JPH11216585A - レーザ溶接方法およびその装置 - Google Patents

レーザ溶接方法およびその装置

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JPH11216585A
JPH11216585A JP10016625A JP1662598A JPH11216585A JP H11216585 A JPH11216585 A JP H11216585A JP 10016625 A JP10016625 A JP 10016625A JP 1662598 A JP1662598 A JP 1662598A JP H11216585 A JPH11216585 A JP H11216585A
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overlapping
pressure roller
edge
laser welding
pressing
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Ichiro Cho
一郎 猪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インナパネル15、アウタパネル16等の各
重ね合わせ端部15a,16a,17a同士を加圧ロー
ラ5により加圧しながらレーザ加工ヘッド1によりレー
ザ溶接する場合に、加圧ローラ5がレーザ加工ヘッド1
又はインナパネル15等と干渉するのを防止しつつ、各
重ね合わせ端部15a,16a,17a間の溶接箇所に
おける隙間を確実に小さく抑えて溶接の品質を安定向上
させる。 【解決手段】 加圧ローラ5の外周面に、インナパネル
15の重ね合わせ端部15aのエッジに重ね合わせ方向
に対して斜めに嵌合可能な嵌合溝5aを形成しておき、
その嵌合状態で加圧ローラ5により各重ね合わせ端部1
5a,16a,17a同士を重ね合わせ方向に加圧しな
がら、インナパネル15の重ね合わせ端部15aにおい
て加圧ローラ5の嵌合溝5aが嵌合するエッジの該エッ
ジが延びる方向と垂直な方向の側部をレーザ溶接するよ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のワークの重
ね合わせ端部同士を加圧ローラにより加圧しながらレー
ザ加工ヘッドによりレーザ溶接するレーザ溶接方法およ
びその装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の車体パネルの接合等には
レーザ溶接が用いられており、このレーザ溶接では、片
側からの溶接で済みかつビード幅が狭いので、抵抗スポ
ット溶接やアーク溶接に比べて接合部の設計自由度を大
きくすることができるという利点を有している。
【0003】ところが、ワーク間の重ね合わせ方向の隙
間の許容量が小さく、この隙間が大きいと、溶接強度の
ばらつきが大きくなり、品質の低下を招いてしてしまう
という問題がある。
【0004】そこで、従来、例えば特開平8−9026
4号公報に示されているように、溶接部の側方近傍にエ
アシリンダ等により支持した加圧ローラを設け、複数の
ワーク同士をこの加圧ローラにより加圧することでワー
ク間の隙間を抑えながら、レーザ加工ヘッドによりレー
ザ溶接するようにすることが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の方
法では、サイドフレームのドア開口やフロント又はリア
ウインド開口のフランジ部(インナパネルとアウタパネ
ルとの重ね合わせ端部)をレーザ溶接する場合、そのフ
ランジ部の幅が小さく、しかも、そのフランジ部の幅方
向(フランジ部のエッジが延びる方向と垂直な方向)側
方にはレーザ加工ヘッド側に突出する突出部が形成され
ているので、レーザ加工ヘッドのフランジ部幅方向側方
に加圧ローラをその回転軸がフランジ部幅方向に延びる
ように配置しようとすると、その加圧ローラが上記突出
部又はレーザ加工ヘッドと干渉してしまう。一方、フラ
ンジ部のエッジが延びる方向にレーザ加工ヘッドおよび
加圧ローラを配置することが考えられるが、溶接箇所と
加圧ローラの接触部との距離が加圧ローラの半径だけ大
