JPH11217365A - 1,2−二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体及び養毛剤、皮膚外用剤 - Google Patents

1,2−二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体及び養毛剤、皮膚外用剤

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JPH11217365A
JPH11217365A JP10298813A JP29881398A JPH11217365A JP H11217365 A JPH11217365 A JP H11217365A JP 10298813 A JP10298813 A JP 10298813A JP 29881398 A JP29881398 A JP 29881398A JP H11217365 A JPH11217365 A JP H11217365A
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健一 海塩
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正裕 田島
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 発毛促進効果、育毛効果、脱毛防止効果に優
れる化合物及びこれを有効成分とする養毛剤、皮膚外用
剤を提供する。 【解決手段】 一般式(I) 具体的には、例えば で示されるの1,2-二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体
及びその塩。また、これを有効成分とする養毛剤、皮膚
外用剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1,2-二置換ベンゼン
カルボキサミド誘導体、特に養毛効果に優れた1,2-二置
換ベンゼンカルボキサミド誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、禿や脱毛の原因としては、毛根、
皮脂腺などの器官に於ける男性ホルモンの活性化、毛包
への血流量の低下、皮脂の分泌過剰、過酸化物の生成な
どによる頭皮の異常が考えられている。このため、従来
より頭髪の発毛・育毛を促進し、脱毛を防止することを
目的とした養毛剤(育毛剤、発毛促進剤ということもあ
る)には前記の原因を取り除いたり、又は、軽減する作
用を有する化合物又は組成物が一般に配合されている。
【0003】すなわち、現在、養毛剤に配合されている
薬剤としては各種の作用を有する化合物あるいは生薬抽
出物があり、それらが各種の組み合わせにおいて用いら
れている。その作用としては、血行促進作用、局所刺激
作用、毛包賦活作用、抗男性ホルモン作用、抗脂漏作用
などがある。血行促進作用を有する薬剤としては、セン
ブリエキス、ビタミンE及びその誘導体、ニコチン酸ベ
ンジルエステル等があり、局所刺激作用により血液循環
を促進する薬剤としてはトウガラシチンキ、カンタリス
チンキ、カンフル、ノニル酸ワニリルアミド等がある。
毛包賦活作用を有する薬剤としては、ヒノキチオール、
プラセンタエキス、感光素、パントテン酸及びその誘導
体等が用いられる。抗男性ホルモン作用を有する薬剤と
しては、エストラジオール、エステロンがある。抗脂漏
作用を有する薬剤としてイオウ、チオキソロン、ビタミ
ンB6等がある。
【0004】その他、フケの発生を防止するために角質
溶解作用、殺菌作用を有するサリチル酸、レゾルシン等
が、頭皮の炎症を防止するためにグリチルリチン酸、メ
ントール等が、さらには、毛包への栄養補給、酵素活性
の賦活のためにアミノ酸、ビタミン、生薬エキス等が配
合される。一方、最近の特許においては、例えば D (L)
-パントラクトン(特開平8-26942号公報)、2(1H)-ピリ
ドン誘導体(特開平8-20521号公報)、NG-ニトロ-L-ア
ルギニン等(特開平7-316023号公報)、3-メチレンイソ
インドリン-1-オン誘導体(特開平7-316022号公報)、
インドール誘導体(特開平7-304736号公報)等が発毛効
果、育毛効果、脱毛予防効果等を有する薬剤として開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな薬剤が配合されているにも関わらず、従来の養毛剤
ではその発毛促進効果等は必ずしも充分なものではなか
った。本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたもの
であり、その目的はヒトの頭髪の発毛促進など養毛効果
に優れる化合物及びそれを有効成分とする養毛剤を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明者らが鋭意検討を進めた結果、ある種の1,2-二
置換ベンゼンカルボキサミド誘導体及びその塩が優れた
発毛促進効果、育毛効果を有することを見出し、本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明にかかる1,2-二
置換ベンゼンカルボキサミド誘導体及びその塩は、下記
一般式(I)で示されることを特徴とする。
【0007】
【化6】 (一般式(I)中、A、Bの何れか一方はR1で示されるC
10-30の炭化水素基であり、他方は−(CH2)n−NR2
3で示される基である。Zは−O−、−OCO−、−O
CONR6−、又は−NR6−を意味する。R2、R3は水
素原子、低級アルキル基、フェニル基、ベンジル基であ
るか、あるいはR2、R3が一緒になって3〜7員の複素
環を形成するが、Aが−(CH)n−NR23である場
合、もしくは−Z−Bが−OCONR6−(CH)n−
NR23又は−NR6−(CH)n−NR23である場
合には、R2が水素原子、低級アルキル基、フェニル
基、又はベンジル基であり、R3はR5又はR6と一緒に
なって2つの窒素原子を含む6又は7員の複素環を形成
していても良い。
【0008】R4はハロゲン原子、低級アルキル基、低
級アシル基、ニトロ基、シアノ基、低級アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル
基、低級アルキルアミノ基、低級アシルアミノ基、低級
アルコキシ基、又は低級アシロキシ基を意味する。R5
は、水素原子、低級アルキル基、低級アシル基、又は低
級アルキルカルバモイル基を意味するが、Aが−(CH
)n−NR23である場合には、R5はR3と一緒にな
って2つの窒素原子を含む6又は7員の複素環を形成し
ていても良い。R6は、水素原子、低級アルキル基、低
級アシル基、又は低級アルキルカルバモイル基を意味す
るが、−Z−Bが−OCONR6−(CH)n−NR2
3又は−NR6−(CH)n−NR23である場合には、
6はR3と一緒になって2つの窒素原子を含む6又は7
員の複素環を形成していても良い。lは0〜2の整数、
mは0又は1、nは0〜5の整数を意味する。)
【0009】一般式(I)の化合物において、AがR1で示
される基で、Bが−(CH)n−NR23で示される基
であることが好適である。この場合、Zが−OCONR
6−であり、R6が水素原子、低級アルキル基、低級アシ
ル基、又は低級アルキルカルバモイル基であることが好
適であり、さらには、R6が水素原子であることが好適
である。また、nが2〜5であることが好適である。ま
た、下記一般式(IA)又は(IB)で示される1,2-二置換ベン
ゼンカルボキサミド誘導体及びその塩が好適である。
【0010】
【化7】
【化8】 (一般式(IA)及び(IB)中、R2は水素原子、低級アルキ
ル基、フェニル基、又はベンジル基であり、R5は、水
素原子、低級アルキル基、低級アシル基、又は低級アル
キルカルバモイル基である。pは0又は1である。
1、R4、m、及びlは前記一般式(I)の定義と同じで
ある。) また、AがRの場合には、R5が水素原子であること
が好適である。
【0011】また、一般式(I)の化合物において、A
が−(CH)n−NR23で示される基で、BがR1
示される基であることが好適である。この場合、R5
水素原子であることが好適であり、さらには、nが2〜
5であることが好適である。また、下記一般式(IC)又は
(ID)で示される1,2-二置換ベンゼンカルボキサミド誘導
体及びその塩が好適である。
【化9】
【0012】
【化10】 (一般式(IC)及び(ID)中、R2は水素原子、低級アルキ
ル基、フェニル基、又はベンジル基である。Zは−O
−、−OCO−、−OCONR6−、又は−NR6−であ
り、R6は、水素原子、低級アルキル基、低級アシル
基、又は低級アルキルカルバモイル基である。R1
4、l、及びmは前記一般式(I)の定義と同じであ
る。) また、BがRの場合には、Zが−OCONR6−であ
ることが好適であり、さらにはR6が水素原子であるこ
とが好適である。また、一般式(I)の化合物において、
1がC10-30のアルキル基であることが好適である。ま
た、mが0であることが好適である。また、lが0であ
ることが好適である。
【0013】本発明にかかる養毛剤は、前記の何れかに
記載の1,2-二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体ないし
その薬理的に許容できる塩を有効成分とすることを特徴
とする。また、本発明にかかる皮膚外用剤は、前記の何
れかに記載の1,2-二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体
ないしその薬理的に許容できる塩を配合したことを特徴
とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明化合物において、R1に見
られるC10-30の炭化水素基とは、炭素数10〜30の
直鎖若しくは分岐状のアルキル基、炭素数10〜30の
直鎖若しくは分岐状のアルケニル基、炭素数10〜30
の直鎖若しくは分岐状のアルキニル基を意味し、R1
には飽和環あるいは芳香環を有してもよい。前記直鎖ア
ルキル基としては、例えば、デシル、ウンデシル、ドデ
シル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキ
サデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、
イコシル、ヘニコシル、ドコシル、テトラコシル、ヘキ
サコシル、オクタコシル等が挙げられる。
【0015】前記分岐状アルキル基としては、6-メチル
デシル、9-メチルデシル、6-エチルノニル、5-プロピル
オクチル、11-メチルドデシル、12-メチルトリデシル、
4-メチルテトラデシル、13-メチルテトラデシル、14-エ
チルヘキサデシル、10-メチルオクタデシル、15-エチル
ヘプタデシル、10-メチルドコシル、2-ペンチルオクタ
デシル、22-メチルトリコシル、12-ヘキシルオクタデシ
ル、6-メチルテトラコシル、24-メチルヘプタコシル、2
-デシルヘキサデシル、2-ノニルオクタデシル、2-ドデ
シルオクタデシル等が挙げられる。
【0016】炭素数10〜30の直鎖若しくは分岐状の
アルケニル基、炭素数10〜30の直鎖若しくは分岐状
のアルキニル基としては、例えば、4-デセニル、7-ドデ
セニル、9-オクタデセニル、3-ドデシニル等の上記アル
キル基に対応するアルケニル基、アルキニル基が挙げら
れる。
【0017】また、R1中に飽和環あるいは芳香環を有
する炭化水素基としては、例えば、12-シクロヘキシル
ドデシル、4-ブチルフェニル、8-フェニルオクチル、ビ
フェニリル等が挙げられる。これらのうち、R1として
は、好ましくは、炭素数10〜30の直鎖又は分岐アル
キル基であり、さらに好ましくは炭素数10〜20の直
鎖又は分岐アルキル基であり、特に好ましくは炭素数1
0〜20の直鎖アルキル基である。R1の炭素数が小さ
すぎると養毛効果が低下する傾向がある。
【0018】R2、R3は同一又は異なって、水素原子、
低級アルキル基、フェニル基、ベンジル基であるか、あ
るいはR2、R3が一緒になって3〜7員の複素環を形成
することができる。また、Aが−(CH)n−NR23
である場合、もしくは−Z−Bが−OCONR6−(CH
)n−NR23又は−NR6−(CH)n−NR23
ある場合には、R2が水素原子、低級アルキル基、フェ
ニル基、又はベンジル基であり、R3はR5又はR6と一
緒になって2つの窒素原子を含む6又は7員の複素環を
形成していても良い。
【0019】R2及びR3において、低級アルキル基とは
炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐状のアルキル基で、例
えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピ
ル、イソブチル、1-メチルプロピル、tert-ブチル、ペ
ンチル、1-エチルプロピル、イソアミル、ヘキシル等を
挙げることができる。好ましくは、メチル基、エチル
基、イソプロピル基、ブチル基である。なお、本発明に
おいて特に記載のない限り、低級アルキル基の定義はこ
れと同じである。また、R2及びR3における低級アルキ
ル基は水酸基で置換されていてもよい。このようなヒド
ロキシ低級アルキル基としては、例えば2-ヒドロキシエ
チル基等が挙げられる。
【0020】R2及びR3において、フェニル基、ベンジ
ル基は、それぞれハロゲン原子、低級アルキル基、低級
アシル基、ニトロ基、シアノ基、低級アルコキシカルボ
ニル基、低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ基、低
級アシロキシ基で置換されていても良い。ここでいう各
置換基の定義は以下の通りである。ハロゲン原子とは、
塩素、臭素、ヨウ素、フッ素を意味する。
【0021】低級アルキル基の定義は前記の通りであ
り、好ましくは、メチル基、エチル基である。低級アシ
ル基とは、炭素数2〜7の直鎖若しくは分岐状のアシル
基、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソ
ブチリル、ピバロイル等、あるいはベンゾイル基を挙げ
ることができる。低級アルコキシカルボニル基とは、低
級アルキル基によりその水素原子が置換されたカルボキ
シル基を意味し、好ましい低級アルコキシカルボニル基
はメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基であ
る。
【0022】低級アルキルアミノ基とは、1ないしは2
個の同一又は異なる低級アルキル基によりその水素原子
が置換されたアミノ基を意味し、好ましい低級アルキル
アミノ基はメチルアミノ基、ジメチルアミノ基である。
低級アルコキシ基とは、低級アルキル基によりその水素
原子が置換された水酸基を意味し、好ましい低級アルコ
キシ基はメトキシ基、エトキシ基である。低級アシロキ
シ基とは、低級アシル基によりその水素原子が置換され
た水酸基を意味し、ここでいう低級アシル基とは前記の
通りである。好ましい低級アシロキシ基はアセトキシ
基、プロピオニルオキシ基である。
【0023】R2及びR3において、R2、R3 が一緒に
なって形成する3〜7員の複素環とは、R2、R3が結合
している窒素原子を含んで形成される飽和又は不飽和の
3〜7員の複素環を意味し、該窒素原子の他に窒素原
子、酸素原子などのヘテロ原子をその環中に含有してい
ても良い。例えば、アジリジン環、アゼチジン環、ピロ
リジン環、ピペリジン環、ホモピペリジン環、ピペラジ
ン環、モルホリン環、ピロール環、ピラゾール環、イミ
ダゾール環等が挙げられる。このうち、好ましくは、ピ
ロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン
環である。該複素環は1個又は2個の同一又は異なる置
換基で置換されていてもよく、その置換基としては、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アシル基、ニト
ロ基からなる群より選択することができる。なお、ここ
でいう低級アルキル基として、好ましくはメチル基、エ
チル基である。また、低級アルコキシ基として、好まし
くはメトキシ基、エトキシ基である。低級アシル基とし
て、好ましくはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル
基である。
【0024】R3とR5、あるいはR3とR6が一緒になっ
て形成する複素環は、R3が結合している窒素原子、及
びR5又はR6が結合している窒素原子の2つの窒素原子
を含む6又は7員の複素環である。このような場合の本
発明化合物としては、前記一般式(IA)、(IB)、(IC)、又
は(ID)で示される1,2-二置換ベンゼンカルボキサミド誘
導体及びその塩が挙げられる。これらうち、好ましくは
一般式(IA)又は(IC)で示される化合物である。また、p
は、好ましくは1である。R2、R3としては、低級アル
キル基、3〜7員の複素環、あるいはR2が低級アルキ
ル基で、R3はR5又はR6と一緒になって2つの窒素原
子を含む6又は7員の複素環を形成していることが好ま
しい。
【0025】R4はハロゲン原子、低級アルキル基、低
級アシル基、ニトロ基、シアノ基、低級アルコキシカル
ボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバモイル
基、低級アルキルアミノ基、低級アシルアミノ基、低級
アルコキシ基、又は低級アシロキシ基とすることができ
る。R4において、ハロゲン原子、低級アルキル基、低
級アシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキ
ルアミノ基、低級アルコキシ基及び低級アシロキシ基は
前記R2及びR3における定義と同一である。
【0026】R4において低級アルキルカルバモイル基
とは、低級アルキル基によりその水素原子が1つ又は2
つ置換されたカルバモイル基を意味し、好ましい低級ア
ルキルカルバモイル基としてはメチルカルバモイル基、
エチルカルバモイル基が挙げられる。R4において低級
アシルアミノ基とは、低級アシル基によりその水素原子
が1つ又は2つ置換されたアミノ基を意味する。なお、
ここでいう低級アシル基とは前記の通りである。好まし
い低級アシルアミノ基としては、アセチルアミノ基、プ
ロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基が挙げられ
る。これらのうち、R4として、好ましくは低級アルコ
キシ基であり、特に好ましくはメトキシ基である。
【0027】R5は、水素原子、低級アルキル基、低級
アシル基、又は低級アルキルカルバモイル基であるか、
あるいは、Aが−(CH)n−NR23である場合に
は、前記のようにR3と一緒になって2つの窒素原子を
含む6又は7員の複素環を形成することができる。R5
としては、水素原子、又はR3と一緒になって複素環を
形成していることが好ましい。Rは、水素原子、低級
アルキル基、低級アシル基、又は低級アルキルカルバモ
イル基であるか、あるいは、−Z−Bが−OCONR6
−(CH)n−NR2 3又は−NR6−(CH)n−N
23である場合には、前記のようにR3と一緒になっ
て2つの窒素原子を含む6又は7員の複素環を形成する
ことができる。R6としては、水素原子、又はR3と一緒
になって複素環を形成していることが好ましい。なお、
5、R6の定義において、低級アルキル基、低級アシル
基とは、各々、前記R2及びR3における定義と同一であ
り、低級アルキルカルバモイル基とは、前記R4におけ
る定義と同一である。
【0028】Zは−O−、−OCO−、−OCONR6
−、又は−NR6−で示される2価の基を意味するが、
好ましくは−OCONR6−である。lは0〜2の整数
であるが、好ましくは0である。mは0又は1である
が、好ましくは0である。nは0〜5の整数であるが、
安定性などの点から好ましくは2〜5の整数である。
【0029】なお、一般式(I)で示される本発明化合物
は、基R1、R2、R3、R4、R5、R 6のいずれかに不斉
炭素が存在することがある。本発明化合物においては、
このような不斉炭素に基づくそれぞれの光学活性体また
はそれらの混合物であることができる。また、幾何異性
体や配座異性体等、その他の異性体が存在するときは、
これらも本発明に包含される。
【0030】本発明で提供される化合物(I)は、公知の
反応を用いて製造することができる。以下その代表的な
例として、m=0の場合の合成方法を示すが、本発明が
これらに限定されるものではないことは言うまでもな
