の先端部分
に前記遊挿部を有すると共に、各部分が互いに連通する
直線状部や各分岐部の中央寄りに接触部を有するメッキ
用導通治具とすることもできる。これらによる場合、同
じ通し孔内で2ヶ所又は3ヶ所以上で各リードピンとの
導通を行うことが可能となり、前記メッキ金属の節約と
共に、導通治具自体を効率的に使用することが可能とな
る。
【0011】更に、前記通し孔における接触部を形成す
る対向する一対の開口縁の少なくとも一方に沿って、そ
の外側に略平行なスリットを前記板状部材に形成したメ
ッキ用導通治具とすることもできる。また、上記スリッ
トの一部が前記遊挿部又は接触部に連通し、且つこの連
通部の少なくとも一方に上記接触部とスリットとに挟ま
れた前記板状部材の片持ち部を形成したメッキ用導通治
具とすることもできる。これらによる場合、各リードピ
ンと各通し孔内の接触部との接触が一層確実となり、複
数のリードピン間における方向性等のバラツキを吸収し
て、確実に導通を取ることを可能とする。更に、スリッ
トを設けることにより、該スリット内をメッキ液が通っ
て循環するため、より均一なメッキを被覆することがで
きる。
【0012】また、本発明の配線基板の製造方法は、配
線基板の本体に植設された複数のリードピンから導通を
取って各リードピン等の上記配線基板の各所に電気メッ
キを行うことにより配線基板を製造する方法であって、
金属製の板状部材からなり且つ複数の通し孔を有すると
共にその表裏面の全体に渉って絶縁性の皮膜を被覆した
メッキ用導通治具を用意し、上記各通し孔における遊挿
部内に各リードピンを軸方向に遊挿した後、各リードピ
ンを径方向に移動させてピン周面の少なくとも一部を各
通し孔における接触部の無皮膜部分と接触させることに
より電気的に接続する工程と、上記メッキ用導通治具を
介して各リードピンから導通を取った状態で上記配線基
板の各所に電気メッキを施す工程と、係る電気メッキの
後に、各リードピンを径方向に移動させ遊挿状態にした
後、軸方向に移動させて上記メッキ用導通治具から離脱
する工程と、を含むことを特徴とする。これによれば、
最小限の接触面積により電気メッキに必要な電気的接続
が行え、且つ絶縁性の皮膜で被覆された導通治具の殆ん
どの表面に不用意にAu等のメッキ金属を付着させずに
効率の良いメッキを可能とし、且つ配線基板の品質の向
上と安定に寄与することができる。
【0013】更に、配線基板の本体に植設された複数の
リードピンから導通を取って各リードピン等の上記配線
基板の各所に電気メッキを行うことにより配線基板を製
造する方法であって、金属製の板状部材からなり且つ複
数の通し孔を有すると共に、該通し孔内を含む表面全体
に渉って絶縁性の皮膜を被覆したメッキ用導通治具を用
意し、上記各通し孔における遊挿部内に各リードピンを
軸方向に遊挿した後、各リードピンを径方向に移動させ
て該ピンの周面により各通し孔における接触部の上記皮
膜を剥離し、露出した金属部分とピン周面の少なくとも
一部を接触させることにより電気的に接続する工程と、
上記メッキ用導通治具を介して各リードピンから導通を
取った状態で上記配線基板の各所に電気メッキを施す工
程と、係る電気メッキの後に、各リードピンを径方向に
移動させ遊挿状態にした後、軸方向に移動させて上記メ
ッキ用導通治具から離脱する工程と、を含む配線基板の
製造方法も含まれる。これによれば、メッキ用導通治具
における各通し孔内にも絶縁性の皮膜が被覆されていて
も、強制的に圧入される各リードピン自らにより通し孔
内の接触部における皮膜を剥離して、ピン自体が導通に
必要な最小限の接触を確保することができ、効率的で確
実な電気メッキを行うことができる。従って、配線基板
の品質の向上と安定に寄与することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下において本発明の実施に好適
な形態を図面と共に説明する。図1(A)に平面図を示す