きくなり、インナパネルおよびアウタパネル間の溶接箇
所における隙間を小さく抑えることは困難となる。
【0006】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、上記サイドフレーム
のドア開口等におけるフランジ部のようにワークの重ね
合わせ端部同士を加圧ローラにより加圧しながらレーザ
加工ヘッドによりレーザ溶接する場合に、その加圧ロー
ラによる加圧方法を工夫することによって、その重ね合
わせ端部の幅が小さくても、加圧ローラがレーザ加工ヘ
ッド又はワークと干渉するのを防止しつつ、ワーク間の
溶接箇所における隙間を確実に小さく抑えて溶接の品質
を安定向上させようとすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、加圧ローラの外周面に、レーザ加
工ヘッド側におけるワークの重ね合わせ端部のエッジに
重ね合わせ方向に対して斜めに嵌合可能な嵌合溝を形成
しておき、その嵌合状態で加圧ローラによりワークの重
ね合わせ端部同士を重ね合わせ方向に加圧しながら、ワ
ークの重ね合わせ端部において加圧ローラの嵌合溝が嵌
合するエッジの該エッジが延びる方向と垂直な方向の側
部をレーザ溶接するようにした。
【0008】具体的には、請求項1の発明では、複数の
ワークの重ね合わせ端部同士を、該重ね合わせ端部の重
ね合わせ方向から見て重ね合わせ端部のエッジが延びる
方向と略垂直な回転軸を有する加圧ローラにより加圧し
ながらレーザ加工ヘッドによりレーザ溶接する方法を対
象とする。
【0009】そして、上記加圧ローラの外周面に、上記
レーザ加工ヘッド側におけるワークの重ね合わせ端部の
エッジに重ね合わせ方向に対して斜めに嵌合可能な嵌合
溝を形成しておき、上記嵌合状態で加圧ローラによりワ
ークの重ね合わせ端部同士を重ね合わせ方向に加圧しな
がら、ワークの重ね合わせ端部において加圧ローラの嵌
合溝が嵌合するエッジの該エッジが延びる方向と垂直な
方向の側部をレーザ溶接するようにする。
【0010】このことにより、加圧ローラは、ワークの
重ね合わせ端部のエッジに重ね合わせ方向に対して斜め
に嵌合して加圧するので、レーザ加工ヘッドと干渉する
ことはなく、しかも、ワークが存在しない箇所に位置す
ることになるので、ワークと干渉することもない。そし
て、ワークの重ね合わせ端部において加圧ローラの嵌合
溝が嵌合するエッジの該エッジが延びる方向と垂直な方
向の側部をレーザ溶接するので、その溶接箇所と嵌合溝
が嵌合するエッジとの距離をかなり小さくすることがで
き、ワーク間の溶接箇所における隙間を確実に小さい値
に抑えることができる。よって、ワーク間の隙間が大き
いことに起因する溶接不良の発生を確実に防止すること
ができ、その品質を安定向上させることができる。
【0011】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、加圧ローラを、ワークの重ね合わせ端部のエッジ
位置の変化に応じて回転軸方向に変位させるようにす
る。
【0012】この発明により、ワークの重ね合わせ端部
のエッジ位置が基準位置に対して製造誤差等によりばら
ついても、そのエッジ位置の変化に応じて加圧ローラを
スムーズに追従させることができる。よって、エッジ位
置のばらつきを吸収することができ、加圧ローラにより
ワークの重ね合わせ端部同士を確実に加圧することがで
きる。
【0013】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明において、加圧ローラを、加圧手段によりワークの重
ね合わせ端部に対して進退可能に支持しておいて、溶接
前は上記加圧手段によりワークの重ね合わせ端部に対し
て退避状態にしておくようにする。
【0014】このことで、レーザ加工ヘッドおよび加圧
ローラをロボットのアーム先端に取り付けてロボット制
御で溶接を行うようにする場合、レーザ加工ヘッドをワ
ークの溶接箇所まで移動させたりする際、加圧ローラを
退避状態にしておくことで、ロボットに複雑な動きをさ
せる必要がなく、そのティーチングが簡単になる。一
方、加圧ローラの進退はエアシリンダ等の加圧手段と兼
用するので、別の手段を用いなくても済む。よって、簡