い。なお、以下の製造方法において特に明記しない限
り、R1、R2、R3、R4、R5、R6、l及びnは上記一
般式(I)の定義の通りである。
【0031】本発明化合物(I-1) (A=R1、B=−(CH2)n−NR23、Z=−OCO
NR6−、m=0)
【化11】 本発明化合物(I-1)は、図1の反応式AAのように、フ
タリド(II)をアミン(III)と反応させて化合物(IV)と
し、これをアミン(V)との反応に付すことにより合成す
ることができる。
【0032】第1段階の反応は、無溶媒下、あるいは溶
媒存在下にて行うことができる。溶媒としては、例えば
ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジンなどの芳
香族類、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサンなどのエ
ーテル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルア
セトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなど
のスルホキシド類が用いられる。反応温度は室温〜15
0℃の範囲で行うことができる。好ましくは無溶媒下室
温〜100℃にて反応を行う。
【0033】第2段階のアミンとの反応は、例えば、ク
ロロ炭酸フェニル、ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲ
ン、ジ−2−ピリジルケトン等を用いて、化合物(IV)を
その対応するカーボネート誘導体へと変換した後、アミ
ン(V)と反応させることにより行うことができる。添加
剤として、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプ
ロピルエチルアミン、ピリジン、炭酸ナトリウム等の塩
基が用いられる。溶媒としては、例えば、ジクロロメタ
ン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロ
フラン、1,4-ジオキサン等のエーテル類等が用いられ
る。反応温度、反応時間は使用する原料化合物、試薬に
応じて変化させれば良いが通常、−15℃から溶媒の還
流温度の範囲で行われる。具体的には、例えば、添加剤
としてピリジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等
を用い、クロロホルム、ジクロロメタン等の溶媒中、−
15℃から室温の範囲で化合物(IV)をクロロ炭酸フェニ
ル、トリホスゲン等と反応させる。得られた対応するカ
ーボネート誘導体を、無溶媒あるいはクロロホルム、ジ
クロロメタン等の溶媒中、室温から100℃の範囲でア
ミン(V)との反応を行なうことにより目的を達する。
【0034】なお、この第2段階の反応において、R6
が水素原子の化合物を合成する場合には、化合物(IV)と
対応するイソシアネート OCN−(CH2)n−NR23
との付加反応によっても合成することができる。本付加
反応は、化合物(IV)の水酸基にイソシアネート基が付加
することによりカルバモイルオキシ基 −OCONH−
を形成する反応である。添加剤として、例えば、ボロン
トリフルオリドエチルエーテラート、塩酸、塩化アルミ
ニウム、二塩化ジアルキルスズ、酢酸ジアルキルスズ等
の酸、あるいは、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロ
ピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N
−メチルピペリジン、酢酸ナトリウム等の塩基が用いら
れる。溶媒として例えば、ジクロロメタン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、1,4-ジ
オキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類等が用い
られる。反応温度、反応時間は使用する原料化合物、試
薬に応じて変化させれば良いが通常、0℃から溶媒の還
流温度の範囲で行われる。具体的には、例えば、添加剤
としてトリエチルアミンを用いてジクロロメタン等の溶
媒中にて、0℃から室温の範囲で化合物(IV)とイソシア
ネートとの反応を行なうことにより目的を達する。
【0035】このようなイソシアネートは、商業上入手
可能であるか、または、対応するアミン(V)にホスゲ
ン、ジホスゲン、トリホスゲン等を塩基存在下又は非存
在下で反応させるか、あるいは、対応するカルボン酸
HO2C−(CH2)n−NR23にジフェニルホスホリル
アジド等を塩基存在下で反応させることにより得られ
る。本反応における塩基としては、例えば、トリエチル
アミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン
等の有機塩基が用いられる。溶媒としては、例えば、ジ
クロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、テ
トラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル類、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等のアミド類等が用いられる。
【0036】なお、この水酸基とイソシアナートによる
カルバモイルオキシ結合の形成反応は、後述する反応式
AB〜AC、EA〜ECにおいても用いることが可能で
あり、各々において用いられるイソシアナートも上記と
同様に合成することができる。また、本発明化合物(I-
1)は、図2に示す反応式ABのように、化合物(IV)をア
ミン(VI)と反応させて化合物(VII)を合成し、これをア
ミン(VIII)との反応に付すことにより合成することもで
きる。なお、L1は窒素と容易に置換する原子又は基を
意味し、例えば、ハロゲン原子、トシルオキシ基、メシ
ルオキシ基等が挙げられる。L1の定義は以下において
も同じである。
【0037】反応式ABの第1段階は、反応式AAの第
2段階の反応に準じて行うことができる。反応式ABの
第2段階の反応は塩基の存在下で行うことができる。塩
基としては、例えば、炭酸カリウム、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基、ト
リエチルアミン、ピリジン等の有機塩基が用いられる。
溶媒としては、トルエン、エーテル、テトラヒドロフラ
ン、アセトン、N,N-ジメチルホルムアミド等が用いられ
る。具体的には、例えば、塩基として炭酸カリウムを用
い、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒中
にて、室温から溶媒の還流温度の範囲で反応を行なうこ
とにより目的を達する。
【0038】また、本発明化合物(I-1)においてR2、R
3が水素原子である化合物(I-1a)は、図3に示す反応式
ACのように、化合物(IV)をアミン(IX)と反応させて化
合物(X)を合成し、これを脱保護反応に付すことにより
合成することもできる。なお、反応式ACにおいて、L
2、L3はそのいずれか一方がtert-ブチルオキシカルボ
ニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9−フルオレニ
ルメチルオキシカルボニル基等のウレタン型保護基、2
−(トリメチルシリル)エタンスルホニル基等のスルホ
ニル型保護基、2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジ
フェニルエタンスルフェニル基等のスルフェニル型保護
基、ベンジル基、トリチル基、9−フェニルフルオレニ
ル基等のアルキル型保護基等のアミノ保護基で、他方が
水素原子であるか、あるいは、L2、L3が一緒になって
フタルイミド型アミノ保護基を形成することができる。
また、本反応式の目的に反しない限り、その他のアミノ
保護基も使用可能である。L2、L3の定義は以下におい
ても同じである。
【0039】反応式ACの第1段階は、前記反応式AA
の第2段階の反応に準じて行うことができる。反応式A
Cの第2段階の脱保護反応は、L2、L3のアミノ保護基
の種類により公知の各種の方法を用いることができる。
具体的には、例えば、L2がベンジルオキシカルボニル
基でL3が水素原子である場合には、エタノール、酢酸
エチル等の溶媒中、触媒としてパラジウム−炭素を用
い、水素ガス雰囲気下、室温から溶媒の還流温度の範囲
で反応を行うことにより目的を達する。また、L2、L3
が一緒になって形成されるフタルイミド型アミノ保護基
の場合には、脱保護剤としてヒドラジンを用い、エタノ
ール中にて室温から溶媒の還流温度の範囲で反応を行な
うことにより目的を達する。
【0040】本化合物(I-1a)は、図4に示す反応式AD
のように、塩基の存在下、約1当量のハロゲン化物(XI)
と反応させることにより、本発明化合物(I-1b)とするこ
とができ、さらに化合物(I-1b)を同様にハロゲン化物(X
II)と反応させることにより、本発明化合物(I-1)とする
ことができる。Xはハロゲン原子を表し、Xの定義は以
下においても同じである。
【0041】本反応は、R2、R3が低級アルキル基、フ
ェニル基、ベンジル基の場合には、塩基として、例え
ば、炭酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水素化ナトリウム等の無機塩基、トリエチルアミ
ン、ピリジン等の有機塩基が用いられる。具体的には、
例えば、塩基として炭酸カリウムを用い、アセトン、N,
N−ジメチルホルムアミド等の溶媒中にて、室温から溶
媒の還流温度の範囲で反応を行なうことにより目的を達
する。
【0042】また、本反応式ADと同様にして本発明化
合物(I-1a)を約2当量のハロゲン化物(XI)と塩基の存在
下で反応させることにより、本発明化合物(I-1)におい
てR2とR3が同一である化合物を得ることができる。ま
た、化合物(I-1a)を対応するジハロゲン化物と反応させ
ることにより、本発明化合物(I-1)においてR2、R3
一緒になって3〜7員の複素環を形成している化合物が
得られる。
【0043】なお、本発明化合物(I-1)においてR5及び
/又はR6が低級アルキル基、低級アシル基又は低級ア
ルキルカルバモイル基である化合物は、上記反応式によ
って合成することもできるが、化合物(I-1)においてR5
及び/又はR6が水素原子である化合物を上記反応式に
よって合成し、これを対応するアルキルハライド、アシ
ルハライド、アルキルカルバモイルハライド等のハロゲ
ン化物と塩基存在下又は塩基非存在下にて反応させるこ
とにより合成することもできる。これは、以下の化合物
(I-2)〜(I-8)の合成においても同様である。
【0044】本発明化合物(I-2) (A=R1、B=−(CH2)n−NR23、Z=−O−、
m=0)
【化12】 本発明化合物(I-2)は、図5の反応式BAのように、化
合物(IV)の水酸基をアルキル化して化合物(XIX)を合成
し、これをアミン(VIII)と反応させることによって合成
することができる。反応式BAの第1段階の反応は、化
合物(IV)とハロゲン化物(XVI)またはスルホン酸エステ
ル(XVII)との置換反応、あるいはnが3以上の整数であ
る場合にはアルケン(XVIII)との付加反応によって達成
される。
【0045】ハロゲン化物(XVI)との置換反応は、化合
物(IV)を金属ナトリウム、水素化ナトリウム等を用いて
対応するアルコキシドにした後にハロゲン化物(XVI)と
反応させるか、または、化合物(IV)とハロゲン化物(XV
I)を塩基の存在下直接反応させることができる。この場
合の塩基としては、ナトリウムアミド、炭酸カリウム、
水酸化ナトリウム、酸化バリウム、酸化銀等が用いられ
る。溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン
等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド等の
アミド類、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド等が
用いられる。反応温度、反応時間は使用する原料化合
物、試薬に応じて変化させれば良いが、通常0℃から溶
媒の還流温度の範囲で行われる。具体的には、例えば、
アセトン中、化合物(IV)とハロゲン化物(XVI)を、炭酸
カリウムの存在下、室温から還流温度にて反応させるこ
とにより目的を達する。
【0046】スルホン酸エステル(XVII)との置換反応
は、溶媒としてベンゼン、テトラヒドロフラン、1,4-ジ
オキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ジクロロメタン、水等が用いられる。反応温
度、反応時間は使用する原料化合物、試薬に応じて変化
させれば良いが、通常0℃から溶媒の還流温度の範囲で
行われる。スルホン酸エステル(XVII)は対応するアルコ
ール体と塩化p-トルエンスルホニルとから、ピリジン等
の塩基の存在下容易に合成される。具体的には、例え
ば、0℃から室温にて対応するアルコール体と塩化p-ト
ルエンスルホニルの1,4-ジオキサン溶液を水酸化ナトリ
ウム水溶液に加え、次いで、化合物(IV)を加えることに
より目的を達する。なお、スルホン酸エステル(XVII)
中、Arは4-メチルフェニル基あるいはナフチル基を表
し、これは以下のArの定義においても同じである。
【0047】また、本方法において、スルホン酸エステ
ル(XVII)の代わりにこれ以外のエステル系化合物を用い
て同様に置換反応を行うことによっても本発明化合物(I
-2)を得ることができる。例えば、化合物(XVII)に対応
する炭酸エステル、トリクロロアセトイミド酸エステル
などを用いることができる。
【0048】アルケン(XVIII)との付加反応は、酸触媒
の存在下に行われる。触媒としては、塩酸、硫酸、三フ
ッ化ホウ素、トリフルオロメタンスルホン酸、テトラフ
ルオロホウ酸等が用いられる。酸触媒の代わりにナトリ
ウムメトキシド等の有機金属化合物を用いることもでき
る。本反応は、溶媒の存在下又は非存在下に行われ、溶
媒としては、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル、1,4-ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジクロロメタン等が用いられる。反応温度、反応時
間は使用する原料化合物、試薬に応じて変化させれば良
いが、通常-100℃から200℃の範囲で行われる。
具体的には、例えば、化合物(IV)とアルケン(XVIII)の
ジクロロメタン溶液に、-78℃から0℃でトリフルオ
ロメタンスルホン酸を加えることにより目的を達する。
反応式BAの第2段階の反応は、反応式ABの第2段階
に準じて行うことができる。
【0049】また、本発明化合物(I-2)においてR2、R
3が水素原子である化合物(1-2a)は、図6に示す反応式
BBのように、化合物(IV)の水酸基をアルキル化して化
合物(XXIII)を合成し、これを脱保護反応に付すことに
より合成することができる。反応式BBの第1段階のア
ルキル化反応は反応式BAの第1段階に準じて行うこと
ができ、第2段階の脱保護反応は、反応式ACの第2段
階に準じて行うことができる。また、化合物(I-2a)は上
記反応式ADと同様にして本発明化合物(I-2)へと導く
ことができる。
【0050】本発明化合物(I-3) (A=R1、B=−(CH2)n−NR23、Z=−OCO
−、m=0)
【化13】 本発明化合物(I-3)は、図7の反応式CAのように、化
合物(IV)の水酸基をアシル化することにより合成するこ
とができる。本反応は、化合物(IV)とカルボン酸化合物
(XXXVII)との脱水縮合反応、酸ハロゲン化物(XXIV)との
反応、あるいはエステル化合物(XXV)とのエステル交換
反応などにより行うことができる。
【0051】カルボン酸(XXXVII)との脱水縮合反応に
は、両化合物を、通常、酸触媒存在下に直接反応させる
方法、カルボン酸(XXXVII)を活性エステルへと変換した
後に化合物(IV)と反応させる方法等がある。前者におい
ては塩酸、硫酸、ホウ酸等の鉱酸、芳香族スルホン酸等
の有機酸、フッ化ホウ素エーテラート等のLewis酸等の
酸触媒が用いられる。溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラ
ン、1,4-ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド
類、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素等が用いられる。反応温度、反応時間は使用する
原料化合物、試薬に応じて変化させれば良いが、通常、
0℃から溶媒の還流温度の範囲で行われる。具体的に
は、例えば、化合物(IV)とカルボン酸(XXXVII)のジクロ
ロエタン溶液に濃硫酸を加え、室温から溶媒の還流温度
にて反応を行う、あるいは、化合物(IV)、カルボン酸(X
XXVII)及び三フッ化ホウ素エーテラートの混合物を室温
から溶媒の還流温度にて反応させることにより目的を達
する。
【0052】後者のカルボン酸(XXXVII)の活性エステル
を経由する方法の場合には、トリフルオロ酢酸無水物、
N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)等を用いて
カルボン酸(XXXVII)を対応する活性エステルへと変換し
た後、化合物(IV)と反応させる。溶媒としては、ベンゼ
ン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジクロロメタン等が用いられる。反応温度、反応時
間は使用する原料化合物、試薬に応じて変化させれば良
いが、通常、0℃から溶媒の還流温度の範囲で行われ
る。具体的には、例えば、カルボン酸(XXXVII)のベンゼ
ン溶液に0℃から室温にてトリフルオロ酢酸無水物を加
え対応する活性エステルへと変換した後、化合物(IV)と
反応させることにより目的を達する。
【0053】酸ハロゲン化物(XXIV)との反応は、通常、
塩基の存在下に実施される。塩基としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等の無機塩基あるいはピリジ
ン、ジメチルアニリン、トリエチルアミン等の有機塩基
が用いられる。溶媒としては、ベンゼン、テトラヒドロ
フラン、1,4-ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド
等が用いられる。反応温度、反応時間は使用する原料化
合物、試薬に応じて変化させれば良いが、通常、0℃か
ら溶媒の還流温度の範囲で行われる。具体的には、例え
ば、化合物(IV)とピリジンを含むジクロロメタン溶液に
酸ハロゲン化物(XXIV)を加え、0℃から室温にて反応を
行う、あるいは、化合物(IV)と酸ハロゲン化物(XXIV)の
混合物に水酸化ナトリウム水溶液を滴下することにより
目的を達する。
【0054】エステル化合物(XXV)とのエステル交換反
応においては、硫酸、p-トルエンスルホン酸等の酸ある
いはカリウムアルコキシド、チタン(IV)アルコキシド等
の塩基が触媒として用いられる。反応は溶媒の存在下ま
たは非存在下に行われ、反応の性質上、化合物(IV)とエ
ステル化合物(XXV)のいずれか一方を大過剰に用いる
か、又は生成するアルコールL4OHを反応系中から除
去するのが好ましい。溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ジクロロメタン等が用いられる。反
応温度、反応時間は使用する原料化合物、試薬に応じて
変化させれば良いが、通常、0℃から200℃、好まし
くは室温から溶媒の還流温度の範囲で行われる。具体的
には、例えば、化合物(IV)とエステル化合物(XXV)のベ
ンゼン溶液にチタン(IV)アルコキシドを加え室温から溶
媒の還流温度で反応することにより目的を達する。な
お、エステル化合物(XXV)中のL4は、本エステル交換反
応に通常使用され得るエステルを形成する基ならばどの
様なものでも良く、例えば、メチル基、エチル基等のア
ルキル基を挙げることができる。以下におけるL4の定
義も同じである。
【0055】本発明化合物(I-3)は、図8の反応式CB
のように、化合物(IV)の水酸基をアシル化して化合物(X
XIX)を合成し、これをアミン(VIII)との反応に付すこと
により合成することもできる。本反応の第1段階は、反