メッキ用導通治具1は、Fe−42wt%Ni合金からな
り厚さ0.1〜0.2ミリのバネ性を有する矩形の板状部
材2からなる。該板状部材2の中央には、追ってメッキ
される配線基板におけるチップ収納用のキャビティに対
向して矩形の開口部3が形成されている。また、板状部
材2の図示で上下の端縁には複数の丸孔4が穿設され、
追ってセットする配線基板をそのリードピンと共に移動
させる際、本導通治具1自体を位置固定するためのもの
である。係る全体が略四角枠状の導通治具1における上
記開口部3の周囲の各辺には、多数の通し孔6が3列で
且つ千鳥状に形成されている。この通し孔6全体の配置
は、メッキされる配線基板の各リードピンの植設位置に
対応している。
【0015】通し孔6は、図1(B)に示すように、平面
視で全体が細長い台形状を呈し、図示で下部の幅広な遊
挿部8と、上部のテーパ状の接触部10とからなる。こ
の接触部10を形成する左右両側の開口縁に沿って一対
の薄肉部12が設けられている。尚、接触部10上部の
左右の外側には、細い逆三角形を呈する一対のスリット
16が穿設されている。各通し孔6とスリット16は、
エッチング加工(ハーフエッチングを含む)又はプレス
による打抜き加工で精度良く形成される。更に、図1
(C)の端面図に示すように、導通治具1の表裏面全体に
渉って厚さ約5μmの絶縁性の皮膜18が被覆されてい
る。この皮膜18は、ゴム及びビスアジト系樹脂からな
るもので、導通治具1の表裏面にロールにより塗布され
た後、乾燥したものである。図示のように、皮膜18は
通し孔6における接触部10の左右の薄肉部12にも被
覆され得るが、追って圧入される配線基板のリードピン
との接触する部分のみには、電気的接続を確保するため
金属の露出部分(無皮膜部分)14が形成される。尚、上
記各スリット16は隣接する接触部10との間に幅細部
17を形成して、各薄肉部12と共に撓み変形を誘発す
る。また、板状部材2の表面には、絶縁性の皮膜18と
の密着性を高めるため、皮膜18の被覆前に予め280
番手のバフ研磨によって粗化処理が施されている。
【0016】図2(A)は上記導通治具1を配線基板20
にセットした後、該基板20をメッキ用ラック30に保
持した状態を示す。配線基板20の本体22の図示で下
側の主表面には、前記通し孔6と対応して複数のリード
ピン24がロウ付けにより植設されている。このピン2
4も治具1と同じ材質の前記合金からなる。各リードピ
ン24に上記導通治具1をセットするには、図2(B)に
示すように、板状のスライダ26を用いる。このスライ
ダ26は、各ピン24を緩く貫通させる複数の丸孔28
を有する。先ず、配線基板20の各ピン24を導通治具
1の各通し孔6における遊挿部8内とスライダ26の丸
孔28内に挿入する。この状態で治具1をその前記丸孔
4を用いて位置固定する。
【0017】次いで、スライダ26を図示の矢印方向
(治具1とスライダ26との面方向)に移動する。する
と、各ピン24は、その径方向に押されて移動し、通し
孔6の接触部10両側の各薄肉部12を塑性変形しつつ
そこに強制的に圧入される。この際、薄肉部12を被覆
していた前記絶縁性の皮膜18が剥離されて、金属の露
出部分(剥離部分)14が形成される。これにより各ピン
24と治具1とは電気的に接続され、導通治具1は配線
基板20にセットされる。その後、導通治具1をセット
した配線基板20をスライダ26から取り外す。
【0018】導通治具1をセットした配線基板20は、
図2(A)に示すラック30における左右のビーム32か
ら垂下し互いに対向して弾性を有する一対のアーム34
間に保持される。また、図中で左側のビーム32から
は、図示しない陰極電源に接続された導通棒36が垂下
して、導通治具1の側面1aに接触する。この側面1a
における導通棒36との接触部分の前記皮膜18も剥離
されている。尚、上記ビーム32やアーム34の各表面