単な構成でロボット制御を容易に行うようにすることが
できる。
【0015】請求項4の発明は、複数のワークの重ね合
わせ端部同士をレーザ溶接するレーザ加工ヘッドと、加
圧手段により支持されかつ上記重ね合わせ端部の重ね合
わせ方向から見て重ね合わせ端部のエッジが延びる方向
と略垂直な回転軸を有する加圧ローラとを備え、上記重
ね合わせ端部同士を上記加圧ローラにより加圧しながら
上記レーザ加工ヘッドによりレーザ溶接するようにした
レーザ溶接装置の発明である。
【0016】そして、この発明では、上記加圧ローラ
は、該加圧ローラの外周面に上記レーザ加工ヘッド側に
おけるワークの重ね合わせ端部のエッジに重ね合わせ方
向に対して斜めに嵌合可能な嵌合溝を有し、上記嵌合状
態で加圧ローラによりワークの重ね合わせ端部同士を重
ね合わせ方向に加圧しながら、ワークの重ね合わせ端部
において加圧ローラの嵌合溝が嵌合するエッジの該エッ
ジが延びる方向と垂直な方向の側部をレーザ溶接するよ
うに構成されているものとする。こうすることで、請求
項1の発明と同様の作用効果が得られる。
【0017】請求項5の発明では、請求項4の発明にお
いて、加圧ローラは、回転軸方向に変位可能に弾性支持
されているものとする。このことにより、加圧ローラ
を、ワークの重ね合わせ端部のエッジ位置の変化に応じ
て容易に回転軸方向に変位させることができ、請求項2
の発明と同様の作用効果が得られる。
【0018】請求項6の発明では、請求項4又は5の発
明において、加圧手段は、加圧ローラをワークの重ね合
わせ端部に対して進退可能に支持するように構成されて
いるものとする。このことで、請求項3の発明と同様の
作用効果を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0020】図1は、本発明の実施形態に係るYAGレ
ーザ溶接装置を示し、このレーザ溶接装置は、自動車の
サイドフレームのドア開口等のフランジ部をレーザ溶接
するものである。すなわち、複数のワークとしてのイン
ナパネル15とアウタパネル16とこの両パネル間に位
置するレインフォースメント17との各重ね合わせ端部
15a,16a,17a同士をインナパネル15側から
溶接するようになっている。この各重ね合わせ端部15
a,16a,17aのエッジは図1の紙面に垂直な方向
に延びており、その各重ね合わせ端部15a,16a,
17aの幅方向(上記エッジが延びる方向と垂直方向)
側方は、インナパネル15と、アウタパネル16および
レインフォースメント17とが互いに離れるように各重
ね合わせ端部15a,16a,17aの重ね合わせ方向
にそれぞれ突出している。
【0021】上記レーザ溶接装置は、光ファイバー2に
よりレーザ発振器(図示せず)と接続されかつこのレー
ザ発振器から発せられたレーザビームの集光光学系等を
有するレーザ加工ヘッド1と、溶接時に上記各重ね合わ
せ端部15a,16a,17a同士を加圧する加圧ロー
ラ5とを備えている。このレーザ加工ヘッド1の基端部
は、5軸又は6軸の自由度を有する周知の多関節型溶接
ロボットのアーム13の先端部に設けたブラケット11
に取付固定され、その先端部はブラケット11から突出
している。そして、上記ロボットアーム13によりレー
ザ加工ヘッド1は、各重ね合わせ端部15a,16a,
17aの重ね合わせ方向に延びかつその先端部が上記イ
ンナパネル15の重ね合わせ端部の溶接箇所の直ぐ近傍
に位置するように移動され、その溶接箇所に上記レーザ
ビームを集光して照射するようになっている。
【0022】上記ブラケット11におけるレーザ加工ヘ
ッド1の側方には加圧手段としてのエアシリンダ6が設
けられ、このエアシリンダ6のピストンロッド6aの先
端が上記加圧ローラ5を回転可能に支持する略ロ字状の
支持部材7の基端部に接続されている。この支持部材7
の先端部が加圧ローラ5の回転軸7aとされ、この回転
軸7aは、上記各重ね合わせ端部15a,16a,17
aの重ね合わせ方向から見て各重ね合わせ端部15a,
16a,17aのエッジが延びる方向と略垂直に、かつ
レーザ加工ヘッド1方向に向かって上方に傾くよう設け
られている。そして、上記加圧ローラ5の外周面全周に