応式CAに準じて行うことができ、第2段階は、反応式
ABの第2段階に準じて行うことができる。
【0056】また、本発明化合物(I-3)においてR2、R
3が水素原子である化合物(1-3a)は、図9の反応式CC
のように、化合物(IV)の水酸基をアシル化して化合物(X
XXIII)を合成し、これを脱保護反応に付すことにより合
成することができる。反応式CCにおいて、第1段階の
アシル化反応は反応式CAに準じて行うことができ、第
2段階の脱保護反応は、反応式ACの第2段階に準じて
行うことができる。また、化合物(I-3a)は上記反応式A
Dと同様にして本発明化合物(I-3)へと導くことができ
る。
【0057】本発明化合物(I-4) (A=R1、B=−(CH2)n−NR23、Z=−NR
6−、m=0)
【化14】 本発明化合物(I-4)は、図10の反応式DAのように、
化合物(IV)の水酸基を窒素と容易に置換する原子又は基
L1に置換して化合物(XXXIV)とし、これをアミン(V)と
反応させることにより合成することができる。
【0058】反応式DAの第1段階において、L1がハ
ロゲン原子の場合には、例えば五塩化リン、三塩化リ
ン、塩化チオニル等を用いることができる。添加剤とし
て、例えばトリエチルアミン、ピリジン、N-メチルモル
ホリンなどの有機塩基などが用いられる。溶媒として
は、例えばジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲ
ン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジ
ンなどの芳香族類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、1,4-ジオキサンなどのエーテル類、N,N-ジメチル
ホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどのアミド
類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ある
いはそれらの混合溶媒が用いられる。反応温度、反応時
間は使用する原料化合物に応じて変化させれば良いが、
通常0℃から溶媒の還流温度の範囲で行われる。
【0059】L1がトシルオキシ基、メシルオキシ基等
の場合には、化合物(IV)と塩化p-トルエンスルホニル、
塩化メチルスルホニル等を、ピリジン等の塩基の存在下
で反応させることにより行うことができる。具体的に
は、例えば、0℃から室温にて化合物(IV)と塩化p-トル
エンスルホニルの1,4-ジオキサン溶液を水酸化ナトリウ
ム水溶液に加えることにより目的を達する。反応式DA
の第2段階は、反応式ABの第2段階に準じて行うこと
ができる。
【0060】また、本発明化合物(I-4)においてR2、R
3が水素原子である化合物(1-4a)は、図11の反応式D
Bのように、化合物(XXXIV)をアミン(XXXV)と反応させ
て化合物(XXXVI)を合成し、これを脱保護反応に付すこ
とにより合成することができる。反応式DBの第1段階
の反応は反応式DAの第2段階に準じて行うことがで
き、第2段階の脱保護反応は、反応式ACの第2段階に
準じて行うことができる。また、化合物(I-4a)は上記反
応式ADと同様にして本発明化合物(I-4)へと導くこと
ができる。
【0061】本発明化合物(I-5) (A=−(CH2)n−NR23、B=R1、Z=−OCO
NR6−、m=0)
【化15】 本発明化合物(I-5)は、図12の反応式EAのように、
フタリド(II)をアミン(XXXVIII)と反応させて化合物(X
XXIX)を合成し、これをアミン(XL)との反応に付すこと
により合成することができる。本反応の第1段階、第2
段階は、それぞれ反応式AAの第1段階、第2段階に準
じて行うことができる。
【0062】また、本発明化合物(I-5)は、図13に示
す反応式EBのように、フタリド(II)から化合物(XLII)
を合成し、これをアミン(XL)と反応させて化合物(XLII
I)とした後、アミン(VIII)と反応させることにより合成
することもできる。反応式EBの第1段階、第2段階
は、それぞれ反応式AAの第1段階、第2段階に準じて
行うことができ、第3段階は反応式ABの第2段階の反
応に準じて行うことができる。
【0063】また、本発明化合物(I-5)においてR2、R
3が水素原子である化合物(I-5a)は、図14に示す反応
式ECのように、フタリド(II)から化合物(XLV)を合成
し、これをアミン(XL)と反応させて化合物(XLVI)とした
後、脱保護反応に付すことにより合成することもでき
る。反応式ECの第1段階、第2段階は、それぞれ反応
式AAの第1段階、第2段階に準じて行うことができ、
第3段階の脱保護反応は、反応式ACの第2段階に準じ
て行うことができる。また、化合物(I-5a)は上記反応式
ADと同様にして本発明化合物(I-5)へと導くことがで
きる。
【0064】本発明化合物(I-6) (A=−(CH2)n−NR23、B=R1、Z=−O−、
m=0)
【化16】 本発明化合物(I-6)は、図15〜16の反応式FA〜F
Bのようにして合成することができる。これらの反応は
それぞれ反応式BA〜BBに準じて行うことができる。
なお、アルケン(IL)中のR1'は、該アルケン(IL)がR1
に対応するように選ぶことができ、例えば、R1がオク
タデシル基の場合にはR1'はヘキサデシル基を表す。
【0065】本発明化合物(I-7) (A=−(CH2)n−NR23、B=R1、Z=−OCO
−、m=0)
【化17】 本発明化合物(I-7)は、図17〜19の反応式GA〜G
Cのようにして合成することができる。これらの反応は
それぞれ反応式CA〜CCに準じて行うことができる。
なお、酸無水物(LIV)を用いる方法は、酸ハロゲン化物
(LIII)を用いる場合と同様に行うことができる。
【0066】本発明化合物(I-8) (A=−(CH2)n−NR23、B=R1、Z=−NR
6−、m=0)
【化18】 本発明化合物(I-8)は、図20〜21の反応式HA〜H
Bのようにして合成することができる。反応式HAは、
反応式DAに準じて行うことができる。
【0067】反応式HBの第1段階、第2段階は、それ
ぞれ反応式DAの第1段階、第2段階に準じて行うこと
ができ、第3段階の脱保護反応は反応式ACの第2段階
に準じて行うことができる。また、R2、R3が水素原子
である化合物(I-8a)は上記反応式ADと同様にして本発
明化合物(I-8)へと導くことができる。なお、上記の各
反応式において用いられている原料化合物で、前述して
いない化合物は商業上入手可能であるか、あるいは公知
の方法を用いて対応する原料から容易に合成することが
できる。また、上記に準じた方法により、m=1である
場合も同様に合成可能である。例えば、反応式AAにお
いては、フタリド(II)の代わりに、3-イソクロマノンを
用いればよい。
【0068】本発明で提供される1,2-二置換ベンゼンカ
ルボキサミド誘導体(I)は、必要に応じて酸付加塩とす
ることができる。酸付加塩としては、例えば塩酸、臭化
水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、酢酸、プロピ
オン酸、クエン酸、乳酸、シュウ酸、マレイン酸、フマ
ル酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸等の有機酸
との塩が挙げられる。これらの塩は通常の方法により容
易に製造することができる。本発明にかかる1,2-二置換
ベンゼンカルボキサミド誘導体は、その作用機作は明ら
かではないが、優れた発毛促進効果、育毛効果を有す
る。よって、これを頭皮に塗布することにより、脱毛の
治療・改善、脱毛の予防をはかることができる。
【0069】本発明の1,2-二置換ベンゼンカルボキサミ
ド誘導体を含有する養毛剤は、いわゆる男性型脱毛症や
男性ホルモン性脱毛といわれるうす毛や脱毛の他、円形
脱毛症、粃糠性脱毛症、脂漏性脱毛症等の病的脱毛症に
適用することができる。本発明の1,2-二置換ベンゼンカ
ルボキサミド誘導体の使用量としては、性別、年齢、脱
毛やうす毛等の症状の程度等によって適宜決定されるべ
きものであるが、通常、0.01〜20mg/cm2
成人一人当たり一日一回または数回に分けて頭皮に塗布
する。
【0070】また、本発明の1,2-二置換ベンゼンカルボ
キサミド誘導体を発毛促進、育毛促進、脱毛予防等の養
毛効果を目的とした医薬品、医薬部外品あるいは化粧品
として用いる場合、その剤型は本発明の効果を発揮でき
る剤型であれば任意に選択することができ、例えば、ト
ニック、ローション、乳液、クリーム、軟膏、ジェル、
スプレー、ムース等が挙げられる。
【0071】そして、これらの製剤中には本発明にかか
る1,2-二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体の他に、医
薬品、医薬部外品、化粧品の分野で通常養毛剤に配合可
能な成分を配合することができる。例えば、薬効成分と
しては、血行促進作用を有する薬剤として、センブリエ
キス、ビタミンE及びその誘導体、ニコチン酸ベンジル
エステル等のニコチン酸エステル類などが挙げられる。
局所刺激作用により血液循環を促進する薬剤としてはト
ウガラシチンキ、カンタリスチンキ、カンフル、ノニル
酸ワニリルアミド等が挙げられる。毛包賦活作用を有す
る薬剤としては、ヒノキチオール、プラセンタエキス、
感光素、パントテン酸及びその誘導体等が挙げられる。
抗男性ホルモン作用を有する薬剤としては、エストラジ
オール、エストロン等のホルモン剤などが挙げられる。
抗脂漏作用を有する薬剤としてイオウ、チオキソロン、
ビタミンB6等が挙げられる。
【0072】その他、フケの発生を防止するために角質
溶解作用、殺菌作用を有するサリチル酸、レゾルシン等
が挙げられ、頭皮の炎症を防止するためにグリチルリチ
ン酸及びその誘導体、メントール等が、さらには、毛包
への栄養補給、酵素活性の賦活のためにセリン、メチオ
ニン、アルギニン等のアミノ酸類、ビオチン等のビタミ
ン類、生薬エキス等が挙げられる。
【0073】また、アルテア、ヨクイニン、ペパーミン
ト、ヨウテイ、トウガラシ、アロエ、クコ、ヨモギ、イ
ネ、マンケイシ、マンネンロウ、コッサイホ、エニシ
ダ、リンドウ、タンジン、ヘチマ、キキョウ、マツ、ク
ジン、トウキ、ベニバナ、メギ、ビンロウジ、ユーカ
リ、カゴソウ、モクツウ、ゴシツ、サイコ、チャ、カン
ゾウ、ホップ、キク、セネガ、ゴマ、センキュウ、カシ
ュウ、カッコン、マイカイカ、サフラン、ローズマリ
ー、ジオウ、ゼニアオイ等の植物抽出物を配合すること
もできる。
【0074】また、アルコキシカルボニルピリジンN-オ
キシド、塩化カルプロニウム、アセチルコリン誘導体等
の血管拡張剤;セファランチン等の皮膚機能亢進剤;ヘ
キサクロロフェン、ベンザルコニウムクロリド、セチル
ピリジニウムクロリド、ウンデシレン酸、トリクロロカ
ルバニド、ビチオノール等の抗菌剤;亜鉛及びその誘導
体;乳酸又はそのアルキルエステル;クエン酸等の有機
酸類;トラネキサム酸等のプロテアーゼ阻害剤等を配合
することもできる。
【0075】また、エタノール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール類;グリセリン、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等の多価アルコール類;高
級脂肪酸、高級アルコール、炭化水素油、天然油脂、エ
ステル油、シリコーン油等の油分;界面活性剤;香料;
キレート剤;1,3-ブチレングリコール、ヒアルロン酸及
びその誘導体、マルチトール、アテロコラーゲン、乳酸
ナトリウム等の保湿剤;マルメロ粘質物、カルボキシビ
ニルポリマー、キサンタンガム等の増粘剤;酸化防止
剤;紫外線吸収剤;色素;水;安定化剤等、通常養毛料
に配合される成分を本発明の効果を損なわない範囲で配
合することができる。
【0076】以下に、具体例を挙げて本発明を説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。発毛試験 1)試験方法 発毛試験は、毛周期の休止期にあるC3H / HeNCrjマウス
を用い、小川らの方法(ノーマル アンド アブノーマル
エピダーマル ディファレンシェーション Normal and
Abnormal Epidermal Differentiation、M. Seiji およ
び I. A. Bernstein 編集、159〜170頁、1982年、東大
出版)により行った。
【0077】すなわち、マウスを1群10匹とし、バリ
カンおよびシェーバーでマウスの背部を3×4cm剃毛
し、エタノール(陰性対照)および各被験化合物のエタ
ノール溶液を1日1回、0.1 mlずつ塗布した。各被験化
合物の発毛効果は、マウス背部の発毛部分の面積を測定
し、剃毛部分の面積に対する発毛部分の面積比を毛再生
面積率(%)として評価した。
【0078】2)結果 下記被験化合物による毛再生面積率を表1に示す。 化合物2:[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カル
バモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミド
【化19】
【0079】化合物3:[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プ
ロピル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オク
タデシルホルムアミド 塩酸塩
【化20】 化合物4:[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カル
バモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-ヘキサデシルホル
ムアミド
【化21】
【0080】化合物6:[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プ
ロピル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-テト
ラデシルホルムアミド
【化22】 化合物12:[2-[[N-(3-モルホリノプロピル)カルバモ
イルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムア
ミド
【化23】
【0081】化合物14:[2-[[N-[2-(ジメチルアミノ)
エチル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オク
タデシルホルムアミド
【化24】 化合物15:[2-[[N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]カル
バモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミド 塩酸塩
【化25】
【0082】化合物22:N-[3-(ジメチルアミノ)プロ
ピル]-{2-[(N-オクタデシルカルバモイルオキシ)メチ
ル]フェニル}ホルムアミド
【化26】 化合物27:[2-[[N-[2-(ジブチルアミノ)エチル]カル
バモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミド 塩酸塩
【化27】
【0083】化合物29:[2-[[N-[2-(ジエチルアミノ)
エチル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オク
タデシルホルムアミド 塩酸塩
【化28】 化合物31:[2-[[N-[2-(ジイソプロピルアミノ)エチ
ル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデ
シルホルムアミド 塩酸塩
【化29】
【0084】化合物34:[2-(N-オクタデシルカルバモ
イル)フェニル]メチル 4-メチルピペラジンカルボキシ
レート
【化30】 化合物35:[2-(N-オクタデシルカルバモイル)フェニ
ル]メチル 4-メチルピペラジンカルボキシレート 塩酸
【化31】
【0085】化合物37:[2-(N-オクタデシルカルバモ
イル)フェニル]メチル 4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラ
ジンカルボキシレート 塩酸塩
【化32】 化合物38:[[2-[(4-メチルピペラジニル)カルボニル]
フェニル]メトキシ]-N-オクタデシルホルムアミド
【化33】
【0086】化合物39:[[2-[(4-メチルピペラジニ
ル)カルボニル]フェニル]メトキシ]-N-オクタデシルホ
ルムアミド 塩酸塩
【化34】 化合物41:[2-[[N-[3-(ジブチルアミノ)プロピル]カ
ルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホ
ルムアミド 塩酸塩
【化35】
【0087】
【表1】 化合物 化合物濃度 毛再生面積測定日 毛再生面積率 (w/v %) (%) 無添加(陰性対照) - 24日後 0 化合物2 0.1 24日後 97 化合物3 0.1 24日後 58 化合物4 0.1 24日後 89 化合物6 0.2 24日後 85 化合物12 0.2 25日後 97 化合物14 0.1 24日後 100 化合物15 0.1 23日後 46 化合物22 0.1 24日後 92 化合物27 0.1 24日後 100 化合物29 0.1 24日後 85 化合物31 0.1 18日後 100 化合物34 0.1 25日後 100 化合物35 0.1 23日後 98 化合物37 0.1 24日後 18 化合物38 0.1 24日後 100 化合物39 0.1 23日後 81 化合物41 0.1 18日後 100
【0088】上記の表1から明らかなように、本発明に
関る1,2-二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体及びその
薬理的に許容される塩は、優れた発毛促進、育毛効果を
示した。
【0089】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例及び配合例につ
いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 実施例1−1 [2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミド(化合物1)
【化36】
【0090】フタリド(0.50 g)にオクタデシルアミン
(1.01 g)を加え、70℃で10時間撹拌した。反応混合物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 20
g、クロロホルム:メタノール=50:1)にて精製し、白
色結晶の標題化合物(1.40 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.62 (2H, m), 3.45 (2H, td, J=7.1,
5.9 Hz), 4.42 (1H, brs), 4.60 (2H, s), 6.32(1H, br
t), 7.35 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.39 (1H, dd, J=
7.3, 1.5 Hz), 7.45 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.51
(1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz).
【0091】実施例1−2 [2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミド(化合物1)1)2-オクタデシルイソインドリ
ン-1,3-ジオン 無水フタル酸(1.00 g)とオクタデシルアミン(1.82 g)
を、110℃で1時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(シリカゲル 34 g、クロロホ
ルム:メタノール=20:1)にて精製し、白色結晶の標題
化合物(2.40 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.67 (2H, m), 3.67 (2H, t, J=7.3 H
z), 7.70 (2H, dd, J=5.4, 2.9 Hz), 7.84 (2H, dd, J=
5.4, 2.9 Hz).