も絶縁被覆されている。この状態で、導通治具1と配線
基板20とを図示しないメッキ槽内のメッキ液内に浸漬
し、ラック30と共に回転させてメッキ液を撹拌しつつ
メッキ槽内に固定された陽極との間で電気メッキを行
う。
【0019】すると、予めメッキ液中に陽イオン化され
て含まれているAuが陰極側の金属露出部分である各リ
ードピン24の表面や何れかのピン24と導通する基板
本体22の表面の金属部分に析出して被覆する。しか
し、上記露出部分14を除く治具1の表面全体には前記
皮膜18が被覆されているので、Auが付着することが
ない。このメッキ工程の後、メッキ槽から取出した配線
基板20の各ピン24を前記スライダ26を用いてピン
24の径方向に移動させ遊挿状態にした後、その軸方向
に前記と逆に移動して治具1から配線基板20を離脱さ
せる。これにより、リードピン24を含む配線基板20
の各所にAuメッキを均一に被覆できると共に、メッキ
用のAuも節約できる。しかも、従来における導通治具
を剥離液に浸漬して、その表面に付着したAuを回収す
る工程を省略することもできる。尚、導通治具1の開口
部3や各通し孔6、スリット16はメッキ液を通過さ
せ、各ピン24の表面に均一にAuをメッキする作用も
有する。
【0020】図3は前記配線基板20に導通治具1をセ
ットする際におけるリードピン24の治具1の通し孔6
内における移動状態に関する。図3(A)及び(a)に示す
ように、導通治具1は予めその通し孔6内を含む全表面
が絶縁性の皮膜18に覆われている。先ず、図3(B)に
示すように、リードピン24をその軸方向に移動して通
し孔6の遊挿部8内に貫通させる。ピン24の直径は約
0.4ミリであるため、遊挿部8の幅はこれよりも大き
く設定されている。この状態で導通治具1をその丸孔4
を用いて位置固定する。次に、前記スライダ26を用い
てピン24を図中の矢印方向(径方向)に移動させる。す
ると、ピン24は接触部10内に圧入される。接触部1
0の両側を形成する一対の薄肉部12間の幅寸法は、下
方の遊挿部8寄りではピン24の直径よりも大きいが、
上方寄りでは逆に小さく設定されている。従って、ピン
24は図3(C)及び(c)に示すように、その移動に伴っ
て一対の薄肉部12における開口縁の一部を押し広げる
よう塑性変形させると共に、そこに被覆されていた前記
皮膜18を剥離し、図3(b)に示す露出部分(剥離部分)
14を形成する。この結果、ピン24は、その周面の一
部において薄肉部12間に挟持されて治具1と電気的に
接続され、電気メッキ用の陰極と導通を取ることができ
る。
【0021】しかる後、前述した電気メッキ工程を行う
と共に、その後で各ピン24を上記と逆にその径方向に
移動させ遊挿状態とした後、その軸方向に移動して治具
1から離脱させる。このような離脱方法をとることによ
り、離脱の際に既にメッキされたAu等を擦り取らず、
或いは最小限に抑えることができる。尚、各ピン24の
周面における上記治具1との一対の接触部分には、Au
がメッキされない。この非メッキ部分を最小限にするた
め、一対の薄肉部12によりピン24を両側から線状に
挟持して接触するようにしたものである。且つ、各薄肉
部12の外側に前記に隣接するスリット16により幅細
部17を形成したことも同じ理由による。また、図3
(b)に示すように、絶縁性の皮膜18を導通治具1の表
裏面に塗布する際の技術や条件等によっては、一対の薄
肉部12の開口縁に沿って金属の露出部分(無皮膜部分)
14が線状に形成される場合もある。係る絶縁被覆状態
の治具1を用いる場合、ピン24は、上記露出部分14
と接触する程度に圧入されるだけで良く、ピン24自体
の周面を傷付けないようにすることも可能となる。この
場合、左右両側の幅細部17と共に各薄肉部12とが撓
み変形することでもピン24の傷付きを抑制している。
【0022】図4は異なる形態の通し孔を有する導通治
具に関する。尚、以下において前記の形態と同じか同様