は略V形状の嵌合溝5aが形成され、この嵌合溝5a
は、溶接時にレーザ加工ヘッド1側に位置するインナパ
ネル15の重ね合わせ端部15aのエッジと重ね合わせ
方向に対して斜めに嵌合可能とされている。
【0023】上記エアシリンダ6のピストンロッド6a
は上記回転軸7aと垂直方向に伸縮可能とされ、加圧ロ
ーラ5の嵌合溝5aがインナパネル15の重ね合わせ端
部15aのエッジに嵌合した状態で各重ね合わせ端部1
5a,16a,17a同士を加圧するようになってい
る。そして、インナパネル15の重ね合わせ端部15a
において加圧ローラ5の嵌合溝5aが嵌合するエッジの
重ね合わせ端部15a幅方向の側部近傍が溶接箇所とさ
れている。すなわち、加圧ローラ5の嵌合溝5aがイン
ナパネル15の重ね合わせ端部15aのエッジに嵌合し
た状態でその加圧ローラ5により各重ね合わせ端部15
a,16a,17a同士を重ね合わせ方向に加圧しなが
ら、インナパネル15の重ね合わせ端部15aにおいて
加圧ローラ5の嵌合溝5aと嵌合するエッジの該エッジ
が延びる方向と垂直な方向の側部をレーザ溶接するよう
に構成されている。
【0024】上記エアシリンダ6のピストンロッド6a
は、溶接前は収縮状態にあり、この状態では、加圧ロー
ラ5はインナパネル15の重ね合わせ端部15aのエッ
ジから離れている。すなわち、上記エアシリンダ6は、
加圧ローラ5をインナパネル15の重ね合わせ端部15
aに対して支持部材7を介して進退可能に支持している
ことになる。そして、上記ロボットアームによりレーザ
加工ヘッド1の先端部がインナパネル15の重ね合わせ
端部15aの溶接箇所の直ぐ近傍に位置付けられた後
に、そのピストンロッド6aが伸張されて加圧ローラ5
の嵌合溝5aがインナパネル15の重ね合わせ端部15
aのエッジに嵌合するようになっている。
【0025】上記加圧ローラ5の回転軸7a方向両側に
おける該回転軸7a周囲には、加圧ローラ5を互いに反
対方向(加圧ローラ5方向)に略同じ力で付勢するコイ
ルばね8,8がそれぞれ設けられ、この各コイルばね8
により加圧ローラ5は回転軸7a方向に変位可能に弾性
支持されている。そして、加圧ローラ5は、インナパネ
ル15の重ね合わせ端部15aのエッジから離れている
ときは回転軸7a方向略中央部の中立位置に位置してい
る一方、その嵌合溝5aがそのエッジに嵌合していると
きにはエッジ位置の製造誤差等による重ね合わせ端部1
5a幅方向および重ね合わせ方向のばらつきに応じて上
記一方のコイルばね8の付勢力に抗して回転軸7a方向
に移動するようになっている。
【0026】以上の構成からなるレーザ溶接装置を用い
てインナパネル15、アウタパネル16およびレインフ
ォースメント17の各重ね合わせ端部15a,16a,
17aを溶接するには、先ず、エアシリンダ6のピスト
ンロッド6aを収縮状態にしてロボットアーム13によ
りレーザ加工ヘッド1の先端部をインナパネル15の重
ね合わせ端部15aにおける最初の溶接箇所の直ぐ近傍
に位置付ける。このとき、加圧ローラ5は退避状態にあ
るので、ロボットアーム13に複雑な動きをさせて移動
させなくても済み、そのティーチングは従来方法と同様
に簡単である。
【0027】その後、エアシリンダ6のピストンロッド
6aを伸張して加圧ローラ5の嵌合溝5aをインナパネ
ル15の重ね合わせ端部15aのエッジに嵌合させる。
このとき、加圧ローラ5は、各コイルばね8により回転
軸7a方向に変位可能に弾性支持されているので、エッ
ジ位置が基準位置に対して製造誤差等により重ね合わせ
端部15a幅方向および重ね合わせ方向に僅かにずれて
いても、一方のコイルばね8の付勢力に抗して回転軸7
a方向に移動し、その嵌合溝5aがスムーズかつ確実に
重ね合わせ端部15aのエッジに嵌合する。そして、エ
アシリンダ6はそのまま支持部材7を介して加圧ローラ
5を押し続け、この押圧力における各重ね合わせ端部1
5a,16a,17aの重ね合わせ方向分力により、加
圧ローラ5は各重ね合わせ端部15a,16a,17a
を重ね合わせ方向に加圧する。
【0028】次いで、レーザ加工ヘッド1の先端部から
レーザビームを照射して溶接する。このとき、その溶接
箇所と加圧ローラ5の嵌合溝5aが嵌合しているエッジ
との距離はかなり小さいので、各重ね合わせ端部15