【0092】2)[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-
オクタデシルホルムアミド 2-オクタデシルイソインドリン-1,3-ジオン(2.40 g)を2
-プロパノール(96 ml)及び水(16 ml)の混液に懸濁さ
せ、室温で、水素化ホウ素ナトリウム(1.13 g)を加え
た。室温で12時間撹拌後、希塩酸を加えて酸性とし濃縮
した。残渣にクロロホルムを加え、希塩酸、水、飽和重
曹水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル 40 g、クロロホルム:メタノール=20:1)にて
精製し、白色結晶の標題化合物と3-ヒドロキシ-2-オク
タデシルイソインドリン-1-オンの混合物(2:1 mixture,
2.35 g)を得た。標題化合物が60 - 70%含有されている
ことは、本混合物と実施例1−1で得られた標品のNMR
スペクトルの比較により確認された。
【0093】実施例2 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
(化合物2) [2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミド(1.52 g)の塩化メチレン懸濁液(15 ml)に、氷
冷下、ピリジン(0.46 ml)とクロロ炭酸フェニル(0.52 m
l)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液をクロロホル
ムで希釈、飽和重曹水、水で順次洗浄、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、濃縮した。残渣にN,N-ジメチル-1,3-プ
ロパンジアミン(0.52 ml)を加え、70℃で14時間撹拌し
た。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル 50 g、クロロホルム:メタノール=1:0〜
10:1)にて精製し、白色結晶の標題化合物(1.23 g)を得
た。
【0094】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (30H, m), 1.61 (2H, m), 1.64 (2H,
m), 2.21 (6H, s), 2.34 (2H, t, J=6.3 Hz), 3.24 (2
H, q,J=5.9 Hz), 3.42 (2H, td, J=7.3, 5.9 Hz), 5.21
(2H, s), 5.89 (1H, brt), 6.90 (1H, brt), 7.33 (1
H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.40 (1H, td, J=7.3, 1.5 H
z), 7.44 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz), 7.51 (1H, dd, J=
7.3, 1.5 Hz).
【0095】実施例3 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
塩酸塩(化合物3) [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
(0.20 g)の酢酸エチル溶液(4 ml)に、氷冷下、4N塩酸/
酢酸エチル溶液(0.19 ml)を加え、10分間撹拌した。エ
タノールを加えて析出した結晶を溶解後、濃縮した。残
渣を酢酸エチルより結晶化させ、白色結晶の標題化合物
(0.21 g)を得た。
【0096】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (30H, m), 1.63 (2H, m), 2.03 (2H,
m), 2.71 (3H, s), 2.72 (3H, s), 3.00 (2H, m), 3.33
(2H,m), 3.43 (2H, m), 5.25 (2H, s), 6.07 (1H, br
s), 6.84 (1H, brs), 7.34 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.40
(1H, t, J=7.3 Hz), 7.45 (1H, d, J=7.3 Hz), 7.49 (1
H, d, J=7.3 Hz), 12.07 (1H, brs).
【0097】実施例4 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-ヘキサデシルホルムアミド
(化合物4) 1)N-ヘキサデシル-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]
ホルムアミド アルゴンガス雰囲気下、フタリド(2.03 g)にヘキサデシ
ルアミン(3.65 g)を加え、70℃で15時間撹拌した。反応
混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル 125 g、クロロホルム:メタノール=80:1)にて精
製し、白色結晶の標題化合物(5.55 g)を得た。
【0098】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (26H, m), 1.63 (2H, m), 3.45 (2H, t
d, J=7.3, 5.9 Hz), 4.39 (1H, t, J=7.3 Hz), 4.60 (2
H, d, J=7.3 Hz), 6.28 (1H, brt), 7.36 (1H, td, J=
7.3, 1.5 Hz), 7.40 (1H, dd,J=7.3, 1.5 Hz), 7.45 (1
H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.51 (1H, d, J=7.3 Hz).
【0099】2)[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピ
ル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-ヘキサデ
シルホルムアミド アルゴンガス雰囲気下、N-ヘキサデシル-[2-(ヒドロキ
シメチル)フェニル]ホルムアミド(1.16 g)のクロロホル
ム溶液(12 ml)に、氷冷下、ピリジン(0.38 ml)とクロロ
炭酸フェニル(0.44 ml)を加え、室温で2時間撹拌した。
反応液をクロロホルムで希釈、1N塩酸、飽和重曹水、水
で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。
アルゴンガス雰囲気下、残渣にN,N-ジメチル-1,3-プロ
パンジアミン(0.44 ml)を加え、70℃で2時間撹拌した。
反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル 50 g、クロロホルム:メタノール=30:1〜10:
1)にて精製し、白色結晶の標題化合物(1.38 g)を得
た。
【0100】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (26H, m), 1.57 -1.67 (4H, m), 2.21
(6H, s), 2.33 (2H, t, J=6.6 Hz), 3.24 (2H, m), 3.4
2 (2H, td, J=7.3, 5.9 Hz), 5.21 (2H, s), 5.88 (1H,
brt), 6.89 (1H, brt), 7.34 (1H, td, J=7.3, 1.5 H
z), 7.40 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.44 (1H, dd,J=
7.3, 1.5 Hz), 7.51 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz).
【0101】実施例5 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-ヘキサデシルホルムアミド
塩酸塩(化合物5)
【化37】
【0102】[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カ
ルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-ヘキサデシルホ
ルムアミド(0.20 g)の酢酸エチル溶液(2 ml)に、室温で
4N塩酸/酢酸エチル溶液(0.12 ml)を加え、15分間撹拌し
た。反応液を濃縮した。残渣を酢酸エチルより結晶化さ
せ、白色結晶の標題化合物(0.19 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (26H, m), 1.63 (2H, m), 2.03 (2H, m), 2.72 (6
H, s), 3.01 (2H, m), 3.32 (2H, m), 3.42 (2H,m), 5.
25 (2H, s), 6.13 (1H, brt), 6.79 (1H, brt), 7.33
(1H, t, J=7.3 Hz), 7.40 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.45 (1
H, d, J=7.3 Hz), 7.48 (1H, d, J=7.3 Hz), 12.01 (1
H, brs).
【0103】実施例6 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-テトラデシルホルムアミド
(化合物6) 1)[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-テトラデシル
ホルムアミド アルゴンガス雰囲気下、フタリド(2.201 g)にテトラデ
シルアミン(3.504 g)を加え、70℃で15.5時間撹拌し
た。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル 125 g、クロロホルム:メタノール=1:0
〜70:1)にて精製し、白色結晶の標題化合物(5.343 g)
を得た。
【0104】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (22H, m), 1.61 (2H, m), 3.45 (2H, t
d, J=7.3, 5.9 Hz), 4.42 (1H, t, J=6.8 Hz), 4.60 (2
H, d, J=6.8 Hz), 6.31 (1H, brt), 7.35 (1H, td, J=
7.3, 1.5 Hz), 7.39 (1H, d,J=7.3 Hz), 7.45 (1H, td,
J=7.3, 1.5 Hz), 7.51 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz).
【0105】2)[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピ
ル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-テトラデ
シルホルムアミド アルゴンガス雰囲気下、[2-(ヒドロキシメチル)フェニ
ル]-N-テトラデシルホルムアミド(1.146 g)の塩化メチ
レン懸濁液(12 ml)に、氷冷下、ピリジン(0.40ml)とク
ロロ炭酸フェニル(0.46 ml)を加え、室温で2.5時間撹拌
した。反応液をクロロホルムで希釈、1N塩酸、飽和重曹
水、水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮
した。アルゴンガス雰囲気下、残渣にN,N-ジメチル-1,3
-プロパンジアミン(0.46 ml)を加え、70℃で2.5時間撹
拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(シリカゲル 50 g、クロロホルム:メタノール=3
0:1〜10:1)にて精製し、白色結晶の標題化合物(1.382
g)を得た。
【0106】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (22H, m), 1.57 -1.67 (4H, m), 2.21
(6H, s), 2.33 (2H, t, J=6.6 Hz), 3.24 (2H, m), 3.4
3 (2H, td, J=7.3, 5.9 Hz), 5.21 (2H, s), 5.88 (1H,
brt), 6.89 (1H, brt), 7.34 (1H, td, J=7.3, 1.5 H
z), 7.40 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.44 (1H, dd,J=
7.3, 1.5 Hz), 7.51 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz).
【0107】実施例7 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-テトラデシルホルムアミド
塩酸塩(化合物7)
【化38】
【0108】[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カ
ルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-テトラデシルホ
ルムアミド(0.200 g)の酢酸エチル溶液(2 ml)に、室温
で4N塩酸/酢酸エチル溶液(0.12 ml)を加え、15分間撹拌
した。反応液を濃縮し、残渣を酢酸エチルより結晶化さ
せ、白色結晶の標題化合物(0.197 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (22H, m), 1.63 (2H, m), 2.03 (2H, m), 2.72 (6
H, s), 3.01 (2H, t, J=7.1 Hz), 3.32 (2H, m), 3.42
(2H, m), 5.25 (2H, s), 6.12 (1H, brt), 6.79 (1H, b
rt), 7.33 (1H,t, J=7.3 Hz), 7.40 (1H, t, J=7.3 H
z), 7.45 (1H, d, J=7.3 Hz), 7.48 (1H,d, J=7.3 Hz),
12.02 (1H, brs).
【0109】実施例8 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-ドデシルホルムアミド(化合
物8)
【化39】
【0110】1)N-ドデシル-[2-(ヒドロキシメチル)フ
ェニル]ホルムアミド アルゴンガス雰囲気下、フタリド(2.405 g)にドデシル
アミン(3.321 g)を加え、70℃で8時間撹拌した。反応混
合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル 125 g、クロロホルム:メタノール=1:0〜60:1)に
て精製し、白色結晶の標題化合物(5.163 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (18H, m), 1.61 (2H, m), 3.45 (2H, td, J=7.3,
5.9 Hz), 4.42 (1H, t, J=6.8 Hz), 4.60 (2H, d, J=6.
8 Hz), 6.31 (1H, brt), 7.35 (1H, td, J=7.3, 1.5 H
z), 7.39 (1H, dd,J=7.3, 1.5 Hz), 7.45 (1H, td, J=
7.3, 1.5 Hz), 7.51 (1H, dd, J=7.3, 1.5Hz).
【0111】2)[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピ
ル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-ドデシル
ホルムアミド アルゴンガス雰囲気下、N-ドデシル-[2-(ヒドロキシメ
チル)フェニル]ホルムアミド(1.102 g)の塩化メチレン
溶液(12 ml)に、氷冷下、ピリジン(0.42 ml)とクロロ炭
酸フェニル(0.48 ml)を加え、室温で2.3時間撹拌した。
反応液をクロロホルムで希釈、1N塩酸、飽和重曹水、水
で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。
アルゴンガス雰囲気下、残渣にN,N-ジメチル-1,3-プロ
パンジアミン(0.48 ml)を加え、70℃で3時間撹拌した。
反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル 50 g、クロロホルム:メタノール=30:1〜10:
1)にて精製し、白色結晶の標題化合物(1.295 g)を得
た。
【0112】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (18H, m), 1.58 -1.67 (4H, m), 2.21
(6H, s), 2.33 (2H, t, J=6.6 Hz), 3.24 (2H, m), 3.4
3 (2H, td, J=7.3, 5.9 Hz), 5.21 (2H, s), 5.88 (1H,
brt), 6.88 (1H, brt), 7.34 (1H, td, J=7.3, 1.5 H
z), 7.40 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.44 (1H, dd,J=
7.3, 1.5 Hz), 7.52 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz).
【0113】実施例9 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-ドデシルホルムアミド 塩酸
塩(化合物9)
【化40】
【0114】[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カ
ルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-ドデシルホルム
アミド(0.200 g)の酢酸エチル溶液(2 ml)に、室温で4N
塩酸/酢酸エチル溶液(0.13 ml)を加え、15分間撹拌し
た。反応液を濃縮し、白色固体の標題化合物(0.217 g)
を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (18H, m), 1.63 (2H, m), 2.04 (2H, m), 2.72 (6
H, s), 2.99 (2H, t, J=7.1 Hz), 3.34 (2H, m), 3.43
(2H, m), 5.26 (2H, s), 6.03 (1H, brt), 6.76 (1H, b
rt), 7.34 (1H,td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.40 (1H, td, J=
7.3, 1.5 Hz), 7.45 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz), 7.49
(1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz), 12.12 (1H, brs).
【0115】実施例10 N-デシル-[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバ
モイルオキシ]メチル]フェニル]ホルムアミド(化合物
10)
【化41】
【0116】1)N-デシル-[2-(ヒドロキシメチル)フェ
ニル]ホルムアミド アルゴンガス雰囲気下、フタリド(2.602 g)にデシルア
ミン(3.060 g)を加え、70℃で7.5時間撹拌した。反応混
合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル 125 g、クロロホルム:メタノール=1:0〜50:1)に
て精製し、白色結晶の標題化合物(5.118 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (14H, m), 1.62 (2H, m), 3.45 (2H, q, J=6.7 H
z), 4.41 (1H, brt), 4.60 (2H, d, J=6.8 Hz), 6.32
(1H, brt), 7.35 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.39 (1H,
dd, J=7.3, 1.5 Hz), 7.44 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz),
7.51 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz).
【0117】2)N-デシル-[2-[[N-[3-(ジメチルアミ
ノ)プロピル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]ホ
ルムアミド アルゴンガス雰囲気下、N-デシル-[2-(ヒドロキシメチ
ル)フェニル]ホルムアミド(1.104 g)の塩化メチレン溶
液(11 ml)に、氷冷下、ピリジン(0.46 ml)とクロロ炭酸
フェニル(0.52 ml)を加え、室温で2時間撹拌した。反応
液をクロロホルムで希釈、1N塩酸、飽和重曹水、水で順
次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。アル
ゴンガス雰囲気下、残渣にN,N-ジメチル-1,3-プロパン
ジアミン(0.52 ml)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。反
応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル 50 g、クロロホルム:メタノール=30:1〜10:
1)にて精製し、白色結晶の標題化合物(1.390 g)を得
た。
【0118】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (14H, m), 1.57 -1.68 (4H, m), 2.20
(6H, s), 2.33 (2H, t, J=6.6 Hz), 3.24 (2H, m), 3.4
3 (2H, td, J=7.3, 5.9 Hz), 5.21 (2H, s), 5.88 (1H,
brt), 6.89 (1H, brt), 7.33 (1H, td, J=7.3, 1.5 H
z), 7.40 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.44 (1H, dd,J=
7.3, 1.5 Hz), 7.51 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz).
【0119】実施例11 N-デシル-[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバ
モイルオキシ]メチル]フェニル]ホルムアミド 塩酸塩
(化合物11)
【化42】
【0120】N-デシル-[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プ
ロピル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]ホルムア
ミド(0.200 g)の酢酸エチル溶液(2 ml)に、室温で4N塩
酸/酢酸エチル溶液(0.14 ml)を加え、10分間撹拌した。
反応液を濃縮し、白色シロップ状の標題化合物(0.209
g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (14H, m), 1.63 (2H, m), 2.04 (2H, m), 2.72 (6
H, s), 3.02 (2H, m), 3.32 (2H, m), 3.42 (2H, m),
5.24 (2H, s), 6.17 (1H, brt), 6.81 (1H, brt), 7.33
(1H, t, J=7.3 Hz), 7.40 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.45
(1H, d, J=7.3 Hz), 7.48 (1H, d, J=7.3 Hz).
【0121】実施例12 [2-[[N-(3-モルホリノプロピル)カルバモイルオキシ]メ
チル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(化合物
12) 実施例1−1で合成した[2-(ヒドロキシメチル)フェニ
ル]-N-オクタデシルホルムアミド(1.00 g)の塩化メチレ
ン懸濁液(10 ml)に、氷冷下、ピリジン(0.30 ml)とクロ
ロ炭酸フェニル(0.34 ml)を加え、室温で1時間撹拌し
た。反応液をクロロホルムで希釈、飽和重曹水、水で順
次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣
にN-(3-アミノプロピル)モルホリン(0.40 ml)を加え、7
0℃で4時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル 30g、クロロホルム:メ
タノール=50:1)にて精製した。得られた白色固体(1.7
6 g)をn-ヘキサン/酢酸エチル混液より再結晶し、白色
結晶の標題化合物(1.30 g)を得た。
【0122】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (30H, m), 1.60 (2H, m), 1.66 (2H,
m), 2.40 (6H, t, J=6.6 Hz), 3.23 (2H, m), 3.40 (2
H, td,J=7.3, 5.9 Hz), 3.69 (4H, m), 5.21 (2H, s),
5.93 (1H, brt), 6.94 (1H, brt), 7.31 (1H, m), 7.39
(1H, m), 7.41 (1H, m), 7.48 (1H, m).
【0123】実施例13 [2-[[N-(3-モルホリノプロピル)カルバモイルオキシ]メ
チル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド 塩酸塩
(化合物13)
【化43】
【0124】[2-[[N-(3-モルホリノプロピル)カルバモ
イルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムア
ミド(0.30 g)の酢酸エチル溶液(4 ml)に、室温で4N塩酸
/酢酸エチル溶液(0.26 ml)を加え、10分間撹拌した。反
応液を濃縮後、残渣を酢酸エチル/エタノール混液より
再結晶し、白色結晶の標題化合物(0.27 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.63 (2H, m), 2.08 (2H, m), 2.79 (2
H, m), 2.99 (2H, m), 3.32 (4H, m), 3.42 (2H, m),
3.92 (2H, m), 4.22 (2H, m), 5.25 (2H, s), 6.09 (1
H, brt), 6.77 (1H, brt), 7.33 (1H, m), 7.40 (1H,
m), 7.45 (1H, m), 7.48 (1H, m), 12.54 (1H, brs).
【0125】実施例14 [2-[[N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(化
合物14) アルゴンガス雰囲気下、実施例1−1で合成した[2-(ヒ
ドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシルホルムアミ
ド(1.270 g)のクロロホルム溶液(13 ml)に、氷冷下、ピ
リジン(0.38 ml)とクロロ炭酸フェニル(0.44 ml)を加
え、室温で2時間撹拌した。反応液をクロロホルムで希
釈、1N塩酸、飽和重曹水、水で順次洗浄、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、濃縮した。アルゴンガス雰囲気下、残
渣にN,N-ジメチルエチレンジアミン(0.38 ml)を加え、7
0℃で3.5時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル 50 g、クロロホル
ム:メタノール=30:1〜20:1)にて精製し、白色結晶の
標題化合物(1.531 g)を得た。
【0126】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (30H, m), 1.61 (2H, m), 2.20 (6H,
s), 2.38 (2H, t, J=5.9 Hz), 3.24 (2H, q, J=5.9 H
z), 3.43 (2H, td, J=7.3, 5.9 Hz), 5.23 (2H, s), 5.