の部分や要素には同じか同様の符号を用いるものとす
る。図4(A)に示す導通治具40の板状部材40aに形
成した通し孔41は、図示で下方の丸い遊挿部42とそ
の上方にテーパ状に連通して延びる接触部44とからな
り、この接触部44の両側には薄肉部46が形成されて
いる。接触部44における開口縁には、図4(a)に示す
ように、絶縁性の皮膜18が被覆されていない金属の露
出部分48が形成される。この露出部分48は、予め皮
膜18の塗布時、又は通し孔40の遊挿部42内に遊挿
された前記ピン24を接触部44内に圧入させ各薄肉部
46に接触した際に皮膜18を剥離することにより形成
される。尚、各薄肉部46の外側に前記同様の図示しな
いスリットを形成しても良い。
【0023】また、図4(B)に示す導通治具50の板状
部材50aに形成した通し孔51は、平面視で全体が略
まゆ形を呈し、図示で上下の両端部に一対の略円形状の
遊挿部52を有し、これらの間の中間に上下一対のテー
パ状の接触部54,54を有する。そして、各遊挿部5
2と左右の接触部54とに跨って略く形の薄肉部56が
左右対称に形成されている。薄肉部56における開口縁
にも、図4(a)に示したのと同様の露出部分58が形成
される。この通し孔51を複数形成した導通治具50に
よれば、2ヶ所で電気メッキを行うことができる。図4
(C)に示すように、先ず配線基板20のリードピン24
を上方に遊挿部52内に遊挿し、ピン24を図示で下向
き(径方向)に押して上方の接触部54内に圧入する。す
ると、ピン24の周面は左右の薄肉部56を塑性変形さ
せ、場合によりそこに被覆された絶縁性の皮膜18を剥
離して形成される金属の露出部分58と接触する。この
状態で、前記同様の電気メッキを施した後、ピン24を
逆に移動させて配線基板20から治具50を分離する。
【0024】次に、別の配線基板20のリードピン2
4′を下方の遊挿部52内に遊挿し、ピン24′を図示
で上向き(径方向)に押して下方の接触部54内に圧入す
る。上記と同様にピン24′は薄肉部56を塑性変形し
治具50の金属部分と接触するか、そこに残った前回の
Auメッキ膜と接触して、同様に電気メッキを施せる。
これにより、導通治具50は2ヶ所で電気メッキに使用
できる。この治具50は本来接触部54の変形具合等に
より数回のメッキ工程で使用できるが、2ヶ所で使用可
能にすることによって、従来の治具に比べ少なくとも2
倍のメッキ工程で使用できる。従って、導通治具50自
体を効率良く活用することができる。
【0025】図5は、更に異なる形態の通し孔を有する
導通治具に関する。図5(A)は、導通治具60の板状部
材60aに形成された平面視で扁平な六角形の通し孔6
1を示す。該通し孔61は、中央に幅広の遊挿部62を
有し、左右両側にテーパ状の接触部64をそれぞれ有す
る。各接触部64の上下両辺に沿って薄肉部66を対称
に有している。薄肉部66における開口縁にも、図5
(B)に示すように絶縁性の皮膜18に覆われていない露
出部分68が形成されている。この通し孔61によって
も、リードピン24を中央の遊挿部62を経て左右の何
れかの接触部64内に圧入することにより、1枚の導通
治具60を2ヶ所で電気メッキに使用することができ
る。
【0026】図5(C)は上記通し孔61の変形例を示
し、薄肉部を有しない通し孔61′において左右の接触
部64における上下辺の外側に略平行な細長いスリット
65をそれぞれ形成し、接触部64との間に幅細部67
を形成した治具60′である。この左右何れかの接触部
64内にリードピン24を左右(径)方向に圧入すると、
上下の開口縁の前記皮膜18を剥離し、又は既露出部分
68と接触して上下辺の各幅細部67が隣接するスリッ
ト65側に撓みピン24の周面を挟持する。この場合、
ピン24には治具60′の板厚相当分の接触部分(非メ
ッキ部分)が長手向きに形成される。しかし、薄肉部が
ないので、通し孔61′及びスリット65を形成する