a,16a,17a間の溶接箇所における隙間を確実に
小さい値に抑えることができ、溶接の品質を安定向上さ
せることができる。
【0029】上記最初の溶接箇所の溶接が終了した後
は、ロボットアーム13によりレーザ加工ヘッド1の先
端部をインナパネル15の重ね合わせ端部15aにおけ
る次の溶接箇所に移動させるべく、各重ね合わせ端部1
5a,16a,17aが延びる方向に移動させる。この
ときは、エアシリンダ6のピストンロッド6aを収縮状
態にする必要がなく、加圧ローラ5をその嵌合溝5aが
インナパネル15の重ね合わせ端部15aのエッジに嵌
合させた状態で回転軸7a回り回転させながら移動させ
る。このようにしても、加圧ローラ5は、エッジ位置の
変化に応じて回転軸7a方向に移動するので、拗れたり
することがない。
【0030】こうしてインナパネル15の重ね合わせ端
部15aにおける全ての溶接箇所の溶接が終了した後
は、エアシリンダ6のピストンロッド6aを収縮状態に
して加圧ローラ5を退避させ、ロボットアーム13を初
期位置に戻す。そして、新たに溶接を行うインナパネル
15、アウタパネル16及びレインフォースメント17
と上記溶接済みのものとを交換し、同様の作業を繰り返
す。
【0031】したがって、上記実施形態では、加圧ロー
ラ5の嵌合溝15aをレーザ加工ヘッド1側に位置する
インナパネル15の重ね合わせ端部15aのエッジに重
ね合わせ方向に対して斜めに嵌合させた状態で、その加
圧ローラ5によりインナパネル15、アウタパネル16
およびレインフォースメント17の各重ね合わせ端部1
5a,16a,17a同士を重ね合わせ方向に加圧しな
がら、インナパネル15の重ね合わせ端部15aにおい
て加圧ローラ5の嵌合溝5aが嵌合するエッジの該重ね
合わせ端部15a幅方向の側部近傍をレーザ溶接するよ
うにしたので、加圧ローラ5がレーザ加工ヘッド1やイ
ンナパネル15等と干渉することなく、各重ね合わせ端
部15a,16a,17aの隙間が大きいことに起因す
る溶接不良の発生を確実に防止することができる。
【0032】尚、上記実施形態では、加圧ローラ5を加
圧手段としてのエアシリンダ6により進退可能に支持す
るようにしたが、ばね等の弾性部材により支持するよう
にしてもよい。この場合、加圧ローラ5をエアシリンダ
6のように自由に進退させることは困難であるが、各重
ね合わせ端部15a,16a,17a同士を加圧するこ
とはできる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1又は4の
発明によると、複数のワークの重ね合わせ端部同士を加
圧ローラにより加圧しながらレーザ加工ヘッドによりレ
ーザ溶接する場合に、加圧ローラの外周面に、レーザ加
工ヘッド側におけるワークの重ね合わせ端部のエッジに
重ね合わせ方向に対して斜めに嵌合可能な嵌合溝を形成
しておき、その嵌合状態で加圧ローラによりワークの重
ね合わせ端部同士を重ね合わせ方向に加圧しながら、ワ
ークの重ね合わせ端部において加圧ローラの嵌合溝が嵌
合するエッジの該エッジが延びる方向と垂直な方向の側
部をレーザ溶接するようにしたことにより、ワーク間の
隙間が大きいことに起因する溶接不良の発生を確実に防
止することができ、その品質の安定向上化を図ることが
できる。
【0034】請求項2又は5の発明によると、加圧ロー
ラを、ワークの重ね合わせ端部のエッジ位置の変化に応
じて回転軸方向に変位させるようにしたことにより、エ
ッジ位置がばらついても、加圧ローラによりワークの重
ね合わせ端部同士を確実に加圧することができる。
【0035】請求項3又は6の発明によると、加圧ロー
ラを、加圧手段によりワークの重ね合わせ端部に対して
進退可能に支持しておいて、溶接前は上記加圧手段によ
りワークの重ね合わせ端部に対して退避状態にしておく
ようにしたことにより、レーザ加工ヘッドおよび加圧ロ
ーラをロボットのアーム先端に取り付けてロボット制御
で溶接を行うようにする場合に、その制御を容易に行う
ようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るYAGレーザ溶接装置