33 (1H, brt), 6.78 (1H, brt),7.34 (1H, td, J=7.3,
1.5 Hz), 7.40 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.45 (1H, d
d, J=7.3, 1.5 Hz), 7.50 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz).
【0127】実施例15 [2-[[N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド 塩
酸塩(化合物15) [2-[[N-[2-(ジメチルアミノ)エチル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(0.2
00 g)の酢酸エチル溶液(2 ml)に、室温で4N塩酸/酢酸エ
チル溶液(0.12 ml)を加え、15分間撹拌した。反応液を
濃縮した。残渣を酢酸エチル/エタノール混液より再結
晶し、白色結晶の標題化合物(0.205 g)を得た。
【0128】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (30H, m), 1.63 (2H, m), 2.80 (6H,
s), 3.17 (2H, t, J=5.4 Hz), 3.42 (2H, m), 3.59 (2
H, m),5.25 (2H, s), 6.79 (1H, brt), 7.01 (1H, br
t), 7.33 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.39 (1H, t, J=7.3 H
z), 7.47 (2H, d, J=7.3 Hz), 11.88 (1H, brs).
【0129】実施例16 [2-[[N-[3-(1-イミダゾリル)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
(化合物16)
【化44】
【0130】アルゴンガス雰囲気下、実施例1−1で合
成した[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシ
ルホルムアミド(1.200 g)のクロロホルム溶液(12 ml)
に、氷冷下、ピリジン(0.36 ml)とクロロ炭酸フェニル
(0.42 ml)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液をク
ロロホルムで希釈、1N塩酸、飽和重曹水、水で順次洗
浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。アルゴン
ガス雰囲気下、残渣に1-(3-アミノプロピル)イミダゾー
ル(0.39 ml)を加え、100℃で2.5時間撹拌した。反応混
合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル 50 g、クロロホルム:メタノール=30:1)にて精製
し、白色結晶の標題化合物(1.073 g)を得た。
【0131】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (30H, m), 1.60 (2H, quintet, J=7.3
Hz), 1.97 (2H, quintet, J=6.8 Hz), 3.18 (2H, m),
3.42(2H, m), 3.96 (2H, t, J=6.8 Hz), 4.98 (1H, br
s), 5.26 (2H, s), 6.62 (1H,brs), 6.90 (1H, s), 7.0
3 (1H, s), 7.32 - 7.45 (3H, m), 7.43 (1H, s), 7.49
(1H, d, J=7.3 Hz).
【0132】実施例17 [2-[[N-[3-(1-イミダゾリル)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
塩酸塩(化合物17)
【化45】
【0133】[2-[[N-[3-(1-イミダゾリル)プロピル]カ
ルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホ
ルムアミド(0.200 g)のエタノール溶液(2 ml)に、室温
で4N塩酸/酢酸エチル溶液(0.10 ml)を加え、20分間撹拌
した。反応液を濃縮した。残渣を酢酸エチル/エタノー
ル混液より再結晶し、白色結晶の標題化合物(0.201 g)
を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.62 (2H, m), 2.08 (2H, m), 3.17 (2
H, m), 3.40 (2H, m), 4.35 (2H, t, J=6.4 Hz),5.19
(2H, s), 6.76 (1H, brs), 6.98 (1H, brs), 7.22 - 7.
47 (7H, m), 9.59(1H, brs).
【0134】実施例18 [2-[[N-(ジメチルアミノ)カルバモイルオキシ]メチル]
フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(化合物18)
【化46】
【0135】アルゴンガス雰囲気下、実施例1−1で合
成した[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシ
ルホルムアミド(1.302 g)のクロロホルム溶液(13 ml)
に、氷冷下、ピリジン(0.39 ml)とクロロ炭酸フェニル
(0.46 ml)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液をク
ロロホルムで希釈、1N塩酸、飽和重曹水、水で順次洗
浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。アルゴン
ガス雰囲気下、残渣に1,1-ジメチルヒドラジン(1.23 m
l)を加え、70℃で2時間撹拌した。反応混合物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 63 g、ク
ロロホルム:酢酸エチル=5:1)にて精製し、白色結晶
の標題化合物(0.750 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.61 (2H, m), 2.57 (6H, s), 3.43 (2
H, td, J=7.3, 5.9 Hz), 5.27 (2H, brs), 5.66(1H, br
s), 6.70 (1H, brs), 7.30 - 7.51 (4H, m).
【0136】実施例19 [2-[[N-(ジメチルアミノ)カルバモイルオキシ]メチル]
フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド 塩酸塩(化合
物19)
【化47】
【0137】[2-[[N-(ジメチルアミノ)カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
(0.200 g)の酢酸エチル溶液(6 ml)に、氷冷下、4N塩酸/
酢酸エチル溶液(0.11 ml)を加え、室温で30分間撹拌し
た。反応液を濃縮した。残渣を酢酸エチル/エタノール
混液より再結晶し、白色結晶の標題化合物(0.195 g)を
得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.60 (2H, m), 3.18 (6H, s), 3.34 (2
H, m), 5.26 (2H, s), 7.06 (1H, brs), 7.23 -7.42 (5
H, m), 10.73 (1H, brs).
【0138】実施例20 [2-[[N-[1-(4-メチル)ピペラジニル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(化
合物20)
【化48】
【0139】アルゴンガス雰囲気下、実施例1−1で合
成した[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシ
ルホルムアミド(1.200 g)のクロロホルム溶液(12 ml)
に、氷冷下、ピリジン(0.36 ml)とクロロ炭酸フェニル
(0.42 ml)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液をクロ
ロホルムで希釈、1N塩酸、飽和重曹水、水で順次洗浄、
無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。アルゴンガス
雰囲気下、残渣に1-アミノ-4-メチルピペラジン(1.78 m
l)を加え、70℃で4.25時間撹拌した。反応混合物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 75 g、
クロロホルム:メタノール=60:1〜40:1)にて精製し、
白色結晶の標題化合物(0.671 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.62 (2H, m), 2.29 (3H, s), 2.54 (4
H, m), 2.81 (4H, m), 3.43 (2H, td, J=7.3, 5.9 Hz),
5.27 (2H, s), 5.68 (1H, brs), 6.63 (1H, brs), 7.3
4 (1H, td, J=7.3, 2.0 Hz), 7.40 (1H, td, J=7.3, 1.
5 Hz), 7.44 (1H, d, J=7.3 Hz), 7.49 (1H, d, J=7.3
Hz).
【0140】実施例21 [2-[[N-[1-(4-メチル)ピペラジニル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド 一
塩酸塩(化合物21)
【化49】
【0141】[2-[[N-[1-(4-メチル)ピペラジニル]カル
バモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミド(0.200 g)のエタノール溶液(4 ml)に、氷冷
下、4N塩酸/酢酸エチル溶液(0.10 ml)を加え、1時間撹
拌した。反応液を濃縮した。残渣を酢酸エチル/エタノ
ール混液より再結晶し、白色結晶の標題化合物(0.176
g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.61 (2H, m), 2.77 (3H, s), 3.17 (4
H, m), 3.41 (6H, m), 5.29 (2H, s), 6.62 (1H,brs),
6.99 (1H, brs), 7.31 - 7.42 (3H, m), 7.47 (1H, d,
J=7.3 Hz).
【0142】実施例22 N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-{2-[(N-オクタデシル
カルバモイルオキシ)メチル]フェニル}ホルムアミド
(化合物22) 1)N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-[2-(ヒドロキシ
メチル)フェニル]ホルムアミド フタリド(1.34 g)にN,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミ
ン(1.02 g)を加え、70℃で13時間撹拌した。反応混合物
(2.36 g)を精製することなく次反応に用いた。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.76 (2H, quintet, J=6.4 Hz),
2.23 (6H, s), 2.45 (2H, t, J=6.4 Hz), 3.51 (2H, t
d, J=6.4, 4.9 Hz), 4.59 (2H, s), 7.30 - 7.55(4H,
m), 8.30 (1H, brt).
【0143】2)N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-{2-
[(N-オクタデシルカルバモイルオキシ)メチル]フェニ
ル}ホルムアミド N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-[2-(ヒドロキシメチ
ル)フェニル]ホルムアミド(1.01 g)の塩化メチレン溶液
(10 ml)に、トリエチルアミン(0.65 ml)とオクタデシル
イソシアナート(1.47 ml)を加え、室温で19時間撹拌し
た。反応液をクロロホルムで希釈、水で洗浄、無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル 40 g、クロロホル
ム:メタノール=50:1〜10:1)にて精製し、白色ワック
ス状の標題化合物(1.36 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.47 (2H, m), 1.78 (2H, quintet, J=
6.4 Hz), 2.23 (6H, s), 2.44 (2H, t, J=6.4 Hz), 3.1
5 (2H, m), 3.51 (2H, m), 5.01 (1H, brt), 5.29 (2H,
s), 7.33 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.40 (1H, td, J
=7.3, 1.5 Hz), 7.45 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz), 7.47
(1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz), 7.52 (1H, brt).
【0144】実施例23 N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-{2-[(N-オクタデシル
カルバモイルオキシ)メチル]フェニル}ホルムアミド
塩酸塩(化合物23)
【化50】
【0145】N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-{2-[(N-
オクタデシルカルバモイルオキシ)メチル]フェニル}ホ
ルムアミド(0.49 g)の酢酸エチル溶液(10 ml)に、室温
で4N塩酸/酢酸エチル溶液(0.35 ml)を加え、5分間撹拌
した。反応液を濃縮後、残渣を酢酸エチルより再結晶
し、白色結晶の標題化合物(0.41 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.49 (2H, m), 2.21 (2H, m), 2.80 (3
H, s), 2.81 (3H, s), 3.12 (2H, t, J=7.3 Hz),3.18
(2H, m), 3.66 (2H, m), 5.24 (2H, s), 7.36 (1H, td,
J=7.3, 1.5 Hz),7.41 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.50
(1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz), 7.55 (1H, dd, J=7.3, 1.5
Hz), 7.57 (1H, brt), 12.05 (1H, brs).
【0146】実施例24 [2-[[N-(2-アミノエチル)カルバモイルオキシ]メチル]
フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(化合物24)
【化51】
【0147】[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オク
タデシルホルムアミド(1.53 g)の塩化メチレン懸濁液(1
6 ml)に、氷冷下、ピリジン(0.46 ml)とクロロ炭酸フェ
ニル(0.52 ml)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を
クロロホルムで希釈、飽和重曹水、水で順次洗浄、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣にエチレンジ
アミン(0.38 ml)を加え、70℃で5時間撹拌した。反応
混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカ
ゲル 40 g、クロロホルム:メタノール=20:1〜10:1)
にて精製し、白色固体の標題化合物(1.04 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.59 (4H, m), 2.79 (2H, t, J=5.9 H
z), 3.20 (2H, q, J=5.9 Hz), 3.42 (2H, td, J=7.8,
5.9 Hz), 5.23 (2H, s), 5.34 (1H, brs), 6.72 (1H, b
rs), 7.32 (1H, td,J=7.3, 1.5 Hz), 7.39 (1H, td, J=
7.3, 1.5 Hz), 7.43 (1H, dd, J=7.3, 1.5Hz), 7.48 (1
H, dd, J=7.3, 1.5 Hz).
【0148】実施例25 [2-[[N-(2-アミノエチル)カルバモイルオキシ]メチル]
フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド 塩酸塩(化合
物25)
【化52】
【0149】[2-[[N-(2-アミノエチル)カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
(0.33 g)の酢酸エチル(10 ml)/エタノール(2ml)混合溶
液に、室温で、4N塩酸/酢酸エチル溶液(0.30 ml)を加
え、10分間撹拌した後、濃縮した。残渣を酢酸エチル/
エタノール混液より結晶化させ、白色結晶の標題化合物
(0.30 g)を得た。1 H-NMR (DMSO-d6) δ: 0.85 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.1 -
1.4 (30H, m), 1.50(2H, m), 2.86 (2H, t, J=6.8 H
z), 3.21 (2H, q, J=6.8 Hz), 3.27 (2H, dt, J=6.8,
5.9 Hz), 5.20 (2H, s), 7.3-7.5 (5H, m), 8.00 (3H,
brs), 8.28 (1H,brt).
【0150】実施例26 [2-[[N-[2-(ジブチルアミノ)エチル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(化
合物26)
【化53】
【0151】[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オク
タデシルホルムアミド(1.38 g)の塩化メチレン懸濁液(1
0 ml)に、氷冷下、ピリジン(0.30 ml)とクロロ炭酸フェ
ニル(0.35 ml)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を
クロロホルムで希釈、飽和重曹水、水で順次洗浄、無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣にN,N-ジ-n-
ブチルエチレンジアミン(0.57 ml)を加え、70℃で3時
間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル 40 g、クロロホルム:メタノー
ル=50:1)にて精製し、白色固体の標題化合物(1.31 g)
を得た。
【0152】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=7.3
Hz), 0.90 (6H, t, J=7.3 Hz), 1.1-1.5 (38H, m), 1.6
2 (2H, m), 2.38 (4H, t, J=7.3 Hz), 2.49 (2H, t, J=
5.9Hz), 3.19 (2H, q, J=5.9 Hz), 3.43 (2H, q, J=6.8
Hz), 5.23 (2H, s), 5.34(1H, brs), 6.87 (1H, brs),
7.34 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.40 (1H, td, J=7.
3, 1.5 Hz), 7.45 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz), 7.52 (1
H, dd, J=7.3, 1.5 Hz).
【0153】実施例27 [2-[[N-[2-(ジブチルアミノ)エチル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド 塩
酸塩(化合物27) [2-[[N-[2-(ジブチルアミノ)エチル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(1.0
9 g)の酢酸エチル(10ml)溶液に、室温で、4N塩酸/酢酸
エチル溶液(0.90 ml)を加え、10分間撹拌した後、濃縮
した。残渣を酢酸エチルより結晶化させ、白色結晶の標
題化合物(0.91 g)を得た。
【0154】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=7.3
Hz), 0.96 (6H, t, J=7.3 Hz), 1.2- 1.5 (34H, m), 1.
65 (2H, m), 1.74 (4H, m), 2.98(4H, m), 3.11 (2H,
m),3.44 (2H, q, J=6.8 Hz), 3.60 (2H, m), 5.26 (2H,
s), 6.79 (1H, brt), 7.14(1H, brt), 7.33 (1H, td,
J=7.3, 1.5 Hz), 7.38 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz),7.47
(1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz), 7.48 (1H, dd, J=7.3, 1.5
Hz), 11.69 (1H, brs).
【0155】実施例28 [2-[[N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(化
合物28)
【化54】
【0156】[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オク
タデシルホルムアミド(8.07 g)のクロロホルム溶液(80
ml)に、氷冷下、ピリジン(2.43 ml)とクロロ炭酸フェニ
ル(2.76 ml)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液を
クロロホルムで希釈、飽和重曹水、1N塩酸、飽和食塩水
で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濾過し、溶媒
を留去して白色固体の中間体(a)(9.46g)を得た。こ
の中間体(a)の一部(2.62g)に、N,N-ジエチルエチレ
ンジアミン(0.64g)を加え、70℃で2時間撹拌した。反
応液をクロロホルムで希釈し、1N水酸化ナトリウム水溶
液、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル 80 g、クロロホル
ム:メタノール=50:1)にて精製し、白色固体の標題化
合物(1.46 g)を得た。
【0157】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.6
Hz), 0.99 (6H, t, J=7.1 Hz), 1.1-1.5 (30H, m), 1.6
1 (2H, m), 2.50 (2H, t, J=7.3 Hz), 2.51 (4H, q, J=
6.8Hz), 3.20 (2H, q, J=5.4 Hz), 3.43 (2H, td, J=6.
8, 6.4 Hz), 5.22 (2H, s),5.39 (1H, brs), 6.86 (1H,
brs), 7.33 (1H, t, J=6.8 Hz), 7.40 (1H, t, J=7.1
Hz), 7.44 (1H, d, J=7.3 Hz), 7.50 (1H, d, J=7.8 H
z).
【0158】実施例29 [2-[[N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド 塩
酸塩(化合物29) [2-[[N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]カルバモイルオキ
シ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(0.4
2 g)の酢酸エチル(5ml)溶液に、室温で、4N塩酸/酢酸エ
チル溶液(0.20 ml)を加え、15分間撹拌した後、濃縮し
た。残渣を酢酸エチル/エタノール混液より結晶化さ
せ、白色結晶の標題化合物(0.35 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.1-1.5
(30H, m), 1.32 (6H,t, J=7.1 Hz), 1.64 (2H, m), 3.
0-3.2 (6H, m), 3.43 (2H, brs), 3.57 (2H,brs), 5.24
(2H, s), 7.10 (1H, brs), 7.16 (1H, brs), 7.32 (1
H, brt, J=6.8Hz), 7.38 (1H, brt, J=6.8 Hz), 7.46
(2H, m), 11.35 (1H, brs).
【0159】実施例30 [2-[[N-[2-(ジイソプロピルアミノ)エチル]カルバモイ
ルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミ
ド(化合物30)
【化55】
【0160】実施例28で得られた中間体(a)の一部
(2.62g)に、N,N-ジイソプロピルエチレンジアミン(0.79
g)を加え、70℃で2時間撹拌した。反応液をクロロホル
ムで希釈し、1N水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濾過し、溶媒を
留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル 85 g、クロロホルム:メタノー
ル=100:1)にて精製し、白色固体の標題化合物(1.45
g)を得た。
【0161】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 0.98 (12H, d, J=6.3 Hz), 1.2-1.5 (30H, m), 1.