際、ハーフエッチング工程が不要になるという利点を有
する。
【0027】また、図5(D)は上記通し孔61′の応用
例を示し、上記同様のスリット65を有する通し孔6
1″における各スリット65の中央寄りに遊挿部62と
の連通部69を形成し、各接触部64の両端側のみが固
定された細長い片持ち部67aを形成した治具60″で
ある。これによれば、遊挿部62内に遊挿されたリード
ピン24は何れかの接触部64内に圧入されると同時に
上下の片持ち部67aを外側に撓み変形させる。この
際、接触部64の開口縁を覆う前記皮膜18も剥離され
る。但し、片持ち部67aが撓み易くて皮膜18の剥離
が不十分になる場合には、予め接触部64の上下辺の開
口縁に皮膜18が付着しないように塗布して、図5(B)
に示した金属の露出部分68を形成しておく。この通し
孔61″を複数有する導通治具60″によっても、2ヶ
所で電気メッキができ、ピン24等への必要なメッキを
行え且つAu等のメッキ金属全体を節約することができ
る。
【0028】図5(E)は導通治具70の板状部材70a
に形成した別の形態の通し孔71を示す。この通し孔7
1は、中央の大径の丸い遊挿部72と、その左右両側の
長円形状の接触部74とからなる。図5(F)にも示すよ
うに、各接触部74の上下辺に沿って前記同様の薄肉部
76が形成され、且つこの薄肉部76の開口縁には絶縁
性の皮膜18に覆われていない金属の露出部分78が形
成されている。各接触部74の上下辺は平行な点で、上
述したテーパ状の接触部と相違する。この通し孔71の
遊挿部72内にリードピン24を遊挿し、左右何れかの
接触部74内に圧入すると、前記同様にピン24の周面
の一部が上下の薄肉部76を塑性変形させ、薄肉部76
の開口縁を皮膜18が覆っている場合には、これを剥離
する。この通し孔71を有する治具70によっても、2
ヶ所で電気メッキが行え、ピン24等への必要なメッキ
とAu等のメッキ金属の節約を可能にできる。
【0029】図5(G)は上記通し孔71の変形例を示
し、薄肉部を有しない通し孔71′において左右の接触
部74における上下辺の外側に平行な細長いスリット7
5をそれぞれ形成して、接触部74との間に幅細部77
を形成した治具70′である。また、図5(H)は上記通
し孔71′の応用例を示し、上記同様のスリット75を
有する通し孔71″における各スリット75の中央側に
遊挿部72との連通部79を形成し、各接触部74の先
端側のみが固定された細長い片持ち部77aをそれぞれ
形成した治具70″である。これらの導通治具70′,
70″によっても、幅細部77や片持ち部77aによっ
て、ピン24の周面の一部を挟持して、2ヶ所での電気
メッキと、効率的なメッキ作業を行うことが可能とな
る。
【0030】図6は前記図1(A)に示したメッキ用導通
治具1の変形形態に関する。図6(A)に示すメッキ用導
通治具80は、前記と同じ板状部材2に各丸孔4と多数
の通し孔6を有し、前記開口部3に対応する開口部82
を垂直な一対の補強片84により図示で左右に3分割し
たものである。係る3分割した開口部82としたことに
より、導通治具80の各通し孔6内に前記配線基板20
の各リードピン24を着脱する際に、治具80の板状部
材2が変形することを防止できるので、前述したメッキ
液を通過させてその循環性を高めること併せて、上記着
脱作業を確実且つ効率良く行わしめることができる。
【0031】更に、導通治具80の上端の左側には、各
通し孔6の前記薄肉部12を形成するエッチング際に、
図6(B)に示すように、同時に形成した凹んだ文字88
又は記号等からなる標識部86が設けられている。この
標識部86は、この治具80によりメッキすべき配列の
リードピン24を有する前記配線基板20を表示する。
従って、係る配線基板20をメッキする際に、導通治具
80を正確に選定でき、適切なメッキを施すことができ
る。尚、開口部82の補強片84は、上記の形態に限ら