を示す概略図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工ヘッド 5 加圧ローラ 5a 嵌合溝 6 エアシリンダ(加圧手段) 7a 回転軸 8 コイルばね 15 インナパネル(ワーク) 15a,16a,17a 重ね合わせ端部 16 アウタパネル(ワーク) 17 レインフォースメント(ワーク)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のワークの重ね合わせ端部同士を、
    該重ね合わせ端部の重ね合わせ方向から見て重ね合わせ
    端部のエッジが延びる方向と略垂直な回転軸を有する加
    圧ローラにより加圧しながらレーザ加工ヘッドによりレ
    ーザ溶接する方法であって、 上記加圧ローラの外周面に、上記レーザ加工ヘッド側に
    おけるワークの重ね合わせ端部のエッジに重ね合わせ方
    向に対して斜めに嵌合可能な嵌合溝を形成しておき、 上記嵌合状態で加圧ローラによりワークの重ね合わせ端
    部同士を重ね合わせ方向に加圧しながら、ワークの重ね
    合わせ端部において加圧ローラの嵌合溝が嵌合するエッ
    ジの該エッジが延びる方向と垂直な方向の側部をレーザ
    溶接することを特徴とするレーザ溶接方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザ溶接方法におい
    て、 加圧ローラを、ワークの重ね合わせ端部のエッジ位置の
    変化に応じて回転軸方向に変位させることを特徴とする
    レーザ溶接方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のレーザ溶接方法に
    おいて、 加圧ローラを、加圧手段によりワークの重ね合わせ端部
    に対して進退可能に支持しておいて、溶接前は上記加圧
    手段によりワークの重ね合わせ端部に対して退避状態に
    しておくことを特徴とするレーザ溶接方法。
  4. 【請求項4】 複数のワークの重ね合わせ端部同士をレ
    ーザ溶接するレーザ加工ヘッドと、加圧手段により支持
    されかつ上記重ね合わせ端部の重ね合わせ方向から見て
    重ね合わせ端部のエッジが延びる方向と略垂直な回転軸
    を有する加圧ローラとを備え、上記重ね合わせ端部同士
    を上記加圧ローラにより加圧しながら上記レーザ加工ヘ
    ッドによりレーザ溶接するようにしたレーザ溶接装置で
    あって、 上記加圧ローラは、該加圧ローラの外周面に上記レーザ
    加工ヘッド側におけるワークの重ね合わせ端部のエッジ
    に重ね合わせ方向に対して斜めに嵌合可能な嵌合溝を有
    し、 上記嵌合状態で加圧ローラによりワークの重ね合わせ端
    部同士を重ね合わせ方向に加圧しながら、ワークの重ね
    合わせ端部において加圧ローラの嵌合溝が嵌合するエッ
    ジの該エッジが延びる方向と垂直な方向の側部をレーザ
    溶接するように構成されていることを特徴とするレーザ
    溶接装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のレーザ溶接装置におい
    て、 加圧ローラは、回転軸方向に変位可能に弾性支持されて
    いることを特徴とするレーザ溶接装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載のレーザ溶接装置に
    おいて、 加圧手段は、加圧ローラをワークの重ね合わせ端部に対
    して進退可能に支持するように構成されていることを特
    徴とするレーザ溶接装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100569021B1 (ko) 2004-06-17 2006-04-07 현대자동차주식회사 레이저 용접용 가압 롤러장치
JP2008018450A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 Nippon Steel Corp 重ねレーザ溶接方法および装置

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