61 (2H, m), 2.54 (2H, t, J=6.1 Hz), 2.98 (2H, m),
3.12(2H, q, J=5.4 Hz), 3.43 (2H, td, J=7.3, 5.9 H
z), 5.21 (2H, s), 5.33 (1H, brs), 6.94 (1H, brs),
7.33 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.40 (1H, t, J=6.8 Hz),7.4
3 (1H, d, J=7.3 Hz), 7.51 (1H, d, J=7.8 Hz).
【0162】実施例31 [2-[[N-[2-(ジイソプロピルアミノ)エチル]カルバモイ
ルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミ
ド 塩酸塩(化合物31) [2-[[N-[2-(ジイソプロピルアミノ)エチル]カルバモイ
ルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミ
ド(0.44 g)の酢酸エチル(5ml)溶液に、室温で、4N塩酸/
酢酸エチル溶液(0.20 ml)を加え、15分間撹拌した後、
濃縮した。残渣を酢酸エチル/エタノール混液より結晶
化させ、白色結晶の標題化合物(0.37 g)を得た。
【0163】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2-1.5 (30H, m), 1.34 (6H,d, J=6.4 Hz), 1.40
(6H, d, J=6.3 Hz), 1.65 (2H, m), 3.05 (2H, brs),
3.45 (2H, q, J=6.3 Hz), 3.54 (2H, m), 3.58 (2H, br
s), 5.24 (2H, s), 7.12 (1H, brs), 7.32 (1H, brt, J
=7.3 Hz), 7.33 (1H, brs), 7.37 (1H, brt, J=7.3Hz),
7.43 (1H, d, J=7.3 Hz), 7.48 (1H, d, J=7.8 Hz), 1
0.81 (1H, brs).
【0164】実施例32 [2-[[N-[3-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロピ
ル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデ
シルホルムアミド(化合物32)
【化56】
【0165】実施例28で得られた中間体(a)の一部
(2.62g)に、N-(3-アミノプロピル)ジエタノールアミン
(0.89g)を加え、70℃で2.5時間撹拌した。反応液をクロ
ロホルムで希釈し、1N水酸化ナトリウム水溶液、飽和食
塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濾過し、
溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(シリカゲル 70 g、クロロホルム:メ
タノール=50:1〜30:1)にて精製し、白色固体の標題化
合物(1.17 g)を得た。
【0166】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2-1.4 (30H, m), 1.60 (2H,m), 1.67 (2H, m),
2.3-2.9 (8H, m), 3.28 (2H, q, J=6.0 Hz), 3.40 (2H,
td, J=6.8, 6.4 Hz), 3.58 (4H, m), 5.18 (2H, s),
6.06 (1H, brs), 6.65 (1H,brs), 7.33 (1H, brt, J=7.
3 Hz), 7.39 (1H, brt, J=7.3 Hz), 7.4-7.5 (2H, m).
【0167】実施例33 [2-[[N-[3-[ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]プロピ
ル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデ
シルホルムアミド 塩酸塩(化合物33)
【化57】
【0168】[2-[[N-[3-[ビス(2-ヒドロキシエチル)ア
ミノ]プロピル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-
N-オクタデシルホルムアミド(0.47 g)の酢酸エチル(5m
l)/クロロホルム(2ml)混合溶液に、室温で、4N塩酸/酢
酸エチル溶液(0.20 ml)を加え、10分間撹拌した後、濃
縮した。残渣を酢酸エチル/エタノール/クロロホルム混
液より結晶化させ、白色結晶の標題化合物(0.44 g)を得
た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.1-1.4
(30H, m), 1.57 (2H,m), 1.94 (2H, m), 3.1-3.4 (8H,
m), 3.86 (4H, brs), 4.59 (4H, brs), 5.11(2H, s),
6.73 (1H, brs), 7.2-7.5 (5H, m), 9.15 (1H, brs).
【0169】実施例34 [2-(N-オクタデシルカルバモイル)フェニル]メチル 4-
メチルピペラジンカルボキシレート(化合物34) 実施例1−1で調製した[2-(ヒドロキシメチル)フェニ
ル]-N-オクタデシルホルムアミド(1.52 g)の塩化メチレ
ン懸濁液(15 ml)に、氷冷下、ピリジン(0.46 ml)とクロ
ロ炭酸フェニル(0.52 ml)を加え、室温で2時間撹拌し
た。反応液をクロロホルムで希釈し、飽和重曹水、飽和
食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し
た。残渣に N-メチルピペラジン(0.47 ml)を加え、70℃
で5時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(シリカゲル 40 g、クロロホルム:メ
タノール=50:1)にて精製、次いでn-ヘキサン−酢酸エ
チル混液より再結晶し白色固体の標題化合物(1.72 g)を
得た。
【0170】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (30H, m), 1.60 (2H, m), 2.29 (3H,
s), 2.36 (4H, m), 3.43 (2H, m), 3.51(4H, m), 5.28
(2H,s), 6.80 (1H, brs), 7.34 (1H, m), 7.39 - 7.43
(2H, m), 7.50 (1H, d, J=7.3 Hz).
【0171】実施例35 [2-(N-オクタデシルカルバモイル)フェニル]メチル 4-
メチルピペラジンカルボキシレート 塩酸塩(化合物3
5) [2-(N-オクタデシルカルバモイル)フェニル]メチル 4-
メチルピペラジンカルボキシレート(0.30 g)の酢酸エチ
ル溶液(4 ml)に室温で4N塩酸/酢酸エチル溶液(0.28 ml)
を加え、10分間撹拌した。反応液を濃縮後、残渣を酢酸
エチル-エタノール混液から再結晶し、白色固体の標題
化合物(0.32 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.60 (2H, m), 2.80 (3H, d, J=4.4 H
z), 2.85 (2H, m), 3.37 - 3.42 (4H, m), 3.71 (2H,
m), 4.22 (2H, m), 5.33 (2H, brs), 6.31 (1H, brt),
7.35 - 7.46 (4H, m), 13.21 (1H, brs).
【0172】実施例36 [2-(N-オクタデシルカルバモイル)フェニル]メチル 4-
(2-ヒドロキシエチル)ピペラジンカルボキシレート(化
合物36)
【化58】
【0173】実施例1−1で調製した[2-(ヒドロキシメ
チル)フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(3.83 g)
の塩化メチレン懸濁液(40 ml)に、氷冷下、ピリジン(1.
15 ml)とクロロ炭酸フェニル(1.31 ml)を加え、室温で1
時間撹拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、1N塩
酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後濃縮した。残渣の一部(1.55 g)に N-(ヒ
ドロキシエチル)ピペラジン(0.40 g)を加え、70℃で2時
間撹拌した。反応混合物をトルエンに溶解し、1N水酸化
ナトリウムで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル 40 g、クロロホルム:メタノール=20:1)にて
精製し白色固体の標題化合物(1.31 g)を得た。
【0174】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.4 (30H, m), 1.60 (2H, m), 2.47 (4H,
m), 2.55 (2H, t, J=5.4 Hz), 3.41 (2H, td, J=7.3,
5.9 Hz), 3.51(4H, m), 3.63 (2H, t, J=5.4 Hz), 5.28
(2H, s), 6.81 (1H, t, J=5.9Hz), 7.32 − 7.36 (1H,
m), 7.40 - 7.42 (2H, m), 7.49 (1H, d, J=7.8 Hz).
【0175】実施例37 [2-(N-オクタデシルカルバモイル)フェニル]メチル 4-
(2-ヒドロキシエチル)ピペラジンカルボキシレート 塩
酸塩(化合物37) [2-(N-オクタデシルカルバモイル)フェニル]メチル 4-
(2-ヒドロキシエチル)ピペラジンカルボキシレート(0.4
5 g)の酢酸エチル溶液(10 ml)に室温で4N塩酸/酢酸エチ
ル溶液(0.40 ml)を加え、10分間撹拌した。反応液を濃
縮後、残渣を酢酸エチル-エタノール混液から再結晶
し、白色固体の標題化合物(0.39 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=7.1 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.60 (2H, m), 2.8 - 4.4 (8H, m), 3.2
0 (2H, m), 3.38 (2H, m), 4.01 (2H, m), 4.76(1H, br
s), 5.32 (2H, s), 6.48 (1H, t, J=5.9 Hz), 7.32 -
7.44 (4H, m).
【0176】実施例38 [[2-[(4-メチルピペラジニル)カルボニル]フェニル]メ
トキシ]-N-オクタデシルホルムアミド(化合物38) 1)2-(ヒドロキシメチル)フェニル 4-メチルピペラジ
ニル ケトン フタライド(7.05 g)にN-メチルピペラジン(5.27 g)を加
え、70℃で38.5時間撹拌した。反応混合物を飽和食塩水
に懸濁させ、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥後濃縮し、粗製物として淡褐色シロ
ップ状の標題化合物(9.83 g)を得た。
【0177】2)[[2-[(4-メチルピペラジニル)カルボ
ニル]フェニル]メトキシ]-N-オクタデシルホルムアミド 2-(ヒドロキシメチル)フェニル 4-メチルピペラジニル
ケトンの粗製物(9.83g)の塩化メチレン溶液(100 ml)
に、トリエチルアミン(6.50 ml)とイソシアン酸オクタ
デシル(14.40 ml)を加え、室温で14.5時間撹拌した。不
溶物を吸引濾去後、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル 225 g、クロロ
ホルム:メタノール=80:1)にて精製し白色固体の標題
化合物(12.00 g)を得た。
【0178】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.2 - 1.35 (30H, m), 1.48 (2H, m), 2.31 (3H,
s & 2H, m), 2.48 (2H, m), 3.16 (2H, td, J=7.3, 5.9
Hz), 3.27(2H, m), 3.82 (2H, m), 4.72 (1H, brt),
5.10 (1H, brs), 5.16 (1H, brs), 7.22 (1H, dd, J=7.
3, 1.5 Hz), 7.33 (1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.38 (1
H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.44 (1H, d, J=7.3 Hz).
【0179】実施例39 [[2-[(4-メチルピペラジニル)カルボニル]フェニル]メ
トキシ]-N-オクタデシルホルムアミド 塩酸塩(化合物
39) [[2-[(4-メチルピペラジニル)カルボニル]フェニル]メ
トキシ]-N-オクタデシルホルムアミド(11.98 g)の酢酸
エチル溶液(120 ml)に、氷冷下、4N塩酸/酢酸エチル溶
液(8.50 ml)を加えた。室温で30分間撹拌後、反応液を
濃縮した。残渣を酢酸エチル-エタノール混液から再結
晶し、白色固体の標題化合物(12.12 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.35 (30H, m), 1.48 (2H, m), 2.82 (3H, brs), 2.9 -
4.1 (10H, m), 4.88 (2H, m), 5.37 (1H, m),7.20 (1
H, d, J=7.3 Hz), 7.36 (1H, t, J=7.3 Hz), 7.43 (1H,
t, J=7.3 Hz),7.49 (1H, d, J=7.3 Hz), 13.18 (1H, b
rs).
【0180】実施例40 [2-[[N-[3-(ジブチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
(化合物40)
【化59】
【0181】実施例1−1で調製した[2-(ヒドロキシメ
チル)フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド(2.20 g)
のクロロホルム懸濁液(22 ml)に、氷冷下、ピリジン(0.
67 ml)とクロロ炭酸フェニル(0.76 ml)を加え、室温で2
時間撹拌した。反応液をクロロホルムで希釈し、1N塩
酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後濃縮した。残渣に3-(ジブチルアミノ)プ
ロピルアミン(1.36 ml)を加え、70℃で3時間撹拌した。
反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル 100 g、クロロホルム:メタノール=60:1〜3
0:1)にて精製し、白色固体の標題化合物(3.11 g)を得
た。
【0182】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 0.91 (6H, t, J=7.1 Hz), 1.2- 1.5 (36H, m), 1.
61 (6H, m), 2.39 (4H, m), 2.49 (2H, m), 3.25 (2H,
q,J=5.7 Hz), 3.43 (2H, q, J=6.7 Hz), 5.21 (2H, s),
6.49 (1H, brt), 7.03 (1H, brt), 7.33 (1H, td, J=
7.3, 1.5 Hz), 7.38 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz), 7.42
(1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.52 (1H, dd, J=7.3, 1.5
Hz).
【0183】実施例41 [2-[[N-[3-(ジブチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
塩酸塩(化合物41) [2-[[N-[3-(ジブチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
(2.60 g)の酢酸エチル溶液(26 ml)に、氷冷下、4N塩酸/
酢酸エチル溶液(1.36 ml)を加え、30分間撹拌した。反
応液を濃縮し、白色固体の標題化合物(2.75 g)を得た。
【0184】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 0.97 (6H, t, J=7.3 Hz), 1.2- 1.4 (36H, m), 1.
6 - 1.8 (4H, m), 2.04 (2H, m), 2.85 - 3.0 (6H, m),
3.31 (2H, q, J=6.0 Hz), 3.43 (2H, q, J=6.8 Hz),
5.25 (2H, s), 6.02 (1H, brt), 6.84 (1H, brt), 7.33
(1H, td, J=7.3, 1.5 Hz), 7.39 (1H, td, J=7.3, 1.5
Hz), 7.45 (1H, dd, J=7.3, 1.5 Hz), 7.49 (1H, dd,
J=7.3, 1.5 Hz), 11.68 (1H, brs).
【0185】実施例42 2-[2-(オクタデシルアミノ)-2-オキソエチル]ベンジル
4-メチル-1-ピペラジンカルボキシレート(化合物4
2)
【化60】
【0186】1)2-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N
-オクタデシルアセトアミド 3-イソクロマノン(2.04 g)にオクタデシルアミン(3.71
g)を加え、110℃で4.5時間撹拌し、淡茶色固体の標題化
合物(5.75 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.35 (30H, m), 1.44 (2H, m), 3.19 (2H, q, J=6.7 H
z), 3.62 (2H, s), 3.83 (1H, brs), 4.67 (2H,s), 5.9
0 (1H, brt), 7.22 - 7.31 (3H, m), 7.40 (1H, m).
【0187】2)2-[2-(オクタデシルアミノ)-2-オキソ
エチル]ベンジル 4-メチル-1-ピペラジンカルボキシレ
ート 2-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシルア
セトアミド(2.73 g)のクロロホルム懸濁液(42 ml)に、
氷冷下、ピリジン(0.80 ml)とクロロ炭酸フェニル(0.92
ml)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液をクロロ
ホルムで希釈し、1N塩酸、飽和重曹水、飽和食塩水で順
次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。残渣に
N-メチルピペラジン(0.80 ml)を加え、80℃で2時間撹拌
した。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル100g、酢酸エチル(380 ml)次いでクロロ
ホルム:メタノール=40:1〜30:1)にて精製し、淡黄色
固体の標題化合物(3.21 g)を得た。
【0188】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.15 - 1.35 (30H, m), 1.39(2H, m), 2.29 (3H,
s), 2.34 (4H, m), 3.16 (2H, q, J=6.7 Hz), 3.48 (4
H, t, J=4.9 Hz), 3.65 (2H, s), 5.16 (2H, s), 5.62
(1H, brt), 7.27 - 7.35 (3H, m), 7.40 (1H, m).
【0189】実施例43 2-[2-(オクタデシルアミノ)-2-オキソエチル]ベンジル
4-メチル-1-ピペラジンカルボキシレート 塩酸塩(化
合物43)
【化61】
【0190】2-[2-(オクタデシルアミノ)-2-オキソエチ
ル]ベンジル 4-メチル-1-ピペラジンカルボキシレート
(2.60 g)の酢酸エチル溶液(39 ml)に、室温で、4N塩酸/
酢酸エチル溶液(1.44 ml)を加え、30分間撹拌した。反
応液を濃縮後、残渣を酢酸エチル/エタノール混液より
結晶化させ、白色固体の標題化合物(2.42 g)を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.15 -
1.35 (30H, m), 1.41(2H, m), 2.79 (3H, s), 2.84 (2
H, m), 3.12 (2H, m), 3.38 (2H, m), 3.63 (2H, s),
3.70 (2H, m), 4.05 - 4.35 (2H, m), 5.17 (2H, brs),
5.51 (1H, brt), 7.27 (1H, d, J=8.8 Hz), 7.31 - 7.
39 (3H, m), 13.23 (1H, brs).
【0191】実施例44 4,5-ジメトキシ-2-[2-(4-メチルピペラジニル)-2-オキ
ソエチル]ベンジル N-オクタデシルカルバメート(化合
物44)
【化62】
【0192】1)2-[2-(ヒドロキシメチル)-4,5-ジメト
キシフェニル]-1-(4-メチルピペラジニル)-1-エタノン 6,7-ジメトキシ-3-イソクロマノン(0.94 g)にN-メチル
ピペラジン(0.51 ml)を加え、120℃で7.75時間撹拌し
た。反応混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル 50g、クロロホルム:メタノール=100:1
〜10:1)にて精製し、淡褐色固体の標題化合物(0.83 g)
を得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.32 (3H, s), 2.39 (2H, brt),
2.44 (2H, brt), 3.68(4H, t, J=4.6 Hz), 3.75 (2H,
s), 3.86 (3H, s), 3.89 (3H, s), 3.8 - 3.95(1H, br
s), 4.53 (2H, s), 6.63 (1H, s), 6.94 (1H, s).