ず、中央の1本のみとしたり、左右に3本以上平行に形
成しても良い。また、上記補強片84に対し更にこれと
直交したり、任意の角度で交差する図示しない別の補強
片を併設することも可能である。
【0032】本発明は以上に説明した各形態に限定され
るものではない。例えば、絶縁性の皮膜は、前記各通し孔
の薄肉部をも除いた各治具の表裏面のみを被覆しても、
治具の表面に付着するAu等のメッキ金属を低減でき
る。また、各通し孔内を含む各治具の全表面を上記皮膜
で被覆する形態でも、各通し孔内における皮膜の厚さを
治具の表裏面における厚さよりも薄くすることもでき
る。これにより、配線基板のリードピン自体にて、通し
孔の接触部や接触部を形成する薄肉部に付着した絶縁性
の皮膜を容易に剥離でき、工程管理も容易となる。更
に、前記各形態では通し孔の接触部等における薄肉部
は、各治具の厚さ方向の表裏面の一方に偏寄していた
が、表裏面から共に離れた中間厚さ部分を接触部の中央
側に突き出した断面略>形状の薄肉部としても良い。ま
た、各通し孔における接触部やその薄肉部の開口縁に沿
って、平面視で細かな鋸形状の凹凸細条を付設すること
もできる。これにより、通し孔内に上記皮膜を塗布し易
くする一方、各凸部を容易に皮膜から露出させることも
可能となる。尚、本発明における通し孔はその性質上、
配線基板に植設されたピンの位置に対応して板状部材に
配置され、その配置形態は前記形態に限定されない。従
って、配線基板の一主表面の略全域にピンが植設されて
いる場合には、前記図1(A)に示した開口部3は形成さ
れず、その板状部材の略全域に通し孔が形成される。
【0033】更に、図4(B)乃至図5(H)の各形態で
は、各通し孔を2ヶ所で電気メッキが行えるものを説明
したが、これらを一つの通し孔で3ヶ所以上で電気メッ
キに用いることもできる。例えば、図4(B)に示した通
し孔51の上に同じ通し孔51を水平向きに更に重ねて
十字形にしたり、各遊挿部52と接触部54の組を3方
向に放射状やT形状に連通することもできる。これら
は、多数のリードピンの格子状又は千鳥状の配列に応じ
て適宜選択される。更に、図5(A)の通し孔61等や図
5(E)の通し孔71等も一つの遊挿部62,72を中心
とし、その周囲に3又は4方向以上にT形状や十字形を
含む放射方向に複数の接触部64,74を形成して、3
ヶ所以上で電気メッキに用いることもできる。また、導
通治具を形成する板状部材の材質は、前記の他にメッキ
すべきリードピンと同じコバールとしたり、その他のバ
ネ性を有する帯鋼、バネ鋼、ステンレス鋼板、或いはC
u基合金やTi基合金の薄板を用いることもできる。
尚、本発明は、リードピンを本体に植設したものであれ
ば、前記のものに限らず本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で各種の配線基板に適用される。
【0034】
【発明の効果】以上において説明した本発明のメッキ用
導通治具によれば、その複数の通し孔内の一部を除く
か、又は各通し孔内を含む表面全体を絶縁性の皮膜で被
覆したので、配線基板の各リードピンやこれと導通する
基板本体の表面各所にのみ必要なAu等の電気メッキが
行えると共に、本治具の表裏面にはAu等のメッキ金属
が付着しない。従って、メッキ金属を節約できると共
に、効率的で安定した電気メッキを配線基板のリードピ
ンを含む各所に施すことができ、且つ耐食性や電気的導
通性が高く安定した配線基板の提供を可能とすることが
できる。また、請求項3又は4のメッキ用導通治具によ
れば、上述した効果に加えて、同じ通し孔において複数
ヶ所で電気メッキを行うことができ、本治具自体も効率
良く活用することができる。
【0035】更に、請求項5の導通治具によれば、メッ
キすべき配線基板のリードピンの配列に対応した導通治
具を標識部を基に確実に選定でき、且つ係る標識部は治