【0193】2)4,5-ジメトキシ-2-[2-(4-メチルピペ
ラジニル)-2-オキソエチル]ベンジル N-オクタデシルカ
ルバメート 2-[2-(ヒドロキシメチル)-4,5-ジメトキシフェニル]-1-
(4-メチルピペラジニル)-1-エタノン(0.82 g)の塩化メ
チレン溶液(8.5 ml)に、室温で、トリエチルアミン(0.4
1 ml)とイソシアン酸オクタデシル(0.91 ml)を加え、15
時間撹拌した。不溶物を吸引濾去後、クロロホルムで洗
浄した。濾液・洗液を合し、飽和重曹水、飽和食塩水で
順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル 5
0 g、クロロホルム:メタノール=50:1〜30:1)にて精
製し、淡茶色固体の標題化合物(0.83 g)を得た。
【0194】1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8
Hz), 1.15 - 1.35 (30H, m), 1.47(2H, m), 2.28 (3H,
s), 2.30 (2H, t, J=4.9 Hz), 2.38 (2H, t, J=4.9 H
z), 3.15 (2H, q, J=6.3 Hz), 3.47 (2H, t, J=4.9 H
z), 3.67 (2H, t, J=4.9 Hz), 3.75 (2H, s), 3.86 (3
H, s) 3.88 (3H, s), 4.66 (1H, brt), 5.02 (2H, s),
6.71 (1H, s), 6.89 (1H, s).
【0195】実施例45 4,5-ジメトキシ-2-[2-(4-メチルピペラジニル)-2-オキ
ソエチル]ベンジル N-オクタデシルカルバメート 塩酸
塩(化合物45)
【化63】
【0196】4,5-ジメトキシ-2-[2-(4-メチルピペラジ
ニル)-2-オキソエチル]ベンジル N-オクタデシルカルバ
メート(0.82 g)の酢酸エチル溶液(24 ml)に、室温で、4
N塩酸/酢酸エチル溶液(0.41 ml)を加え、30分間撹拌し
た後、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル/エタノール
混液より結晶化させ、白色結晶の標題化合物(0.73 g)を
得た。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2 -
1.4 (30H, m), 1.48 (2H, m), 2.7 - 2.9 (2H, m), 2.7
9 (3H, s), 3.13 (2H, q, J=6.8 Hz), 3.3 - 3.6 (4H,
m), 3.70 (1H, m), 3.86 (3H, s), 3.88 (3H, s), 4.01
(2H, m), 4.74(1H, m), 4.89 (2H, m), 5.07 (1H, m),
6.68 (1H, s), 6.89 (1H, s), 13.17 (1H, brs).
【0197】 配合例1 育毛トニック 本発明化合物(化合物12) 0.5重量% ジオクタン酸ピリドキシン 0.1 パントテニルエチルエーテル 0.2 ヒノキチオール 0.05 ポリオキシエチレン(12)ポリオキシプロピレン(6) デシルテトラデシル 1.0 l−メントール 0.1 殺菌剤 適 量 1,3-ブチレングリコール 3.0 エタノール 70.0 精製水 残 余 <調製方法>常温でエタノール可溶成分をエタノールに
攪拌しながら加えて溶解し、水溶性成分は精製水に溶か
して、エタノール溶液に水溶液を加えて均一にした後、
濾過した。
【0198】 配合例2 発毛促進用液剤 本発明化合物(化合物2) 0.2重量% 塩化カルプロニウム 1.0 パントテニルエチルエーテル 0.5 塩酸ジフェンヒドラミン 0.1 ヒノキチオール 0.1 酢酸dl-α-トコフェロール 0.1 サリチル酸 0.2 l−メントール 0.2 グリチルリチン酸 0.1 dl-ピロリドンカルボン酸ナトリウム液 1.0 エタノール 70.0 精製水 残 余 <調製方法>常温でエタノール可溶成分をエタノールに
攪拌しながら加えて溶解し、水溶性成分は精製水に溶か
して、エタノール溶液に水溶液を加えて均一にした後、
濾過した。
【0199】 配合例3 ヘアートニック 本発明化合物(化合物14) 0.1重量% シャクヤク抽出物(1,3-ブチレングリコール抽出液) 0.01 ヒノキチオール 1.0 ビタミンB6 0.2 ビタミンEアセテート 0.02 メントール 0.2 センブリエキス 1.0 サリチル酸 0.1 マイカイカ抽出物(エタノール抽出液) 0.5 プロピレングリコール 2.0 ヒアルロン酸ナトリウム 0.01 ホ゜リオキシエチレン(10モル)モノステアレート 2.0 75%エタノール 残 余 <調製方法>75%エタノールに各成分を順次添加し、
攪拌溶解して、ヘアートニックを得た。
【0200】 配合例4 ヘアートニック ボタンピ抽出物(エタノール抽出液) 5.0重量% 本発明化合物(化合物12) 0.05 本発明化合物(化合物27) 0.05 ヒノキチオール 1.0 ビタミンB6 0.2 ビタミンEアセテート 0.02 メントール 0.2 サリチル酸 0.1 カッコン抽出物(エタノール抽出液) 0.5 プロピレングリコール 2.0 ヒアルロン酸ナトリウム 0.01 ホ゜リオキシエチレン(10モル)モノステアレート 2.0 75%エタノール 残 余 <調製方法>75%エタノールに各成分を順次添加し、
攪拌溶解して、ヘアートニックを得た。
【0201】 配合例5 ヘアートニック 本発明化合物(化合物31) 0.05重量% 95%エタノール 50.0 グリチルリチン酸モノアンモニウム 0.05 ボタンピ抽出物(エタノール抽出液) 0.05 シャクヤク抽出物(1,3-ブチレングリコール溶液) 0.02 サフラン抽出物(エタノール抽出液) 0.02 ローズマリー抽出物(エタノール抽出液) 0.02 ペパーミント抽出物(エタノール抽出液) 0.02 トウキ抽出物(エタノール抽出液) 0.02 アルテア抽出物(エタノール抽出液) 0.02 ジオウ抽出物(エタノール抽出液) 0.02 ヨクイニン抽出物(エタノール抽出液) 0.02 ラウリル硫酸ナトリウム 0.1 N,N-シ゛メチル-2-テ゛シルテトラテ゛シルアミンオキシト゛ 0.5 硬化ヒマシ油エチレンオキシト゛(40モル)付加物 0.5 コハク酸 適 量 香料及び色素 適 量 精製水 残 余 <調製方法>配合例1に準じてヘアートニックを調製し
た。
【0202】 配合例6 ヘアローション 95%エタノール 90.0 重量% ビタミンEアセテート 0.05 本発明化合物(化合物41) 0.01 ラウリル硫酸ナトリウム 0.06 プロピレングリコール 0.1 硬化ヒマシ油エチレンオキシト゛(40モル)付加物 0.5 乳酸 適 量 乳酸ナトリウム 適 量 香料及び色素 適 量 精製水 残 余 <調製方法>95%エタノールに硬化ヒマシ油エチレン
オキシド(40モル)付加物および香料を溶解させ、こ
れに精製水を添加後、他の成分を添加し、攪拌溶解して
透明液状のローションを得た。
【0203】 配合例7 ヘアートニック 本発明化合物(化合物4) 0.1重量% ヒノキチオール 1.0 ビタミンB6 0.2 ビタミンEアセテート 0.02 メントール 0.2 センブリエキス 1.0 サリチル酸 0.1 プロピレングリコール 2.0 ホ゜リオキシエチレン(10モル)モノステアレート 2.0 75%エタノール 残 余 <調製方法>75%エタノールに各成分を順次添加し、
攪拌溶解して、ヘアートニックを得た。
【0204】 配合例8 ヘアートニック 本発明化合物(化合物6) 0.5重量% 本発明化合物(化合物12) 0.1 ヒノキチオール 1.0 ビタミンB6 0.2 ビタミンE 0.02 メントール 0.2 サリチル酸 0.1 プロピレングリコール 2.0 ヒアルロン酸ナトリウム 0.01 ホ゜リオキシエチレン(10モル)モノステアレート 2.0 70%エタノール 残 余 <調製方法>70%エタノールに各成分を順次添加し、
攪拌溶解して、ヘアートニックを得た。
【0205】 配合例9 O/W型乳液 (A相) ホ゜オキシエチレン(60モル)付加硬化ヒマシ油 2.0重量% グリセリン 10.0 ジプロピレングリコール 10.0 1,3-ブチレングリコール 4.0 本発明化合物(化合物29) 0.1 ポリエチレングリコール1500 5.0 (B相) オクタン酸イソセチル 10.0 スクワラン 5.0 ワセリン 2.0 プロピルパラベン 2.0 (C相) カルボキシビニルポリマー1%水溶液 30.0 ヘキサメタリン酸ソーダ 0.03 イオン交換水 8.35 (D相) イオン交換水 4.5 (E相) 水酸化カリウム 0.12 イオン交換水 残 余 <調製方法>A相およびB相をそれぞれ60℃で加熱溶
解し、混合してホモミキサー処理し、ゲルを調製した。
このゲルにD相を徐々に添加してホモミキサーで分散さ
せた。次に、このゲル分散物に、予め溶解させたC相を
添加し、さらに予め溶解させたE相を添加してホモミキ
サーで乳化し、O/W型乳液を得た。
【0206】 配合例10 クリーム (A相) N,N-シ゛メチル-2-テトラテ゛シルアミンオキシト゛ 2.5重量% 流動パラフィン 5.0 セトステアリルアルコール 5.5 グリセリルモノステアレート 3.0 ホ゜リオキシエチレン(20モル)2-オクチルト゛テ゛シルエーテル 3.0 プロピルパラベン 0.3 香料 0.1 (B相) 本発明化合物(化合物3) 1.0 グリセリン 8.0 ジプロピレングリコール 20.0 ポリエチレングリコール4000 5.0 ヘキサメタリン酸ソーダ 0.005 イオン交換水 残 余 <調製方法>A相およびB相をそれぞれ加熱溶解して混
合し、ホモミキサーで乳化してクリームを得た。
【0207】 配合例11 エアゾールスプレー (原液処方) 95%エタノール 50.0重量% グリチルリチン酸 0.1 本発明化合物(化合物34) 0.5 センブリエキス 0.1 ラウリル硫酸ナトリウム 0.1 硬化ヒマシ油エチレンオキシト゛(40モル)付加物 0.5 乳酸 適 量 乳酸ナトリウム 適 量 香料 適 量 イオン交換水 残 余 (充填処方) 原液 50.0 液化石油ガス 50.0 <調製方法>原液成分を溶解して原液を調製した。この
原液を缶に充填し、バルブ装着後、ガスを充填してエア
ゾールスプレーを得た。
【0208】 配合例12 シャンプー (1)ココイルメチルタウリンナトリウム 2.0重量% (2)ホ゜リオキシエチレン(8モル)オレイルアルコールエーテル 2.0 (3)ラウリン酸ジエタノールアミド 4.0 (4)エチレングリコール脂肪酸エステル 1.0 (5)グリセリン 0.2 (6)メントール 0.1 (7)本発明化合物(化合物35) 0.1 (8)エデト酸2ナトリウム 0.1 (9)香料 適 量 (10)精製水 残 余 <調製方法>(10)を70℃に加熱し、これに(1)〜
(9)の成分を順次添加し、攪拌混合して溶解後、冷却
してシャンプーを得た。
【0209】 配合例13 リンス (1)ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド 1.5重量% (2)ジメチルポリシロキサン(20cs) 3.0 (3)ホ゜リオキシエチレン(10モル)オレイルアルコールエーテル 1.0 (4)グリセリン 5.0 (5)本発明化合物(化合物38) 0.5 (6)4-tert-ブチル-4'-メトキシシ゛ヘ゛ンソ゛イルメタン 適 量 (7)紫外線吸収剤 適 量 (8)精製水 残 余 <調製方法>(8)に(1)、(3)、及び(4)を加
え、70℃に加温して水相とした。その他の成分を加熱
融解して70℃に加温し、油相とした。水相に油相を加
え、乳化機により攪拌混合後、冷却してリンスを得た。
【0210】 配合例14 スカルプトリートメント (原液処方) (1)流動パラフィン 27.0重量% (2)ステアリン酸 5.0 (3)セタノール 5.0 (4)ソルビタンモノオレエート 2.0 (5)ホ゜リオキシエチレンソルヒ゛タンモノオレエート 3.0 (6)本発明化合物(化合物39) 0.1 (7)1,3-ブチレングリコール 5.0 (8)防腐剤 適 量 (9)精製水 残 余 (充填処方) 原液 50.0 液化石油ガス 50.0 <調製方法>成分(5)〜(6)を成分(1)〜(4)
に溶解し、80℃に加熱して均一に溶解した後、30℃
に冷却した。これを、30℃にした成分(7)〜(9)
の混合液に添加し、攪拌混合して原液を調製した。この
原液を噴射剤とともに缶に充填し、スカルプトリートメ
ントを得た。
【0211】 配合例15 スカルプトリートメント (原液処方) (1)ヒノキチオール 0.1重量% (2)センブリエキス 1.0 (3)ビタミンB6 0.1 (4)ビタミンE 0.01 (5)メントール 0.1 (6)サリチル酸 0.001 (7)本発明化合物(化合物15) 0.1 (8)ホ゜リオキシエチレンソルヒ゛タンモノオレエート 0.1 (9)プロピレングルコール 2.0 (10)75%エタノール 残 余 (充填処方) 原液 50.0 ジメチルエーテル 50.0 <調製方法>配合例14と同様にして、スカルプトリー
トメントを得た。
【0212】以下、本発明化合物ならびにその製造方法
を例示する。 化合物46 [2-[[N-[3-(N-メチル-N-フェニルアミノ)プロピル]カル
バモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミド
【化64】 実施例2において、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミ
ンの代わりにN-(3-アミノプロピル)-N-メチルアニリン
を用いることにより、標題化合物を得る。
【0213】化合物47 [2-[[N-[3-(ジベンジルアミノ)プロピル]カルバモイル
オキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
【化65】 実施例2において、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミ
ンの代わりにN,N-ジベンジル-1,3-プロパンジアミンを
用いることにより、標題化合物を得る。
【0214】化合物48 [4-クロロ-2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバ
モイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルム
アミド
【化66】
【0215】実施例1−1において、フタリドの代わり
に5-クロロフタリドを用いることにより、[4-クロロ-2-
(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシルホルムア
ミドを得る。実施例2において、[2-(ヒドロキシメチ
ル)フェニル]-N-オクタデシルホルムアミドの代わりに
本化合物を用いることにより、標題化合物を得る。
【0216】化合物49 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]-3-メチルフェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミド
【化67】
【0217】実施例1−1において、フタリドの代わり
に4-メチルフタリドを用いることにより、[2-(ヒドロキ
シメチル)-3-メチルフェニル]-N-オクタデシルホルムア
ミドを得る。実施例2において、[2-(ヒドロキシメチ
ル)フェニル]-N-オクタデシルホルムアミドの代わりに
本化合物を用いることにより、標題化合物を得る。
【0218】化合物50 [3-アセチル-2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カル
バモイルオキシ]メチル]-5-メトキシフェニル]-N-オク
タデシルホルムアミド
【化68】
【0219】実施例1−1において、フタリドの代わり
に4-アセチル-6-メトキシフタリドを用いることによ
り、[3-アセチル-2-(ヒドロキシメチル)-5-メトキシフ
ェニル]-N-オクタデシルホルムアミドを得る。実施例2
において、[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタ
デシルホルムアミドの代わりに本化合物を用いることに
より、標題化合物を得る。
【0220】化合物51 [2-[[N-[4-(ジメチルアミノ)ブチル]カルバモイルオキ
シ]メチル]-5-ニトロフェニル]-N-オクタデシルホルム
アミド
【化69】
【0221】実施例1−1において、フタリドの代わり
に6-ニトロフタリドを用いることにより、[2-(ヒドロキ
シメチル)-5-ニトロフェニル]-N-オクタデシルホルムア
ミドを得る。実施例2において、[2-(ヒドロキシメチ
ル)フェニル]-N-オクタデシルホルムアミドの代わりに
本化合物を用い、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン
の代わりにN,N-ジメチル-1,4-ブタンジアミンを用いる
ことにより、標題化合物を得る。
【0222】化合物52 [5-シアノ-2-[[N-[5-(ジエチルアミノ)ペンチル]カルバ
モイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルム
アミド
【化70】
【0223】実施例1−1において、フタリドの代わり
に6-シアノフタリドを用いることにより、[5-シアノ-2-
(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシルホルムア
ミドを得る。実施例2において、[2-(ヒドロキシメチ
ル)フェニル]-N-オクタデシルホルムアミドの代わりに
本化合物を用い、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン
の代わりに5-ジエチルアミノアミルアミンを用いること
により、標題化合物を得る。
【0224】化合物53 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]-4-(メトキシカルボニル)フェニル]-N-オ
クタデシルホルムアミド
【化71】
【0225】実施例1−1において、フタリドの代わり
に5-(メトキシカルボニル)フタリドを用いることによ
り、[2-(ヒドロキシメチル)-4-(メトキシカルボニル)フ
ェニル]-N-オクタデシルホルムアミドを得る。実施例2
において、[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタ
デシルホルムアミドの代わりに本化合物を用いることに
より、標題化合物を得る。
【0226】化合物54 [4-(アミノカルボニル)-2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プ
ロピル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オク
タデシルホルムアミド
【化72】
【0227】実施例1−1において、フタリドの代わり
に5-(アミノカルボニル)フタリドを用いることにより、
[4-(アミノカルボニル)-2-(ヒドロキシメチル)フェニ
ル]-N-オクタデシルホルムアミドを得る。実施例2にお
いて、[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシ
ルホルムアミドの代わりに本化合物を用いることによ
り、標題化合物を得る。
【0228】化合物55 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]-4-(N-メチルカルバモイル)フェニル]-N-
オクタデシルホルムアミド
【化73】
【0229】実施例1−1において、フタリドの代わり
に5-(N-メチルカルバモイル)フタリドを用いることによ
り、[2-(ヒドロキシメチル)-4-(N-メチルカルバモイル)
フェニル]-N-オクタデシルホルムアミドを得る。実施例
2において、[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オク
タデシルホルムアミドの代わりに本化合物を用いること
により、標題化合物を得る。
【0230】化合物56 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]-5-(ジメチルアミノ)フェニル]-N-オクタ
デシルホルムアミド
【化74】
【0231】実施例1−1において、フタリドの代わり
に6-(ジメチルアミノ)フタリドを用いることにより、[2
-(ヒドロキシメチル)-5-(ジメチルアミノ)フェニル]-N-
オクタデシルホルムアミドを得る。実施例2において、
[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミドの代わりに本化合物を用いることにより、標題
化合物を得る。
【0232】化合物57 [5-(ベンゾイルアミノ)-2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プ
ロピル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オク
タデシルホルムアミド
【化75】
【0233】実施例1−1において、フタリドの代わり
に6-(ベンゾイルアミノ)フタリドを用いることにより、
[5-(ベンゾイルアミノ)-2-(ヒドロキシメチル)フェニ
ル]-N-オクタデシルホルムアミドを得る。実施例2にお
いて、[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシ
ルホルムアミドの代わりに本化合物を用いることによ
り、標題化合物を得る。
【0234】化合物58 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]-5-メトキシフェニル]-N-オクタデシルホ
ルムアミド
【化76】
【0235】実施例1−1において、フタリドの代わり
に6-メトキシフタリドを用いることにより、[2-(ヒドロ
キシメチル)-5-メトキシフェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミドを得る。実施例2において、[2-(ヒドロキシメ
チル)フェニル]-N-オクタデシルホルムアミドの代わり
に本化合物を用いることにより、標題化合物を得る。
【0236】化合物59 [3-(アセトキシ)-2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]
カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシル
ホルムアミド
【化77】
【0237】実施例1−1において、フタリドの代わり
に4-(アセトキシ)フタリドを用いることにより、[3-(ア
セトキシ)-2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデ
シルホルムアミドを得る。実施例2において、[2-(ヒド
ロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
の代わりに本化合物を用いることにより、標題化合物を
得る。
【0238】化合物60 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイルオ
キシ]メチル]フェニル]-N-メチル-N-オクタデシルホル
ムアミド
【化78】
【0239】実施例1−1において、オクタデシルアミ
ンの代わりにN-メチル-N-オクタデシルアミンを用いる
ことにより、[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-メチ