具の製造工程を増やすことなく形成することができる。
また、請求項6,7の導通治具によれば、中央部にリー
ドピンを有しない配線基板に使用する際、メッキ液の循
環性を高めると共に、上記ピンの着脱作業時に治具の板
状部材の変形を確実に防止することもできる。一方、本
発明の製造方法によれば、Au等のメッキ金属を節約で
き、効率的で安定した電気メッキを配線基板のリードピ
ンを含む各所に施すことができると共に、耐食性や電気
的導通性が高く安定した配線基板を製造することができ
る。しかも、従来のように、電気メッキにより治具の表
面に付着したAu等のメッキ金属を回収するため、各治
具を剥離液に浸漬する工程を解消することもできるの
で、工程全体を簡素化することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の導通治具の一形態を示す平面
図、(B)はそれに形成された一つの通し孔を示す拡大
図、(C)は(B)中のC−C端面図。
【図2】(A)は本発明の導通治具をセットした配線基板
をメッキ用のラックに保持した状態を示す概略図、(B)
はその直前の準備工程を示す部分拡大斜視図。
【図3】(A)乃至(C)は導通治具の通し孔内にリードピ
ンを遊挿し接触する工程を示す部分平面図、(a)は(A)
中のa−a端面図、(b)は(B)中のb−b端面図、(c)
は(C)中のc−c端面図。
【図4】(A)は異なる形態の導通治具を示す部分平面
図、(a)は(A)中のa−a端面図、(B)は更に異なる形
態の導通治具を示す部分平面図、(C)は(B)の治具の通
し孔内にリードピンを接触させる順序を説明する概略
図。
【図5】(A)は別の形態の導通治具を示す部分平面図、
(B)は(A)中のB−B端面図、(C)及び(D)は(A)の治
具の変形例とその応用例を示す部分平面図、(E)は更に
別の形態の導通治具を示す部分平面図、(F)は(E)中の
F−F端面図、(G)及び(H)は(E)の治具の変形例とそ
の応用例を示す部分平面図。
【図6】(A)は前記図1(A)に示したメッキ用導通治具
の変形形態を示す平面図、(B)は(A)中におけるB−B
端面図。
【符号の説明】
1,40,50,60,70,80……メッキ用導通治具 2,40a,50a,60a,70a…板状部材 6,41,51,61,71……………通し孔 8,42,52,62,72……………遊挿部 10,44,54,64,74…………接触部 12,46,56,66,76…………薄肉部 14,48,58,68,78…………露出部分(無皮膜部
分、剥離部分) 18……………………………………絶縁性の皮膜 20……………………………………配線基板 22……………………………………本体 24,24′…………………………リードピン 82……………………………………開口部 84……………………………………補強片 86……………………………………標識部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配線基板の本体に植設された複数のリード
    ピン等を電気メッキするための治具であって、金属製の
    板状部材からなり、この板状部材には上記各リードピン
    の配置に対応する位置に複数の通し孔が形成され、 各通し孔は、上記リードピンを遊挿状態で貫通させる遊
    挿部と、該リードピンの周面の少なくとも一部を挟持す
    る接触部とを有すると共に、 上記各通し孔における接触部を形成する開口縁の一部を
    少なくとも除くか、又は、上記板状部材における複数の
    通し孔内を含む表面全体を絶縁性の皮膜で被覆した、こ
    とを特徴とするメッキ用導通治具。
  2. 【請求項2】前記板状部材の表面は、粗化処理が施され
    ている、 ことを特徴とする請求項1に記載のメッキ用導通治具。
  3. 【請求項3】前記各通し孔が、少なくとも一つの遊挿部
    と複数の接触部とをそれぞれ有する、ことを特徴とする
    請求項1又は2に記載のメッキ用導通治具。
  4. 【請求項4】前記接触部が、この接触部を含む通し孔を
    形成する前記板状部材における薄肉部に形成されてい
    る、 ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のメッ
    キ用導通治具。
  5. 【請求項5】前記板状部材が、前記薄肉部と同時にエッ
    チングにより形成された標識部を備えている、ことを特
    徴とする請求項4に記載のメッキ用導通治具。
  6. 【請求項6】前記板状部材が、その略中央に形成された
    開口部と、この開口部内に該開口部を複数に分割する補
    強片とを備えている、 ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のメッ
    キ用導通治具。
  7. 【請求項7】前記補強片は、前記接触部へのリードピン
    の圧入方向と略平行に形成されている、ことを特徴とす
    る請求項6に記載のメッキ用導通治具。
  8. 【請求項8】前記絶縁性の皮膜が、フッ素樹脂又はゴム
    からなる、 ことを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載のメッ
    キ用導通治具。
  9. 【請求項9】配線基板の本体に植設された複数のリード
    ピンから導通を取って各リードピン等の上記配線基板の
    各所に電気メッキを行うことにより配線基板を製造する
    方法であって、 金属製の板状部材からなり且つ複数の通し孔を有すると
    共にその表裏面の全体に渉って絶縁性の皮膜を被覆した
    メッキ用導通治具を用意し、 上記各通し孔における遊挿部内に各リードピンを軸方向
    に遊挿した後、各リードピンを径方向に移動させてピン
    周面の少なくとも一部を各通し孔における接触部の無皮
    膜部分と接触させることにより電気的に接続する工程
    と、 上記メッキ用導通治具を介して各リードピンから導通を
    取った状態で上記配線基板の各所に電気メッキを施す工
    程と、 係る電気メッキの後に、各リードピンを径方向に移動さ
    せ遊挿状態にした後、軸方向に移動させて上記メッキ用
    導通治具から離脱する工程と、 を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
  10. 【請求項10】配線基板の本体に植設された複数のリー
    ドピンから導通を取って各リードピン等の上記配線基板
    の各所に電気メッキを行うことにより配線基板を製造す
    る方法であって、 金属製の板状部材からなり且つ複数の通し孔を有すると
    共に、該通し孔内を含む表面全体に渉って絶縁性の皮膜
    を被覆したメッキ用導通治具を用意し、 上記各通し孔における遊挿部内に各リードピンを軸方向
    に遊挿した後、各リードピンを径方向に移動させて該ピ
    ンの周面により各通し孔における接触部の上記皮膜を剥
    離し、露出した金属部分とピン周面の少なくとも一部を
    接触させることにより電気的に接続する工程と、 上記メッキ用導通治具を介して各リードピンから導通を
    取った状態で上記配線基板の各所に電気メッキを施す工
    程と、 係る電気メッキの後に、各リードピンを径方向に移動さ
    せ遊挿状態にした後、軸方向に移動させて上記メッキ用
    導通治具から離脱する工程と、 を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116024641A (zh) * 2023-03-28 2023-04-28 江苏上达半导体有限公司 一种电子元件电镀设备

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