ル-N-オクタデシルホルムアミドを得る。実施例2にお
いて、[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシ
ルホルムアミドの代わりに本化合物を用いることによ
り、標題化合物を得る。
【0240】化合物61 N-アセチル-[2-[[N-アセチル-N-[3-(ジメチルアミノ)プ
ロピル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オク
タデシルホルムアミド
【化79】 実施例2で得られる[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピ
ル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデ
シルホルムアミドをアセチル化することにより、標題化
合物を得る。
【0241】化合物62 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N-(メチルカル
バモイル)カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-(メ
チルカルバモイル)-N-オクタデシルホルムアミド
【化80】 実施例2で得られる[2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピ
ル]カルバモイルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデ
シルホルムアミドをメチルカルバモイル化することによ
り、標題化合物を得る。
【0242】化合物63 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N-メチルカルバ
モイルオキシ]メチル]フェニル]-N-メチル-N-オクタデ
シルホルムアミド
【化81】
【0243】実施例1−1において、オクタデシルアミ
ンの代わりにN-メチル-N-オクタデシルアミンを用いる
ことにより、[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-メチ
ル-N-オクタデシルホルムアミドを得る。実施例2にお
いて、[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシ
ルホルムアミドの代わりに本化合物を用い、N,N-ジメチ
ル-1,3-プロパンジアミンの代わりにN,N,N'-トリメチル
-1,3-プロパンジアミンを用いることにより、標題化合
物を得る。
【0244】化合物64 [2-[[N-[2-(N-エチル-N-ブチルアミノ)エチル]カルバモ
イルオキシ]メチル]フェニル]-N-オクタデシルホルムア
ミド
【化82】 実施例2において、N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミ
ンの代わりにN-エチル-N-ブチルエチレンジアミンを用
いることにより、標題化合物を得る。
【0245】化合物65 {2-[4-(ジメチルアミノ)ブトキシメチル]フェニル}-N-
メチル-N-オクタデシルホルムアミド
【化83】
【0246】[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-メチ
ル-N-オクタデシルホルムアミドを、アセトン中、炭酸
カリウムの存在下、還流温度にて1-ブロモ-4-クロロブ
タンと反応させることにより[2-(4-クロロブトキシメチ
ル)フェニル]-N-メチル-N-オクタデシルホルムアミドを
得る。本化合物とジメチルアミンを、アセトン中、炭酸
カリウムの存在下、還流温度で反応させることにより標
題化合物を得る。
【0247】化合物66 {2-[4-(モルホリノ)ブトキシメチル]フェニル}-N-メチ
ル-N-オクタデシルホルムアミド
【化84】
【0248】[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-メチ
ル-N-オクタデシルホルムアミドを、アセトン中、炭酸
カリウムの存在下、還流温度にて1-ブロモ-4-クロロブ
タンと反応させることにより[2-(4-クロロブトキシメチ
ル)フェニル]-N-メチル-N-オクタデシルホルムアミドを
得る。本化合物とモルホリンを、アセトン中、炭酸カリ
ウムの存在下、還流温度で反応させることにより標題化
合物を得る。
【0249】化合物67 [2-[[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルボニルオキシメ
チル]フェニル]-N-オクタデシルホルムアミド
【化85】 [2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-オクタデシルホル
ムアミドと、4-(N,N-ジメチルアミノ)酪酸のN,N-ジメチ
ルホルムアミド溶液に、DCCを加え、室温で反応させる
ことにより、標題化合物を得る。
【0250】化合物68 [2-[[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ]メチル]
フェニル]-N-メチル-N-オクタデシルホルムアミド
【化86】
【0251】[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-メチ
ル-N-オクタデシルホルムアミドと塩化p-トルエンスル
ホニルの1,4-ジオキサン溶液を水酸化ナトリウム溶液に
加え、室温で反応させることにより、[2-(トシルオキシ
メチル)フェニル]-N-メチル-N-オクタデシルホルムアミ
ドを得る。本化合物とN,N-ジメチル-1,3-プロパンジア
ミンを、アセトン中、炭酸カリウムの存在下、還流温度
で反応させることにより標題化合物を得る。
【0252】化合物69 [2-[[N-[3-(ピペリジノ)プロピル]アミノ]メチル]フェ
ニル]-N-メチル-N-オクタデシルホルムアミド
【化87】
【0253】[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-メチ
ル-N-オクタデシルホルムアミドと塩化p-トルエンスル
ホニルの1,4-ジオキサン溶液を水酸化ナトリウム溶液に
加え、室温で反応させることにより、[2-(トシルオキシ
メチル)フェニル]-N-メチル-N-オクタデシルホルムアミ
ドを得る。本化合物と1-(3-アミノプロピル)ピペリジン
を、アセトン中、炭酸カリウムの存在下、還流温度で反
応させることにより標題化合物を得る。
【0254】化合物70 N-ドデシル-[2-[[N-[3-(モルホリノ)プロピル]アミノ]
メチル]フェニル]-N-メチルホルムアミド
【化88】
【0255】実施例8において、ドデシルアミンの代わ
りにN-メチル-N-ドデシルアミンを用いることにより、N
-ドデシル-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-N-メチル
ホルムアミドを得る。本化合物と塩化p-トルエンスルホ
ニルの1,4-ジオキサン溶液を水酸化ナトリウム溶液に加
え、室温で反応させることにより、N-ドデシル-[2-(ト
シルオキシメチル)フェニル]-N-メチルホルムアミドを
得る。本化合物と1-(3-アミノプロピル)モルホリンを、
アセトン中、炭酸カリウムの存在下、還流温度で反応さ
せることにより標題化合物を得る。
【0256】化合物71 N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-{2-[(N-ドデシルカル
バモイルオキシ)メチル]フェニル}ホルムアミド
【化89】 実施例22の2)において、オクタデシルイソシアネー
トの代わりに、ドデシルイソシアネートを用いることに
より、標題化合物を得る。
【0257】化合物72 N-[3-(4-メチルピペラジニル)プロピル]-{2-[(N-オクタ
デシルカルバモイルオキシ)メチル]フェニル}ホルムア
ミド
【化90】
【0258】実施例22の1)において、N,N-ジメチル
-1,3-プロパンジアミンの代わりに、1-(3-アミノプロピ
ル)-4-メチルピペラジンを用いることにより、N-[3-(4-
メチルピペラジニル)プロピル]-[2-(ヒドロキシメチル)
フェニル]ホルムアミドを得る。本化合物を、実施例2
2の2)と同様にしてオクタデシルイソシアネートと反
応させることにより、標題化合物を得る。
【0259】化合物73 N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-[2-(オクタデシルオ
キシメチル)フェニル]ホルムアミド
【化91】 N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-[2-(ヒドロキシメチ
ル)フェニル]ホルムアミドを、アセトン中、炭酸カリウ
ムの存在下、還流温度にて1-ブロモオクタデカンと反応
させることにより、標題化合物を得る。
【0260】化合物74 [2-[N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルバモイル]フ
ェニル]メチル オクタデカノエート
【化92】 N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-[2-(ヒドロキシメチ
ル)フェニル]ホルムアミドとステアリン酸のN,N-ジメチ
ルホルムアミド溶液に、DCCを加え、室温で反応させる
ことにより、標題化合物を得る。
【0261】化合物75 N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-N-メチル-{2-[(オク
タデシルアミノ)メチル]フェニル}ホルムアミド
【化93】
【0262】実施例22の1)において、N,N-ジメチル
-1,3-プロパンジアミンの代わりにN,N,N'-トリメチル-
1,3-プロパンジアミンを用いることにより、N-[3-(ジメ
チルアミノ)プロピル]-N-メチル-[2-(ヒドロキシメチ
ル)フェニル]ホルムアミドを得る。本化合物と塩化p-ト
ルエンスルホニルの1,4-ジオキサン溶液を水酸化ナトリ
ウム溶液に加え、室温で反応させることにより、N-[3-
(ジメチルアミノ)プロピル]-N-メチル-[2-(トシルオキ
シメチル)フェニル]ホルムアミドを得る。本化合物とオ
クタデシルアミンを、アセトン中、炭酸カリウムの存在
下、還流温度で反応させることにより標題化合物を得
る。
【0263】化合物76 N-メチル-N-[3-(モルホリノ)プロピル]-{2-[(オクタデ
シルアミノ)メチル]フェニル}ホルムアミド
【化94】
【0264】実施例22の1)において、N,N-ジメチル
-1,3-プロパンジアミンの代わりに4-[3-(メチルアミノ)
プロピル]モルホリンを用いることによりN-メチル-N-[3
-(モルホリノ)プロピル]-[2-(ヒドロキシメチル)フェニ
ル]ホルムアミドを得る。本化合物と塩化p-トルエンス
ルホニルの1,4-ジオキサン溶液を水酸化ナトリウム溶液
に加え、室温で反応させることにより、N-メチル-N-[3-
(モルホリノ)プロピル]-[2-(トシルオキシメチル)フェ
ニル]ホルムアミドを得る。本化合物とオクタデシルア
ミンを、アセトン中、炭酸カリウムの存在下、還流温度
で反応させることにより標題化合物を得る。
【0265】
【発明の効果】本発明の1,2-二置換ベンゼンカルボキサ
ミド誘導体は、優れた発毛促進効果、育毛効果を有し、
ヒトの頭皮の脱毛の治療・改善、脱毛の予防に非常に有
用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキサ
ミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図2】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキサ
ミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図3】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキサ
ミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図4】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキサ
ミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図5】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキサ
ミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図6】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキサ
ミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図7】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキサ
ミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図8】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキサ
ミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図9】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキサ
ミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図10】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図11】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図12】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図13】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図14】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図15】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図16】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図17】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図18】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図19】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図20】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
【図21】本発明にかかる1,2-二置換ベンゼンカルボキ
サミド誘導体の製造方法の一例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/495 601 A61K 31/495 601 31/535 605 31/535 605 C07C 271/20 C07C 271/20 281/02 281/02 C07D 233/61 103 C07D 233/61 103 295/04 295/04 A Z 295/16 295/16 A 295/22 295/22 A (72)発明者 小林 孝次 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 (I) で示される1,2-二置換
    ベンゼンカルボキサミド誘導体及びその塩。 【化1】 (一般式(I)中、A、Bの何れか一方はR1で示されるC
    10-30の炭化水素基であり、他方は−(CH2)n−NR2
    3で示される基である。Zは−O−、−OCO−、−O
    CONR6−、又は−NR6−を意味する。R2、R3は水
    素原子、低級アルキル基、フェニル基、ベンジル基であ
    るか、あるいはR2、R3が一緒になって3〜7員の複素
    環を形成するが、Aが−(CH)n−NR23である場
    合、もしくは−Z−Bが−OCONR6−(CH)n−
    NR23又は−NR6−(CH)n−NR23である場
    合には、R2が水素原子、低級アルキル基、フェニル
    基、又はベンジル基であり、R3はR5又はR6と一緒に
    なって2つの窒素原子を含む6又は7員の複素環を形成
    していても良い。R4はハロゲン原子、低級アルキル
    基、低級アシル基、ニトロ基、シアノ基、低級アルコキ
    シカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキルカルバ
    モイル基、低級アルキルアミノ基、低級アシルアミノ
    基、低級アルコキシ基、又は低級アシロキシ基を意味す
    る。R5は、水素原子、低級アルキル基、低級アシル
    基、又は低級アルキルカルバモイル基を意味するが、A
    が−(CH)n−NR23である場合には、R5はR3
    一緒になって2つの窒素原子を含む6又は7員の複素環
    を形成していても良い。R6は、水素原子、低級アルキ
    ル基、低級アシル基、又は低級アルキルカルバモイル基
    を意味するが、−Z−Bが−OCONR6−(CH)n
    −NR23又は−NR6−(CH)n−NR23である
    場合には、R6はR3と一緒になって2つの窒素原子を含
    む6又は7員の複素環を形成していても良い。lは0〜
    2の整数、mは0又は1、nは0〜5の整数を意味す
    る。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化合物において、AがR
    1で示される基で、Bが−(CH)n−NR23で示さ
    れる基であることを特徴とする1,2-二置換ベンゼンカル
    ボキサミド誘導体及びその塩。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の化合物において、Zが−
    OCONR6−であり、R6が水素原子、低級アルキル
    基、低級アシル基、又は低級アルキルカルバモイル基で
    あることを特徴とする1,2-二置換ベンゼンカルボキサミ
    ド誘導体及びその塩。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の化合物において、R6
    水素原子であることを特徴とする1,2-二置換ベンゼンカ
    ルボキサミド誘導体及びその塩。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4の何れかに記載の化合物に
    おいて、nが2〜5であることを特徴とする1,2-二置換
    ベンゼンカルボキサミド誘導体及びその塩。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の化合物において、下記一
    般式(IA)又は(IB)で示されることを特徴とする1,2-二置
    換ベンゼンカルボキサミド誘導体及びその塩。 【化2】 【化3】 (一般式(IA)及び(IB)中、R2は水素原子、低級アルキ
    ル基、フェニル基、又はベンジル基であり、R5は、水
    素原子、低級アルキル基、低級アシル基、又は低級アル
    キルカルバモイル基である。pは0又は1である。
    1、R4、m、及びlは前記一般式(I)の定義と同じで
    ある。)
  7. 【請求項7】 請求項2〜6記載の化合物において、R
    5が水素原子であることを特徴とする1,2-二置換ベンゼ
    ンカルボキサミド誘導体及びその塩。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の化合物において、Aが−
    (CH)n−NR23で示される基で、BがR1で示さ
    れる基であることを特徴とする1,2-二置換ベンゼンカル
    ボキサミド誘導体及びその塩。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の化合物において、R5
    水素原子であることを特徴とする1,2-二置換ベンゼンカ
    ルボキサミド誘導体及びその塩。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9記載の化合物におい
    て、nが2〜5であることを特徴とする1,2-二置換ベン
    ゼンカルボキサミド誘導体及びその塩。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の化合物において、下記
    一般式(IC)又は(ID)で示されることを特徴とする1,2-二
    置換ベンゼンカルボキサミド誘導体及びその塩。 【化4】 【化5】 (一般式(IC)及び(ID)中、R2は水素原子、低級アルキ
    ル基、フェニル基、又はベンジル基である。Zは−O
    −、−OCO−、−OCONR6−、又は−NR6−であ
    り、R6は、水素原子、低級アルキル基、低級アシル
    基、又は低級アルキルカルバモイル基である。R1
    4、l、及びmは前記一般式(I)の定義と同じであ
    る。)
  12. 【請求項12】 請求項8〜11の何れかに記載の化合
    物において、Zが−OCONR6−であることを特徴と
    する1,2-二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体及びその
    塩。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の化合物において、R
    6が水素原子であることを特徴とする1,2-二置換ベンゼ
    ンカルボキサミド誘導体及びその塩。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13の何れかに記載の化合
    物において、R1がC10-30のアルキル基であることを特
    徴とする1,2-二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体及び
    その塩。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14の何れかに記載の化合
    物において、mが0であることを特徴とする1,2-二置換
    ベンゼンカルボキサミド誘導体及びその塩。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15の何れかに記載の化合
    物において、lが0であることを特徴とする1,2-二置換
    ベンゼンカルボキサミド誘導体及びその塩。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16の何れかに記載の1,2-
    二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体ないしその薬理的
    に許容できる塩を有効成分とする養毛剤。
  18. 【請求項18】 請求項1〜16の何れかに記載の1,2-
    二置換ベンゼンカルボキサミド誘導体ないしその薬理的
    に許容できる塩を配合した皮膚外用剤。
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